- 1練乳グラブジャムン25/08/18(月) 12:10:58
- 2練乳グラブジャムン25/08/18(月) 12:12:58
初期スレ
【cp閲覧注意】最終巻No.431の続きを、命削って全力で書いたらこうなった#1|あにまん掲示板●注意点1・原作最終話、No.431の後日談です。このため本作は、原作に継続するナンバリングで記載します。(第一話がNo.432、第二話がNo.433、と進みます)・原作コミック最終巻までのネタバレが…bbs.animanch.com収録No
~導入編~
■No.432 相談事
■No.433 怖くなってしまうのは
■No.434 困ったときは
~拡大編~
■No.435 それは偽物だろ
■No.436 第一回 恋仲発展プロジェクト会議
■No.437 まだ足りない
■No.438 第二回 恋仲発展プロジェクト会議
~準備編~
■No.439 喜ぶ顔が好きだから
■No.440 silent communication
■No.441 麗日お茶子・ドレスアップ
- 3練乳グラブジャムン25/08/18(月) 12:14:16
過去スレ#2
【cp閲覧注意】#2_最終巻No.431の続きを、命削って全力で書いたらこうなった|あにまん掲示板続き物です。初めての方は初期スレからご覧いただくことを推奨いたします。諸々の注意書きも初期スレにありますので、併せてご確認ください。初期スレhttps://bbs.animanch.com/board…bbs.animanch.com収録No
~準備編~
■No.441 麗日お茶子・ドレスアップ(続き)
■No.442 realized
■No.443 緑谷出久・ドレスアップ
■No.444 イメージトレーニング
■No.445 第三回 恋仲発展プロジェクト会議
■No.446 星空のひとつ
■No.447 全力の包囲網
■No.448 麗日お茶子・スタイルアップ
- 4練乳グラブジャムン25/08/18(月) 12:15:46
過去スレ#3
【cp閲覧注意】#3_最終巻No.431の続きを、命削って全力で書いたらこうなった|あにまん掲示板続きモノになります。初めての方は初期スレからご覧いただくとより楽しめるかと存じます。諸々の注意書きも初期スレにありますので併せてご確認ください。このスレはコメントフリーです。是非とも盛り上げていただけ…bbs.animanch.com収録No
~準備編~
■No.449 麗日お茶子・メイクアップ
~舞台編~
■No.450 Pumpkin carriage
■No.451 絶妙なタイミング
■No.452 全国共通で笑顔を作る合言葉
■No.453 大義名分の嵐
■No.454 何もしなくて済むのが最善
■No.455 やりたかったこと
■No.456 傍目には
■No.457 何度も見たはずだろ
- 5練乳グラブジャムン25/08/18(月) 12:16:54
過去スレ#4
【cp閲覧注意】#4_最終巻No.431の続きを、命削って全力で書いたらこうなった|あにまん掲示板続きモノになります。初めての方は初期スレからご覧いただくとより楽しめるかと存じます。諸々の注意書きも初期スレにありますので併せてご確認ください。このスレはコメントフリーです。是非とも盛り上げていただけ…bbs.animanch.com収録No
~舞台編~
■No.457 何度も見たはずだろ(続き)
■No.458 周りをみんな笑顔にしてしまう
■No.459 最高の調味料は
■No.460 あっ(察し)
■No.461 One slash Two
■No.462 Melty
■No.463 また絶対に
■No.464 思い出すために
■No.465 一番早いのは誰?
