【オリキャラ】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 外6

  • 1スレ主25/09/04(木) 22:07:32

    色々ありましたが今度こそこのスレでこの物語を完結させようと思います
    彼女達の物語、先生の選択
    その全てをここに詰め込みます

    前スレ

  • 2スレ主25/09/04(木) 22:10:14

    >>1

    前スレの貼り忘れ………………締まらないスレ主ですまない

    【オリキャラ】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 外5|あにまん掲示板―――いつか、帰るあの日に向けてはい!塞翁が馬スレです!!なんでこんなに長続きしてるんだろうと思いながらはや……何スレ目?本編含めたらどうなるか分からないんですけど外伝のこのすれは5スレ目です結構長い…bbs.animanch.com

    歴史スレ(4は除外)

    【オリキャラ】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 外3|あにまん掲示板久しぶりの人も初めましての人もよろしく色々あって前スレは更新が途絶えてましたが今スレはなるべく1日1レスぐらいの更新頻度にしてみようと思う頑張る今度こそ、このスレで全て終わらせます前スレhttps:/…bbs.animanch.com
    【オリキャラ】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 外2|あにまん掲示板とりあえず色々言いたいことあるけど先に言わせてくれないか?前スレ落とさなくてありがとう……!!!この感謝だけは本当に伝えたかった残留死別…この最後の物語をしっかりとここで終わらせます保守してくれた前ス…bbs.animanch.com
    【オリキャラ注意】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 外|あにまん掲示板先生の話は終わったけど、まだ彼女達の話が終わってないだから今度こそ、最後まで終わらせようと思います落ちたらその時はその時、立て直しはしませんだからこそ、このスレに全て包みます落ちた前スレhttps:/…bbs.animanch.com
    【オリキャラ注意】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 終|あにまん掲示板今、どれだけの人がこのスレを見てるか分からない別にこの話は完結しなくてもいい面白くない話かもしれない今、もう誰も見ないかもしれないそれでも落ちてしまったこの話を完結させようと思います落ちた前スレhtt…bbs.animanch.com
    【オリキャラ注意】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 2.6|あにまん掲示板またまたスレが落ちたので立て直ししましたスレ管理出来ないスレ主ですまない前スレhttps://bbs.animanch.com/board/4752541/bbs.animanch.com
    【オリキャラ注意】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 2.5|あにまん掲示板━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目が覚めるとそこは雑に教室を広くしたようなそんなただ広い空間があった「私の名前は、エミコ」確認をする、頭は分かってるのにこ…bbs.animanch.com
    【SS・オリキャラ注意】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? 2|あにまん掲示板前スレの簡単なあらすじ先生とセイアが神ってやつの夢の世界に誘われちまった!!やっべぇぞこれ!!先生は神の夢にいたエミコって子と共に神が作った夢の世界の外へ行くことを決意!セイアはいつの間にか神と契約し…bbs.animanch.com
    【SS】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな?|あにまん掲示板その言葉は中国発祥でね、簡単に言うと人生不幸か幸か未来のことは予測できないというものさなんでこんな状況でこれを喋ったのかって?簡単な話さ予測できないものが予測できた私にとってこの言葉は意味の成さないも…bbs.animanch.com
  • 3スレ主25/09/04(木) 22:23:14

    これまでの簡単なあらすじ
    セイアと一緒にいわくつきの学園を訪れた先生は学園で起こっている『神隠し事件』に巻き込まれる
    ……なんとか神隠し事件を解決した先生とセイアだがそれで物語は終わっていなかった
    日常に潜む魔の手はついに世界を崩壊させるに至った
    そんな中で先生はセイアと一緒に事態の収束へと走るがある出来事を境にセイアと先生は離れ離れになってしまう
    そんな中、先生に新たなる希望を教授する相棒を名乗る声が現れる
    混乱しながらも日常を取り戻すために先生は声と共に巨大な巨人『神』へと挑む事を決意し神の元へと走る
    その道のさなかに出会う怪物『ドクシボ』
    その怪物を合流したセイアと共になんとか撃破するが………………

    まあ、こんな感じです詳しいことは歴代スレに書いてあるので読んでみてください

  • 4スレ主25/09/04(木) 22:32:33

    人物紹介

    先生
    ブルアカ本編の先生とほとんど同じだが事態が事態なので口調が荒れ気味になっている
    ナイフを使い巧みな体使いをするがこれは先生の力ではなく相棒の力であり、本人は普通の非力な一般人である

    百合園セイア
    神がかりな直感があり結構強い
    先生と同じく事態が事態だからか悪癖がそこまで出ない

    相棒
    本名セラフィラム・ロゼ
    最初に創られた神を守る機械であり、神の使い
    戦闘能力は不明だが今は重力操作が使える

  • 5スレ主25/09/04(木) 22:38:59

    イノリ
    神隠し事件の発端であり色々やらかしているババア
    この話の元凶は誰かという話となったらこいつになってしまうがこいつが一番悪いかと言われるとそうでもない厄介な立ち位置である
    神と己を偽り自称し自分の願いを叶えるために色々したが失敗し死んでいる

    黄エミコ
    記憶収納障害という病気を持っており段々記憶がなくなる運命にある
    そのせいで大切な記憶までなくなってしまっているが本人はなくなった自覚がないので記憶に関して感傷は特にない
    ハンドガンを使うがあまりハンドガンを使っている描写がない

  • 6スレ主25/09/04(木) 22:43:25

    ドクシボ
    実はオス
    全長3Mの巨大な蜘蛛だが下半身が蜘蛛で上半身が人の形をしている
    糸を弾丸のように飛ばしたりデカい巨腕を振るうことができる

  • 7スレ主25/09/04(木) 22:46:44

    他にもキャラがいるけどスレ主の体力がキャラを紹介出来るほどないので気になる人は歴代スレを確認してくれ!

  • 8スレ主25/09/04(木) 22:48:25
  • 9スレ主25/09/04(木) 22:51:30

    >>8

    ちなみにSSは途中の5から投稿されていますので気をつけてください


    それと余談ですが外伝の4は荒らされてしまい全て削除されたので4の流れをつかめない人は外伝の5にある4のあらすじを確認してくださいね

  • 10二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 23:11:35

    盾乙。

  • 11二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 23:14:49

    たておつですー

  • 12二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 02:37:43

    >>9

    お疲れ様です。

  • 13二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 11:10:23

    待機フォックスですまない。

  • 14LOST25/09/05(金) 15:37:19

    ふと、考えることがある

    ―――このままでいいのか。と

    無論それに意味はない
    だからそれを考えたことすら忘れて目の前にある書類仕事に取り掛かる

    それでもなお

    また私はふと、考えてしまう

    無意味な自問を

    ━━━━━━━━━━━━━━━

    合図はなかった怪物の上に立つ男はまるでジェットコースターに乗ったかのようにセイアへと向かう
    だがそれを簡単に許すほどセイアは甘くない

    「―――ッ!!!」

    まずは一発

    神がかり的な直感を最大限活用し男のくる位置を予想し弾丸を先んじて放つ
    無論それは相手を倒すためではなく、相手の動きを封じる程度の致命傷にはならない位置に だ
    その弾丸を放つのにセイアがどれ程苦心したのかは想像に難くない。弾丸は弾丸、命を奪う物だ
    当たり所が悪ければ最悪死に至る
    それを承知でセイアは弾丸を撃った
    だが

    ”―――”

