- 1二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:00:11
- 2二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:02:13
- 3二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:04:06
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- 4二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:06:06
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- 5二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:09:00
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- 6二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:11:02
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- 7二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:13:09
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- 8二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:15:10
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- 9二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:17:48
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- 10二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:19:50
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- 11二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 16:27:14
立て乙です
- 12二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:00:37
おお、建ってたんか。乙
- 13二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:42:25
保守
- 14二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 01:07:43
待機
- 15二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 07:39:17
保守
- 16スレ主25/09/02(火) 12:38:25
「ミサ」
彼は優しく微笑み、後ろで見守る彼女に言った。
「君の言葉が欲しい」
「……え、えーと……ですね……」
恥ずかしそうに俯き、上目遣いでミサは言う。
「……だ、大好きなレイさんが勝つところを、見たいです……」
瞬間、光が爆発するかの如く、膨れあがり、<聖愛域テオ・アスク>を纏った霊神人剣はかつてないほどの輝きを放った。
アヴォス・ディルヘヴィアと戦ったときよりも、王竜を倒したときよりも、二人の愛は今一番光り輝いている。
それもそのはず、彼らの前に立ちはだかっているのは他でもない、俺とシンだ。
たとえ魔法や剣の勝負に負けたとしても、<聖愛域テオ・アスク>では、負けるわけにはいかない。なればこそ、レイとミサはその絆を、その愛を、熱く燃えたぎらせた。
- 17スレ主25/09/02(火) 12:39:38
彼の想いが、その愛が、全身から滲み出るように周囲に光の粒子を撒き散らす。
それは、魔眼めを凝らせば、雄弁に彼の意志を語っていた。
――僕が勝ったら、聞いてもらいたいことがあります、お義父とうさんっ!――
「吠えたところで、愛が強くなるわけでもないでしょうっ……!!!」
レイの想いを真っ向からはね返すかの如く、シンが地面を蹴り、爆発する光の剣を大きく振り上げる。
――戯れ言は一本取ってから吐くがいいわっ! 小僧っ!――
バチィィィィンッと光の剣と光の剣が衝突し、愛と愛が激しく鬩ぎ合う。
――必ず聞いてもらいますっ!――
――聞かぬっ!――
――いいえっ! 聞いてもらいます。大事な話です。お嬢さんの話ですっ!――
まだ語る気だったのかお前 - 18スレ主25/09/02(火) 12:41:13
「――<聖魔愛憎剣爆撃ディオ・グレゼアス>」
俺の声と共に、レイの根源が次々と爆発していく。
吹き飛ばされながらも五度死んで、五度蘇り、再び五度死んで、同じ数だけ蘇った。
地面にひれ伏す一瞬の間に、レイは合計十本取られていた。
「い、今のは……?」
「新しく開発してな。<聖魔愛憎剣爆撃ディオ・グレゼアス>は、愛と憎しみを爆発させる一撃。元来は二人の愛を一つに重ねる<聖愛域テオ・アスク>だが、これは愛と憎しみを一つに重ねることにより、<聖愛域テオ・アスク>を発動している」
「憎しみって……もうそれ愛魔法じゃないんじゃ……?」
ミサが不思議そうに言った。
「ただの憎しみならばな。だが、ときとして愛が一線を越え、憎しみに変わるときがある。それこそが愛憎だ。娘の恋人に対するままならぬ想い、決して退けぬという不器用な愛、その親心こそが、恋人同士の<聖愛剣爆裂テオ・トレアロス>を打ち砕く刃、<聖魔愛憎剣爆撃ディオ・グレゼアス>」
娘への大きな愛ゆえにシンは、娘を奪おうとするレイに並々ならぬ憎悪を燃やす。だが、それは決して心底憎いわけではない。憎悪の深淵を覗いてみれば、その根底には愛がある。憎悪もまた愛なのだ。
レイの<聖愛剣爆裂テオ・トレアロス>をいとも容易くねじ伏せるほどのこの魔法に欠点があるとすれば、行使できる条件が、シンがレイと対峙したときに限るということぐらいか。
ほぼほぼ条件的に役に立たねえじゃねえかこれ!
- 19スレ主25/09/02(火) 12:42:53
「レイ。今日はわたくしが……。わたくしに、合わせてくださいますか……?」
「愛しているよ」
かーっとミサの頬が紅潮する。
顔を背けながら、恥じらうように彼女は言う。
「…………そんなこと、言われなくてもわかっていますわ……」
二人の<聖愛域テオ・アスク>の輝きが一段と増し、光が竜巻のように立ち上っていく。
ミサの動作に、レイは完璧に同調する。
身も心も一つとなりて、今、恋人たちは父親という偉大な存在に挑む。
「「<双掌聖愛剣爆裂リガロ・ティル・トレアロス>」」
突き出されたその愛情溢れる剣撃を、シンは足を踏ん張り、歯を食いしばって、<聖魔愛憎剣爆撃ディオ・グレゼアス>で受けとめる。
光と光が衝突し、愛と愛が唸りを上げる。
多分一生分の愛の字を見た それはそれとして
- 20スレ主25/09/02(火) 12:44:46
「……あ、お母様っ……」
ばっとシンがもの凄い勢いで振り向いた。
そこには無論、誰もいない。
「今ですわっ!」
「君には負けるよ、ミサっ!」
シンの一瞬の油断。戦いの最中によそ見をするなど、魔王の右腕にあってはならない一生の不覚。
それを生みだした一言こそが、どんな卑怯な手を使ってでも認めてもらいたいという彼女の健気な恋心だ。
それに応えてやらねば、男ではない。
熱く、熱く、その愛の剣が燃え上がる。
「愛しているっ!!」
「わたくしも愛していますわっ!」
その圧倒的な光の爆発、二人の愛の熱量に、愛憎の剣もろとも、シンは飲み込まれていった――
なんで攻略法がギャグ漫画的なあれなんだよ! - 21スレ主25/09/02(火) 12:46:26
ばっとシンがもの凄い勢いで振り向いた。
そこには無論、誰もいない。
ここ好き - 22二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 14:28:30
あれ?なんか涙が出そう、彼女欲しい……
- 23二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 14:43:16
わかる。めっちゃ好き