お題を出しあってラノベ風の短編小説を書くスレ

  • 1二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:17:12

    これはお題を出し合ってラノベ風の短編小説を書くスレです

    ショートショート、掌編小説、一行小説など非常に短いものもOKです

    なお、自分の出したお題に自分で小説を書いてもかまいません

  • 2二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:19:11

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  • 3二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:19:55

    (お題)「スランプだ! 書きかけのラノベがどうしてもかけない!」

  • 4二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:20:56

    >>2

    これがスレチなら、女神から転生特典をもらういろいろなスレもスレチになっちゃうよね?

  • 5二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:22:16

    たておつです

  • 6二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:26:22

    (お題)「急募! 追放もののコツを教えてほしい!」

  • 7二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:30:59

    [お題] 転生ヒドインがあまりにもひどすぎる件

  • 8二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:31:30

    そもそもカテゴリ違いならスレチじゃなくてカテチだしな…

  • 9二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 21:38:43

    保守。がんばってくれや

  • 10二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 22:08:25

    >>3

    「スランプだ! 書きかけのラノベがどうしてもかけない!」

    頭を掻き毟りながらフケを飛ばす男が叫ぶ、音声に反応したのかチャットAIのコービットがポンと軽快な音をたてて慰めの文章を出力した。


    ”執筆活動お疲れ様ダヨ!どうしても書けないなら僕が続きを書くから冒頭を入力するといいんダヨー”


    嗚呼、それでは意味がないのだ、イメージが湧かない時のサブ資料にするならいざ知らず、自分で書かねば己の欲する気弱貧乳鼠獣人(獣頭)は瞬く間に敬語爆乳キャラやらシューティングゲームのナ〇ーリンのケモレベル1になってしまう。


    男はゆっくりと手垢をティッシュで拭うと、PCに向き直った。

    取り敢えず1節、1節書いて後で使えそうならそれで妄想を爆発させてシコって寝る事にして

  • 11二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 22:22:22

    >>3

    「あ゛〜゛分゛か゛ら゛ん゛!゛」

     視線を天井へ逸らしつつ、手で顔を覆いそう嘆く。 

    そっちの方が捗る気がするからと昼なのにカーテンを閉め切った部屋。見飽きた照明はいつも通り光るだけだった。

    「文章ってどうやって書くんだっけ………」

     チラリと見たノートパソコンの画面は当然真っ白。また目を反らしたくてスマホを弄れば小説に評価が付けられた通知が出てきて心臓がキュッとなる。すみません続きまだ全然書けてないんです最新話に高評価つけるのやめてもらえますか嬉しいけど嬉しいけど嬉しいけど…

     もう苦笑いすらできない。自分が精力的に投稿していた長編戦闘小説『ヴァニッシュ・ラビッツ』の毎週更新が止まった春からもう天気予報の日中気温が10度は上がってしまった。まあ自分の部屋の温度はエアコンのおかげで適温なのだけと。冷や汗は止まらないが。

    「いやぁ…」

     順調な執筆ライフだった筈だ。仲間や敵を魅せる1章を綴ってそのままアツいバトルの2章、1章から張っておいた伏線と同時に第一のタイトル回収をキメる3章まで一気に書き終えて残るは大団円で終わらせるだけの4章。プロットも計画も完璧だった。では何故4章のプロローグすら書ききれずに数ヶ月頭を悩ませる羽目になったのか?なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで…………………───あっ

     掻き毟った頭に電流が奔る。そういえば自分3章が書きたい一心で始めたんだった。1章も2章もそのモチベで書いてたんだわ。ただの燃え尽き症候群だコレ。

    途轍もない時間をドブに捨てた気分を誤魔化すようにすぐさま再度スマホを取り出し「燃え尽き症候群 回復方法」で検索する。

    「気分転換…ねえ」

    そういえばここ最近全くと言うほど外に出ていない。よし!外に出よう!

    解決の糸口が見えて我ながらハイになっていたのかもしれない。ちゃっちゃと外行きの服を引っ張り出し玄関に突貫。そのまま玄関の鍵を解錠しいざ外の世界へ───

    「あっっっっつ!!!」

     眩しい熱い痛い。一切日焼けしてない人間モドキに近年の陽光は蛞蝓に塩より惨い。駄目だコレ焼けて燃えて溶ける!

    ほぼ反射でドアを閉め施錠!自分に外の世界は無理だ。死ぬ。ハッキリ理解できた。

    …続き書こ。

  • 12二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 22:24:43
  • 13二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 22:28:41

    このレスは削除されています

  • 14二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 22:29:47

    このレスは削除されています

  • 15二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 00:04:54

    3書かれ過ぎてワロタ、書きやすいのかな


    >>6

    「急募! 追放もののコツを教えてほしい!」


    うぇ、そんなコツが有ったらワイが教えて欲しいやんけしばくぞゴラァ……フザケたスレタイが混じる掲示板を眺めつつ、同人サークルを追放されたばかりのワイはため息をついた。

    理由もなにもサークル部員ABはワイがミキちゃんにセクハラしているとのたまい、会長は2週間会費の納入が遅れたから、と2年滞納している自身を棚に上げたとものだったので言いがかりもいいとこなのだ。


    もしもここで仮に大逆転が起きるとしたらクセ強な振る舞いを思いついて実行する事―――、催眠アプリか時間停止アプリばりのとんでもが必要だな―――と、ワイはバイトで金を貯めて現地取材したり、地道な執筆活動をする積み重ねから目を逸らした。


    「あっワイ君いたいた〜!」

    「おっおおおおおっふ、ミキ氏ではありませぬか、サークルを辞めさせられた小生に何か用でございますかな!?」

    「ん?うん、実はネタバレに来たんだけれども……今日4月馬鹿なの覚えてる?」

    「あ、あーまさか先程のは……」

    「そう、全部嘘、お詫びにささやかだけどワイ君の好きなチーズ牛丼買ってあるから一緒に食べよー?それともあたしセレクトオムハヤシ丼食べる?」

    「いえ、チーズ牛丼で、大盛りですかな?」

    「並盛」

    「足りないでござる……」


    少しだけ上向いた心が沈んでいく、

    俯いたワイとは逆にミキはにこやかに微笑み、小さく「しょぼくれ健気男子サイコー」と呟いた。

  • 16二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 02:44:36

    (お題)夏の終わりのはずなのにまだまだ暑い件

  • 17二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 09:47:44

    >>16

    「夏の終わりと召喚術」

    夏の終わりのはずなのにまだまだ暑いので、アイスドラゴンを召喚したら師匠にすごく叱られました。

    アイスドラゴンは、頭がいいので、あまり暑いところに召喚してばかりだと、お断りされるようになっちゃうこともあるんだとか!

  • 18二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 10:11:20

    お題:獣人からセクハラを受けている件(もっとお願いします)

  • 19二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 10:21:57

    (お題)夢を思い出したいのに思い出せない

  • 20二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 10:24:53

    >>16

    「夏ももう終わりなのに、まだまだ暑いんだねぇ」

    物理的にとろけそうな顔をしてあなたがそう言う。

    「ニュース見た?10月までずーーーっとこうなんだって」

    じりじりと照り付ける炎天の下、あなたの真っ黒い髪が焦げてしまいそうでわたしは眉をひそめた。

    いくらわたしと違って短くて風通しがいいからって、帽子くらい被らないと熱中症になっちゃうでしょ。

    ネッククーラー巻くとか、日傘さすとか。もっと自分のこと大切にしてよ。

    気休めにもならないぬるい水が、ぴしゃりとまかれた。

    この暑さですっかりしなびてしまっていた花を手際よく新しいそれと交換して、あなたは笑う。

    「また来るよ、うん。お盆には絶対」

    手向けられた花はひまわりだった。元気いっぱいの黄色はまばゆいくらいに鮮やかで、夏の暑さなんて素知らぬ顔をしている。

    わたしが大好きだった花だった。

    あなたとひまわり畑に行ったことを、わたしまだ覚えてる。

    ねぇ。今もやっぱりすっごい忙しいんでしょう。目の下のクマ、相変わらずなんだから。

    だから、無理して来ないでいいよ。

    死人(わたし)のことなんて忘れて、はやく幸せになって。

  • 21二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 10:27:04

    (お題)魔王様と王様が幼馴染として日本に転生した件

  • 22二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 10:40:42

    >>19

    夢を見た。ような気がする。

    寝起きの頭で、もうちょっとあの世界にいたかったなと思った。それだけを覚えていた。

    「だからさ~、モエぴ。夢の続き見る方法、とか知らない?」

    「知らない、それからおれのことをそのクソみたいな呼称で呼ぶな」

    「え~~~~、そんなこと言ってモエぴならなんか知ってるでしょ?いよ!百科事典の君!!」

    「カス」

    「端的な罵倒!」

    幼馴染にすげなくあしらわれて、俺はへなへなと机に突っ伏した。

    モエぴこと萌木と俺は幼馴染兼腐れ縁で、なんと生まれた病院からその後入った幼稚園まで同じだったという並々ならぬご縁により高校2年の今日この日まで連れ添ってきた仲だ。

    ただ、俺と違ってド級に頭がいいこの男はしかも死ぬほどイケメンで、ガチでモテる。

    は?別にうらやましくなんてないし?俺もバレンタインでチョコくらいもらうし、夢の世界ではモテてたような気がするし?

    毎年もらえるのが義理チョコか友チョコであるという都合の悪い事実はお空の棚に上げつつ、俺はため息をついた。

    「あーあ、思い出してぇな~」

    思い出さなきゃいけないような気がするんだ。

    何か、こう。大切な約束をした、ような。

    そんな俺の横顔を、萌木がじっと見つめていたことなんて俺はまったく知らなかったのだ。

  • 23二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 10:52:05

    お題
    おもらしラブコメ

  • 24二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 18:56:50

    (お題)夏なので春巻きを冷やして食べたい

  • 25二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:44:21

    >>10

    お題を書いた者です

    ちょっと笑っちゃいました

    面白かったです!

  • 26二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:46:04

    >>11

    お題を書いた者です

    うんうん、そうだよねえ

    面白かったです!

  • 27二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:47:46

    >>15

    お題を書いた者です

    ああ、青春だなって思いました


    面白かったです!

  • 28二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:49:22

    >>17

    お題を書いた者です

    かわいい!

