- 1125/08/26(火) 13:45:52
- 2125/08/26(火) 13:59:45
ストマック家 現状まとめ①
父:ブーシュ・ストマック
本編とおおむね同様だが、みちるママを見初めるタイミングがより速かったため、シータ&ジープが生まれるより先に人間ハーフのランゴとショウマの双子をもうけている。奇しくも本編同様、ランゴによって暗殺されている。
長女:グロッタ・ストマック
この世界では一番上の兄弟として生まれている。本編とは違いみちるママとある程度交流があり、
ブーシュ亡き後に人間界へ開放する程度の情けはある模様。しかし、ストマック家次期社長に就任し、家業である闇菓子製造は責任をもって継続していこうとしている。父を殺したランゴに対しては落とし前をつけさせると決心している。仕入れを担当していたショウマ・シータ・ジープがまとめて行方不明となり、技術担当のニエルブも絆斗に討たれ、ワンオペ管理職デスマーチ状態となり、今だに現状を把握できていない。
長男:ニエルブ・ストマック
本編と同じく、体が弱いことによるコンプレックスを抱えて育ち、頭脳面で自己証明を目指していたが、人間との間に生まれた弟二人が聡明だったことから危機感を持ち、悪感情を持っていた。しかし、ランゴが父を殺し人間界に脱走するほどの野心と力を示したことで興味を持ち、その双子であるショウマをビターガヴに改造しランゴと戦わせた。しかし、覚醒したブリザードソルベに返り討ちにされたことでショウマの実験は放棄した。酸賀と協力し、ランゴとヴァレンを対立させることで実験を楽しんでいた。しかし、ヴラムの力を与え手駒としていたはずのラキアに裏切られ、3人のライダーの反撃を受ける。扉の間に逃走を図ったが、追跡してきたヴァレンと揉み合いになり、毒で抵抗するものの、ベイクドブラウニィフォームの灼熱で焼焦がされ死亡した。 - 3125/08/26(火) 14:09:04
ストマック家 現状まとめ②
次男:ランゴ・ストマック(井上蘭悟)
ブーシュと井上みちるの間に、ショウマの双子の兄として生を受ける。ショウマよりガヴが未発達で、食性や自認も人間寄りである。生来の気質から、ブーシュを憎み反抗し続け、ついに暗殺を遂げた。その後、人間界に逃げ、仮面ライダーガヴとして覚醒しストマック社と戦い続けている。ニエルブに母と伯父をヒトプレスにされ人質にされることで、絆斗と無理やり戦わされた。だが、ニエルブのやり方を快く思わなかったラキアが裏切り、ヒトプレスをランゴたちに返してきたことで、3人ライダーでニエルブに反撃を開始。その後、扉の間に逃走したニエルブを追い絆斗がグラニュート界へ迷い込んだことを受け、ラキアと共に救い出しに向かった。ラキアの提案で、大統領にストマック家の情報を売り渡し、ストマック社を潰させることを狙っていた。しかし、大統領官邸に迷い込んでいた絆斗がリゼルに襲われているところを発見し、助けに入り現在は逃走中。
三男:ショウマ・ストマック(井上生真)
ブーシュと井上みちるの間に、ランゴの双子の弟として生を受ける。兄に守られ育ったことで本編より覚悟が足りていない。ストマック家に家族としての情を感じつつも、闇菓子製造をやめてほしいと思っている。闇菓子製造を内部から止めるために、みちるの人間界への解放後も、ストマック社に残っていた。ニエルブの誘いに乗り、改造を受け、ビターガヴ・エレガンマカロンフォームに変身しランゴと戦うも、ブリザードソルベフォームに返り討ちにされた。現在はジープとともに、グラニュート界でガスティール家に身を寄せている。トーマに闇菓子の製法を売り渡すとの虚言で謀り、ストマック社を襲撃させようと企んでいる。幻影の中に逃げ、戦力にならないジープに対して何か働きかけるつもりのよう。
四男&次女:ジープ・ストマック&シータ・ストマック
ランゴとショウマが誕生した後に、ブーシュが他のグラニュートの妻に産ませた双子。ショウマが本編より融和的にふるまっていたのもあり、末っ子グループとして仲は悪くない。父の仇を討つため、ランゴに挑むも敗北し、ショウマの助手へと降格した。その後、三人で再びランゴに挑むも破れ、シータはブリザードソルベにより止めを刺される。ジープはシータを失った悲しみから立ち直れず、幻影の中に閉じこもっている。 - 4125/08/26(火) 14:24:10
それ以外の登場人物まとめ(人間①)
甘根 幸果
本編通りの太陽のようなギャル社長。「自分は所詮化け物で、人間を幸せにはできない」というランゴの思いもあり、危険に巻き込ないように距離を取られている。ランゴが絆斗との事務所生活ルートに行ったことにより、本編より出番は少なめ。しかし、調子を崩したランゴにアイスを奢り、ブリザードソルベの覚醒のきっかけになるなど、心の支えになっている面もあり。
辛木田 絆斗
本編通りに、師匠の敵を討つため、酸賀の改造を受け仮面ライダーヴァレンに変身し、グラニュートと戦っている。(なお、この世界においてヴァレンという名称は自分でつけた)ランゴと協力関係を結び共同生活を送りながら、戦っていた。しかし、ニエルブによりランゴがストマック一族であることを聞かされ衝撃のさなか、ランゴに攻撃を受ける。ニエルブと組んでいた酸賀にその場面を助けられ、ベイクマグナムを渡され、ベイクドブラウニィフォームへ変身する能力を得る。その後、井上家のアパートに行くなどし、ランゴが人質作戦により戦わされていたことを察する。その後ランゴと再び戦うことになるが、ラキアの裏切りにより、ニエルブへともに反撃した。扉の間に逃げたニエルブを追い、根性で焼き殺す。その後、ストマック社に乗り込むべくグラニュート界を探索していたら大統領官邸に迷い込み、リゼルに襲われてしまう。そこをランゴに助けられ、二人で逃走中。
酸賀 研造
本編通りのグラニュート研究家として絆斗に改造手術を施した。ニエルブと内通し、ランゴと絆斗を戦わせ、「より強いほうの技術で次の段階に行く」ことを目指している。ニエルブとマッチポンプを行い、絆斗を助けたふりをして恩を売り、新しい力であるベイクマグナムとチョコブラウニーのゴチゾウを渡し、実験を楽しんでいる。 - 5125/08/26(火) 14:25:24
それ以外の登場人物まとめ(人間➁)
井上 みちる
本編と違い、ブーシュの死後、グロッタの情けにより人間界に解放され、井上家に戻っていた。その後も兄の優にはグラニュート界であったことは説明できず、泣いて暮らしていた。しかし、ニエルブの企みにより兄の優と共にヒトプレスにされ、人質にされていた。しかし、ラキアの裏切りにより解放されている。
井上 優
20余年ぶりに帰ってきた妹との再会に喜んでいたが、その間に何があったか話してもらえず。しかし、誘拐だっただろうとは推測しており、犯人に対して怒りを覚えている。みちるとともにヒトプレスとして人質にされていたが、ラキアの裏切りにより解放されている。 - 6125/08/26(火) 14:57:15
それ以外の登場人物まとめ(グラニュート)
ラーゲ9(ラキア・アマルガ)
本編と同じく弟と共につつましくも幸せに生きていた下級市民。しかし、弟のコメルが闇菓子にはまり失踪。必死に探しているところを大統領令嬢のリゼルに拾われ、お気に入りとしてボッカの派閥に入る。ジャルダック家のコネでまだ闇菓子依存が軽症のうちにコメルを保護し、潜入捜査官の身分も得ていた。ストマック社に潜入していたの独自判断。
仮面ライダーヴラムの力を与えられ、ニエルブの護衛兼井上家誘拐実行犯として働いていた。しかし、ニエルブのやり方が気に入らずに、ヒトプレスをランゴたちに返して、ニエルブに反撃する。その後、グラニュート界に迷い込んだ絆斗を探したいランゴを送り届ける。また、ストマック社を潰す足掛かりにし、自身の立身出世の踏み台にするためにも、ランゴに内通者としてストマック社の情報を大統領に売るように提案した。今は絆斗を助けるために思わず飛び出してしまったランゴの行動で、大統領に不審がられてしまい内心焦っている。
トーマ・ガスティール
グラニュート経済界の大物。大統領が警戒するほどの催眠能力持ちだが、中立中庸で悪く言えば日和見主義者。
既に闇菓子漬けのお得意様であり、今は接触してきたショウマとジープを匿っている。
ショウマに闇菓子の製法を売ると提案され、ストマック社の襲撃計画を検討中。
ボッカ・ジャルダック
本編通りに強大な力を持つグラニュート界の大統領。ラキアのことは娘のお気に入りとして派閥に抱えてはいるが、内心では所詮いつか飽きられるペットとしてみなしている。大統領官邸に忍び込んだ絆斗とランゴの痕跡を不審に思い、ラキアを詰問中。ストマック社の闇菓子に興味がないわけではないが、異世界の生き物である人間の利用方法についてより興味がある要。
リゼル・ジャルダック
本編通りの、わがままで特異な価値観を持つグラニュート界大統領令嬢。大統領官邸に忍び込んだ絆斗を見つけ、初めて見る”人間”に興味津々となり、ペットにしようとして襲った。 - 7125/08/26(火) 14:59:01
過去スレ
1スレ目
ここだけストマック家の生まれた順番入替|あにまん掲示板ここだけストマック兄弟の生まれた順番が入れ替わったら。本人たちの生来の性質などはそのままで。(成育環境が変わり変化する部分は考慮)ダイスの数字が同じ場合は双子。3つ子になってしまった場合その中で再ダイ…bbs.animanch.com2スレ目
【ダイス】ここだけストマック家の生まれた順番入替part2|あにまん掲示板前スレですhttps://bbs.animanch.com/board/5417795/長女:グロッタ長男:ニエルブ次男&三男:ランゴ&ショウマ(双子)次女&四男:シータ&ジープ(双子)として生まれた…bbs.animanch.com3スレ目
【ダイス】ここだけストマック家の生まれた順番入替part3|あにまん掲示板長女:グロッタ長男:ニエルブ次男&三男:ランゴ&ショウマ(双子)次女&四男:シータ&ジープ(双子)として生まれた世界線のストマック家の物語です。ランゴ兄さんが仮面ライダーガヴとなり物語進行中です。なお…bbs.animanch.com - 8ニ次元好きの匿名さん25/08/26(火) 15:30:07
たておつ!
- 9125/08/26(火) 15:42:31
- 10125/08/26(火) 16:21:00
前スレ>>167から少しだけ進めます。
ランゴや絆斗が大統領官邸でリゼルに目撃されたことによることを、大統領がラキアに圧をかけて尋ねるシーンからですね。
乱れた部屋の中心で、ボッカ・ジャルダックはしばし沈黙していた。
事情を一通り聞いた後、リゼルは既に自室に下がらせている。
大理石の床に映る自分の影をじっと見つめ、その鋭い爪で肘掛けを静かに叩く。
「……リゼルの話では、“人間”とやらが現れたそうだ」
低く抑えた声が空気を震わせた。
ゆるやかに振り返ったボッカの視線は、様子を見るために大統領に帯同してきたラキアに注がれている。
「ラキア君――」
「はっ」
「君は、先ほど私に“人間”という存在を示したばかりだったな。……偶然にしては出来すぎている」
その言葉には氷刃のような鋭さがあった。
ラキアはうつむいたまま、一瞬返答を飲み込む。
「忍び込んだ者が何者であるのか……君は既に知っているのではないか?」
ボッカはゆっくりと歩を進める。
重い靴音が響くたび、ラキアの肩へと見えぬ圧が降りかかるようだった。
- 11125/08/26(火) 16:38:54
ラキアは平伏しながらも、内心では冷や汗が背を伝っていた。
(……あの人間の野郎。よりによって大統領官邸に迷い込むとは……)
(しかもリゼル嬢に見つかり、襲われたところをランゴが助けて逃げ去った、というわけか)
(くそっ、ランゴのやつ……打ち合わせと違うだろ。お前は匿名の内通者として身元を隠すはずだったのに……)
だが、焦燥を顔に出すことは許されない。
目の前にいるのは、グラニュート界で最も恐ろしい存在――ボッカ・ジャルダック大統領。
彼に疑念を悟られれば、命はその場で消えるだろう。 - 12二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 16:40:39
このレスは削除されています
- 13125/08/26(火) 16:41:46
ラキアは慎重に言葉を選んだ。
「……あれは、おそらく人間にグラニュートの器官を埋め込み、改造して造られた生体兵器かと」
「ストマック社が……我らに攻撃を仕掛けてきたのではと考えます」
ボッカの目が、怪しく光を帯びる。
「ほう? 人間は改造すれば兵器に仕立てられるというのか……」
ラキアはわずかに歯を食いしばった。
(……しまった。余計なところに興味を示されたか。これが吉と出るか、凶と出るか……)
ボッカは椅子に深く腰かけ直し、静かに指先で肘掛けを叩いた。
「ふむ……筋は通っている。通っているが――ただな」
鋭い眼がラキアを射抜く。
「君があやつらを手引きして、この官邸へ襲撃させた……そう考える方が自然にも思えるがね」
部屋の空気が、一気に冷たく張り詰めた。
ラキアの胸が大きく跳ねる。
しかしボッカは、唐突に笑みを浮かべ、肩をすくめた。
「まあ、そこはいいだろう。今は君を信じさせてもらうよ」
その声音には、信じているという確信よりも、あくまで“猶予”を与えてやるという余裕がにじんでいた。
「さて――」 - 14125/08/26(火) 17:02:48
ボッカ大統領はどうする?
