- 1二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:49:07
- 2二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:50:53
追記
あくまでしのぶさんのキャイキャイ楽しむ姿を想像する趣旨なので、本編との細かい相違は凪る所存 - 3二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:04:17
蝶屋敷診察室
各隊士の診療記録が納められている書棚に、何故か一人だけ2冊分存在する竈門炭治郎の記録簿
内1冊は、治療や機能回復訓練の経過でなく、胡蝶しのぶが徒然なるままに記した(主観的)記録がつづられている
しのぶ(今日も炭治郎君の頑張る姿はとっても素敵。薬湯をかけられる直前にギュッと目をつぶって顔をしかめちゃうところが可愛いです。カナヲやアオイに負けてショボンと病室に戻るところとか、ナデナデしたくなっちゃいます) - 4二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:05:36
しのぶさん…カワイイ
- 5二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:05:43
体調とか顔色とかが改善されそうで良いじゃん
- 6二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:13:54
しのぶ(炭治郎君は真面目訓練に来続けてますね
感心感心♪
あぁ〜、もうなんでこんなにいい子なんですか!
あれ絶対に
「二人の分も頑張ろう!勝ち方を教えてあげるのだ!」
とか考えてる顔ですよ!)
外見は優しく見守るお姉さんで、内心ではゴロゴロ悶えてる - 7二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:19:52
しのぶ(きよ、なほ、すみ、たちも大分懐いて来てますね。)
しのぶ(良い隊士っていうのは、子どもに好かれちゃうんですよ)シリマセンケド - 8二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:43:18
遠方で負傷した隊士への往診と、警備任務が続いて十日ぶりに屋敷に戻ってきたしのぶ
稽古場を覗きに行くと、ちょうど反射訓練でカナヲと湯呑みの奪い合いをしている炭治郎を目撃する
しのぶ(いい集中力です!……あ、そこ…もうちょっと…!)
ガッ! スッ!(カナヲの防御を抜けて湯呑みを掴んだ炭治郎)
カケタラ カワイソウ ダヨ ←炭治郎の表情から聞こえた(気がした)心の声
コトン (湯呑みをカナヲの頭の上にそっと置く)
しのぶ(!!!!!!
なんですか!?紳士ですか!?
こないだはカナヲにコテンパンにされてたのに!
自分がやるときだけは、優しいんですか!?優しすぎませんか!?)
外面:後輩が見せた成長に微笑む先輩
内面:心の中のミニしのぶが、両腕ブンブン全身クネクネ - 9二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:44:31
このしのぶさんかわいいな
- 10二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:57:01
後日 再び、反射訓練 炭治郎 v.s. カナヲ
ガガガガガガガガガガダダダダダダダダダダ!!!
息詰まる壮絶な攻防戦
両者同時にフリーの右手で掴んだ湯呑みを持ち上げたところで、ピタリと静止して引き分けに
しのぶ(あの二人、ホントに癸ですか? 不覚にも、息を止めるくらい見入っちゃいました…)ハァハァ ドキドキ
アオイ「? しのぶ様、お顔どこかにぶつけたりされました?」
しのぶ「え? (手鏡)あら? 薄いけど……痣? いつの間に?」 - 11二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 02:23:47
さらに翌日 全身訓練の鬼ごっこ
この日は役割を入れ替えて、逃げる炭治郎を追うカナヲ
炭治郎(やっぱりこの子、速い! 単純なスピードもそうだけど、切り返しの重心移動がすごく滑らかだ!追いつかれる!?)
ズルッ! ガクンッ!
