- 1二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:51:06
ニンゲンが地底世界を去った後、モンスターたちはどう過ごしたのか、という物語を安価で作りたい。
もちろん全部ネタバレ注意。
ただし今回はGルートとNはNでもロードしたらPルートに行けるルート(全員と友達ルート)、
そして、既に通ったルートは除く。
過去スレまとめはこちら。
過去スレ一覧&現在までのエンディングリスト | Writeningアンダイン死亡の追放トリエルエンドから、スパゲッティアンドピースな世界になった1スレ目 https://bbs.animanch.com/board/2864876/ 全員生存のアンダイン裏切られエンドから、ある種の『真実』を知ってし…writening.net - 2二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:51:43
Nルートまとめは以下の表の通り。
(参考元:Undertale Japan Wiki
https://undertale.fandom.com/ja/wiki/Undertale_Japan_Wiki
ライセンス:CC-BY-SA)
今回も、まずどのNルートを経たのかを決める。
このニンゲンはトリエルを殺した?見逃した?
- 3二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:55:25
殺した
- 4二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:57:12
- 5二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:57:31
全員殺された
- 6二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:58:41
- 7二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 21:59:08
見逃した
- 8二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:00:15
- 9二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:00:56
全員殺されている
- 10二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:04:28
- 11二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:05:13
塵しか残されてない
- 12二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:05:46
全員殺した=)
- 13二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:08:44
ニンゲンはいせきのモンスターたちを殺し、トリエルを殺した。
ニンゲンはスノーフルのモンスターたちを殺し、パピルスを見逃した。
ニンゲンはウォーターフェルのモンスターたちを殺し、アンダインを殺した。
ニンゲンはホットランドやコアのモンスターたちを殺し、メタトンを破壊した。
そしてニンゲンは、アズゴア王と出会った。
ニンゲンは、アズゴア王と戦い、そしてフラウィと戦った。
ニンゲンは、フラウィを殺した?見逃した?
- 14二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:09:05
見逃した
- 15二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:13:14
このレスは削除されています
- 16二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:14:08
ニンゲンは、久しぶりにフラウィを見逃した。
そしてニンゲンは、地底を去った。
地底では、パピルス、フラウィ、サンズが生きている。
地底では、トリエル、アンダイン、メタトン、アズゴア、そして数多のモンスターたちが死んでいる。
アルフィーは……
サンズは、ニンゲンの携帯電話に、メッセージを残す事にした。 - 17二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:29:16
一晩のうちに、ニンゲンのタマシイと共に、多くのモンスターが行方不明になった事。
憧れの人や心の拠り所が消え、皆が絶望していた事。
急いで新しいリーダーを決める事になった結果、消去法でパピルスがリーダーになった事。
そしてパピルスも、メッセージを残した。
アズゴアも、アルフィーも、メタトンも、アンダインも、サンズ曰く「旅行」に行った、という事。
王として休まず働けと命じているので、生産性が上がっている事。
皆にスパゲティを食べさせているので、飢えている国民もいないという事。
そして、事務的な仕事は、サンズが皆こなしているのだという事。
しかもその仕事ぶりは、弟であるパピルスが驚くほどだという事。
ニンゲンに関するルールは、ケースバイケース、良いニンゲンにも悪いニンゲンにもパズルをやらせるように決めた事。
そして、サンズが席を外した後、パピルスは静かに言葉を漏らす。
何もかもがうまくいっているが、リーダーの仕事は、正直、しんどい事もある、という事。
国民はアズゴア王がいなくなって、パピルス自身もアンダインがいなくて、寂しいという事。
それでも国民たちに、諦めるのを、諦めさせなきゃいけない、と己を鼓舞している事。
最後にパピルスは、少しずつ脱出を目指し、成功した暁には、一緒に遊ぼう、と言って、電話を切った。
この物語の後日談は、ここから始まる。
まずは誰の視点から、後日談を始めようか?
- 18二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:34:14
パピルス
- 19二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 22:55:13
朝、パピルスはいつも通りの時間に目を覚ました。
目をこすり、顔を洗いに洗面所に向かう。
「……あれ?」
そこで、パピルスは気付く。
ここは、自分の部屋じゃない。一見してわかる。では、ここは一体……
「……あ」
そこで、パピルスは思い出す。
もう何度もここで目覚めたのに、自分の眠っているベッドがあのスーパーカー型でないと、どうしても混乱してしまう。
ここは、みやこのお城だ。そして、今は――自分と、サンズの家だ。
地底のリーダーになった、自分の、城だ。
「……よしっ。今日も、頑張るぞ……!」
パピルスは己を鼓舞するように呟き、両頬をぱきんと両手で叩いた。
今日のリーダーとしての仕事は?
- 20二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 23:03:01
地下の皆の様子を見てまわる
- 21二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 23:10:03
ニンゲンが落ちてきていないか見に行く
- 22二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 23:10:53
まずは国民に朝食のスパゲティを配る
- 23二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 23:11:47
重要なパズルの調整
- 24二次元好きの匿名さん25/08/27(水) 23:49:12
- 25二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 01:48:39
このレスは削除されています
- 26二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 08:00:16
このレスは削除されています
- 27二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 09:25:26
パピルス王エンド後か
- 28二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 17:15:15
このレスは削除されています
- 29二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 20:21:11
- 30二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 23:09:07
国のリーダーとしての仕事はいっぱいある。
その中でも今日は、まずはニンゲンが落ちてきていないか見に行く事にした。
といっても、その方法は極めてシンプルだ。
まず、ニューホームを出る。みやこを巡る。
コアに行く。コアの中を見回り、作業員に声をかける。
ホットランドに行く。中を見回る。国民に声をかける。
ウォーターフェル、スノーフル、とこれを繰り返していく。
「ああ、ニンゲンならあそこにいたよ。パズルをさせよう」と言われれば儲けものだ。
もっとも、パピルスがこの仕事を始めて以来、そんな報せが来た事は一度もないが。
国民みんなに話しかける。国中を回って全国民に話しかけるのは、そう難しい事ではない。
皆働いているから持ち場にいるし、それに、兄曰く旅行に行ったモンスターたちには、声をかける事がないからだ。
そうして国民たちに話しかけ、自分でも見回りながら、パピルスはやがて、いせきの前へとたどり着いた。
いせきのドアは、今日も固く閉ざされている。
このドアはパピルスでも開ける事が出来ない。
ニンゲンが果たしてこの先にいるのかどうか、パピルスには確認のしようがなかった。
そうして今日もニンゲンは見つからない。
気を取り直して、次の仕事をしようとした、その時……
- 31二次元好きの匿名さん25/08/28(木) 23:15:19
あのきいろいはながやって来た
- 32二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 01:26:30
サンズが後ろにいたのに気付く
- 33二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 02:58:41
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- 34二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 09:37:41
わずかに残ったグリルビーのモンスターがこっちにきた
- 35二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 11:22:57
- 36二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 16:47:28
パピルス生きてるルートもこれで終わりか…
- 37二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 19:01:15
- 38二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 22:53:11
ふと、パピルスは背後に、気配を感じた。
それは、パピルスの知っている気配だった。
「……もう! 兄ちゃん! 歩く時に足音立てるのサボらないで!」
大声をあげながら振り返る。
そこにはパピルスの思った通り、サンズが立っていた。
「よおパピルス」
サンズはいつも通りのニヤニヤ顔で手を振る。
「よお!じゃぬあああいっ!!いきなり来たらビックリするでしょっ!?」
「ほいほい」
いつものように怒鳴るパピルスに、サンズはやっぱりいつも通りのマイペースだ。
「……ていうか、兄ちゃん、何でここにいるのっ?」
サンズは……
- 39二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 23:01:30
パピルスの護衛
- 40二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 23:19:16
おばさんに会えそうな気がした
- 41二次元好きの匿名さん25/08/29(金) 23:19:56
なんか危なそうな気がした
- 42二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 00:24:58
黄色い花を見かけたので追いかけたら見失った
- 43二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 02:26:23
- 44二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 10:20:34
- 45二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 17:29:07
*ホシュイ。
- 46二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 21:19:11
「あー……いや、なんか、動く花を見かけてさ」
サンズは後頭部を掻きながら言った。
「あれは黄色か、金色だったか……んで、追っかけてきたらここに」
「兄ちゃんお花ちゃんに会ったのっ!?」
パピルスが食い気味に前のめりになる。
「会ったっていうか、見かけたっていうか」
「もうっ、はやく言ってよ!お友達が来たら挨拶しないと!」
そうして前のめりのまま、パピルスはあたりを見回し、木々の間を覗き、雪をかき分けた。
「お花ちゃんっ!どこっ!?パピルスが来たよっ!!」
木立にパピルスのよく通る大声がこだましていった。
最近パピルスは、あのお花と会っていない。
あのニンゲンが来て、そして帰ったあたりから、あのお花の姿を見かけることがなくなった。
旅行に行ったのだろうと思っていたが、まだこのあたりにいるらしい。
なら、久しぶりに話をしたい。パピルスはそう思った。
そして、そんなパピルスを見ているサンズは……
- 47二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 21:48:00
嫌な予感がしてきた
「なぁ、そいつとはどんな関係なんだ?」 - 48二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:03:46
パピルスが花に何かよくないことをさせられそうになっていないかさりげなく探る
- 49二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:09:34
そいつとは会わない方がいいと警告
- 50二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 22:16:53
その花にオイラも一緒に会いに行っていいか?と聞く
- 51二次元好きの匿名さん25/08/30(土) 23:05:14
- 52二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 01:47:47
乙テール
- 53二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 09:53:27
ホスイがみなぎった
- 54二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 13:01:55
- 55二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 17:43:40
乙テール
- 56二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 22:12:12
「あー……ところで、さ」
サンズは頭を掻きながらパピルスに尋ねた。
「そいつとはどんな関係なんだ?」
途端、パピルスがムッとした顔でサンズの方に振り返った。
「前も言ったでしょっ? お友達! 色々教えてくれる優しいお花ちゃんだよっ!