  • 15LOST25/09/05(金) 15:38:19

    その弾丸は対象を掠りもせず虚空へといってしまった

    「うそ!?」

    回避
    その直感すら見通しとばかりに男は弾丸を最小限の動作で躱した
    驚き、目の前の敵はその瞬間を見逃す事は無い、それが最後の思考だ

    ”―――”
    「ぁ――」

    加速を止めずに急接近もう既に対象は目の前に居る

    愚かだった
    この瞬間、百合園セイアは自分の愚かさを自認した
    何処かで先ほどまで微かな甘えが残っていた
    目の前の先生の形をしている男に甘えを持ってしまった

    ―――その代償は己の命で払う始末になると知りながら

    ”―――!”
    「―――づ!!!!」

    瞬間、微かにナイフがブレる

    その合間を縫うように首元に迫ったナイフを後ろに飛び間一髪で避ける
    恐る恐る自らの首を触る
    まだ命の脈はあった

    「生きて……いる」

  • 16LOST25/09/05(金) 15:39:21

    どくん

    そもそもあんなナイフで自分が切断されるのか、そんな思考がセイアには微かにあった
    そんな慢心があの結末の撃鉄を引いた

    「慢心は――ナシだ」

    確信する
    あの男は私を殺せる
    だがしかし疑問が過る
    確かにあの男は私を殺せるが私を殺す絶好の機会、あの瞬間なぜナイフは鈍くなったのか
    それは

    「今、考えるではないね」
    ”――――!”

    離れた距離は僅か2M
    油断すれば命はない
    揺れる銃口を知りながらもセイアは男と相対する事を選んだ

    「フ!!」

    今度は接近
    守りではなく攻めに転じなければ先には死しかない

    「ハ!!」
    ”――――”

    付け焼き刃だがネルに教わったCQCの技を使う

  • 17LOST25/09/05(金) 15:40:34

    振り抜かれた拳……躱される
    素早い足蹴り……躱される

    「く!!」
    ”――――”

    奇妙な感覚がセイアを襲う
    妙だ
    目の前に居るのに雲のようにつかめない
    攻撃が当たらない

    揺れる蜃気楼
    存在すらあやふやだ

    「――――ッ!!」

    焦りが

    でた

    ”――――!”

    その瞬間を待っていたとばかりに食らいつく邪悪な蛇
    身体を引き裂くように薙ぐナイフ
    だが

    「残――ッ!!念!!!だね!!!!!」

    待っていたとばかりにセイアは男の空いた横腹に蹴りを入れた

  • 18LOST25/09/05(金) 15:41:40

    「ああん?相手に確実に一発入れる方法?」
    「そうだ、私には君たちの技を完璧に相手に入れるようなシチュエーションが思い浮かばなくてね。そもそも近接戦闘なんて私たちには不必要なだろう?」
    「嗚呼……そういうことか」
    「?」

    ガシガシと頭を掻くネルに私は疑問符をあげる

    「トリニティのお嬢様には分からないかもだけどな」

    ずしっと
    唐突に胸を狙い突き出された拳に私は反応が出来ず身が固まる

    「そりゃ近接戦闘なんて滅多にねぇけど」

    拳は胸にあたる前に急停止し、ネルはニヤッと笑った

    「銃撃戦に慣れている奴ほど唐突に入ってくる近接戦闘は不慣れだろ?そんな風に勝ち筋がある奴は他が疎かになっちまうんだよ」
    「…………」
    「な、なんだよ……」

    呆れた私の表情にネルは少しだけばつが悪そうな顔をする

    「いやなに、私の友人は口頭で説明するよりも実際にやって説明する野蛮人だったかと思い返しててね」
    「んだよそれ、私は……悪くねえぞ」
    「私は物事の良し悪しを言ってはいないよ……まあ、でも」
    「ん?」

    「―――いい経験だった機会があれば参考にさせてもらうよ」

    「…………なんだよ、結構分かってるじゃねえか」

  • 19LOST25/09/05(金) 15:42:43

    思考の切り替え
    弾丸を避けられ即死級の攻撃をもらいかけたセイアはまず、思考を切り替えた

    「遠距離攻撃では意味がない、ならば」

    近距離での攻撃を選択し、行動に移すしかない
    しかし

    「そもそもの話、私の付け焼き刃程度の攻撃は先生に届くのか?」

    これが一番の悩みどころだった
    どれ程ネル直伝のCQC拳法を使えた所で結局のところ当たらなければ意味はない
    ならば

    「確実に当たるタイミングで確実に当てるように」

    避け切れない超至近距離で避け切れない攻撃をする
    理にはかなっているがこれを実行することは困難だ
    だからこそ

    「そうだねネル、相手が慣れている選択をして、相手を誘い込み隙を穿つ」

    勝ち方を決めている者こそ勝ち筋を作れば乗る

    そして――――

    「君は乗った!!絶妙な隙を作れば乗ってくれると信じていたよ先生!!」
    ”――――ッ!”

    定めたターゲットを撃ち抜くように、セイアの足は正確に先生の横腹を打った

  • 20二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 18:45:04

    おお、もやしなイメージのあるセイアが健闘している…

  • 21二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 01:45:22

    ナイス~

  • 22二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 02:23:34

    ここでネルとの関わりが出てくるのもエモいよね……。

  • 23二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 10:26:26

    >>6

    しれっと主要人物のように紹介されてるドクシボ好きだよ

  • 24LOST25/09/06(土) 12:47:00

    ふと、考えたことがある

    ―――このままでよかったのか。と

    無論それに意味はない
    既に亡くなった事に執着する亡霊に意味は必要ない

    しかしならがら

    再び私はふと、考えた事を思い返す

    無意味な自問を

    ━━━━━━━━━━━━━━━

    「これで…一発目」

    まともに攻撃を入れれた
    それだけの事実に思わず歓喜しそうになるが

    ”―――”

    依然、目の前に居る先生の眼には光はない
    陽炎のように佇む先生は存在すらもあやふやだ

    「これは少し強めの薬をしなくてはね!!」

    やることは変わらない
    攻めて攻めて、相手の隙を突くか、隙を誘うか
    そのどちらかだ

  • 25LOST25/09/06(土) 12:48:05

    ネルから教わったCQCの体術には少し変わっていた物があった

    「―――銃を鈍器のように?」
    「嗚呼、近接戦闘では少しでも使える武器のリーチがあった方がいいからな」

    さも当然のことのようにネルは喋るがこっちは全然わからない

    「………それ、銃が壊れないのかい?」
    「ん?嗚呼、それは大丈夫だ銃は壊れても直せるからな」
    「そういう話ではないのだがね…まあいい私の方からネルに教えを乞う事にしたんだ。付け焼き刃でもスポンジのように技を吸収してみせるさ」
    「おう!!そうと決まれば――――」

    そうやってネルと会話したのを覚えている
    無論、ネルに教えてもらった技もだ
    故に

    「手札を明かせば明かすほど不利になるが」

    狭い隙の間を縫うように繰り出されるナイフ
    それを

    「こうして君と近接戦闘することになるとは夢には思わなかったけどね!!」

    セイアが持つ鋭き光彩が防いだ
    弾き、惹かれあう鉄と鉄
    一歩間違えれば切断されるナイフ捌きを銃を巧みな技で受け流す
    金属同士の音はまるでピアノの旋律のような心地よさと苛烈さを反芻させる

    ”――――”
    「――――ッ!」

  • 26LOST25/09/06(土) 12:49:05

    踊るように跳ねるように二つの影は交じりあう

    「―――く!」
    ”―――”

    だがそれにも限界が訪れようとしていた
    それは

    「随分と……ナイフ捌きが上手いじゃないか」
    ”―――”

    男はセイアの声に応えない
    だが、ナイフ捌きはその声に呼応するように激しさを増す
    振り抜かれる獣の刃
    それを美しい銃が舐めるように受け流す
    永遠に続くように思われる一分間にも満たない刹那の逢瀬
    その逢瀬は

    「ぅ―――が」
    ”―――”

    セイアの体力が尽きた事でピリオドを打つ
    舐めるように切り裂かれる皮膚

    腹から胸にかけての線から鮮血が飛び散る

    「―――っ!」

    後ろへと下がるセイア
    この瞬間、セイアは攻めから守りへと転じてしまった

  • 27LOST25/09/06(土) 12:50:05

    「まず―――!!」

    ネルの言葉が脳裏に響く

    「勝ち筋がある奴は他が疎かになっちまうんだよ」

    誤った見誤った
    一度先生に攻撃をできた事で油断が入った
    勝ち筋を持ってしまった
    それは悪いことではない悪いことではないのだが
    攻めに強くなりすぎて体力の方を疎かにしてしまった

    ”―――”

    離れ離れたのは僅か3Mその距離を詰められるまでが自分の最後の思考時間だ

    「―――ッ!!」

    直感が本能が警鐘を鳴らしている
    このままでは死ぬ、死んでしまうそれを回避するには?どうする?どうする?どうすればこの状況を回避できる?

