鬼滅キャラに名作文学の一節を添えるスレ

  • 1二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 18:03:56

    さよなら、さよなら!
      こんなに良いお天気の日に
      お別れしてゆくのかと思ふとほんとに辛い
      こんなに良いお天気の日に
    (「別離」中原中也)

    名作かどうか、合うかどうかの判断は個々人にお任せします

  • 2二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 18:07:50

    其(それ)にしても一体、ここに居るおれは、だれなのだ。だれの子なのだ。だれの夫なのだ。其をおれは、忘れてしまっているのだ。
    折口信夫 死者の書

  • 3二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 18:13:19

    おれは一人の修羅なのだ

  • 4二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 18:23:25

    宮沢賢治だけで全キャラ網羅できそうだな

  • 5二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 18:39:06

    みんなの幸のためならば僕のからだなんか百ぺん灼やいてもかまわない。
    (「銀河鉄道の夜」宮沢賢治)

  • 6二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 18:44:49

    恋をしたのだ。
    太宰治 ダス・ゲマイネ

  • 7二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 18:59:21

    このレスは削除されています

  • 8二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 19:00:09

    をんなが附属品をだんだん棄てるとどうしてこんなにきれいになるのか。
    高村光太郎 あなたはだんだんきれいになる

  • 9二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 19:00:58

    恥の多い生涯を送って来ました。
    自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。

    太宰治 人間失格

  • 10二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 19:13:53

    どっどど どどうど どどうど どどう
    青いくるみも吹きとばせ
    すっぱいかりんも吹きとばせ
    どっどど どどうど どどうど どどう
    風の又三郎 宮沢賢治

  • 11二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 23:49:58

     桜の樹の下には屍体が埋まっている!
    梶井基次郎 桜の樹の下には

  • 12二次元好きの匿名さん25/09/02(火) 23:57:22

    どうしようも ないわたしが 歩いている
    種田山頭火

  • 13二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:16:49

    「そうか そうか つまり君はそんな奴なんだな」
    ヘルマン・ヘッセ作 少年の日の思い出

  • 14二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:26:19

    ――婦人は、顔でこそ笑つてゐたが、実はさつきから、全身で泣いてゐたのである。
    「手巾」芥川龍之介

  • 15二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:28:54

    諸君はこの颯爽たる
    諸君の未来圏から吹いて来る
    透明な清潔な風を感じないのか
    それは一つの送られた光線であり
    決せられた南の風である
    「宮沢賢治 生徒諸君に寄せる」

  • 16二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:35:37

    もの思ふと過ぐる月日も知らぬまに
    年もわが世も今日や尽きぬる
    紫式部 源氏物語

  • 17二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:36:46

    よだかは、実にみにくい鳥です。
    顔は、ところどころ、味噌みそをつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。
    (中略)
    よだかは、あの美しいかわせみや、鳥の中の宝石のような蜂すずめの兄さんでした。

  • 18二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:38:09

    胎児よ
    胎児よ
    何故躍る
    母親の心がわかって
    おそろしいのか

    ドグラ・マグラ/夢野久作

  • 19二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:38:16

    >>17

    「よだかの星」宮沢賢治

  • 20二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:55:22

    お前は侍である。侍なら悟れぬはずはなかろうと和尚が云った。そういつまでも悟れぬところをもって見ると、御前は侍ではあるまいと言った。人間の屑じゃと言った。ははあ怒ったなと云って笑った。
    (夢十夜 夏目漱石)

  • 21二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 00:59:24

    復讐と恋愛にかけては、女は男よりも野蛮だ。
    フリードリヒ・ニーチェ『善悪の彼岸』

  • 22二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 01:17:36

    生きていたくもなければ、死にたくもない。
    この思いが毎日毎夜、わたくしの心の中に出没している雲の影である。わたくしの心は暗くもならず明くもならず、唯しんみりと黄昏れて行く雪の日の空に似ている。
    永井荷風 『雪の日』

  • 23二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 02:54:01

    かいなでの絵師には総じて醜いものの美しさなどと申すことは、わかろうはずがございませぬ
    芥川龍之介-『地獄変』

  • 24二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 03:08:35

    「きみたちは美しい。でも外見だけで、中身はからっぽだね」
    王子さまはさらに言った。
    「きみたちのためには死 ねない。もちろんぼくのバラだって、通りすがりの人が見れば、きみたちと同じだろう。でもあのバラだけ、彼女だけがきみたちぜんぶよりも大切だ。」
    サン・デグジュペリ 『星の王子さま』

  • 25二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 08:09:39

    >>3

    わたくしといふ現象は

    仮定された有機交流電燈の

    ひとつの青い照明です

    (あらゆる透明な幽霊の複合体)

    風景やみんなといつしよに

    せはしくせはしく明滅しながら

    いかにもたしかにともりつづける

    因果交流電燈の

    ひとつの青い照明です

    (ひかりはたもち その電燈は失はれ)


    春と修羅 宮沢賢治

  • 26二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 08:30:19

    眩まばゆく日を反射した、幅の広い向うの軍刀が、頭の真上へ来て、くるりと大きな輪を描いた。

    首が落ちた話 芥川龍之介

  • 27二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 08:56:48

    好きなものは咒うか殺すか争うかしなければならないのよ。
    坂口安吾 夜長姫と耳男

  • 28二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 12:37:46

    幸福になる必要なんかありはしないと、自分を説き伏せることに成功したあの日から、幸福がぼくのなかに褄みはじめた。
    アンドレ・ジッド『新しき糧』

  • 29二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 14:01:56

    ひるさがり眼がさめて、青葉のひかり、心もとなく、かなしかった。
    丈夫になろうと思いました。
    太宰治【悶悶日記】

  • 30二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 14:06:32

    好きだから一緒にいるのではない。一緒にいるから好きになるのだ。
    夏目漱石【こころ】

  • 31二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 14:20:37

    自分ほど幸ひなものはないと信じてゐる人だけが、そのひかりをうつすことができる
    宮沢賢治「よだかの星」

  • 32二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 14:47:53

    飢え凍えようとする妻子のことよりも、己の乏しい詩業の方を気にかけているような男だから、こんな獣に身を堕すのだ。
    (中島敦『山月記』)