    面白かったです

  • 29二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:50:30

    >>20

    お題を書いた者です

    しんみりして、良いお話だなと思いました

    ありがとうございます

  • 30二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:51:33

    このレスは削除されています

  • 31二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:54:14

    >>22

    (私はこのお題は書いてないですがちょっとだけ感想を)

    面白かったです

    運命的なつながりのあるふたりって感じがしました

  • 32二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 20:55:23

    >>12

    (私はこのお題は書いていないけれど)

    面白かったです

    この世界の神々はもう涙目なんだろうなあと思いました

  • 33二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 21:09:47

    このレスは削除されています

  • 34二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 21:14:40

    >>21

     昔から、ぼくは魔王様で、きみは王様だった。

     そういうことが、なんとなくわかっていた。学校の帰り道、一緒にコンビニによって肉まんを半分こした。

     きみは熱いのが苦手だから、いつもぼくが先に食べる。

     ぼくは、おまえはほんと気が利かねえなとか言いながら、その実、きみがぼくを頼ってくれるのが嬉しかった。


     夏休み、川原で花火をした。ぼくが買ってきたドラゴンみたいな形をした花火に、きみは目を輝かせていた。

     ぼくは笑う。たかが花火なのに、大袈裟なやつだ、て。


     でもその光は、遠い昔、ぼくたちの城が燃えたときの、あの炎の色に少しだけ似ていた気がする。

     ぼくはきみの隣で、そのことを何も言わずに思っていた。


     高校生になって進路の話になったとき、きみはやっぱり世界を救う仕事に就きたい、とか言った。

     ぼくは、ふうん、とか相槌を打つ。そしてぼくは、魔王になるよと言った。きみは冗談だろと笑った。

     現代の魔王が何をするのか、ぼくは何も思いついてはいなかったけれど。


     ぼくたちは、いつかまた敵になる。それはたぶん、避けられない運命だ。でもそれでいい。

     ぼくが魔王として君臨し、きみが王として世界を救う。

     それはぼくたちが生まれる前から決まっていたことなのだから。


     ぼくたちは、お互いをたったひとりの幼馴染として、大切に思っている。

     それでもいつか、きみがぼくの心臓に剣を突き立てる日が来るのかもしれない。


     それでも、それでいいのだ。

     ぼくたちの世界は、きっと永遠に終わらない物語なのだ。


     夜のコンビニ、肉まんをまた半分こする。

     この平穏な時間が、いつまでも続くようにと願っているのもほんとう。


     それでも、ぼくは魔王様で、きみは。

  • 35二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 21:21:06

    >>24


     春巻きって、ほんとうは春を巻いているから春巻きなんだって、いつかあなたが笑っていた。

     新緑や、やわらかな風を、あのパリパリの皮の中にそっと閉じ込めているから春巻き。

     でも、わたしはその春巻きをわざと冷やして食べる。冷蔵庫から出して、固くなった油と、ひんやりとした具材を口の中に放り込む。

     それは、あの春の日の青い思い出を、夏になった今、もういちど冷たいかたちで味わい直しているみたいだ。


     春のあなたを、わたしは夏のわたしの中に、冷たくそっと閉じ込めている。

     あの頃、わたしは春の終わりの、あなたの背中ばかりを見ていた。

     もうすぐ夏が来て、わたしたちは別れてしまう。それがわかっていても、何も言えなかった。

     ただ、その熱い気持ちを、いつか来る夏の日のために、固く固く冷やし続けていた。


     冷えた春巻きをかじると、口の中に春の日の熱さと、今のわたしの少し寂しい夏が同時に広がる。

     でも、それでいい。


     春巻き、好きだよ。

     だから夏になっても、いつでもわたしの中にいてね。

  • 36二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 21:35:43

    >>18

    獣人からセクハラを受けている件(もっとお願いします)


    まふんっ―――首筋にもふもふとした顎が伸し掛かり、僅かな重みと共に毛並みが押し付けられ、私は1人、長考の末に長いため息をついた。


    「シラー、セクハラって知ってる?」

    「知ってるよ、でもさぁ」


    君、ケモナーでしょ?そういい切った人間大のファンシーラットは、ふわふわと髭を揺らしながら頬に小さな肉球を押し付けて距離を取った。


    確信を持った意地の悪い瞳に沸いた怒りを、首筋に残った微かな熱が彼に向けるべきであろう感情を瞬く間に焦がしていく。


    明らかな、負け戦だった。

  • 37二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 21:38:18

    >>13の小説ちょっと好き


    >>25

    >>27

    ありがとー

  • 38二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 22:28:03

    (お題)王道熱血スポーツ漫画に人類の不屈の精神に目を焼かれた人外みたいな考え方をした対戦相手が現れたら

  • 39二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 00:24:02

    お題 ナルシストの魔王が自分を倒しに来た勇者が自分より美形なのを見て勇者を美形じゃなくさせるために勇者を幼児化させて顔面育成をしなおす話

  • 40二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 02:19:23

    (お題)カルロス無双

  • 41二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 10:10:04

    (お題)マシュマロがとけてしまった!

  • 42二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 10:36:10

    >>34

    (お題を書いたものではないですが)

    エモいですね!

    まさにこれから物語がはじまるって感じです

    面白かったです!

  • 43二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 10:38:35

    >>35

    (お題を書いたものではないです)

    悲しいけれど、風情のあるいいお話ですね!

    面白かったです

  • 44二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 10:42:41

    >>36

    (お題を書いたものではないです)

    うわあ! これは素敵なケモナーもの・・・

    この獣人さんも、実はヒトナーなのかな?

    面白かったです!

  • 45二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 12:10:48

    >>13で書いたのなんか消えてたから再掲

    スランプだ。

    書きかけのラノベが、どうしても進まない。

    気づけば、かれこれ半年ほど放置している。物語の大筋は頭の中にできているのに、セリフも描写も浮かんでこない。他のアイデアに手を出していても、あの未完のラノベが常に脳の隅でうずいていた。

     

    いっそAIに頼ろうか、とまで思った。だが盗作やら何やらに巻き込まれるのはごめんだ。

    それに、このまま放置しても状況がよくなるとは思えない。ならばいっそ、思い切って畳んで発表してしまおう。方向転換したくなったら、後から書き直せばいいのだ。

     

    ――過去編はカット。地元を離れた親友の話もカット。敵の長ったらしい自分語りもカット。

    そうして完成させ、投稿ボタンを押す。

    ……という夢を見た。

     

    もしかすると、ラノベにこだわりすぎていたのかもしれない。無意識にストレスになっていたのだろう。とりあえず思うままに書き上げてみると、筆は驚くほど軽く進み、心の中の錘が外れていくようだった。

    そして、完成原稿を投稿した瞬間――それも夢だった。


    目を覚ますと、8月18日(月曜日)の11時30分。完全に寝坊だ。

    だがここで諦めるわけにはいかない。

    俺はパソコンを開き、小説の作成画面を立ち上げる。

    「どっちだとしても損はない」

    そう思いながら、キーボードを叩き始めた。

  • 46二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 12:42:46

    (お題)いまだに思い引きずる、私の初恋

  • 47二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 13:43:23

    このレスは削除されています

  • 48二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 14:00:37

    >>45

    こちらはスレ主です

    私は13番を消したりしていません

    再アップ、ありがとうございます


    (時々、変なことが起こるなあ)

  • 49二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 14:38:29

    >>45

    お題を出した者です

    うんうん、分かります

    スランプって喉に小骨がひっかかったみたいになることありますよね

    面白かったです!

  • 50二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 14:58:37

    >>23

    お漏らしラブコメ


    うちのぼたもちには嬉ションをする悪癖があり、

    河原さんは無類の動物好きだった。

    それだけの事ではあるが、悲劇というものは何時だって何処からでも湧いてくるものであると、僕は思う。


    「ぼたもち、暑いからもっと水飲んどけよー」

    ワン、と元気一杯の子犬に僕は多めに水を飲ませつつ、横断歩道の周りをそっと観察した。

    早朝とはいえどすでに外は相応に暑く、対策はいくらしても足りない。

    しかしだからこそこの時間帯であれば無類の動物好きも犬の散歩を狙って歩いていたりする―――と、住宅街の角から白のUVパーカーにハーフパンツの少女、河原さんがこっちにくるのが見えて、今日も太ももが眩しいとなんとはなしに思った。


    僕がおしっこに濡れる女の子、という性癖に目覚める1分前の話である

  • 51二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 16:52:10

    >>46

    私の思考リソースの一部がある一点に使われていることに気付いたのはいつのことだったのか覚えていません。

    気まぐれにお菓子を作ったとき、彼はどう思うかな?

    ふと、男の子が好きそうなカッコ良い車を見かけたとき、彼はああいうのが好きなのかな?

    何故か普段の私なら気にも止めないことを意識するようになりました。



    お昼後の歴史の授業、教師の入眠ボイスは栄養がチャージされた体によく響くのでしょう。右斜前に映る彼の寝顔がちょうどコチラを向いていた。


    私にとって、彼の顔は教師の入眠ボイスよりも集中力を削ぐのに有効なようでした。

    彼の表情が私の体をどれだけ熱くすることか、友人に「顔が赤いよ?大丈夫?」と、私が彼を恨んだのはそれが初めてのこと。


    要は

    【あなたが犬好きです。】


    彼等にとって最も華やかな日、最も豪華な装いであの日と変わらぬ笑顔のまま底抜けの明るさを持つ彼には私の目元に痕がわからないでしょう。


    そのことを知ったとき、若い頃に書いて【犬好き】の誤字を理由に渡せぬまま、大人になって今更直せないラブレター。

    それを見て、どれだけ泣いたか知らないでしょう。

    こんなに恨ませておいて、まだ、好きなのに

  • 52二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 17:21:07

    >>39

    お題とか小説とかじゃなくてただの感想なんだが、

    この魔王イケメンだけ殺してそう

  • 53二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 18:17:14

    >>41

    「やっぱ、地球壊れてるって」 「いや、実際壊れてるんだよ」

    食べようと思って落としたマシュマロがボンネットから綺麗に蒸発していく。


    「まったく、異常気象って奴だねぇ~」 「仕方ないよ、太陽光集束レンズの制御が効いてないんだから」

    細かいことはよくわからないが、今から200年くらい昔、地球環境問題とやらの解決策として宇宙エレベーターを5本くらい作り、それを一つの巨大な軌道リングで接続するという大事業が始まった。

    よくわからないが、そのおかげである程度の範囲とはいえ、熱波寒波の発生を抑制できるようになったとか。


    「やっぱ、デートで地球に来たのは間違いだったわ」 「これってデートかな?」

    学校の実習で小型宇宙船を乗り回している男女学生2人組はせっかく地球に来たからといってオープンカーのように大きく開けてそこにバリアで外気を遮断、ガンガンエアコンをかけるというエネルギーの無駄使いを垂れ流しながらすっかりゴミ捨て場となった地球のある地域の空を飛んでいる。

    下にはかつては高級車と呼ばれていたであろうクラシックカーが並べられ、そのボンネットは焼けた鉄板として地元の人が焼き肉に活用していた。


    「下の人たちがなんか大声出してる」 「さっきの謝ろうよ」

    そんな会話をしている2人組はまだ気づいていない。

    下の人たちは別に怒っているわけではなく


    『ここじゃない。マシュマロを食べるならこっちの鉄板じゃないとあっという間にマシュマロが溶けちまう! 早く次を落とせ』

  • 54二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 22:23:10

    (お題)うちの犬は、いまだにうちの猫を母親だと思っているらしい

  • 55二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 23:00:41

    >>50

    (お題を書いたものではありません)

    そういうことか! 思わず笑ってしまいました

    面白かったです!