    ”―――”
    「―――ぁ」

    眼を視た
    あの眼は人殺しの眼だ、人を殺す眼だ
    逃れる方法はない優しい先生からあまりにもかけ離れているその眼からは

    もう、逃れる術は―――

  • 28LOST25/09/06(土) 16:12:49

    「ぁ」
    ”―――”

    接近する先生に対応しようとした肉体
    殺すためにくる
    その確信から身体が無意識に出た防衛本能
    だが

    ”―――”
    「ぇ?」

    目の前から先生の姿が消える
    消失
    振り抜かれた銃は虚空を滑り


    理解

    先生は消えたのではない
    上に引っ張られたのだ
    それはまるでそこに『引力』があるかのように
    しかしその理解すら既に遅く

    ”―――”

    後ろに影がかくかくよろしくして

    すっ

    あっさりと胸にナイフが刺さった

  • 29二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 17:38:31

    おお、なんという…

  • 30二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:12:15

    すごいことになっちゃったぞ…

  • 31二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 03:22:40

    続きが楽しみだ

  • 32LOST25/09/07(日) 11:04:25

    血が

    だらだらって

    垂れて

    「ぶぅ―――ばぁ」



    から



    ”―――”

    「せ―――んs―――い」

    けらけら
    敗北を嘲笑うように大爆笑の陽射しが散々だ

    「ぅ―――ぁ」

    背中にいる彼に振り向く
    時間も猶予もない死ぬ
    どうしようもない時間そんな最後の時間だけ彼を見つめたい

    ”―――”

    相変わらずの眼はただ虚無の掃き溜めを詰め込んだように無表情な感情だった

  • 33LOST25/09/07(日) 11:20:59

    視界不良、内蔵不快な感覚

    「一……ばん」

    人が一番油断する瞬間

    それは

    「こんな事にはならないようにしたかったさ私も」

    皮肉気な失敗策士は嗤う

    ”―――ッ!!”

    それは危機感か?彼の瞳が揺らぐ
    パラパラに細切れるコマコマ時間感を感じる

    懐刀で全部解決できるそんな伝家の宝刀みたいな切り札なんかじゃないけど
    それでも何か変わって欲しいと願って逝こうか

    「はやく起きてくれよ」

    お役御免な退場状を叩きつけたがそれでもただ笑った

    記憶に滲むは

    あの日、何気なく笑い合った何でもないただの日常

    嗚呼……でもいい記憶だった

  • 34二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 17:56:33

    うおー! 死ぬなー!

  • 35二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 23:47:26

    セイアの感情表現がいいね。

  • 36二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 01:55:43

    ここからの逆転がアツいんだよね。

  • 37二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 10:48:53

    待機フォックスですまない。

  • 38LOST25/09/08(月) 16:21:34

    散々な陽射しに反逆するような
    そんな奇怪で奇抜な発想転換式

    「ハーハッハッハッハーハァーー!!!セイアくんは死にたがりなのかなぁ!!!」
    「違う……と否定したいが否定できないのが辛いね」

    数刻前の時での会話

    「だがいいだろう!!釈迦に説法するような無意味な話では意味がないのならば釈迦に兵器をぶち込むしかない!!!」
    「―――そこまで私は言ってないのだが」
    「いいや言ったさ!!うんうん!!やはり君は面白いね!!!!ハーハッハッハッハーハァーー!!!」

    全くやれやれな気分次第でやらかす一方通行の作戦提案書を笑う学者
    これでいいのか不安を抱えるがこれしか思いつかないのだから仕方ない
    呪うのはこの作戦を思いついてしまった脳とこの不安定な作戦で行こうとしている私の神経なのだ

    「で、その作戦の成功率はどれくらいなのかな?」
    「ん?嗚呼……」

    急に真剣な表情で問いをする彼女に戸惑う

    「それはだいたい99%だよ」
    「―――100と言い切らないのかい?」
    「そう言い切りたいのは山々なんだけどね……どうやっても不安というのはつくのさ」
    「へぇ……」
    「……なんだいその顔」
    「いいや、ただちょっと面白くてね……あぁ!!観客席はないが観客として楽しむさ!!!」
    「……………言いたいことはあるけど言いたい事を言う時間が惜しい、次は―――」

    数刻前の会話、そこまで記憶に残ることはない時間だった

  • 39LOST25/09/08(月) 16:22:43

    ”―――”

    男は自らの失策を感じていた
    殺す事も殺される事も出来ない

    ”―――”

    しかしその感情さえ数秒後に塵と化した
    ただ少しだけ

    ”―――”

    男は笑った

    その事を知る暇もなく
    先生とかつて呼ばれた男は倒れた

  • 40二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 22:47:52

    あぁ…

  • 41二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 02:52:53

    待機フォックスですまない。

  • 42二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 02:56:56

    ブル炎の如き紅蓮 ホシノ DLC限定キャラクター 死なせた

  • 43二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 10:22:49

    待機フォックスですまない。

  • 44二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 14:20:05

    なんということだ。だがここからが本番だ。次が楽しみだ。

  • 45LOST25/09/09(火) 16:27:08

    目覚めの感覚は熱だった

    ”―――!”

    熱い熱い熱い

    熱さが痛さだと錯覚してしまう程に

    熱い

    ”―――っ”

    口を開けて叫び声を上げたいのにそれが出来ない
    まるで海の中で溺れているようだ
    空気は喉を通り抜けるだけで声にはならない

    ―――熱い

    熱さが思考を焼く、どれだけ思考をしようと、どれだけ身体を動かそうとしても、どれだけ目を開けようとしても
    熱さが全て焼き尽くす。思考を肉体を蒔きにし焼く

    ”―――”

    痛みで泣き叫んでしまいそうになる
    身体が炎になったようだ
    自らの肉を認識出来ない、身体があるのかすらわからない

    ”―――”

    ここは地獄だった

  • 46LOST25/09/09(火) 16:28:35

    それでも

    ナニカ

    聞こえて―――


    ふと、目が覚めた

    ━━━━━━━━━━━━━━━


    ”ぁ”

    知らない天井だった
    身体の感覚すらは既に狂ったようだ
    何も感じれない

    ”とりあえず……”

    周りを



    言葉を出そうと
    出そうとした

    ”―――は?”

    目の前に居る磔の女性を見るまでは

  • 47二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 17:08:43

    は、磔!? またなんかすごい異変がきた!?

  • 48二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 23:49:11

    なんだこれ

  • 49二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 03:31:52

    一体何が起きているんだ……?