  • 33二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 16:11:24

    匣の中には綺麗な娘がぴったり入っていた。
    京極夏彦「魍魎の匣」

  • 34二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 16:57:21

    生きていくってことは、恥をかくことだよ。
    太宰治【人間失格】

  • 35二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 17:03:10

    私は何のために生まれてきたのか、誰のために生きているのか。
    三島由紀夫【金閣寺】

  • 36二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 17:07:30

    千年経ても美しいものは、ただ一つ桜の花でございます。
    谷崎潤一郎【細雪】

  • 37二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 17:24:53

    だめでせう
    とまりませんな
    がぶがぶ湧いてゐるですからな
    ゆふべからねむらず血も出つづけなもんですから
    そこらは青くしんしんとして
    どうも間もなく死にさうです
    (中略)
    血がでてゐるにかゝはらず
    こんなにのんきで苦しくないのは
    魂魄なかばからだをはなれたのですかな
    たゞどうも血のために
    それを云へないがひどいです
    あなたの方からみたらずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
    わたくしから見えるのは
    やっぱりきれいな青ぞらと
    すきとほった風ばかりです。

    宮沢賢治/疾中

  • 38二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 17:42:25

    「恥の多い生涯を送ってきました。」

    人間失格

  • 39二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 18:27:33

    私は、ちっとも泣いてやしない。私は、あの人を愛していない。はじめから、みじんも愛していなかった。
    太宰治【駆け込み訴え】

  • 40二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 18:52:18

    人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ。
    太宰治【ヴィヨンの妻】

  • 41二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 19:02:29

    >>3

    その詩はアカザにも合うと思う

  • 42二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 19:03:54

    兄上と純文学の親和性の高さよ

  • 43二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 19:09:06

    「風立ちぬ、いざ生きめやも」堀辰雄
    ヴァレリーの原文だと「風が立とうとも生きなければならない」なので風柱っぽいけど堀の邦訳だと余生くらいの温度感

  • 44二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 19:14:59

    >>17

    汚れつちまつた悲しみに

    今日も小雪の降りかかる

    汚れつちまつた悲しみに

    今日も風さへ吹きすぎる


    汚れつちまつた悲しみは

    たとへば狐の革裘

    汚れつちまつた悲しみは

    小雪のかかつてちぢこまる


    汚れつちまつた悲しみは

    なにのぞむなくねがふなく

    汚れつちまつた悲しみは

    倦怠のうちに死を夢む


    汚れつちまつた悲しみに

    いたいたしくも怖気づき

    汚れつちまつた悲しみに

    なすところもなく日は暮れる……


    中原中也「山羊の歌 汚れつちまつた悲しみに……」

  • 454425/09/03(水) 19:16:43

    あ!すみません 17は下に飛ぶ為に押しただけです💦

  • 46二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 19:58:14

    このレスは削除されています

  • 47二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 19:59:28

    宮沢賢治と太宰治の人気すご

  • 48二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:06:42

    その声、その呼吸、その姿、その声、その呼吸、その姿。伯爵夫人はうれしげに、いとあどけなき微笑えみを含みて高峰の手より手をはなし、ばったり、枕に伏すとぞ見えし、脣くちびるの色変わりたり。
    -泉鏡花『外科室』-

  • 49二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:09:14

    堪えられるところ迄は、堪えてきたのだ。怒る時に怒らなければ、人間の甲斐がありません。
    -太宰治『駆け込み訴え』-

  • 50二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:10:46

    このレスは削除されています

  • 51二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:14:16

    このレスは削除されています

  • 52二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:21:49

    なぜ生きていなければならないのか。
    その問いに思い悩んで居るうちは、私たち、朝の光を見ることが、出来ません。
    そうして、私たちを苦しめて居るのは、ただ、この問いひとつに尽きているようでございます。

    斜陽 太宰治

    は鬼殺隊全員に当てはまるかな

  • 53二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:30:32

    鋳型にいれたような悪人は世の中にはあるはずがありませんよ。
    平生はみんな善人なんです。
    少なくともみんな普通の人間なんです。
    それが、いざという間際に、急に悪人に変わるんだから恐ろしいのです。
    だから油断できないんです。

    こころ 夏目漱石

    獪岳かな

  • 54二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:32:00

    このレスは削除されています

  • 55二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:40:26

    >>50

    ここはあにまんだ

    寛容であれ

  • 56二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 20:43:08

    >>37

    炎の呼吸って夏の青空みたいな印象らしいからこれ好き

    青空が似合う

  • 57二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 21:00:20

    このレスは削除されています

  • 58二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 21:30:21

    このレスは削除されています

  • 59二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 21:32:44

    雨ニモマケズ
    風ニモマケズ
    雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
    丈夫ナカラダヲモチ
    慾ハナク
    決シテ瞋ラズ
    イツモシヅカニワラッテヰル
    (一部抜粋)
    ミンナニデクノボートヨバレ
    ホメラレモセズ
    クニモサレズ
    サウイフモノニ
    ワタシハナリタイ
    宮沢賢治 「雨ニモ負ケズ」

  • 60二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 21:45:02

    見てると元のお話も気になってくるな
    いい文章あるんだなあ

  • 61二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 21:52:56

    振り向くな、振り向くな、後ろには夢がない。
    寺山修司

  • 62二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 21:54:07

    凄いな
    このまま集英社文庫とかの宣伝に使えるよ

  • 63二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:00:20

    死ぬ時は、たゞ無に帰するのみであるという、このツツマシイ人間のまことの義務に忠実でなければならぬ。
    私は、これを、人間の義務とみるのである。
    生きているだけが、人間で、あとは、たゞ白骨、否、無である。

    坂口安吾『不良少年とキリスト』

  • 64二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:02:08

    「世界は何でできてるか考えたことある?…表面は大抵、みんなウソでできているのよ…歴史はみんなウソ、去ってゆくものはみんなウソ、あした来る鬼だけが、ホント!」寺山修司『毛皮のマリー』