踏み込みに角度をつけ過ぎて足を滑らせるカナヲ
炭治郎「!? 危ない!!!」
転びそうになったカナヲを無理やり掴もうとした結果、もつれ合ってバランスを崩し仰向けに倒れ込む炭治郎と、その上に倒れ込んでしまうカナヲ
顔の近さに大慌ての炭治郎と、ほんの少しキョトンとしてからすぐにハッとなって飛び退くカナヲ
炭治郎「コ゚、ゴメン! 大丈夫だった?」アセアセ ワタワタ
カナヲ「……」コクリ
しのぶ(……ふ、不意打ちであの大接近は…むしろ私にダメージが……
しかも炭治郎君、転んだカナヲのために自分から下敷きになって、倒れた後もまずは相手の心配を……
あ、ダメ……尊い…)パァァァ
その日の蝶屋敷では、(しのぶの活動限界により)午後から休診となったという - 12二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 02:49:09
善逸「炭治郎ってさ、そういう耳飾りしてるってことは、花札好きなの?」
炭治郎「実は、花札自体はよく知らないんだ。ウチに代々伝わってるものだから、おじいちゃんや父さんから受け継いだんだけど」
善逸「他の札の飾りもあんの?」
炭治郎「う〜ん、どうだろうな……少なくとも見たことはないけど……」
しのぶ(…………)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
後日
しのぶ「それでは、三日後のお昼ごろには戻るから。後は頼んだわね、アオイ」
アオイ「はい。 道中お気をつけて」
任務で外出中のカナヲを除いた、きよ、なほ、すみ、アオイに見送られて蝶屋敷を後にするしのぶ。
手にしたカバンの取手には、”牡丹に蝶”の花札をモチーフにした根付が小さく揺れている。
しのぶ(時間が無かったので間に合せになりましたけど、我ながらなかなかいい出来です♪) - 13二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 07:21:10
推し活で寿命縮めんな笑
- 14二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 12:47:29
手先が器用なので、炭治郎グッズをなかなかのクオリティで自作できちゃうしのぶさん
すっごい精緻なの作りそう - 15二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 18:35:49
さりげなく炭治郎の着物と同じ柄を使った小物とか作成してカナヲにあげてたりしそう
- 16二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 20:17:42
こんなん、とか
炭治郎「頑張れ!! 人は心が原動力だから……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ホワン ホワン
カナヲ「」ポケー
縁側で炭治郎の言葉を回想中
しのぶ(炭カナ来てます……そうだ!)
翌日 カナヲとの稽古後。緑と黒の市松模様のがま口の小銭入れを渡すしのぶ
しのぶ「いつもコインをむき出しで持ち歩いてましたからね。何かに入れておいた方がいいでしょう」
カナヲ「! 師範、この柄…………」
しのぶ「“大事に”してくださいね?」イミアリゲ エガオ
カナヲ「///」
その日、もらったがま口をポケットにしまわず、大事そうにきゅっと持ってはチラチラと何度も見ているカナヲの姿が
しのぶ(炭カナ、キテマス!)
興奮のあまり、自分の鍛錬用の打ち込み台を一晩で
dice1d10=6 (6)
個壊す蟲柱様
- 17二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:18:51
しのぶ(カナヲがあの小銭入れを気に入ってくれたみたいで何よりですが、見ていると私も何か欲しくなりますね。しかし、あまり露骨なものを持つのは……)ウーム
ポク ポク ポク …… チーン!
数日後のある暑い日
炭治郎「しのぶさん、その扇子おしゃれですね」
なほ「ホントです! 新調されたんですか?」
しのぶ「ええ。前のものは随分長く使っていて、傷んでましたから。作っちゃいました♪」
炭治郎「自分で作ったんですか!? すごいなぁ」
なほ「しのぶ様はとっても器用ですから!」フスー
しのぶ「ふふっ、ありがとう、なほ」
すみ「なほー! ちょっときてー!」
なほ「はーい! しのぶ様、行ってきます!」
炭治郎「俺も手伝えることなら手伝うよ! では、しのぶさん! 失礼します!」
二人を見送ってから、開いたままの扇子を見つめるしのぶ。
扇面に描かれているのは、藤の花の房と、優美なヒレの金魚、薄桃色と藤色の二匹の蝶。
それをパタパタと閉じていくと、折り目の山の部分が重なり合って現れる、デフォルメした炭治郎の顔
しのぶ「…………♪」 - 18二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:11:09
アオイ「すみません、しのぶ様。 お手を煩わせてしまって」
しのぶ「普段からお屋敷のことはアオイたちに任せっきりですからね。 手が空いたときくらいはお手伝いしますよ」
アオイ「ありがございます。 それでは、私は奥の病室のシーツや布団を回収してくるので、しのぶ様は手前の病室をお願いします」
壱号病室に入るしのぶ。順番にシーツや布団、枕の覆いを手際良く外していく
猪之助のベッド
しのぶ「うんしょ、っと」テキパキ
善逸のベッド
しのぶ「うんしょ、うんしょ」テキパキ
炭治郎のベッド
しのぶ「…………」ジーッ
しのぶ(……いやいやいや、今なにしようとしました、私?)