  • 56二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 23:10:26

    >>51

    (お題を書いたものではありません)

    ああ、うん、いざって時に書き間違えたことに気づくと、頭ぐるぐるになっちゃうんだよねえ、すごくわかります

    面白いかったです

  • 57二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 23:13:59

    >>53

    お題を書いた者です

    車のボンネットがすっかり調理用具に・・・

    面白かったです

  • 58二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 23:41:06

    >>54

    にゃわん。

    そんな猫だか犬だか分からない鳴き声が聞こえて来たので、思わずレポートを書いていた手を止めて振り返ってしまった。


    …愛犬と愛猫が居る。ウチの2匹は種族こそ違えど大変に仲睦まじい。今も愛猫の腹に愛犬が頭を擦り付けている。大変眼福で有難い。思わず脳内に犬猫用のケーキを2つ買って来る事をメモしてしまった、ああまたお金が飛んでいく。


    まあそれは兎も角、訳の分からない鳴き声を出しそうな生物は居ない。聞き間違いかとレポートに戻ろうとすると。


    にゃわ~ん。にゃわ~ん。

    愛猫に頭を擦り付けて、そう、甘えた声を出す愛犬を目撃してしまった。

    お前かい。


    いや、聞いたことはある。種族が違っても、一緒に飼っている動物を親だと思い込むし、なんなら自分もその種族だと思い込んでしまうケース。というか愛犬が小さい頃は正にコレだった気がする。最近は体も大きくなったし鳴き声も違うし分かったのだろうかと思っていたが。


    …つまり、なんだ?私の愛犬は、未だに自分を猫だと思っているし、自分を愛猫の子だと思っている?

    そして犬の発声構造でそんな声出せるの?

    …そっか、凄いな。


    完全に思考を停止させた私はスマホを取り出し、カレンダーに「猫っぽい鳴き声記念日」と記録し、そのままネットで犬猫用ケーキを注文した。

    きみがにゃわんと鳴いたから、今日のこの日は鳴き声記念日。

  • 59二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 01:17:58

    >>58

    お題を書いた者です

    かわいいいい!

    とっても素敵なお話ですね!

    ありがとうございました

  • 60二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 01:54:05

    >>38

    王道熱血スポーツ漫画に人類の不屈の精神に目を焼かれた人外みたいな考え方をした対戦相手が現れたら


    「おお、お前我に1-26で善戦した王道中のフギョウツトムではないか!」

    「エグい点差つけといて喧嘩売ってる?トザマさん」


    卓球の予選で大敗を喫し、悔しくも本戦に進んだ部員達の応援に来た俺に、アホみたいな点差をつけて来た対戦相手が話しかけてきた件―――


    通常であれば他校との乱闘の原因になるので応援席が学校事に区分けされているはずなのだがお構い無しに話しかけてきた男、蛇胴中の外様 勝のあまりの自由さと厨二病加減に俯仰 努は少し現実逃避をしつつ棘のある返事を返した。

    しかし外様は全く堪える事なくカラカラと笑う。


    「いやなに、我はお前を称えに来たのだ」

    「大抵のモノは5点も取られればおざなりに戦う」

    「最後まで玉を追う気位、見事である」

    「お前にはスタミナが足らん!もっと肉を食え」

    「バックスピンなどの小細工は我に取っておけ、雑魚相手に手首を壊さずともお前なら勝てるだろう?」


    がらんどうの目で、そのくせ口元はニコニコと人を散々褒めちぎったり貶した後、外道は「長居すると監督が煩いでな、フギョー、精進せよ」と次の試合に去っていったのをずっと固まっていた俺は、下で0−6のコールド試合を決めて欠伸をするアイツに更に恐怖を抱きつつも、取り敢えず帰ったら走り込みをしようと決心した。

  • 61二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 02:14:07

    >>40

    「俺は王家のカルロス」

    「私は村長のカルロス」

    「僕は首相のカルロス」


    「「「ようこそカルロスの国へ」」」

    「へぇーここってテーマパークなんだ。どういうテーマパークなの?」

    「「「見ての通り、カルロスの国さ!」」」

    「ごめん、見てわかんないから聞いてるの」


    「「「これだから、無知は。カルロスとは、かのシャルルマーニュのドイツでの異名、カール大帝に由来する由緒正しき名前で――――」」」

    「――まって、ガチの歴史講義が始まるとは聞いてない!」

    「「「シャルルマーニュはシャルルマーニュ伝説としてフランスでは語られ、その影響はドイツのディートリヒ伝説や、イギリスのアーサー王伝説にも強い影響を与えたことは明白で」」」

    「よくわかんないけど、ここはシャルルマーニュって言う人がテーマの歴史系テーマパークってこと?」

    「「「もっとよく見るんだ!! 例えばあそこ! カリバーンを模った剣の刺さった岩があるよね!」」」

    「???」

    「「「その奥には、湖の乙女たちが手招きしているよ!」」」

    「つまりどういうこと?」

    「「「まだわかんないのか? カリバーンはアーサー王を選んだ剣。エクスカリバーと混同されることがあるけどカリバーンとエクスカリバーは別物だよ。湖の乙女たちはアーサー王伝説に登場する精霊みたいな物。ここは各国のカルロスを集めたテーマパークだよ! ゲストの君は今から、ぼくたちカルロスのヒロイン役として様々な伝説を追体験するのさ!」」」

    「ヒロイン!? まって、聞いてない。えっ、お姫様扱いされるってこと?」

    「「「あまたの雑魚を君のためにバッタバッタとちぎっては投げちぎっては投げをするから、ぜひお姫様のキスをお願いね! 当然その後のベットインも是非に……」」」

    「私男だよ?」



    「「「おぇ」」」

    ぶちぎれたヒロイン役、女顔の少年はカルロス(キャスト)の皆さんを次々とちぎっては投げ、ちぎっては投げ、カルロス相手に無双してカルロスの国を堪能しました。

  • 62二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 06:45:10

    このレスは削除されています

  • 63二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 06:46:20

    (お題)「いや、たしかに僕は糸目やけどそれで裏切者やと疑うんは違うやん。いや、あってるけどもな?」

  • 64二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 09:52:15

    >>60

    (お題を書いた者ではないです)

    メンタルがなんか人外っぽい相手に話しかけられ、恐怖しながらも「よしもっと頑張ろう」となる主人公はとてつもなくタフなんじゃないだろうか

    面白かったです

  • 65二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 09:53:33

    >>61

    お題を書いた者です

    思いつきで書いただけだったのに、こんなに面白い話にしていただけて、びっくりしました!

    ありがとうございます

  • 66二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 11:46:47

    (お題)紳士な魔族がチンピラ口調の孤児をシルクハットに燕尾服の似合う立派な紳士に教育する話

  • 67二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 16:49:03

    (お題)我が家の池の鯉はもう半分以上灰色と茶色になっている

  • 68二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 22:51:53

    なんかお題減った?


    >>63

    「奈倉、いや――邪神ニャルラトホテプ、お前がやったんだろう?」

    「いや、たしかに僕は糸目やけどそれで裏切者やと疑うんは違うやん。いや、あってるけどもな?」

  • 69二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 23:19:43

    >>60

    (お題を書いた者です)

    そうそう!こういうのがいいんだよ!

    メンタルの強さを重視し不屈の心を持つ主人公に一目置いている圧倒的強者のライバル!

    過去の戦績から主人公が一矢報いたのもわかるし 他の試合からも強さが伝わる! 好き!

  • 70二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 23:47:06

    お題
    何でも食えてなんか喋れる猫と猫の何故かいる前世のクズな勇者

  • 71二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 00:28:08

    (お題)ジンジャーブレッドマンが追いかけてくる

  • 72二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 03:58:51

    (お題)呪われた衣装によって紳士であることを強制される男

  • 73二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 08:59:40

    >>68

    (お題を書いた者ではないです)

    そういうことですか

    面白かったです!

  • 74二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 15:04:47

    (お題)今日も家の上を通る宇宙船がうるさい

  • 75二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 16:23:32

    (お題)異世界に来たのにすぐ元の世界に帰らされちゃった件について

  • 76二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 20:59:07

    紳士な魔族がチンピラ口調の孤児をシルクハットに燕尾服の似合う立派な紳士に教育する話

    >>66


    「お客様、魔族が同族を見分ける条件はなんだと思われますか?」


    行軍中に幸運にも商人に出逢えた私達がありったけの食材を買い付けていると、シルクハットに燕尾服の丁稚が皆にお茶を振る舞いながらそう問いかけてきた。

    丁度ズタ袋に紳士服を纏った怪物、ブギーマンの前の隣には爪を青く塗った人間の子供が居るという噂話で部下達が盛り上がっていて、


    今思えば、そこで気がつければまだ巻き返せたように思う。

    数日経って毒入りの飯に気が付いた時には部隊は魔物共に蹂躙された後だったのだから。


    「お兄さん、魔族が同族を見分ける条件はなんだと思われますか?」


    死に体の男の前に先日の青年があらわれ、同じ問いを問う。


    「礼儀、礼儀ですよ、姿も匂いも発声方法すらも異なる彼らを同胞たらしめるのは胸を張り名乗りを上げ敬意を持って翻訳魔法を自らに掛ける知性の武装です」

    「坊主、なにを言っている―――?」

    「その点、あなた達は真逆だ、奪い、奇襲し税を絞ってオレみたいな孤児を見捨てる貴族共め!」

    「ぁ」

    「ウチの旦那様は高潔過ぎましてね、だから」


    僕がお義父さんに代わって魔族らしい紳士になるんです―――と燕尾服の男は塗料の欠けた爪を青く光らせて笑った。

  • 77二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 21:47:16

    >>76

    (お題を書いたものではありません)

    なるほど、そういうことでしたか

    きっとその子は、魔族の義父が大好きなんだろうなって思いました

    面白かったです!

  • 78二次元好きの匿名さん25/08/22(金) 23:38:38

    >>75

    「ふむ…。いったい何だったのだろうな?あの男は。」

    王冠をつけ、白ひげをたくわえた男がつぶやいた。彼はこの国の国王だった。

    彼は先ほどまである儀式で召喚された男と会っていた。それは魔族との戦況を変えうる力を持ったものを召喚する勇者召喚の儀で呼び出された男だった。

    彼は黒髪に赤ら顔が特徴的だった。そして翻訳魔法をかけたにも関わらず王宮のどの人間とも話が通じなかった。そして、さきほど唐突に姿が消えたのだ。

    「王よ、あの男に関する調査の結果をこちらに持ってまいりました」

    王の前に一人の女が膝をつき、丁重に紙の束を手渡した。彼女はこの国の神官長であった。

    「ふむ。なるほど…。消えたあの男の周辺に、神聖魔法に類似した痕跡が見られた、と。」

    「はい。神聖魔法は神の力。それは魔族といった邪悪な生物を撃ち倒す力であり、そして病にかかったものを癒す力でもあります。とはいえ、倒した後肉体は残るはずなのですが…。」

    「…分かった。」

    王は言ったあと少しせき込んだ。あの男にあった後から、どうにも体調が悪い。神聖魔法はかけてもらっているはずなのだが。



    僕はどうにか布団の中で目を覚ました。

    風邪なんて病院に行かなくても何とかなるだろう、という見通しはどうやら甘すぎたらしい。

    意識がだんだんと覚醒してくる。ふと何か音がするような気がして、辺りを見回すとスマホが鳴動していた。どうやら彼女からのようだ。電話を慌ててとる

    『ちょっと、大丈夫!?ずっと電話でなかったけど…。』

    「え?あ、そう?」

    ふとベッドのわきの時計を見てみると、寝始めた時から半日ほども経過していることに気づいた。

    「いや、電話とって話さなかったけ?いや、どうだっけ…?」

    『ずいぶん症状ひどいね…。…もしかしてだけど、また病院に行かず自分で適当に薬飲んでどうにかしてるんじゃないでしょうね!?』

    「ハハ、まぁ…。」

    『ハァ…。あのね、もしインフルとかだった場合抗菌薬とかは全く効かないんだからね!?ウイルスって細菌と違って生き物じゃないから、直すための薬からして別物じゃなきゃダメなんだから!』

    「ハイ…。」

    そんなことを言いつつ、ふと枕元に紙が置いてあることに気づく。なになに?…「無理やり呼び出してすみませんでした。これからは子供たちに頼まれたからと言って、新しいことはやるべきかもうちょっと考えます。」なんだこれ?

