- 1二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 23:49:05
- 2二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:00:07
星南「でも…」
燕「いいから早く殺せ! 私が…自我を保てているうちに、早く!」
星南「あなたを失いたくないわ。どこかにマザーの洗脳を解く方法があるはずよ!」
燕「それを調査しに行った莉波と有村はどうだ? もう数ヶ月も帰ってきてないんだぞ!」
星南「っだけれど、私にはあなたを殺すことなんて…」
燕「いいか、よく聞け、十王星南。…私は、自分より強い相手にしか殺されたくない。このまま洗脳され、どこの馬の骨かもわからんやつに殺されるぐらいなら…ここでお前の手で殺される方が何倍もマシだ」
星南「燕…」
燕「お前にとって、いまの私を殺すことなど容易いだろう?」
星南「…わかったわ。あなたがそこまで言うなら」
燕「礼を言う…星南」
ーーー
星南「…ごめんなさい、燕。私にはできなかったわ」
星南は諦めきれず、燕を気絶させ機械保存することを選ぶ。幸いなことに、脳が完全に支配される前にコールドスリープをすることができ、星南は拠点を守りながら莉波と麻央の帰りを待つのだった…。 - 3二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:06:25
燕と星南が戦っていた敵 dice1d3=2 (2)
1 めちゃくちゃ強かった
2 そこまで強くはなかったが数が多かった
3 弱かったが隙をつかれた
- 4二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:15:20
あれからさらに数日後、マザーのところへ潜入調査を行っていた莉波と麻央が拠点に帰ってきた。
星南「莉波!麻央! おかえりなさい。まずは…無事に帰ってきてくれて、嬉しいわ」
麻央「ああ、心配させてごめん」
莉波「調査はすぐ終わったんだけどね? 帰る途中でアンドロイドに囲まれて、隠れながら戦闘を続けていたら長引いちゃって…」
星南「報告は中で聞くわ。早く入ってちょうだい」
拠点の中はやけに静かだ。それもそのはず、ここ“初星”の拠点は、マザー勢力に対抗するための精鋭が集まった組織。見張りである星南と燕以外は訓練をしている時間だ。
莉波「そういえば、dice1d3=3 (3)
1「私たちがいない間、なにかなかった?」
2「燕ちゃんはどこ?」
3「みんなの訓練の方は順調?」
- 5二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:19:03
星南「…ええ、みんな着実に結果を出しているわ」
莉波「よかった。かなり長い間離れちゃってたから、早くみんなに会いたいな」
麻央「燕の姿が見えないけれど、指導に行っているのかな」
星南「っ…そうね、燕は…dice1d3=1 (1)
1「ここにはいないわ」
2「出かけているわ」
3「燕は、もう…」
- 6二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:26:57
星南「燕は…ここにはいないわ」
麻央「出かけているのかい?」
星南「そうじゃなくて、その、言いにくいのだけれど…」
莉波「え、それって、もしかして…」
麻央「燕に鍵ってそんなことっ…あるはず、ないよ…」
最悪の事態を考える莉波を麻央が遮るが、途中で自信がなくなったのか、声が小さくなる。そうなるのも無理はない。麻央の質問によって星南の顔が一瞬にして暗くなったことが、彼女たちに起きた悲劇を物語っているからだ。
星南「…詳細は、今から話すわ。二人とも、落ち着いて聞いてちょうだい」 - 7二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:34:45
私を庇ってエロ同人誌みたいに!!みたいな展開じゃなかった…
- 8二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:34:52
麻央「そうか、星南を庇って燕が…」
星南「ええ、完全に私のミスよ」