①ストマック社がそのような危険な技術を独占しているのなら、グラニュート界の治安維持のため、
私が動く必要があるね。ラキア君。もちろん君も手伝ってもらうよ。
②実に興味深い技術だ。ラキア君、君も改造を受けているんだろう?我がジャルダック家の技術者に解析させてもらうが、構わないね?
dice1d2=2 (2)
- 15125/08/26(火) 17:18:22
「ラキア君」
ボッカ・ジャルダック大統領は椅子にふんぞり返りながら、愉快そうに話し始めた。
「君も改造を受けているのだろう?」
「人間に化けるその力……そして、さきほど目撃された、人間を利用したと思われるあの風変わりな戦士への変身」
「――ぜひ我がジャルダック家の技術者に解析させたい。構わないね?」
その声音は柔らかく、あたかも丁寧な申し出のようでありながら、拒絶を許さぬ重圧を孕んでいた。
鋭い眼差しが、蛇のようにラキアを絡め取る。
ラキアの胸中に、冷たいものが落ちた。
(……ボッカと取引して、ストマック社を潰させる。そういう予定だった。だが……)
(ここまで予定がずれてしまっては、もはや立て直すのは難しいか)
唇を噛みしめながらも、ラキアは頭を垂れた。
(……悪いな、ランゴ。ひとまず、この場は従わざるを得ない)
「……大統領閣下のご意向とあらば、喜んで」
その返答に、ボッカは満足げに頷く。
- 16125/08/26(火) 17:22:29
次からは場面転換となります。
ニエルブの爆破スイッチに一晩で細工できるほどのジャルダック家の技術者に
ミミックキーとヴラスタムギアが解析されることになりました....
なかなか怖い展開ですね....
- 17二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:23:55
思えば仮に調べられたとしても肝心なニエルブ死んでるし、なんなら上のグロッタ姉さんは下の輩の動きを何も把握できてないから否定できないというね。
- 18125/08/26(火) 17:58:49
「……ボッカ大統領はこちらの思うように動いてくれないか」
ランゴは低く呟き、息を吐き出した。
彼の目は、手にしたガヴフォンの画面に釘付けになっている。そこには、大統領官邸に残してきたゴチゾウが捉えた映像――ラキアとボッカ・ジャルダックの会話の一部始終が映し出されていた。
作戦は破綻した。
本来なら、自分は姿を隠し、ラキアを表で動き、大統領を誘導するはずだった。ところが――。
「……よりによって、ここに絆斗がいたとはな」
ランゴの脳裏に、青いドレスの少女の姿がよぎる。おそらくは大統領の娘。そんな相手に、絆斗が襲われている場面をゴチゾウが目撃してしまったのだ。
――助けざるを得なかった。
絆斗には返しきれない借りがある。見殺しにするなど、ありえなかった。
だからこそ、力を総動員し、混乱を作り出して官邸を抜け出した。
今はこうして、路地裏の影に身を潜め、追っ手をやり過ごしている。 - 19125/08/26(火) 18:10:26
ランゴは懐から細長い包みを取り出し、指先でぱきりと割ると、自分の口に放り込んだ。
濃い甘苦さが舌の上に広がり、わずかにほっとした気分になる。
栄養価が高く、携帯性に優れたチョコレートは、エネルギー補給だけでなく眷属を育む糧にもなる。
本当ならお気に入りの綿菓子を持ち歩きたいところだが、それを持ち歩くのは難しい。やむなく妥協した結果が、この板チョコだった。
母と伯父をヒトプレスから解放し、絆斗とも合流できた。
完全に安心できる状況ではないが、心のどこかで重石が外れたのか、ガヴからふわりと小さな眷属が生まれてくる気配を感じる。
ランゴはしゃがみ込み、荒い息をついている絆斗へ残りのチョコを差し出した。
「……あれから何も食べてないだろ。少しどうだ」
「甘いものは苦手だって言ってんだろ……!」
絆斗は睨み返すように言ったが、その声には力がなかった。
「ビターチョコだ。これならお前でも食えるだろ」
ランゴの声音は淡々としているが、押し付けがましい強引さがあった。
しばしの沈黙の後、絆斗は観念したように手を伸ばし、ぶっきらぼうにチョコを奪い取る。
そして、そのまま口に押し込み、ぎこちなく咀嚼した。
苦みとわずかな甘さが、乾いた口内に広がる。
「……仕方ねえな」
ぼそりと呟いた絆斗の顔は、まだ険しいままだったが、どこか安堵の色がにじんでいた。
ランゴはその様子に、ふっと小さく笑った。 - 20125/08/26(火) 18:23:49
少し小休止にします。
また再開時宣言いたしますのでよろしくお願いいたします。
いつでも感想はお待ちしております! - 21二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 21:13:06
来るのか、ボッカお抱え第5のマッドサイエンティスト…!
- 22二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 21:40:12
「お気に入りの綿菓子」でちょっと和んだ
この世は苦い展開ばかり何だから、お気に入りのお菓子ぐらい甘くてもいいよな… - 23125/08/26(火) 21:40:53
ダイスと展開によってはあるかもしれません....
ちなみに一応、スレ主の脳内設定ですが
本編のショウマの"美味しいものノート"に対して
ここのランゴ兄さんは"美味しいものレポート"を書いています。
買食いした人間界の菓子や食物について
・栄養価
・値段や原価率、コストパフォーマンス
・味や風味に対する詳細なレポート
などを絆斗にもらったタブレットを使い緻密に記録する形です。
今回、携帯していた板チョコを食べる描写がありましたが、栄養価や携帯性を考慮した上で、非常時の眷属補充のために上着の内側にお菓子を常に忍ばせている設定です。
本編との共通点で、根が仕事人間なのは変わらないので、仕事をしながらだったり移動中にさっと栄養補給は済ませることが多いですね。
絆斗とのライター共同生活中も、取材などで互いに生活リズムが違うこともあり、食卓を一緒に囲むことはそんなにないです(仲が悪い訳ではない)
- 24二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 00:35:29
- 25二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 02:09:55
- 26二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 08:18:27
このレスは削除されています
- 27125/08/27(水) 08:21:19
- 28125/08/27(水) 08:31:02
以前に、ランゴ兄さんならカカオ分高めのものを食べてそうという感想があったので、
反映させていただきました!
ゴチゾウ周りの設定についてはカッチリ詰めすぎると、妄想の楽しさがなくなるとも思ったので、
あえて柔軟にしています!
もしかしたら、いい子ちゃんなランゴ兄さん由来のチョコルドがいるのかもしれません....
- 29125/08/27(水) 09:14:44
それでは再開させていただきます。
薄暗い裏路地の一角。
一枚の板チョコを分け合いながら、ランゴと絆斗はこれまでの情報を改めて整理していた。
ニエルブがランゴの母と伯父をヒトプレスにし、人質として縛りつけてきたこと。
絆斗との闘いを強いたこと。
しかし、その手駒であるはずのラキアが裏切り、二人を救う形になったこと。
さらにラキアは、グラニュート界の大統領派に属し、ストマック社に潜入していた潜入捜査官であること。
当初の計画は、彼と共に大統領を利用してストマック社を潰すというものだった。
だが絆斗が大統領の娘らしき少女に襲撃されたことで、作戦は急転直下、破綻してしまった。
一方の絆斗もまた、自らの経緯を語った。
例の協力者によって得た新しい力のこと。
あの時ニエルブに追いすがり、止めを刺せたこと。
そして、ストマック社に殴り込もうとして道を誤り、あの官邸へ迷い込み、あの少女のグラニュートに襲われたこと。
語り終えた絆斗は、ふっと息を吐き、ランゴの方を睨むように見据えた。
「……また助けてもらえたことは礼を言う。俺のせいで計画がダメになったことも悪いとは思うけどよ。そもそも、そのラキアってやつは信用できるのか? 大統領も悪いやつみたいだし、逆にお前を罠にはめようとしてるとか」 - 30125/08/27(水) 09:15:54
ランゴは一瞬、沈黙した。
裏路地にひそむ冷気のように、答えを選ぶ時間が流れる。
やがて彼は短く息を吐き、低く答えた。
「俺たちの力ですべての裏取りができるわけじゃない。結局は、そこに賭けるしかなかった。……それに、お前を助けにグラニュート界に来る必要もあったしな」
言葉は淡々としていたが、反論を許さぬ重さを帯びていた。
絆斗は思わず言葉を失い、口を閉ざす。痛いところを突かれた自覚があったからだ。
「……わかったよ」
しぶしぶ認めるように吐き出すと、絆斗は新たな疑問を切り出した。
「でも、さらに気になることがある」
「お前がストマックの一族、って……あの眼鏡は言ってたが、どういうことだ?」
絆斗の声には、単なる好奇心ではない色が混じっていた。
仲間として歩むのならば避けて通れぬ問い――そう、互いの根幹に触れる問いかけだった。 - 31125/08/27(水) 09:31:32
(……もう、ごまかすのも限界か)
ランゴは深く息を吐き、観念したように口を開いた。
言葉を選ぶことも諦めたかのように、ぽろぽろと過去を語り始める。
それは重苦しい秘密のはずなのに、不思議と、声に出すごとに胸の奥の圧が少しずつ和らいでいくのを感じていた。
「……前に言った通り、俺のおふくろは闇菓子の材料にするために、ストマック社に攫われた」
その瞳に、かすかな苦悶の影が射す。
「だけど、その当時の社長……ブーシュに見初められた。そいつとの間に生まれたのが、俺とショウマだ」
言いながら、ランゴはかすかに歯を食いしばる。
「俺は……憎しみのままに、あいつを暗殺した。父親だなんて思ったことは一度もない。殺して、人間界に逃げた」
その声には、悔恨よりも長年の怨嗟がにじんでいた。
「母さんは……連れてこれなかった。けど、情けで人間界に開放された。……居場所は見つけた。だが、一緒に住む伯父に真実を告げる勇気がなかった」
ランゴは手を握りしめたまま、目を逸らした。
「一方で……ショウマはストマック社に残った。ニエルブの改造を受けて、トップを目指してるらしい。……理由は、闇菓子を止めるためだと」
一瞬だけ、声がかすれた。
「けど……そのショウマと争うことになり……結果、あいつの妹を……シータの命を、俺は奪った」
最後の一言を吐き出すと同時に、ランゴの肩がかすかに震えた。
長い間胸に押し込めていた罪の記憶が、今ようやく言葉として外に出たのだ。
裏路地の闇が、彼の影をさらに濃くしていた。 - 32125/08/27(水) 09:43:23
ランゴの告白が終わったとき、裏路地には重たい沈黙が落ちた。
絆斗は拳を握りしめていた。
脳裏に浮かぶのは、グラニュートに奪われた人間たちの姿。ストマック社の悪行、ニエルブの残虐な笑み――すべてが、憎しみを燃料にして胸を焦がす。
「……やっぱり、お前もその血を引いてんだな」
絆斗の声は低く、荒んでいた。ランゴの肩が一瞬、わずかに震えた。
「グラニュートも、ストマック社も……俺は許せねえ。人間を弄んで、命を喰い物にする奴らなんざ、全部叩き潰してやりたい」
吐き捨てるように言いながらも、その瞳はランゴをまっすぐ射抜いていた。
だが、次に続いた言葉は――怒りとは違う色を帯びていた。
「……だけど、ランゴ。お前は違うって、俺は知ってる」
絆斗は深く息を吸い、拳を開いた。
「俺を助けてくれたのも、お前だ。人間を救おうと必死にもがいてんのも、お前だ。……その姿を信じねえで、何を信じるってんだよ」
ランゴは目を見開いた。いつもの毅然とした態度は消え、ただ静かに、絆斗の言葉を受け止めていた。
「だから……俺はお前を信じる。たとえ血がどうあろうと、ストマックの一族だろうと関係ねえ」
絆斗の声は、裏路地の薄暗がりに確かな響きを刻んだ。
「俺たちで……あいつらをぶっ潰すんだ」 - 33125/08/27(水) 10:06:36
- 34二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 10:35:00
関係性は低めか。
どちらかといえば「オレが殺したも同然だ…!」って苛まれてる感じだな。 - 35125/08/27(水) 10:45:29
なるほど....
本編ではショウマの前でランゴ兄さんが溶解液に早恵ママを入れてしまいましたが、
似たようなことが起こったのだと思います。
早恵ママを手にかけた実行犯は誰?
①まさかのブーシュ
②グロッタ
③ニエルブ
④シータ&ジープの初めてのお仕事
dice1d4=1 (1)
- 36二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 10:47:13
これは暗殺もやむなし
- 37125/08/27(水) 10:56:33
ブーシュ父さん....
