- 1二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 20:19:59
手毬「プロデュースしてくれるって言ったのに……プロデューサー、戻ってきてよ」
美鈴「プロデューサー……」|あにまん掲示板学P「………………」美鈴「随分と、長いお昼寝ですね……」ギュッ美鈴「目が覚めたら、逢いに来てください……」美鈴「ずっと……待っていますから……」ポロポロ学P「………………」っての見たいですよね用…bbs.animanch.com味をしめました
対戦よろしくお願いします
- 2二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 20:32:14
夏の終わり、私は練習場で一人。
鏡に映る自分を見つめながら、声が少し震える。
「私なんかが、アイドル続けていいのかな……」
胸に残るのは、かつてプロデューサーに言われた言葉。
――「どんなあなたでも、俺は全力でプロデュースします。必ず、トップアイドルにしてみせます。」
けれど今、プロデューサーは学園に来ていない。
支えを失ったように、不安に押しつぶされそうになっていた。 - 3二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:06:49
胸の奥に、ぽっかりと穴が開いている。
あの人――プロデューサーが隣にいないだけで、世界がこんなにも心細いなんて。
慣れているつもりだった。
Sing Up!を解散して、1人で駆け抜けてきた。
元に戻った、ただそれだけ、そう思っていたのに。
寮に戻ってベッドに腰を下ろすと、スマホの画面がやけに明るく感じる。
開いたメッセージアプリに、何度も打っては消した文字が並んでいた。
「こんな私でもプロデュースしてくれるって言ってくれたのに……」
打ち込む指が震える。送ってしまえば、弱さをさらけ出すことになる。
大きなため息をつき、言葉を飲み込む。
少し素直になれたと思っていたが、どうやらまた包み隠してしまった。 - 4二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:34:07
プロデューサーのあの厳しくも優しい声を思い出すだけで、胸が締め付けられる。
信じられないくらい嬉しくて、初めて自分が誰かに必要とされている気がした。
でも今、その人はどこにもいない。
「プロデューサー……戻ってきてよ……」
涙がスマホの画面を濡らす。
不意に聞き慣れた、おだやかな声が耳を打つ。
──まりちゃん、大丈夫ですか……?
「……なんでもない、放っておいて……」
──あまり、無理はしないでくださいね……
優しさが痛い。少しでも楽になるように計らってくれているのだと本当はわかっている。
それでも、私は── - 5二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 23:44:18
「……待ってるだけじゃ、だめだよね」
心に決め、小さくつぶやく。
次の日、私はプロデューサーの部屋の前に立っていた
プロデューサー科の寮の一室。
教えて貰ってはいたが実際に訪れるのは初めてだ。
おそるおそるドアノブに手をかけ、引く。
驚いたことに扉は鍵がかかっていなかった。
「……!?」
あのプロデューサーがこんな不用心な真似をするだろうか。胸騒ぎがする。 - 6二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:36:01
おそるおそる扉を押し開ける。
うっすらとした闇の中、目に映る部屋は一目でプロデューサーの部屋と分かるほどに整っていた。
恐ろしさすら感じるほどに。
生活感がまるでない。
プロデューサーはこの部屋で生活していなかったのではないか。そんな考えが頭をよぎる。
ふと、テーブルの上のプロデュースノートが目に映る。
見慣れた筆跡、プロデューサーの字だ。
──まだ体力不足、でもいいライブだった!
一体いつのものだろうか、思わず笑みがこぼれる。
と同時に、視界が滲む。
震える指でその文字をなぞると、涙がぽたりと紙を濡らした。
「こんな私でも……って、言ってくれたのに……」
唇を噛み、肩を震わせながら、空っぽの部屋に声を投げる。
返事はない。
それでも絞り出すように、続けた。
「プロデューサー……戻ってきてよ……」
私は床に膝をつき、嗚咽を堪えきれず、声を押し殺して泣いた。
部屋には静けさしか残らず、彼の不在だけが重く、胸を締め付けていた。 - 7二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:44:00
- 8二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 04:02:29
ログインしたら泣き落としに来そう