その日は特に拠点を狙ってくるアンドロイドが多く、かなりの苦戦を強いられた。訓練場を攻撃しようとした敵に気を取られ、星南は背後を取られてしまった。燕がすぐさま間に入ったことで、星南は洗脳されずに済んだのだ。
麻央「マザー軍隊の洗脳はとても強力だ。すでに“極月”が洗脳によってやつらの手に落ち、仲間になってしまっている」
莉波「潜入した時も、洗脳された極月の子たちに会ったよ。…完全に我を失っていた」
星南「実は、諦めきれなくて燕の洗脳率を調べたの。そうしたら…」
燕の洗脳率 dice1d100=81 (81)
(数字が大きいほど洗脳されている)
- 9二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:40:45
星南「81%だった。まだ完全には洗脳されていないはずよ」
麻央「マザーの洗脳を耐えた? …いかにも燕らしいというか、さすが初星のNo.2だね」
莉波「じゃあ、いま燕ちゃんは…」
星南「地下にあるコールドスリープマシーンで寝かせているわ。あの日から毎日確認しているけれど、洗脳状況も止まったままよ」
麻央「そうか…無事でよかったよ」
星南「無事なんかじゃない。私のせいで燕が洗脳されてしまったのよ? やっぱり、潜入調査には私が行くべきだった。そうすれば、燕が私を庇うことなんて」
麻央「真っ先に自分を責めるのはやめるんだ。過去のことを悔やんだって、状況が良くなるわけじゃない」
莉波「麻央の言う通りだよ。それに、星南隊長と燕ちゃんがいたから、みんな安心できたんだよ?」
麻央「君はここに残って正解だった。現に、拠点を見事守りぬいてくれただろう?」
星南「…そうね、ごめんなさい。私としたことが、少々取り乱してしまったわ」
莉波「そうなるのも、無理はないよね」
星南「次はあなたたちが話す番よ。なにか情報は掴めた?」
麻央「ああ、かなり有力だと思われる情報だ。僕たちが掴んだ情報は… dice1d3=3 (3)
1 マザー軍隊の弱点について
2 洗脳を解除する方法について
3 マザーの仲間になった“極月”について
- 10二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:43:36
星南「でも…」
燕「いいから早く殺せ! 私が…自我を保てているうちに、早く!」
ここでシャンク化すると思った俺はネットに毒されてるわ - 11二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:46:22
莉波「潜入した時、洗脳された極月の子たちに会ったって言ったでしょ? 実はその中に一人だけ、洗脳されていない極月の子がいたんだ。名前は確か…」
洗脳されていなかった極月キャラ dice1d4=3 (3)
1 賀陽燐羽
2 白草四音
3 白草月花
4 藍井撫子
- 12二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 00:57:50
麻央「白草月花。星南隊長は知っているよね?」
星南「! ええ、もちろん。…極月のトップ、彼女もまたマザーに捕まっていたのね」
麻央「彼女は洗脳されているフリをして、マザーの動向を探っていたらしい」
莉波「私たちがピンチだった時に助けてくれて、調査に協力してくれたんだ」
星南「白草月花が初星に協力? 確か、極月は初星をライバル視していたはずだけれど」
麻央「それについては、話すと長くなるよ…」 - 13二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 01:05:03
マザーの拠点、某所にて
莉波「潜入できたはいいものの、すぐに見つかって戦闘になっちゃうなんて…きっといまも、私たちを探してるところだよね…?」
麻央「さすが高性能アンドロイド、油断はできないな…っ、誰か来る! 隠れよう!」
足音が近づいてくる。莉波と麻央は息を潜めて物陰に隠れた。様子を見るために少しばかり覗くと、極月の白草四音と藍井撫子が辺りを見渡していた。
撫子「誰もいないですわね…」
四音「おかしいですね。最後に見つけた場所はここだと聞いているのですが…」
莉波(あの制服は…極月!?)