  • 79二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 02:30:50

    >>72

    畜生、空振りかよ! 手に取った砂に汚れた燕尾服を思わず投げる。

    ここはアメリカの砂漠地帯。とある金持ちの馬鹿げたイベントにつきあって空振りに終わった大学生の男。


    「宝探しイベントなんて言って渡されたこの地図と暗号、あってんのかよ。いかにもな洞穴、棺。これだけ見たら大当たりにしか見えねえよ!」

    だいたい、燕尾服ってどういうことだよ。これの何処がお宝だよと、苛立つ男は燕尾服を蹴り飛ばそうとして、動きが止まった。



    「ハハハッ、貧乏人どもの必死の形相は最高のエンターテイメントだ」  「悪趣味だわ」  

    まさに成金という感じの男だった。せっかくの高級ブランドも悪趣味な黄金の数々に塗りつぶされている。


    「私は楽しめる。貧乏人達は命の危険無くチャンスを得る。メディアは面白おかしく取り上げる。誰も損をしない。いても運の悪い貧乏人だけ。素晴らしいだろ?」

    「本気で言ってるから趣味が悪いって私は言ってるのよ」

    『その通り! マナーが大変よろしくないと言わざる得ない』  「何やつ!?」

    『良いかね。宝探しというイベントを主催するのは良い。だが、イベント範囲が広すぎる上に参加者同士を必要以上に競争させようとしている。

    マナーの悪い参加者も多く、私有地に遠慮無く進入する悪質参加者も多い。君の趣味の悪さが原因だよ』

    「警備はどうした!? いきなり進入してきた不審者に言われたくは無いぞ!」

    『マナー違反で離席してもらった。君もマナーが悪い。何者であれ人に対して指を向けないこと、減点1! 姿勢が悪い。常に心がけよ、減点2! 言葉使いにも敬意を減点3!』

    「か、身体が動かない。おまえ、なにも――――」  『――自己紹介もせず、相手をおまえ呼ばわり、減点10点!!』  

    「ねえちょっと。よく分からないけどそうやってマナー違反をやたら指摘するのもマナー違反よ?」

    『ぐっ、お嬢さん、君は素晴らしい人だ。君に免じて今日は引かせて貰うよ』


    「なんだったの?」


    燕尾服の紳士――宝探し参加者の大学生――は自らの部屋にやってきて一言。

    『汚い、ちゃんと掃除しないとダメだな。これは』  (俺の意思は!?) 

    『多すぎるマナー違反の罰則だよ。大丈夫ちゃんと大学には出席してやろう。君の勉学も私が全力でサポートする。君を一流の紳士にするまで』

    (何だよ、この呪いの燕尾服はー!!)

  • 80二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 09:39:34

    >>78

    (お題を書いた者ではありません)

    うわあ、このままでは異世界に新しい病気が・・・!?

    これでは、神様も反省するだろうなって思いました

    面白かったです

  • 81二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 09:42:05

    >>79

    (お題を書いた者ではありません)

    呪いの燕尾服さん、いいキャラしてますね

    この大学生の人生も最終的にはいい方向に向かいそうですし

    面白かったです

  • 82二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 10:10:04

    >>78

    (お題を書いた者です)

    異世界にとんでもねえものが輸入されてしまいましたね…

    スペイン風邪とかで何万人とかが死んだと言いますし、この世界もインフルエンザで何人も死ぬんじゃないかと思うとゾッとします

  • 83二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 14:36:38

    >>79

    (お題を書いた者です)

    金持ちの道楽に付き合わされたらとんでもないものを手に入れてしまった件について

    この手に入れてしまった呪いの燕尾服によって、これからこの青年はどうなってしまうのでしょうか

    大学での二人も見てみたいですね

  • 84二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 15:14:04

    (お題)プレゼント選び、大失敗!

  • 85二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 15:21:06

    お題
    爆発オチなんてサイテー!と思っていた人が転生したら爆発系魔法の才能がありまくりだった話

  • 86二次元好きの匿名さん25/08/23(土) 16:06:45

    >>76

    (お題を書いた者です)

    お父さん大好きな紳士君……イイネ

    きっとお父さんに拾われていろいろあったんだろうなあと想像が膨らみます

  • 87二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 00:03:23

    >>84

    「結局何が良いんだよ!? 花はうれしいけど後始末に困るからダメ。アクセサリーは色々重いからダメ。服は趣味が合わないと悲惨だからダメ、消え物が一番良いだから、でもクッキーを選んでもダメって!」

    「クッキーはありきたりなの! それによーく考えなさいよ。高校生カップルが誕生日プレゼントにそこら辺で買えそうなクッキーをプレゼントにするって発想はどう考えても誕生日って感じじゃないでしょ! せめて少し高い誕生日ケーキにするくらいの発想はあんたの頭の中に無いの!? そもそも消え物が一番って絶対何か別の話との混同だよね!?」

    「発想無いからこうやっておまえにダメだしされてるんじゃねえか!! こう、なんか欲しい物無いんか!? もちろん俺の小遣いやバイトの給料の範囲で!!」

    「『 誕 生 日 当 日 』に聞く話じゃねえ!!」


    「よし、分かった。今からデートに行くぞ!! んで、おまえが欲しいって言った奴を払える額なら問答無用で押しつける!! これで良いな!」

    「えっ、そこまで言ってない」

    「うるせぇ、俺がおまえにプレゼントしたいんだよ!」

    「…………そう言う真剣な表情が……」

    「何か言ったか?」  「今から行くってところに呆れてるのよ」

  • 88二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 01:03:50

    (お題)竜騎士になりたくて

  • 89二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 04:44:43

    (お題)異世界に転生したらハーレムがゲテモノの怪物や怪異ばかりだったんだが

  • 90二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 09:50:01

    >>87


    お題を書いた者です

    プレゼント選びは大失敗だけれど、お誕生日のお祝い自体は大成功になりそうですね

    いい感じです

    面白かったです!

  • 91二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 14:13:05

    >>88

    竜騎士。

    それは栄光。戦場でだれもが目にする、希望にして絶望の象徴。あらゆる戦場に飛来し、圧倒的なブレスで戦況を書き換える理不尽の権化。

    それは苦難。竜騎士を生むには竜と人とが互いに幼少期から心を通わせなければならない。しかし、竜の卵はきわめて希少である上、竜の子供がじゃれて人の子を殺してしまうことも珍しくない。

    それは信頼。騎士は竜にすべての攻撃と機動を任せ、騎士は竜の唯一の弱点である「逆鱗」を全ての攻撃から守る。そこに言葉はいらず、強固な絆のみがある。


    僕たちはずっと竜騎士にあこがれていた。幼少期から一緒に育った僕ら。片方が竜で、もう片方が人。種族は違えど、心は一つだった。竜騎士になりたい。こいつと一緒に。まぁ、最初君はずいぶん乱暴で、僕とおんなじ気持ちって理解するのは時間かかったけど。


    そんな一心同体な僕らだ。夢に近づくのは早かった。君はずっと戦いの訓練ばかりしていたけど、それだけじゃ僕らの夢がかなえられないのはわかっていたから、僕は不得手な魔法の練習もずっとしていた。今じゃ僕もこの国でも十指にはいる魔法使いさ。


    だってのに、君は。ここまで来て僕を拒むのかい!?なんで、いったいどうしてだよっ!君に乗れるようになるために、魔法で体を改造もした。これだけしてるのに一体どうしてっ…!


    「いや待て!待てって!!!わかった、いったん分かったからその持ってる宝珠を下ろせ!それをおれに飲み込ませようとするな!!!」


    「ヤダーッ!僕だって竜騎士やりたいんだい!とっとと飲め!これで僕が君に騎乗すれば、僕だって竜騎士やれるはずなんだぁ!」


    「落ち着け!いや確かに竜騎士目指してるとは言ってたけどさぁ!!!まさかそっちだと思わないじゃん!落ち着けって、ファブニール!とりあえず一旦服を着てくれ!目のやり場に困る!」


    何言ってんだ!いつも僕裸だっただろ!オラッ僕の竜成分全部抽出したこの宝珠早く呑み込めッ!!!僕だって竜騎士になりたいんだよッ!

  • 92二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 14:37:26

    (お題)手作りケーキからなぜかお醤油のにおいがするのですが

  • 93二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 15:07:18

    >>91

    TSF!TSF展開だっ!

    いやぁいいですねこの傍若無人(竜)君、好きです

  • 94二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 15:33:32

    (お題)派手なデカイ帽子が脱げなくなったんだが

  • 95二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 22:02:49

    我が家の池の鯉はもう半分以上灰色と茶色になっている

    >>67


    「爺ちゃん、なんかまた捨て鯉が増えてなぁい!?」

    「うん、んー?この間捨てられとったグッピーは残らず餌になってしまってのう……助けられんで可哀想な事をしたわい」

    「違うよ爺ちゃん、鯉だよ、なんか灰銀と黒っぽいのばっかりになってなぁい?」


    うちの爺ちゃんは耳が遠い。

    しかも庭にでっかい池があるので爺ちゃんが気が付かないのを良いことに捨て池スポットとして有名になっているらしく、亀やら観賞魚を育てきれなくなった人達が黙って爺ちゃん家に捨てて行くのである。


    「鯉も亀も30年は持つからなぁ、ワシも長生きせんとなぁ」


    爺ちゃんは朗らかに頓珍漢な返事を返す。


    「もー、爺ちゃん、僕が来年に遊びに来たら池にピンクの卵でも植え付けられてるんじゃないか?」

    「ふふ、太郎は面白い事を言うのう、鯉は口より小さいモノと共生はできんよ」


    そう言うと爺ちゃんは黄色い魚の煮付けをパクりと食べた。

  • 96二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 23:01:06

    >>91

    お題を書いた者です

    この発想はなかった!

    面白かったです!

  • 97二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 23:22:44

    >>94

     端的に言えば「呪いの装備」と言うやつだったのだろう。ダンジョンの探索、冒険の末に見つけた派手なデカイ帽子。それをふざけて被ってみたら脱げなくなったのだ。

    「まあまあ、早いとこ解呪の方法を見つけよう。装備の幅が下がるのは冒険者として不味いし、日常生活にも支障が出る」

    と仲間の男が言う。が、即座に彼の言うことを否定する。

    「いや、解呪の必要はないかな」

    「どうして?」

    「何だか力というか、魔力が湧いてくる気がする。……いや『気がする』じゃない。確実に。」

    「呪いの装備であれど性能は良いのか」

    「デザインも好み」

    「お洒落の面でも好印象。俺もなんとなくそう思ってたけど」

    「あと……貴方と最初にダンジョン探索して、初めて手に入れた物だから……」

    と私は帽子の鍔を掴んで顔を伏せる。

     その後、紅潮した気まずい雰囲気がしばらく続いたのは言うまでもない。

  • 98二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 00:16:43

    >>95

    お題を書いた者です

    そうですよね、鯉こくって美味しいですもんね・・・

    面白かったです!