  • 50二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 08:52:49

    待機フォックスですまない。

  • 51LOST25/09/10(水) 13:26:41

    ”、な”

    息が 詰まって

      えが

    「あぁ~~!!!!イノリ様!!!イノリ様!!!」
    ”ぁ?”

    脳に木霊する静寂を切り裂いていく声

    ようやく現状と視界がリンクする

    そこは

    ”なん、だ……?”

    何処かの神社の中か?
    ナニカを祀るようなそんな祭壇があり祭壇を中心にするように柱が何十本も立っている
    その祭壇の上で磔にされている少女の後ろには御神体でも仏でもなく……蛇?なの……か?
    印象としては金閣寺を悪趣味に魔改造したような……そんな場所だった

    ”―――、”

    そして、十数人の……なんだ?老若男女問わずバラバラだが人が居る
    枯れた老婆が叫ぶように祈る。小太りな少年が静かに祈る。清廉な女性が震えながら祈る。祈る。祈る。祈る。祈る。祈る。みながみな狂っている、祈っている。
    …………その人達がする首を垂れて土下座のような姿勢になりながら祈っている雰囲気が全て異質で、異様で、理解できない

    ””
    ―――本当に、理解、できない

  • 52LOST25/09/10(水) 13:27:56

    ”……ぅ”

    染み込んでいく

    染み込んでいく

    狂気が 脳裏に  。

    ”―――ぁ”

    目を

    視た

    磔にされている女の

    眼を視たんだ

    ”―――ッ!!!”

    気がつけば駆け出していた
    狂気の熱で浮かされていた脳が冷却され身体が弾かれるように動く

    いい
    もう、ここがどんな場所でもいい
    御託はここまでだ。今は

    ”彼女を―――!!!”

    助けなければ

  • 53二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 17:23:49

    がんばれ!

  • 54二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 00:58:41

    待機フォックスですまない。

  • 55二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 02:40:39

    経緯がどうであれ、目の前で不幸なことが起こっていると助けずにいられない精神性、好きよ。

  • 56二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 08:28:17

    それこそ先生よ。

  • 57LOST25/09/11(木) 16:43:05

    カチン
    仕舞われたナイフがこの時を待ちわびていたかのように、飛び出す
    脳髄が発火する
    焼き焦げる程に熱いのに身体は凍結されたように冷たい

    ”―――っ”

    目視20M、遠くはない十分に駆けつけれる距離だ
    心臓が躍動する、脈拍が上がり呼吸が速まる

    ”はぁ―――ァ”

    周りの雰囲気に流され、静止した身体はまるで蛹を破いた蝶のように素早く動く
    十字架の素材は木材。磔にされている女の生死はわからないが……
    ―――この程度なら十分に壊すことができる

    ”着いた!”

    周りの人が妨害をしないか不安だったが杞憂だったらしい。直線ですんなりと走り抜ける事ができた
    ……まだ祈りを、狂ったように、続けていた

    ”……”

    ぐずぐずと足から染み込んでいく違和感
    それを理解しながら女を助けることだけに注視する
    とりあえずこの十字架を―――

    ”……え?”

    破壊、することが出来ない。目の前にある十字架がホログラムのように揺らぎナイフをすり抜けていった

  • 58二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 17:32:55

    更新乙!

  • 59LOST25/09/11(木) 19:09:24

    「それを破壊することは不可能だ、無論そこにいる女を助け出すこともな。ここは初めてではないのだろう?ならばそろそろ気づいたらどうだ?」
    ”!!その声は……”

    背後からした聞き覚えのある声に振り向く
    そこには

    ”あい……人型ロボットだーー!!!”
    「なぜ、お前はそこまで驚いているのだ?」
    ”何故って……!!?”

    そんなの決まっている
    いつも声だけだった相棒が急に人型ロボットとして登場したからだろ!!??
    ……基本的には銀行に居るすらっとした細身のロボットの形をしているが相棒は服装と頭部が違う
    あそこはスーツ姿だがこちらは黒色の男性用の着物だ。……そこまで詳しくはないがああいうのは着流しというのだろうか?落語家が着てそうな服だ
    あとは頭部……カイザーの特殊部隊員のロボット兵のように見えるが全体のモニターが蒼くぼんやりとしているだけでその画面にはなにも映ってはいない。不気味と言えば不気味だがそこまで気になるほどではない

    ”相棒って和風な機械だったんだな……!!”
    「……理解に苦しむが、言わんとしていることは分かるさ」

    やれやれと人間であればため息をつくような動作で肩をすくめる相棒

    ”おお……”

    相棒が動いている……声しか聞こえなかったあの相棒が……!!!

    「その頭の悪い顔を辞めろ。形は醜いがここは神聖な場所だぞ」
    ”―――そうだ。相棒”
    「お前の聞きたい事は分かる。ここは何処か、何故ここに居るのか……おおよそはこの辺りだろう?いいだろう解説しようじゃないか」
    ”……結構素直なんだな。なんか不思議だ”
    「まあ、こういう時もたまにはあるさ」

  • 60スレ主25/09/11(木) 22:28:02

    色々考えました……本当に色々

    あにまんでやり続けるのか、それとも別の場所でやるのか

    荒らされることもある、それでもあにまんでやる必要があるのか?

    あにまんも人口が少なくなっていっているのにそれでもこの話をここで続けるのか?

    けどやっぱりここでも投稿したいし、けどやっぱり荒らされるのは怖い、人がいなくなって誰もこの話を見なくなるのも怖い

    まぁ……色々考えたんですけど面倒だったので

    ハーメルンにも投稿してあにまんでも投稿する事にしました

    ハーメルンでもよろしくお願いします。多少改変する予定なので見返しとしてこちらを閲覧したりしてくれると嬉しいです

    【SS】先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな? - ハーメルン夏の暑さを感じるある日、先生と百合園セイアはとある学校の暴徒を倒す為にその学校へと出掛ける事になる 学園に来て早々に眩暈がした先生、目覚めた先はいつものシャーレ…syosetu.org
  • 61二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 00:00:30

    >>60

    お疲れ様です。投稿ありがとうございます!

  • 62二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 08:18:07

    かんしゃ~

  • 63二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 13:36:11

    待機フォックスですまない。

  • 64スレ主25/09/12(金) 16:17:06

    ハーメルンの方に力を入れるので投稿遅くなります

  • 65二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 19:27:39

    >>64

    了解です。お疲れ様です。

  • 66二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 02:13:15

    待機フォックスですまない。

  • 67二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 10:02:31

    書いてくれるだけでありがたい

  • 68スレ主25/09/13(土) 13:09:42

    まっじで関係ない話なんだけど初期はキャラブレが激しい!!
    イノリとか別人じゃん!!誰だよあの白髪ババア!!

  • 69二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 17:21:35

    >>68

    イノリ? そのブレたキャラが彼女のマッド性を引き立てるおもしれーやつです。

  • 70二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 23:52:41

    Qなんで語尾がっすなんですか?
    A可愛いからっす!!

    なお記憶完全解放時も同じ答えをする模様
    記憶を失ってても根本的な感性は変わらないエミコなのでした

  • 71二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 03:06:21

    >>70

    めっちゃいい!

  • 72二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 10:17:47

    待機フォックスですまない。

  • 73二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 17:50:15

    >>70

    マッドな雰囲気なのに見た目お団子の可愛い子ってギャップあるな……

  • 74二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 19:36:26

    >>73

    (もしかしてイノリとエミコを間違えてるのか……?)

  • 75二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 00:43:22

    保守

  • 76二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 05:41:06

    待機フォックスですまない。

  • 77二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 12:47:25

    このレスは削除されています

  • 78二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 18:13:20

    >>74

    マッドな雰囲気といえば発明家のハクノパイセンの方ではなかろうか

  • 79スレ主25/09/15(月) 22:32:37

    >>60

    本編分の更新終わりました~

    明日からはこちらを更新していきます!!