麻央(どうやら、マザーの洗脳にかかってしまっているようだ)
撫子「侵入してきた不届き者を見つけて、ギャフンと言わせてやりますわ!」
四音「こらこら、言葉遣いが悪いですよ。…あら? こんなところに足跡が…」
麻央(やばい、見つかる…!) - 14二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 01:22:25
四音が麻央たちの隠れている方へ足を向けようとしたその時、後ろから鶴の一声がかかった。
月花「お前たち、ここで何をしている?」
四音「月花姉さま…? な、なぜここに…」
月花「まずは私の質問に答えてもらおうか。撫子と四音は反対方向の見張りを頼まれていたはずだが?」
四音「侵入者がいるという報告を受けて、その調査を…」
月花「奇遇だな、私はその命令を受けていまここにいる。勝手な行動はするな。いますぐ持ち場に戻れ」
四音「っ…わかり、ました。撫子、戻るわよ」
撫子「まっ、待ってくださいまし〜っ」
四音と撫子が反対方向へ歩いていく。完全に姿が見えなくなったところで、月花は語りかけた。
月花「…そこにいるのはわかっている。大人しく出てこい」
莉波「ど、どうする? 麻央…」
麻央「…ここは、ボクが先に出るよ」
莉波「ちょ、麻央!」
有無を言わさず麻央が前に出た。月花は表情を変えず、静かに言った。
月花「その姿…初星の者だな」
麻央「ああ、洗脳するなりなんなりすればいいさ。ボクに勝てたらの話だけどね」
戦闘態勢に入る麻央を見て、月花は不敵な笑みを浮かべる。
月花「随分と強気だな、面白い…。ちょうど退屈していたところだ」
麻央(相手は極月のトップ…。正直勝ち目は薄い。だけど、少しでも莉波が逃げれる時間を作れれば…)
莉波「私も戦う!」ザッ
麻央「莉波!?」
莉波「正直、怖い…けど、麻央だけに戦わせるわけにはいかないから!」
月花「ほう、尚更面白くなってきたな…。二人がかりでいい、かかってこい」
莉波&麻央VS白草月花 その勝敗はdice1d3=2 (2)
1 莉波&麻央の勝ち(ギリギリ)
2 引き分け
3 月花の勝ち
- 15二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 01:29:18
主です。身勝手ながら寝落ちしそうなので朝に続きを書きます。すいません。
今更ですが、学マス楽曲の『Howling over the world』に影響を受けたものとなっています。
曇らせなどは、自分で満足するものが書けないので… - 16二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 08:27:22
麻央「は…っ、は…っ」
莉波「はぁ…はぁ…」
莉波(すごい。あれだけ戦っても、一切息切れしていないなんて…)
麻央(噂には聞いていたけれど、なんて強さだ)
月花「ふっ…引き分け、といったところか」
麻央「…え?」
月花「お前たちに話がある。着いてこい」
莉波と麻央はマザー拠点とはかなり離れた場所に案内された。
月花「ここからが拠点の電波外だ。何を話しても記録されることはない」
麻央「どうしてボクらをこんなところに? なにか目的が?」
月花「まず初めに、私は洗脳されていない。いまのところ、お前たちの敵ではない」
麻央「君はボクらよりも先に潜入調査をしているってこと?」
月花「それに近いな。元々は洗脳されて運ばれる予定だったが、私だけが回避できたようだ。さて、本題に入ろうか。お前たちの目的はマザーについての情報を得ること、違うか?」
麻央「…ああ、その通りだよ」
月花「洗脳されているフリをしている以上、私はあの場から動くことは出来ん。だが、ここで得た情報を全て教えてやる」
麻央「協力するのかい? 極月の君が?」
莉波「ほ、本当ですか…?」
月花「その代わり、条件がある」
麻央「…一体、どんな条件を出す気?」
月花「それは…」
月花が二人に出した条件 dice1d3=1 (1)
1 生きて拠点まで帰ること
2 強くなること
3 マザーを必ず倒すこと
- 17二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 08:36:13
月花「必ず生きて帰れ」
麻央「…それだけ?」
月花「ああ」
莉波「…あの、あなたはどうして私たちにそこまでしてくれるの?」
月花「それは…dice1d3=3 (3)
1 いずれわかる
2 私一人じゃどうしようもできないからな
3 面白い雛鳥がいると思ったからな
- 18二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 08:54:56
月花「せっかく面白い雛鳥を見つけたのに、ここで死なれてはつまらない」
麻央「ひ、雛鳥…」