兄ちゃんってヘンなところで忘れっぽいんだからっ!!」
もう、と鼻息荒く再びお花ちゃんを探すパピルスを見て、サンズは静かに息を吐いた。
そして、
「ところで、そろそろスパゲティの時間じゃないか?」
と尋ねた。
パピルスは腕につけられた時計を見ると、
「あっ、ホントだ! じゃあ早く行かないとっ!」
と、バタバタといせきの前から離れていった。
「兄ちゃんっ! 早く早く!」
ブンブンと手を振るパピルスの後を、サンズは「ほーい」といつもの気軽さでついていった。 - 57二次元好きの匿名さん25/08/31(日) 22:55:20
スパゲティの時間とは、読んで字の如く、国王パピルスが、国民たちにスパゲティをふるまう時間だ。
朝昼晩の3回、他の炊き出し係のモンスターたちと共に、スパゲティを次々作っては、皆に食べさせていく。
例え休みなく働く中でも、この三食は保証されている。
スノーフルから始め、ウォーターフェル、ホットランド、コア、ニューホームへと進んでいくのが、典型のルートだ。
「はいどうぞっ!めしあがれっ!!」
王自ら料理し、盛り付けたスパゲティが、どんどんスノーフルのモンスターたちへと振舞われていく。
やがて全員に配り終わると、パピルスはふう、と一息ついた。
さあ、次はウォーターフェルだ……そう思った時、ふと、パピルスの視界に、気になる者が映りこんだ。
それは……
- 58二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:42:47
モンスターのこどもだ
- 59二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 01:25:54
ガーソンだ
- 60二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 06:48:50
フラウィだ
- 61二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 08:14:25
ナプスタブルークだ
- 62二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 08:18:48
- 63二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 11:54:39
このレスは削除されています
- 64二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 17:38:10
- 65二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:58:51
それは、腰を丸め、杖を持った老人だった。
もちろんパピルスは彼を知っている。ここスノーフルで見かけること自体が珍しい男だった。
「ガーソンさんっ!」
パピルスは手を振り回しながら彼、ガーソンに近付いた。
ガーソンも元からパピルスに用事があってきたのだろう、杖をつきながら歩み寄ってきた。
「これはこれは、王よ……ご機嫌麗しゅう……」
本気なのか何なのか、恭しく頭を下げるガーソンに、
「いえいえこちらこそっ!」
とパピルスも元気に頭を下げる。王冠は頭蓋骨にダクトテープで貼り付けられているので落ちる事はなかった。
ガーソンは一体、何故わざわざスノーフルまで来たのだろう?
- 66二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:01:03
パピルスの元気な顔を見たかっただけのようだ
「あそこも随分と静かになったからな……」 - 67二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:20:22
ニンゲンと出会ったときの事を教えて欲しいそうだ
- 68二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:24:17
花のようなモンスターを見かけて追いかけてきたようだ
- 69二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:38:55
寂しさを紛らわせるためグリルビーに行ってきたところ
- 70二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:40:38
- 71二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 03:51:49
このレスは削除されています
- 72二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 10:07:50
このレスは削除されています
- 73二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 11:13:44
このレスは削除されています
- 74二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 14:06:31
パピルス王エンドは悲しい
- 75二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 17:31:55
- 76二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 21:28:46
「なあに、ちと皆の……王様の顔が見たかっただけじゃよ」
ガーソンはそう言って、少し寂しそうに笑った。伏し目がちに、呟く。
「……あそこも随分と静かになったしの……」
みな、言葉を失ってしまった。
「……そっか、ウォーターフェルも……」
パピルスも神妙な顔で頷く。
「……みんな、旅行に行って絵はがきもくれないもんね」
そう、寂しそうに言うものだから、今度こそ皆、言葉も呼吸も失った。
ガーソンも、サンズも、何も言わなかった。
パピルスが慌てて両手を振り回し、
「で、でも! 寂しくなったらいつでもオレ様に会いに来て!
というか!オレ様が会いに行く!誰でも!どこでも!!」
と言いながら、思いっきりガーソンにハグした。
「……ああ、ありがとう、王様」
ガーソンは、そう、静かに返した。
「オレ様たち、次はウォーターフェルに行くから、一緒に行こうっ!」
パピルスがそう提案して、ガーソンはパピルスたちと共に、ウォーターフェルへと帰ることになった。
ウォーターフェルでは……
- 77二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:10:33
モンスターの子供ががらくたの山で何かを探していた
- 78二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:24:52
エコーフラワーに何かが残されていた
- 79二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 06:43:59
僅かに残ったモンスター達がパピルスを待っていた
- 80二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 07:59:14
フラウィがいた
- 81二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 12:02:12
- 82二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 17:37:26
このレスは削除されています
- 83二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:45:13
- 84二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 21:26:16
いつもより心持ち腰を丸めたガーソンを彼の店まで送ると、パピルスは改めて気合いを入れ直した。
「よし、ここでもスパゲティを!」
しかしその気合いも、
「パピ……王様ー!」
という青年の声で、出鼻を挫かれた。スケルトンに鼻はないが。
しかしパピルスはこれをタイミングが悪いとは受け取らない。むしろリーダーが望まれているタイミングでここにいることはラッキーだった。
「ナイスクリーム屋さんっ!おはようっ!」
走ってきた青毛のウサギの青年に、パピルスは元気に挨拶した。横に立っていたサンズも会釈する。
ナイスクリーム売りの青年は、パピルス王のスパゲティ行脚のアシスタントもしている。
だから、ここにいるのは自然ではあるのだが……
「ちょっと、困ったことがありまして……」
一体、何が起こったのだろう?
- 85二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:39:08
モンスターの子供がいない
- 86二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:39:45
住民が減ってナイスクリームが売れない
- 87二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 07:50:46
こっちでもアズゴアカルトが勢力を伸ばしている
- 88二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 13:09:46
パピルスを王と認めない者達が増えている
- 89二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 13:16:15
- 90二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 19:42:23
ホステール
- 91二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 19:46:44
- 92二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 21:51:43
「もうすぐ王様が来るからって、あの子を迎えに行ったんだけど……
何故か家にいなくて……親御さんもわからないって……」
あの子――そう聞いて、パピルスにはすぐにわかった。
あの、モンスターの子どもだ。そういえばスノーフルの街にはあの子はいなかった。
リーダーだというのに気付かないなんて、なんという体たらく!
「わかったっ!すぐ探しに行くっ!! 兄ちゃんは皆にスパゲティ配ってて!」
そう言って、パピルスはマントを翻し、ナイスクリーム屋と一緒に駆けて行った。
残ったサンズは肩をすくめ、
「ああ、気をつけてな」
と言った。
さて、どちらの物語を追おう。サンズか、パピルスか。
1ならサンズ、2ならパピルス。
dice1d2=2 (2)
- 93二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:13:51
まずはスノーフルを探すパピルス
- 94二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:15:17
ウォーターフェルを探すパピルス
- 95二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:17:25
ホットランドへ向かう途中あの黄色い花に会う
- 96二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:32:22
がらくた置き場に来た
- 97二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:33:13
- 98二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:35:49
- 99二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 08:08:41
このレスは削除されています
- 100二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 15:04:11
このレスは削除されています
- 101二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 17:12:18
これが終わればいよいよパピルスが生きているルートはなくなる訳か……
- 102二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:02:16
「おーい!! ぼうやー!! 返事してー!!!」
パピルスが声を上げると、スノーフルの木立に響いた。雪ですら彼の大声を吸い込み切る事は出来ない。
どうやらモンスターの子どもは、夜中の内に抜け出したようだ。
両親はこれから仕事に行くため、子どもを探す事は出来ない。
そこで王直々の命令を賜ったナイスクリーム屋の青年と、王本人とで、あの子を探す事になった。
「おいしいナイスクリームもあるよー!!」
とはいえ青年の持っているカードといえばこれくらいだ。
何だか逆に誘拐犯みたいだが、それを突っ込む者はここにはいなかった。
スノーフルは、集落は狭いが、人が住んでいない場所は無限に広い。
どこまでも雪と木立、たまに崖。そんなところだ。
いくら地元民といえど、そのあらゆる全貌を把握しているものはそういない。まして子どもならなおさらだ。
加えてスノーフルは寒い。寒冷地だから当然なのだが。
つまり――嫌な想像の余地は、ありすぎるほどにあった。
二人がそうしてモンスターの子どもを探していると……
- 103二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 00:02:27
倒れているモンスターの子供を発見
- 104二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 02:53:44
山小屋を発見
- 105二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 08:27:49
吹雪になってきた
- 106二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 11:09:48
フラウィがいた
- 107二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 16:13:24
- 108二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 18:53:29
- 109二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:11:02
そうして二人はしばらくモンスターの子どもを探していたが、
「! 待って、パピ……王様」
「えっ!? どうしたのっ!?」
しっ、とナイスクリーム屋は人差し指を立てて「静かに」のポーズをすると、その長い耳をピンと立てた。
ややあって、小さな声で呟くように言う。
「……あっちで声が聞こえた」
「じゃあきっとそっちだ!」
聞いたが早いが、パピルスはもう駆け出していた。慌ててナイスクリーム屋はそれを追う。
そうして声のした方にたどり着いたが、果たしてそこに、探し人はいなかった。
その代わりにいたのは、ウサギみたいなぐるぐるとした目のモンスター、バニーと、
がちゃがちゃと牙が生えた巨大な口が顔になっているモンスター、マウスだった。
二人はパピルスが現れた途端、まるでこの寒さで凍り付いたかのように、ぎょっとして固まってしまった。
「あっ、お、王様ぁ~……」
バニーがバツが悪そうに耳を下げる。
「申し訳ございません、王様、しかし子どもが行方不明と聞いて……どのような罰でも受ける所存です」
マウスが深々と頭を下げる。
――二人は「休まず働け」という、王の命令を破っていた。
かつてグリルビーズにいた頃とは全く違う様子で、怯える二人を見て、パピルスは……
- 110二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:16:24
疲れただろうしここは俺様に任せてもう休めっ!
- 111二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:41:05
感謝と尊敬の言葉を口にするパピルス
- 112二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:43:48
後で温かくて美味いスパゲッティを振る舞ってやるからもう変えれと言うパピルス
- 113二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:59:39
一緒に探そうと提案するパピルス
- 114二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 01:49:34
- 115二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 08:49:36
このレスは削除されています
- 116二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 13:19:08
- 117二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 21:22:40
「そんな事よりっ!」
誰でもないパピルスが、そう大声で言った。
――そんな事より?
思わず国民は顔を見合わせる。しかし王はこの様子に気付かず、彼らに手を差し伸べた。
「一緒に探そう!! きそんな事よりっ!」
誰でもないパピルスが、そう大声で言った。
――そんな事より?
思わず国民は顔を見合わせる。しかし王はこの様子に気付かず、彼らに手を差し伸べた。
「一緒に探そう!! きっと寂しがってるよっ!!」
王本人にこう命じられたら、臣下としては従うしかない。
「は、はい!」と二人は返事をし、王のチームへと加わった。
そして、他ならぬ王の行動を見ていたのは――ナイスクリーム屋の青年その人だった。
(――いいのか、それで)
と、そんなことを、ふと、思ってしまった。
自ら下した命令を、あっさり自ら引き上げる。
パピルスらしいといえば、パピルスらしい。だが、王らしいか、と問われれば、それは――
一方その頃、サンズは……
- 118二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 22:36:01
グリルビーで店主と二人きりになっている
- 119二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 22:45:33
ウォーターフェルであの黄色い花を探していた
- 120二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 01:23:33
家にいた
- 121二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 07:44:06
他のモンスターから相談を受けていた
- 122二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 09:24:33
- 123二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 12:27:01
- 124二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 16:59:27
パピルス王エンドはリーダーレスよりも物悲しさを感じた
- 125二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 21:08:44
サンズは、ウォーターフェルを離れ、ホットランドに来ていた。
なんせスパゲティを配る王が、直々に皆に配るように、と命令したからだ。
ただしスパゲティは、その王本人がいなくなってしまったので品切れだ。
やむを得ず、サンズお手製のホットドッグを配ることになった。
「はいよ、熱いうちにどーぞ」
ホットランドともなると、コア、ひいてはニューホームが近いからか、いわゆるオフィスで働く人々の姿も目立つ。
彼ら彼女らはホットドッグを受け取っては、ほおばりながら去っていく。
休まず働け、と王に命じられているからに他ならない。
そして彼ら彼女らは、その王がここにいないことについて、突っ込む事も出来ないほど、心の余裕がないようだった。
そうして足早に去る人々を見送る中、時にはニンゲンの話をするモンスターもいる。
どんな話が聞けただろうか?