心の中で、まくらに顔を埋めてほっぺたグリグリするミニしのぶを脇に追いやりながら。
しのぶ(いやいやいやいや。 それはもうダメでしょう!? 柱として! 医師として! というか、まず人として!)
頭をプルプルと振ってから、さっさと片付けてしまおうと寝具に手を伸ばす。
掴んだ掛け布団から、先程までは感じなかった温もり。
全集中・常中を寝ている間も行っている炭治郎は、他の二人よりも就寝中の体温が高く、熱が残りやすい。
しのぶ「………………」
しのぶ(……お、落ち着いて。 ここで抑えなかったら、もう未熟者とかそれ以前の問題よ……。 深呼吸です)
スゥーッ フワァッ(←香り成分 into 鼻腔)
しのぶ(アッ…………) - 19二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:13:36
〜その日の午後〜
炭治郎「失礼しまーす。 しのぶs……どうしたんですか!?」
診察室に入っていく炭治郎。 そこで待っていたのは、光を失いかけた瞳で、ぐったりと椅子に腰掛けて煤けているしのぶの姿。
しのぶ「あぁ、たんじろうくん……だいじょうぶですよ。 なんともないので、おきになさらず……」
炭治郎「そうは見えませんけど!?」
炭治郎(ものすごい、自責と羞恥のにおいだ!? ……でも、ちょっとだけ幸せそうなにおいもしてる?)
一体何が!? と、戦慄する炭治郎の前で、未だ立ち直りきれてないしのぶが、フフフと自虐的に嗤う。
しのぶ(何してるんですか私バカですかバカですね頭大丈夫ですか何が蟲柱ですかこんな私が皆さんを引っ張っていく立場とか図々しいにもほどがありますあり得ないですもう私なんて柱どころかそれこそ虫ですムシケラですごめんなさいでもあのかほりはホントに幸せな気分にってだからそういうところがダメだってなんどいえば(後略))
- 20二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 10:04:22
しのぶさん…ww
- 21二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 12:40:18
炭治郎絡みだとポンコツ・暴走気味だけど、それでも鬼殺隊として活動しやすいような配慮はバッチリだと信じてる
- 22二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 12:44:56
炭治郎の洗濯物に顔突っ込んでそうなしのぶさん
- 23二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 19:07:33
ポンコツ化するほどに推し。でも自制もちゃんと効いてるのでえらい
- 24二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 02:15:47
とある月夜。一日の終りに屋敷の周囲を軽く見回ってから戻ろうとしたしのぶが、屋根の上で坐禅を組む炭治郎をみつけた。
しのぶ(ハァ、カッコいい……。お月様を背景にした炭治郎君の真剣な表情……堪らないです♪)
キッチリ四半刻は堪能した後で、さすがに危なくないように注意喚起くらいはしておこうと、自身も屋根の上に飛び上がり、炭治郎に声を掛ける。
しのぶ「こんばんは、炭治郎君。 頑張ってますね」
炭治郎「しのぶさん! すみません、勝手に上がってしまって」
しのぶ「(素直でかわいい♪) ええ、本当なら危ないので立ち入り禁止です……けど、怪我や事故に気をつけてくれるなら、特別に……ね」
いたずらっぽくパチリとウィンクされてドキドキしている炭治郎に癒やされながら、しばらくおしゃべりに興じる。
しのぶ「さて、私はそろそろ戻ります。 炭治郎君も、あまり根を詰めすぎないようにしてくださいね」
炭治郎「はい……あの、しのぶさん?」
しのぶ「はい?」
炭治郎「その、時々でいいので、またこうやってお話できませんか?」
しのぶ(………………えっ? 炭治郎くんが? 誰と? 私と? 二人で? おしゃべり? ええぇっ!?!?)