すみません、ブーシュの悪行が追加されてしまいましたがこのスレだけの設定ということで
(ブーシュガチファンの方がいらっしゃれば申し訳ないです)
ブーシュ父さんこと、ランゴ兄さん曰く”いかれたおやじ”が早恵ママを手にかけた理由とは?
①反抗的なランゴを𠮟りつけるため、「言うこと聞かなければ、お前も闇菓子にしてしまうぞ!」というデモンストレーションのつもりで早恵ママを溶解液に投げ込んだ。(なおブーシュ本人は”言うこと聞かなければサンタさんこないよ!”くらいのテンションでやっている)
②みちるさんの次に気に入った早恵ママを新しい人間の妻にしようとしたら、抵抗されたので勢い余り殺してしまった。(ランゴはその場面を偶然目撃してしまった)
③ランゴの目前で、「お前もストマック家の一員なのだから、いずれ手伝うんだぞ」という工場見学的な意味で闇菓子の作業工程を見せてあげるために早恵ママを溶解液に投げ込んだ。(内心は息子に働いている姿を見せる父親として誇らしく感じていた)
dice1d3=2 (2)
- 38二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 11:00:40
①や③はまだ人外価値観なだけで愛情は感じれた
よりによってな②を引くな…
と言うかここで早苗ママ確保に成功してたらみちるさんどうなってたの? - 39125/08/27(水) 11:43:13
衝撃の事実が追加されましたが続けていきます(なお選択肢を用意したのはスレ主)
その時、不意にランゴの頭を激しい痛みが貫いた。
視界が揺らぎ、眩暈のような波が押し寄せる。過去の記憶――衝撃に封じていたものが、絆斗との会話によって堰を切ったようにあふれ出してきたのだ。
ランゴは呻きながら額を押さえ、それでも口を開いた。
「……絆斗。……お前の母親の写真を、見せてもらったことがあったな」
「……ああ」絆斗の目が鋭く細められる。「もしかして……何か思い出したのか?」
逡巡が胸を刺した。言うべきか、黙るべきか。
だが、もうこの男に隠し事をしてはいけない――そう自らに言い聞かせる。
真実を知る権利は、絆斗にある。この俺がどう思われようとも。
ランゴは息を整え、声を絞り出す。
「あの……いかれたおやじは、自分ではおふくろのことを大切にしているつもりだったんだろうな」
「だが実際は、一方的な力で妻にして……軟禁同然の生活を送らせた。ペットと言ったほうが正しい扱いだった」
その言葉に、絆斗の脳裏を、あの少女――リゼルの姿がよぎる。
人間を“ペット”と呼び、無邪気に弄ぼうとしたあの残酷な笑顔。愛情を装い振るわれる強者の暴力は、吐き気を催すほど醜悪だった。
ランゴは苦々しく続ける。
「だが……おふくろは心を開かなかった。いつまでたっても、人間の世界に帰れる日を祈るばかりだった」
「俺は……産まれた子供の一人だが、反抗ばかりしていた」
そこでランゴの声が震えた。
「……おやじは飽きたのか、それとも欲深さゆえか。新しく材料としてさらった人間の中から、次の“妻”を選んだ。……それが――お前の母親だった」
絆斗の心臓が、凍りついたように止まる。
- 40125/08/27(水) 11:45:28
ランゴは目を閉じ、深い底から言葉を掘り起こすように吐き出した。
「ある日、おやじは彼女を部屋に連れ込んだ。その日俺は……おやじを殺すために計画を練っていて、弱点を探そうと部屋に忍び込んでいた」
「……おやじは彼女に襲いかかった。強引に……ものにしようとした」
「当然、彼女は抵抗した。だが……その勢いで……おやじは……お前の母親を――殺した」
声が震え、喉が裂けるほどの苦痛を伴っていた。
「その瞬間を……物陰に隠れながら俺は見てしまった」
「そして改めて決意したんだ。この悲劇しか生まない呪われた化け物を……絶対に、除かなければならないと」
ランゴは震える拳を握り締め、絆斗をまっすぐ見据えた。
「俺は……お前の母親の尊厳を奪い、殺した化け物の息子だ」
「どう償えばいいかわからない……だがせめて、ストマック社を潰すまでは……待ってくれ……」
その声は、懺悔でも、命乞いでもなく、ただ血を吐くような告白だった。
絆斗の目に、熱いものがにじんでいた。
「……お前が償う必要なんて、ない」
「お前も……被害者だ」
唇を噛みながらも、絆斗は涙を拭おうともしなかった。
「ただ……どこかで、まだ思ってたんだ。母ちゃんは……生きているって」
「でもよ……これだけは言わせてくれ」
震える声で、しかし確かな強さを込めて告げる。
「母ちゃんの――敵をとってくれて、ありがとう」
ランゴは言葉を失った。ただ胸の奥に、どうしようもない熱と痛みが込み上げていた。 - 41125/08/27(水) 11:48:05
場合によっては、半グラニュートの絆斗の弟が生まれていた新しい悲劇の展開になっていましたね...
いったん小休止に入ります。
ブーシュが絆斗ママも手にかけていたという衝撃の事実が明らかになりました。
このことも踏まえ、展開を進めていきますので、よろしくお願いいたします。
また、感想なども励みになりますのでいつでも歓迎です!
また再開時宣言させていただきます!
- 42二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 11:54:09
うぅ。本編のようなすれ違いがなかっただけ良かったはずなのに…辛い。絆斗の中でグラニュートは一貫して人間を対等にみない化け物という認識になってきたな。ラキアとの対面どうなることやら
- 43二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 11:57:08
絆斗が復讐に向かいそうなのもなぁ…心配
- 44125/08/27(水) 15:10:03
スレ主です。
このスレのランゴ兄さん書いていて、ブーシュへの殺意やばいなーとか、感じていましたが
(ショウマとシータ&ジープはブーシュをある程度慕っていたみたいなので余計にランゴ兄さんの殺意が際立つ)
幼い頃にブーシュが絆斗のお母さんをヤろうとして殺したのを目撃していれば、納得がいくというか....
(ショックで記憶を封じていたのも分かるくらい少年ランゴにはトラウマでしょうし)
それを見ていないショウマとも温度感に差があるのも当然というか..... - 45125/08/27(水) 18:02:15
「なあ、ランゴ」
沈黙を破ったのは絆斗だった。声には疲労がにじみながらも、瞳には燃えるような決意が宿っている。
「その……ラキアとかいうグラニュートと考えてた作戦は、もうだめになったんだろ」
ランゴは短く息を吐き、わずかにうつむいた。
「ああ……」
「なら、もう俺たちでこのままストマック社へ乗り込もうぜ」
絆斗の声音には迷いがない。「所詮グラニュートだろ、信用できるかわからねえ」
路地裏の薄暗がりの中で、ランゴはしばし言葉を失った。
本音を言えば、絆斗の負傷は深く、このまま突入するのは無謀だった。
そして――何より、残してきた母親のことが気がかりでならない。
人間界にいったん退却するべきだ。そう考えていた。
だが、罪の意識がランゴの喉を塞いだ。自分の父親が絆斗の母を奪った。そんな過去を背負う身で、どうして「退け」と言えるのか。
ランゴは、決意を押し隠すように顔を上げた。
「……分かった。案内する」
絆斗の目がわずかに見開かれる。
「だが、約束してくれ」
ランゴは低い声で続けた。
「危ないと思ったら退却する。それが条件だ」
絆斗は唇を引き結び、視線を逸らしたまま返事をしなかった。 - 46125/08/27(水) 18:09:26
- 47125/08/27(水) 18:18:09
- 48125/08/27(水) 18:57:10
豪快な作戦ですね....ただランゴ兄さんからすると絆斗を一人にすることの方がリスク高いと判断したかもですね。
ショウマたちはストマック社を襲いに来たら、もうドンパチが始まっていると思いますが、どうする?
①ランゴたちがグロッタと直接対決になるまで待ち、横入りを狙う。
②ランゴたちが戦っていている最中に、ストマック社内にもう潜入する。
dice1d2=1 (1)
- 49125/08/27(水) 19:02:19
- 50125/08/27(水) 19:03:19
- 51125/08/27(水) 23:44:37
スレ主です。
保守しておきます。
ついに生き残りのストマック家+αの大激突編に入ります。
感想だけではなく、もし未回収の伏線や設定の疑問点あれば回答したり、物語の中で拾っていきますので、
ぜひ何でもお気軽にご記載ください! - 52二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 23:52:01
はい先生!酸賀さんはニエルブが退場したことを知ってますか?というか、酸賀さん的にはどう思うんだ?
- 53125/08/27(水) 23:55:54
早速ありがとうございます。
スレ主の解釈になりますが、
おそらく定期連絡がなくなってるので、二エルブの身に何かあったことは気づいてると思います。
おそらくそれならそれで割り切って手持ちの残ったデータで研究を続けているんじゃないでしょうか。
おそらく、ランゴ兄さんたちが人間界に帰ったあとに、酸賀さんが何してたかダイスや展開で決まるんだと思います。
- 54二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 02:36:05
多分これこのまま突っ込んでも負けるよなぁ
どうすれば元の世界に帰れるんだ… - 55二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 08:56:25
これ、番組としての補正が無いから最悪グロッタ姉さんに殺られて人間牧場&武器人間ENDもありそう…
- 56125/08/28(木) 09:07:23
勝敗はダイスや展開も一応考慮します(震え声)
実は大統領官邸から脱出した時点で人間界にいったん退く選択肢もあったんですが、
絆斗のお母さんがブーシュに襲われ殺されたことが確定し、憎しみによりストマック社に突っ込むことになりました。
自分の父親の罪の負い目から、ランゴもそれを止められていない形ですね....
- 57125/08/28(木) 15:58:11
それでは開始します。お待たせして申し訳ありません。
最終的にどう落ち着くかはまだ未知数ですが、ダイス神の裁きに身をゆだねていきます。 - 58125/08/28(木) 16:43:40
ストマック社の建物は、まるで巨大な炉のように赤く燃え盛っていた。
夜空を焦がす火柱の中、ヴァレン・ベイクドブラウニィフォームが二丁拳銃で灼熱の弾丸を吐き出す。その一発ごとに警備のエージェントが貫かれ、次々と倒れていった。
続いて、地面を走る影が広がる。ガヴ・クレプーナフォームにより展開されたクレープ生地がしなやかな蛇のように足元を絡め取る。
抵抗する間もなく動きを封じられたエージェントたちは、次の瞬間にはヴァレンの灼熱の射撃に貫かれ、燃え尽きていく。
銃火の雨は、焼けただれた生地の壁によって全て弾かれる。焼きあがった甘い香りと焦げの臭いが入り混じり、空気は異様なほど甘ったるく、そして苦かった。
破壊と蹂躙の渦の中を、二人は迷いなくストマック社の深部へと突き進む。
陽動として分かれる案もあった。だが彼らは、あえて戦力を割かず、正面から突撃することを選んだ。
ランゴは横を走る絆斗をちらと見やる。
(……母親の話をしてから、絆斗の目が危うい)
(俺が言える立場じゃないが……ストマック社への、いや、グラニュートそのものへの憎しみに取りつかれ、自分をないがしろにしてしまうんじゃないか)
燃え盛る業火の中、ランゴの胸中には熱とは別の焦燥が渦巻いていた。 - 59125/08/28(木) 17:43:43
体力の消耗を抑えるため、二人は一時的に変身を解き、暗い廊下を進んでいった。
やがて辿り着いたのは、ストマック社の最奥――。
ランゴが手を伸ばし、古い記憶から呼び出したパスワードを入力すると、拍子抜けするほど簡単に扉は開いた。
「……まだ使えるのかよ。セキュリティ意識、どうなってんだ」
場違いな感想が胸に浮かぶが、すぐに飲み込む。
隣で歩みを止めた絆斗が、低く呟いた。
「……やっと親玉のおでましか」
その視線の先。扉の奥から現れたのは、漆黒の大鎌を携えた女。
ストマック社の現社長――グロッタ・ストマック。
「……あら。あの時の人間じゃない。まだやられ足りなかったの?」
艶やかに、しかし冷酷な声が広間に響く。
絆斗は即座にベイクマグナムを構え、鋭い眼光で返した。
「悪いが、あの時の俺とは違う」
グロッタは小さく鼻で笑い、そして視線をランゴへと向けた。
「まあ、いいわ……。けど、ランゴ。あんたはもう許さない」
怒気を孕んだ声が、空気を震わせる。
「シータも、ジープも、ショウマもいなくなった。ニエルブも姿を消した……」
「全部、あんたのせいよ!あんたが父さんを殺してから、家族はバラバラになった!」 - 60125/08/28(木) 17:45:33
絆斗が鋭く吠える。
「人食いの化け物が、自分の都合だけでしゃべってんじゃねえ!」
ベイクマグナムを握る手に力を込め、構えを低く取る。
「……あんたたち二人とも、塵も残さず消してあげる!」
グロッタが大鎌を振りかざした瞬間、空気が刃のように切り裂かれた。
ランゴは静かに、しかし確固たる覚悟を込めてブリザードソルベエを構える。
かつて「姉」と呼んだこともある存在に、今まさに刃を向ける。 - 61125/08/28(木) 18:22:33
- 62二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 18:24:07
いくべぇ!