- 126二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 21:13:59
スパゲッティもホットドッグも食べたいなと口にするモンスターたち
- 127二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 21:29:51
あの黄色い花を見たというモンスターがいた
- 128二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 22:06:14
またニンゲンを見たと噂する者たちがいる
- 129二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 22:08:32
アニンゲンは必ず戻ってくる
だから今こそニンゲンの魂を集めて結界を破壊しようとしたアズゴアのやり方へと回帰するべきだと主張するアズゴアカルトたちが増えているようだ - 130二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 01:24:58
- 131二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 08:04:51
- 132二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 08:18:07
ついにお花ちゃんきたか
- 133二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 09:10:04
うむ……
- 134二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 12:51:15
「うーん。ニンゲンの事はよく覚えてないが……最近、変な花を見かけたんだよ」
牛みたいな頭をしたスーツ姿のモンスターが、口の中にホットドッグを押し込みながら言った。
「……変な花?」
サンズは、カウンターから微かに身を乗り出した。
「きんいろのはなだけど……生えてたと思ったら、ひゅっと地面に引っ込んだんだよ。
そんな生きてる風に動く花なんてあるか?」
「……どこで見かけたんだ?」
サンズが、静かに問うた。
「えーと、どのあたりだったかな……確か……」
- 135二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 13:57:24
いせき
- 136二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 14:21:15
ニューホーム
- 137二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 14:21:54
さいごのかいろう
- 138二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 14:23:51
ホットランド
- 139二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 14:27:00
- 140二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 15:16:59
スノーフル
- 141二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 19:00:44
このレスは削除されています
- 142二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 21:10:31
- 143二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 22:17:02
「……ウォーターフェル?」
サンズは顎を掻きながら繰り返した。
「ああ。友達のアーロンがあのあたりに住んでるから遊びにいったんだけど、その時にちらっと目に入って」
「へえ……」
……行ってみる価値はあるだろうか。
しかし、今行ってもいない確率の方が高いだろう。なんせこの話が本当なら、花は動くのだ。
いつまでも、ひとところに留まっているわけがない。
それに――
「ま、覚えておくよ。これケチャップオマケな。またどーぞ」
と、相手が食べている最中のホットドッグにケチャップをぶっかけて見送った。
すぐに次の客が来て――どこかホッとした顔をしているのは気のせいだろうか――サンズはホットドッグを手渡した。
サンズは、もう、呑気に見回りが出来るほど、暇ではない。
パピルスが王として出来ない事は、全て、サンズの両肩骨にかかっているのだから。
そして……
- 144二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 22:35:10
早速向かうサンズ
- 145二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 00:05:52
ホットドッグ完売
- 146二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 03:43:40
早く売り切って黄色い花を探しにいこうとおもっていると別の客からアルフィーを見たという情報を得た
- 147二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 10:58:39
サンズに頼まれたガーソンがウォーターフェルで黄色い花を探していた
- 148二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 16:40:08
- 149二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 18:25:05
- 150二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 19:51:29
このレスは削除されています
- 151二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 22:17:56
そうこうしている間に、ホットドッグは完売した。つまり、全員に行き届いた、というわけだ。
サンズは当然、ホットランドの人口を把握していた。過不足なく全員に配れるのは当たり前といえば当たり前なのだが。
――しかし。
サンズは頭を掻いて、誰もいなくなった店先で、小さくため息をついた。
明らかに、人口が減っている。
あのニンゲンがどれだけ無茶をやらかしたのかを思うと、自然、頭が痛くなった。
だが、頭痛に苦しんでる暇はない。パピルスがいない今、次はコアの従業員や、ニューホームの住人たちにも食料を配る必要がある。
そうしてサンズは立ち上がり――
その時だった。
- 152二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 22:51:38
あの黄色い花が現れた
- 153二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 22:52:38
背後に視線を感じるとニンゲンが殺したモンスターたちが悲しげな目でサンズを見ていた
- 154二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 23:58:20
顔を隠したアルフィーが来た
- 155二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 07:40:00
ガスターが並んでいた
- 156二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 08:10:27
- 157二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 17:51:20
オツテール
- 158二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 18:03:56
- 159二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 22:14:48
「……は?」
サンズは思わず我が目を疑った。
だが、あの特徴的なシルエットは、間違いない。
「……アイツ……」
――モンスターの子ども。
ついさっきこの国の王が直々に探していた子ども、その人だった。
しかも、探しに行ったのはスノーフルだ。それが何故、反対方向のホットランドに……?
モンスターの子どもは、息を切らして走っていた。
……一体何があったというんだ?
- 160二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 22:27:17
あの黄色い花に呼ばれたらしい
- 161二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 22:29:04
サンズを見つけるとこちらへ走ってきた
なんとみんなを生き返らせる方法をがあると黄色い花から聞いたという - 162二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 22:54:32
彼には何かが見えていたらしく、今ニンゲンを追いかけていたと言い出す
- 163二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 22:59:56
たまたまアズゴアカルトのヤバい話を聞いてしまい今まで隠れていたそうだ
- 164二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 03:29:52
- 165二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 10:29:51
アゲテール
- 166二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 17:45:22
ホステール
- 167二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 20:15:27
- 168二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 22:00:44
「よお、チョーシどお?」
とりあえずサンズはいつもの通りアプローチすることにした。
すなわち、後ろから気配を殺して話しかける、だ。
途端モンスターの子どもはかわいそうなくらい派手にもんどりうって転びそうになったので、素早く重力操作でその体を支えてやる。
「うわああっ!?ご、ごめんなさいっ!パピルスには言わないで……!」
転びそうで転ばなかった子どもは、なんとか体勢を整えると、サンズに頭を下げた。
「わかってる、シゴトしなきゃでオレだってホントは学校行かなきゃいけないのわかってるよ、でもアイツがパピルスにナイショでここに来てって」
勝手にベラベラ喋るその言葉の中に、いくつか重要なフレーズがあることを、サンズは聞き逃さなかった。
「……アイツ、って誰だ?」
サンズは頭を掻きながら尋ねた。
「あのきんいろのはな……あ」
途端モンスターの子どもは、わかりやすく「しまった」という顔をした。
――きんいろのはな。
パピルスが言っていたきんいろのはな。
そのきんいろのはなが、モンスターの子どもをここに呼び出した。
しかも、そのパピルスには内緒で。
「……詳しく聞かせてくれるか?」
サンズは、身を乗り出した。
- 169二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 22:21:25
アルフィーがまだ生きていると聞かされて自分にだけ居場所を教えると言われた
- 170二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 22:23:17
いなくなったみんなを生き返らせる手段を教えると言われたそうだ
- 171二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 22:33:26
ここに来ればニンゲンにあんなことをやらせたヤツについて教えるからみんなに伝えるといいと言われた
- 172二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 03:12:18
アンダインに会わせると言われてきた
- 173二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 11:48:49
- 174二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 17:16:57
- 175二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 19:01:56
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- 176二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 22:13:09
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- 177二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 22:44:43
「……こ、」
「こ?」
モンスターの子どもは震えていた。
「こ、ここに来れば……ニンゲンに、あんなことをやらせたヤツについて教えるから……
み、みんなに伝えるといい、って……」
サンズの世界から、一瞬、音が消えた。
あんなことをやらせた、ヤツ。
“やらせた”。
……“やらせた”?
「た、確かにアイツ、ちょっとヘンだったぜ?オレの事も助けてくれなかったし……
で、でもさ、それが誰かにやらされたってことなら……その、気になるじゃん……?」
この子どもは、あのニンゲンがどんな蛮行を働いたのかを理解していない。
だが、そのきんいろのはなは何かを知っていて、そして、この子どもに話した。焚きつけた。スピーカにしようとした。
――何故?
サンズの思考回路が走る。
やはり一番気になるのは、“やらせたヤツ”の部分だ。
あのニンゲンの裏に、誰かいたのか。そして、もしそれが本当なら、何故その花は、その事を知っている?
更に言うとその花は、恐らくパピルスが懇意にしている花だ。
何故パピルスを懐かせる必要が?
それとも……パピルスを王にすること自体、あの花とニンゲンの作戦だったのか?
疑問はある。が、考察の材料が少ない。 - 178二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 23:05:01
「……あ、あの……サンズ……?」
モンスターの子どもが、上目遣いに首を傾げながら、サンズの顔を覗き込んできた。
「! あ、ああ」
「あの、このこと、やっぱ、パピルスに言うよね……?」
言うも何も、そのパピルスが直々に探している――とは、サンズは言い出しにくかった。
「……その、あの……サンズ、パピルスに頼んでくれないかな?
