【SS】欠けた連星のサブスティチュート 第2章

  • 1二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:00:42

    アリウススクワッドリーダー才羽モモイとゲーム開発部シナリオライター錠前サオリ

    2スレ目なのでタイトルを付けました
    よろしくお願いいたします

  • 2二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:02:10

    こちらのSSは以下のスレを元ネタとしています

    以下スレのスレ主様とは別の人間が書くSSであることをご容赦ください


    ここだけモモイとサオリが...|あにまん掲示板bbs.animanch.com
  • 3二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:03:37

    あらすじ

    ミレニアムサイエンススクールのゲーム開発部所属の錠前サオリと才羽ミドリはある日、テレビにて自分たちの生まれ故郷であるアリウス自治区…ミドリの実の姉である才羽モモイがトリニティを襲撃している様子を目撃してしまう。

    無関心ではいられないとトリニティへやってきたミドリは、サオリとはぐれたことからアズサと共にモモイを止めるため行動を開始する。

    一方サオリはミサキとの久方ぶりの喧嘩の中で、彼女の言葉を受けてある考えが浮かんでいた。

    モモイがアズサにより倒され、先生の策により彼女たちの目的は水泡に帰した。
    ミドリは、そんなモモイに一緒に帰ろうと提案するものの、モモイはそれに返答をしないまま…どこかへ消えてしまうのだった。

  • 4二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:05:36
  • 5二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:09:03

    ─翌日。サオリたちはミレニアムに戻ってきた。

    アリス「ミドリ!無事でよかったです!」
    ユズ「怪我は…痛くない?」
    ミドリ「大丈夫だよ。…ありがとね、二人とも」

    ゲーム開発部の部室。あんなことがあった故に当然の反応ではあるが、アリスとユズはミドリに付きっきりでいた。
    怪我はそこまで酷いものではなかった上に治療もしっかり行ったのだが、そんなことでは二人は安心しない。

    サオリがここにいれば確実にサオリも同様の扱いを受けただろう。そのサオリはというと…。

    ユウカ「なるほどね、事情はわかったわ」

  • 6二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:10:18

    サオリ「何も言わずに出ていったことについては謝る。でも…」
    ユウカ「わかってるわよ。これ以上、私からも何も言うつもりはないわ。問題は、何も言わずに出ていったことだもの」

    食堂でユウカと話し合っていた。内容は言わずもがな昨日の件だ。
    ユウカにはすべてを話した。自分たちがトリニティ襲撃事件における主犯格たちの出身地の生まれであること、その主犯格たちと付き合いがあったこと、そしてトリニティであったこと…。
    サオリが知る限りのすべてをユウカに話した。

    ユウカ「…幼馴染がそんなことしてたら、そりゃ止めに行こうとも思うわよ。私だって、きっとそうしたでしょうし。…でも、やっぱりアリスちゃんたちに何も言わずに出ていく必要はなかったんじゃないの?」
    サオリ「アリスとユズなら絶対ついてくると思ったんだ。…あまり、私たち個人の問題に関わらせたくなかったから、言えなかった」
    ユウカ「…まったく」

  • 7二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 00:45:25

    モモイスレはどうしてこう色々な展開があるのか

  • 8二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 01:08:07

    サブスティチュート…
    代用品、代理人か…

  • 9二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 02:38:49

    このレスは削除されています

  • 10二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 02:41:54

    そんな会話を少しして、サオリもゲーム開発部の部室に戻った。やはりアリスとユズに心配されたサオリは、改めてアリスたちに謝罪をした。

    ─まだ気になることはあるものの…少なくともこの一件で自分たちはこれ以上どうこうできないと…サオリはそう考えていた。

    …しかし、ミドリはそう考えることができなかった。

  • 11二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 08:23:39

    その日の夜。

    ミドリ「………」
    サオリ「…ミドリ?」
    ミドリ「…お、お姉ちゃん…」

    微かな物音を耳にしたサオリは、玄関の前で外へ出ようとするミドリを見つけた。

    サオリ「こんな夜中にどこへ行くつもりだ?」
    ミドリ「…こ、コンビニに行こうかなって…」
    サオリ「だったら私も行く」
    ミドリ「いや、大丈夫だよ!お姉ちゃんは寝ててもいいから!」

    何かを隠すように、ミドリはついて行こうとするサオリを拒む。その様子を見て、何も気づかない程サオリは鈍感ではない。

    サオリ「…まさかとは思うが、モモイのところに行こうだなんて考えてないよな?」
    ミドリ「ッ!」

    図星だった。それもそうだ。
    あんな別れ方でミドリが納得するわけもない。

    ミドリ「…ごめん。でも私…お姉ちゃんが心配で…」
    サオリ「そうか。…そうだろうな」
    ミドリ「…お姉ちゃん」
    サオリ「でも、ダメだ。モモイには、もう会いに行こうとするな」
    ミドリ「え…」