- 63二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 18:25:51
絆斗くん鬼つええ〜〜〜〜〜!!
このままグロッタ姉さんぶっ倒していこうぜ!!! - 64125/08/28(木) 18:28:41
ランゴ兄さん: まさかの最低値(ファンブル?)
絆斗:損耗しながらも根性で食らいつき、圧倒する。
グロッタ姉さん:まさかの低値で絆斗に圧倒されるほど
(おそらくソロ管理職デスマーチと家族が皆いなくなってしまったことによるメンタルデバフ)
ランゴ兄さんの最低値にはおそらく意味があると思うのでファンブルの理由付けをしていきます。
- 65二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 18:30:59
- 66二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 18:34:54
- 67125/08/28(木) 18:35:29
ランゴ兄さん、なぜ戦闘ダイスで1となってしまったのだい?
①先ほどの幼少期の話や(父が人間の女性である絆斗の母を襲い殺したことをも目撃)、グロッタ姉さんの「家族がバラバラになった!」発言でメンタルダメージ甚大。ストマック社内にいることもあり、父を殺した罪悪感や幼少期の他のつらい記憶が押し寄せ、パニック&過呼吸となり戦闘不能。
➁ショウマが連れてきたトーマ・ガスティールによりひそかに放たれた催眠攻撃がランゴ兄さんに直撃してしまう。
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- 68二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 18:36:32
らっ…ランゴ兄さぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!
- 69125/08/28(木) 18:46:52
- 70125/08/28(木) 18:50:33
- 71二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 18:53:25
___
/ || ̄ ̄|| ∧_∧
|…..||__|| ( ) どうしてこうなった・・・
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
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|…..||__|| ( ^ω^ ) どうしてこうなった!?
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
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/ || ̄ ̄|| r( ^ω^ )ノ どうしてこうなった!
|…..||__|| └‐、 レ´`ヽ どうしてこうなった!
| ̄ ̄\三 / ̄ ̄ ̄/ノ´` ♪
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/ || ̄ ̄|| _ ヽ( ^ω^ )7 どうしてこうなった!
|…..||__|| /`ヽJ ,‐┘ どうしてこうなった!
| ̄ ̄\三 / ̄ ̄ ̄/ ´`ヽ、_ ノ
| | ( ./ / `) ) ♪ - 72二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 18:54:43
- 73125/08/28(木) 19:01:52
「全部、あんたのせいよ!あんたが父さんを殺してから、家族はバラバラになった!」
グロッタの叫びは、刃より鋭くランゴの胸を突き刺した。
――家族。父。そして、あの日。
脳裏に焼き付いた光景が一気に蘇る。
軟禁同然の生活に耐える母。
暴力的に「愛」を押しつける父。
そして――抵抗する絆斗の母を、力ずくで組み伏せ、命を奪ったあの瞬間。
血の気を失った彼女の瞳を、幼い自分は確かに見ていた。
「っ……は、はぁ……っ……!」
胸が締めつけられ、息が乱れる。
過去を口にしたことでわずかに軽くなったはずの心は、今や再び闇に引きずり戻されていた。
罪悪感。嫌悪。自己否定。
ここが――ストマック社の中心であることも、記憶をさらに鮮烈に突きつけてくる。
「う……ぐ、っ……! はぁ……っ……はぁ……っ……!」
ランゴの呼吸は加速し、手が震え、視界が滲む。
過呼吸が支配し、力が入らない。
武器を握る指がこわばり、膝が崩れ落ちた。
ブリザードソルベの装甲も溶け落ちて、生身の姿に戻ってしまう。
「ランゴ!?」
絆斗が一瞬こちらを見やるが、その顔に迷いはなかった。
彼の瞳には復讐しか映っていない。
「……チッ。立ってられねえなら下がってろ!」
言い放ち、倒れ込むランゴに背を向ける。 - 74125/08/28(木) 19:03:36
一方のグロッタも、ランゴの動揺を目の当たりにしていた。
「……っ……!」
怒りを吐き出したはずの彼女自身、その言葉は同時に己を傷つける刃となっていた。
「家族が……バラバラに……」
声は震え、握る鎌の切っ先すら揺れている。
その瞳に宿る力は、さきほどまでの覇気を大きく欠いていた。
だが、絆斗は容赦しない。
「化け物が! 母ちゃんを殺した連中が! まだ生きてんじゃねえ!」
彼の中にあるのはただ一つ。
憎悪と復讐心が燃え盛り、倒れた仲間を振り返ることなく、ベイクマグナムを構えて前に出た。
「お前だけは、絶対にこの場でぶっ倒すッ!」
炎弾が轟き、グロッタの防御を無理やり打ち破る。
かつて「家族」と呼び合った者たちの苦悩など、絆斗の怒りを止めるには足りなかった。 - 75125/08/28(木) 19:14:05
絆斗の視界は、怒りで赤く染まっていた。
倒れ込むランゴの姿すら、もはや意識の外に追いやられる。
「お前らが……母ちゃんを! 人間をッ! 好き勝手に弄んできたッ!!」
ベイクマグナムが咆哮する。
灼熱の弾丸が嵐のように吐き出され、グロッタの防御を次々と砕き焼き払った。
「ぐ、うあぁっ……!」
鎌を構える手が震え、彼女の防御は穴だらけだ。
激情に駆られた絆斗の一撃一撃は、明らかに押し込んでいる。
もはや勝敗は揺るがない――そう思えた、その刹那。 - 76125/08/28(木) 19:30:57
- 77二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 19:32:50
このレスは削除されています
- 78125/08/28(木) 19:38:22
・やだ....トーマさんの催眠攻撃強すぎ
・グロッタ姉さんもはやメンタル、マイナス状態。催眠に抗える術なし。
・さすが絆斗....このスレのダイス強者。しかし原作補正がなければ危なかった。
少し小休止にして、描写を継続していきます。
- 79二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 19:38:45
絆斗が全然止まらねぇ!!!!!どうなってんだこいつ!!!!!
- 80二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 19:42:45
絆斗くん鬼つええ〜〜〜〜〜!!!
- 81二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 19:45:31
本編だとサポート多めな絆斗が主力張ってるのすごい
- 82二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 19:58:39
やばい酸賀さんがこれ以上なくニッコリしてる
なんだこの出目 - 83125/08/28(木) 20:17:29
まあ、この世界だとランゴ兄さんはメンタルデバフで動けないことも多く.....
ラキアも完全にチーム入りはしていないので絆斗が前線張らざるを得ないというか....
酸賀が言った通りこのまま人間を超えてしまうかもですね....
- 84二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 20:22:51
もはやダイスの女神酸賀さんだろ
- 85二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 23:51:40
こんなん酸賀ニッコニコやんけ〜!!!!!
一周回ってラスボスKor絆斗ルートあるんじゃないかコレ - 86125/08/28(木) 23:53:02
すみません、スレ主です。
保守兼書き込みます。
ショウマ一派の登場は明日進めます。
周りが催眠攻撃されてる中でも、まだパニック過呼吸状態のランゴ兄さんを皆様労りながら続きを待って頂ければ.... - 87二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 02:02:49
なんか凄いことになってきたな…敵対中のショウマが救いの神に見えるレベル
- 88二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 07:03:27
これもう絆斗ダイス神になんか渡したろ!?
- 89二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 07:46:25
1スレ目からブーシュを倒した罪の意識はあったし、ランゴの埋められていた地雷がグロッタ姉さんの発言でしっかり爆発するのが本編オマージュぽくて面白い
結果2号ライダーと対立するんじゃなくて、1号自身がついていけなくなるのもダイスがいい仕事してる - 90二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 08:24:18
改めて考えるとショウマの最終目標と現在の手段のちぐはぐ加減が心配になる
俺がトーマさんだったらショウマがストマック社長になっても闇菓子生産を続けるように暗示をかけるぞ - 91125/08/29(金) 09:31:45
皆さま、様々なご感想ありがとうございます。
もはやスレ主もどう転がるかわからないですが、ダイスの導きに身をゆだねていきます....
それでは再開していきます。 - 92125/08/29(金) 09:56:21
【動くな】
その声が響いた瞬間、絆斗とグロッタの頭の中を鉄鎖で締めつけられたような感覚が走った。
逆らえない。心も肉体も支配され、二人は金縛りに遭ったかのようにその場に凍りつき、這いつくばる。
廊下の奥から、影が三つ、ゆっくりと歩み出てくる。
一つは、片割れを失ったストマック家の末弟――ジープ・ストマック。
一つは、道を違えたランゴの双子の弟――ショウマ・ストマック。
そして最後に現れたのは、恐竜のような顔貌を上品な衣服で包み込んだグラニュート――トーマ・ガスティール。
トーマは穏やかに笑みを浮かべ、声を響かせる。
「グラニュートハンターが先に攻め入り、現社長を消耗させてくれたのは行幸でしたな」
「はははは!」ジープが甲高く笑い、這いつくばるグロッタを見下ろした。
「虫けらみたいに地を這って、みんな情けないわね!」
「ジープ……! あんた、よくも姉に……」
言いかけたグロッタの腹を、ジープの靴がためらいなく蹴り飛ばす。呻き声が漏れるが、抵抗など許されない。
「はあ? 何言ってるの?」ジープの瞳は冷たく濁っていた。
「私の兄弟はショウマ兄さんだけ。舐めた口きくんじゃないわよ」 - 93125/08/29(金) 10:01:00
その言葉に、グロッタは目を見開き、息を呑んだ。
「……ショウマ……あんた……」
ショウマは一歩前に出て、淡々と告げる。
「紹介するよ、グロッタ姉さん。こちらはトーマ・ガスティール卿。グラニュート界の財界に大きな影響力を持つ御方だ」
「そして――強力な催眠能力もお持ちだ。当社の製品を殊のほか気に入ってくださり、今回力を貸していただいている」
その目が、ふとランゴの方を鋭く射抜く。血が逆流するような嫌悪の気配が、一瞬で伝わった。
「言わなくてもわかるだろう?」ショウマは続ける。
「ジープのことさ。シータをランゴ兄さんに殺されてから……彼は幻覚にすがるようになった。シータと過ごす幻を見続け、その中に閉じこもってしまったんだ」
言葉が途切れる。だが、ショウマの声色はどこか慈しみを含んでいた。
「だから……ガスティール卿にお願いして、催眠を少しだけかけてもらった。『シータなんていない。ジープの兄弟は俺だけだ』と」
「あんた……なんてことを……」グロッタは息を詰まらせ、嗄れた声で絞り出す。
ショウマは目を伏せ、小さく微笑んだ。
「あまりにも痛々しかったからね。……だから、彼の心を救うには、こうするしかなかったんだ」 - 94125/08/29(金) 10:11:59
ショウマの声は、静かに落ち着いていた。
「さっきのジープの仕打ちはごめんね、あとでよく言い聞かせておくよ」
「グロッタ姉さんはもう安心してくれていいよ」
「ストマック社の社長は、俺が引き継ぐ」
「なんとか……みんなが納得できる形に収められるように――」
その言葉が廊下に染み込んでいった、その時だった。
――耳慣れない響きが、場を切り裂く。
「バーニング! フルエクスプロージョン!」
その声と共に迸る光と熱。
誰もが一瞬、状況を理解できなかった。
声の主は、ずっと這いつくばっていたはずの絆斗だった。
トーマの強力な催眠に絡め取られ、動けない駒に成り下がったと思われていた存在。
だが――その最も脆弱であるはずの存在が、ただ己の精神力だけで鎖を断ち切ったのだ。
憎しみと怒り、その奥に眠る誇りと意志が、幻惑を焼き払い、自由を取り戻した。
そしてその一瞬の解放を、彼は無駄にしなかった。
完全にこの場の全員の意表を突いて、必殺の一撃を放ったのだ。 - 95125/08/29(金) 10:18:55
- 96二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 11:57:10
ショッ…ショウマーッ!!!!!!!
- 97二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 12:01:05
やべぇ一番この場を一番平和に終わらせようとしてた奴が真っ先にやられた!!!
