- 1セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:17:50
二人の若い橘姉妹が、すっかりハイランダーの学生のかたちをして、ぴかぴかする鉄砲をかついで、横乳の出た犬をひきつれて、だいぶ都会の、ビルの建ち並ぶとこを、こんなことを云いながら、あるいておりました。
「ここらの街は落ち着かないね。先生もスオウも居ないし。なんでも構わないから、早くアンアーンと、ヤって見たいね。あはっ!」
「ヒカリの真白なお腹に、二三発お見舞いされたら、ずいぶん快感だろうねー。ビクビク痙攣して、それからどたっと倒れるだろうねー。」
それはシャーレのビル奥でした。案内してきたゲヘナの風紀委員長も、ちょっと発情して、どこかへ行ってしまったくらいのビル奥でした。
それに、あんまり先生の匂いが物凄いので、その横乳のような犬が、めまいを起こして、しばらく吠って、それから潮を吹いてイッてしまいました。
「じつに私は、二千四百円の損害だよ。パヒャヒャッ!」と一人のシュポガキが、その犬のスカートを、ちょっとかえしてみて言いました。
「ヒカリは二千八百円の損害だ。」と、もひとりが、くやしそうに、線路をまげて言いました。
はじめの少女は、すこし顔いろを悪くして、じっと、もひとりの少女の、顔つきを見ながら云いました。
「私はもう戻ろうかな。」
「さあ、ヒカリもちょうど寒くはなったし、お腹は空いてきたし、戻ろうとおもうー。」
「そいじゃ、これで切りあげよ。戻りに、さっきのエンジェル24で、ゴムを十箱も買って帰ればいい。」
「精力剤もでてたねー。そうすれば結局おんなじー。じゃあ、帰ろー。」
ところがどうも困ったことは、どっちへ行けば戻れるのか、いっこうに見当がつかなくなっていました。
風倉がどうと吹いてきて、伊草はざわざわ、コノカはかさかさ、姫木はコミケの締め切りに追われてごとんごとんと泣きました。 - 2セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:19:06
「お腹空いた…さっきからお腹痛いんだよね…」
「ノゾミ、生理?」
「違う!」
二人の少女は、ざわざわ鳴るすすきの中で、こんなことを云いました。
その時ふとうしおを見ますと、立派な一棟のガラス張りのビルがありました。
そして玄関には
RESTAURANT
先生料理店
CATH PALUG HOUSE
杏山猫軒
という札がでていました。
「お、ちょうどいいところに!パヒャヒャッ!今日はここで晩ご飯たべる?」
「あやしー…でもお腹すいたー…」
「早く入ろ!もう何か喰べたくて倒れそうだよー!」
二人は玄関に立ちました。玄関は白い瀬戸の煉瓦で組んで、実に立派なもんです。
そして硝子の開き戸がたって、そこに金文字でこう書いてありました。
「どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません」 - 3二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 23:19:46
思わず笑ったけど閲覧注意はつけろよw
- 4セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:20:27
二人は戸を押して、ナカへ入りました。そこはすぐ廊下になっていました。その硝子戸の裏側には、金文字でこうなっていました。
「ことに痩せたお方や若いお方は、大歓迎いたします」
二人は大歓迎というので、もう大よろこびです。
「ヒカリ、私たちは大歓迎だって!」
「え、でもノゾミ最近太ったっt」
「うるさい!」
ずんずん廊下を進んで行きますと、こんどは水いろのペンキ塗りの扉がありました。
「このお店…なんか変…?」<クリハラァァァ!!!マドネエゾォォォ!!!