  • 12二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 11:35:18

    真剣な眼差しでそういうサオリの目見て、ミドリは小さく言葉をこぼした。

    サオリ「あそこはもう、私たちの知ってるアリウスじゃない。…これ以上、関わろうとするな」
    ミドリ「な、何言ってるのお姉ちゃん…?言ってる意味が全然わかんないよ…?」

    声が震える。目頭が熱くなる。
    それでも、ミドリは精一杯の疑問をサオリへ投げかけた。

    サオリ「私たちの居場所は、もうアリウスにはないんだ。だから…」
    ミドリ「…だから、お姉ちゃんを見捨ててって言うの?」

    ミドリのその問に、苦虫を噛み潰したような顔をして、それでもサオリは言葉を絞り出した。

  • 13二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 11:36:51

    サオリ「…モモイは、きっと大丈夫だ」
    ミドリ「そんなの信用できないよ!」
    サオリ「そもそも探しに行くと言っても、どうやって探すつもりなんだ。どこに行ったのかもわからないんだぞ?」
    ミドリ「それは…さ、探さないとわからないでしょ!?」

    ミドリの語気が強くなっていく。
    喧嘩はこれまで何度もしてきた。大半はサオリが折れての決着だったが、これについては折れるわけにはいかない。サオリは冷静であるように努めた。

    サオリ「落ち着けミドリ。心配なのはわかる。だけど…」
    ミドリ「何がわかるの!?私の気持ちなんてわからないでしょ!?」
    サオリ「ミドリ、私は…」

  • 14二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 11:42:15

    ミドリ「私のお姉ちゃんじゃないくせに!!」

  • 15二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 11:43:40

    サオリ「ッ!!」
    ミドリ「もういいよ!私は行くからね!」

    そう言うとミドリは勢いよくドアを開けて飛び出していってしまった。
    後に残ったのは、何も言えないままだったサオリと、虚しく響く時計の音だけだった。

  • 16二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 20:36:36

    苦しい…

  • 17二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 23:57:28

    このレスは削除されています

  • 18二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 00:54:45

    誰もいなくなった部屋の中。ベッドの上で、サオリはミサキの言葉を思い出していた。

    ミサキ『…なんで…私たちの前から…いなくなったの…』

    あの顔が、あの声色が、脳内でリピート再生される。それほどまでに、ミサキのあの言葉はサオリの心を抉っていた。
    自分たちはもう、アリウスには関わらない方がいいのではないかと…そう思ってしまうほどに。



    ─確かに私がアリウスのみんなのことを忘れたことはない。それは事実だ。
    だけど、アリウス自治区には戻りたくないとは考えていた。あの地獄のような日々に、戻りたくないと…そう思うこと自体は不思議なことではないはずだ。

  • 19二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 00:59:27

    …だが、ミドリはそう思ってはいなかったのだろう。モモイのいるアリウスに戻りたいと考えていたのかもしれない。
    例えあの地獄のような日々に戻ろうとも、大切な姉と一緒にいたいと…そう考えていたのかもしれない。

    しかし、今のモモイたちと私たちがいるのが、違う世界であることは確かだ。エデン条約を奪い取り、トリニティを潰すことが彼女たちの目的。
    であればそれを達成できなかったことで、みんながどうなるか…わからないわけではない。
    そしてそれに首を突っ込んで、どうなるかはミドリだってわかっているはずだ。それでも、ミドリはモモイの元へ行くことを諦めなかった。
    私はもう、諦めていたのに。
    あの時、モモイたちが立ち去っていくのを私が止めなかったのも、私とモモイとでは住む世界が違うと…勝手に諦めてしまったからだ。
    アリスがリオに連れていかれた時は、諦めなんてしなかったのに。

  • 20二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 01:00:48

    ミドリはきっと、姉の温もりを私に求めていたのだろう。元々自分がミドリの姉ではないことは、重々承知の上だった。それでも、ミドリが自分を姉と呼び慕うなら…それに応えたいと思っていた。
    それができなかった私は。あの時、飛び出して行ったミドリを追いかけることができなかった私は。

    サオリ「…わたしは…なにをしているんだろうな…」

    彼女の姉には、なれない。

  • 21二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 08:18:13

    アリスの時とは状況が違うからなぁ…サオリのメンタルは大丈夫だろうか

スレッドは9/2 18:18頃に落ちます

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