  • 80二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 03:44:01

    かんしゃ~

  • 81二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 11:11:33

    待機フォックスですまない。

  • 82二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 14:36:32

    >>79

    楽しみにしてます!

  • 83二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 18:05:43

    いい感じに進んでいて楽しみです!

  • 84二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 21:41:43

    「話を戻す。まず、ここは私の記憶だ」
    ”―――あ”
    「頭の悪さがピーク時なせいか……何度も来てるお前がこの場に気がつかなかったのは悪いジョークだがね」

    そう…だ
    違和感の正体、自分という輪郭の曖昧さ、脆く儚い境界線

    ”けど……なんで”
    「おおよそ、お前がドクシボを倒す為に私の力を行使しすぎた代償だろう、こうしてお前が私の記憶の中で自我を保っているのはただここに来る事に慣れた事にほかならない」
    ”そっか……”

    代償……確かに相棒が言っていた。それを無視して力を行使したのは自分なのだからそれは仕方ないのだろう
    だが

    ”……この状況は一体なんなんだ?”
    「私の記録回路プログラムに埋め込まれている物だろう。具体的には私の記憶ではなく私という機械が勝手に録画していた物だ」
    ”それって実質覗k”
    「それ以上はいけない」
    ”ハイ”

    真剣な声で怒られてしまった……

    「しかし言わんとしていることは分かるさ、しかし人に例えるのならば確かに覗きだが、機械に変換して事を読むと。だ」
    ”?”
    「いいか?私は一度も殺戮兵器として起動はされなかったが、それはあくまでも殺戮兵器としてだ……つまり」
    ”相棒の知らない所で本来の用途とはまた別の用途として使われた……ってことか”
    「そうだ。故にこの記録は、わざわざ骨董品の私を引っ張り出して何か別の用途で使った稀有な例というやつさ」

    ―――だとしたら、相棒は、殺戮兵器セラフィラム・ロゼは、一体なんの為にこの場に居たのか?
    その言葉の真実は多分すぐに、もう完結してしまった変えられない記録が語るんだろうと、私は理解した

  • 85二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 01:13:36

    このレスは削除されています

  • 86二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 08:12:19

    このレスは削除されています

  • 87二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 16:30:25

    謎が謎を呼ぶ

  • 88LOST25/09/17(水) 22:13:02

    「ぁ……ぃ」
    「―――そろそろ始まるな」
    ”?”

    磔にされた女から掠れた声がする
    その声に呼応するように

    「見届け人の名において彼女を処刑する!!!」
    ”―――は?”

    そう。老婆の、声が。きこえて

    「なるほど、私は処刑の見届け人か。しかしあの老婆……笠縫家か?全く、こんな無駄なことに私の記録回路を使うなど……これでは神の信仰への侮辱に他ならないというのに気付かないのか?」
    ”―――”

    冷静。な、声。が

    「どうした?」
    ”……どうしたもなにも!!!目の前で処刑されるって聞いて頭が沸騰しないでいられるか!!!???”

    一泊遅れて頭が沸騰する
    おかしい

    ―――おかしい

    「―――私は、お前が言っている意味はある程度、理解しているつもりだが、そこまで怒りに燃える場面か?ここは?」
    ”―――ッ!!”
    「……その顔を見れば分かる、何が何でも彼女を助けようとする顔だ」
    ”なら……!!!”
    「だがな、お前がどれほどここで怒りに燃えたとしても、それは無意味な行為だ。なにせ……ここは既に終わった過去の場面。お前は小鳥遊ホシノを救えるだろうがそれは死んだ梔子ユメを救える訳ではないだろう?つまるところはそういう話だ。死者は死者で、過去は過去。それ以上の何物でもないんだよ」

  • 89二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 06:49:21

    いやキッツ…

  • 90二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 15:32:36

    保守

  • 91LOST25/09/18(木) 16:17:09

    ”だからって……”
    「嗚呼……そうだ、お前はそういう男さ。例えもう既に終わっていたものでも目の前でそれを指を咥えて待っている男ではない。だがどうする?どうやってその少女を助ける?」
    ”………………っ”
    「全く、厄介な男だな……私も出来る事ならば、こんな惨劇は見たくはないさ。それでも見るしかない、そうだろ?それがお前が決めた『代償』だ」

    そうだ
    そうなのだ
    これは、これをわざわざ見ようとしたのは実際に私の決断だ。それを否定し、受け入れないようでは意味がない

    ―――なんの為に、ここまで来た?

    自問する。なんの為に、と

    だけど

    ”―――それでも受け入れることは……出来ない。私は……私はそこまで強くない。例え手が届かなくても、もう終わっている事でも、私は……それで、納得できるほど強くはないよ”

    その回答に何を思ったのか
    相棒は少しだけ顔を俯いた

    「………………始まる」
    ”!!”

    思わず相棒から目を離して後ろを向く

    そこには

    ”―――ぁ”

    そ、こ………。に。……は

  • 92LOST25/09/18(木) 16:18:42

    見るな

    脳が警鐘を鳴らす

    見ルな

    ここに居ては『私』のナニカが壊れる

    ミルな

    それがナニカ分からないがきっと壊れたら元に戻れない

    ミルナ

    ”ぁ……あ……あああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!???????”

              そ  
        こ
    に 
                   は  ない
      ふ    で    はり     さ                けた
    お     ん                            なが

    「おい!!!!!!」

    ばちん 

    ”―――あ”

    相棒が背中を叩く。それで、それで、それで。ようやく、視界が、戻った

  • 93二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 21:06:38

    このレスは削除されています

  • 94二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 04:59:40

    このレスは削除されています

  • 95二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 12:54:41

    こっわ

  • 96二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 20:37:33

    このレスは削除されています

  • 97二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 06:19:17

    このレスは削除されています

  • 98LOST25/09/20(土) 10:27:07

    ”ぅ―――”
    「吐くなら吐け。まぁここでは胃液しか出ないと思うがな」
    ”お……ぼぇ”

    我慢しようとした胃液が逆流する
    喉を侵す熱の液
    頭が。おかしくなりそうだ

    ”いや、もう、おかしい”

    それはただぽつりと呟いた、自ら意識すらしてなかった言葉だった

    さっきまで命が確かにあった人間が惨殺された

    その事実がこれを過去に起こった現実だと認識させてはくれない

    「―――そうか」
    ”相、棒は平気なのか?”
    「嗚呼……こう見えても私は機械だからね、人間の君のような感情は持ってないさ」

    はっきり、噓だと分かる言葉、それを相棒は何気なしに言う
    そうだ
    相棒は私が背中を向いていた時に一番悲惨な場面をずっと眺めていたのだ、わざわざ私と会話して私自身にその意識を持たせないようにしながら

    ”……なんだ、相棒の方が大人じゃないか”
    「なに、お前のその反応は正常だ。その正常な反応ができていて私は逆にホッとしたさ。もしここで精神が狂い果てたのならばこの先、神を倒すというなんて挑戦は無謀な愚策に成り下がるからな」
    ”―――ありがとう、今更だけど相棒はいい奴なんだな”
    「いいさ、私はお前の相棒だからな。これぐらいはしないと協力しているお前に釣り合わないだろう?」

    ……本当に、こいつは根っからいい奴だ

  • 99LOST25/09/20(土) 10:28:11

    さっき、背中を叩いて私が正常にならなかったらきっともう―――

    「とりあえず、ここはもう見る場所がないなあの老婆が私の電源を切った。面倒だが次へ行くぞ」

    気が付く、今まであった異質な部屋な無くなりただの真っ黒な空間になり果てていることに
    ―――それよりも

    ”……次があるのか?”
    「嗚呼、どうやらな……全く、私の記憶を見るのが代償とは少し変わっているという話ではない……しかし憑依という形でお前に私の殺人技術を与えているのだから、そういうことになってしまうのは仕方ないと言えば仕方ないのだろうがな」
    ”そっか。そういうものなんだな”
    「まあ、気にすることはない私の記憶回廊も次が最終地点だろうからな」
    ”……よし、そうなら行こう。現実はドクシボを倒して気絶した形だろうし……なにより、セイアが待ってる”
    「やる気があるのは結構だがな、そのやる気が空回りする可能性も考慮しておくことだ」

    そう相棒が言った瞬間

    ”―――ッ!!!!!!”

