- 1二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 04:07:12
- 2二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 04:09:44
いつもの顔
- 3二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 04:15:48
Unwelcome Schools
- 4二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 04:18:45
- 5二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 04:30:59
- 6二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 04:46:32
何故か、先生以外からは敵として認識されている世界ってこと?
- 7二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 06:22:23
空間密度がヤバい
- 8二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 07:34:09
アルちゃんは気付いていない 既に死んでる1名からも銃を向けられてることに……
いやユメ先輩にも向けられるとか我ながら何があったんだこれ? - 9二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 07:37:56
後ろの方の生徒は味方の後頭部に銃を向けてそう
- 10二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 07:43:53
ジョン・ウィックのアレ?
- 11二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 07:46:17
世界が敵に回ってもアルちゃんなら「なんですってーーーー!?」って白目剥いて叫びながら何とでも対応するだろう
けど便利屋の3人からも銃を向けられてたら白目すら剥かずに「……どうして」って小さく哀し気に呟いて呆然と動きが止まるからそこに全員で弾切れになるまで一斉射撃をぶち込めばヘイロー壊せるよ - 12二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 07:48:19
- 13二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 08:03:36
シリアスって書いてんのに一瞬の間でもシリアスになる感じがしないのはやはりアルの神秘か何か
- 14二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 08:05:12
だって「全生徒」となるとどうしたってギャグみたいな絵面になるし……
- 15二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 08:09:57
全生徒だからモブもいるし人口密度エグいよな
- 16二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 17:57:52
恐ろしい事になったな
- 17二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 18:25:41
別にアル一人死んだところで何にもならないのが悲劇
便利屋はバラバラになるけどカヨコは元の鞘に収まってかえっていいのでは? - 18二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 18:36:43
逃げる途中に転がり込んだ梅花園でそこの子供達にすら銃向けられたらトラウマになりそう
- 19二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 19:30:28
雨の中、ふらりふらりと歩く一人の少女の身体は、無事な所が一つもないほど凄惨だった
爪の剥がれた素足で路肩の石に毛躓いて、そのまま倒れ込む
少女に起き上がる気力は無かった
もういいや
愛するムツキ、カヨコ、ハルカ達に、先生に、風紀委員や温泉、アビドス…
敵だった者も味方だった者も、等しく私を殺そうとする
理由は異口同音「お前は世界の敵だから」
そ、今の私はあれ程憧れたアウトローになったのね
全然嬉しくないけど
認識できない筈のヘイローが、ちりちり薄れて消えて行くような、そんな感じがする
私はもう生きるのを辞めることにした
「ごめんね」
最期の言葉で、せめて地獄に行く前に謝りたかった
最愛の社員達に、否、家族達に
だめな社長で、ごめんね - 20二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 20:06:48
目が醒めれば、そこは知らない天井
あの世って、別に現世と対して変わらないのね
続いて感じる全身の疲労と痛みで、ここがカロンの渡し舟の行き先ではないことに気づく
…手当されてる
アルが首だけを見回すと、見慣れない小部屋にいくつものモニターと、何処かで見たような(よく言って)前衛的なロボットの模型が置かれた机、そして散乱するゴミ袋の数々