……1日だけでも……お休みの日を作ってほしい、って」
その切実な声の響きに、サンズは思わず目を見開いた。
「毎日学校行くのも、友達と会えて楽しいけどさ……
家帰ったら、父ちゃんも母ちゃんもぐったりしてるんだよ。
前は勉強疲れても、お休みになったら父ちゃんや母ちゃんとどっか遊びに行ったり、
おいしいもん食べたりしたけど……でも今は……」
サンズは――サンズは、そんな事、とっくに知っていた。
そんな事、火を見るよりも明らかだ。たいていの生物は十分な休息を取らなければ疲労する。
だが、あいつは、パピルスは、我らが地底の王は、違う。
勤勉を良しとするあいつは、眠らずに動き続けられる。
兄が一晩中昼寝していることを観察することも出来る。
元気で、明るく、バイタリティに満ちている。
それが、今の王だ。自分と同じくらい勤勉なことを求める民にも求める王だ。
ならば、こんな声が出てくるのは、至極当然の事だった。
「――」
サンズは何も言わず、何も言えず、ただ、立ち尽くしていた。
一方その頃……
- 179二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 23:57:34
ちょうどその頃パピルスも週に2日くらいは休みが必要だよなと考えていた
- 180二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 01:52:02
パピルスはみんな大変なら休みとかいるのか、みんなの意見も聞いたほうがいいのか悩んでいた
- 181二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 02:51:19
アズゴアカルトがクーデターを計画していた
- 182二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 09:24:34
ガーソンがニンゲンの足取りを追っていた
- 183二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 09:42:13
- 184二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 16:35:26
このレスは削除されています
- 185二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 22:05:17
- 186二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 22:52:53
――結局、モンスターの子は学校へと、強制送還させられた。
なんせ親はどちらも、もう働いている時間だ。連絡はしたが、今この子がいるべき場所は学校だった。
どことなく疲れた顔をモンスターの子を見送ると、サンズは小さく息を吐いた。
さあ、次はコアとみやこでスパゲティ配りだ。
きんいろのはなの事も確かに気になる。ニンゲンの話をしていた、というのも嘘ではないだろう。
しかし、その話を考察し検討し調査するには、時間が足りなさすぎる。
どうしたものか、とサンズが頭を掻いたその時だった。
「……ねえ、兄ちゃん」
不意に、パピルスが口を開いた。
モンスターの子が見つかった時はそれはもう大いに喜び、ハグをし、両親に直々に連絡を入れた王は、静かに呟いた。
「……何だ?」
サンズは、努めて柔らかい声で返事を返す。
確かにこの弟は、とにかく元気で明るく前のめりで、そのせいでちょくちょく空回りしている。
しかしその実、落ち着いて考えれば、彼は誰よりも聡いのだ。
そしてこの弟の声色は、その、何かに気付いた時のそれだった。 - 187二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 23:25:36
「……さっき、グリルビーズで会ったことある人たちに会ったよ。兄ちゃんの飲み仲間の」
パピルスが俯きながら静かに言う。
「その人たち、あの子を探してた。でも、ボクが行ったら、怖がってた」
手袋に包まれた拳が、ぎゅっと握り締められる。
「……多分、あの子を探してる間、シゴトをしてなかったから、だと思う」
サンズは、弟を見つめた。……何かに、気付こうとしている弟を、見つめた。
「ねえ、兄ちゃん……迷子の子を探すのは、いい事だよね?
それで、シゴトをサボってるって怒られるのは、違うよね?」
パピルスは、ぽつぽつと言葉を紡ぐ。
「……ボク、皆休ます働けば、国がよくなるって思ってた。
前の兄ちゃんみたいに、怠けちゃいけないって思ってた。
でも……ホントは……みんな、休みがない方が、大変なのかな、って。
……みんなの話、ちゃんと聞いた方が、いいのかな、って」
腰は微かに丸められ、普段高い位置にある頭が、いつもより少し下がっている。
こうべを、垂れている。
そんな王を見た、元怠け者のスケルトンは……
- 188二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 03:43:13
パピルスに同意する
- 189二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 11:00:07
よくそこまで自分で気付けたとパピルスの成長を認める
- 190二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 18:08:27
あまり気にするなと諭す
- 191二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 18:10:07
そう思えたならお前も立派な王様に近付いたな
- 192二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 18:11:22
- 193二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 20:47:44
- 194二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 22:15:54
サンズは、いつもよりほんの少しだけ、顔を緩めて言った。
「ま、あんまり気にしなくていいんじゃないか?
あんまり頭使うと疲れるぜ? まあ、オイラたち脳みそないけど」
「兄ちゃん! ボクは真剣に話してるのにっ!」
途端パピルスは地団太を踏み、いつもの調子で怒り出した。
「もういい、知らないっ! 自分で考えるっ!! それにスパゲティも配らなきゃだし!!」
マントを翻し歩き出そうとするパピルスを、
「パピルス」
と、サンズが呼び止めた。
「何っ!? ボク忙し」
不意に、その手袋に包まれた手が、パピルスの頭蓋骨に触れた。
ダクトテープでくっつけられた王冠を避けるように、ふわふわの手がパピルスの頭を撫ぜる。
「……大きくなったな」
サンズはそう、感慨深げに呟いた。 - 195二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 22:19:25
「――っ」
パピルスは、一瞬、息を呑んだ。
血の通わないはずの頬骨がほのかに赤らむ。
「……あ、……あったりまえでしょっ!? ボクはどんどん大きくなるんだから!!」
ニャハハハハ、とまるでごく普通の一モンスターだった時のように、パピルスは笑った。
そしてサンズも、「そしたら、次はその王冠、ボンドでくっつけなきゃな」と言った。
「なんでっ?」
「そのうち洞窟の天井に頭をぶつけちゃうだろ? 王冠が取れないようにな」
「そこまでは大きくならないよ! もう、早く行くよ! 王様が遅刻したらタイヘン!」
そうしていつも通りの兄弟のやり取りをしながら、彼らは次の場所へと向かった。
(――それにしても)
サンズは思う。
あのきんいろのはな。見た事はないが、確実に存在する、不可思議な動きを見せる花。
(――調べたいところだな)
そうして頭を掻きながら、今後の時間のリソースについて、思考を巡らせた。
そして、そのきんいろのはなは――
- 196二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 22:24:08
さいごのかいろうにいた
- 197二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 22:44:34
しんじつのラボに来ていた
- 198二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 23:49:20
ニューホームでキャラの幻を見ていた
- 199二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 01:44:02
またモンスターの子供の前に現れていた
- 200二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 02:35:59
- 201二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 09:35:53
このレスは削除されています
- 202二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 12:36:33
- 203二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 17:13:17
何を囁くつもりだろう
- 204二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 22:34:32
その日は体育の授業があった。
普段ならかけっこやらサッカーやらで大はしゃぎするところだが、モンスターの子にその権利はなかった。
学校についてまず先生にこっ酷く叱られ、家に帰れば今度は両親のお説教が待っているのが目に見えている。
おまけに抜け出した罰に、と、大好きな体育の授業は見学扱いだ。
「それは休むなってうちじゃないんですか!」と屁理屈をこねてまた怒られた。
仕方がないのでモンスターの子は、校庭の隅っこに座って、足先で運動場の砂を引っ掻いていた。
そんな時、だった。
「ハロー!」
突然、聞き覚えのある声が聞こえたかと思うと、モンスターの子の足元から、きんいろのはなが一輪生えた。
途端、モンスターの子は尻尾をピンと立てた。
「あっ、お、オマエ!」
「そう、ボクだよ。フラウィ……おはなのフラウィさ!」
フラウィは“がく”の、真ん中にある顔で、少しすねたような表情を作った。
「ひどいなあ。ボク、ホットランドで待ってたんだよ?
熱いし水もないし、花と火山はあんまり相性よくないんだから」
「そ、それは、ゴメン。でも」
でも?と、フラウィは身を乗り出した。
「でもキミは、今こうして、学校にいる。どうして? おやすみしたいんじゃないの?」
「したいけどさ。でもやっぱダメだって。センセーにすっげえ怒られたよ」
その目には少しだけ、未練がましい意志があった。
そもそもお前が誘わなきゃ怒られなかったのに、という目線だ。
フラウィは肩(らしき部分)を竦めて「やれやれ」と言わんばかりの仕草をした。 - 205二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 22:41:27
「……と、ところで、さ、」
モンスターの子は、震える声で言った。
そうだ。そもそも彼がホットランドに向かったのは、この花との約束の為だ。
なら、その約束は、果たして欲しかった。
「あん時、言ってたじゃん。ニンゲンにあんなことさせたヤツを教える、って……」
あんな事、が、モンスターの子には、わからない。具体的には。
ただ、あいつが帰った後、みんなが消えてしまったのは事実だ。
親は、「きっと長い旅行にでも行ったんだよ」などと言っていたが、なんだか、その言葉は、据わりが悪かった。
「オレは、その、アイツが何したのか知らないけどさ……
一体、何があって、誰がやらせたんだ?」
モンスターの子の問いかけに、フラウィは……
- 206二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 22:53:35
あのニンゲンを操っている者がいると語る
- 207二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 03:21:16
あのニンゲンはパピルスを王様にしたかったんだよ
そのためにトリエル、アズゴア、アンダイン…邪魔な奴らを消したのさ - 208二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 07:05:32
あの人間を操っていたやつはパピルスを王様にしたかったんだろうね
- 209二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 10:17:43
あのニンゲンを操っていたやつは地下世界を滅ぼす気だったんだ
だけど流石にパピルスだけは殺せなかったみたいだね - 210二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 15:33:53
- 211二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 18:23:31
だいたい合ってるな…
- 212二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 20:05:03
- 213二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 21:33:53
「……あのニンゲンを、操ってた奴がいるんだよ」
フラウィが、まるで秘密の呪文のように、囁いた。
「……あ、操ってた……?」
モンスターの子は、途端目をぱちくりさせた。
頭の中に浮かぶのは、前に見たヒーローものの特撮だ。
一緒に戦っていたはずの仲間が、操られて、敵になってしまう。
そんなことが、あのニンゲンにも起こったというのだろうか。
「しかもそいつは、パピルスが王になったパターンを見たかったみたいだね」
フラウィがそう言葉を続ける。
「……パピルスが王様になるのを見たくて……あのニンゲンを操った、ってこと……?」
モンスターの子どもが首を傾げると、フラウィはにっこり笑って、「そう!」と頷いた。
「キミ、賢いね。そう……あのニンゲンは操られてた。全てはパピルスを王にする為だよ」
しかし、ふと、モンスターの子の頭に、疑問が浮かんだ。
「あれ?じゃあ……
何で、アイツを操ると、パピルスが王様になるんだ? どう操ったんだ……?」
フラウィは……
- 214二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 22:28:43
パピルス王エンドの仕組み(トリエルもアンダインもメタトンもいないから消去法でパピルスが王になったこと)について説明する
- 215二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 22:52:59
この地下世界には国を引っ張るリーダーが必要不可欠だ
それをしているアズゴアがいなくなれば必然的にみんな次のリーダーを担ぎ上げたくなるはず
でもアズゴアひとりを消したところで彼の親族や側近が後を継ぐだけだろ?
だからそいつらもまとめて消せばみんなパピルスにすがりつくしかなくなると思ってやらせたのさ - 216二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 01:06:14
漠然と操ったんだよ
マリオネットを糸で動かしてるみたいに、コントローラーで ラジコン動かすみたいにね
それでパピルス以外のアズゴアの後釜に入れそうな者達を殺していったのさ - 217二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 08:26:03
簡単なことさ
みんなを殺してパピルスしかリーダーになる者がいない状況を作ったんだ
あのニンゲンはそのために動かされている自由も選択肢もない単なる駒だよ - 218二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 12:21:58
- 219二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 15:34:58
プレイヤーって罪深いよな
- 220二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 19:31:06
- 221二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 19:31:28
- 222二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 20:28:40
フラウィは小さく咳払いをすると、まるで先生みたいに言った。
「この地下世界には、国を引っ張るリーダーが必要不可欠だ。
それをしているアズゴアがいなくなれば、必然的にみんな次のリーダーを担ぎ上げたくなるはず……」
ここまではわかる?と、フラウィはモンスターの子の顔を覗き込んだ。
モンスターの子は静かに頷いた。
王様がどうなったのか、正直、モンスターの子には、よくわからない。
でもしばらく、家の中がしんとして、親も随分と落ち込んでいたのを覚えている。
フラウィは葉っぱを振って更に続けた。
「でも……アズゴアひとりを消したところで、アイツの親族や側近が後を継ぐだけだろ?」
だから、と、フラウィは笑う。口の両端を裂けさせ、悪意満面に、嗤う。
「そいつらもまとめて消せば、みんなパピルスにすがりつくしかなくなると思ってやらせたのさ!」
けす……けす?