    閃光が目に―――


    ━━━━━━━━━━━━━━━

    ふと、考えたことがあった

    「それは」

    無意味な自問だった

    だったはずなのに―――

  • 100LOST25/09/20(土) 10:31:27

    熱い

    ここは、熱い

    機械が腐敗した悪臭とガソリンの焦げる臭いが脳を刺す

    熱い

    とにかく、熱かった

    嗚呼……ここで焼け死ぬのだ

    何故か、そう思った。何故か、そう思った

    最後に記録するデータがこれか

    諦めに似た諦観が頭を支配した

    嗚呼……それでも私は、ただの亡霊に堕ちても……イノリ様の、貴方のそ……ぉば―――ァ

    いいや違う、違うだろう?
    そんな上等な渇きで、亡霊になった訳ではないだろう?そんな綺麗事で私は、■は、他の者と同じ願うだけの呪いになった訳ではないだろう?

    全く。私は。本当に。

    最後に、覚えた渇きは―――

    「嗚呼……そうだった」

    この渇きに渇いた喉を潤すほどの、甘美な、血を、求めたのだ

  • 101LOST25/09/20(土) 10:33:27

    「ふ……ふははは!!!!!!!」
    ”お、おま、お前は―――!!!”

    嗚呼……その願いだったのならばどれほどよかっただろう?
    綺麗で!純情で!純粋な程の愛であれば!!どれほど……どれほどよかったのだろう?

    「なるほど!!あの老婆、確かに私を見届け人にする訳だ!!」
    ”なら―――ッ!!”
    「なるほど、なるほど!!ならば、それは釣り合う『代償』だ!!!」

    願いとは純粋なモノだ、願いとは欲深いモノだ、願いとは渇きそのモノだ

    ―――ならば私の……俺の願いは

    全身が興奮に包まれ、これから起こり得る事象に歓喜する

    「昔始まった神隠し事件、最初で最後の殺人……彼女がその被害者とは可哀想だが、今はどうでもいい」
    ”お前が……お前が、セイアを―――ッ”
    「嗚呼……そういえばお前、六文銭は持っているか?あいにく、俺は持っていなくてね。どうにも最近はついてないらしい、こんな無一文じゃ三途の川を渡るに渡れない。ほら、そうなるとさ、お前を殺した後の死後の楽しみとしてあの世での殺しを楽しめないだろう?」

    久しく忘れていた感覚に全身が麻痺してしまう、脳が蕩けてぐずぐずに崩れ去る

    ”もう……いい、お前はもう”

    カチン、ナイフが飛び出る音と共に鞘から小刀が姿を現す
    それともに、脳が終になり、衝撃が顕わになる。故にそこには

    「我は死を形取る蛇の使いその衝動……ようこそ、この美しき死を祀る地獄へ」

    セラフィラム・ロゼという名を冠しただけの殺人衝動しか存在しない

  • 102二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 13:03:27

    更新お疲れ様です!

  • 103LOST25/09/20(土) 14:00:14

    ―――悪夢だった
    アレは悪夢だった
    どうしようもない悪夢
    あの男はセラフィラム・ロゼなどではない
    いや、ある意味ではセラフィラム・ロゼよりも神の使いとして正常だろう

    ―――セラフィラム・ロゼには昔からある機能が備わっていた

    殺しを厭わない為の欲望
    食欲・性欲・睡眠欲―――そして殺欲
    どうしようもないほど身を焦がす、情欲にも似た殺人衝動
    起動しないまま、何も知らずに男は壊れたら楽だった

    だが

    神のいたずらか、最後の最後。死の境にて男は目覚めた……目覚めてしまった
    燃え盛る業火の今際に、血の渇きを知ってしまったのだ
    ならば既に止まることはなく
    かの衝動は独りでに歩き出した

    その手を血に染める為だけに

    ”お、おま、お前は―――!!!”

    ああ……なんという悲劇
    肉体が朽ちても渇きだけが亡霊のように渦巻いてしまう

    ”お前が……お前が、セイアを―――ッ”

    そして道は永久に別たれる。相棒と慣れ親しんだ相手は、百合園セイアを殺す毒なのだから

  • 104二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 14:03:03

    ……あんなに頼りになっていた相棒が……!

  • 105二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 18:25:18

    ジーザス…

  • 106二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 01:19:48

    完結させるんだってね?がんばれ保守

  • 107二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 04:56:49

    く、想像を超える展開に燃えるフォックスですまない!

  • 108二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 06:22:40

    このレスは削除されています

  • 109LOST25/09/21(日) 09:33:26

    脳が沸騰する。怒りで如何にかしそうだ
    いや、もう如何にかなっている
    ああ……だがもういい、そんなことすら些事で、些末な事だ

    ”もう……いい、お前はもう”

    融け合って、歪めあって、弾きあった

    カチン

    ナイフの音、撃鉄の鳴、終わりの警鐘

    ―――道は、もうない

    ここであいつを殺さなければセイアが、生徒があいつに殺されて、死ぬ
    私はそれを許容できない。許容することは許されない。赦してはいけない

    「我は死を形取る蛇の使いの衝動……ようこそ、この美しき死を祀る地獄へ」
    ”―――”

    境界が弾きあう。線が壊れて混沌へと腐り堕ちる

    からん

    「――ハ!!」
    ”―――ッ!!!”

    鞘が地に落ちた音が最後の合図だった

  • 110スレ主25/09/21(日) 09:37:06

    このスレの安価の説明


    1 安価を2つ出す

    2 出された安価をdiceで選ぶ

    3 その安価で(例えば)先生の行動が変わる

    4 行動によっては色々なBADENDになることがある

    5 BADENDなどになったら安価の場面まで戻り再安価

    6 二回BADENDなどになったらスレ主が考えた行動で本編が進む

    7 BADENDに一回なると安価を投げる数が2から1に減少する

    8 安価では安価のシーンでの視点のキャラの行動しか動かせない

    9 BADENDになった場合、アロナちゃんねるが始まる


    安価の詳しい説明はこんなところです

    ややこしいですがよろしくお願いします

  • 111二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 09:44:09

    このレスは削除されています

  • 112LOST25/09/21(日) 09:46:17

    先行してきたのは相手からだった

    一直線に相手を捕食しようとする敵

    それはもはや人の軌道ではなく、獣の軌道だ


    ”―――ッ!!”


    あまりの速さに息が詰まる


    失念していた


    今のあいつは人の身ではなく、機械の肢体

    キヴォトスであの生徒と戦いが成立している。機械


    ”チっ”


    思わず舌打ちをしてしまう、だが状況は変わらず私はここで死ぬ訳にはいかない

    後手に回ってしまったが私は―――


    >>113

    >>114

  • 113二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 12:19:17

    >>112

    「いのちだいじに」は基本として、正面からぶち当たるのは悪手な気がする。ここはまず避ける。避けるついでにカウンターを入れられればいいけど、機械だからナイフじゃ歯が通らない可能性が高いから無しかな?