衝撃で一瞬固まるしのぶ。思いもよらなかった申し出に内心大歓喜するも、歳も立場も上の者としての矜持がなんとか外面を取り繕わせる。
しのぶ「あらぁ? 鍛錬のため、じゃなかったんですか?」
探るような目つきでからかうようにニヤリと笑みを浮かべるしのぶ。素直な炭治郎のワタワタと慌てる様子が見られることを期待しての返しは、しかしながら空振りに終わることになる。
炭治郎(話してる間、しのぶさんから嬉しそうなにおいがしてたから、良い息抜きになれば、と思ったけど……そうだよな。 柱のしのぶさんは俺なんかよりもずっと忙しいだろうし、無理に時間を奪っちゃ悪いよな)
炭治郎「そう……ですよね。 俺も、もっと鍛錬に集中しないといけませんし……」 <アレ? タンジロウクン? モシモーシ?
炭治郎「しのぶさん、お忙しそうですもんね。 急にすみませんでした。」 <イヤ、アノ……
炭治郎「今日はありがとうございました! 俺はもう少しだけやっていくんで! おやすみなさい!」 <アッ、ハイ………… - 25二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 02:17:35
- 26二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 11:26:42
恋愛音痴な彼女らしい間違い・・・。
- 27二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 11:32:43
鋼鐵塚「てめぇぇぇ! よくも! よくも折ったな、俺の刀をぉぉ!」
炭治郎「すみません! でもあのっ……!」
鋼鐵塚「殺してやr(バチッ!)あだっ!?」
包丁を振りかぶる鋼鐵塚の右手に、突如強烈な衝撃が走り、次いで
バキンッ!
「「!?!?!?」」
真ん中から真っ二つに折れる包丁。
折れた刃先と一緒に落ちてきたのは、真ん丸ツヤツヤで一部が衝撃で凹んだ……
炭治郎「……どんぐり?」
炭治郎(……え? どんぐりで? 包丁を? 本職の鍛冶師さんが打った刃物を? え? どんぐりって、鉄折れるの?)
二つの意味であまりの衝撃に、“だれが?”とか“どこから?”という、当たり前の疑問すら吹っ飛んでいる炭治郎たち
後日炭治郎が思い返すと、どんぐりからは藤の花の香りがしたような気がしたとか
しのぶ(……(怒)) ←屋敷の屋根から見てた - 28二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 20:34:52
〜ともあれ、炭治郎の日輪刀が無事に届いた後〜
しのぶ(炭治郎君が元気になって良かったです。 体力も十分回復しましたし、任務復帰許可を出しても良さそうですね)
しのぶ(鴉を送って、明日にも戻れることを連絡しておきましょう。 明後日なら、見送りもできたんですけどね……)
しのぶ「……」
その日の夜
炭治郎「あ、しのぶさん」
しのぶ「こんばんは、炭治郎君。 どうしました?」
炭治郎「数日間お世話になったので、お礼を、と。 準備ができたので、明日には出立できそうなので。」
しのぶ「出発は、明後日にしましょう」
炭治郎「? でも、昼間アオイさんに聞いたら、もう任務に出られるくらいに回復したって……」
しのぶ「ドクターストップです。 私は今から警備任務に出て明日の夜まで戻りませんが、くれぐれも明日まではこちらにいるように」
炭治郎「わかり…ました……?」
結果、炭治郎に合わせる形で、善逸、猪之助両名とも、翌々日に蝶屋敷を出立。
その日の昼過ぎ、鎹鴉より各地の隊士に報告が入る。
鴉「カアアアー! エンバシラ、レンゴクキョウジュロウ。カゲンノイチ、トウバツ!」
無限列車編 未 - 29二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 20:45:34
遊郭編の後1月眠り続ける炭治郎に
上弦を討伐した誇らしさと
妹を人間に戻すという目的を一心に成し遂げようとする姿に羨望とある種の嫉妬が渦巻いてるけど
それはそれとしてカナヲにお見舞い用の花の生け方を指南するしのぶさん - 30二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 20:59:06
無限列車にて
煉獄(全ての車両を守りながらでは厳しいな! まずは全員を一処に集めよう!)