莉波「一応、褒められてるってことだよね?」
月花「時間は限られている。順を追って話していくからまとめろ」 - 19二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 09:01:14
月花「…これで、私の知っている情報は全て話した」
麻央「すごい、どれも初めて知る情報ばかりだ」
月花「そうだろうな。実際に私がここで経験したことや、極月で事前に調査していた情報も入っている」
莉波「えーっと、教えてもらった情報をまとめると…マザーの目的は未だ不明、だけどひたすらにアンドロイドを生産、人々を洗脳して領地と戦力を増やしている…」
麻央「そしていちばん重要なのがdice1d3=2 (2)
1 マザーの弱点と洗脳の解除方法は一致する
2 “idol”が洗脳を解除するカギ
3 月花が一度洗脳から解放されていること
- 20二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 09:41:49
あのトンチキコミュからここまで広げられるのすげえよ
- 21二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 09:43:16
麻央「“idol”が洗脳を解除するカギって言ってたけど…それはどういうことなの?」
月花「…私たち極月がマザー勢力のアンドロイドと戦っている時、足を怪我していたのもあって、不意をつかれて洗脳されてしまった。私は為す術なくマザー拠点へ連れていかれた。そこからの記憶は曖昧だ。だが、ひとつだけしっかりと覚えていることがある」
莉波「それが“idol”に関係することなんだね」
月花は黙って頷き、続けた。
月花「ある日、私はマザーと敵対する組織と戦っていた。それが初星だったかまでは覚えていない。その組織の中に、一際目立つ歌声が聞こえてきた」
麻央「それが…“idol”の歌声?」
月花「残念ながら、声の持ち主まではわからなかった。だが、まるで伝説の“idol”を彷彿とさせるような…美しく、透き通った歌声だった。そして歌を聴いた直後、脳を侵食していた不快感が消え失せた。間違いなく、あの歌声を聞いた効果だろう」 - 22二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 09:52:01
場所は変わって 初星拠点
麻央「洗脳を解除するカギ、それは…“idol”の歌声だ」
星南「“idol”…おじい様から聞いたことがあるわ。一度世界を救った、伝説の英雄のことね」
莉波「うん。それで、麻央と話し合ったんだけど…初星の中で“idol”に一番近いのは、星南隊長だと思うの」
星南「私?」
麻央「ああ。初星の中で絶対的な能力を持つ一番星(プリマステラ)、君にならできると思うんだ」
星南「…もし仮にそれが本当だとして、やるにはリスクがあるわ。私たちの歌声は武器になるが故に、敵をおびき寄せるかもしれない」
麻央「一番星が、今更そんなこと気にする?」
星南「気にするわよ! だって… dice1d3=1 (1)
1 いまの私は一番星にふさわしくない
2 あまりにもプレッシャーが重すぎる
3 一番星なんてただの肩書きにすぎないから
- 23二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 10:11:28
星南「仲間ひとり守れなくて、何が一番星よ…」
一度燕を守れなかった星南は、明らかに自信を失っていた。
莉波「…星南隊長、一番星に必要なものってなんだと思いますか?」
星南「? 莉波、急に何を…」
莉波「私は、どんな時でも仲間を見捨てないあなたに憧れた。だから一番星にふさわしいのはあなただと思った!」
星南「っ」
麻央「なにかに怯えるだなんて、星南らしくないよ。それにもし敵が反応して拠点にやってきたとしても、ボクらが何とかする。何のために彼女たちが訓練していると思っているんだい?」
麻央が言い出した直後、訓練室のドアが開いて複数の生徒たちがなだれ込んだ。
莉波「ええっ!? どうしたの? 大丈夫?」
佑芽「大丈夫です! それよりも、先輩! さっきのって全部本当なんですか!?」
麻央「さっきのって…もしかして、全部聞いていたの?」
美鈴「はい…燕先輩が洗脳されたというところから、全て」
莉波「それってほとんど最初からだよね…?」
千奈「すみません…っ、ですが、話を聞いているうちにただ事ではないと思ってしまって…」
広「燕は大切な仲間。可能性が少しでもあるのなら、洗脳を解いてほしい」
佑芽「やってくる敵は全員、私たちがやっつけちゃいますから! 星南隊長は安心して大丈夫です!」
星南「あなたたち…」 - 24二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 10:26:21