- 6練乳グラブジャムン25/08/18(月) 12:52:08
■No.465 一番早いのは誰?(続き)
※SIDE 緑谷
今すぐ走って逃げ出したいような気分だ。
でも手を繋いでるからそれも出来ない。
そういえばさっき、クレープ半分こしたんだよ。
一番特別な人と、この子と、クレープを、麗日さんと……
いやいやいや、マズいって。
よく考えたら何やってるんだ。
手を繋いで、クレープ半分こして……これもう、やってることが完全に恋人同士じゃないか。
そういえば小さい子供を眺めて子供何人欲しいみたいな話もしたし、いま結婚式の話してるし、いや本当にちょっと待って、何だこれ。
何でそんな話が自然に出てくるんだよ。 - 7練乳グラブジャムン25/08/18(月) 13:24:31
「あ……あっははは……ごごご、ごめんね、デク君」
「え?」
麗日さんが、他所に目線だけ移しながら、空いた片手で髪をくしくしといじっている。
「あの。えっと。私が。けっけけ、結婚式がどうの、なんて話したから……なんか、あの……なんか、変な感じになっちゃって……!」
「あ……あああ、いやいやいやいや! ごめん、僕も同じ話してたし! 麗日さんが謝ることじゃないっていうか!」
「へ、変な意味やないからっ! 世間話、世間話だよね!」
「大丈夫! 分かってる! 世間話! 大丈夫だから! 僕の方こそごめん!」 - 8練乳グラブジャムン25/08/18(月) 14:28:47
お互いに謝りあって、ようやく再び歩き出せた。
「あー、あはは……私、へ、変な話、しちゃったなあ」
「いや、それはもう、たまたま結婚式してる人、見ちゃったせいだし……」
「はは……ははは……え、えーと……今日、晴れてよかったよね……」
「うん、ほんとに……ずっといい天気で助かった……」
「ね、ね~。雨降ったら、食べ歩き、出来なかったもんね……」
「そうだよね。いろいろ美味しかったし……あー……晴れて良かったなあ……」 - 9二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 15:06:26
構わんヤれ(何をとは言わん)
- 10二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 15:09:18
教会「仕方ねえなあ、俺の方から行ってやるよ!」
神社「待て待て!お茶子ちゃんなら神前式もアリだろ!」 - 11練乳グラブジャムン25/08/18(月) 15:39:33
二人で、手を繋いで、宿への道を歩く。
お互いに、相手の顔を見ることが出来なくて。
今日一番、何を話せばいいかが、分からなくて。
何故かすごく、繋いだ手が熱くって、誰の手かを意識してしまって。
麗日さんは、誰が好きなんだろう。
誰と結婚するんだろう。
ウエディングドレスを着た麗日さんは、どれだけ綺麗なんだろう。
そのとき、隣にいるのが……僕だったらいいのに。
麗日さんと手を繋いで歩く、宿への坂道。
ただ宿へ向かうその道が、どこか、違う世界に続いてるように感じられた。
―――― to be continued - 12練乳グラブジャムン25/08/18(月) 16:32:09
結婚式目撃エピソードでした。
この回を書いてた時の裏話なのですが、実はもっと早く会話を終わらせる予定でした。
……が、何故かキリよく二人の会話が終わらず、延々とこんな会話を続けてくれるので、話をまとめるのが苦労しました。
さてようやく宿に行けました。
まだ舞台編は続きます。
引き続きお付き合いよろしくお願いします。 - 13二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 16:42:36
押せよそこは! と誰もが突っ込みを入れたくなるもだもだ感よ…だからこそ今こうなってるわけだけど
ここからどう転ぶのかな - 14練乳グラブジャムン25/08/18(月) 19:00:37
■No.466 ひとりぼっちの二人
※SIDE 緑谷
宿に到着し、みんなに連絡した。
先にチェックインを済ませてくれという事だったので、お言葉に甘えることにする。
フロントで、麗日さんと、それぞれチェックインの手続きを行う。
預けていたキャリーケースも渡してもらえた。
実は、少々勘ぐってしまっていた。
まさか一部屋じゃないよな……と。
みんなで僕と麗日さんを、からかっているのではないか、と。
でも部屋は、ちゃんと男性と女性で一部屋ずつ分かれていた。
僕の前に鍵が置かれ、隣で麗日さんも鍵を受け取っている。 - 15二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 19:09:41
アハハ勘が合ってればなんか先読めてきたぞ〜?
