【オリキャラ・SS注意】ただ砂に導かれて

  • 1二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 16:55:46

    初オリキャラSS投稿です
    思い立ったが吉日で書いてようと思います
    駄文失礼します暖かく見守って貰えれば幸いです
    では……

  • 2二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:03:47

    私が一番大切にしていたものは風に吹かれた砂のように消えてしまった。
    私は砂のない砂時計。生きる価値も意味もない。
    それでも日々を生きようと踠くのは、もう果たすことができない約束を、それでも果たそうとしているだけに過ぎない……

  • 3二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:11:15

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  • 4二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:17:06

    ジェネラル
    「急に空が赤くなったかと思えば…」
    「あれはサンクトゥムタワー?」
    カイザーPMC兵
    「敵が多すぎて抑えきれません!」
    「指示を!」
    ジェネラル
    「……撤退だ!」
    「これ以上の戦闘に意味はない!」

  • 5二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:29:10

    撤退を図るジェネラル。
    そんな彼の前に敵を薙ぎ倒しながら現れた一台の車が停車する。

    ???
    「こんな事態に一体誰かと思えば…」
    「ジェネラル。あなたとはね」
    ジェネラル
    「……君こそなんでこんなところに?」
    ???
    「野暮用」
    「…それで?逃げるんだろう? 今なら半額で助けて差し上げましょう」
    ジェネラル
    「……いくらだ」
    ???
    「冗談のつもりだったんだけど」
    「それじゃあ無料で」

  • 6二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:35:38

    ???
    「ざっと見た感じ50体程か……」
    「準備運動には丁度いい」
    「私一人で充分だ」

    少女は車から降り、戦闘体制に入る。

    カイザーPMC兵
    「…あの少女は一体?」
    ジェネラル
    「五十嵐スナデ…」
    「とりあえず彼女を見ているといい」
    「面白いものが見れる」
    スナデ
    「それじゃあまずは……」

  • 7二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:47:41

    スナデ
    「1」
    「2、3、4…」

    まずは1体。一瞬で敵の動きが停止する。
    そう思っているうちに次々と敵が動かなくなる。

    カイザーPMC兵
    「あんな一瞬で……⁉︎」
    ジェネラル
    「五十嵐スナデ。あの強さを元に便利屋…いやなんでも屋をしている」
    「腐れ縁でね。よく依頼をさせてもらっている」

    スナデ
    「35、36…」
    「まとめて38」

    カイザーPMC
    「こんなに強いなら今回の件もこの人に依頼をすればよかったのでは?」
    ジェネラル
    「彼女は文字通りのなんでも屋」
    「どんな汚れ仕事も受けてしまう」
    「ある意味信用がないのだよ」

  • 8二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 17:58:49

    スナデ
    「57、58、59」
    「これで全部……いや」

    頭上から攻めようとした敵をノールックで鷲掴みにする。気づいていたようだ。

    スナデ
    「すまないが、今機嫌が悪い」
    「八つ当たりさせてもらう」

    ひびが入る。いやな音をたててながらそのひびが広がり、気付けば反応を見せなくなっていた。

    スナデ
    「60」
    「終わったよ」
    カイザーPMC兵
    「………」
    ジェネラル
    「素晴らしい、流石の手腕だ」
    スナデ
    「それじゃあやることはやったので」
    ジェネラル
    「待ちたまえ」
    スナデ
    「報酬なら口座に振り込んでおいて下さい」
    ジェネラル
    「なぜ君がこんなところにいる」

  • 9二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 18:08:42

    スナデ
    「……アビドスにこれらと同様の敵が向かっているのが確認できた」
    「それを殲滅する」
    ジェネラル
    「やはり…未だアビドスに執着しているのか」 
    スナデ
    「…『カイザーコーポレーション』がそれを言うのか?」
    「お互い様だろうそれは」
    「何より」
    「私がこうなっているのはお前たちのせいでもあるんだからな」

