- 1二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:01:50
- 2二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:03:22
シェフ……焼き加減は任せるよ
- 3二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:13:50
最近有能なスレが多くてタスカルタスカル……
- 4二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:17:30
午後9時、事務所。
高等部のアイドルが活動するには遅すぎる時間。
「……ふう。」
湯気を立てる紅茶のカップを置いてひと呼吸。
プロデューサーが、先方との打ち合わせの直後にわたしとミーティングをしたい、と言ったものだから、わざわざ門限を過ぎる旨を申請している。
アイドルとしての成果が上々なのは嬉しいけれど、スケジュールの過密で睡眠時間が削れるのは考えもの。
でもまあ、プロデューサーと過ごせるなら。なんて思っていたけれど────
「!…おかえりなさい、プロデューサー」
「はたやさん……ただいまです〜〜……」
……やっと帰ってきたと思いきや、何かがおかしい。 - 5二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:18:40
整ったジャケットとシャツを纏い、背筋を伸ばして凛と歩く彼の面影がひとつもない。
何よりなんだか……ふわふわしている。
顔も赤い。夏だから考えにくいけれど、体を冷やして風邪を召したのだろうか…?
「……プロデューサー……?お顔が赤いようですが……それにふらついています、具合が悪いのですか……?」
「ふふ……大丈夫ですよお…」
くしゃっと微笑んで彼が答える。
……異様にかわいい。けれど何だか危険な香りがする。
「今日もたくさんやさしいですねえ……ふふ、もっとかわいいお顔を見せてください」
「えっ……ええ…!?」
思わず呆気にとられる。こんなことを言う人では無かったけれど……
ひょっとして「酔った」というものだろうか…? - 6二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:27:57
彼がソファに──わたしの隣に座り込む。
いつもより無遠慮な距離の詰め方に驚きつつ、
「……少しだけ、お酒くさい、です…」
嗅ぎ慣れてはいないが、即座に「それ」と分かる匂いが漂う。
「えー、傷ついちゃいます〜……」
「……ああ……悪口ではありませんから、気を落とさないでください…?」
感情表現がいつもの五割、いや八割増しで豊かで、……なんだか小さい子みたいだった。
眠たい時のまりちゃんのような……。
「お酒を飲みに行ったのですか……?」
「行っちゃいました……あのひとたちと仲良くなっちゃって……おごってもらっちゃいました……えへへ……」
「……まあ……」
ふにゃふにゃとした口調に、くらくらするほどのえも言われぬ破壊力を覚える。
とにかくミーティングどころでは無くなったことをやっと理解した。 - 7二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:42:00
「はたやさん…」
「……なん、でしょう……?」
おっかなびっくり返事を返す。
どうにもペースを保てず、そわそわする。
「ふふ。まつげ、ながいですねえ」
「……っ」
本当によろしくない。
「ほら、みてくださいよ〜」
「……はい」
彼が携帯を取り出す。
何が写っているのかと思いきや。
「………わ、わたしの、寝顔……ですか……」
「ふふ。ちょうかわいくて、いつも撮っちゃうんです。つらいときもこれをみたら、げんきになれるんですよぉ」
いつも素っ気なくわたしを起こす彼が、毎回こっそりこれを……?かわいい……?
「………っっ……」
恥ずかしさで顔から火が出そうだった。 - 8二次元好きの匿名さん25/08/18(月) 23:44:58
シェフ、前菜でここまでとは。君は天才だ
- 9二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 00:53:21
素晴らしい……
- 10二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 00:58:17
もうレスから感じるオーラでどなたかわかる…
シェフに伝えてくれ、最高だったと - 11二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 06:46:47
有能スレ
- 12二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 08:13:38
シェフ、これはいくらだ
倍の額は出そう - 13二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 09:21:08
お褒めに預かり光栄ですお客様。
蛇足かもしれませんが、続きのメインディッシュをご用意させていただきます。
閲覧注意は付けていませんのでご安心ください。 - 14二次元好きの匿名さん25/08/19(火) 09:22:59
蛇足なんてはずがない!
楽しみに待ってます