  • 99二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 02:29:04

    >>97

    (お題を書いた者ではありません)

    おお、甘酸っぱいですね!

    面白かったです

  • 100二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 05:12:42

    (お題)巨大な魔王の肉体の中から、人間大の真の姿が出てくる話

  • 101二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 08:53:48

    >>100

    「あれが……魔王か。1000年前にオレたち人類を苦しめたらしいけど、デカすぎんよ!!」


    そうなのだ。地ならしや火の7日間を思わすような大きさであり、大仏さまにツノが生えてそれを何回りかした巨体なのだ。

    そんな魔王が玉座に座って鎮座している。


    「おやおや、お客様かえ」


    ここは魔王の城……という名前の洞窟&観光スポットであったのだ。

    そのため、観光地として都合いいと考えたのか、利権を主張した老婆が受付や管理を行なっているとの事。


    「これが魔王……なんですか? デカいけど死体が全然腐らないもんなのですか」

    「ああ、そうじゃよ。こいつはな、厄災そのものでな。コイツが動く時は亡国の危機で、動かないっちゅーことは平安ということなのじゃよ」


    観光客は、舐めるように見回すと、


    「しかし、魔王はこんなに立派なツノは有していなかったなあ。よく見ればボルトのような後も見えるし……」

    「やべっ……まあ、そのなんじゃ。それはお客様を楽しませるためのサービスでして……」


    明らかに老婆は焦っていた。

    それを見た観光客は、


    「安心しなよ。国王の統治や経済は安定しているんだ。まだ魔王を稼働する時じゃないよ」

    「おぬし、まさか……」

    「さあ……ね。元気にやってろよ。たまにはアンチエイジングでもしとけよ〜?」


    観光客は洞窟から去っていった。

    その姿を見た老婆は若くグラマラスな姿に変貌して、独りごつ。


    「……まあ約束は守っちゃるぞ。勇者よ。世直しの糧となる栄誉の死はそれまでにとっておかんかね」

  • 102二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 09:32:46

    >>101

    (お題を書いた者ではありません)

    おばあちゃんが、本物の魔王様ってことでOK?

    面白かったです!

  • 103二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 15:07:13

    (お題)「なんでフィギュアをトイレに飾ってるの?」

  • 104二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 15:35:37

    >>97

    (お題を書いた者です)

    とても素敵な二人でしたね、呪い装備がまさかの二人の最初の記念品になるとは……

    帽子はしばらくの間脱がないんだろうなあと思いました

  • 105二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 15:43:10

    >>103

    「なんでフィギュアをトイレに飾ってるの?」

    「いや、夜中に一人でトイレ行くのって怖いじゃん?でも推しキャラがそばにいてくれるなら勇気が出るかなって」

    「お前の推しキャラだいぶ芳香剤の匂い移ってるけどそれでいいのか?」

  • 106二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 16:20:20

    (お題)自在に変化する黒いスライムに包まれて、怪物に変身する人間の話

  • 107二次元好きの匿名さん25/08/25(月) 20:38:56

    (お題)空が嫌いだ。逃げられないから。自由が欲しいと私は言って、彼は私を崖から蹴飛ばした。

  • 108二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 01:28:15

    >>105

    お題を書いた者です

    面白かったです

    ありがとうございました

    推しキャラなら、きっと、芳香剤のにおいがしても大丈夫なはずだと信じたい・・・

  • 109二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 05:59:19

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  • 110二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 06:03:26

    (お題)異世界で手に入れた仮面は自分のイメージした姿になんでも変身できるけど、一つだけ変身できないものがある

  • 111二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 09:12:26

    (お題)おうち焼肉のコツ!

  • 112二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 10:02:54

    >>110ぼくは仮面をするのが好きだ。

    なぜって、自分の顔を相手に見せないで済むからさ。自分の顔にコンプレックスがあるんじゃなくて、他者と面を向かって話すのが怖いからだと思う。


    だから、この仮面は便利だった。どの時代や場所にもそう姿に変身できるから。

    それからは、この仮面をたくさん有効活用したよ。美男美女やドラゴンや神様にだってなれるんだから。

    だけど、いつしか変身していく内に自分の顔も忘れてしまった。人間であることは確かだけど……


    そんな折、きみに出会った。ミステリアスで緑の黒髪がとても美しい女性だった。話せば会話も弾むし、一秒一秒がこれほど短く堰き止めたくなると考えたのは初めてだ。最初で最後といってもよい。


    一度だけ、魔が差してきみに変身したことがあるけど、不完全だった。

    なぜって? それは、きみも仮面をしていたからだ。

    イメージはあくまでも外見上のもの。深淵の奥など誰がイメージできようか。

    いつしか、きみの仮面を剥いでその中にあるご尊顔を暴きたい。そうかられたこともあった。


    だけど、きみも同じだった。仮面をとりたくない理由もぼくと同じで、世界に自分を曝け出すのが怖かったからだ。

    食事も抱き合うことは、ぼくたちには無縁のことであった。

    それでも、ぼく達は充分だった。世界や他人に対してペルソナをかぶることは珍しくないのだから。


    そうこうする内に火山が世界を覆うとの知らせが駆け巡る。

    世俗はてんやわんやするけど、ぼくは……ぼくたちには不満はなかった。好都合だった。

    ぼくたちはお互いの仮面を「せーの」で取った。

    なぜか、二人とも「ふふふ」と笑いがこぼれた。

    涙も爆笑も嗚咽も後悔も、ぼくたちは分かち合った。

    ぼくたちがイメージしたかったものが、目の前にある。それで充分じゃないか。

    ぼくはきみの涙も拭き取ると、きみに口付けをする。きみもそれに応えた。

    外は赤く染まり、息も苦しくなってきた。

    幾億年後の荒野で、見つけてほしい。

    ぼくたちが本当に愛し合い、溶け合った姿を。

    未来人はぼくたちをどうイメージするんだろうね。きみは笑った。

    そして、音も意識も消え失せしひまった。

  • 113二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 15:41:16

    >>112

    (お題を書いた者です)

    仮面を被った二人の物語…素敵でした

    最期の時、仮面を外して見えた互いの顔はどんなんだったろうなあと思いつつ、

    これが最初で最後の顔見せなんだろうなあと思うと少し切なくなりました

  • 114二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:15:39

    >>101

    (お題を書いた者です)遅くなってすいません

    デカイ魔王は作り物だったというわけですか……

    そして、動く時は亡国の危機で、勇者との約束……これだけで魔王と勇者の関係がわかってしまいます

    いずれにせよ、魔王ロボはこれからも動かない方がいいのでしょうね

  • 115二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:41:23

    (お題)異世界に来たらドラゴンになっていた!? ……と、思ったら着ぐるみだったけど異世界は本物だった

  • 116二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:50:25

    (お題)英国紳士風のパワードスーツって、そりゃないでしょう

  • 117二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:54:08

    >>111

    A「よーし、焼き肉をするぞ!お肉も炭も、七輪もばっちり!最高のおうち焼肉タイムの始まりだぁ!」

    B「いやぁ、やっぱいいねぇ、他人の家でする焼肉ってのはさぁ。タダだし。で、どうやって見つけたの?」

    A「ん?いやぁ、ここの家族、最近工場経営うまく言ってないらしくてさ。俺税理士じゃん?それで知り合ったんだけどさ。まぁ、そろそろかなぁ~と思って定期的に見てたら案の定ってわけよ。やっぱこういうのは事前に目をつけとくのがコツだね」


    そう言って、赤い目をした彼女は、鋭い形に変形させた爪で、肉の指を切り取る。そして、見つけた時にはすでに煤けてた七輪の上にジュウ、という香ばしい音を立てておいた。

  • 118二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 18:09:28

    (お題)「え? あのシーンって、そういう意味だったの?」

  • 119二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:17:38

    >>112

    (お題を書いた者ではありません)

    このふたりは、タイムトラベラーだったのでしょうか?

    素敵なお話、ありがとうございます

  • 120二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:20:12

    >>117

    お題を書いた者です

    グールの焼肉パーティってことなんでしょうか?

    この発想はなかった

    面白かったです

  • 121二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 06:16:52

    (お題)魔法が使えるけどあえて使わない手品師

  • 122二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 09:50:10

    >>111

    「よっしゃあ! 今月の『おうちで焼肉』はもちよりパーティ形式にすると決めたぞ! これならみんなも文句いわんやろ。一人当たり2人前・・・いや、念のため、3人前くらい持ってきてもらおうか。これで決まりや!」


    「ソーセージ持ってきました! あとウーロン茶!」

    「ソーセージ持ってきました! あとビール!」

    「ソーセージ持ってきました! あとコーラ!」

    「・・・あたしは野菜セットとトマト持ってきました! あと食パンと、トマトジュースも!」


    そうして、後輩たちの視線は、先輩に集中した。

    「それで、先輩は、なにを用意しておいたんですか?」


    先輩は、がっくりと顔を伏せた。

    「・・・コールスローのウルトラビッグサイズと、五穀米入りの炊き立てご飯・・・あとはソーセージや! ええい、これでは焼肉パーティではなくて、焼きソーセージパーティになってしまうではないか・・・!!!」