- 98二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 12:01:21
仮にこの世界を本編の皆が見てたら全員無言で頭抱えてそう
マシになったポイントがみちるさんが生きてるぐらいで他は状況が悪化してる…
あと絆斗はグラニュートを人食いと思ったままいるのも怖い…
下手したら不法侵入の上人間に対してはこの時点で何もしてない女の子を殺すところだったし - 99125/08/29(金) 12:40:39
申し訳ないです。
仕事で一時的に中座します。
本日また再開いたしますので、
Aパートの引きが終わったところと思って頂ければ.... - 100二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 14:40:30
咄嗟にショウマは姉弟庇ってそうだな
だからこそ躱しも防御もできなかったとか - 101125/08/29(金) 17:57:40
【それでは再開いたします】
話すことに集中していたショウマは、突然の衝撃に何もできなかった。
絆斗から放たれた必殺技が、彼の身体を直撃する。
変身もしていない、生身の人間として――その体は焼け焦げ、吹き飛ばされ、壁にめり込んだ。
「兄さん! 兄さん!」
ジープはまるで子供のように駆け寄り、泣きじゃくった。
催眠で退行していた彼の自我は、冷静さを失い、ただ泣き叫ぶことしかできない。
絆斗は宙に拳を突き上げ、高らかに叫ぶ。
「はははははは! 見ててくれよ、母ちゃん! 母ちゃんを苦しめたやつら、全員ぶっ殺してやるからな!」
その声には、狂気じみた憎悪が宿っていた。
催眠を打ち破った強靭な精神力が、彼を支えている。
トーマ・ガスティールは呆然としていた。
「我が催眠を破るなど……この痴れ者が!」
【動くな】【反撃するな】
必死に催眠を重ね掛けするも、絆斗の歩みは止まらない。
連戦に次ぐ連戦で、もはや負傷していない部分など存在しないはずだが――彼の足は止まらなかった。
「ぶっ殺す……グラニュートは……ぶっ殺す」
その言葉と共に、絆斗は前へ、前へと進む。
狂気と憎悪が彼を突き動かす。 - 102125/08/29(金) 18:38:45
ランゴの胸中で、焦燥と恐怖がうねった。
(だめだ……このままでは……全員が共倒れになってしまう)
彼の視界に、絆斗の暴走する姿、焼け焦げたショウマ、抵抗できずに這いつくばるグロッタの姿が映る。
(なんとか……退却を……この場から――)
頭では冷静に道筋を考える。ストマック社内なら、人間界へのゲートの位置も、ランゴには分かっている。
彼は必死に呼吸を落ち着け、震える身体を無理やり立ち上がらせた。
そして、最後のブリザードソルベエを取り出す。手に触れた途端、冷気が指先から広がり、身体を覆った。
「行くしかない……」
変身が完了すると、次の瞬間、周囲の空間を冷気が包み込む。氷柱が天井から地面まで伸び、暴れまわる全員を一瞬で分断した。
あっけにとられる周囲の視線。絆斗も、グロッタも、トーマも、立ち止まり、氷の壁を見上げた。
ランゴは氷の上を滑るように進み、両手を伸ばす――――
救いたい者たち、守りたい者たちに――――
彼の胸に、焦りと無力感が重くのしかかる。
(……くそ……! まだ間に合うのか……) - 103125/08/29(金) 18:40:53
- 104二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 18:48:54
ショウマか! 治療したいし、みちるさん優さんにも会ってほしいし、なによりランゴと話し合ってほしいな。
味方にできればランゴのメンタルも安定するし…
ただ、絆斗がグラニュート界に残るの心配。
あと、このショウマはグラニュート界に簡単に帰れるんだよな。せっかくの機会だし話し合いも出来ず消えてたみたいなことにならないといいけど - 105125/08/29(金) 18:50:51
それは友情よりも、いや、理屈では計れない――肉親の情が上回ったのかもしれない。ランゴ自身、確かめることはできなかった。
ブリザードソルベに変身したランゴは、氷柱の迷路の中で泣きすがるジープを振り払い、ショウマの体を抱え込むように掴んだ。氷上を滑るように進み、必死で逃げる。
父親を殺したあの日。エージェントたちの追跡から必死に人間界に逃げたあの日のことが、脳裏にフラッシュバックする――あの時も、命からがら扉に飛び込んだ。
そして今、ランゴはショウマを連れて、同じ扉に飛び込む。
(今度は……ショウマを連れてこれた……)
扉の間から、人間界の裏路地に放り出され、冷たい夜風に体を震わせながらも、わずかな安堵感が胸を満たす。
しかし、同時に、心の奥底でひどく重い感覚が押し寄せる。
――自分は、絆斗を見捨ててしまったのだ。
それをはっきりと、自覚する。
夜の路地に沈む静寂の中、ランゴは抱えたショウマの体を強く抱き締め、呼吸を整えながら、迷いと罪悪感を胸に刻み込んでいた。
- 106125/08/29(金) 18:59:56
氷柱に分断され、ランゴがショウマを抱え逃げ去ったことなど、絆斗の目には映っていなかった。
目の前にいるのは、母を殺し、自分の人生を狂わせた憎き存在――人食いの化け物――グラニュート。
そのことだけが、絆斗の脳裏を占め、全ての理性を打ち消していた。
足を止める理由など、どこにもなかった。
体から発する熱で、ブリザードソルベが残した氷柱を溶かし、砕き、前へと進む。
踏み込むたびに割れる氷の音が、怒りと憎悪に染まった戦意をさらに煽った。
「く、来るな!!!この化け物め!」
トーマの叫び声が後方から響く。
しかし、絆斗の視界には、もはやその声も届かない。前にあるのは、ただ母を奪った敵を討つという一点のみだった。 - 107125/08/29(金) 19:01:24
- 108二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 19:03:38
あちゃ〜、絆斗くん流石に限界が来ちゃったか〜.....
- 109二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 19:03:48
🎲「ここで負かした方が良いダシ出るやろなぁ…」
- 110125/08/29(金) 19:17:18
さすがに絆斗もこれ以上は、無理でしたね....続きを描写します。
「母ちゃんの敵……」
絆斗は、怒りと憎悪の力で前へ踏み出したものの、さすがに限界が来たのか、その拳をトーマに届かせる前に変身が解除され、そのまま地面に倒れ込む。意識は、力尽きたように遠のいていった。
「な、なんだ……まったく……驚かせおって……」
トーマ・ガスティールは、顔を引きつらせながら倒れ伏す絆斗を見下ろした。
そこへ、重厚な足音が響く。
「ストマック社が放火騒ぎとなっているというので、私が直々に視察に来たが―――面白いことになっているね」
ボッカ大統領が姿を現した。
その視線は、倒れ伏すグロッタ、ショウマを失い泣きわめくジープ、そして相変わらず自分にへりくだるトーマにまで順に注がれる。
「ガスティール卿もいらっしゃっているとは、ぜひお話をお聞かせいただきたい」
「この場では、責任者は既に喪失してしまったようだ」
「大統領権限により、ストマック社は我がジャルダック家が一時的に接収する」
- 111二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 19:20:18
絆斗は1人取り残されストマック社はボッカの手中に
…よく考えなくてもだいぶヤバいな? - 112二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 19:25:49
大統領は人間に興味示してたし絆斗かなりやばそうだなこれは
- 113125/08/29(金) 19:30:19
トーマの顔が青ざめる。
「だ、だ、大統領閣下……?!」
そのとき、リゼルの声が響いた。
「ねえ、パパ!あそこに倒れているのが、私が見た”ニンゲン”って生き物よ!」
「おねがい!私のペットにして!」
ボッカは倒れ伏す絆斗を眺め、そして冷静に、しかし含みのある声で答えた。
「ほう……あれが官邸に忍び込んだ”人間”か……」
「ああ、それとリゼル、ペットの件だが―――私も”人間”に非常に興味があってね、色々調べてからにさせてもらうよ」
リゼルは目を輝かせ、声を弾ませた。
「もう、パパったら早くしてね!」
ボッカは、わずかに微笑みを浮かべながらも、場に漂う混乱をすべて掌握しているかのように周囲を見渡した。 - 114125/08/29(金) 19:38:43
少し展開を考えるお時間を頂ければ幸いです.....ぜひ楽しみにして待っていてください。
感想や展開予想、いつでも大歓迎です。
状況整理
・ランゴ兄さん、力を振り絞りショウマを連れなんとか人間界へ通じる扉を通り脱出
(なお、絆斗を事実上見捨てたという罪悪感あり)
・ショウマ、ランゴ兄さんに救出され人間界にたどり着いたが、
生身でヴァレンの必殺技が直撃し、瀕死状態。
・グロッタ姉さん、催眠とメンタルダメージで倒れ伏したまま。
・ジープ、もともと催眠で精神が退行しており、新しい依存先のショウマがいなくなり、
泣きわめくしかできない状態。
・絆斗、ついに力尽きる。ストマック社に置き去りになる。
変身解除して倒れ伏したまま。しかし、頭の中はグラニュートへの復讐心で満ちている。
・トーマ・ガスティール
催眠能力が健在の、闇菓子依存の日和見主義者。
・ボッカ大統領
ほんとうにたまたま視察に来たら、ストマック社が身内でつぶし合っていたので都合よく接収できた人。
闇菓子よりは”人間”という生き物の利用法に興味があるので、絆斗が目の前に現れて内心ウキウキ。
・リゼル嬢
パパにわがままを言ってストマック社の視察についてきた。
あのときペットにしようとした人間が目の前に現れてウキウキ。 - 115二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 19:39:56
絆斗はこの状況で死亡回避しただけまだマシかもしれない…
助けが来るかもしれないし…その間の尊厳は守られそうにないが - 116二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 19:45:58
本編絆斗が洗脳受けた時は白ハンティと黒ハンティが脳内でバトルしてたけど、仮にこの世界線の絆斗が洗脳受けたら白ハンティ出てくるのかな…
どんな洗脳受けてもグラニュートぶっつぶす!に帰結しそうで…
そしてランゴも半分はグラニュートだしなあ - 117二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 21:48:08
復讐鬼絆斗大丈夫かな?ラキアの毒で大人させれば止めれそうだけど、耐性ありそうだしな。
- 118125/08/29(金) 23:30:18
書いてて楽しいのが、このランゴ兄さん、チームを構成する形じゃなくて、相方が変わっていく形式なんですよね
ライター編相方: 絆斗
二エルブの手駒時代: ラキア
今: ショウマ
ランゴ兄さんと1:1で相方としての関係値はあるけど
上3人は仲良くない通り越して下手すれば敵対なので....
明日また続けていきます。
ガヴ最終回も近いですが、この物語も終わりが近いと思います。(もうストマック家は事実上壊滅しましたし、闇バイト戦とかやってる場合じゃないので)
ぜひ最後までお付き合い頂ければ幸いです。 - 119二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 08:18:03
絆斗が心配すぎる…
- 120二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 16:26:18
保守
- 121二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 20:17:51
このレスは削除されています
- 122125/08/30(土) 20:21:00
- 123125/08/30(土) 20:30:01
デンテは、住処にしている洞窟の奥で、ランゴが時折持ってきてくれた菓子をのどに流し込みながら、ぽつりと独りごちていた。
(ポテチもこれで最後の一袋か……)
(ランゴはしばらく姿を見せてくれんのお……何かあったんじゃろうか)
眷属を介したガヴフォンでの通信も途絶え、心労は日ごとに募っていく。
孤独と不安が、洞窟内の静けさに重くのしかかる。
そのとき、不意に洞窟の入り口を駆け抜ける影があった。デンテは思わず身をすくめる。
(な、なんじゃ……!)
影の正体は、ランゴだった。
ボロボロに傷つき、荒い息を吐きながらも、ショウマを背負い、必死の形相で洞窟の奥へ駆け込んでくる。
「デンテの叔父貴……ショウマをどうか助けてやってくれ」
ランゴの声に切迫感が混じり、その言葉は静まり返った洞窟に重く響いた。
デンテは目の前の光景を一瞬、呆然と見つめる。
傷ついたショウマを抱えるランゴの背中、その必死な姿が、彼の胸に強く突き刺さった。 - 124125/08/30(土) 20:53:19
デンテは大急ぎでショウマを寝かせ、診察を始めた。
ランゴは普段の冷静さを失い、必死に詰め寄る。
「どうなんだ!ショウマは助かるのか!」
デンテは低く息を吐きながら答えた。
「ひどく臓器が損傷してしまっておる……。新しい臓器を移植して補ってやらんと、助からんかもしれん……」
ランゴの目に光が宿る。
「その移植ってやつをすれば、ショウマは助かるんだな!」
しかしデンテの表情は険しいままだった。
「それが……ショウマはグラニュートと人間の間に生まれた存在じゃ。臓器はどちらとも異なっておる」
「どちらの臓器を移植しても、問題が起こる可能性が……」
ランゴは一瞬迷い、しかし即座に決意を固めた。
「なら、俺の臓器ならどうだ!俺も同じくグラニュートと人間の間に生まれた―――ショウマの双子だ」
デンテは目を見開き、叫ぶ。
「お前さん正気か!お前さんの命が危険に―――」
ランゴは声を震わせながら答えた。
「死なない程度に切り取って、ショウマに分けてやってくれ!俺たちのガヴを改造した叔父貴なら―――」
だがデンテは首を振る。
「無理じゃよ。ワシはガヴの改造はできても、ここまで大がかりの手術となると―――」
その瞬間、ショウマの懐から眷属が一匹、エレガンマカロンゴチゾウがするすると滑り出た。
小さな体で必死にランゴとデンテを見上げ、語りかける。
「自分についてこい――」 - 125二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 21:17:10
まさか酸賀さん??え、合流する?