「これはレッドウィンター式だねー。寒いとこや山の中はみんなこうだよー。」
そして二人はその扉をあけようとしますと、上に黄いろな字でこう書いてありました。
「当軒は注文の多い料理店ですからどうかそこはご承知ください」
「なかなかはやってるんだ。この中の中で。」
「百鬼夜行の大きな料理屋だって、大通りにはすくないからねー」
二人は云いながら、その扉をあけました。するとその裏側に、
「注文はずいぶん多いでしょうがどうか一々こらえて下さい。」 - 5セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:21:57
「どういうことだろうねー」ひとりの少女は顔をしかめました。
「マヤわかんない」
「ノゾミ、中の人漏れてるよ」
ところがどうもうるさいことは、また扉が一つありました。そしてそのわきに鏡がかかって、その下には長い柄のついたブラシが置いてあったのです。
扉には赤い字で、
「お客さまがた、ここで髪をきちんとして、それからはきものの泥を落してください。」と書いてありました。
「作法の厳しい家だねー。きっとよほどえろい人たちが来るんだねー。」
そこで二人は、きれいに髪をといて、靴の泥を落しました。
そしたら、どうです。ブラシを板垣の上に置くや否や、そいつがぼうっとかすんで無くなって、風がどうっと室の中に入ってきました。
二人はびっくりして、互いによりそって、ちょっと過酷して、扉をがたんと開けて、次の室へ入って行きました。早く何か暖いものでもたべて、元気をつけて置かないと、もう途方もないことになってしまうと、二人とも思ったのでした。
扉の内側に、また変なことが書いてありました。
「鉄砲と弾丸をここへ置いてください。」
見るとすぐ横に黒見台がありました。
「なるほど、鉄砲を持ってご飯を食べるのはお行儀が悪いからねー。」
「よほどえろいひとが始終来てるのかな?」 - 6セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:23:14
二人は鉄砲をはずし、弾帯を解いて、それを台の上に置きました。
また黒い扉がありました。
「どうか帽子と外套と靴をおとり下さい。」
「とる?」
「しょうがないし、とろー。たしかによっぽどえろいひとなんだ。奥に来ているのは」
二人は帽子と制服を釘にかけ、靴をぬいでぺたぺたあるいて扉の中にはいりました。
扉の裏側には、
「ネクタイピン、カフスボタン、眼鏡、財布、その他金物類、ことに尖ったものは、みんなここに置いてください」
と書いてありました。扉のすぐ横には黒塗りの高級車も、ちゃんと下の口を開けて置いてありました。鍵まで添えてあったのです。
「ははーん、何かの料理に電気をつかうと見えるねー。金気のものはあぶない。ことに尖ったものはあぶないってことだろうねー。」
「そうかな?そうかも…。じゃあ、お金は帰りにここで払うのかな?」
「どうもそうらしー。」
「そうだ。きっと。」
二人はブラをはずしたり、カフスボタンをとったり、みんな金庫のナカに入れて、ぱちんと錠をかけました。 - 7セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:24:22
すこし行きますとまた扉があって、その前に硝子の壺が一つありました。扉には斯う書いてありました。
「壺のなかのクリームを顔や手足にすっかり塗ってください。」
みるとたしかに壺のナカのものは牛牧の乳のクリームでした。
「クリームをぬれというのはどういうんだ。」
「マヤ知らねっつってんだろ」
「ノゾミ、実家のテンションになってる」
二人は壺のクリームを、顔に塗って手に塗ってそれから靴下をぬいで足に塗りました。それでもまだ残っていましたから、それは二人ともめいめいこっそりローションの代わりにしました。
それから大急ぎで扉をあけますと、その裏側には、
「クリームをよく塗りましたか、耳にもよく塗りましたか、」
と書いてあって、ちいさなクリームの壺がここにも置いてありました。
「そうそう、私は耳には塗らなかった。あぶなく耳にひびを切らすとこだった。ここの主人はじつに用意周到だね。」
「ヒカリのぶんも、ヒカリのぶんも。」
するとすぐその前に次の戸がありました。
「料理はもうすぐできます。
十五分とお待たせはいたしません。
すぐたべられます。
早くあなたの頭に瓶の中の香水をよく振りかけてください。」 - 8セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:25:42
そして戸の前には金ピカの香水の瓶が置いてありました。二人はその香水を、頭へぱちゃぱちゃ振りかけました。
ところがその香水は、どうも酢のような匂いがするのでした。
「この香水はへんに酢くさい。どうしたんだろう。」
「まちがえたんじゃない?店員さんが風邪でも引いてまちがえて入れたんだ。」
二人は扉をあけて中にはいりました。