    持ち寄りパーティを成功させるコツ。それは、事前の打ち合わせである。

  • 123二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 16:09:21

    >>121

     彼は魔法使いだったが、手品師として生きていた。

     人々は、彼の指先から花が咲き乱れるのを見て、その見事な手並みに拍手喝采を送る。

     彼はただ微笑んで、汗の滲んだ額を拭う。


     本当は、もっと派手なことができる。

     手をかざすだけで目の前の壁を消したり。空を飛んだり。

     でも彼は、それをしなかった。


     会いたい人がいたって、テレポートは使わない。

     電車に揺られ、その町の空気に満たされ、少しずつ近づいていく。

     そうして辿り着いたその場所で、ようやく君の隣で呼吸ができる。


     昔、なんでもできる魔法の力を、何もかもに使ってしまったことがあった。

     欲しいもの、会いたい人、行きたい場所。何でも簡単に手に入った。


     でもそれはとてもさみしいことだったんだ。

     何かを得るために流した汗も、遠い場所へ向かうために過ごした時間も、大切な人へ思いを馳せる孤独な夜も、全部なくなってしまったから。


     遠い星の瞬きを、ただ目で追うように。

     遠い街の汽笛を、ただ耳で聞くように。


     魔法を使ったら、そんなすべての工程を愛することができなくなると気づいてしまった。

     花を咲かせるのにも、汗をかきたい。

     あなたに会うのにも、時間がほしい。


     だから彼は今日も、少しだけ遠回りをして、君の街へ向かっている。

  • 124二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 16:24:38

    >>107

     空が嫌いだ。逃げられないから。

     どこまでも続く青は、どこへ行ってもわたしを追ってくる。


    「死ぬ前に、いつか自由っていうものを知りたい」


     わたしの言葉を聞いて、彼はわたしを崖から蹴飛ばした。


     風が肌を叩き、髪が乱れ、体は宙を舞う。

     ああ、なんてまぶしい。

     今まで嫌っていた空が、今だけはとてもきれいだ。


     ああ、風が気持ちいい。私は落ちていく。落ちて、落ちて、落ちて。


     地面に叩きつけられる恐怖も、もう感じない。

     どこまでも続くこの空を静かに見つめている。私の体は彼の言葉通り、軽やかにどこまでも落ちていく。


     自由って、こんなに静かなものだったんだな。


     地面に激突するまでのほんの短いあいだ。

     わたしは、はじめて自由になれた。


     ありがとうって、きみに伝えたかったけど。

     この世界から解放されることが楽しみだけど。


     でもね、きみに罪を背負わせちゃったことを悔やむわたしは、きっと自由じゃないんだなあ。

  • 125二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 17:42:48

    (お題)転生したら魔術師(マジシャン)じゃなくて奇術師(マジシャン)にさせられました。

  • 126二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 18:22:47

    >>125

     魔法使いだった前世を振り返る。指先から炎を出したり、空を飛んだり、世界を救うために戦ったりもした、ありふれた魔法使いだった。

     けれど現在、僕は、タネも仕掛けもある手品を使う、ありふれた奇術師だった。


     その日、僕の今世で最も大切な出会いが訪れた。

     彼女は病を患っていて、もう長くはないと聞かされていた。そんな彼女のために、特別な手品を準備した。

     白い鳩を出し、次に僕の手の中のコインを増やした。最後には、何の変哲もない水槽の中から、満開の桜を取り出した。


     ショーが終わると、少女はこう言ってくれた。「すてきな魔法を、ありがとうございました」と。

     まほう。そのことばにちょっとだけおどろきながら、返事をかえす。

    「こんな手品があなたの心の助けになったなら、幸いです」

     そう、魔法じゃない。タネもしかけもある、手品でしかないのに。


    「知っています。でも、タネがあるから、素敵なんです」

     そんな僕に、彼女はそう微笑むのだった。


    「タネがあるのに、みんなが『魔法みたい』って思えるように、たくさんの努力が会ったと思います。本番でパフォーマンスを発揮するために、どれほどの練習量を重ねてきたか。それが、私には魔法に見えたんです」

     僕は言葉を失った。

     魔法使いだった前世の僕は、たしかに力を簡単に使えていた。

     けれど今の僕は、目の前の君を笑顔にするために、必死に練習し、失敗を重ね、ステージ構成に悩み、ようやくこの手品を完成させている。


     彼女は奇跡を起こす魔法ではなく。

     努力の末に生まれた、この手品(パフォーマンス)を見てくれていたのだと知る。


     魔法なら、きっと彼女の病だってなんとかできたかもしれない。

     でも、前世で世界を救う魔法使いだった頃。

     僕はこんなにも誰かの心に寄り添うことができただろうか。


     桜の花びらが、ひらひらと音もなく舞い落ちる。

     その日、僕はようやく、本当の魔法使いになれた気がした。

  • 127二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:54:00

    >>118

     最近、幼い頃に見たヒーローアニメを久しぶりに見直す機会があった。

     当時、僕が夢中になったのは、主人公がピンチのときに現れるクールなライバルヒーローだった。

     彼はいつも、主人公の危機を救った後、何も言わずに去っていく。

     その姿を見て僕は「かっこいいなぁ、孤独なヒーローだ」と胸を熱くしていた。


     でも大人になって、彼のその行動の理由を知ったんだ。

     公式サイトに、キャラクターの設定資料が載っていたから。


     それによると、彼は……極度の方向音痴だったという。


     主人公がピンチになるたびに、彼も近くにいるのにたどり着けなくて、ようやく辿り着いたと思ったら戦闘は終盤にさしかかっている。

     だからおいしいところだけ持っていって何も言わずに去っていたのは、ただ「ぎりぎりなんとか間に合った」慌ただしさと「どうやって家に帰ろう」という絶望からだったのだと。


     あの時、僕が「かっこいい」と思っていた彼の孤高の背中は、実は「早く帰りたい」という悲痛な叫びを象徴していたなんて。


     だから今でも道に迷いそうになると、僕は彼を思い出して笑ってしまう。

  • 128二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 23:32:57

    >>116

     英国紳士風のパワードスーツって、そりゃないでしょう。


     僕の目の前にあるのは、まさにそんな代物だった。

     ぴしりとしたモーニングコートに、シルクハット。足元は革靴で、手にはステッキ。

     その全てが最新鋭のテクノロジーでできていて、スーツの隙間からは青白い光が漏れている。


    「これを着て、ロンドンの街を歩くといい」

     開発者は、そう言って誇らしげに胸を張った。

     僕は言葉を失った。だって見た目が英国紳士であるならば、青白い光を漏らすパワードスーツである意味がないのでは。


     なぜこの格好でなければならないのか。なぜこんなに滑稽なのだろう。

     そう考えたとき、ふいに君の顔が浮かんだ。君を笑わせるためなら、僕はどんな姿にだってなれる。そうだ、そのために着るのであれば、このスーツしかない。


     このスーツなら、君の住む街まで空を飛んでいける。

     このスーツなら、君の前にサプライズで着地して、花束を渡すことができる。

     その時、君はどんな顔をするのだろう。


     想像してみる。

     空から舞い降りてくる僕を見て、君はきっと目を丸くする。

     そして、このおかしな格好を見て、腹を抱えて笑うだろう。


     僕の夢は、このスーツで敵と戦ったり、何かを壊すことなんかじゃない。

     ただ、君を笑わせることにこのスーツが使える。

     それだけが、僕にとって重要な使い道だった。


     よし、これを着ていこう。

     僕が覚悟を決めると、足元の革靴がほんの少しだけ光った気がした。

  • 129二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 00:20:33

    (お題)犬を洗うのは大変です

  • 130二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 01:03:34

    >>129

     週末の朝、それは始まった。

     僕がシャワーヘッドを構えた瞬間、目の前の愛犬が一瞬にして戦闘態勢をとる。


     唸り声とともに身を低くし、僕の手に握られたシャワーヘッドを睨みつける。

     その瞳には、恐怖と、それでもシャワーに抗おうとする決意が宿っていた。


     僕は一歩踏み出し、シャワーを放つ。しかし彼は素早い。

     壁を蹴り、その跳躍力で水を回避しやがった。


     浴室の壁という壁を縦横無尽に駆け回り、僕のシャワーを嘲笑うかのようにかわしていく。

     忍者かよ。僕の攻撃は、一度も奴に命中しない。


     けれど――命中しないのならば。


     僕はあえて愛犬から視線を外し、無差別にシャワーを撒き散らす。

     水滴は雨となり彼の毛を濡らしていく。


     彼は諦めたように小さな声で鳴いた。

     そしてその場にぺたんと座り込む。


     ふん……。これが人間様の知恵よ。僕はシャワーを止め、勝利を確信する。


     ――だが、その時。

     彼は全身の毛を激しく震わせ、僕に水滴のカウンターを放ったのだ。


     僕をびしょ濡れにした彼は、満足げに尻尾を振っていた。

     ……今回は引き分けにしといてやるよ。

     負け惜しみをつぶやきながら僕は彼を撫でる。

     浴室には、ふたりの幸せな敗北が満ちていた。

  • 131二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 06:26:14

    >>123

    お題を書いた者です

    あえて使わないのは手間や過程を楽しみたいから…素敵な手品師です

    かつて魔法で全てを叶えてしまった後の物足りなさが、今の彼を作っているのでしょうね

  • 132二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 09:40:48

    >>122

    お題を書いた者です

    お肉がソーセージしかない焼肉パーティになってしまったんですね

    でも、野菜も炭水化物もあるので栄養バランスはよさそうですね

    みんな楽しそうでなにより

    面白かったです

  • 133二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 09:43:06

    >>123

    (お題を書いた者ではありません)

    うんうん、なにかを成し遂げるための過程を楽しむことって大事ですよね

    面白かったです

  • 134二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 09:45:43

    >>124

    (お題を書いた者ではありません)

    すずやかで悲しいお話ですね

    余韻が残ります

    ありがとうございました

  • 135二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 10:03:24

    >>126

    (お題を書いた者ではありません)

    素敵なお話ですね

    パフォーマンスって素晴らしい

    面白かったです

  • 136二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 10:07:27

    >>127

    お題を書いた者です

    なるほど、そういうことでしたか!

    いいなあ、恰好いいけどけど恰好悪い、でもやっぱり格好いいヒーローって

    素敵なお話、ありがとうございました

    面白かったです

  • 137二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 10:14:12

    >>128


    (お題を書いた者ではありません)

    これは素敵なお話ですね

    サプライスのお相手は、笑ってくれたかな?

    面白かったです

  • 138二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 10:17:24

    >>130

    お題を書いた者です

    うわあ、なつかしい

    昔は、私もよく、犬にびしょぬれにされてました

    面白かったです!

  • 139二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 10:18:54

    >>124

    お題を出したものです。

    美しい…。とても美しい作品でした。青の色の意味合いが変わるのが好きです。結局人が一番縛られているのは自分自身で、最後まで自分からは離れないのでしょうね。ただ、それが何処か救いのような気もします。「私」のために罪を背負ってくれた彼との繋がりは、きっと最後の瞬間まで消えることはないのでしょう。「私」はその不自由さを、意味合いが変わった青の色のように、最後に始めて肯定できたのではないかな、と思います。素晴らしい作品ありがとうございました。

  • 140二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 13:57:31

    >>128

    (お題を書いた者です)

    最初になんだよこのスーツと思いながらも、彼女の存在を思い出してから存在をポジティブに考えられるのって良いですね

    実際に彼女の前にスーツを着た主人公が現れたら、彼女はどんな反応になるのでしょうか

    そして、スーツにちょっと意志があるような描写もグッドですね

  • 141二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 17:46:13

    お題
    きらきら星を鉄琴で

  • 142二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 18:08:05

    お題
    好きなアニメの最終回後に転生したんだけどアニメの主人公がラスボスになってたんだが

  • 143二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 20:52:33

    (お題)異世界転生したのはいいものの、転生特典がアホみたいな能力なのですが

  • 144二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 22:28:41

    (お題)可愛そうだから、愛せるでしょう?

