- 1125/09/05(金) 21:40:56
- 2125/09/05(金) 21:41:20
対戦よろしくお願いします
- 3二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 21:41:40
99
- 4二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 21:41:46
10
- 5125/09/05(金) 21:42:45
- 6二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 21:48:46
18
- 7二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 21:49:11
100
- 8125/09/05(金) 21:51:53
- 9二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 21:56:32
人間以外の種族がいっぱいいる現代
- 10二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 21:56:54
- 11125/09/05(金) 21:59:06
- 12二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:07:00
学生
- 13二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:10:37
貴族
- 14二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:10:42
jK
- 15二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:11:27
ジャンク屋
- 16二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:11:39
犯罪者
- 17125/09/05(金) 22:14:16
主人公99歳JK
ヒロイン100歳の犯罪者
科学と魔法が融合した高度に発達した文明の世界
了解
あとは安価することないかな?
今から書きます - 18二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:19:03
JK×犯罪者の百合はまぁ行けそうだな……
- 19125/09/05(金) 22:34:05
主人公は99歳にして女子高生である。と大昔、魔法が個人の技量に頼っていた時代に言えば頭がおかしいと思われるだろう。だけどもはや女子高生の多くが10代をしめた時代ははるか彼方。
科学が発展し、魔法は現象となり、昔では考えられないことが実現していった。現代では知識教育は幼少期に眠り続ける状態で脳みそに直接刻み込まれ、あとは仕事をしながら実務経験をこなすため、体が成長してようやく産声をあげるのが当然となった。
技術の発展は、富裕層と貧民層の差をより激しくさせた。産声をあげた貧民はすぐに働くことを余儀なくされる。義務教育は教育棺とやゆされるゆりかごで済ませる現代人が学生になるのは、働く必要のない余裕のある富裕層に限られる。
主人公は裕福な家に生まれた。ゆりかごを出た時から完成された美しく若々しい姿のまま千年は生きる富裕層の世界では、99歳なんてまだまだ幼い。
けれどそろそろ、現実も知っていかなければならない。そういう訳で、社会見学の一環としてこの度、刑務所へと慰問をすることになった。これは主人公と、生きる世界の違う犯罪者のお話。 - 20125/09/05(金) 22:35:13
という感じで考えていますが、主人公とヒロインの名前を決めさせてください。
主人公>>22
ヒロイン>>24
- 21二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:37:46
ミェルスナ
- 22二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 22:51:59
里香
- 23二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 23:10:34
アミ
- 24二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 23:10:55
イリス
- 25125/09/05(金) 23:29:19
主人公が里香
ヒロインがイリス
了解です - 26125/09/06(土) 00:21:29
社会見学と言っても、快楽殺人者のような犯罪者と言葉を交わして得られる知見は求められていない。まかり間違っておかしな思想を植え付けられてはいけないからだ。
里香のようなお花畑で生きてきた女子高生のこれからようやく三桁になろうという人間が会うのは、当然もっとマイルドだ。
昔であれば少年院と呼ばれるような低年齢かつ、更生が見込めるものだけがはいる年少刑務所なのはもちろん、残り100年以下の刑期の人間が対象だ。
また慰問をうけいれることで刑期の短縮や刑務所内での生活の向上を受けられ、人間の見張りがいなくても人工妖精が24時間監視しているのだから、おかしなことをしようとするものはいない。
そんな安心安全に犯罪者と交流をして知見をひろげようね、という慰問にやってきた里香。慰問交流の為の応接間には向かい合わせで腰かけるソファとローテーブルがある。
普段里香が過ごす屋敷に比べれば質素でそっけない部屋だけど、それでも不快には感じない程度に整えられた部屋で、イリスはどこか落ち着かない素振りでソファにちょこんと腰掛けていた。
刑務官が二人の前にお茶とお茶菓子を用意して、それぞれの紹介をしてくれる。そうして後はご自由に、と席を外される。大人がいては話しにくいこと、聞きにくいこともあるだろうとの配慮だ。
イリスは普段はつけない大ぶりの手枷と足かせをつけている。足は歩幅程度、腕は両手を体の横における程度の長さ。ほとんど活動に支障はない程度の長さではあるけれど、魔法封じに加えて敵意を持って行動しようとすると拘束魔法が発動する代物なので、素材の都合上ちょっと重い。
30年ほど刑務所で過ごしている華奢なイリスはお茶を飲むのも少々億劫になる。とはいえ普段は飲めない上等なお茶とお菓子なので、気にせずぱくついているけれど。