     問題は相棒はそういう先生の動きをとっくに理解していそうなところなんだよなぁ…。

  • 114二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 21:15:10

    ぶん殴る

  • 115スレ主25/09/21(日) 21:31:02

    dice1d2=1 (1)

    1.ここは回避するしかない

    2.ここは危険を承知でぶん殴るしかない

  • 116BADEND【着眼失敗】25/09/21(日) 21:50:54

    ここは冷静に回避するしかない

    ”―――づ”

    迫る獣の刃
    脳が焦げそうなほど思考が回転する
    相手の動きは単調だがナイフの動きが常軌を逸している
    無数に見える刃、蜃気楼のように切っ先全てが揺らめく

    ”―――ッ!!!”

    ギリギリ、掠れるその前の刹那の視界で攻撃を躱すように身を捩る
    敵のナイフは空を切った


    「甘いね、こんな甘さじゃ勝負ですらない」
    ”ば”

    ナイフに意識が行き過ぎた弊害か
    横腹にめり込む鉄の足

    ―――こいつ、突進しながら身体の軸を変えて回し蹴りをしやがった!

    回避行動をしていた身体には咄嗟の防御に間に合わず、哀れにも身体は処刑を待つだけの罪人のように膝をつく

    ”ぐ……か”
    「神の名の下に敵を断罪するってな。これで俺のお役は御免だ、彼女を完全に殺しきれなかったのは残念だが……まあ、これぐらいの消化不良が亡霊にはお似合いか」
    ”そ、れ……は”

    しかしその真意を問う間もなく、私の首は切断された

  • 117二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 22:39:44

    おおっと、これはアロナチャンネルが始まる……。

  • 118二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 02:32:08

    機械であるが故の優位性が発揮されてんなぁ……

  • 119二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 10:42:45

    待機フォックスですまない

  • 120スレ主25/09/22(月) 16:17:19

    体調不良にて更新を休めます
    今回は安価を飛ばして私の考えた行動を先生にしてもらいます

  • 121二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 21:50:12

    おつです

  • 122二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 01:28:29

    了解です。お疲れ様でした。

  • 123二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 10:04:07

    ごゆっくり

  • 124二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 14:40:04

    回避であれだったし、実際どうやって乗り越えるんだろう。

  • 125LOST25/09/23(火) 16:26:51

    ここは無様でもなんでも抵抗するしか手段はない

    ”―――ッ!!!”
    「は……ァ」

    がん

    鈍い音が炸裂し、火花を散らす
    相手の攻撃、相手の心音、相手の思考
    全てが手に取るように、攻撃によって、反映されて、いる!

    「やはりな、お前と俺の技術自体は既に俺と同列らしい」
    ”―――ぐ!!!”

    冷静に分析する敵が、脳を焦がす
    ―――ドクシボを殺す為に使ったあの力は既に自らとれない楔となって己の身体へ染みついた。それが、酷く恐ろしい

    「まあ、潮時だったと思うとするか。俺が居なくなってもその技術を使えている時点で、俺のお役は自体は御免だったというわけだ」
    ”……いい……加減に……”
    「?」
    ”しろ!!!!こんの万年ストーカーーーーー!!!!”

    がァん

    力強い金属音が木霊する
    いちいちこいつの言葉を話されては集中できるものもできはしない。というか冷静に考えてもなんでペラペラ喋りながらこいつはナイフを振るえているんだ!?

    「……酷い言われようだな。流石に傷つくぜ」

    この攻撃は効いたのか相手は攻めを辞め、後ろへと下がった

  • 126LOST25/09/23(火) 23:09:43

    ”はっ、はぁ……”

    呼吸が荒い
    息を吸うという人間として、生物として当然のことが困難に思えてくる

    「おいおい。こんなんでへばってしまうのか?そりゃないぜ」
    ”―――機械ってやつは便利な存在だな”
    「ん?嗚呼……そうか、確かにな。人間ってのは疲労があって、機械にはそれがない。機械にあるのは、ただの限界だけでその限界までの疲労がない」
    ”……ずいぶん、お喋りなんだな”
    「まあ……な。あいにく生前は起きたのは今わの際での事故程度でね。人と会話することさえなかったからこう言う質なんだよ。全く、暗殺を生業とする機械にしては致命的なエラーさ」
    ”暗殺か。となるとやっぱりお前自体は生徒を正面から殺せないんだな”
    「全く、痛いところを突くな。そうさ、情けない事に銃器から正面で戦える事は出来ない。まあ、多少は出来るだろうがそれも弾丸を2、3発避けれる程度で、サブマシンガンでも撃たれたらおじゃん。見事にジャンク品行きだろうな」
    ”だから……暗殺。正面ではなく背後でのナイフによる斬首……”
    「上手くいくかは俺でも分からない、なにせそういう意味で俺は起動されなかったからな。不幸か否か俺は血の味を知らずにここまで来ちまった」
    ”……今さらだけどスナイパーライフルでの暗殺の方がいいんじゃないのか?そういうのは”
    「だろうな、ナイフというモノよりもそっちの方が良さそうだ。しかしながらそうはならなかった……まあ、深い理由もなく、ただの造り手の…喜界家の財産不足だな。……あいつらが願ったのは神を守護する殺戮兵器。いやはや、厄介な話だ。神に願っても叶うのは、夢での話。無境での幻でしかない。まあ、もとはといえば地震を鎮める神であり、願いを叶える神ではないのだから『そう』なるのは仕方ないがな。機械にしても同じさ、元ある機能に何か付け加えば付け加えるほど、その機械は複雑な物になり本来の機能が弱まる。複雑怪奇な物も結構だがな、やはりその実、シンプルな物こそ、一番なんだよ」
    ”お前、イノリ関連の話になると話が長くなるんだな”
    「まあ、これはロゼの性質で、そのロゼの一部である俺もそうなるんだよ。まあいい、話を纏めると夢で見た機械を低予算で再現して創られたのが俺ってわけさ」

    本当にそうなのか?
    そう突っ込みたくなる衝動を抑える

    ”やっぱり。お前、お喋りが好きなんだな”
    「嗚呼……いいだろう?人間らしくて」

  • 127二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 04:03:47

    正面からぶん殴るのが正攻法だったのか……

  • 128二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 11:37:33

    実はそんな強くないってのは意外だな。

  • 129二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 11:46:11

    >>128

    セイア殺す時も基本不意打ちだし先生が蜘蛛殺す時も不意打ちだし

    基本不意打ちの暗殺なんだろうね

  • 130二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 17:57:37

    待機フォックスですまない

  • 131LOST25/09/24(水) 19:19:48

    ”ああ……お陰様で体力が回復したよ”
    「いいね、まだ殺し合いは始まったばかりだ。俺としてもここで終わったら消化不良どころじゃない」
    ”そんなに、殺し合いが好きなら付き合ってやるさ。お前が死ぬまで”

    こっちはどうやっても機械に不利だ
    だから惨めでも、時間がかかっても、相手を倒さなければならない

    ”は―――ア”

    息を絞る。呼吸を枯らす。神経を先鋭化する
    視界がクリアになって周りがよく視える
    身体の血液という血液が脈々と廻る

    「―――」
    ”―――”

    空気が静電気のようにひりつく
    あわや爆発寸前の火薬庫

    音もなく

    ”―――ッ!!!”

    足が、先行した
    正に神速、足を潰し速度だけを求めた殺人技能。それを

    「―――ハ」

    かの殺人機械はただ嗤い、喉を鳴らした
    獣の疼きを満たす血の杯を求めるように

  • 132二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 00:23:52

    このレスは削除されています

  • 133二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 03:36:52

    がんばれ、先生__!