モンスターの子は、再度目を瞬かせた。
「……けす、ってどういう事?」
「なんだ、ここまで言ってまだわからないの?」
フラウィは呆れ気味にため息をつく。
「いい? あのニンゲンは……あのニンゲンを操ってた奴は、皆を……」
その時、学校のベルが鳴り響いた。どうやら、授業が終わったらしい。
皆がわらわらと、ちょっと疲れた顔で、運動場から校舎へと戻っていく。
気付いた時、フラウィの姿はもう消えていた。
モンスターの子は、不安な気持ちを抱えたまま、クラスメイトの中に混じった。
(……オレ、もしかして……とんでもないこと聞いちゃったんじゃ……?)
なんてことを、考えながら。
一方その頃……
- 223二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 21:39:28
アズゴアカルトがクーデターを計画していた
- 224二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 00:05:24
僅かに残ったスノーフルのモンスターたちがグリルビーでアズゴアカルトの誘いを受けていた
- 225二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 09:21:53
サンズとパピルスが話し合っていた
- 226二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 09:49:47
メタトンのCDを聴きながら黄昏るバガパン
- 227二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 10:58:28
- 228二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 18:06:36
- 229二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 22:02:08
さて、パピルス王から休まず働けとの勅が出てしばらく経つ。
元々仕事についているモンスターはいい。しかし、その前後で職を失ったモンスターは……?
その例の一人が、ここにいる。
ホットランドの安アパート。隣の部屋の物音すら筒抜けのそこに、バガパン青年は住んでいた。
今彼は、椅子に体を預け、いささかボロいラジカセにヘッドホンを接続し、CDを聞いているところだ。
それは、ただのCDではない。かの地底の大人気アイドル、メタトンによる、バガパンの為に作られたCDなのだ。
例えその内容が、いかにこの間の悪い青年がどうしようもない無能かという内容を歌うものであったとしても、今のバガパンには唯一のものだった。
もう何度も聞いたCDだ。何度もメタトンに罵ってもらった。
だがこの先が更新されることはない。新しいお説教はもうない。
――メタトンは、死んだのだから。
雇い主であるメタトンが死に、バガパンは、当然の帰結として無職になった。
そしてメタトンが死んだ今、彼からは働く気も、何もかもが失せてしまっていた。
「……」
そうして、あと何本かというタバコを吹かしながら、バガパンは天井を見上げていた。
その時……
- 230二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 22:59:51
ラジカセからフラウィーの声が聞こえた
「メタトンがどうして死んだのか聞きたい?」 - 231二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 02:30:38
アズゴアカルトが来た
- 232二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 10:42:45
アルフィーが見つかったとのニュースが飛び込む
- 233二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 15:48:06
パピルスから週休2日制のお達しが出た
「ついでに祝日も休みだぞっ!」 - 234二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 16:48:57
- 235二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 20:27:57
- 236二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 22:01:28
その時だった。
ギンゴーン、と、ひび割れたチャイム音が響いた。このチャイム音だけ妙にデカい。
そのヘッドホンをも貫く騒音に、バガパンは舌打ち一つしてヘッドホンを外すと、玄関ドアまで歩いていった。
「大家か……?」
今のバガパンを訪ねてくるといったら、この安アパートの大家くらいしか思いつかない。
なんせこちとら天下の無職、いつ家賃を払えなくなってもおかしくない身の上だ。
いつもみたいにつっつきに来たのかもしれない。胃が痛い。
バガパンはそう思いながらドアスコープを覗いて――
「――は?」
思わず、声が漏れた。
そこには、「玄関を開けたらいる人」がいた。 - 237二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 22:35:14
メタトンとの仕事に憧れ、イケてる奴になる為、ホットランドまでやってきたあの頃。
バガパンの家を尋ねてきた人たちがいた。
それが、“玄関を開けたらいる人”だ。
おばさんとかわいい女の子の二人組で、バガパンの幸せを祈らせてほしいと言い、本を置いていった。
それが、まあ、“そういう”罠だと知ったのは、しばらく経ってからだったのだが。
今ドアスコープの向こうにいるのは、少なくともかわいい女の子ではない。
しかし、纏っている雰囲気が、明らかに“それ”なのだ。
何だか疲れてそうなのに、目だけがぎらぎらしている。
何より異様なのはその服装だ。なんせ、今は亡きアズゴア王の顔面が描かれたTシャツなのだから。
確かあれは、みやこのお土産品だ。……多分、自分もクローゼットを探したら出てくるだろう。
アズゴア亡き後、わざわざそんな服を着て、しかもこんな安アパートに来ている。
おかしい。明らかにおかしい。
――どうする?
- 238二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 23:54:59
居留守を使う
- 239二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 00:34:56
帰るように告げる
- 240二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 03:44:28
素直に出る
- 241二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 04:20:59
ドアを閉じる
- 242二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 09:38:33
- 243二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 15:45:03
- 244二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 22:49:44
正直嫌な予感しかしない。居留守を決め込みたい。
かといって、ずっとドアの前に立ってられるのも迷惑だ。
「……あー……えっと……どちらさまスか……?」
バガパンは臀部を掻きながら、ドア越しに尋ねた。
「あなたは今のこの国をどう思いますか?」
相手は、どちらさ、の辺りで食い気味に来た。
「……は?」
「今のこの国は間違っている、そう思いませんか?
休日も無しに働き続けろなんてとんだ妄言だと思いませんか?
しかもあの食べ物とも思えないスパゲティを食べさせられている我々は不当な目に遭っていると思いませんか?
恐ろしいほどの早口だった。それがドア越しで聞こえてくるんだから相当の声量なのだろう。
きっと両隣にもその両隣にも聞こえているに違いない。
「あんな角も毛皮もないどこの馬の骨ともわからない奴に王を任せていてもいいとお思いですか?
我々は真なる王我々の王たるアズゴア王の政権を復活させるべく」
やべえ。想像以上にやべえ奴が来た。どうしようマジで。ていうかオレんちの前で何演説してんだ。
ただまあ、バガパンにも、頷けない事が無い事はない。
現王の事は、それこそ以前、兄貴をホテルのレストランまで迎えに来てるところくらいしか見た事がない。
それが突然なんか王になり、でもって、働けスパゲティ食えって言い出した。
スパゲティもらってはいるけど、既に職がないし働く気力もないバガパンは、ある意味王に逆らってると言っても過言んではない。
アウトサイダーだ。ただの無職だけど。
そんなことをバガパンがぼうっと考えていると、相手は……
- 245二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 22:58:41
協力を強要してきた
- 246二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 01:30:34
アズゴアを生き返らせる方法を探しているという
- 247二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 02:29:44
アズゴアを殺しパピルスを王に仕立て上げた不届な真犯人を晒し上げ断罪する
- 248二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 02:32:04
アズゴア2世を探している
パピルスについては大人しく王を辞めるならそれ以上は責めない - 249二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 10:09:10
- 250二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 12:22:25
- 251二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 17:34:53
不穏だな
- 252二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 23:08:21
「では、あなたも同志ですね?」
今日の昼ご飯どうしよう、あああのスパゲティ的な奴が来るんだった、などと考えていたら、
「え?」
何かいきなり急ハンドル切られたきがする。
「あの、なんて?」
「ありがとう、同志よ。あなたを歓迎します。あなたの協力に感謝いたします」
何かいつの間にか勝手に仲間にされている。
「いやオレは違くて」
ぐい、と、何かが郵便ポストに突っ込まれた。
アズゴアTシャツと、何かしらの手紙だ。
いつの間にかドアの外から気配は消えている。実際、ドアスコープを覗いても、誰もいなかった。
手紙には、次の集会の場所と時間が書いてあった。
「……………………」
やべえ。激烈にやべえ。どうしようもなくやべえ。
バガパンは冷や汗と共に尻尾を爆発させながら、玄関先で固まっていた。
一方その頃……
- 253二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 23:16:01
アズゴアカルトたちはスノーフルまで来ていた
- 254二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 04:09:29
このレスは削除されています
- 255二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 10:49:36
さいごのかいろうに来ていたサンズ
- 256二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 17:44:40
このレスは削除されています
- 257二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 17:56:35
- 258二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 19:39:05
- 259二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 23:09:13
同時刻、ウォーターフェルにて。
ガーソンはいつも以上に目を眇めて、突如店に押しかけてきた闖入者達を見ていた。
それは、アズゴア王のTシャツを着た連中だった。
デカいのも小さいのもいる。それが数名で来るものだから店の人口密度がとんでもない事になっている。
「……つまり、何が言いたいんじゃ?」
ガーソンが怪訝そうに尋ねると、その中でも背の高いモンスターが答えた。
「先ほども申し上げた通り、我々はアズゴア王が築いたあの輝かしい時代の復活を願う者です。
あのどこの馬の骨ともわからないスケルトンの、わけのわからない政策に振り回される人々を救う者です」
そう朗々とした声で言うが、目だけが妙にぎらついていて、恐ろしかった。
ガーソンは、かつてそんな目を見た事があった。
自分の言う事が正しいと信じる目。
自分の言う事以外は全て間違っていると信じる目。
――マニアなカルトに取り憑かれた者の目だ。 - 260二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 23:20:23
「正義の鉄槌ガーソン、あなたが一番よくご存じのはずです、いかにアズゴア王が素晴らしい王だったか」
その横にいた別のモンスターが、違う声で、しかし同じ目つきで言った。
「今国民が疲弊しています。休息もなく働き、名状しがたいスパゲティを押し込まれる。
こんな世界、こんな国など間違っている。そう思うでしょう?
ですから、どうか我々と」
「ハッ、くだらんの!!」
しかし、ガーソンはこれを一蹴した。
「……何ですって?くだらない……?」
「ああ、くだらんくだらん。お前さんらみたいな奴らと話すことなんぞ何もないわ」
おとといきやがれ、とガーソンはガラクタを磨くのを再開した。
しかし、ここで黙っているカルトではなかった。
「ではあなたはあのマズいスパゲティで心を削られ、終わりのない労働で体を削られ、皆が塵になってもいいと言うのですか?」
「お前さんらが働きもせんとこんなところに来てそんな事言えとる時点で、いい国だと思うがね!