「パンパカパーン!お姉さんは無事目覚めました!」この場に似つかわしくない明るい声の方に顔を向けると、そこには5人の人影
長く美しい濃紺の髪と蒼い目を持つ少女快活な足取りで駆け寄る
先程の声はこの子だろうか
「お姉ちゃん、この人のこと本当に知らないんだよね?」「そのはずだけど…なーんか何処かで会ったような…具体的に言うと野球場で…」「エナドリでも飲んだほうがいいんじゃないの?」明るい桃色と緑の目と、黄金色の髪を持つ瓜二つの少女のやりとりがそれに続く
橙色の髪と藍色の瞳を持った少女は、二人の後ろに身を隠すようにおずおずと近づき、「やっちゃった、やっちゃった」と呟いている
「気分はどうかしら、陸八魔アル」最後の一人は、アルの目から見ても大人びた美女が、漆黒と深紅の瞳を携えて言った - 21二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 20:25:57
「そうね…今すぐ死に直したいから、私の銃を貸してくれる?貴方達が止めを刺してもいいけど」自暴自棄になりながら私は答えた
彼女達の考えなんかどうでもいい、もうこの世界に居場所は無いのだから
全てを失ったのだから
「それは…貴方が"世界の敵"だからですか?」蒼い瞳の少女が、悲痛な顔になって尋ねた
「アリス…」桃色の瞳の少女もまた、アリスと呼ばれた少女を見た
「そう、貴方達も感じてるんでしょう?私の仲間も、かつて敵だった人も、一緒に戦った人も、知らない人も、皆そうだった」
「皆そんな事を言って、私に銃口を向けて、わけも分からず蜂の巣にされて」
「あんな顔で追われるのは、始めてだったし、悔しくて、悲しくて、腹が立って…」
「でも、もういいの、これが私が望んだ"アウトロー"なのよ」
何の感慨も湧かずに吐き捨てた
「世界の敵は、ここで死んでおしまい」
もう、疲れた
「──この、おバカさんが!!」 - 22二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 20:38:06
「モモイ…」部屋全体を揺らすような叫びを上げた少女は、アリスにそう呼ばれた
「皆がどう思ってるかとか、世界に居場所がないだとか!」
「そんな風にやられて悔しくないの!?このままでいいの!?」
「大切な人も、みーんな奪われて、それでいいわけないでしょう!」
モモイが叫ぶうち、その瞳が歪み、鈍く輝く
「自分のなりたいものは、自分で決めるんだ!お姉さんの目指したものがそんなものじゃない位、私にだってわかる!」
「頭の中で、やかましく喚く"何か"なんて、知ったことじゃない!」
「そんなものに負けるなんて…そんなのきっと、"アウトロー"なんかじゃない!!」
気づけばモモイは、ぱたりぱたりと涙を流していた
世界に棄てられた少女のために、泣いていた - 23二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 20:48:52
「アリスは、かつて"魔王"と言われました」アリスがそう切り出した時、美女の黒髪が微かに揺れた
「アリスはモモイを傷つけました、皆を殺すところでした」
「あのアトラ・ハシースの方舟を使い、世界を滅ぼすはずでした」
その言葉に、アルは目を見開いた。今言われたことを理解しきれぬまま、アリスは続ける
「でも、モモイが、ミドリが、ユズが、先生が、」
「…沢山人達が、アリスを救い、アリスを勇者にしてくれました」
「なら、お姉さんだってなれます。アリス達に喚き続ける"何か"を、そんな悪い奴を、やっつけて」
──貴方の大切な人達を救う"勇者"に - 24二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 20:59:59
「アリスとお姉ちゃんはね、」緑の瞳少女、ミドリの歯並の垣から、言葉が漏れる
「道で倒れてる貴方のこと、最初は怖がってた私達に、必死で呼びかけて、大切なことを思い出させてくれたの」
肩を震わせるモモイを抱き寄せ、続ける
「あの時のアリスと同じだって、アリスが良くてこの人の事はダメなんて、そんなのおかしいって。それで…私達"ゲーム開発部"で、貴方を助けようって」
姉とはまた違う優しい瞳が、アルを見つめていた
「それで、部長のユズと一緒に、何とか応急処置をして…」
凄いんですよ、ユズは、医療ゲームでやり込んだって言ってあっという間に
アルの手をそっと包み込むのは、先程まで控えめ気味にモモイ達の後ろにいた、ユズの手
その瞳に、迷いはもうない
「私達は、貴方に生きてほしい」 - 25二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 21:06:28
これ渋に山ほどある嫌われモノのテクストがアルに適用されちゃったのかな
- 26二次元好きの匿名さん25/08/24(日) 21:10:37
アルの頬に熱い何かが伝う
もうとっくに涙は枯れていたはずなのに
「…応急処置をしても、ミレニアムの部室に連れ込むわけには行きませんでした…途方に暮れているときに…そこにいるリオ会長が」
ミドリは、漆黒の髪の美女を示した。その顔は、上辺だけ見れば無表情
「…私の隠れ家のうちの一つ、今私達がいるのはそこ」リオがミドリの言葉を引き継ぐ
「これが異常な事だと分かっている。今は、シャーレさえ頼れないかも知れない。だからこそ、貴方を死なせるわけにはいかない」
それに、
リオはほんの一呼吸置いて、ゲーム開発部の皆を見つめる
「どんなに非合理的でも、どんなに理性が否定しても、」
──彼女達の愛を、私は信じたい
この日から、長く苦しいような、それでいて実は短く輝いていた陸八魔アルと、ゲーム開発部の日々が幕を上げた