  • 65二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:07:29

    そして僕は、同時に、この地球の上のそこここに君と同じい疑いと悩みとを持って苦しんでいる人々の上に最上の道が開けよかしと祈るものだ。
    このせつなる祈りの心は君の身の上を知るようになってから僕の心の中にことに激しく強まった。

    有島武郎『生まれいずる悩み』

  • 66二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:27:45

    このレスは削除されています

  • 67二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:32:50

    「この二つの死は、結局、おれのなかに埋葬されるほかはないのだ。」


    山川方夫『夏の葬列』


  • 68二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:38:10

    こうしてみると個人的に諳んじることができるのがほぼ宮沢賢治だから
    宮沢賢治の教育登場率すごいな
    教科書だけじゃなくてみんなの歌とか幼児系番組で慣れ親しんでいたことを改めて感じる

  • 69二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:51:02

    「お前は書附に書いてある通りに、兄弟一しよに死にたいのぢやな。」
    「みんな死にますのに、わたしが一人生きてゐたくはありません」

    森鴎外『最後の一句』

  • 70二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:56:19

    さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行かう。絶望するな。では、失敬。
    太宰治 津軽

  • 71二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 22:57:54

    日輪は瞼の裏に赫奕と昇った

    三島由紀夫『豊饒の海・奔馬』

  • 72二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 23:13:37

    このレスは削除されています

  • 73二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:11:44

    夢みたものは ひとつの幸福
    ねがつたものは ひとつの愛

    『夢みたものは…』立原道造

  • 74二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:14:04

    君よ!今は東京の冬も過ぎて、梅が咲き椿が咲くようになった。太陽の生み出す慈愛の光を、地面は胸を張り拡げて吸い込んでいる。春が来るのだ。君よ、春が来るのだ。冬の後には春が来るのだ。君の上にも確かに、正しく、力強く、永久の春が微笑めよかし……僕はただそう心から祈る。
    『生まれいづる悩み』有島武郎

  • 75二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:14:37

    月夜の晩に、ボタンが一つ
    波打際に、落ちてゐた。
    それを拾つて、役立てようと
    僕は思つたわけでもないが
    月に向かつてそれは抛ほうれず
    波に向かつてそれは抛れず
    僕はそれを、袂に入れた。
    月夜の晩に、拾つたボタンは
    指先に沁み、心に沁みた。
    月夜の晩に、拾つたボタンは
    どうしてそれが、捨てられようか?
     中原中也 月夜の浜辺

  • 76二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:40:24

    「百年はもう来ていたんだな」
    夏目漱石 夢十夜

  • 77二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:26:10

    「おい、地獄さ行ぐんだで!」
    小林多喜二『蟹工船』

  • 78二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:42:00

    己は 甞てだれであつたのだらう?

    (誰でもなく 誰でもいい 誰か――)

    己は 恋する人の影を失つたきりだ


    立原道造 溢れひたす闇に

  • 79二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 07:55:49

    どっどどどどうどどどうど どどう
    青いくるみも吹きとばせ
    すっぱいかりんも吹きとばせ
    どっどどどどうどどどうどどどう
    宮沢賢治『風の又三郎』

  • 80二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 09:22:22

    >>1

    なんかキタニタツヤや米津玄師の歌詞っぽいなと思ったら影響受けてるっぽいのね。

  • 81二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 09:32:30

    「だが人間は、負けるように造られてはいない」彼は言った。
    「打ち砕かれることはあっても、負けることはないんだ」

    老人と海
    アーネスト・ヘミングウェイ 
    石波杏訳

  • 82二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 10:31:37

    民さんは野菊のような人だ
    伊藤左千夫 野菊の墓

  • 83二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 12:03:55

    ある朝、グレゴール・ザムザが気がかりな夢から目覚めたとき、自分がベッドの上で一匹の巨大な毒虫に変わってしまっているのに気づいた。
    フランツ・カフカ 変身
    原田義人訳

  • 84二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 16:46:22

    人間はみんなが、美しくて強い存在だとは限らないよ
    生まれつき臆病な人もいる。弱い性格の者もいる。メソメソした心の持ち主もいる…
    けれどもね、そんな弱い、臆病な男が自分の弱さを背負いながら、一生懸命美しく生きようとするのは立派だよ

    俺がガスさんが好きなのはね…彼が意志のつよい、頭のいい男だからじゃないんだよ。
    弱虫で臆病のくせに…彼は彼なりに頑張ろうとしているからさ

    遠藤周作『おバカさん』

  • 85二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 16:55:20

    もうけつしてさびしくはない
    なんべんさびしくないと云つたとこで
    またさびしくなるのはきまつてゐる
    けれどもここはこれでいいのだ
    すべてさびしさと悲傷とを焚いて
    ひとは透明な軌道をすすむ
    ラリツクス ラリツクス いよいよ青く
    雲はますます縮れてひかり
    わたくしはかつきりみちをまがる
    宮沢賢治
    春と修羅

  • 86二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 21:22:22

    今更だけど鬼滅本編って芥川龍之介筆頭に著名な文豪と同じ時代の出来事なんだよな
    作中で正にスレに書かれた文学が生み出されてると考えると不思議な感覚だわ
    すげぇ概念だなこれ

  • 87二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:34:00

    悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思つて居たのは間違ひで、
    悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であつた。
    正岡子規『病床六尺』

  • 88二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:50:23

    彼は雨に濡れたまま、アスフアルトの上を踏んで行つた。雨は可也かなり烈しかつた。彼は水沫しぶきの満ちた中にゴム引の外套の匂を感じた。
     すると目の前の架空線が一本、紫いろの火花を発してゐた。彼は妙に感動した。彼の上着のポケツトは彼等の同人雑誌へ発表する彼の原稿を隠してゐた。彼は雨の中を歩きながら、もう一度後ろの架空線を見上げた。
     架空線は不相変あひかはらず鋭い火花を放つてゐた。彼は人生を見渡しても、何も特に欲しいものはなかつた。が、この紫色の火花だけは、――凄すさまじい空中の火花だけは命と取り換へてもつかまへたかつた。