もっと悪い王ならお前さんらなどとっくに憲兵に捕まっとるわ!!」
両者がにらみ合った、その時……
- 261二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 23:47:03
仲裁にサンズが来た
- 262二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 03:29:57
ナイスクリーム屋さんが仲裁に来た
- 263二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 08:49:01
騒ぎを聞いたローレンがやって来た
- 264二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 09:24:37
なんといつの間にかオニオンさんがいる
- 265二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 09:31:25
- 266二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 16:31:26
このレスは削除されています
- 267二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 18:12:46
- 268二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 22:50:02
「何なんですか騒々しい」
新しい声が聞こえて、カルトたちもガーソンも、揃って店の玄関の方を見た。
「何じゃい!」
「誰ですかこんな時に!」
「あ、ローレンです。初めまして」
全然知らないモンスターだった。
「……誰じゃい!!」
正義の鉄槌、渾身のツッコミが入り、そのモンスターはともかく、カルト達も思わずその身を竦めた。
「ああもう終いじゃ終い! 帰れ帰れ!!」
そしてツッコミの勢いもそのままに、ガーソンはハタキで全員を店の外から追い出した。
正直あのローレンとかいう若者には悪いが、少なくともあのイカれた連中を叩き出す口実にはなった。
そうしてガーソンは小さくため息をつくと、今度はホウキを取り出し、掃き掃除を始めた。
「……やれやれ」
ガーソンにはわかっている。現王のやっていることは、あくまで、王ごっこだと。
真に物事を動かしているのは、彼の兄に違いない、と。
そしてごっこだからこそ、あんな連中も粛清されずに済んでいるのだ、と。
(……とはいえ)
ガーソンは丸まった腰を伸ばす。
ごっこの王は、優しすぎる。あんな連中を粛清出来ないほどに。
あんな連中が向ける感情すら、よくわからないまま、まともに受け止めてしまうほどに。
(……面倒な事にならなければいいんじゃが……)
ガーソンは内心呟いて、また、掃き掃除を再開した。
一方その頃、dice1d3=は……
1.サンズ
2.パピルス
3.他のモンスター
- 269二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 22:55:06
アズゴアカルトの誘いをハッキリと断ろうと決意するバガパン
- 270二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 02:42:35
ダイスミス?
- 271二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 07:37:32
dice1d3=1 (1)
- 272二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 09:39:54
アズゴアカルトの本拠地に来てクーデターの取り止めを求めに来た
- 273二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 16:10:14
- 274二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 16:11:51
ホットランドのホットドッグ屋でアズゴアカルトのクーデターの噂を耳にする
- 275二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 16:24:46
- 276二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 20:11:08
- 277二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 23:08:40
なんでだろ
- 278二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 23:09:46
そうして最後まで全国民にスパゲティを配り終わった後、パピルスは神妙な顔で、
「ボク、みんなに訊いてくる」
と、再び出発してしまった。
残されたサンズは一人デスクトップPCに向き合い、あらゆるデータを分析し、次に何をすればいいかを熟考していた。
確かに生産性は上がっている。パピルスが休まず働けと命じたからだ。
しかし仕事を休まない、ということは、仕事以外の事は出来ない、ということだ。
娯楽関係などはますます需要を減らしていくだろうし、かといって仕事を休む事は出来ない。
それに各種資金繰り。増税は免れないが、休まず金を払え、ではそれこそ暴動になりかねない。
……この辺りも、後でパピルスと話し合うことにしよう。
それに各地域のメンテナンス……と、サンズの指がキーボード上でよどみなく踊る。
手袋をつけているままというのに器用な奴だった。
そうして7割仕事が片付いたところで、サンズはぐっと伸びをした。
途端、背骨だの肩の骨だのがバキバキと音を立てる。
ちょっとだけ、“骨休め”が必要そうだ。
椅子から降りて3歩歩く間に、彼はもう、あの黄金色の廊下に立っていた。
さいごのかいろう。審判の間。皇帝アズゴアのいる謁見室へと続く、唯一の道。
そして、サンズがあのニンゲンと、最後に別れた場所。
今でも、サンズは思う。
あのニンゲンは、パピルスだけを生かしたのだろうか?
それとも――パピルス以外を、全員殺した、のだろうか?
金色の廊下でそんなことを考えていると……
- 279二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 23:59:35
フラウィが背後にいた
- 280二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 00:01:49
- 281二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 02:59:46
あのときのようにニンゲンがやって来た
- 282二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 09:23:58
- 283二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 11:14:54
思い出してもパピルス王エンドは辛い…
- 284二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 17:53:26
あげ
- 285二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 18:51:53
- 286二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 22:38:07
このレスは削除されています
- 287二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 22:42:28
あのニンゲンにみんなを殺させたのはお前か?
- 288二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 01:28:02
モンスターの子供に何て話したんだと聞くサンズ
- 289二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 03:18:50
フラウィの目的について尋ねるサンズ
- 290二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 10:35:38
お前が裏でアリンコみたいにこそこそ動いたるのはガスターの指図か?
- 291二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 11:33:30
ニンゲンは帰ったんだから今更何を企んでも無意味だぞと言うサンズ
- 292二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 17:46:23
ホステール
- 293二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 18:40:18
- 294二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 21:23:34
突然、だった。
サンズは背骨に冷たいものを感じ、そして、静かに問いかけた。
背後にいるはずの誰かに向かって、問いかけた。
「……初めて会うのに、挨拶もナシか?」
じり、と、何かが動く気配がする。
「オイラだって、後ろに目があるわけじゃないんだ。挨拶するなら、ちゃんと前まで出て来いよ」
今まさに相手に背中を向けながら、サンズはそんなことを言う。
「そうじゃないと、うっかりハデなクシャミをひっかけちゃうかもしれないし」
ややあって、ちっ、と小さな舌打ちの音がした。
そう思った途端、目の前に一輪の花が生えた。唐突に、それこそ突然に。
床の隙間を縫うように、その花は、きんいろのはなは、サンズの目の前で咲いてみせた。
「ハロー! ボクはフラウィ、お花のフラウィさ!」
そう言って、きんいろのはな――フラウィは、ウインクしてみせた。
――こいつが、か。
パピルスが言っていた花。モンスターの子が言っていた花。
訊きたいことは山ほどある――が、ここは、アレを訊こう。
「あのニンゲンにみんなを殺させたのはお前か?」
サンズは、そう問うた。あまりにも、直球だった。 - 295二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 22:39:20
きんいろのはな、フラウィは、一瞬キョトンとした顔をした。
そしてその後、
「……は、はは。あはは。アハハハハ!!」
と、あからさまにサンズを嘲笑った。
「ボクが? あのニンゲンに命令したって?
アイツがボクの言うとおりに動いただけだって、アイツはボクの哀れな操り人形だったって……
そう、思うんだ?」
フラウィは馬鹿にするように小首を傾げてみせた。そしてまた、ゲラゲラと笑う。
しかし突然ぴたりと笑うのを辞めて、
「……思うワケないよね。キミはそこまで短絡的じゃない」
と、今度は見透かすような目線で言った。
「だって、ボクがあのニンゲンをそそのかしたって言ったところで、ボクが責められるだけだし。
仮にそうだとしても、ボクが白状するメリットもない。
なんて、お前はとっくに気付いて、でもボクの反応を見る為に、わざとそんな話を振ったんだろ?」
べらべらと饒舌に喋る花を見て、サンズは肩を竦めた。
「……お前も随分、おりこうさんみたいだな。ハナしにならない、ってわけじゃあなさそうだ」
花だけに、と、ウインクするサンズを見て、フラウィも面倒くさそうに息を吐いた。
「お、今オイラの事、こう思ったんじゃないか? ハナもちならない奴、って」 - 296二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 22:39:30
「お前のそういう態度、ほんっとに嫌い」
フラウィがイラついた声で言い、サンズが、そりゃどうも、と頭を下げた。
「……もう一回言うけど、ボクは犯人じゃない。あのニンゲンは、きっとボクがいなくても、同じことをしたさ」
「そんで、お前は知ってるわけだ。本当に、アイツをそそのかした奴を」
二人の間に、沈黙が流れた。
「……知ってたら、何?」
「たまたまアイツと一緒にいただけの子どもに教えるつもりだったんだろ?
なら、たまたまアイツと一緒にいただけのオイラにも、教えてくれたっていいじゃないか」
フラウィは小さくため息をついて、
「……わかってるくせに」
と、囁いた。
そして……
- 297二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 22:45:30
まだ教えないと言うフラウィ
- 298二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 22:55:39
あのニンゲンを動かしている者がいると語るフラウィ
「そいつは地下世界の色んな結末を見たかったがためにマリオネットみたいにニンゲンを操っていた
この世界線においては恐らくパピルスだけが生き残って王様になったらみんなはどう思うか見たかったってところかな」 - 299二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 02:26:34
最初に落ちてきたニンゲンも関わってるのか、と言うサンズ
- 300二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 10:12:15
そそのかしている者なんていないと語るフラウィ
- 301二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 17:13:38
- 302二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 20:56:18
- 303二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 23:12:12
「――最初に落ちてきたニンゲンも、関わってるのか」
サンズの呟きに、フラウィは一瞬目を見開いて彼の方を見たが、すぐにその目を逸らした。
「……お前、何言ってるの?」
ややあって、呆れた声で言う。
「アイツが落ちてきたのはもうずっとずっと昔の事だよ。
何で死んだニンゲンが、今起こってる事に関われるなんて思ったの?
それともまさか、死んだニンゲンが生き返った、なんて」
「アイツ、って呼ぶんだな」
サンズの一言で、フラウィは一瞬息を呑んで、そして、黙りこくった。
「……だから?」
「いや、まるで知ってる奴みたいに呼ぶんだな、って思ってさ。そんだけだ」
明らかに嘘だった。そして、再びの沈黙。
互いの手札を読みあう、ポーカーの時間だった。 - 304二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 23:17:57
しかし、先にそのポーカーを放棄したのは、サンズの方だった。
「そろそろ仕事に戻らないとな。悪いけど、アンタの相手はまた今度だ」
そう言ってひらりと手を振り、さいごのかいろうを、城の方へと歩いていく。
「……へえ。ボクを見逃すんだ? いいの? ここで、ボクを殺さなくても」
「別に殺すのが趣味ってわけじゃないしな」
背を向けたまま、サンズはいかにも軽い風を装って言う。
「それに」
「……それに?」
「生きてる奴にしか、出来ない事があるからな」
そう言ってサンズは、今度こそ姿を消した。
「……」
取り残されたフラウィは、何とも言えない顔で、その後ろ姿を見送っていた。
一方その頃……
- 305二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 00:13:17
地下の住民たちは週休2日制に喜んでた
ついでに祝日と年末年始も休みになった - 306二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 02:49:39
またあの花が気になりだしたモンスターの子供
- 307二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 08:22:08
- 308二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 11:32:03
アズゴアカルトがクーデターを計画していた
- 309二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 16:30:01
- 310二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 17:10:53
穏やかには終わりそうにないな
- 311二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 17:39:52
どうなるのか予想がつかない
- 312二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 20:04:40
- 313二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 22:51:13
次は国語の時間だった。
先生が内容を板書し、生徒たちは教科書を読みながら、ノートに写し書きしていく。
しかし、モンスターの子の気はそぞろだった。
“いい? あのニンゲンは……あのニンゲンを操ってた奴は、皆を……”
頭の中でリフレインするのは、あのお花、フラウィの声だ。
あの花は、あのニンゲンは、みんなを“けした”って言ってた。
あのニンゲンを、操ってる奴がいる、って言ってた。
……あの日、一体、何が起こったんだ?