  • 145二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 23:04:26

    >>126

    (お題を書いたものです)

    前世は魔法使いだった彼が、今の世界でも魔法使いになれた瞬間が素敵でした

    魔法でならどんなこともできたけれど、心に寄り添うことは手品でしかできない

    そんな魔術師と奇術師の違いを見せてくれた良い作品でした

  • 146二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 23:49:11

    >>141

    マリンバでABCの歌なんてあまりにも小学生の時にやった時以来に見たので笑ってしまった。しかも人が寄り付かないような店で見てしまったのだから思わずコインを入れてしまった。


    一曲大体2分から3分ほど、待ち合わせまでの15分をつぶすにはいささかオーバーだがまぁ小学の頃の同窓会なんだからちょうどいい話題作りになるだろう。


    でも気恥ずかしいからオプションで鉄琴の音に変えた。今思えば他の音もあっただろうにやっぱり聞きなれた音の方がいいだろう。そもそも気恥ずかしいのはそこじゃないということを指摘する人はいないし普段来ないところだから気にする必要なんてないんだが。


    そして難易度最低をパーフェクト取れない方の方が正直恥ずかしいのは内緒だ。懐かしい楽曲より少しだけ違っていたからそこを言い訳にしよう。

  • 147二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 00:48:06

    (お題)夏でまだ暑いのに焼き芋を食べたい

  • 148二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 00:59:30

    お題
    ヒロインとする地震対策

  • 149二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 04:14:54

    (お題)
    マジシャンのシルクハット

  • 150二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 09:51:30

    >>142

    「君はラスボス」(1)

    「・・・ああ、ああ、こんなことになるんだったら、ずっとファンタジー世界にいたほうがよかったかもな。お姫様はかわいかったし。冒険の旅は大変だったけど、みんなちやほやしてくれたし」

    男は、コーラをぐびりと飲んだ。

    「でも、気づいちゃったんだよね。みんなが俺をちやほやしてくれるのは、俺が女神が連れてきた特別な勇者だからだって。ぶっちゃけ、あのだめだめ女神にもらった『勇者の力』がなかったら、俺なんか、誰も相手にしなかったと思うぞ? お姫様が本当に好きだったのは、途中から合流した聖騎士だったし・・・女神官も、ほかに好きな奴ができたしな、うん」

    ポテトチップスの袋をあけ、手づかみでぱくつく。

    「そんでまあ、魔王を倒したあとに、いったん廃墟となっただめだめ女神の神殿に泊まって・・・そうしたら、女神がこっそりやってきて、俺にいうわけよ。今だったら、比較的簡単に元の世界にかえしてやれるぞって。そして、そのほうが、圧倒的に面倒ごとが減るってな・・・うん、やっぱりコーラとポテチはいいなあ。これだけでも、帰ってきてよかったって思えるわ」

  • 151二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 09:53:33

    >>150

    「君はラスボス」(2)


    男は、もってきたゴミ袋にコーラの缶とポテチの袋をいれ、にこりと笑った。

    「そんでもって、戻ってきたら、なんと、トラックにはねられる一年前なわけよ! だめだめ女神からのボーナスってとこかな。そこで俺は、頑張って、運命を変えてみることにしました。幸い、『勇者の力』はまだ使えたんでな? まずは、俺をいじめていたクソ野郎どもをシメてみることにしたんだ。それはうまくいったんだけど・・・そいつらの一人が、ちょっと気になることをいっていてなあ。そのう、イジメの首謀者のことなんだが・・・」

    うんうんとうなずく男。

    「・・・なんか、こう、俺の幼馴染らしいんだよね。誰のことだか、お前らなら分かるだろうけど。・・・ああ、そっちの君はわけがわかんないだろうな、幼馴染じゃないし、巻き込まれただけだし・・・すまんすまん。でも、ちょっとだけ我慢しててくれな? あと、もうちょっとなんだ。・・・実はなあ。もとの歴史だと、お前らはものすごく怪しい事故で死んで、なんでか知らないけどそれは俺がお前らに横恋慕してストーカーしていたのが原因ってことになってて、そんで俺は、じいちゃんのとこにいけっていわれて・・・じいちゃんのとこにいく間に、トラックにはねられたんだよね。それで異世界にいけて、『勇者の力』ももらえて、大冒険もできたわけだから、悪いことばかりじゃなかったけど・・・やっぱり、ほら、運命を変えられるものなら、変えてみたいじゃん? みたいな」

  • 152二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 09:55:21

    >>151

    「君はラスボス」(3)


    にやにや笑いながらしゃべり続ける、学生服のみにくい男。

    少女は、ため息をついた。


    「あまりにもブ男すぎて嫌われまくっていた俺が、異世界で大冒険する話(ただし、ブ男であるという事実は異世界でもまったく変わらない模様(涙))」というラノベがあった。ある意味王道のRPG風世界に、醜い顔とずんぐりむっくりの身体の主人公が転移し、女神にもらった『勇者の力』で無双するダークコメディ小説である。

    主人公は、基本的に性格は善良なのだが、疑り深く、仲間でさえ信用しない。そして、コミュ障でなおかつ思い込むと暴走する性質なので、周囲の人々を振り回しまくることになる。それでもなんとかうまく行ってしまうのが、そのラノベの醍醐味だったのだが・・・


    「アニメ化されたときには、主人公の顔はどうするんだってみんな興味しんしんだったけど・・・結局、一度も画面にでてこなかったもんなあ。周りの人たちのすさまじいリアクションで、ああ、すごくブ男なんだなってわかるけど」

    少女は、ぼそりとつぶやいた。

    いや、なんというか・・・自分は、この男はおそらくはウソをついていないだろうと分かっているし、ストーカー行為をしたわけでもないのだろうってことも分かっているのだが・・・

    「ねえ、鈴木くん。いろいろ事情があるらしいのは分かったけど、他人様が乗っている自動車をかついで走るのはどうかと思うの。・・・運転手さんが、白目むいちゃってるじゃん?」

  • 153二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 09:58:13

    >>152

    「君はラスボス」(4)


    その、とてつもなく醜い男は、また、へらりと笑った。

    「・・・ああ、そうだよなあ。でも、俺は、幼馴染が死ぬのは、やっぱり嫌だったんだよ。たとえそれが、もう何年も、俺を罵倒するとき以外には口をきいてないような幼馴染でもな。・・・ああ、君は、前の歴史では死んでないよ、田口さん。そもそも、前の歴史では、君みたいな転校生はいなかったしね」

    「・・・そっか」

    少女・・・田口奈美子はつぶやいた。

    「・・・・・・ええと、あんたが言っている幼馴染がいじめの黒幕だったらしいってやつは・・・生徒会長の日比谷くんのことってことでOK? 町長の息子かあ。大変だね」

    「うん、大変だよ。でも、やってみないとな。俺は、あいつが、俺よりももっともといじめられていたころからの幼馴染だし」

    「・・・そういう無神経なところが・・・まあ、いいか」

    奈美子は、車のドアをあけて、外にでた。

    「・・・あたしも、手伝ってあげるよ! まずは、なにをすればいい?」

  • 154二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 10:03:54

    >>153

    (解説)


    鈴木健吾:「あまりにもブ男すぎて嫌われまくっていた俺が、異世界で大冒険する話(ただし、ブ男であるという事実は異世界でもまったく変わらない模様(涙))」の主人公。

    基本的に性格は善良なのだが、疑り深く、仲間でさえ信用しない。そして、コミュ障でなおかつ思い込むと暴走する性質なので、周囲の人々を振り回しまくることになる。それでもなんとかうまく行ってしまうのが、そのラノベの醍醐味だったのだが・・・

    なお、アニメやマンガでは、顔がホワイトアウトされており、周囲の人たちのリアクションでそのブ男ぶりがわかるようになっている。


    田口奈美子:「あまりにもブ男すぎて嫌われまくっていた俺が、異世界で大冒険する話(ただし、ブ男であるという事実は異世界でもまったく変わらない模様(涙))」のアニメのファン。

    なぜか、アニメのエンディング後の「ブ男」ワールドに転生してしまう。

  • 155>>14225/08/29(金) 10:26:58

    >>150

    >>151

    >>152

    >>153

    >>154

    お題書いた人です!!!

    すごい好き…

    語彙力がないので言語化はむずいんですけど…

    なんかこう、あの、好きです(?)

  • 156二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 10:41:31

    >>143


    「風が吹くたび、自分の髪が自動的に完璧なセンター分けになる」


     そんな馬鹿げた能力を授かった僕は、この世界に降り立った。

     ここは剣と魔法のファンタジー世界。

     空にはドラゴンが舞い、森にはオークが潜んでいる。

     僕が魔法使いか剣士、あるいは賢者になって、この世界を救う物語だと思っていたのに。


     最初の街で、僕は早速この能力を試した。

     風が吹くと、僕のぼさぼさの髪が完璧なセンター分けになった。

     鏡を見て、僕はため息をつく。

     かっこいいとか、そういうんじゃない。ただただ、無意味だった。


     ダンジョンに入った時も、この能力は発動した。

     敵が放った突風に、僕の髪は完璧なセンター分けになった。

     その隙に僕はなんとか敵を倒したけれど、

    「ふん、風が吹くたびに、この僕の髪は完璧なセンター分けになるのだ!」

     なんて言うことに何の意味があるのだろう。


     でもある日、僕は気づいてしまったんだ。

     例えば、完璧な剣技なんて存在しない。完璧な魔法も存在しない。

     それはどんな世界でも同じこと。


     でも僕の髪は、いつも完璧なセンター分けだ。

     風が吹けば、何も考えずとも勝手に完璧になってくれる。

     これこそまさにチートなのでは、と。


     今日も風に吹かれて、完璧なセンター分けになった髪で街を歩く。

     誰もが完璧じゃない世界で、僕だけが完璧だった。 

  • 157二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 12:00:01

    >>148

    「ここなら、どんな揺れが来ても安心だよ」

     ベッドの下を指差して、彼女は笑った。


     その夜から、僕たちはベッドの下で寝るようになった。

     狭い空間に二人で身を寄せ合う。

     確かに、地震対策としては問題ないのだけれど。


     夜中、ふいに彼女が僕の服の裾を握ったり身体が触れ合ったりするたびに、僕の心臓が早くなる。

     これはやはり、地震への恐怖心からだろうか。


     朝になって彼女は言う。

    「眠れなかったの?」


     僕は正直に言った。

    「ベッドの下はダメだと思う。地震対策にならない」


     は? と彼女は、目を丸くする。

     テーブルの下に隠れる、地震対策の基本中の基本。ベッドの下だってそれがかなうなら、何の問題があるというのか。

     だから僕は彼女に告げるのだった。この地震対策の最大の問題点を。

     

    「僕の心が揺れる」


     彼女はその意味を一瞬計りかねたように間を置いて、ふわりと花が咲くように微笑んだ。

  • 158二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 15:03:58

    >>146

    お題を書いた者です

    主人公さん、楽しそうでなによりです

    面白かったです

  • 159二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 15:15:51

    >>150

    (お題を書いた者ではありません)

    こういう善良だけどクセのつよいキャラは大好きです

    このヒーローとヒロイン、相性がよさそうですね

    面白かったです

  • 160二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 16:04:25

    >>156

    お題を書いた者です

    なるほど、その発想はなかった

    本人はけっこう満足していそうで、よかったですね

    面白かったです

  • 161二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 16:05:51

    >>157

    (お題を書いた者ではありません)

    おお、これは甘酸っぱいですね!

    面白かったです

  • 162二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 17:52:37

    >>144

     愛はいつも思い通りにならないもの。だからわたしたちは自分で物語を作る。


     たとえば、雨の日にひとりぼっちで傘もささずに立っている知らない誰か。

     その姿を見て、「ああ、可哀想」って思う。

     その人が雨に濡れているのは誰かを待っているからだとか、実は誰にも言えない秘密を抱えているからだとか、勝手に想像する。

     そうやって物語を紡ぎながら、わたしたちはその人を愛しく思う。本当はただ、傘を忘れていただけだとしても。


     あるいは帰り道で見つけた、片方だけになった靴。

     わたしはそれが誰かのシンデレラで、悲しい別れを経験したのだと信じる。どこまでも歩きたかったのに、ここで終わってしまったのだと。

     本当はただ、酔っぱらった人が落としただけのものだとしても。

     それでもそう信じることで、わたしは自分のかなわない恋を、その靴に重ね合わせる。


     でも、それでいい。それでいいんだよ。

     可哀想だから愛せる。それはわたしたちが生きるための、都合のいい感情の誤読だ。

  • 163二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 18:32:52

    >>115

    「なんじゃこりゃーーーーーーーーーー!?」

    鏡に映る自分の顔に思わず絶叫する。そこには巨大なトカゲの顔があった。


    「ファスナーがついててよかった」

    明らかにドラゴンな謎の着ぐるみを脱いで、気が付けば下着姿に……?