    芥川龍之介 『或阿呆の一生』

  • 89二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:55:04

    「風立ちぬ、いざ生きめやも」
    堀辰雄『風立ちぬ』

  • 90二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 23:07:33

    まだあげ初めし前髪の
    林檎のもとに見えしとき
    前にさしたる花櫛の
    花ある君と思ひけり
    島崎藤村 初恋

  • 91二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 23:27:30

    その時誰か忍び足に、おれの側へ来たものがある。おれはそちらを見ようとした。が、おれのまわりには、いつか薄闇が立ちこめている。誰か、──その誰かは見えない手に、そっと胸の小刀を抜いた。同時におれの口の中には、もう一度血潮が溢れて来る。おれはそれぎり永久に、中有の闇へ沈んでしまった。………
    芥川龍之介『藪の中』

  • 92二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 23:35:13

    いまはもう自分は、罪人どころではなく、狂人でした。いいえ、断じて自分は狂ってなどいなかったのです。一瞬間といえども、狂った事は無いんです。けれども、ああ、狂人は、たいてい自分の事をそう言うものだそうです。
    太宰治 人間失格

  • 93二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 23:54:18

    「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」
    ジョバンニが斯こう云いいながらふりかえって見ましたらそのいままでカムパネルラの座っていた席にもうカムパネルラの形は見えずただ黒いびろうどばかりひかっていました。
    ジョバンニはまるで鉄砲玉のように立ちあがりました。
    そして誰たれにも聞えないように窓の外へからだを乗り出して力いっぱいはげしく胸をうって叫びそれからもう咽喉のどいっぱい泣きだしました。
    もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。

    宮沢賢治『銀河鉄道の夜』

  • 94二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:01:30

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  • 95二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:09:13

    二次元好きの匿名さん25/09/05 00:01:30
    悲しきとき笛を吹きけり。
    ほそく静かに吹きけり。

    その笛の音いろの到かんところには
    かならず笛のねいろを聞くものあらんと
    羽がひやさしきものの静かに耳を傾け
    杖などもちてあらんと思ひ
    われにもあらぬあさましき我がなす笛の
    いつにならば鳴らずなるものか。

    室生犀星 忘春詩集より『笛』

  • 96二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:20:58

    レースはまだつづいている。だが、少年はもうそこにはいないのだ。
    寺山修司

  • 97二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:40:51

    女子に、どのような優れた多くの他の性情があっても、唯だ一つの「女らしさ」を欠けば、それがために人間的価値は零ゼロとなり、女子は独立した人格者でなくなるというのが論者の意見らしいのです。私は疑います、「女らしさ」というものが果してそんなに最高最善の標準として女子の人格を支配するものでしょうか。

    与謝野晶子 『「女らしさ」とは何か』

  • 98二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:58:58

    そこで犍陀多は大きな声を出して、「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己のものだぞ。お前たちは一体誰に尋いて、のぼって来た。下りろ。下りろ。」と喚わめきました。
     その途端でございます。今まで何ともなかった蜘蛛の糸が、急に犍陀多のぶら下っている所から、ぷつりと音を立てて断れました。ですから犍陀多もたまりません。あっと云う間まもなく風を切って、独楽のようにくるくるまわりながら、見る見る中に暗の底へ、まっさかさまに落ちてしまいました。

    芥川龍之介『蜘蛛の糸』

  • 99二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 10:45:55

    このレスは削除されています

  • 100二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 10:59:08

    勧君金屈巵
    満酌不須辞
    花発多風雨
    人生足別離

    コノサカヅキヲ受ケテクレ
    ドウゾナミナミツガシテオクレ
    ハナニアラシノタトヘモアルゾ
    「サヨナラ」ダケガ人生ダ

    勧酒 于武陵
    現代語訳 井伏鱒二

  • 101二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 15:38:00

    人生は地獄よりも地獄的である。地獄の与える苦しみは一定の法則を破ったことはない。
    たとえば餓鬼道の苦しみは目前の飯を食おうとすれば飯の上に火の燃えるたぐいである。
    しかし人生の与える苦しみは不幸にもそれほど単純ではない。

    芥川龍之介「侏儒の言葉」

  • 102二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 16:50:45

    このレスは削除されています

  • 103二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 16:52:22

    吾輩は猫である


    夏目漱石「吾輩は猫である」

  • 104二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 17:44:27

    羞しいことだが、今でも、こんなあさましい身と成り果てた今でも、己は、己の詩集が長安風流人士の机の上に置かれている様を、夢に見ることがあるのだ。岩窟の中に横たわって見る夢にだよ。嗤ってくれ。詩人に成りそこなって虎になった哀れな男を。

    中島敦『山月記』

  • 105二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 17:56:18

    >>1

    さよならだけが 人生ならば

    めぐり会う日は 何だろう

    やさしいやさしい 夕焼と

    ふたりの愛は 何だろう


    寺山修司 「幸福が遠すぎたら」

  • 106二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 18:08:27

    ああ、ジェラシィというのは、なんてやりきれない悪徳だ。私がこんなに、命を捨てるほどの思いであの人を慕い、きょうまでつき随って来たのに、私には一つの優しい言葉も下さらず、かえってあんな賤しい百姓女の身の上を、御頬を染めて迄かばっておやりなさった。ああ、やっぱり、あの人はだらしない。ヤキがまわった。もう、あの人には見込みがない。凡夫だ。ただの人だ。死んだって惜しくはない。

    太宰治『駈込み訴え』

  • 107二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 18:36:33

    私は、自分では確かに正気の積りでいますし、人も亦またその様に取扱って呉くれていますけれど、真実まったく正気なのかどうか分りません。狂人かも知れません。それ程でないとしても、何かの精神病者という様なものかも知れません。兎とに角かく、私という人間は、不思議な程この世の中がつまらないのです。生きているという事が、もうもう退屈で退屈で仕様がないのです。

    江戸川乱歩『赤い部屋』

  • 108二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:43:08

    このレスは削除されています

  • 109二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:46:14

    暴君ディオニスは、群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。
    「おまえらの望みは叶ったぞ。おまえらは、わしの心に勝ったのだ。信実とは、決して空虚な妄想ではなかった。どうか、わしをも仲間に入れてくれまいか。どうか、わしの願いを聞き入れて、おまえらの仲間の一人にしてほしい。」