星南「でも、それでも少し怖いわね」
佑芽「えぇっ、なんでですか!?」
星南「考えてしまうの。もし私が“idol”じゃなかったとしたら…」
麻央「いや、君しか有り得ないよ。それは近くで見ていた燕が一番知っているはずだ」
莉波「“さすが十王星南、私のライバル”とか言って、いつも隊長の歌声とか褒めてるんだよ? 本人はその自覚ないみたいだけど…」
星南「燕がそんなことを…」
麻央「だからこそ、燕にとっての“idol”は君なんだ」
星南「…ステージの準備をしてちょうだい。ライブを、始めるわよ」 - 25二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 10:41:58
ーーー
星南「はぁ…はぁ…っ」
星南(いまの私の、ありったけをぶつけたわよ。燕)
莉波「麻央! 燕ちゃんの洗脳率が…!」
麻央「! 本当だ。80%…60%…どんどん下がっていく…!」
星南「よかった。あなたの心に、届いて…っ」
ステージの上、星南の体がふらついた。あれだけのパフォーマンスをして、体が耐えられるはずがなかったのだ。
星南(すこし、全力を出しすぎたようね…)
ドサッ
燕「…」
体制を崩した星南を支えたのは燕だった。彼女は目覚めた直後、すぐさま星南の元へ向かっていた。
星南「つばめ…?」
燕「これはどういうつもりだ? 十王星南」
星南「なんのこと? いまのあなた、顔がものすごく怖いわよ」
燕「…私は殺せと言ったはずだ。なぜ言われた通りにしなかったんだ! この大馬鹿者!」
星南「大切な幼馴染を殺すことだなんてできないわ。大切なものを守ることが馬鹿だというなら、私は一生大馬鹿者でかまわない」
燕「…ハァ、お前と言うやつは…いつまでも頑固でかなわんな」 - 26二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 10:59:42
ーーー
星南「はぁ…はぁ…っ」
星南(いまの私の、ありったけをぶつけたわよ。燕)
莉波「麻央! 燕ちゃんの洗脳率が…!」
麻央「! 本当だ。80%…60%…どんどん下がっていく…!」
星南「よかった。あなたの心に、届いて…っ」
ステージの上、星南の体がふらついた。あれだけのパフォーマンスをして、体が耐えられるはずがなかったのだ。
星南(すこし、全力を出しすぎたようね…)
ドサッ
燕「…」
体制を崩した星南を支えたのは燕だった。彼女は目覚めた直後、すぐさま星南の元へ向かっていた。
星南「つばめ…?」
燕「これはどういうつもりだ? 十王星南」
星南「なんのこと? いまのあなた、顔がものすごく怖いわよ」
燕「…私は殺せと言ったはずだ。なぜ言われた通りにしなかったんだ! この大馬鹿者!」
星南「大切な幼馴染を殺すことだなんてできないわ。大切なものを守ることが馬鹿だというなら、私は一生大馬鹿者でかまわない」
燕「…ハァ、お前と言うやつは…いつまでも頑固でかなわんな」 - 27二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 11:08:13
燕が洗脳から開放され、安心したのもつかの間。外からの通信が入ってきた。
ガガッ-ピー…
広「莉波、莉波」
莉波「広ちゃん、どうしたの?」
広「案の定、敵のアンドロイドが攻めてきた。いま佑芽たちが対処してるけど、予想よりも数が多い。応援を求む」
星南「だそうよ。目覚めたばかりで悪いけれど、お願いできる?」
燕「無論、いますぐ向かう。お前も行くだろう?」
星南「ええ、当然よ」
麻央「隊長はさっきのステージで体力を消耗しているじゃないか。いますぐ戦闘を行うのは危険だ」
星南「そうね…だけど、この事態を招いたのは私よ。戦う責任があるわ」
莉波「でも…」
星南「だから、あなたたちもサポートに回ってもらえる?」
麻央「! ああ、もちろんさ」
莉波「みんなで早く敵を倒して、“祝! 燕ちゃん復活パーティー”しよ!」
燕「おいなんだそのネーミングは。私は許可しないぞ」
こうして初星の仲間たちはより仲を深めていくのであった。
[完] - 28二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 11:10:42
これにて終了です。diceのSS?は初めてだったので、色々と変なところもあったかもしれませんが、ここまで読んでくれてありがとうございます。
あとは感想を書くなりなんなりしていただければ嬉しいです。
- 29二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 11:18:23
2/3で……って書いてたからまさかと思ったら
なかなか予想外のものをお出しされた
乙でした