    「なんじゃこりゃーーーーーーー!?」

    明らかに存在する謎の胸のふくらみに絶叫する。明らかに女性ものの下着に包まれた自分がいた。


    一体何がどうなっているのかと自室に大急ぎで戻る。よくよく見ると男であったはずの自分の部屋に似ているだけで別の部屋だ。

    ファンシーなぬいぐるみなんて集めてなかったし、こっそりと保存していたエロ動画が詰まったフラッシュメモリの中身は腐った女子御用達の代物ばかりであった。

    何が起きているのかと混乱しながらTVをつけると


    『今の流行はドラゴン着ぐるみ! 見てください、羽をパタパタさせて可愛いでしょ?』

    「いや、流行で片づけるな」

    『この羽の部分には反重力ユニットが入ってまして、パタパタさせると最大1メートルほど浮遊できるようになっているんです』

    「マジでェ!?」

  • 164二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 22:59:48

    (お題)大福もちを凍らせよう

  • 165二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 01:51:01

    (お題)冷凍みかんと冷凍バナナと冷凍いちごをもって旅にでよう

  • 166二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 05:25:19

    (お題)廃劇場の怪人

  • 167二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 07:30:03

    >>165

     保冷バッグに詰めた、みっつの冷たい道連れをつまみながら旅をする。

     ぼくが旅を進める都度に、かれらは少しずつぼくの中で溶けていく。

     形を変えて、ぼくの身体の一部になっていく。


     この旅は、新しい自分を探す旅ではなかった。

     過去の自分と今の自分を、ゆっくりと溶かしていく旅だった。

     三つの冷凍された果物が、ぼくの心の奥に凍っていたたくさんの思い出を溶かしていく。

     旅の終わりには、ぼくのこころはきっと、凍る前よりもずっと柔らかく温かくなっているだろう。


     冷たい旅人たちと旅をする。

     温かい旅の続きを、歩んでいく。

  • 168二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 08:57:47

    >>162

    (お題を出した者ではありません)

    可哀想だから愛せる

    なるほど、そういうことって、けっこうよくあるかもしれませんね

    面白かったです

  • 169二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 09:00:13

    >>167

    お題を出した者です

    過去の自分と今の自分をとけあわせる旅、いいですね

    素敵なお話、ありがとうございました

    面白かったです

  • 170二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 09:17:22

    >>163規制で投稿できない間に先越された!?なのでダブりで >>115

    吾輩はドラゴンである、名前はまだない。どこに生まれたのか見当もつかぬ。ただ口から火を吐き空を飛べるのは間違いない。


    「がおおお」


    そう咆哮をあげるも迫力はない。何しろ中身がないのであるから仕方がないのだ。中身を探すといえばいささか哲学的だが身も蓋もないそのままの意味だ。薄っぺらい人間だと自覚はしているがそれはそれである。何しろ着ぐるみなのだから。


    「きゃああああ!!」


    綿しか詰まってないのに悲鳴が聞こえる。綿しか詰まってないのに走れる。綿しか詰まってないのにいっちょ前に戦闘力はある。なので野次馬だ。


    「助けてー!」


    助けを求めて叫ぶ猫耳の幼女の周りに緑の肌をした小人。薄々気がついていたがここは異世界だ。スマホもPCもスイッチもない世界に生きる意味なんてなくなってしまったが目の前の幼女は見捨てられない。


    「らいどおん!」


    というわけで幼女を丸吞みする形で吞み込んだ。


    「ナニコレ――!」「ぎぃぎぃぎぃ!?」

    これには幼女もゴブリン(仮)も困惑。しかし着ぐるみでもドラゴン。羽ばたく姿はまさしく王者。まぁゆるキャラだけど。


    「さぁ幼女よ。今日からお前は強きドラゴンだ。思うが儘振るうがいい」

    「ふぇ……」


    突然のことにあまりのショックに体を震わせて……


    ――しばらくお待ちください。――


  • 171二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 09:36:43

    お題
    くらえ!軽井沢落とし!

  • 172二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 11:14:38

    >>157

    お題を書いたものです

    ヒロインと密着ヤッター!想像力を搔き立てさせるいい作品です

  • 173二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 14:24:32

    >>163

    (お題を書いた者ではありません)

    ファンタジー世界転生かと思ったらSF世界転生だったのか

    実際に浮かぶことができるのはいいですね

    面白かったです

  • 174二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 14:30:21

    >>170

    (お題を書いた者ではありません)

    生きているドラゴンの着ぐるみですか・・・

    この発想はなかった

    なるほど、これはかわいいですね

    面白かったです

  • 175二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 16:22:57

    (お題)この気持ち、タネも仕掛けもありません!?

  • 176二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 19:11:51

    >>175

     座長は言ってくれた。手品とはトリックだけのことを指すのではない。

     ステージ上でどう振る舞うか、その演者の腕も含めて手品なのだと。


    「この気持ち、タネも仕掛けもありません!」


     そのことばに、観客が笑う。

     手品とは、タネも仕掛けもあるからこそ観客を魅せる芸になるものだ。

     けれど僕にはどうしても観客に伝えたいことがあった。


    「いいですか。この、ハトを出す手品。タネも仕掛けもありません! 僕の、ただの心意気です!」


     観客はぽかんとしている。


    「『この気持ちに』、タネも仕掛けもありません! だから、皆さん――」


     僕はシルクハットを深く被り、胸に手を当てて。


     ――僕の嘘を、愛してください。


     そんな僕の言葉に、観客は少しだけ笑った。


     そうして会場の目を惹きつけて、僕の演技が始まる。

     このミスティレクション(視線誘導)が、僕のタネだ。

  • 177二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 19:42:37

    (お題)牛乳とお酢でチーズもどきをつくってみた!

  • 178二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:00:14

    >>147


    ある日唐突に思ったんだ。そうだ、焼き芋が食べたい。

    セミでさえ、暑さで熱中症になる昨今の真夏日に、唐突にそう思ったんだ。

    何故だろうかと考える。


    目の前にあるのは大学芋。

    サツマイモを使ったチップス。

    友人が沖縄旅行で買ってきた紅芋のお菓子。

    サツマイモのチーズケーキに同じくマフィン。


    冬の寒い日にホクホクのサツマイモを食べて暖かそうに笑顔を浮かべる映画の登場人物の顔をTV画面から見ながら思う。


    (この馬鹿みたいに暑い日に焼き芋が食べたいなんてなんでだろう?)

  • 179二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:10:32

    お題
    配信'者 兼 魔王を倒す為の勇者

  • 180二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 23:14:39

    >>177

    牛乳とお酢でチーズもどきをつくってみた!


    作り方

    1.オリハルコン製の鍋に牛乳(※グガランナの乳が最適)を666ml入れ、表面に目玉のような泡が出るくらいの温度で牛乳を温めます。

    2.火を止めて温めた牛乳の中にお酢42mlを入れ、13秒間お玉でかき混ぜます。(※ここで悪魔召喚の呪文を口ずさむと成功率UP!)

    3.しばらくすると一人でに温度が上昇し、赤熱してきます。ここでさらに強火で加熱します。

    4.加熱を続けて9時間後、爆発します。(※危険ですので充分離れるか、防爆スーツを着用しましょう)

    5.鍋の中に白い塊が残ります。これ「チーズもどき」出来上がりです!

    クラッカーやパンにのせていただきましょう!

  • 181二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 00:31:34

    (お題)クッキーでケーキをつくる

  • 182二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 01:07:03

    >>179

    「はい、どうもー!みんなのおなじみ勇者デス!」


     魔王城の最深部。

     僕はカメラをセットし、配信を開始する。

     そして目の前の魔王に、静かに語りかけた。


    「勇者としてお前を倒し、配信.者としてこの戦いを世界中の人たちに届けよう」


    「勇者よ、なぜそのようなものを…」

     魔王は、僕のカメラを指差しながら戸惑って。

     そんな彼に、僕は答える


    「――これは僕たちの戦いを、伝説にするためのツールだよ」


     戦いが始まる。激闘が、世界中に配信される。


    「勇者、最強!」「魔王、頑張れ!」「勇者、アイテム使って!」「誰だ魔王応援してるヤツ!?」


     攻防を交わしながら、僕たちへの応援で溢れているコメント欄を示すと、魔王はちょっと、笑ったような気がした。


     僕たちは戦う。

     ――後の伝説に残るためではなく。いま、伝説を残すために。

  • 183二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 02:21:18

    >>92

    「手作りケーキからなぜかお醤油のにおいがするのですが、なんでか教えてくれる?」

    「バニラエッセンスがございませんでしたので代用品としてバニリンを含んでいる醤油を使ったであります!」

    「へーうわ、みたらし味だ……脳がバグりそう」

    「料理は何時だって挑戦でありますので!代案もありましたがコレが一番だと思われます!」

    「ほーん、ないなら入れない方がマシじゃない?」

    「厩舎の馬の排泄ぶ」

    「(絶句)」


    ※馬のおしっこからは文房具や香水用のバニリンが取れる

  • 184二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 03:01:13
  • 185二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 10:34:51

    保守。がんばってくれや

  • 186二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 10:36:55

    次スレどうする?

  • 187二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 10:43:08
  • 188二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 10:55:10

    スレ主です
    こちらのスレのお話の感想はこのままこちらのスレに書いてください
    (書ききれなかった場合は次のスレに書いてもいいです)
    新しいお題は、次スレのほうにお願いします

  • 189二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 10:57:53

    たておつ

  • 190二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 11:02:56

    おつです

  • 191二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 11:19:29

    >>188

    スレ主です

    このスレのお題でお話を書く場合は、次スレにお題を転載して次スレで書いてください。

    その時には、「前スレのレスの何番から転載」と書いておいてください。

  • 192二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 16:19:29

    >>176

    (お題を書いた者ではありません)

    ほっこりするお話ですね

    面白かったです

  • 193二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 16:54:18

    >>178

    お題を書いた者です

    なるほど、それは食べたくなりますね

    面白かったです

  • 194二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 16:59:57

    >>180

    お題を書いた者です

    なるほどね!

    どんな味なんだろう・・・食べてみたくなりました

    面白かったです

  • 195二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 17:44:20

    >>182

    (お題を書いた者ではありません)

    配信勇者も大変ですね

    しかも、実は、この勇者とこの魔王、けっこう仲がいいでしょう

    面白かったです

  • 196二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 17:59:56

    >>183

    お題を書いた者です

    みたらし味のケーキも意外と美味しいかもしれないですね

    馬のおしっこからそんなものがとれるとは知りませんでした、ありがとう

    面白かったです

  • 197二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 18:11:14

    >>184

    おお!

    幼〇魔王とつよつよ勇者ですか

    面白かったです!

  • 198二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 23:41:52

    ラストスパートで投下

    >>181

    失敗した、クッキーを作りすぎてしまった。リカバリールートをするためにこのクッキーを使ってケーキにするしかない。


    というわけでクッキーに命を吹き込んでケーキを作ります。製作者が魔女であることを利用したオリチャーです。


    あ、待遇優待を求めて反旗を翻されました。

  • 199二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 01:20:54

    >>198

    お題を書いた者です

    なるほど

    可愛いですね!

    面白かったです

  • 200二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 01:22:34

    >>199

    そして、次スレに!

オススメ

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