扉の裏側には、大きな字で斯う書いてありました。
「いろいろ注文が多くてうるさかったでしょう。お気の毒でした。もうこれだけです。どうかからだ中に、壺の中の塩をたくさんよくもみ込んでください。」
なるほど立派な青い瀬戸の塩壺は置いてありましたが、こんどというこんどは二人ともぎょっとしてお互にクリームをたくさん塗った顔を見合せました。
「なんかおかしくない?」
「ヒカリもおかしいとおもうー。」
「沢山の注文というのは、向うがこっちへ注文してるんだよ。」
「だからさ、西洋料理店というのは、私の考えるところでは、西洋料理を、来た人にたべさせるのではなくて、来た人を西洋料理にして、食べてやる家とこういうことなんだ。これは、その、つ、つ、つ、つまり、わ、わ、私たちが……。」
がたがたがたがた、ふるえだしてもうものが言えませんでした。
「その、わ、私たちが、……ぱひゃあ。」
がたがたがたがたふるえだして、もうものが言えませんでした。 - 9セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:26:47
「遁げ……。」がたがたしながら一人の少女はうしおのあを押そうとしましたが、どうです、戸はもう一分も動きませんでした。
奥の方にはまだ一枚扉があって、大きなかぎ穴が二つつき、銀いろのホークとナイフの形が切りだしてあって、
「いや、わざわざご苦労です。大へん結構にできました。
さあさあおなかにおはいりください。」
と書いてありました。おまけにかぎ穴からはきょろきょろ二つの青い眼玉がこっちをのぞいています。
「うわあ。」がたがたがたがた。
「うわあ。」がたがたがたがた。
ふたりは泣き出しました。
すると戸の中では、こそこそこんなことを云っています。
「だめだよ。もう気がついたよ。塩をもみこまないようだよ。」
「あたりまえ。ユウカの書きようがまずいの。あそこへ、いろいろ注文が多くてうるさかったでしょう、お気の毒でしたなんて、間抜けたことを書くなんて…ホント、反吐が出る」
「どっちでもいいよ。どうせ私たちには、パンツも分けて呉れやしないんだから。」
「それはそうね。けれどももしここへあいつらがはいって来なかったら、それは私たちの責任。」
「呼ぼうか、呼ぼう。ねえ、お客さん方、早くいらっしゃい。いらっしゃい。いらっしゃい。お皿も洗ってあるし、菜っ葉ももうよく塩でもんで置きまいたよ。あとはあなたがたと、菜っ葉をうまくとりあわせて、まっ白なお皿にのせるだけ。はやくいらっしゃい。」
「ねえ、いらっしゃい、いらっしゃい。それともサラドはお嫌い?それならこれから火を起してフライにしてあげましょうか。とにかくはやくいらっしゃい。」 - 10セナの角しゃぶり太郎25/09/07(日) 23:27:49
二人はあんまり心を痛めたために、顔がとてもそそる絶望顔になり、お互にその顔を見合せ、ぶるぶるふるえ、声もなく泣きました。
中ではマーオマーオとわらってまた叫んでいます。
「いらっしゃい、いらっしゃい。そんなに泣いては折角のクリームが流れるよ。さあ、早くいらっしゃい。」
「早くいらっしゃい。ユウカがもうゴムをつけて、玩具(意味深)をもって、舌なめずりして、ロリを待ってる。」
二人は泣いて泣いて泣いて泣いて泣きました。
そのときうしろからいきなり、
「ハーッハッハ!次の温泉候補地はこk…うわあ痴女だ」
という声がして、アグネスのヤバい方もとい温泉開発部の部長が、扉をつきやぶってユウカの罠に飛び込んできました。
鍵穴の眼玉はたちまちなくなり、カスミはううとうなってしばらく抵抗していましたが、また一声
「離せぇぇぇぇぇ!!!!助けてヒナぁぁぁぁ!!!!!」と高く吠えて、そのあとは嬌声交じりの泣き声が聞こえてきました。
その後、ユウカはヴァルキューレに連行され、キキョウとカズサはカヨコに引き取られ、カスミはヒナに捕らえられました。
事件が収束したのち、パンツ一丁で放置されていた橘姉妹は三十徹明けのアオバに迎えに来てもらい、町中に引かれたぐねぐねの線路を機関車ト〇マスで爆走しました。
そこで二人はやっと安心しました。
そしてアオバのもってきた団子をたべ、途中で十回だけ先生を襲って母校に帰りました。
しかし、さっき一ぺんそそる顔になった二人の顔を見たアオバの性癖だけは、母校に帰っても、お湯にはいっても、もうもとのとおりになおりませんでした。 - 11二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 23:33:21
うしおのあで耐えられんかった
- 12二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 23:36:02
なんだこれは…
- 13二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 23:44:10
さりげなく生やすんじゃない!