- 1二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:35:32
- 2二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:36:43
ダイスを使いつつ、SS仕立てで展開していくスレです。
最初のスレ
【CP・閲覧注意】ヒゲマンから連絡が来ない……【シャリマチュ】|あにまん掲示板最終回から少し経った地球の海。ビーチチェアに寝転んでいたマチュは、今日何度目かのスマホチェックの後、画面をオフにしてバッグに放り投げた。bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:38:31
- 4二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:39:56
- 5二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:42:15
前回の話から設定を引き継いでいます。
お手数ですが、最初のスレからお読みいただくか、Part1、Part2はpixivに小説としてまとめてありますので、そちらを御覧ください。
「暁の邂逅」/「あんみつ」のシリーズ [pixiv]機動戦士Gundam GQuuuuuuXの二次創作です。 最終回の少し後。 地球の海にいるマチュと、ジオンにいるシャリア・ブルが再び会うまでのお話。www.pixiv.netダイス判定の臨場感を味わいたい方はスレを、内容だけ一気読みしたい場合はpixivをどうぞ。
Part3の新シリーズは現在進行中です。
こちらも完結したらpixivにまとめる予定。
- 6二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:46:42
とりあえず、想定のストーリーの半分は越えましたので、後半戦も頑張って書いていきたいと思います。
- 7二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:49:59
そういえば、すっかり注釈が遅くなってしまったんですが、フラナガンスクールについて
正史だと、フラナガン機関はサイド6にあるんですけど、GQでは、ジオンとサイド6との関係性や、スクールがジオンの士官学校的側面があることから、フラナガンスクールがサイド6にあるのがいまいちしっくり来ませんでした。
ということで、Beginningで、グラナダでフラナガン博士と会う描写があったので、スクールは月にあるっていう設定にさせてもらいました。
機関とスクールが同じ敷地内にあるっていうのもこのSSの中での独自設定です。
スクールの場所は明言されてなかったと思うんですが、もしどこか別の場所設定があったら、イオマグヌッソの「事故」後にグラナダに移転したってことにさせてください……。 - 8二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:51:49
では、続きです。
舞台変わって。
少し時間は遡り、月の基地、グラナダ。
コモリから、マチュたちが地球で行方不明になったという連絡が入った直後。
連絡を聞いて、動揺したシャリア・ブルだったが、月にいる自分が二人にしてやれることと言ったら、信じて待つ以外にない。
ひとまずコモリには、落ち着いて報告を待つように伝えて、自身は自分の任務に専念することにした。 - 9二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:52:58
ニャアンの話を聞く限り、スクールの方に不審な点はないようだ。
(調べるとしたらやはり機関の方か)
フラナガン機関の組織図と、構内図を眺める。
問題は、シャリア・ブルはフラナガン機関ではそこそこ顔が知られているということだ。
一年戦争時代から顔見知りの者もいる。
すれ違う程度であれば問題ないだろうが、注視されたり声をかけられたりすれば、見破られる危険性は格段に上がるだろう。 - 10二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 21:54:14
スクールの月間予定表を見ると、2日後の週末にスクール生の定期健康診断があるようだった。
(多分、併せてフラナガン機関でニュータイプの能力測定も行うはずだ)
人の出入りが増えれば、うまく紛れられるかもしれない。 - 11二次元好きの匿名さん25/08/20(水) 22:50:42
スレ立て乙です!
続き楽しみにお待ちしております! - 12二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 01:47:42
新スレ乙!今回もダイス神の御加護ありますように
- 13二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 03:10:38
おつかれさまです…
ふしゅうう…(煙吐きながら正座待機 - 14二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 07:46:51
週末。
シャリア・ブルは事務の職員を装い、スクール生に紛れて、フラナガン機関を訪れた。
入るときに偽の身分証をかざす。臨時職員登録なので、生体認証までは求められないことを確認済みだ。
遠目にニャアンがいるのが見える。
目が合ったが、そ知らぬ振りをすると、向こうも気付いていない振りをしてくれた。 - 15二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 07:48:03
近くを通りかかる研究員たちの様子をさりげなく観察する。
中には、うっすら顔を知っている者もいたが、全く気付かれる様子はなかった。
(変装した甲斐がありましたね)
シャリア・ブルは指先でそっと顎を撫でた。 - 16二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 07:49:12
聞こえてくる会話はほとんどが当たり障りのないものばかりだった。
今日は収穫なしか、と諦めかけたその時。
シャリア・ブルの耳に、気になる単語が耳に飛び込んできた。
「……本当にオブジェクトは大丈夫なんだろうな?何かあったら困るんだ。せっかくここまで上手くいっていたのに……」
「……今のところ、問題ありませんよ……」
(……オブジェクト?)
会話している2人を、ちらりと横目で確認してみる。
後から答えた方は研究員で、もう一方はその上司といったところか。
シャリア・ブルの方からは、上司の顔がよく見えた。彼の心の中は苛立ちと心配で溢れかえっていた。 - 17二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 13:34:57
ついに本格的な潜入調査か…、頑張れヒゲマン…
- 18二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 19:48:54
こういう潜入調査のときも、中佐の心読める能力って便利だよね
- 19二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 21:42:50
オブジェクトといえば、グラナダの地下に収容されていたシャロンの薔薇が思い浮かぶが、既にゼクノヴァによって向こう側の世界に帰ってしまった。
(では、彼らの言う『オブジェクト』とは、一体何のことだろう?)
名札を見て、所属を確認する。
上司らしき人物は『生物応用グループ』、研究員の方は『未来生体機能調整研究室』と書かれていた。 - 20二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 21:44:09
シャリア・ブルが前回フラナガン機関を訪れたのは、半年ほど前だ。
その時のことを思い返してみるが、オブジェクトの話など、一切出てこなかった。
心を読めるシャリア・ブルに対して、その気配さえ感じさせないというのは、かなり意図的なものを感じる。
新たなオブジェクトについては、規定に基づき、国への届出義務がある。
もちろん些細な漂流物程度であれば見過ごされている例はいくらでもあるが……。
シャリア・ブルの勘は、何かがあると言っていた。 - 21二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 21:46:02
話をしていた2人はとっくに通りすぎてしまった。
もう少し事情を知っていそうな者が通りかかってくれればよいのだが、残念ながらそう都合よくはいかない。
様子をうかがっているうちに、どんどん時間は過ぎていく。
能力測定が終わったら、スクールの方へ戻らなければならない。
シャリア・ブルは思い切ってその場を離れ、先ほど名札に書かれていた研究室を探しに行ってみることにした。 - 22二次元好きの匿名さん25/08/21(木) 21:47:08
組織図と構内図を頭に入れていたので、研究室の場所はおよそ検討がついた。
廊下を進むうち、スクール生たちのざわめきが次第と遠くなっていく。
途中何度か研究員とすれ違うが、特に不審に思われることはなかった。
すれ違い様、研究員同士の会話が耳に入ってくる。
「聞いたか、また人員縮小だと」
「相当厳しいらしいな」
「予算が取れないんじゃどうしようもない」
「上手くやってる部署はいいよな」
(やっぱり狙うは軍事特需しかないな)
聞こえた心の声に、思わず眉をひそめた。
機関へは、ジオンもかなりの資金を投入しているが、国自体の財政状況が厳しい現在は、以前と比較して、予算配分がかなり減少している。
(機関も経営が厳しいのかも知れないが……。とはいえ、軍事特需とは穏やかでない)