- 126125/08/30(土) 21:24:31
「それで、俺のところに来たってわけ」
酸賀は、飄々とした態度を崩さず肩をすくめながら、ランゴたちを迎え入れた。
眷属の導きによって、彼らはなんとか酸賀の研究所までたどり着いた。
布で覆い隠したデンテの体と、瀕死のショウマを抱えたランゴ――。
真夜中でなければ、人目につくのは避けられなかっただろう。
玄関の扉を叩いたとき、現れたのは少し癖のある髪で眼鏡をかけた男だった。
ランゴは状況をどう説明すべきか逡巡したが、その必要はなかった。
男はすでに、ランゴのことも、ショウマのことも知っているような顔をしていたのだ。
「へえ、これがグラニュートの生身かあ。珍しいなあ」
そう言って酸賀は、デンテをまるで実験材料のようにベタベタ触り回した。
堪らずランゴがその手を引きはがすと、彼は不満げに肩をすくめ、ショウマを研究所のベッドへと促した。
簡単に経緯を説明し終えた後、酸賀はにやりと笑う。
「なるほどね。……多分だと思うけど、ランゴくんは気になってるでしょ?」
「なんで俺が“ただの人間”なのに、ここまで事情通なのかって」
ランゴは黙って睨みつける。酸賀は愉快そうに眼鏡のブリッジを指で押し上げた。
「どうせもう、ここまで話したら推測つくだろうから言うけど――」
「絆斗くんにグラニュートの臓器を移植したのは俺だよ」
その言葉に、空気が凍りつく。
「それに、ニエルブくんと共同研究して、ショウマくんの改造にも関わってた」
「君たちをここまで案内したマカロンの眷属、あれはその時に作られたものさ」 - 127125/08/30(土) 21:36:22
次の瞬間だった。
ランゴの体は反射的に動き、酸賀の首元をわし掴みにしていた。
「……お前……!」
「ランゴ!」
デンテの鋭い声が飛ぶ。
(そうだ……今はこいつにすがるしか、ショウマを助ける手段がない)
ランゴは自分に言い聞かせるように思い直し、拳をほどいた。
「……すまなかった」
酸賀は喉を押さえながらも、どこか楽しげに笑みを浮かべる。
「別にいいって。要はこういうことでしょ?」
「ニエルブくんが絆斗くんにやられちゃった。で、ショウマくんの体のデータを持ってるのは、もう俺だけ」
「だから俺に治療を頼むしかなくなった、ってわけだ」
ランゴは迷った。
絆斗を謀り、改造の実験台にし、あのニエルブと手を組んでいた男。
そんな相手に、果たしてショウマを任せていいのか――。 - 128125/08/30(土) 21:48:42
酸賀はそんなランゴの胸中を見透かすように、肩をすくめて言った。
「ショウマくんの治療、引き受けてもいいよ」
「人間とグラニュートの間に生まれた双子の臓器移植なんて……滅多にない。きっと貴重な実験データが取れる」
「それにショウマくんは貴重なサンプルだし、ここで死なせるにはもったいないからね」
(俺たちは……お前の実験動物じゃない――!)
ランゴは怒りに任せて叫びかけたが、その肩にデンテの手が置かれた。
「ワシはランゴとショウマの幼いころ、ガヴの手術をした経験がある」
老練な声が響く。
「助手として立ち会わせてもらうが、構わんじゃろうな?」
その目は静かに、だが強い意思を秘めてランゴに語っていた。
――“妙なことはできんよう、ワシが見ておく。安心せい”
ランゴは息をのみ、こくりと頷いた。 - 129125/08/30(土) 21:58:45
「人間とグラニュートの共同執刀による――人間とグラニュートの間に生まれたハイブリッドの双子の手術だ」
酸賀は芝居がかった調子でそう告げ、白い手袋を指にはめながら愉快そうに笑った。
「間違いなく史上初だろうねえ」
その声を聞くたびに、ランゴの胸に苛立ちが募った。
だが、怒りで胸を焦がそうとも、ショウマを救える可能性がここにしかない以上、従うしかなかった。
ショウマと並べられた二つの手術台。
ランゴは彼の隣に身を横たえ、冷たい金属の感触を背に受けた。
――幼いころ、ガヴの手術を受けたあの日も、こうして二人並んで横たわっていた。
デンテの声、頭をなでられた感触。
遠い記憶が、霧のように脳裏に差し込んでくる。
「今回は簡単な吸入麻酔を用意してある。絆斗くんの時の反省を生かして、ね」
酸賀がわざとらしく言い添える。
そのたびに、こいつはどこまで人を弄べば気が済むのか――と怒りが喉元まで込み上げた。
それでも、ショウマを救うためには、この悪魔の手に身を委ねるしかないのだ。
ランゴの顔に柔らかなマスクが押し当てられ、甘ったるい気体が肺を満たしていく。
視界がゆっくりと暗転し、意識が底なしの闇へと落ちていった。
(ショウマ――兄ちゃんが助けてやるからな)
それは、幼いころから何度も繰り返してきた言葉。
そして今また、深い闇の中へ沈みながら、彼の胸に固く刻まれていた。 - 130125/08/30(土) 22:03:25
- 131二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:06:39
ショウマー!
というかこれ腹開いた瞬間に2人とも絶望的なのわかってるレベルだ… - 132125/08/30(土) 22:20:18
ちょっと待って....ショウマくんマジで死ぬ一歩手前だったんすね。
絆斗くんの攻撃が致命傷すぎた....
ルート分岐して展開を継続します。
「思ったよりショウマくんの臓器の損傷が酷いね」
酸賀が手袋を外し、ため息をついた。
「悪いけど、これ以上臓器を取り出したらランゴくんが死んじゃうよ。……ショウマくんのことはもう諦めたほうが――」
「ワシの臓器も使ってくれんかのう」
低く重たい声が、手術室に響いた。
酸賀は手を止め、驚きに目を見開いた。
デンテは真剣な眼差しでショウマの体を見つめ、言葉を続ける。
「正直、双子であるランゴの臓器移植で済ませられたらベストじゃった。じゃが、それはもう無理になった」
「……二人とも助けるためには、新しくグラニュートの臓器を入れて生命力を底上げしてやる必要があるじゃろ」
「ワシは二人と血縁がある。拒絶反応の可能性は低いはずじゃ」
「でも、それってさ――」
酸賀は言葉を濁した。
もちろん、彼も気づいていた。この場の誰一人として自分を信用していないことに。
デンテが助手を名乗り出たのも、自分を監視するためだ。
デンテは大きな体を動かし、深々と酸賀に頭を下げた。
その姿はまるで、巨岩が崩れ落ちるかのように重く、真摯であった。
- 133125/08/30(土) 22:21:24
「その通りじゃ。もうワシはお前さんに頭を下げてお願いするしかない」
「縁もゆかりもない人間のお前さんに、ワシがこのように頼みごとをするのはおかしいとわかっとる」
酸賀の前に頭を垂れたまま、デンテは搾り出すように続けた。
「ワシには子供がおらん。じゃが、この二人の改造を担当しているうちに――いとおしく思えてきたんじゃ」
「まるで自分の子供のように、な」
手術室に一瞬、静寂が落ちる。
酸賀は眉をひそめながらも、その言葉を真っ直ぐに受け止めざるを得なかった。
「グラニュートも、人間も、子供を思う心に違いはないんじゃよ」
デンテの声は震えていた。
「我が子に死んでほしくない気持ちを――どうか汲んでくれんか、酸賀研造」
その言葉は、医療器具の冷たい金属音よりも深く、酸賀の胸に響いていた。 - 134125/08/30(土) 22:24:37
- 135125/08/30(土) 22:25:47
- 136二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:27:49
は…?
- 137125/08/30(土) 22:33:25
- 138二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:43:17
グラニュートとはいえご老体、内臓を取り出される手術に耐えられるわけがなかったとはいえ…呆気なさすぎる幕引き…流石に脳が理解を拒む
てか何気に不味くね?原作とはズレてるから必要かどうかはおいといて、最終フォームの要であるゴチポッドが… - 139二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:50:55
ショウマの臓器の損傷レベルを見ればデンテおじさんは手術を申し出た時点で酸賀さんはOKを出した時点でそういうことだと覚悟してたろうが…
ニエルブの死体があればと思ったが回収不能だしそもそも燃えてたか - 140二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 23:06:29
考えうる最悪を引いた…なんで本編より残酷なの
- 141二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 23:08:21
これはゴチポッドorゴチポッドに当たるものを改心?酸賀さんが作る流れか…?
- 142125/08/30(土) 23:22:56
ショウマは、まぶたを差す朝の光に目を細めた。
……眩しい。
身を起こそうとした瞬間、見慣れぬ天井が視界に広がり、胸の奥にざわりとした不安が走る。
柔らかな寝具に包まれていたが、ここは自分の知る場所ではない。
見知らぬ部屋、見知らぬベッド――その事実が一気に警戒心をかき立てた。
「やっと目覚めたね」
低い声が響いた。
ショウマの体が反射的に強張る。とっさに身構えようとするが、次の瞬間――鋭い痛みが節々を貫いた。
「ぐ……あぁっ……」
思わず声が漏れる。全身に走る苦痛に、体は思うように動かない。
「無理しないほうがいいよ」
声の主――眼鏡をかけた男が静かに告げる。
「大手術の後だったんだ」
呼吸を整えようとするショウマを、男は面白そうに観察していた。
「君はグラニュート界で意識を失ったままだったろうから、混乱していると思うけど――」
男は椅子に腰をかけ、言葉を区切った。
「俺が説明するよ。君を救った、二人の家族の話を」
その声音は妙に落ち着いていて、けれどどこか芝居じみていた。
ショウマは痛みをこらえながら、その言葉の続きを待つしかなかった。
- 143125/08/30(土) 23:25:19
- 144二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 23:35:10
やっぱお父さんだわ。家族愛でみんなつながっていくのいいな。(ストマック家から目を逸らしつつ)
- 145125/08/30(土) 23:41:30
「グラニュートも、人間も、子供を思う心に違いはないんじゃよ」
デンテの声は震えていた。
「我が子に死んでほしくない気持ちを――どうか汲んでくれんか、酸賀研造」
というデンテの遺言に酸賀さんは何か思うところがあったみたいです。
少なくともこの世界の「最強生物計画」「K」などは凍結されます。
(酸賀さんやKのラスボスルートを期待していた人は申し訳ありません)
そして、酸賀さんはできる範囲でランゴ&ショウマに肩入れしてくれるようになりました。
続きを書いていきます。
- 146125/08/30(土) 23:55:05
あれから、いく日かが過ぎていた。
酸賀研究所で治療を受けたランゴとショウマは、ようやく歩けるほどに回復していた。
その午後、二人は並んで河原を歩いていた。並んで歩く姿は、幼いころの記憶を呼び起こさせるものだった。
「……まだ、俺のことが憎いか、ショウマ」
ランゴがふと問いかける。
ショウマは足を止め、曖昧な笑みを浮かべた。
「実は、もうよくわからないんだ……」
「死ぬかもしれなかった俺を兄さんが助けてくれて……それに、その……俺はよく覚えていないけど、デンテっていう叔父さんも命を投げ出してくれたんだろ?」
「未だに、受け止めきれてないんだ」
ランゴは黙ってショウマの横顔を見つめる。
ショウマは俯き、小さな声で続けた。
「俺も薄々、気づいていたよ。父さんも、グロッタ姉さんも、ニエルブ兄さんも、シータもジープも……そして俺自身も、人間を攫って闇菓子なんてものに関わった時点で、許されない存在なんだって」
「でも、ストマック家は俺が生まれた場所だった。あの場所しか知らなかったし……俺にとっては唯一の家族で、世界のすべてだった」
声が震えた。
「父さんも、シータも、ニエルブ兄さんも死んでしまった……きっと当然の報いなんだろう」
それでも、最後の言葉は幼子のように掠れていた。
「でも……俺は……俺は……もう、家族で傷つけあいたくないんだ……」
涙が頬を伝い、河原の石にぽたりと落ちる。
ランゴは言葉を返さなかった。
ただ黙ってショウマの手を握り、傍らに立ち続けた。
それが、彼にできる唯一の答えだった。 - 147125/08/31(日) 00:25:49
ランゴは意識を取り戻した後、ショウマと同じく酸賀からことの顛末を聞かされた。
デンテが自らの臓器を二人に提供し――その代償として命を落としたことを、受け入れるには少しの時間が必要だった。
酸賀は静かに言った。
「彼の遺体は決して実験には使わない。丁重に葬ると約束する」
その言葉に、ランゴの胸はわずかに落ち着いた。酸賀に何か変化があったのか、それはわからない。だが彼は実験データを取ることなく、ただ二人が回復できるよう治療に専念していた。
数日後、酸賀はにこやかに声をかけてきた。
「二人とも回復が早いね――生粋のグラニュートの臓器が埋め込まれたからなのかな、やっぱり」
ランゴもショウマも、その言葉に胸が痛んだ。
自分たちが生きるために、ひとつの命を犠牲にした事実を再び突きつけられたのだった。