フラウィの言葉が、頭からまるで離れなかった。
そうしてぼうっと鉛筆を咥えて考え事をしていると、
「……おい、……おい……!」
不意に背中を突かれて、モンスターの子は「うわあっ!?」と思わず声を上げた。
「な、なんだよ一体!」
後ろの席の子が小さな声で口をパクパクさせながら言った。
「ツギノバン……センセイ……ミテル……」
「はい、次はあなたの番ですよ」
それと同時に、先生からヤリのごとき鋭い言葉が飛んでくる。
「全く……朝から学校をサボっただけでは足りないんですか?」
先生も先生で、この状況にイライラしているようだ。
他のクラスメイトの目線も、同情半分、苛立ち半分、といったところだった。
モンスターの子は慌てて立ち上がり、教科書を捲ろうとして、
「……23ページ……」
という後ろの子の助けで、小さくサンキュ、と礼を言い、読み始めた。
「ええと……“ともだちって どういうものだろうね。ぼくには わからないよ。”……」
そうこうしている間に、地底世界にお昼が来る。
他のモンスターはどうしているだろうか?
- 314二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 23:57:58
アズゴアカルトの不穏な噂をするアリゲッティたち
「アズゴア様の意思を継ぐとかいってるけど不安よね……」
「なんかクーデターも辞さないとかなんとか……」 - 315二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 02:45:00
静かになった店内でコップを磨くグリルビー
- 316二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 10:59:55
アズゴアカルトの誘いを断る決意を固めるバガパン
- 317二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 14:25:53
休暇が増えた事に喜んでいた
- 318二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 14:30:08
- 319二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 17:18:45
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- 320二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 21:42:46
このレスは削除されています
- 321二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 22:07:47
- 322二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 22:18:35
アズゴアカルトとかお花ちゃんとか不安要素が多いな
- 323二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 23:44:43
昼前、人々はいつも通り仕事に勤しんでいた。
地上がそうであるように、地底にもありとあらゆる仕事がある。
だが今日は、その様子が、いつもと少し、違っていた。
――人を生き返らせる方法があるらしい。
いくら魔法の力を持つモンスターたちでも、そんなものは夢物語だと、誰もが知っている。
一度ポックリ死んで塵になれば、タマシイはそこでおしまいだと、誰もが知っている。
そんな術があるのなら、とっくにあの日失われた者たちを呼び戻すのだと、誰もが思っている。
例えばそれは、家族であり、恋人であり、そして――我らの王、アズゴア王だ。
ニンゲンのタマシイは失われた。アズゴア王は崩御した。地上へ戻る日は彼方へと遠ざかった。
そして全てを知らないのは、今地底を治める王、民が消去法で選んだ王、幼すぎる王、パピルス王だけなのだ。
そう、だからこそ、かもしれない。
死んだ者を、王を生き返らせることが出来る、なんて噂が広がったのは。
そして、そんな噂など知らず、当のパピルス王は、スノーフルへと向かっていた。
みんなに昼食のスパゲティを配るために、そして、皆から声を聞く為に。
そのスノーフルでは……
- 324二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 01:02:59
僅か残った住民とアズゴアカルトが小競り合いをしていた
- 325二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 03:28:20
パピルスが発した休日の増加にみな喜んでいた
- 326二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 11:32:43
何事もなくパピルスを歓迎
- 327二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 16:23:26
僅かに残ったモンスターたちがパピルスを暖かく出迎えてくれた
- 328二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 16:24:21
- 329二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 20:59:09
- 330二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 23:01:49
ここに来る前、パピルスはあらゆる国民に話を聞いて回っていた。
始めは皆、王直々の、ある種詰問とも取れる行為に、渋い顔をしたり、愛想笑いを浮かべたりするだけだった。
だが、まさにその王本人が、あまりにきらきらした顔で呼びかけるものだから、白状せざるを得なくなったのだ。
そうして皆の話を聞き、紙にまとめているうちに昼が来た。
昼、つまり、昼食のスパゲティを配る時間だ。
パピルスはサンズを引き連れ、再びスノーフルにやってきた。
スパゲティ作りを手伝うボランティアとも合流し、いざ作ろうと思った矢先、
「皆に、発表があります!!」
パピルスが、スノーフルの民の前で大声を上げた。
「みんなの話を聞いて、オレさまは思いました!
みんな、お休みがある方が、もっとお仕事を頑張れる、って言うので……
お休みを、復活させることにしましたっ!!」 - 331二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 23:01:59
あまりにいつも通りの大声だった。
民は王が何を言ったのかわからなかったのか、ある者は首を傾げ、ある者は他の者と顔を見合わせ、ある者はぼうっとしていた。
「……えっと……だから……土日はおやすみにします!もとどおりに!!」
再びパピルスが声を張り上げる。
サンズがその横で、小さく頷く。
民たちの中で、戸惑いの声が広がる。
「……休み?」「休みだって?」「休まず働けって話じゃ……?」「でも復活するって……?」
ややあって、一体王が何を言ったのか、自分たちに何が起こるのか。
その情報が理解され始めると、ざわめきは、やがて、誰かから始まった拍手の嵐となった。
皆が喜んでいる。王の決定に賛成している。
それはパピルスが久しぶりに見た、国民の笑顔だった。
「兄ちゃん……!」
パピルスがサンズの方を見て、泣きそうな顔で笑った。
サンズは何も言わず、ただ、頷いただけだった。
スノーフルでスパゲティと共に配られたこの勅令は、あっという間に地底全土に広がった。
そして……
- 332二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 23:51:10
求心力を失ったアズゴアカルト
- 333二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 07:47:07
- 334二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 08:51:23
内輪揉めを起こすアズゴアカルト
- 335二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 13:57:04
パピルスをみんなが受け入れ始める前にクーデターを起こそうとするアズゴアカルト
- 336二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 13:59:05
- 337二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 20:07:41
- 338二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 21:50:02
パピルス王に対する世論が変わる中、しかし、この世論に全く耳を貸さない、どころか、知りもしない者たちがいた。
知りもしない――というか、彼らにとっては今、どこの馬の骨ともわからない奴など、些末事に過ぎなかった。
今、目の前で起こっている事に比べれば、そんなもの、塵芥以下だった。
カルトの集会場は、異様なほどの熱気と、狂気に包まれていた。
普段はリーダーが演説をする舞台には、今もリーダーの姿はあれど、しかし、主役は彼ではなかった。
主役は――小さな、植木鉢だった。
初めにそれを見つけた者は、我が目を疑った。
次に見つけた者は天井を仰ぎ、そして、それを植え替え、ここまで連れてきたのだ。
植木鉢には、きんいろのはなが植わっていた。
ただのきんいろのはなではない。それなら、彼らはこんなに熱心にこんな花一輪見ていないだろう。
その、きんいろのはなには、顔があった。――アズゴアの、顔が。 - 339二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 22:54:30
「ああ、よく集まってくれた。我が民たちよ……」
アズゴアの顔をしたきんいろのはなが、口を開いた。彼そのものの威厳溢れる声が響く。
カルトたちはみな跪き、ある者は次に何を言うのか耳を傾け、ある者は涙し、ある者は感激で体を震わせていた。
「私がニンゲンに殺された時、私の塵が、庭のきんいろのはなに降り注いだ。
そして――私の心が、この花に宿ったのだ。
お前たちが見つけてくれなければ、踏み潰されていたかもしれない」
ありがとう、と花が礼を言うと、歓喜のあまり失神してしまう者まで出始めた。
皆熱に浮かされた目で、きんいろのはなを見上げている。
(……全く、こんなバカとは思わなかったよ)
内心、きんいろのはな――フラウィは、嘲った。
塵が降りかかったからっていちいち蘇っていたら、お墓も何もあったもんじゃない。
そんな理屈もわからないほど、奴らは夢物語に陶酔し、寝言に聞き入っていた。
確かに自分はその方法で、きんいろのはなに意識を宿らせた。
しかし、本当に生き返ったわけではない。タマシイはない。誰も愛せない。
なのにこいつらは、ちょっとアズゴアのフリをしてやっただけで、あっさり信じた。
本当に、馬鹿な奴らだ。いっそ憐憫の情すら湧いてきそうだった。そんなことは起こらないが。
「だが御覧の通り、私のこの体は、あくまで仮の体だ。真に蘇り、再び王国を治めるには……」
「ええ、何をすればいいのですか、我らが王よ。我々は何でも致します!」
食い気味で来るカルトたちに辟易しながら、アズゴアのふりをしたフラウィは言った。
「それは……」
- 340二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 00:00:01
まずはパピルスを失脚させること
- 341二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 01:14:23
ガスターを探す
- 342二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 08:27:01
サンズを始末する
- 343二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 13:31:42
アズゴアカルトの理念を地下中に広める
- 344二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 13:37:16
- 345二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 17:22:55
ホステール
- 346二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 21:35:25
- 347二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 22:57:46
ああ、そうだ、とフラウィは思った。
どうせなら、ちょっとからかってやろう。
見つかりもしない物を探させて、罪悪感で苦しめてやろう。
カタルシスには足りないが、こいつらが地底を引っ掻き回すのを見るのは悪くない。
ただ、こいつらの制御が多少面倒くさいだけで。
「……ガスター」
フラウィはアズゴアの顔と声で、そう言った。
「ガ……何ですって?」
リーダーが思わず聞き返す。
「ガスター。かつて王宮直属の科学者だった男だ。彼ならあるいは……
私の肉体を蘇らせることが出来るかもしれない……」
正直フラウィ本人としても、ガスターの記憶はあやふやだ。
生前アズゴアと話しているのは見た事があるが、この体で目覚めた時にはもう、どこにもいなかった。
だがあの地下のラボで見つけた資料を辿るに、なかなかな研究をしていた事は確かだ。
正直、見つけられるかもわからない。多分見つからないだろう。
だが、見つからないものを探してこいつらが地底を彷徨うのを見るのは、いい暇つぶしになるだろう。
「どうか、ガスターを探してくれ」
フラウィは花びらの裏側の悪意を隠したまま、カルトたちにそう命じた。
それに、と、フラウィは思う。
どうやらこのガスター、あのにやけたクズやろうとも、関係があるらしい。
なら、連鎖的にそっちを突いても面白そうだ。
――さて。どうする、王様?