各車両を高速で守りつつ、一人、また一人と先頭の客車に移していき、無人の客車を後ろから一つずつ切り離す。
途中目を覚ました人はゆっくりで良いので自分で移動させる。
一車両に全乗客・乗員を集めたところで触手の湧き潰しをして客車を切り離す。
機関室の運転手を気絶させてから魘夢の頸を切ったところで夜明けとなる。
無限城
無惨(魘夢が随分と手こずっているな。 近くに他の鬼は……猗窩座がいたようだが、遠ざかっているか。 間もなく夜も明ける。 今から寄越しても間に合わんか。 やはり、下弦などこの程度)
結果
魘夢が見捨てられたに等しく、猗窩座襲来せず。 煉獄杏寿郎、生存。
- 31二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 21:48:52
下弦の壱撃破の数カ月後、別の任務で軽傷を負った炭治郎は再び蝶屋敷に来ていたことを、外出先で聞いたしのぶ。
移動中
しのぶ(また炭治郎君たちが来ているみたいですね。 今回は長居はしないみたいだし、多分会えないと思いますが)
しのぶ「ただいま戻りました」
アオイ「あ…………おかえりなさいませ、しのぶ様……」
挨拶をしてくれるものの、どこかくらい様子のアオイ。 同じく任務から戻ったカナヲも含め、何となく全体が沈んだ様子の蝶屋敷に、首を傾げるしのぶ。
しのぶ「アオイ? 私が不在の間に、何かありましたか?」
アオイ「…………実は……」
カクカクシカジカ ハデハデテンゲン
しのぶ「……………………………………………………………………………………」
アオイ「ヒッ!?」
しのぶ「アオイ。 すみませんが、また数日出かけますので、留守を頼みますね」ピキピキ
返事を待たずに、その場からフッとしのぶの姿が消え、直後屋敷の前の道からとんでもない轟音で地面を踏み込んだような音が聞こえた。 - 32二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:25:59
崩壊した吉原・遊郭にて
しのぶ「なるほどぉ、そうですか。 陸ですか。 上弦を倒したわけですね。 実にめでたいことです」
宇髄「……いや、全部終わった後で、何しに来たんだ?」 <ソウデスヨ!
しのぶ「いえいえ。 どこぞのならず者が、ウチの看護要員のアオイばかりか、隊士ですらないなほを誘拐しようとしたとお聞きしましてね? その話を追ってきたらちょうど着いたところなんです」
宇髄「……女の隊士が必要だったんだよ。 神埼はお前の継子じゃねぇんだから、許可は要らんだろ」
まきを「というか、随分遅かったですね」
須磨「おっおっ、遅いんですよ!そもそも!」オッソイノ!!
しのぶ「……………………………………はぁ?」←キレ気味
ギャーッ! - 33二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:50:15
しのぶ「あまつさえ、炭治郎君たちに女装させて潜入させようとか、どういうつもりなんでしょうか?」
まきを(あの黄色い子の頓珍漢な格好は、そういう…… 猪の子とかどうしてたんだろ?)
宇髄「俺が客として潜入しても探れなかったし手を変える必要があった。 第一、我妻は客として行ったら使い物にならなそうだし、猪は論外。 竈門は額の傷もあったから、確かに客として送り込んだほうが良かったかもしれねぇが……」
しのぶ「良いわけないでしょうが」←笑顔でブチギレ
宇髄「」ウオッ!?
しのぶ(炭治郎君を遊郭で遊ばせようとかホント何考えてんですかボケましたか奥さんが三人もいるせいで色ボケましたかもぎ取りましょうかこの色柱そっちが減退すれば多少マシになりますか)ブツブツ
ともあれ、隠に連れられ保護されていく宇髄たちや炭治郎達を見送るしのぶ。
しのぶ(鴉を先に送って受け入れ準備を進めてもらいますか。 それにしても、炭治郎君を遊女として……)
ホワンホワン
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
炭治郎(花魁)
「おこしやす、しのぶさん♪」
「またお顔を見られて、嬉しいわぁ」
「ふふっ。 せっかちさんですねぇ。 ご無沙汰ですか?」
以下、”ちょっと見せられないよ”な、しのぶ様と耽美郎君
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
しのぶ「…………………………」
鎹鴉「シノブ ヨダレフケ」
しのぶ「ハッ!!!???」
- 34二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 08:03:16
これで普段は蟲柱ムーブなのは凄いな・・・。
- 35二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 08:08:05
アクティブで素敵や
- 36二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 17:50:28
上弦の陸撃破後、負傷者が蝶屋敷に担ぎ込まれた翌日
しのぶ(解毒が早かった雛鶴さんと、脚の負傷だけだった善逸君は大丈夫そうですね。 問題は受けた毒の量が多かった猪之助君と炭治郎君ですか……。 宇随さんから聞いた、禰豆子さんの解毒がどの程度効いたか次第ですが……)
大方の処置は搬送されてきた前日の内に済ませたものの、まだ余談を許さない状況の二人につき、容態を診ているしのぶ。ふと気配がして病室の入口に目を向ければ、そこには長い裙(スカート)の女性用隊服姿の少女が一人。
しのぶ「カナヲ?」
カナヲ「師範…………あの……」
声をかけられて返事をし、恐る恐る病室に入ってくる。
かと思いきや、くるりと踵を返して廊下に戻り、すぐまた引き返して病室へ。そんな循環を三〜四回繰り返したところでしのぶがようやく彼女すら気づいていない意図を察する。
しのぶ「心配ですか? 炭治郎君」
カナヲ「!」コクリ
しのぶ「でも、何をすれば良いのかわからない、と?」
カナヲ「!?」コクコクコク!!!