「おっと、ごめんね。でもそれよりさ――手術前にデンテさんからメッセージがあるんだ、これをこうしてっと」
酸賀はエレガンマカロンゴチゾウをランゴのガヴフォンに装着し、デンテの顔を映像で映し出した。
「ランゴ、ショウマ。手術が長引いてすまんのう」
デンテの声は、温かくも重みがあった。
「ショウマの臓器の損傷が予想よりひどく、ワシの臓器も使うことになった。もうここまできたら酸賀を信じることしかできないからな、わかってくれ」
「ワシも老齢じゃし、手術に耐えられるかわからんから、こうやって言葉を残しておくぞい」
「ではまずランゴ、お前さんがブーシュを殺したこと、ワシは気づいとった」
ランゴは息をのむ。知られていたのか――それでも、デンテは自分の味方でいてくれたのだ。 - 148125/08/31(日) 00:34:22
「お前さんは噓をつくのが、自分が思っているより苦手じゃぞい。もうちょっと周りを信じて、相談するようにしたほうがいいな」
「次はショウマじゃ。直接話ができればよかったんじゃがのう」
「お前さんは優しい子じゃった。だからブーシュのことも、他の家族のことも嫌いになりきれんじゃったろうな」
デンテの声には、深い後悔と慈愛が混じっていた。
「ワシがゾンブのやつに手を貸し――闇菓子なんてものを作ってしまったから、子孫のお前さんたちにこんな苦労をさせてしまった。本当に謝りたくても謝りきれんのじゃ」
「これで償いにはならんじゃろうが、お前さんたちはどうしても助けたいんじゃ。お前さんたちはもう十分に傷ついて生きてきた。どうか、幸せにこれからは生きてほしいんじゃ」
デンテは一拍置き、声を明るく変えた。
「なーんて、湿っぽい話はもう終わりじゃ!手術が無事終わったら、人間のお菓子を大盛りでたのむぞい――」
映像はそこで途切れた。
ランゴとショウマの目に映るのは、静かに消えゆくデンテの笑顔――そして、胸の奥に残る温もりと決意だった。
二人はしばらく沈黙のまま座り込み、互いの手を握ったまま余韻に浸る。 - 149125/08/31(日) 00:58:29
酸賀は静かに笑みを浮かべ、言葉を続けた。
「映像はこれで終わりだね。それはそうと……」
酸賀の視線は鋭く二人を捉えた。
「ニエルブくんから聞いたんだけど、君たちのお母さん、人間界にいるんでしょ?もうヒトプレスから解放されてるみたいだし」
「どうせだから会ってくれば?」
「何?正体を明かすことなんてできない?余計につらい思いをさせる?」
「わかってないなあ―――親が一番つらいのは、子供に会えなくなることなんだよ」
数日後、ランゴとショウマは内心迷いながらも、街角に佇むお菓子カフェ「ひだまり」を訪れていた。
「大丈夫か、ショウマ―――今からでも」
「大丈夫、兄さん。今会わないと、いつ会えなくなるかわからないから」
ランゴは深呼吸し、カフェのドアを静かにノックした。
「いらっしゃいませ―――」
ドアの向こうに立っていたのは伯父、井上優だった。あの混乱の中で無事に戻れたらしいことを知り、ランゴは胸を撫で下ろす。
「お久しぶりですね、井上さん。まさか何かわかったとか―――」
ランゴはすぐに言葉を選んだ。
「ああ、いえ、今日は単なる客として来たんです。たまたま近くに寄ったもので……弟と一緒に」
優はにこやかに応え、二人を店内へと招き入れた。 - 150125/08/31(日) 01:01:47
中に足を踏み入れると、エプロン姿の母、井上みちると視線がぶつかった。
みちるの目は大きく見開かれ、声も出ないようだった。
ランゴは素早く、緊張を和らげるように言葉を紡ぐ。
「こんにちは、井上優さんの妹様ですね。私はフリーライターの井上蘭悟と申します。こちらは弟の生真で、手伝いをしてくれています。優さんとはお付き合いがあり、たまたま近くに寄ったので、お菓子を買わせていただければと」
真実を話せば伯父は耐えられないだろう―――そして、母が語れないグラニュート界での出来事を自分たちから直接伝えるわけにはいかない。事前にショウマと話し合い、二人はあくまで“名字が同じだけの他人”として母に接することを決めていたのだ。
みちるは何かを察したのか、店員としての振る舞いを装いながらも、瞳にはこぼれる涙が光り、声は震えていた。
「そうなんですね、ぜひどうぞ。いろんなおいしいお菓子がありますよ」
小声で優に告げる。
「兄さんごめんね、私お手洗い」
そう言うと、みちるはそっと下がり、姿を消した。 - 151125/08/31(日) 01:23:51
ランゴとショウマは、カゴの中に次々とお菓子を詰め込んでいった。
ショウマにとっては、目の前の光景は初めて見る人間のお菓子の数々だった。
ストマック社での辛い軟禁生活の中でも、母は二人に語り、絵を描きながら教えてくれた、色とりどりのお菓子の姿―――その記憶が、今、現実の形となって目の前にあった。
母はこの中で育ったんだろうという実感が湧いてくる。
思わず二人の目には涙があふれ、止まることはなかった。
二人は言葉少なに、黙々と母が教えてくれたお菓子の名前を思い出しながら、一つひとつ丁寧にカゴへと詰め込んでいく。
「こんなにいっぱい買ってくれたんですね……ありがとうございます」
会計を済ませると、優は恐縮そうに頭を下げてきた。
ランゴはふと、デンテの亡骸にこの菓子も添えてやろう―――そんな思いが頭をよぎる。
そのとき、店の裏口から母みちるが現れ、静かに兄弟の方を向いて話しかけた。
「実は……うちでは、既製品だけじゃなくて、手作りのお菓子も売り出そうって、今計画しているんです」
「兄もお世話になっているようなので、お二人とも、試食されていきませんか?」 - 152125/08/31(日) 01:41:53
ブロンドの美青年と、その腕に絡ませるように歩くシルバーブロンドの美少女は、町中の視線を一身に集めながら歩いていた。ラキアから取り上げたミミックキーを解析し、自分たちも人間の姿に化けられるようにしたのである。
「ここが人間界か……なかなか文明レベルは高いようだな」
ボッカは周囲を見渡し、興味深げに呟く。
「パパ、ここを牧場にして人間を家畜にするのよね?」
リゼルは嬉々として尋ね、手を握る相手の腕をきつく絡めた。
「そうだね、リゼル。彼を調べたところ、グラニュートの臓器を人間に移植すれば、凡百のグラニュートに比べても、戦闘能力が高くなることが分かった」
ボッカの声には期待と好奇心が入り混じっていた。
その背後には、執事服を纏い、死んだような瞳で従う絆斗の姿があった。
「ガスティールも在庫として残っている闇菓子を与えたら、喜んで尻尾を振ってきたよ」
ボッカはにやりと笑い、さらに続ける。
「ハントくんのような存在を作り出し、彼の催眠でコントロールすれば、強大な軍事力になるだろうね」
「ねえ、パパ!ハントがどれだけ強いのか試してみたいわ!私のペットなんだから、うんと強くないと」
リゼルの瞳は好奇心と期待で輝いていた。 - 153125/08/31(日) 01:43:00
「わかったよ、リゼル」
ボッカは頷き、視線を絆斗に向ける。
「ハントくん、目の前の建物を壊してみてくれるかな?」
「承知いたしました」
絆斗は無機質な声で返事をすると、緩慢な動作でベイクマグナムを取り出す。
「変身―――」
まるで作業のように、淡々とベイクドブラウニィフォームに変身を終えると、彼の手から放たれたベイクマグナムとヴァレンバスターの弾丸は、建物を瞬く間にハチの巣に変えていった。
周囲からは悲鳴が上がり、人々は恐怖に駆られて逃げ惑う。
本来、グラニュートから人間を守るために使われるはずの力―――その力は、今や罪のない人間たちに向けられていた。 - 154125/08/31(日) 01:59:52
そこに現れたのは―――ランゴとショウマであった。
「ひだまり」の菓子で生み出された大量のゴチゾウが街を見張り、この異変をいち早く二人に知らせていたのである。
「ショウマ、大丈夫か。その―――」
ランゴは声を潜めながらも、不安を隠せずにいた。
あの時、全員が混乱していたとはいえ、絆斗はショウマを殺しかけた相手だ。
「大丈夫だよ。彼は兄さんの大切な仲間なんだよね?」
ショウマは静かに頷く。
「ああ――」
ランゴも短く答えた。
「正直、まだ迷っている部分もある」
ショウマは視線を前に据え、声を落とした。
「家族のこと、人間のこと、グラニュートのこと―――すべてを割り切れるかどうか、まだわからない」
「でも俺は、兄さんと一緒に、母さんがいるこの世界を守るために戦いたい」
「彼もその仲間になってくれるなら―――助け出したい」
「礼を言う。ショウマ」
ランゴは短く、しかし力強く答えた。 - 155125/08/31(日) 02:05:45
- 156125/08/31(日) 02:08:20
- 157125/08/31(日) 02:10:07
- 158125/08/31(日) 02:12:02
- 159125/08/31(日) 02:23:25
それでは、いったん小休止とします。
ガヴの最終回までに終了する予定でしたが、少し長引いてしましました。
もう少しだけお付き合いいただければ幸いです。
ここで、皆様のアイデアをお借りできれば幸いです。
(スレ主がアイデアに乏しいので...)
ランゴ兄さんととショウマの最強フォームのアイデアを皆様から募集し、ダイスで決定できればと思います。
この最強フォームのコンセプトとしては下記のとおりです。
・グラニュートの家族であるデンテから命を犠牲にした愛をもらい、母のみちるから「初めて食べるおふくろの味」を受け取ることで、ランゴとショウマが人間とグラニュート、二つのルーツを肯定できるようになった故の力です。
・絆斗がグラニュートの臓器を移植され、再生力が上がったように、ランゴとショウマはデンテの臓器が移植され、さらに力が底上げされています。最強フォームの能力はデンテのグラニュートとしての固有能力が反映されたものになります。
・最強フォームは、「ひだまり」で母みちるがふるまってくれた、二人にとっての「生まれて初めて食べたおふくろの味」がモチーフになります。最強フォームのお菓子は思い入れが強いものが必要だと思うので、「おふくろの味」に勝る思い入れはないと考え、この設定としました。 - 160125/08/31(日) 02:33:01
アイデアが足りないスレ主のせいでお手数ですが、
皆様にぜひ共有していただきたいのは、下記のアイデアになります。
何卒宜しくお願い致します。スレ主が扱えそうなものを集め、ダイスで決定します。
締め切りは厳密に設定しませんが、8/31の投稿までとします。(おそらく夜?)
・最強フォームのモチーフとなるお菓子
(ゴチゾウは二つに分かれ、ランゴとショウマが使用する。ひだまりでみちるママが手作りで振舞ってくれたもの)
・合体変身であり、ショウマがランゴの鎧や武装になるので、どのような形になるか。
・本編ではグラニュートに固有能力の設定が存在します。(ランゴ兄さんのオートガード、ニエルブの毒など)
臓器を移植されたことで、デンテ叔父さんの固有能力が最強フォームに反映される設定としています。
本編ではデンテ叔父さんの固有能力はわからなかったと思うので、皆さんにアイデアをいただければ幸いです。
ショウマが変形した武装と、モチーフのお菓子、デンテ叔父さんの固有能力がどうまとまっているかのアイデアを特に頂けたら嬉しいです....何卒よろしくお願い申し上げます。 - 161125/08/31(日) 02:34:19
- 162二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 05:42:56
お疲れ様です!ついに…ついに兄弟の揃い踏み…!
正直絆斗くんが人間の底力見せ始めた時は酸賀さんが味方になるとは思えなかったけどまさかのK計画凍結がアツすぎる
デンテ叔父さん、あなたが残したモノはちゃんと受け継がれてるよ…
・モチーフのお菓子
本スレのランゴ兄さんはずっと状況をより良く、幸せな未来のために頑張っていたので、一つの到達点としてパフェが似合うかなと思います
踏まえて設定を書いてみました
『ノーバディーズパフェフォーム』
SPEC
■身長:200.0cm
■体重:100.0kg
■パンチ力:7.5t
■パンチ力(エキサイティングスマッシュ):10.0t
■キック力:7.5t
■キック力:(エキサイティングスマッシュ)10.0t
■ジャンプ力:6m(ひと飛び)
■ジャンプ力(アメイジングブースト):10.0m
■走力:7.5秒(100m)
■走力(アメイジングブースト):5.0秒
★必殺技:パーフェクトフィニッシュ
エキサイティングスマッシュ
アメイジングブースト
<Point>
ランゴがガヴでパーフェクトパフェゴチゾウを使用して変身した姿。
『ノーバディーズパフェゴチゾウ』
ランゴがパフェを食べた際に生まれた『エキサイトサンデーゴチゾウ』、ショウマがパフェを食べた際に生まれた『アメイズトッピング(しっくり来てないのでもっと良いものがあればそちらで)ゴチゾウ』が合体した姿。
ガヴで使用することで覚醒し、「仮面ライダーガヴ ノーバディーズパフェフォーム」に変身可能となる。
- 163二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 08:07:50
- 164二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 09:17:21
パンケーキはどうでしょう?