  • 110二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:47:17

    >>109

    太宰治 走れメロス

  • 111二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:49:53

    知らない作品も多くて良い一節をピタッと持って来れる人尊敬する
    完走してないけど感想会もしたいくらい

  • 112二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 23:00:39

    もろの崖より たゆみなく
    朽ち石まろぶ 黒夜谷
    鳴きどよもせば 慈悲心鳥の
    われにはつらき 睡りかな

    榾組み直し ものおもひ
    ものうちおもひ 榾組みて
    はやくも東 谷のはて
    雲にも朱の 色立ちぬ

    宮沢賢治『製炭小屋』

  • 113二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 23:34:40

    「二つの魂が、ああ!私の胸に棲んでいる。一方は他方と別れたい」
    ゲーテ作「ファウスト」
    一応元ネタは文学というより戯曲なのでスレチだと思ったら消してください

  • 114二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 01:49:50

    戯曲とか劇台本も文学の一環として読み物になってたりするしありな気もするけどどうなんだろな

  • 115二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 02:36:02

    分類としては戯曲もばっちり文学に入りますよ

  • 116二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 10:46:29

    神は在る、晴天と共に在る。
    神は在る、鋼鉄の光に在る。

    神は在る、天体は鉄鉱である。
    神は在る、炎炎と熾つてゐる。


    鋼鉄風景(海豹と雲)
    北原白秋

  • 117スレ主25/09/06(土) 11:31:02

    戯曲ありです!

    あまり狭く考えずなんでもどうぞ

    著作権切れ作品が読めるサイト↓

    青空文庫 Aozora Bunkowww.aozora.gr.jp
  • 118二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 12:48:14

    Was it the taste of blood? . . . Nay; but perchance it was the taste of love. . . . They say that love hath a bitter taste. . . .
    血の味なのかい、これは? ……いいえ、そうではなくて、たぶんそれは恋の味なのだよ。恋はにがい味がするとか……

    オスカー・ワイルド サロメ
    福田恆存訳

  • 119二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 13:02:43

    いったい、僕たちに罪があるのでしょうか。貴族に生れたのは、僕たちの罪でしょうか。ただ、その家に生れただけに、僕たちは、永遠に、たとえばユダの身内の者みたいに、恐縮し、謝罪し、はにかんで生きていなければならない。
    (中略)
    僕の自殺を非難し、あくまでも生き伸びるべきであった、と僕になんの助力も与えず口先だけで、したり顔に批判するひとは、陛下に菓物屋をおひらきなさるよう平気でおすすめ出来るほどの大偉人にちがいございませぬ。
    太宰治 『斜陽』

  • 120二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 14:57:09

    何よりも嫉ましかったのは、彼は私のような独自性、あるいは独自の使命を担っているという意識を、毫も持たずに生き了せたことであった。

    三島由紀夫『金閣寺』

    縁壱は後で自分が無惨を殺すために生まれて来たんだと気付くけど、時系列的に

  • 121二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 15:41:50

    私が小鳥を愛すれば愛するほど、小鳥はより多く私そのものである。
    私にとっては小鳥はもう私以外の存在ではない。
    小鳥ではない。小鳥は私だ。
    私が小鳥を活きるのだ。

    有島武郎『惜みなく愛は奪う』

  • 122二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 15:56:03

    そして、彼等は、立ち上った。――もう一度!

    小林多喜二『蟹工船』

  • 123二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 18:45:44

    なにこの美しいスレ

  • 124二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 21:37:43

    あまり言葉のかけたさに あれ見さいなう 空ゆく雲の早さよ
    閑吟集 235番

  • 125二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:04:07

    BLEACHの巻頭ポエムみたいで良いねこのスレ

    自分の境遇を思わせる箇所が目につくたびに、おれはわが身と引き比べた。
    アダムと同じく、自分もこの世の存在とまったく無縁に見える
    (中略)
    まわりを見ても、同じような存在はいないし、聞いたこともない。
    では自分は怪物で、この地球上の穢れなのか?
    だから誰もがおれから立ち去り、誰もがおれを見捨てるのか?

    メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』

  • 126二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:48:31

    みんな引き出し多くてすごいな
    的確にエモい文章選ぶセンスが高くて圧倒されるわ

  • 127二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:57:38

    「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」
    ダンテ・アリギエーリ『神曲』

  • 128二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 23:28:10

    「死んだら、埋めて下さい。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星の破片を墓標に置いて下さい。そうして墓の傍に待っていて下さい。また逢いに来ますから」
    自分は、いつ逢いに来るかねと聞いた。
    「日が出るでしょう。それから日が沈むでしょう。それからまた出るでしょう、そうしてまた沈むでしょう。――赤い日が東から西へ、東から西へと落ちて行くうちに、――あなた、待っていられますか」
    自分は黙って首肯いた。女は静かな調子を一段張り上げて、
    「百年待っていて下さい」と思い切った声で云った。
    「百年、私の墓の傍に坐って待っていて下さい。きっと逢いに来ますから」

    夏目漱石 『夢十夜』

  • 129二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 23:36:43

    窓の外の若葉について考えていいですか
      そのむこうの青空について考えても?
      永遠と虚無について考えていいですか 
      あなたが死にかけているときに
      あなたが死にかけているときに
      あなたについて考えないでいいですか
      あなたから遠く遠くはなれて
      生きている恋人のことを考えても

      それがあなたを考えることにつながる
      とそう信じてもいいですか 
      それほど強くなっていいですか
      あなたのおかげで
      谷川俊太郎 『これが私の優しさです』

  • 130二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 23:52:22

    メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かねばならぬと決意した。

    太宰治 「走れメロス」

  • 131二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:08:08

    「きみが帰ることで、傷つけられる人間や、引き裂かれる家族の数を少なくすることができるかもしれぬ。
    それがきみにとって、価値ある目標と思えるのなら、我々はひとまず別れを告げることとしよう。」
    ハリー・ポッターと死の秘宝 J.K.ローリング

  • 132二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 01:16:07

    「地獄はここにあります。頭のなか、脳みそのなかに。大脳皮質の襞のパターンに。目の前の風景は地獄なんかじゃない。目を閉じればそれだけで消えるし、ぼくらは普通の生活に戻る。だけど、地獄からは逃れられない。だって、それはこの頭のなかにあるんですから」