だけどそれを見る里香にとっては、少々居心地の悪い光景だ。目の前で露骨に拘束されていて、それに窮屈さを感じていることが伝わる動きは、自分との差があまりに明確だ。
「えっと、お菓子は気に入ってくれたかしら? 私のお気に入りのお菓子をいれさせてもらったのだけど」
本人も食べる都合上、この時にだされる飲食物は指定できる。もちろん相応の金額は支払っているけれど。会話の糸口にまよった里香はひとまず唇を濡らしながらそう問いかけた。 - 27125/09/06(土) 00:22:24
それにイリスはにっこりと愛想よく微笑んで、端に食べかすをつけながら口をひらく。
「もちろんですよ。とっても美味しいです、お嬢様」
「お嬢様なんて、私のことは名前で呼んでくださってかまいませんよ」
「そですか。ま、遠慮しておきます。私のことは好きに呼んでください」
そう言ってにこやかな笑顔のまま、両手でカップを持ってずずずとお茶を飲んだ。精一杯の畏まった態度だけど、飲食の礼儀までは更生項目ではない。
むしろ知識としては知っているはずなのに作法を外れた行いをする人間もいる、というのを知るというのも今回の行事の目的の一つでもあるのだ。なので敵意さえなければ少々の悪意は人工妖精に目こぼしされている。
そもそもこの施設にはいるような人間は、ほとんどが貧民層だ。裕福な人間は道を外れたところで、それ専門の施設が別にある。刑務所なんかではなく、専門の診療所いう施設が個人の為につくられる。そう言う話になる。
裕福な人間を前に悪意を一つも抱くことなく穏やかな心で過ごせる人間は、こんな施設にはいることはなく、平均寿命を縮める一人になっていただろう。
「そう? じゃあ、イリスちゃん」
「あ、はい……」
とはいえ、じゃあ反抗できるかと言えばそうでもない。まして好きに呼べと言った手前、ちゃん付けを拒否するほどイリスは度胸のある人間ではなかった。
「イリスちゃんは……ここを出た後はどうするの?」
里香はイリスの経歴をある程度知っている。履歴書のような形で、どんな罪を犯してきたかも知らされている。候補者の中からそれを見て慰問相手を選んだのだから当然だ。
その生まれは貧しく、教育棺を出る前に両親が亡くなり、頼るものがない状態で生まれた。まともな就職先はなく、人は殺していないけど、窃盗や詐欺、そう言ったものを息を吸うように行ってきた。そうでなければ生きられなかったし、そうすればこうして施設に入って生きていくことができる、と知識としてわかっていたからだ。
ここを出れば、社会貢献の一環として身元がしっかりした人間が後見をしてくれる。それがイリスが思いついた最善の人生設計だった。全てわかってのことだ。
「そうですね。いずれは私と同じ立場の人間を助けることができる道に進みたいと思います」
なので以前から決まっている言葉をそのまま口にした。 - 28125/09/06(土) 00:23:09
「そうなの……イリスちゃんは、とってもすごいのね。イリスちゃんの人生を私は想像もできないけれど、きっととても大変だったんでしょうね」
「……」
それに対する、あまりに素直な返答に、イリスは言葉に迷った。刑務官の先生に今の答えを言えば、「よろしい」と満足げな笑顔が返ってきただろう。
本心でなくても表面を取り繕えるなら十分教育の成果が出ているという満足だろう。だけどこれは、イリスの本心からの言葉だ。
誰かを助ける道と言うのはつまり、自分はもう助けてもらわなくてもいい道だ。誰かを助ける余裕があって、今日食べるご飯に困らなくて、誰かに嫌な顔をされるどころか尊敬をされる道だ。そう言う道を、歩きたい。そう言う道なら、より厚いサポートが受けられる。打算も何もかも含んだ本心だ。
だけどこの言葉を本心だと信じる先生はいなかった。刑務所を出て、再犯しないだけで重畳。義務教育以上の知識や教養が必要な職につけるだなんて、イリスの周りでは先生も受刑者も誰も信じていないのだ。
そう、全て計画的にやってきたイリスと、その目の前にいるお花畑で育った里香以外には。
わかった気にならないでほしい。なんて反発心は出てくるけれど、よく考えると想像できないと言っているので何もわかった顔はされていない。
上から目線で言うな。と思うけど、大変だっただろう。とあくまで想像だ。上からと批判するほどだろうか。散々されてきたよくある上から目線はどうせ貧民だからと決めつけて、やることなすこと否定されたり命じられたりと言ったものだ。思うだけならともかく、正式に抗議するにはちょっと難癖な気もする。
そんなとりあえず富裕層に対して反発してしまう心と同時にイリスは、不思議なほど素直に、ただ普通に労って褒めてくれているのだなと感じられた。
イリスの境遇を知って同情し、目標を聞いてそれを本心からだと信じてまっすぐに褒めてくれたのだ。そう、信じることができた。 - 29125/09/06(土) 00:23:28
それは本当に、里香にとっての本心だったからだ。里香は今まで生きてきて、嘘をついたことがない。その必要がなかったから。何かを偽る必要がなかったから、その方法も知らない。知識教育では感情の機微を学ぶことはないからだ。
だから素直に思ったことを言っただけなのだけど、思いのほかイリスの反応が想定外で困ってしまった。喜びと怒りがないまぜになった、なんとも形容しがたい顔をしていて、食べかけのお菓子をお皿に戻してしまっている。
困らせてしまっていると、さすがに里香にもわかった。
「……ごめんなさい、ぶしつけな物言いだったかしら。その、私はただ、本当に、すごいなと思っただけなの。大変な目にあって誰かを助けようと思うのももちろんそうだし、単純に、五十年以上先のことを明確にイメージして目標をたてられるのもすごいなと思って。不快だったらごめんなさい」
「いえ……その、少し驚いただけです。褒めてくださり、ありがとうございます」
里香の言葉に、イリスはそう言ってひきつったように微笑みながらお辞儀をした。それは思わずやってしまったものだった。媚びを売るためでも、表情を見せず感情を読ませないためでもなく、里香の困った表情につい、頭をさげてしまったのだ。
そんなイリスの複雑な心境に気づくわけもなく、里香はほっとしたように柔らかく微笑んだ。日差しが差しこむはずのない地下施設で、何故か陽だまりのような温かさを感じて、イリスも少しだけ肩の力が抜けた。
「他に何か、聞きたいことあります? なんでもいいですよ」
こうして、二人の交流は始まった。 - 30125/09/06(土) 00:23:59
日付変わったのでいったん寝ます
続きはまた明日書きます