  • 10二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 18:29:23

    ええやん

  • 11二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 19:36:39

    すみません急用入ってました
    今から続き書きます

  • 12二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 19:57:58

    赤く染まった空は青に澄みわたっている。
    全てが元通りになりいつもの日常が続く。
    これが望んでいたことのはず。そのはず……

    スナデ
    「よくないな」
    「こういうときは……」

    ━━━━━━━━━━━━
    ━━━━━━

    スナデ
    「ここに来るに限る」

    ミレニアムサイエンススクール。
    ここのゲームセンターは素晴らしい。
    最新の技術を導入しながらも、従来のシステムのいいとこ取りをした、正に私の理想を体験できる。

    スナデ
    「ここのコインゲーム…どれ程やりこんだか」

    派手な演出に、最近の技術による没入感。
    大量のコインが落ちる音。
    余計なことなど全て忘れてプレイできる。

  • 13二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 20:18:30

    アリス
    「お久しぶりです!」
    スナデ
    「おっ、久しぶりだねアリスちゃん」

    天童アリス。
    ここのゲームセンターに何度も通っているうちに仲良くなったミレニアムの生徒だ。
    媒体に限らずゲームが好きらしい。

    アリス
    「一緒にゲームしませか?」
    スナデ
    「いいよ。是非」

  • 14二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 20:29:17

    アリス
    「最近見かけませんでしたが…」
    スナデ
    「依頼が立て込んでてね……」
    「気分転換にきたんだ」
    アリス
    「アリスはクエストのついでにきました!」
    「モモイがゲームのシナリオが思いつかないと言っていたので、アリスがなんとかしようと色々探したのですが、成果がなくて……」
    スナデ
    「頑張ってるなアリスちゃん」
    「一緒にゲームしたら何か思いつくかもね」
    アリス
    「はい! 一緒にゲームしましょう」

  • 15二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 22:19:17

    アリス
    「パンパカパーン! つきました!」
    スナデ
    「この格ゲー好きだね」

    とりあえず席に着く。
    見慣れたボタンにレバー。
    昔はよくハメられていた。

    GAME START!

    アリス
    「むむむ、やりますね!」
    スナデ
    「結構練習したんだけど……!」

    1P WIN!

    アリス
    「勝ちました!」
    スナデ
    「相変わらず強いなぁ」

  • 16二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 22:23:38

    楽しいとは今のこの時間を指すのだろう。
    楽しさを感じると同時に罪悪感が湧く。

    GAME START!!

    アリス
    「その前髪邪魔じゃないですか?」
    スナデ
    「ん? そうかな…」
    アリス
    「右目が見えてないように思えますが…」
    スナデ
    「私は左目がいいからね」
    「……もうその手はくらわないよ」
    アリス
    「あっ⁈」

    2P WIN!

    スナデ
    「目には目を、ハメ技にはハメ技を…ってね」
    アリス
    「まさかハメ技の練習もしていたなんて」

  • 17二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 22:50:19

    やはり、幸せな時間とは長く続かないようで…
    スマホに1通の連絡が入った。

    スナデ
    「…ごめんアリスちゃん! 依頼だ」
    アリス
    「……そうですか」
    スナデ
    「また今度会ったら遊んで欲しいな」
    アリス
    「そうですね、また遊びましょう!」

    アリスに別れを告げ、ゲームセンターを後にする。
    その時、アリス程の身長にオレンジの髪の少女が私と入れ替わりで入ってきた。
    軽く会釈をし、その姿が見えなくなってから息を整える。

    スナデ
    「美甘ネル…」

  • 18二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 23:10:53

    コールサイン00.美甘ネル
    ミレニアムではその名を知らない人の方が少ないだろう。
    C&Cという組織に属するキヴォトス最強の一角。
    人々はその強さを評し、こう呼ぶ
    『約束された勝利の象徴』と……

    スナデ
    「幸か不幸か、初めてお目にかかれたけど…」
    「自分の強さに自信があるタイプ…かな?」
    「まぁどうであれ、私のやることは変わらない」