    伊藤計劃 『虐殺器官』

  • 133二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 09:52:17

    ほしゅ

  • 134二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 15:17:52

    つまり自分には、人間の営みというものが未だに何もわかっていない、という事になりそうです。自分の幸福の観念と、世のすべての人たちの幸福の観念とが、まるで食いちがっているような不安、自分はその不安のために夜々、転輾てんてんし、呻吟しんぎんし、発狂しかけた事さえあります。自分は、いったい幸福なのでしょうか。自分は小さい時から、実にしばしば、仕合せ者だと人に言われて来ましたが、自分ではいつも地獄の思いで、かえって、自分を仕合せ者だと言ったひとたちのほうが、比較にも何もならぬくらいずっとずっと安楽なように自分には見えるのです。

    太宰治『人間失格』

    童磨は感情が無いから不安や悩みを感じたりはしなさそうなので違うかもだけど

  • 135二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 15:57:53

    さよなら。もうあわないよ。さよなら。

    宮沢賢治『よだかの星』

  • 136二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 16:30:18

    このレスは削除されています

  • 137二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 19:07:10

    >>67

    そりゃキャラと合ってる一部分を抜き出すのより元の作品の文脈に乗ってる方が味わい深いけどさ…

    主人公が助けに来てくれた女の子を突き飛ばして殺してしまってそのせいで女の子の母親も死んでしまう夏の葬列を義勇さんにあてるのやめたげてよ…義勇さんの自認と被ってるのがまた…

  • 138二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 19:21:54

    おやすみなさい。私は、王子さまのいないシンデレラ姫。あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか? もう、ふたたびお目にかかりません。

    太宰治 『女生徒』より
    入隊前の蜜璃ちゃんに合うなぁと思った

  • 139二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 19:30:10

    我が蝋燭は両端から燃える
    朝まではもたないだろう
    しかし、ああ、我が敵よ、我が友よ
    ーーそれは眩き光を齎すのだ
    (エドナ・セント・ヴィンセント・ミレー「あざみの果」)

  • 140二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 19:52:38

    厨子王は黙って聞いていたが、涙が頬を伝って流れて来た。
    「そして、姉えさん、あなたはどうしようというのです」
    「わたしのことは構わないで、お前一人ですることを、わたしと一しょにするつもりでしておくれ。お父うさまにもお目にかかり、お母さまをも島からお連れ申した上で、わたしをたすけに来ておくれ」

    森鴎外『山椒大夫』

  • 141二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 20:19:31

    きょう、ママンが死んだ。もしかすると、昨日かも知れないが、私にはわからない。


    アルベール・カミュ『異邦人』より

    こんな感じかあ、難しいな。

  • 142二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 20:20:42

    「うつし世はゆめ 夜の夢こそまこと」

    --江戸川乱歩

  • 143二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 21:40:31

    ある日 悲哀が私をうたはせ
    否定が 私を酔はせたときに
    すべてはとほくに 美しい
    色あひをして 見えてゐた

    涙が頬に かわかずにあり
    頬は痛く ゆがんだままに
    私はそれを見てゐたのだが
    すべては明るくほほゑむかのやうだつた

    たとへば沼のほとりに住む小家であつた
    ざわざわと ざわめき鳴つて すぎて行く
    時のなかを朽ちてゆく あの窓のない小家であつた……

    しかし 世界は 私を抱擁し
    私はいつしか 別の涙をながしてゐた
    甘い肯定が 私に祈りをゆるすために


    立原道造 『午後に』

  • 144二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 21:54:29

    この道は、どこへつづいているのか。それは、伸びて行く植物の蔓に聞いたほうがよい。蔓は答えるだろう。
    「私はなんにも知りません。しかし、伸びて行く方向に陽が当たるようです。」

    太宰治 パンドラの匣

  • 145二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 23:15:06

    このレスは削除されています

  • 146二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 23:16:36

    小さき者よ。
    不幸なそして同時に幸福なお前たちの父と母との祝福を胸にしめて人の世の旅に登れ。
    前途は遠い。
    そして暗い。
    然し恐れてはならぬ。
    恐れない者の前に道は開ける。

    行け。勇んで。小さき者よ。

    有島武郎『小さき者へ』

  • 147二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 23:50:10

    さてもし、客観的・経験的な方法で唯物論の尤もらしい糸を手懸りにして生きてきたような人間が、いまや死による徹底的破壊──これが彼をじっと凝視している──の恐怖にかられて我々の門をたたくことでもあるとしたら、それこそ最も簡単なかつ彼の経験的見解にふさわしい仕方で彼の心をしずめてやることができるだろう。…

    アルトゥール・ショーペンハウアー 「我々の真実の本質は死によって破壊せられないものであるという教説によせて」
    『Parerga und Paralipomena: Kleine philosophische Schriften』所収

  • 148二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 00:21:17

    幸福な両の目よ、おまえたちが見てきたものは、何はともあれ、やはり本当に美しかった。

    ゲーテ「ファウスト」

  • 149二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 01:01:25

    ロクでもない美術品の首よりも私はこの生きた首が好きである。

    高村光太郎『人の首』

  • 150二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 01:18:34

    自分をみじめに見せないことは、何より他人の魂のために重要だ。だから俺はさらりと言ってのけた、「愛していない」と。

    三島由紀夫 『金閣寺』

  • 151二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 02:02:33

    もはや文学から完全に外れてオペラなのでアウトかも知れない。アウトならば削除する。

    Tramuta in lazzi lo spasmo ed il pianto,
    in una smorfia il singhiozzo e ’l dolor… Ah!
    Ridi, Pagliaccio,
    sul tuo amore infranto!
    Ridi del duol, che t’avvelena il cor!