  • 134二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 12:01:08

    待機フォックスですまない

  • 135二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 20:01:55

    待機フォックスですまない

  • 136LOST25/09/25(木) 22:54:43

    殺す

    一点だけに意識を凝固し、脳の枷を外す

    「そうこなくっちゃなァ!!」
    ”あ―――ハァ”

    意識が点滅する、呼吸を止めてただの機械に成り果てる

    「これはどうだい?」

    相手は直線距離2Mの狭間にナイフを差し込んだ

    ”―――ッ”

    止まらない暴走機関車。猶予はない
    当たる、そう分かっても防ぎきれない
    だが相手はこれで手打ちだ。何せ武器を自ら投げた
    これは自ら試合を放棄したのと同義だ。故に

    「と。考えるのは結構だがそれは根本的に、致命的なほどに、誤謬を犯している可能性というのは思いつかなかったのか?」
    ”ば”

    ナイフ

    ナイフが。無数に

    「ここは記憶回廊のその奥、不可逆廃。天馬行空、弊履を棄つるが如しってな、常識という名はこの場には亡いと知らぬが死さ」

    無数に放たれる刃。弾丸の雨を連想させる殺戮空間の中で、愚かな賢者を視た咎人は、嗤った

  • 137二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 00:44:50

    くそ、言い回しがかっけえな、相棒……

  • 138二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 03:08:04

    スレ主さんってどんな本を読んでこういったかっこいい言い回しを学んだんだろう……

  • 139二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 10:27:15

    負け…?

  • 140二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 13:45:51

    続きを待機。

  • 141二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 20:18:15

    相棒…。できれば最後まで仲間でいてもらいたかったぜ…

  • 142LOST25/09/26(金) 22:28:06

    避けれきれないのは確定的事項
    では被弾する位置の調整は?

    ”ァ―――ッ!!!”

    脳髄が焼き焦げる
    眼球が目の前の死への認識を示した

    嗚呼……喉が痛いほどに

    あまりにも甘い血の寛喜
    身体が、神経が、血脈が、死への恐怖から命を紡ぐために脈を廻す
    ―――この殺戮空間までの接触には一秒にも満たない
    故に行動は最小限。最速で

    ”!”

    一点に向けてナイフを振るう!

    「お?」

    殺せ

    脳に蛆が沸くように疼く………………痛い

    殺せ

    死への恐怖を越える生への興奮が身体にめくるめく巡る血を駆り立てる

    ”殺す”

  • 143LOST25/09/26(金) 22:29:19

    嗚呼……なんだ
    私は、■は、

    ”あ……ああああああああああああああ!!!!!!!”

    滑るナイフが脳天を狙った小刀を揺らめかせる
    揺らぐ小刀が他の小刀へと方向を変える
    その小刀に当たった小刀が、またその小刀に当たった小刀が―――
    連鎖する小刀同士の隙間を人が突き進んで逝く

    「………!」
    ”―――ッ!!”

    ぐずぐずに張り裂ける身
    ここまで生きているのが奇跡の賜物だ

    殺せ、殺せ、殺せ

    五月蠅いほど脳の中で喚き散らすノイズ
    喉の痛み、渇き、死への恐怖、生への執着

    思わず嗤ってしまう
    死ぬのが怖いから殺すのか?生への執着で殺すのか?―――それとも殺す事に悦を魅ているのか?
    どちらにしろ生物的には欠陥だ。人として欠陥だ

    嗚呼……でも。確かなのは

    ■は、今、ただ、殺したい

  • 144二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 04:03:37

    無事でいてくれ、先生……

  • 145LOST25/09/27(土) 08:48:02

    振り抜かれん獣の刃
    無数の刀の更に向こう。死を越える階段への先に居る男は待ちわびていたように小刀を構えていた

    ―――常人ならば死を視るヒトに、こいつは死を視ずただ『殺しに来る』その確信だけで小刀を構えていた
    それは信頼か。ここまで来ると、殺しに来るという■への信頼なのか
    解らない。それを交わす言葉を、両者は既に持っていない
    故に乖離した。別離し、悔恨を、憤怒を炙り死への薪へとした

    ””「」

    人間としての常識は廃棄した。倫理は荼毘に付し、論理は解を放った
    ヤツは言った機械とは、無駄を省きった先に在るモノこそ、一番であると。では今の■は?どれほどの無駄を省き、失くしまったのだろう
    嗚呼……でもそれは、蜜月の夜が明け狂うほど。美しいモノ
    ―――血が歓喜する。命はこの為に産まれたと思うほど激情に突き動かされた
    それはこの男も同じ、満ちることなき月の裏で、男は焦がれた情景を吞み込んだ

    だが、今は、この一瞬だけは


    ”ロゼ……!”

    「―――ッ!!」


    刃は永久に届かず。己が死へは能わず

    躍り、狂い、躱し、穿ち、捻斬るように


    俺の刃はヤツの生命線を斬断した

  • 146スレ主25/09/27(土) 16:30:43

    いつも書いてるPCが壊れ、修理に出すことになったので1週間ほど更新できません

  • 147二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 00:17:22

    >>146

    なんてこったい。

  • 148二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 02:57:30

    >>146

    お疲れ様です……

  • 149二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 10:03:57

    >>146

    気長にお待ちしてます。

  • 150スレ主25/09/28(日) 16:23:07

    ヤッホーエブリワンデイ!!!みんな元気してる?現金なまで元気なか ん じ~~!!??
    いやまぁねPC壊れてびっくりばっきりしてたんだけどぉ。マジ急にギャルピ?上ゲピ?な感じな情報渋滞系状態でアゲアゲハで意気揚々太陽系すぎパなんよ
    え~だれ?誰主で逝くかンんじ?あの世までイって逝き過ぎな場面爆破で低予算なびっぐれっどでピグレッチ?ま。
    脳髄溶解でいい用かい?で舛ビバ青春っすきなんよ

    あ、PCが予定よりも早く治ったので明日から投稿再開します

  • 151二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 00:19:08

    やったぜ!

  • 152二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 07:41:42

    待機フォックスですまない

  • 153二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 15:39:59

    待機フォックスですまない

  • 154LOST25/09/29(月) 22:57:25

    ”ぁ―――は”

    殺した

    呼吸が、人並みに。ようやく再開する

    殺した

    確かに、在ったモノが、今は床に無様に、無惨に、起動しないガラクタとして転がっていた

    殺した

    それでいいじゃないか。私は、何も、間違っていない…はずだ

    殺した

    けど、どうしてだろう。喉の渇きが収まらない

    殺したい

    喉が痛い。頭がどうにか…しそう、だ

    殺したい、もっと

    脳の奥底で、カチカチと、時計の針の音が聞こえる

    殺したい、殺したい、殺したい、殺したい、殺したい、殺したい、殺したい

    嗚呼……あ?
    何故かある。カガミがある。そこには―――

  • 155LOST25/09/29(月) 22:59:12

    ”お前は誰だ”

    ワタシにヨくニタ、ダレかがイタ

  • 156二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 02:11:00

    ひえ、狂っちまったのか……?

スレッドは9/30 12:11頃に落ちます

オススメ

レス投稿

1.アンカーはレス番号をクリックで自動入力できます。
2.誹謗中傷・暴言・煽り・スレッドと無関係な投稿は削除・規制対象です。
 他サイト・特定個人への中傷・暴言は禁止です。
※規約違反は各レスの『報告』からお知らせください。削除依頼は『お問い合わせ』からお願いします。
3.二次創作画像は、作者本人でない場合は必ずURLで貼ってください。サムネとリンク先が表示されます。
4.巻き添え規制を受けている方や荒らしを反省した方はお問い合わせから連絡をください。