  • 19二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 23:20:58

    アリス
    「あっ、ネル先輩丁度良かったです」
    ネル
    「なんだその言い方むかつくな…」
    「あたしが誰かの代わりみたいじゃねぇか」
    アリス
    「はい!」
    ネル
    「代わりだったのかよ!」
    アリス
    「さっき依頼があると言って行ってしまって」
    「折角なので、ネル先輩にも紹介しようと思っていたのですが…」
    ネル
    「さっきすれ違った奴か?」
    「なんて名前だ」
    アリス
    「……そういえば名前を聞いていなかったような気がします」
    ネル
    「名前も知らない奴とゲームしてたのかよ⁈」
    アリス
    「名前を知らなくてもゲームはできます!」
    ネル
    「そうだけど…そうじゃねぇよ」

  • 20二次元好きの匿名さん25/08/26(火) 23:52:45

    ネル
    「あいつ、多分強ぇな」
    アリス
    「はい。ネル先輩より明らかにゲームが上手いです」
    ネル
    「そっちじゃねぇよ!」
    「喧嘩の話だ」
    「あのガタイは中々みない。ミレニアムの生徒じゃなさそうだな」
    「何より隙がねぇ」
    アリス
    「確かに、後ろから驚かそうとしたらバレたことがあります」
    ネル
    「……おい、ゲームすんぞ」
    「あいつと会った時に勝てるようにな」
    アリス
    「一ヶ月くらい猛特訓すればいけると思います」
    ネル
    「……ああ!もうとりあえずやんぞ!」

  • 21二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:05:24

    その日の夜
    ミレニアム郊外付近━━

    ネル
    「おらおらおらぁっ!!」
    「そんなもんかよ!あぁ⁉︎」
    チンピラ
    「くそッ、強すぎる……!」
    アスナ
    「おおー、全部一人で倒しちゃった!」
    ネル
    「……チビにしてやられた上、アカネに捕まって説教コース…」
    「溜まってたもん全部ここで発散してやろうと思ったが…」
    「これじゃあ足りねぇなぁ」

    獣は今宵の獲物では満足せず、未だ退屈そうに腹を空かせている。

    アカネ
    「……カリンと連絡がつきませんね」
    ネル
    「あんだと?」

    ミッションコンプリート。そう思っていたところに発生するイレギュラー。
    カリンに対する気掛かりはもちろんある。
    しかし一抹の期待に心を踊らせていた。

  • 22二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:15:47

    チンピラ
    「おい! 話と違うぞ」

    チンピラの生き残りが声を荒げている。

    アスナ
    「あれ? 喧嘩かな?」
    アカネ
    「仲間割れ……でしょうか?」
    ネル
    「あいつは……!」

    それは側から見れば、チンピラが一人の少女に突っかかっているように見えたが…

    スナデ
    「それはこっちの台詞だ」
    「私は相手の中で一番面倒な奴を相手してやると言ったんだ」
    「だからスナイパーから処理した」
    チンピラ
    「くそッ、ふざけんなよお前……」
    スナデ
    「確かに美甘ネルは強い」
    「しかし、たった十数分で制圧されているようではそもそも話にならないと思うけどね」

  • 23二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:26:52

    ネル
    「おい、うちのに手を出したのはてめぇだな?」
    スナデ
    「……確かに角楯カリンを撃ったのは私だ」
    ネル
    「それなら、分かってんだろ?」
    スナデ
    「私はこれ以上戦うつもりはない」
    ネル
    「それで済むなら、あたし達はいらねぇんだわ」
    スナデ
    「勝機無し、撤退する」
    ネル
    「追うぞ!逃すな!」

  • 24二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:38:43

    スナデ
    「一筋縄じゃいかないか」

    今は使われていないであろうショッピングモールに逃げ込む。

    ネル
    「はっ、これで逃げ切れると思ってんのか?」
    アカネ
    「私はこちらから」
    アスナ
    「私はこっちから追うね〜!」

  • 25二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:49:30

    スナデ
    「追手は……一人か」
    アカネ
    「逃しませんよ?」
    スナデ
    「室笠アカネ……一言で言うなら爆弾魔」
    「爆薬なりなんなり使ってもらって構わないが」
    アカネ
    「私達のこと、全部知っていらっしゃるのでしょうか?」
    スナデ
    「戦闘データは把握できるだけ把握している」
    「細かいことは知らない」
    アカネ
    「なぜ今回のようなことを?」
    スナデ
    「お金さえ貰えればなんでもしている」
    「雇われてやったことだ」