    苦悩と涙を戯けに変えて、
    作り笑いの中に嗚咽と痛みを隠して…ああ!
    笑え、道化師よ、
    砕けたお前の愛の前に!
    笑い飛ばせ、お前の心を毒するその苦しみを!
    (意訳)

    R. Leoncavallo, Pagliacci「Vesti la giubba」
    ルッジェーロ・レオンカヴァッロ 『道化師』より「衣装をつけろ」から抜粋

  • 152二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 02:52:09

    私は、ただ、あの人から離れたくないのだ。ただ、あの人の傍にいて、あの人の声を聞き、あの人の姿を眺めて居ればそれでよいのだ。そうして、出来ればあの人に説教などを止してもらい、私とたった二人きりで一生永く生きていてもらいたいのだ。

    太宰治『駈込み訴え』

  • 153二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 09:59:55


    私の心が傷ついたとて

    それを私はいまはおそれない

    ひとつの声が正しく命じる

    ーー地に忠であれ!と


    立原道造 恢復

  • 154二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 16:12:30

    私は悪人だから、悪事が厭(いや)だ。悪い自分が厭で厭でたまらないのだ。ナマの私が厭で不潔で汚くてけがらはしくて泣きたいのだ。私はできるなら自分をズタ/\に引き裂いてやりたい。そしてもし縫ひ直せるものならすこしでもましなやうに縫ひ直したい。

    坂口安吾『蟹の泡』

  • 155二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 17:45:04

    今ある快楽が偽りであるという感じと、今ない快楽のむなしさに対する無知とが、定めなさの原因となる。

    ブレーズ・パスカル『パンセ』

  • 156二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 18:47:50

    ……おれはまだ母親の胎内にいるのだ。こんな恐ろしい「胎児の夢」を見てもがき苦しんでいるのだ……。

    夢野久作「ドグラ・マグラ」

  • 157二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 19:06:58

    芸術に始源がありとして、それは何だか知つてゐるか?――「叫びたい」ことだ!
    中原中也『詩と詩人』

  • 158二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 19:26:32

    おっかさんは、ぼくをゆるして下さるだろうか
    『銀河鉄道の夜』宮沢賢治

  • 159二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 19:27:18

    「報いはない」
    悪魔はどこまで行っても、この言葉を囁くのだ。
    「救いはない」
    僕の胸はたえずこの声にしめつけられる。
    「頌歌はない」
    寂寥は至る所で僕を待ち構えている。
    「勝利はない」
    だからと言って、僕が敗北したと、だれが言えよう。

    原口統三『二十歳のエチュード』

  • 160二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 20:31:17

    ──五歳の元日の朝、赤いコーヒー様のものを私は吐いた。主治医が来て「受けあえぬ」と言った。カンフルや葡萄糖が針差のように打たれた。手首も上膊も脈が触れなくなって二時間がすぎた。人々は私の死体を見た。
    (中略)
    何度となく危機が見舞った。私に向って近づいてくる病気の跫音で、それが死と近しい病気であるか、それとも死と疎遠な病気であるかを、私の意識は聴きわけるようになった。

    三島由紀夫『仮面の告白』

  • 161二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 21:48:13

    君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年にならなくちゃいけないんだ。なにがあろうとさ。そうする以外に君がこの世界を生きのびていく道はないんだからね。そしてそのためには、ほんとうにタフであるというのがどういうことなのか、君は自分で理解しなくちゃならない。

    村上春樹『海辺のカフカ』

  • 162二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 22:04:02

    ああ、別離は、くるしい。

    太宰治「グッド・バイ」

  • 163二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 22:34:20

    「ほれ、ホッペタを食べてやりなさい。ああおいしい。姫君の喉もたべてやりましょう。ハイ、目の玉もかじりましょう。すすってやりましょうね。ハイ、ペロペロ。アラ、おいしいね。もう、たまらないのよ、ねえ、ほら、ウンとかじりついてやれ」
    女はカラカラ笑います。
    綺麗な澄んだ笑い声です。
    薄い陶器が鳴るような爽やかな声でした。

    坂口安吾『桜の森の満開の下』

  • 164二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 23:48:57

    もうけつしてさびしくはない
    なんべんさびしくないと云つたとこで
    またさびしくなるのはきまつてゐる
    けれどもここはこれでいいのだ
    -宮沢賢治『春と修羅より「小岩井牧場」』-

  • 165二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 00:15:07

    彼は空も見なかった。道も見なかった。月はなおさら目にはいらなかった。ただ見たのは、限りない夜である。夜に似た愛憎の深みである。

    芥川龍之介『偸盗』

  • 166二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 00:59:29

    ところが、翼をひろげないさきに、もう一滴落ちてきました、それで、つばめは目をあげて、見たのです──ああ! 何を見たのでしょう?
    幸福な王子の目が涙でいっぱいになり、黄金の頬を涙が流れ落ちていたのです。

    オスカー・ワイルド 「幸福な王子」
    西村孝次 訳

  • 167二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 01:35:51

    ハリーは振り返って、椅子の下で震えている小さな傷ついた生き物を一瞥した。 「先生、あれは何ですか?」

    「我々の救いの及ばぬものじゃよ」ダンブルドアが言った。


    J.K.ローリング 「ハリー・ポッターと死の秘宝」

    松岡佑子 訳


  • 168二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 01:46:05

    なんのために生まれて

    なんのために生きるのか

    こたえられないなんて

    そんなのはいやだ!


    アンパンマンマーチ

    やなせたかし作詞

  • 169二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 02:08:50

    生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ

    ウィリアム・シェイクスピア 「ハムレット」

  • 170二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 08:37:05

    私は私自身さえ信用していないのです。つまり自分で自分が信用出来ないから、人も信用できないようになっているのです。自分を呪うより外に仕方がないのです。

    夏目漱石「こころ」

  • 171二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 15:46:01

    このレスは削除されています

  • 172二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 16:00:27

    人間はやはり信じられぬ。

    人間は自己の肉体の苦痛の前にはやはり、すべての人類への友情、信義をも裏切る弱い、もろい存在である。


    『白い人・黄色い人』遠藤周作

  • 173二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 17:12:42

    このレスは削除されています

  • 174二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 17:15:08

    前略)向かいの壁から巨大な顔のポスターが見つめている。こちらがどう動いてもずっと目が追いかけてくるように描かれた絵の一つだった。
    絵の下には
     ※“ビッグ・ブラザーがあなたを見ている”※
    というキャプションがついていた。