自分でも言語化できなかった内心を言い当てられて、バネじかけのように何度も頷くカナヲ。
正直、アオイや普段から看護の手伝いをしてくれているきよ達と違って、この場で手を借りられることはほとんど無いのだが……
しのぶ「では、花瓶のお水変えてきてくれませんか? 炭治郎君が目を覚ましたとき、キレイなお花が見えたほうが喜ぶと思いますよ?」
カナヲ「! はいっ!」パァッ
一気に表情を明るくして、ベッド脇の机の上の花瓶を大事そうに抱え、小走りに病室から出ていくカナヲ
しのぶ(甘露寺さん言ってることがよくわかります…………これは、キュンキュンしちゃいます♪) - 37二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 20:40:01
炭治郎「」ネテル
カナヲ「……」ミテル
炭治郎「」ネテル
カナヲ「……」ソワソワ
炭治郎「」ネテル
カナヲ「……」ソォーッ おでこに手を伸ばす
ピトッ
カナヲ「!」ヒンヤリ
炭治郎「……んっ」クルシソウ
カナヲ「!?」パッ 手を離す
炭治郎「……んんっ」マユシカメ
カナヲ「…………」アタフタ ワタワタ ドーシヨ
炭治郎「……」オチツイタ
カナヲ「……!」ホッ
しのぶ(…………飽きがくる気がしませんねぇ♪)←7周ほど見てる - 38二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 02:16:08
保守
- 39二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 12:01:00
蝶屋敷 診察室
しのぶ「はい、終わりましたよ」
義勇「すまない、手間を取らせた」
しのぶ「そう思うなら、他人に言われる前に自分で来てくださいね」ヤレヤレ
義勇の診察・処置を終え、ため息一つ。
ふと、足元から何か軽いものが落ちる乾いた音が聞こえた。
しのぶ(? ……!?)
ちらりと視線をやって驚愕する。そこには、以前自作した、蝶の花札の根付が落ちていた。
余計な勘繰りをされたくない。
柱としての身体能力の許す限り素早く身を屈めて、床に手を伸ばす - 40二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 12:43:21
ゴッ!!!
直後に響く衝撃音と、頭頂部に鈍い痛み。
不意打ち故に思わず椅子からずり落ちると、
どうやら義勇も額を抑えて悶絶しているようである。
しのぶ(見られた!?)
しのぶが背筋を寒くさせていると、再度聞こえる乾いた音。
反射的に見やれば、今しがた目にした物と瓜二つの根付が、先ほどのものと並んで落ちている。
見比べてみて初めて分かったが、色合いや細部の違いなど、二つ目のものの方が既視感が強い。しかも落ちている場所的には、そちらの方が自分の懐から落ちたようでさえある。
義勇「……胡蝶?」
痛みから立ち直ったらしい義勇に呼ばれて目線を上げれば、そこには普段ほとんどお目にかかれない、静かな驚きをたたえた義勇の顔。
しのぶ(ひょっとして…………冨岡さんも?)
しばし無言でポカンと視線を交わす二人。
おそらくは鬼殺隊の歴史上初、柱による下級隊士の推し仲間が誕生日した瞬間であった。