  • 26二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 01:58:05

    スナデ
    「まぁ、雇い主があのザマだったから報酬も見込めない」
    「骨折り損のくたびれもうけだ」

    段々とスナデは走る速度を上げていく。

    アカネ
    「速いですね、どこに向かって……!」
    (この先は行き止まり⁈ 一体何を…⁉︎)
    スナデ
    「道とは、自ら切り拓くものらしい」

    次の瞬間、スナデは壁を殴り、破壊していた。

    アカネ
    「なんてパワー…!」
    スナデ
    「まずは1人」
    アカネ
    「なっ⁉︎」

    壊した壁をそのままアカネへと投げ飛ばす。
    アカネは封じ込められてしまった。

  • 27二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 08:06:16

    スナデ
    「さてと……バックヤードに出たけど」
    アスナ
    「ターゲットはっけーん!」
    ネル
    「アカネには悪いが、アスナについてって正解だったぜ」
    スナデ
    「……今の私にあなた達と戦う気力はない」
    ネル
    「そっちからちょっかいかけといてそりゃねぇだろ?」
    「てめぇを相手にすりゃちっとは満足できそうだ」
    スナデ
    「…私は逃げ切れば勝ち、そっちは私を捕まえれたら勝ち。そういうルールだ」
    ネル
    「へっ! アスナ! 手ぇ出すなよ!」

  • 28二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 08:28:28

    初動から仕掛ける。
    まずは間合いを潰す。

    ネル
    「!」
    (速い!……だけじゃねぇ一歩がデカい!)
    「だがな、接近戦は私の十八番だぜ?」
    スナデ
    「知ってる。だから…」
    「追い越す」

    跳ねる。羽のように軽く。

  • 29二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 08:46:09

    ネル
    「あたしの頭の上すれすれを飛んでった…⁉︎」
    スナデ
    「狭いとうまくいかないんだけど」
    「今回は成功」
    ネル
    「…てめぇそれあたしがチビだつってんのか⁉︎」
    スナデ
    「なんでそうなる⁉︎」

    スナデはバック走で距離をとり続ける。

    ネル
    「器用な奴だな」
    「でも、あたしからは逃げらんないぜ」

    ネルも速度を上げる。調子が上がってきたらしい。

    スナデ
    「こっちからも仕掛けようか」

    スナデは後ろの壁に張り付いた。

    スナデ
    「これが通用するかどうか……」

    跳ねる。弾丸のように疾く。

  • 30二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 09:00:51

    ネル
    「……成程な」
    「床なり壁なり蹴っとばして跳ねてんのか」
    スナデ
    「流石はコールサイン00」
    「カウンターを喰らわせられた」
    ネル
    「あたしも避けきれてねぇよ」
    「ていうか、着込んでんだろ」
    スナデ
    「…バレたか」
    「それで? 私をどう止める」

  • 31二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 09:12:24

    今までキヴォトス最強と言われる存在に意図的に手を出すことをしなかった。
    唯一戦ったことがあるのは小鳥遊ホシノのみ。
    その時と似たような何かを感じる。

    スナデ
    「しかし、あの時程の理不尽さは感じない」
    ネル
    「……上手ぇな」
    (跳ぶ前、踏込みのタイミングでこっちを撃ってくる。言うならばホップ&ショット…)
    「なら、こっちにも考えがあるぜ!」

  • 32二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 09:35:47

    ネル
    「ちゃんと踏み抜けないと跳べないよなぁ⁈」
    「おらぁ!」
    スナデ
    「カート⁉︎」
    「備品のカート棚で行く手を遮るなんて…!」

