- 1二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:09:01
- 2二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:10:14
そりゃフジキドは今でも家族を愛しているだろうけど
- 3二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:12:34
黙りなさいオバケめ⋯
- 4二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:12:58
インガオホー!ヒトミミを虫けらのようにうまぴょいして顧みず、自らを絶対強者と信じて疑わぬウマ娘達を、逆に恐怖のどん底に叩き落とし、蹂躙する……何と心地よい体験だった事だろう!13
- 5二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:23:47
フートンって言うとクレしんが浮かぶ
- 6二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:27:30
- 7二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:27:35
内なる紅ちやんが「えーっと、なんだったかしらあれ」とか言うのか
- 8二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:28:27
そう言えばフジキドも目が赤くなるな
- 9二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:28:28
- 10二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 21:35:35
ゆらりと立ち上がる赤の…否、血の如き紅の勝負服。
煌々と、爛々と輝く紅い瞳が月のように昇った瞬間見えるのは、禍々しいカンジで『愛』『喰』と刻まれたメンポ!
「ドーモ、スティルインラブです。今からアナタを喰らいます」
「アイエッ!?ナンデ!?」
「アナタが美味しそうだからです。強者喰らうべし、慈悲はない」 - 11二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 22:29:39
- 12二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 23:24:23
「オダイジニー!」「カラダニキヲツケテネ!」チープな合成音声と共に自動扉が開く。一歩外に出れば、冷たく湿った空気がスティルインラブのローファーに忍び寄った。日の落ちた空に分厚い雲と水に濡れたアスファルトの匂い。雨が降り出す前に帰るつもりだったので傘は持ってきていない。
一人、また一人と傘を差した人影がスティルの隣を通り過ぎていく。仕方なくそのまま歩を進めれば、オーガニック素材のワンピースにぽつぽつと雨の染みが広がっていく。
振り返る事無く歩き続ける。あてなど無いが、どうするべきかだけは分かっている。ただ、スティルインラブは今日この日、全てを捨てるためにここに来たのだ。自らの中に残る感傷、そして愛。その全てに自分なりの決意を固めるために。最愛の人が入院する、この病院へ。
ウマ娘プリティーダービー
第3R不滅のウマソウルより∶「リフト・ミー・アップ・マイ・ディア」 - 13二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 23:25:47
ザアア……。ザアア……。ザアア……。徐々に強くなっていく雨がスティルの体をしとどに濡らす。病院に面した道は別に人通りが少ない訳ではない。傘も差さずに歩く少女を見れば、多くの心優しい人はそれを気にするだろう。だが現実として彼女を気にかける者はいなかった。
分厚い雲に覆われた暗い空。早めに点灯した街灯が水たまりに光を落とす。街ゆく人々の影を写すその水たまりにおいて、スティルの影は映らない。その姿は超自然の霧めいて微かに赤いもやのようなものが写るのみである。
(((これでよかったんです。これで))) 耳のてっぺんから尾の先まで水滴を滴らせながら歩く。いかなる運命か、彼女にディセンションしたウマソウルは非常に強力であり、彼女の半生はその力との戦いの日々であった。
自らの中に生まれた凶悪なもう一人の自分。強者と戦い、喰らう事への狂気的な渇望。そんな忌むべき自分をも美しいと認め、共にいてくれたあの人。
あの人が居てくれたから、自身の本能とでも言うべきウマソウルとの対話ができた。互いに認め合い、同じ方向を向き、ついには融合せしめた自らの力。だがその代償は大きかった。
「赤い絵の具に触った手は赤い」ミヤモト・マサシのコトワザにもあるように、強すぎる力は周囲にも影響を与える。そして、彼女に最も近かったのは彼女の最愛の人…すなわちトレーナーであった。 - 14二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 23:30:24
スティルの力に曝され、ヒモノめいて痩せこけてゆく姿。睡眠を失い、食事を失い、瞳だけが赤々と輝いていく様はさながらオバケの様相か。ウマ娘ならぬモータルの身ではウマソウルの力に耐えるなど土台無理な話であったのだ。
ゆえにスティルは彼の元から去ることにした。学園には退学届を提出している。一度注がれた力も、その源泉から遠ざかれば徐々に抜けていく筈だ。
何を犠牲にしてでも手に入れたかった人。スティルはその情念の為にまず周囲を犠牲にした。そうして次にトレーナーが犠牲になった。結局最後に巡り巡って自分のところにツケが来た。
今にして思えば恐ろしい事だったが、互いに交じり合い、二人でどこまでも堕ちてゆく。あの時のスティルはそれを心から望んでいたのだ。
だから、トレーナーが長期入院する事になったと切り出した時、彼女は背中にツララ・スティックを差し込まれたような気持ちになった。恐ろしい、自分は一体、何を考えていたのだろうかと。そして今なお、心のどこかでそれを望む自分自身の罪深さを感じていた。このままではいけない。
ザアア……。ザアア……。ザアア……。雨に打たれながら歩く。誰からも見えなくなるのは得意だ。まして今ならソウルの力を行使すれば、誰にも気が付かれずに姿を消す事ができるだろう。
病院から充分離れた事を確認してスティルインラブは振り返った。病室には結局行けなかった。あの人の顔を見てしまえばもう無理だと思った。渡すつもりだった手紙も破って捨ててしまった。
「オタッシャデー…」深くおじぎをする。涙は流さない。自分にその資格は無い。しばらくの間スティルは頭を下げ続け、やがておもむろに起き上がると、夜の闇に消えた。(「スティル・イン…」へつづく) - 15二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 23:32:14
サツバツ!
- 16二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 23:32:55
アイエエエエ……こんなにネオサイタマのアトモスフィアが濃厚なSSが来るなんてテストに出ないよお……
- 17二次元好きの匿名さん25/09/01(月) 23:56:58
ポエット…!
- 18二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 00:12:24
トレーナーが1人残されている。残されて幸せですか?おかしいと思いませんか?あなた
- 19二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 00:23:02
- 20二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 00:30:05
絶妙なフェードイン掛かってそう
- 21二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 01:55:54
これはとてもつらい