フラウィはそうほくそ笑んだ。
一方その頃……
- 348二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 00:00:34
地下の不穏な動きを察知してアルフィーが顔を隠してひみつのラボから出てきた
- 349二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 03:10:40
偶然か否かニューホームでガスターを見たという者が現れ始める
- 350二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 10:37:17
パピルスがフラウィにスパゲッティを食べさせに来た
- 351二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 11:25:11
こっそり話を聞いていたアリゲッティがみんなに危機を伝えていた
- 352二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 12:38:13
- 353二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 17:45:18
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- 354二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 20:13:47
- 355二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 20:52:32
ナイスアリゲッティ
- 356二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 22:39:17
その時、キャッティはゴミ捨て場から拾ってきた物……彼女曰く“高級”ゴミ……を、露店に並べていた。
働けだのなんだの言われても彼女たちはいつもマイペースにやっていた。
そこに片割れ、アリゲッティが走ってくるまでは。
「あれー?なんか探しに行ったんじゃなかったのー?」
キャッティはいつも通りの呑気な声で、走ってきた友達に挨拶した。
しかし……どうにも、様子がおかしい。
ウロコのツヤも何だか色味が失せているような気がする。
「……キャッティ」
アリゲッティが、彼女らしくない、至極真面目な声色で言った。
「死んだ人って生き返ると思う?」
「……………………は?」
思わず、そんな声が漏れた。
いくらキャッティとて、そんな質問にハイと答えるほど馬鹿ではない。
それはアリゲッティも同じはずだ。
「……なんか悪いもんでも食べた?」
「違う違う!えーっとどっから話せばいい!?」
キャッティのまともなツッコミに、アリゲッティが頭を抱えて叫んだ。 - 357二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 23:14:30
アリゲッティの話を要約するとこうだった。
いつものようにウォーターフェルのゴミ捨て場に行った所、どこからか話し声が聞こえてきた。
声の出所を探してみると、滝の裏側に洞窟のようなものを見つけた。
こっそり中に入ってみると、最近あたりをウロウロしている、妙な連中の集会場だった。
そして、そこで話されていた内容が……
「……アズゴアが?花になって?生き返りたいって?」
「そう。ヤバくない?ホントにアズゴアが花になってたかは見えなかったけどさ。
そんなのガチで信じてたらマジでヤバくない?」
「ヤバイ。マジでヤバイ」
いつもの間伸びた口調も完全に消したまま、二人で頷きあう。
「え、てかさ、そんな奴らがここらへんウロウロするって事っしょ?
そのナントカって人探すならさ。ヤバくない?」
「ヤバイ。マジでヤバイ」
これから奴らが何をするかなんて、二人にはわからない。理解しようがない。
「てことはさ、これ誰かに知らせた方がいいんじゃね?」
「だよね、そうだよね」
かくして方針は決まった。
……まずはどこから始めよう。
- 358二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 23:20:53
- 359二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 23:56:27
ちょうどそこにいたサンズに知らせる
- 360二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 01:35:07
ごみ捨て場で見つけたコピー機でアズゴアカルトの怪しい動きを書いた文章を刷って地下中に配る
- 361二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:05:51
アルフィーに知らせてネットなどで広めてもらう
- 362二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 11:28:22
- 363二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 11:53:51
>>358は法曹ではなく放送です
- 364二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 17:37:22
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- 365二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:31:31
- 366二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 01:00:51
そこに過激派いたりとかしないですよね・・・
- 367二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 02:01:15
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- 368二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 07:41:59
過激派がバレたからって正面からパピルスに襲撃かけにいかないか?
- 369二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 10:42:05
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- 370二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:34:45
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- 371二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 21:47:45
「と……りあえずどーする?」
「誰かに知らせた方がよくなくない?」
二人は顔を見合わせ、そして、考えた。
「誰か……って誰に?」
「えーと……とりあえずホテルの人?だってすぐそこだし?」
なるほど手近なところから、と、二人は路地裏から這い出し、ホテルへと入っていった。
「……はあ、そのような事が……」
手の形の頭をしたコンシェルジュは、相槌を打った。
「絶対ヤバいですってばコレ!」
「何とかしないとって思ってー!」
「なんならホテルの人たちに、こう、アレ」
「放送?」
「そーそれ!それしてー!」
ギャル二人に詰め寄られ、コンシェルジュはしかし、冷静な声で言った。
「しかし、そのような事態なら、まず、伝えるべき方がいるのではないでしょうか?」
伝えるべき方、とは。
二人は思わず顔を見合わせた。
「……誰だっけ?」 - 372二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 21:48:09
「この場合、1番危険なのは、国王だと思いませんか?」
コンシェルジュに言われ、「あー……」と、二人の声がシンクロした。
一体どうすると再び顔を見合わせる二人を前に、コンシェルジュはちらりと、フロントデスクに置かれた時計を見た。
「……国王に知らせるなら、そろそろ出発した方がいいかもしれませんね?」
「何で?」
コンシェルジュは二人に文字盤を見せた。
「こちらのエリアに国王が来る時間から逆算すると、国王はそろそろ、ウォーターフェルにいらっしゃるはずです」
ウォーターフェル……ついさっきまでアリゲッティがいた場所だ。
そして……あのカルト達がいた場所でもある。
「……まずくない?」
「……やばいよね」
そして二人は、「ありがとございます!」とコンシェルジュの挨拶もそこそこに、ウォーターフェルに向けて走り出した。
一方その頃……
- 373二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:12:28
隠しカメラでこっそり見ていたアルフィーもまたネットで拡散しようとしていた
- 374二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:15:40
コンシェルジュさんがアルフィーにアズゴアカルトの件を伝えた
- 375二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:28:41
話を聞いていたドラゴンが家族との電話を中断してサンズとパピルスに連絡
- 376二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:32:10
アズゴアカルトに捕らえられてしまったガーソン
- 377二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:37:08
- 378二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 01:48:30
このレスは削除されています
- 379二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 10:07:38
このレスは削除されています
- 380二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:43:30
このレスは削除されています
- 381二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 19:45:10
- 382二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 21:59:39
――どうしてわたしは、ここにいるんだろう。
アルフィーは、もう何度目かわからないくらい、考えた。
正確に言えば、考えようとして、しかしその考えがまとまらない、を繰り返していた。
メタトンが破壊された。肉体と深く結びついてしまったゴーストは、その破壊を以って消滅する。
アズゴアが死んだ。ニンゲンは見つからなかった。
アンダインが死んだ。ニンゲンに、殺された。それを知ったのは、ニンゲンが帰った後だった。
そうして、パピルスが王になり、サンズが実権を握った。
自分は……自分は、何もしなかった。出来なかった。
もうずっと、この地下のラボにいる。何も、することが思いつかなかった。
一体自分は何をしているのだろう。何故、まだ、息をしているのだろう。
そんなことを考えていると、どこからともなく、キスキスキューティみゅうみゅうのOPが流れてきた。
アルフィーがベッドから体を起こすと、その曲が近づいてくる。
見るとそこには、ケータイを咥えたアマルガム……わんさいぼうがいた。
「持ってきてくれたの? ……ありがとう」
本当は、出たくない。手紙だって怖いのに、電話なんて出られるわけがない。
まして、自分は今、こうして無駄に生きているのに。
恐る恐る、ディスプレイを見る。
そこには、「コンシェルジュ」と書かれていた。
……ホテルのコンシェルジュさんが?わたしに?何の用で……?
出ようかどうか考えている間に、留守電に切り替わった。
そこで聞いた内容は、おおよそ信じがたいものだった。
アズゴア王を、生き返らせようとする、カルトがいる。
しかも、アズゴア王は、花に、なって―― - 383二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 23:02:45
ひ、と、息が漏れた。
まさか、そんな、あり得ない。あり得るはずがない。
だってあの時はケツイを注ぎ込んだから。
花に塵がかかって、そこにケツイを注ぎ込んだからあの花は動き出した。
理屈はわかる。
でもそれと同じことがアズゴアにも起こった?
わからない。ケツイはここにしかない。あの実験はもうやめた。なのに何故。何故――?
アルフィーは息が上がるのを感じた。呼吸がしにくい。タマシイが不規則に脈打つ。汗が止まらなくなる。
誰が、一体、どうやって――
混乱に陥るアルフィーだったが、その時……
>388
- 384二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 23:41:21
アルフィーのけいたいか鳴り出した
- 385二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 00:00:58
サンズがタイミングよく来る
そしてカルトも来る - 386二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:45:22
背後にガスターが立っていた
- 387二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 07:29:13
ドアがノックされる
- 388二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 08:45:24
あのアズゴアは偽物に違いないと確信するアルフィー
- 389二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 14:48:04
アルフィー無事でよかった
- 390二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 20:09:14
- 391二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 20:58:12
ヒェッ
- 392二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 22:40:05
ここで!ガスター!
アルフィーになにも言うなよ...? - 393二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 22:50:16
その時。
ぞ、と。部屋の温度が、数度、下がった気がした。
……背筋に、何か、冷たいものを感じる。
後ろから、視線を感じる気がする。
ここには、自分と、アマルガムくらいしかいないのに。
振り返りたくない――恐ろしい。
しかし、見たくもないものほど、目に入ってしまうものだ。
アルフィーは立ちあがろうとして、そして、ふと、電気の消えたディスプレイを見た。
ディスプレイには、奇妙な人影が映っていた。
白い顔の、背の高い、黒衣の影が。
アルフィーの後ろに、立っていた。
「――!?」
驚いて咄嗟にアルフィーは振り返った。
しかし だれも こなかった。
――動悸が治らない。
いまの、かげは、いったい。
そうしてアルフィーは、あの影がこう思ってるんじゃないかと思った。それは……
- 394二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 23:24:36
拡散とかしたら、危ないよ?
- 395二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 01:00:37
あのはなをみつけろ
- 396二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 02:36:56
あれはアズゴアではない
- 397二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 02:58:12
- 398二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 09:25:14
ホステール
- 399二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 18:56:52
- 400二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 21:52:21
――あのはなを、みつけろ。
アルフィーには、影がそう言ったような気がした。
あの花。それは、アズゴアが蘇ったという、真偽不明のあれだろうか。それとも……
「……」
アルフィーは、深く息を吸って、吐いた。
――きっと、アレの事に違いない。
お城の庭に咲いたきんいろのはな。
タマシイとケツイの実験に使った、あの花。
いつの間にか逃げ出していた、あの花。
あの花に、人を騙すほどの知能や、変身能力があるのかはわからない。
しかし、少なくともアズゴアが蘇ったという流言飛語より、まだアテがある。
――わたしはそれを、知っているのだから。
アルフィーは重い腰を上げると、そろそろとエレベーターに向かって歩き出した。
正直、気が重い。今まで引きこってたのに、あんな影に言われたことを間に受けて動き出すなんて。
しかし、もしあの花が悪さをしているなら、そして、その影響で、誰かが傷付いたら……
尻尾の震えを堪え、アルフィーはエレベーターへと乗り込んだ。
一方その頃、ウォーターフェルにはサンズとパピルスがワゴンを引き摺りながら来ていた。
お昼のパスタタイムだ。
しかし……
- 401二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:28:56
ガーソンが慌てた様子でやって来た
- 402二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:56:31
なにか騒ぎが起きている