    ネルは素早くスナデの右側に回り込む。

    ネル
    (ルートが絞れりゃ十分だ。こっからはあたしの土俵に持ち込める……!)
    「その前髪じゃあ右っ側は見えてねぇだろ?」
    「着地狩りだ!」
    スナデ
    「関係ない」
    「元々右目は見えちゃいないから」

  • 33二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 09:50:56

    左手に先程まで手にしていなかったリボルバー。
    少し古惚けたただのリボルバー。
    しかし、本能が告げる。避けろと。
    直後、銃声が響く。
    確実に避けた。避けたはずなのに

    ネル
    「当たった……!」

    撃たれた箇所からまるで身を貫くような、直接火で焦したような痛みを感じる。

    スナデ
    「3箇所。撃たせてもらった」
    「約束でね。私はこの6発は外せない」
    ネル
    「理由に…なってねぇよ……!」
    スナデ
    「普通の相手なら2発撃ち込めば動けなくなるんだけどな……」
    「本当、流石はコールサイン00だ」

  • 34二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 10:05:28

    スナデ
    「…そろそろかな」
    ネル
    「何がだ…?」
    スナデ
    「あなたの仲間がここを爆破するのが」
    ネル
    「それがどうした?」
    スナデ
    「私は最初からここに逃げ込むつもりでね」
    「仕込んどいたんだよ」
    ネル
    「まさか…⁉︎」
    スナデ
    「ここ丸ごと爆発してドボン」
    ネル
    「おい、待て…!!」
    スナデ
    「それじゃあ、もう会うこともないけど」

    ミレニアム郊外での大爆発。
    翌日のミレニアムのトップを飾った記事である。
    詳しい原因は不明だが、C&Cのメンバーの一員の
    室笠アカネが暴動を起こしていた人々を制圧する際に起こしたものだと言われている━━━

  • 35二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 13:44:05

    スナデ
    「私はどうすれば満足するのだろうか……」

    夜風にふかれながら考える。
    これではまだ約束を果たすことができていないのではないのかと。
    左目を閉じればすぐに思い出す、あの日の衝撃。
    ━━━生きて、私に夢の続きを見せてね!━━━
    その言葉が、時が経つにつれ重くのしかかる。

    スナデ
    「……なんの用? ジェネラル」
    ジェネラル
    「これはこれは、バレていたか……」

  • 36二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 17:33:59

    ジェネラル
    「依頼だ」
    スナデ
    「受けない」
    「わざわざこんな時間に言いにくるなんて碌な依頼じゃない」
    ジェネラル
    「……アビドス高等学校に攻撃を仕掛ける」
    スナデ
    「別に依頼の内容を聞かされたところで私の意思は変わらない」
    「というかそれを聞いて私が黙っているとでも?」
    ジェネラル
    「話はここからだ」

  • 37二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 18:14:37

    ジェネラル
    「黒服に会わせてやる」
    スナデ
    「黒服…プレジデントもその名を口にしていた」
    ジェネラル
    「あぁ、お前の知りたいことを全て知っているだろう」
    スナデ
    「……断る」
    「前回、プレジデントが失脚したせいでその話はうやむやになった。信用がない」
    「小鳥遊ホシノはもう懲り懲りだ」
    ジェネラル
    「……黒服からの伝言だ」

  • 38二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 18:20:33

    ジェネラル
    「彼女は死すべきして死んだ命……とな」
    スナデ
    「おい」
    「そいつをここに連れてこい」
    「さもなくばお前から…!」
    ジェネラル
    「真実を知りたいなら手伝って貰おう」
    スナデ
    「……何をするつもりなんだ!」
    ジェネラル
    「シャーレの先生」
    「かのものの権力を我が手に収める」
    スナデ
    「…一度失敗しているだろう」
    ジェネラル
    「だから考えたのだよ」