    ジョージ・オーウェル 『一九八四年』

  • 175二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 17:34:15

    このレスは削除されています

  • 176二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 17:35:47

    いのち短し 恋せよ乙女

    『ゴンドラの唄』吉井勇

  • 177二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 17:40:24

    青空文庫からまるっとコピペしてくるのはいいけど、完全にコピペのままだとたまに漢字へ振られたルビが残ってて繰り返しみたいになるからリズム損なわれるな(今更な自戒)

  • 178二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 18:58:13

    いまを いきる ことで

    あつい こころ もえる

    だから きみは いくんだ ほほえんで

    そうだ うれしいんだ いきるよろこび

    たとえ むねのきずが いたんでも

  • 179二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 19:00:53

    >>178

    アンパンマンマーチ やなせたかし

  • 180二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 19:05:03

    >>168

    ちょっと訂正


    なんのために生まれて

    なんのために生きるのか

    こたえられないなんて

    そんなのはいやだ!


    なにがきみのしあわせ

    なにをしてよろこぶ

    わからないまま終わる

    そんなのはいやだ!


    アンパンマンマーチ 作詞やなせたかし

  • 181二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 20:14:18

    あなたに祝福と加護がありますように。あなたのお受けになる不幸がこれ以上でございませんように! 
    生きて幸福になり、ほかの方たちを幸福にしてあげてください。

    シェリー メアリー「フランケンシュタイン」

  • 182二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 20:44:59


    生きるって、時には周りを傷つける時があるの

    生きようとするために、人を傷つけてしまう女がおるんやわ

    わたしは……そんな女かもしれない

  • 183二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 20:46:15

    >>182

    遠藤周作『彼の生きかた』

  • 184二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 21:29:34

    「これこそ自分が十余年間苦心惨憺して造ろうとして造り得なかった理想の至魚だ。自分が出来損いとして捨てて顧みなかった金魚のなかのどれとどれとが、いつどう交媒して孵化して出来たか」
    * * *
    「意識して求める方向に求めるものを得ず、思い捨てて放擲した過去や思わぬ岐路きろから、突兀として与えられる人生の不思議さ」

    金魚撩乱 岡本かの子

  • 185二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 21:35:36

    風とも 鳥とも 花とも かかはりなく
    私は 立つてゐる
    自らのかげが地に
    投げる時間に見入りながら
    (中略)
    私は おきわすられた ただ一本の柱だ
    さうして 何の 廃墟に 名前なく
    かうして 立つてゐる 私は 柱なのか
    答へもなしに あらはに 外の光に?
    嘗ての日よりも 踏みしめて
    強く立たうとする私には ささへようとするなにがあるのか!

    立原道造『石柱の歌』

  • 186二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 21:38:11

    僕はどうすればいいのだ。悲しむのか。だが悲しむには余りに大きな悲しみだ。怒るのか。だが怒るには余りに深い憎みだ。

    江戸川乱歩『孤島の鬼』

  • 187二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 21:44:01

    運命が冷酷なものなら、運命を圧倒してその先きまわりをする唯一つの道は、人がその本能の生の執着を育てて「大死」を早める事によって、運命を出し抜く外にはない

    運命が親切なものなら運命と握手してその愛撫を受ける唯一つの道は、人がその本能の執着を育てて「大死」を早める事によって、運命を狂喜させる外にはない。

    何れにしても道は一つだ。

    有島武郎『運命と人』

  • 188二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 21:59:34

    このレスは削除されています

  • 189二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 22:01:58

    ……だが、もう逝こう、では失礼、そう待たしてもおけない、御覧なさい、月の光が迎えに来ましたからなあ!

    エドモン・ロスタン『シラノ・ド・ベルジュラック』
    辰野隆・鈴木信太郎 訳

  • 190二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 23:25:19

    「聴いてくれ、生まれて世に在るのはすばらしいことだ。日々の新たな太陽を待ち、その光を見るのは素晴らしい。」

    ーガブリエル・ダンヌンツィオ『聖セバスチャンの殉教』(戯曲)

  • 191二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 23:32:49

    ふるさとは 遠きにありて 思ふもの
    そして悲しく うたふもの

    室生犀星『抒情小曲集』より 小景異情 その二

  • 192二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 23:49:00

    武士道といふは、死ぬ事と見付けたり。
    (中略)
    我人、生くる方がすきなり。多分すきの方に理が付くべし。若し図にはづれて生きたらば、腰抜けなり。この境危ふきなり。図にはづれて死にたらば、犬死気違なり。恥にはならず。これが武道に丈夫なり。

    『葉隠』

  • 193二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 23:51:58

    喉は燃える炭火 口からは炎が吹き出る

    旧約聖書 詩篇 41編第13節

  • 194二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 23:54:28

    どんな、どん底の人間だつて希望は残つてゐる。さう、それは正しい。どんなどん底の人間も希望を失ふことが出来ないのだ。それが生命の、いのちある証拠なのだ。判るか、俺の言ふことが――。人間は生きてゐる限りこの希望といふ生物を背負ふべき宿命をもつてゐるのだ。

    北條民雄『断想』

  • 195二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 23:59:19

    「又、会うぜ。きっと会う。滝の下で」

    三島由紀夫 『豊饒の海・春の雪』

  • 196二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 00:12:59

    別のポケットの煙草が手に触れた。私は煙草を喫んだ。一ト仕事終えて一服している人がよくそう思うように、生きようと私は思った。

    三島由紀夫『金閣寺』

  • 197二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 08:23:21

    次スレほしいです

  • 198二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 12:50:05

    私はあなたの愛に値しないと思ふけれど
    あなたの愛は一切を無視して私をつつむ

    高村光太郎 『智恵子抄』より 「亡き人に」

  • 199二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 13:38:28

    国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
    川端康成作「雪国」

  • 200二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 13:42:20

    死闘の果てでも、祈りを。

    失意の底でも、感謝を。

    絶望の淵でも、笑顔を。

    憎悪の先にも、慈悲を。

    残酷な世界でも、愛情を。

    非情な結末にも、救済を。

    重ねた罪にも、抱擁を。

    これは、日本一慈しい鬼退治。

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