手作りお菓子の基本であり、生地は基本フォームのクレープ生地に、ケーキング由来のホイップクリームを纏う感じで強化 - 165125/08/31(日) 10:03:17
- 166二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 11:22:01
本編では実現しなかった母とお菓子食べれてる!!!そうだよね。ずっと母の味っていうのは知らないよね。それが強化に繋がるの胸熱。ここの世界は家族がテーマなんだろうな。家族の絆が、人を繋ぎ強くする。
- 167二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 11:33:06
本編のラストバトル前の決裂を見てるから泣けるわ…
- 168二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 12:41:54
デンテ叔父さんが亡くなられた時は最強フォームどうなるかと思ったけど奇跡が起きたな…
やっぱりどんなに遠く離れていても家族の絆は強大で永遠なんだな
ショウマが変形する武装や鎧の形態はこれまでのガヴやビターガヴ(本スレの描写されてないところで並列や強化があったとする)のフォームの意匠が入った鎧で取り外すとそのフォーム固有の武器と能力が使えるというのはどうだろう
てんこ盛り特化フォーム
- 169二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 16:47:21
普段はガヴガブレイドとビターガヴガブレイドの二刀流で戦いたいな
ゴチゾウをゴチスピーダーで射出→ ガルプダウで吸収みたいなこと出来そう - 170125/08/31(日) 17:25:15
すみません本日は再開難しそうで、
明日更新します!
皆様のいろいろ共有できたら嬉しいので感想お待ちしております。
これを書いた数時間後に本編のショウマとランゴ兄さんが掴み合いながら同時変身(?)していて情緒ぐちゃぐちゃになりました.....
あと、こういうダブルルーツものの主人公って父と母の愛を自覚してパワーアップするものなのに、グラニュート側の愛情担当がデンテ叔父さんなのが、あれ、なんでだ....と今さら思ってしまいました。
どれもこれもダイスで絆斗母殺しの悪行が追加されたブーシュでは到底愛情担当になれないからですが....
この世界のランゴ兄さんも、ブーシュに対するヘイトだけは本編ランゴ兄さんと意気投合できるんだろうなとか、
本編ショウマも、ランゴ兄さんはある意味、ゾンブやブーシュの被害者なんだと考えているのも、解釈に深みを与えてくれましたね.....
ちなみに、本編ではランゴ兄さんの亡骸(?)にショウマはグミをお供えしてましたが、
この世界では兄弟2人でデンテ叔父さんの亡骸にひだまりで買ったお菓子を大盛りでお供えしています。
- 171125/08/31(日) 23:11:57
保守です。
- 172二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:18:40
- 173二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:39:02
このレスは削除されています
- 174二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 06:57:17
保守
- 175二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 10:12:59
このレスは削除されています
- 176125/09/01(月) 14:37:35
本当に嬉しいです!
ありがとうございます.....
ストマック社員のショウマと
若くて、かつ人間社会に合わせた格好をしているランゴ兄さんとのイメージにしっくりきました.....
ダイスが面白い方向に繋がっていって、ここまで書き進めてきましたが、その甲斐があったと感じております。
今読み直すと、焦って書いたが故に誤字脱字が多く、読んでくださった方には申し訳ないです.....
あと少しですが、ぜひ最後までお付き合いください。
- 177125/09/01(月) 17:47:56
それでは開始します。
お待たせして申し訳ございません。
ランゴ兄さんとショウマの最強フォームは、複数の候補がスレ主の中で用意できなかったので、
ノーダイスで決定させて頂きます。よろしくお願いします。 - 178125/09/01(月) 18:16:01
>>155 の続きからです。
お菓子カフェ「ひだまり」の飲食スペースで、ランゴ、ショウマ、優の三人は、みちるを待っていた。
やがて、みちるが静かにパフェを運んできた。
「ひだまり特製パフェです」
「ぜひ……二人に……食べてほしくて……」
しばらく時間が経った後、彼女の手元には二つの大きなパフェが用意されていた。
たっぷりのクリームに、さまざまなお菓子が層をなして挟み込まれ、アイスやフルーツも乗せられている。
そのカラフルさに、ランゴとショウマは息を呑んだ。
母が、グラニュート界でのモノクロな食卓の中で、どれほど苦痛を味わってきたのか―――想像せずにはいられなかった。
「こんなもの用意していたかな?すごく豪華みたいだけど……」
優が呟く。
「こんなたくさん買ってくれるお客さんなんてめったにいないから、奮発しちゃった」
みちるは微笑み、続ける。
「兄さんの分も用意するから、たくさん食べてね」
「まずはお二人からどうぞ」
- 179125/09/01(月) 18:17:17
「「いただきます」」
二人は幼少期から母に教えられてきた通り、食べる前にこの言葉を口にした。
正直、細かい味の違いはまだよく分からなかった。
だが、涙を伯父の前で流すわけにはいかず、必死にこらえながら、一口一口を大切に味わう。
器の中で、母が教えてくれたお菓子を一つ一つ見つけるたび、幼いころの思い出が蘇ってくる。
ランゴがかつて諦めかけていた、家族と食卓を囲む夢―――その夢は、今ここにあった。
言葉で共有できなくても―――井上家は、この一つの陽だまりの中で、確かに在ったのだった。 - 180125/09/01(月) 18:28:23
「「変身!」」
二人の声が重なり、空気を震わせる。
まるでパフェグラスを逆さにしたような幻想的な器が、二人を包み込む。
その中を、色とりどりの小さな眷属たちがおどけるように跳ね回る。
ショウマの体が、眷属たちと溶け合い、組み替わる。
そして様々なお菓子の鎧となり、パフェのトッピングのように、ランゴの体を守り、武装していく。
『EATパフェ! EATパフェ!』
『ノーバディーズパフェ!』
光と色彩が一体となり、二人の力が昇華される―――
仮面ライダーガヴ・ノーバディーズパフェフォームが、ついにここに顕現した。 - 181125/09/01(月) 18:51:43
新しく変わった仮面ライダーガヴ―――ランゴの姿を見ても、催眠で傀儡化された絆斗には、何も感じるところはなかった。
淡々と、ベイクマグナムで生成した爆発する文字を蹴り飛ばし、ガヴに直撃させて誘爆を狙ってくる。
しかしガヴは、それを避けようともせず、文字をまともに受けた―――
装甲が焼け焦げ、剥がれ落ちる。だが、その刹那、驚くべきことが起こった。
新しいゴチゾウを補充することもなく、装甲が自動的に修復されていく。
二人に臓器を―――命を分け与えた、大叔父デンテのグラニュートとしての能力が、その後も二人を守っていたのだ。
同時に、赤と黒の二色で彩られたガヴから、二つの刃が飛び出し、両手に収まる。
右手に深紅のガヴガブレイド、左手に漆黒のビターガヴガブレイド。
もはや、ランゴでもなく、ショウマでもなく、人間でもなく、グラニュートでもない―――
しかし、ランゴであり、ショウマであり、人間であり、グラニュートでもある―――
二色の戦士は無言で構え、静かに、絆斗へと向かっていった。 - 182125/09/01(月) 20:54:23
少し中座して申し訳ありません。
ランゴ兄さんとショウマの最強フォーム『ノーバディーズパフェフォーム』は
>>162 様のアイデアを参照させていただきました!ありがとうございます。
おそらく、仮面ライダースカルのテーマソング”Nobody's Perfect”が由来ですよね....?
(間違っていたらごめんなさい)
序盤から描写されてきた、『ランゴ兄さんは自分に優しさが足りないと思っている』、
『ショウマは自分に強さが足りないと思っている』という部分から、『自分は完璧ではない』ことを自覚して
互いに手を取り合って補い合う意味合いを自分は持たせています。
また、自分の独自解釈で
ランゴでもなく、ショウマでもなく、人間でもなく、グラニュートでもない
しかし、ランゴであり、ショウマであり、人間であり、グラニュートでもある
という意味合いも「ノーバディーズ」という単語に込めさせていただきました。
何者でもないけど、何者でもある。そういうコンセプトのフォームです。
また、デンテ叔父さんから受け継いだ固有能力は
>>163 様の「超再生」を参照させていただきました。
本当にありがとうございます。
>>147で酸賀さんが「回復が早い」と指摘している描写とも噛み合いますし、
何より温和なデンテ叔父さんは攻撃的な能力より、ランゴとショウマを守ってくれる能力が似合うと思いました。
他のアイデアもありましたが、スレ主の力量では扱いきれず申し訳ありません。
- 183125/09/01(月) 21:08:35
- 184125/09/01(月) 21:15:00
- 185二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:41:17
いかに絆斗くんと言えど、念願の兄弟揃った初戦闘&初登場バフに勝てるわけないんだよなぁ!!
催眠なかったらワンチャンあった(適当) - 186125/09/01(月) 22:59:20
新フォームお披露目会ですし、負けることはないですね!
(絆斗くんは催眠で本調子出せないんでしょう。内心、絆斗のダイス跳ねたらどうしようと警戒してました)
絆斗は狂ったようにベイクマグナムとヴァレンバスターを乱射する。
炎をまとった弾丸が嵐のように降り注ぐが、そのすべてをガヴは二刀で斬り落とした。
深紅と漆黒の軌跡が残光を描き、まるで炎の雨そのものを斬り裂いていくかのようだった。
接近戦に持ち込もうと絆斗が突っ込む。しかし、魂を失ったその拳は重みを欠き、
一撃ごとにガヴの冷静な剣筋でいなされ、反撃の隙すら与えられない。
(ショウマ)
(……わかってるよ、兄さん)
互いの心を確かめ合うように、二人は絆斗を蹴り飛ばし、同時に必殺技の態勢に入った。
『CHARGE ME――CHARGE ME!』
虚空に現れた巨大なパフェグラスが、絆斗の身体をすっぽりと閉じ込める。
その刹那、二人の声が重なった。
『――パーフェクトフィニッシュ!!』
紅黒の光を帯びた必殺の蹴りが放たれ、まっすぐに絆斗へと突き刺さる。
- 187125/09/01(月) 23:00:22
一瞬、爆散したかに見えた――だが次の瞬間、事態は逆転する。
蹴り抜けた先で、パフェグラスの内部に光が満ち、絆斗の身体を優しく包み込んだのだ。
負傷の痕が、心を縛りつけていた催眠の鎖が、
甘やかな癒しの波動に溶かされ、洗い流されていく。
ランゴも、ショウマも、直感していた。
デンテから受け継いだ治癒の力を、眷属との力で作られたパフェグラスを通じて分け与えることができる、と。
変身が解け、残光の中に現れたのは安らかな顔の絆斗だった。
ガヴ――否、ランゴとショウマは彼をそっと抱き留め、地に優しく横たえる。
(……本当に、良かった)
あの時、無力さゆえに置き去りにしてしまった仲間。
その手を、今度こそ取り戻せたのだ。
だが、安堵に胸を震わせる間もなく――。 - 188125/09/02(火) 01:28:49
すみません、少し小休止にいたします。
また続きを書いていきますので、よろしくお願いいたします。
ちなみにこちらのパーフェクトフィニッシュはプリキュアの浄化技みたいなイメージでお願いします
(ランゴ兄さんとショウマで、男子もプリキュアになれる時代なので)
- 189二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 02:13:24
お疲れ様です!162のアイデア採用ありがとうございます!
ご察しの通り、フォーム及びゴチゾウの名前は鳴海荘吉(演:吉川晃司さん)の曲「Nobody's Perfect」が元ネタです!
他にも名前の候補はあったんですがどれもしっくり来ず、思い浮かんだ時はこれしかない!となりました
二人は双子の兄弟で、生まれる前から分かち合ってきた仲ですから、2人が揃って初めて『完璧』な状態だと思うんですよね…
スレ主の解釈も素晴らしい…!2人はどっち付かずではありますが、だからこそ2人であると言えますよね!
思えば全スレを通してお互いに隣にいる仲間や立場は違えど、心の中で思っているのはいつもお互いのことでしたから…
- 190二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 11:31:18
- 191125/09/02(火) 18:43:42
- 192二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 19:12:44
大統領戦どうなるんだろう。ニチアサだと一回負けて撤退が定番だけど、闇菓子と違って猶予があまりなさそうだし、勝たなきゃ危なそうでもある。ダイス次第とはいえギリギリの戦いになりそう
- 193二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 19:37:35
そういえばラキア今どうなっているの?
- 194125/09/02(火) 19:40:39【ダイス】ここだけストマック家の生まれた順番入替part5|あにまん掲示板長女:グロッタ長男:ニエルブ次男&三男:ランゴ&ショウマ(双子)次女&四男:シータ&ジープ(双子)として生まれた世界線のストマック家の物語です。ランゴ兄さんが仮面ライダーガヴとなり物語進行中です。兄弟…bbs.animanch.com
次スレ立てました。次回投稿はこちらから開始しますので、こちらは埋めて下されば幸いです。
- 195二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 19:41:41
このレスは削除されています
- 196125/09/02(火) 19:46:17
- 197二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 21:46:15
うめっ!
- 198二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 23:32:20
うめます
- 199二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:57:01
うめる
- 200二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 01:14:39
200なら絶対にハッピーエンド!!
きっと未来の幸せは分け合えば膨らむ