  • 39二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 18:27:02

    ジェネラル
    「アビドス高等学校の連中に一枚噛ませる」
    スナデ
    「正気か……⁈」
    ジェネラル
    「…正気ではないだろうな」
    「奴らを追い込み、シャーレの先生を呼び出させざるを得ない状況をつくりだす」
    スナデ
    「それは、アビドス廃校対策委員会を、ひいては小鳥遊ホシノを相手にすると言うことだぞ!」
    「現実的とは思えない……!」
    ジェネラル
    「それが君への依頼だ」
    スナデ
    「ッ…⁉︎」
    「とうとう頭のネジが外れたか…」

  • 40二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 18:34:01

    ジェネラル
    「もしシャーレの先生をこちらのものにすれば」
    「奴らは自分達の力で取り戻そうとするだろう」
    スナデ
    「私にそれをこなせと……⁉︎」
    ジェネラル
    「君なら思いつき、実行できるだろう」
    「結果は分からないがな」
    スナデ
    「仮に成功したとして、どうするつもりだ」
    ジェネラル
    「……全てを手に入れてから考えようか」
    「さて、受けるか受けないかは君次第だ」
    「他にあたりがあるので失礼する」
    スナデ
    「………」

  • 41二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 18:38:24

    スナデ
    「……『ユキちゃん』」
    「どうしたら私達は満足できるんだろう」

    ━━━生きて、私に夢の続きを見せてね!━━━

    スナデ
    「……私は為すべき事を」
    「いや、やりたいことをやる」
    「見ててね。ユキちゃん」

  • 42二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 02:25:34

    なかなかの文章力…
    寝る前だったのに目が冴えてしまった…

  • 43二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 08:24:50

    ネル
    「………」

    ここは病院。
    ネルはカリンのお見舞いに来ていた。

    ネル
    「してやられた……」

    病院内ということで大きな声も出せずもやもやとしていた。

    ネル
    「今度絶対に捕まえてやる…!」
    〝やぁ、ネル〟
    ネル
    「あぁ?…って先生⁈」

  • 44二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 08:37:08

    〝カリンの容態は?〟
    ネル
    「問題ない。完治だ」
    「私達がカリンを発見した時点で応急処置がされてて、傷は治ってた」
    「目を覚まさなかったから、一応病院に連れてきたんだが…要らなかったかもな」
    〝大丈夫そうでよかった〟
    ネル
    「さっき、アカネの持ってきた見舞いの品全部美味そうに食べてたぜ」

  • 45二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 08:52:08

    ネル
    「ほんとはあいつをとっ捕まえて、カリンのとこまで持っていってやるつもりだったんだが…」
    「逃がしちまった…!」
    〝ネルが逃すなんて珍しいね〟
    〝どんな相手だったの?〟
    ネル
    「170くらいで結構ガタイがよかった」
    「その割にアクロバティックな奴だったぜ」
    「ただ……素性が分からねぇ」

  • 46二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 13:27:20

    ネル
    「手がかりのない個人を探すのは中々難しい」
    「しらみ潰しに探せば見つかるだろうが…」
    「そんな暇があるか、って話だ」
    〝うーん……何か他の特徴は?〟
    ネル
    「武器は二丁」
    「片方はパッと見た感じ普通のリボルバーだったけど…何か細工がされてる。口で言うのは難しいな」
    「もう片方は…あっ!」
    〝何かあったの?〟
    ネル
    「前にブラックマーケットで見たことあったな!」
    「今は生産されてない、あまり見ない武器だ」
    〝なるほど〟

  • 47二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 13:33:34

    ネル
    「もしかして先生…探そうとしてくれてんのか?」
    〝うん。ネル達も忙しいでしょ?〟
    〝それに、どんな人なのか会ってみたくて〟
    ネル
    「……それはありがたい話だけど」
    「やめといた方がいいと思うぜ」
    〝どうして?〟
    ネル
    「初めに見かけたときから気になってたんだが」
    「あいつ、学生の姿をしていたくせに、どこにも校章がなかった」
    「もしかしたら、生徒じゃないかもしれねぇ」
    「もしそうだったら、安全の保証はない」

  • 48二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 13:36:41

    ネル
    「……でも、先生は探すんだろ?」
    〝………〟
    ネル
    「忠告はしたからな」
    「なんかあったら呼んでくれよ!」
    〝…ありがとう。ネル〟