- 16練乳グラブジャムン25/08/18(月) 19:24:49
フロントの人に、同室の飯田君がまだ来ていないことを確認され、後から来るという旨を伝える。
隣で麗日さんが、梅雨ちゃんと芦戸さんの予定について話している。
もう疑いようがない、ちゃんと飯田君たち、みんなの予約も入っていたんだ。
少しでもクラスメイトを疑ってしまった事を、申し訳なく思った。
「ところで、お食事はお部屋でお召し上がりいただくのですが、皆さん一緒にお召し上がりと伺っております。緑谷様と飯田様のお部屋に運ばせていただきますが、宜しかったですか」
「はい、よろしくお願いします」
せっかく集まるのだ。みんな一緒に食べた方が良いに決まっている。
最初は宴会場だと聞いていたことを思えば、随分こじんまりしてしまったけど。
男部屋でいいのかと一瞬思ったが、女性の部屋に入り浸るのも憚られた。 - 17練乳グラブジャムン25/08/18(月) 19:54:06
「じゃあ麗日さん、また後で」
「うん、荷物置いたら、そっちの部屋に行くね。何号室?」
「ここだよ。麗日さんは?」
「ほい。こちらです」
お互いにキーを見せあうと、同じ階だった。番号も近そうだ。
考えてみれば、一緒に食事をするんだし、部屋を近くするのは当然か。
「同じ階だし、一緒に行こうか」
「そうだね」
エレベーターに乗り、客室に向かう。
部屋番号の書かれたプレートを頼りに進むと、お互いの部屋は、ちょうど廊下を挟んで向かい合わせだった。
「じゃあデク君、荷物置いたらそっち行くね」
「うん、分かった」 - 18二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 19:57:48
ふひひひひひ
- 19二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 20:17:19
部屋に入ると、落ち着いた和室の部屋だった。
奥の寝室と、手前の居間との二間に分かれており、既に寝室には布団が敷かれている。
疲れた人はそのまま休めるようになっているのだろう、二間あるからこそできる準備だ。
布団はきちんと二枚。自分と、飯田君の分だ。
三枚無いところをみると、かっちゃんのキャンセルは準備をする前に間に合ったのだろうか。
一般的な旅館の和室は一部屋一間だと思う。
襖があり、二間ある部屋は、かなり豪華なイメージがある。これは色々と手配してくれた飯田君に感謝しないと。
窓の外には、今日歩いてきた街並みと、遠くに景観のいい山々の景色が広がっていた。
窓を開ければ心地よい風が吹き込むだろう。 - 20二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 20:41:27
2枚あるなら2人寝れるな!(誰ととは言わない)
- 21練乳グラブジャムン25/08/18(月) 20:58:01
荷物を置いて一息つく。16時を過ぎたところだった。
駅を降りてから、まだほんの少ししか経っていないような気がしている
電車で移動し、およそ半日、街中を歩いた。
多少は疲れているはずなのに、疲労も一切感じていない。
ふと、左手を見る。
麗日さんとずっと繋いでいた手。
まだその手の温もりが残っている。
今日一日のことを思い出す。
一緒に歩いた道。
一緒に入った足湯。
一緒に食べた食事。
一緒に選んだお土産
そして、一緒に半分こしてくれたクレープ。
ずっと隣で、眩しいほどの笑顔を見せてもらった。
時折いい匂いがして、心を落ち着けるのに必死だった。
会話の度に耳を揺らす声音が、風鈴のように素敵だった。
本当に……夢みたいに、最高の時間だった。 - 22練乳グラブジャムン25/08/19(火) 00:11:39
ふと、やりたかったことを思い出す。
携帯を取り出し、壁紙の設定画面を開く。
さっき撮った写真。
クレープを中心に置いた、麗日さんとのツーショット。
最高に素敵な麗日さんの笑顔。
それを設定する。
これでよし。
いつでもこの笑顔が手元で見られる。
「ねえ、デクくん?」
「ぉぅうわぁ!?」
突然声をかけられて、文字通りひっくり返った。
いつの間にか麗日さんが部屋に入っていた。
おそらく部屋に入る前に声をかけてくれたのだろうが、全く気付かなかった。 - 23練乳グラブジャムン25/08/19(火) 05:09:09
「ご、ごめん……そんな驚くと思わんくて」
「いや、僕の方こそ。考え事してて……ごめんね」
あまりの驚きに、心臓が早鐘を打っている。
ついさっきまで手を繋いで歩いていたのだと思うと、妙に緊張して仕方がない。
携帯の画面見られてないよね……?
「ねえデク君、LINK見た?」
「え?」
そういえば通知が入っていたけど、壁紙の変更を優先していて確認していない。
皆の予定はどうなったのだろうか。