  • 49二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 14:26:57

    ヒフミ
    「それで私のところに……」
    〝ブラックマーケットはヒフミの方が詳しいんじゃないかなって〟
    ヒフミ
    「ははは……そんなことないですよ」
    〝何か知らない?〟
    〝ウワサみたいなものでもいいからさ〟
    ヒフミ
    「そうですね……」
    「関係あるか分かりませんが一つだけ…」
    〝聞かせてくれる?〟

  • 50二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 14:36:52

    ヒフミ
    「確か、一夜にしてブラックマーケットの勢力図を塗りかえかけた方がいるという話が……」
    〝そんな人が……〟
    ヒフミ
    「それで…この話が起こったのは、私がアビドスの皆さんと銀行強盗をすることになった日と同じなんです…」
    〝えっ?〟
    ヒフミ
    「偶然かなと思っていたのですが……」
    〝何か関係がある…かもしれない?〟

  • 51二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 22:54:34

    五十嵐スナデイメージ図です。
    一応隙間時間にちょこちょこ描いてました。
    自分の画力じゃこれが限界です。

  • 52二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 22:57:08

    もし誰か心優しきさすらいの絵師様がいらしたら形にしていただけると嬉しいです。
    寝る前に続き書きます

  • 53二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 01:23:37

    百鬼夜行連合学院 百夜堂
    スナデ
    「ごめん、待たせた」
    ???
    「いやいや、約束の時間より早く来とったんはうちですから」
    「お構いなく、姐さん」

    席に着き、注文を済ます。
    窓から外の景色がよく見える。

    スナデ
    「……何度見てもいい風景だ」
    ???
    「みんなよう言うてはりますわ」
    「折角やし、この後どうです?」
    「小さいお祭りをやるらしいんやけど」
    スナデ
    「…そうだね。案内してもらおうかな?」
    ???
    「……珍しい」
    「いつもなら断ってはんのに」
    「なんかあったんです?」

  • 54二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 01:44:59

    スナデ
    「それは……」
    シズコ
    「お待たせしました! こちらご注文の苺あんみつです!」
    「あっ、危ない⁉︎ シズコ、このままじゃご主人様とぶつか……る⁉︎」
    スナデ
    「…ふぅ、なんとか転ばせずにすんだ……」
    シズコ
    「へぇ?」
    (私がずっこけるふりをしたその瞬間、凄い勢いで支えられた…⁈)
    スナデ
    「大丈夫ですか?」
    シズコ
    「あ、ありがとうございます…」
    「こ、こちらご注文の品です!」
    「それではごゆっくりどうぞ!」

  • 55二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 01:53:42

    このレスは削除されています

  • 56二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 01:57:13

    スナデ
    「行ってしまった…」
    ???
    「姐さん……あれはああいう営業や」
    「邪魔したらあきまへんで」
    スナデ
    「そうなのか?」
    「転びそうになってだけど…」
    ???
    「ある種のパフォーマンスみたいなもんや」
    スナデ
    「そうだったんだ……」
    「器用だな」

  • 57二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 07:50:11

    ???
    「さて……そろそろ本題に入りましょか」
    スナデ
    「そうだな…」
    「まずは依頼をしたいんだけど…」
    ???
    「それ、うち個人への依頼とちゃいますよね?」
    「結構でかいヤマやと思っとるんですが…」
    スナデ
    「あぁ、察しがいいな」
    ???
    「まぁ…姐さんの頼みとあれば、どんな依頼でも受けさせて貰いますわ」

  • 58二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 08:33:33

    スナデ
    「……ありがとう」
    「でも話しておかないといけないことがある」
    ???
    「……?」
    スナデ
    「私が今回の依頼を受けたのは、完全に私怨だ」
    「もし私が依頼主の意向に反する指示をしても」
    「私に……ついてきてほしい」
    ???
    「……ほんま、どないしはったん?」
    「でも、よかったわ。頼ってくれたんがうちらで」
    「この梅咲サグメ。地獄までお供します」

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