- 1スレ主25/09/11(木) 16:09:48
死亡後にダビヘビに転生した世界線
〜前スレのあらすじ〜
"ぬいぐるみ"はダビヘビだけじゃなかった!大量の燈矢の"ぬいぐるみ"、深まる犯人の謎、そしてついに敵連合が動き出す!燈矢とダビヘビは伊口と迫を味方につけて、事件と連合を探り出すが、その命運やいかに…!?舞台はついに林間合宿編!スレ主の遅筆さとスレ民の保守力、どっちが勝つか見ものだね!
前スレ↓
【IF】ここだけ荼毘(燈矢)が 2|あにまん掲示板死亡後にダビヘビに転生した世界線(前スレのあらすじ)瀬古杜岳イベントを回避させたら、焦凍に蕎麦打ち指導することになって、なんやかんや轟家入りしたら、ストーカーが発覚して、エンデヴァーが羞恥にさらされる…bbs.animanch.com - 2スレ主25/09/11(木) 16:11:32
スレの方向性的にスレタイをちょっと変更したよ
これはまとめ↓
スレに行けない時やセルフFAの更新はこっちを見てね
ダビヘビ全編 | Writening─SS─ "せことだけ"_1844文字 https://writening.net/page?u4aWc5 案外簡単な事だったんだぜ、全部 "カゾク"_1725文字 https://writening.net/page?B3BD6c 腐ってもお兄ちゃんだから…writening.net - 3二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 16:47:35
立ておつ!
- 4二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 17:04:23
たておつ!
- 5二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 17:52:45
とりあえず10埋めましょ
- 6二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 17:53:46
たておつです
いつも楽しく読ませていただいてます - 7スレ主25/09/11(木) 17:59:56
照れる〜ありがとう!
これは保守埋め用のフレーバーダイス↓
冷さん、結構時間経ったけどダビヘビのことどれくらい克服できた?
(元の値は9)dice1d91=68 (68)
冬美ちゃん、寝床のクオリティは?
(最低保証50)dice1d50=27 (27)
ダビヘビ、どれくらい治癒できるの?
低いと外傷だけ、高いと内側の傷も
dice1d100=79 (79)
- 8二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 18:03:56
ダビヘビ有能だな!?
冷さんほぼ克服できてる - 9二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 18:19:11
冷さん頑張ったな
- 10二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 18:42:01
10までうめ隊
- 11二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 20:11:05
寝床のクオリティが77、あれ以上にプルスウルトラできる余地が……?
- 12二次元好きの匿名さん25/09/11(木) 22:36:44
ダビヘビ……今後どうなるか分からないけど、便利扱いにはしたくないけど、色々助かりそう……
- 13二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 06:45:45
- 14二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 07:17:53
規制激しいから念のため保守
- 15二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 12:48:38
- 16二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 13:11:39
ヘビに治癒の個性があっても別におかしくはないが、個性複数持ちになるしなあ
前世と今世の複合? - 17諢帙@縺ヲ繧九h縲∫㊧遏「25/09/12(金) 14:04:42
- 18スレ主25/09/12(金) 14:08:40
ショッピングモール編は流石についていけないのでカットしちゃうんだけど、そういえば2期と3期の間にI・アイランドあったの忘れてた
林間合宿って映画後の話でいいのかな? - 19二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 17:08:16
コテハンェ……こわ……
- 20二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 17:16:36
自分は持ってないですけどこのスレで言ってる人いるように特典冊子で「期末試験が終わり林間合宿を控えた…」とあるようなので入れるならそこのはずです
時系列についてまとめるスレ|あにまん掲示板二次創作用にコミックを読み返してまとめてみたのをとりあえずコミック1〜42巻だけでヴィジランテやOVA、映画は入ってない黒デク辺りからマジで自信ないのでここ違くない?と思ったら指摘してほしいですbbs.animanch.com - 21二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 17:43:50
ありがとう有識者!こんな有難いスレがあるとは…!
ちょっとみんなに相談があるんだけど…
本編に映画軸と繋がってる描写があるのでそれを加味してこうとは思うんだけど、当初予定していた終着点から大分長尺になってしまいそうなので、どれくらい長引いてもいいか意見を聞かせてもらってもいいですか?
当初予定していた終着点→神野辺り
現在予定している終着点→所々省いて最終決戦まで
もっと長引くなら+映画軸の話も
スレ主、変にこだわりの強い文章体で始めちゃったから普通に10スレとか行きそうで怖いんだよね
- 22スレ主25/09/12(金) 17:45:02
↑コテ忘れちゃった!スレ主だよ!!
- 23二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 17:46:32
好きな概念だからスレ主の負担でないなら現在予定の最終決戦まで見たいです
スレ主負担になったりしたら無理はなさらず - 24二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 17:48:34
スレは長く続くほどいいものだ(個人の意見です)
書きたいものドンドコ出してってほしい
あ、もちろんスレ主の負担にならない程度にね - 25二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 18:30:38
スレ主の負担にならない程度なら最終決戦までは見たい
好きなスレは長く続いてほしいから(個人の意見) - 26二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 19:27:02
(無理しない程度という前提の上で)スレ主が満足するまでやればいいと思う
個人的には長く読めると嬉しいけど - 27二次元好きの匿名さん25/09/12(金) 22:26:26
長いの負担でなければ大歓迎
ヘビさんかわいいし
にしても本当にヘビさんなんなんだろうな、かわいいからよしといいたいけど本人(本蛇)の安全や過ごしやすい生活の為に色々調べねば - 28スレ主25/09/12(金) 23:20:06
このスレの9割9分9厘はスレ民の優しさでできています、ありがとう…!
遅筆なスレ主ですがこれからもよろしくお願いします - 29スレ主25/09/12(金) 23:22:32
あるところに、"I・アイランド"と呼ばれる巨大人工移動都市がありました。そこは近々エキスポが開催されるため、プレオープンにも関わらず多くの人々で賑わっていました。そんな色とりどりな人々の中で、1人のヒーローと1匹のヘビ、そして1人の高校生が訪れておりました。
「ヂァ〜ッ…!」
「や〜っと着いたぜ!長時間移動なんてするもんじゃねぇな。」
「の割にはヘビさんと一緒にファーストクラスのサービス楽しみまくってたよな。」
「焦凍ォ!お口チャック!」
快適なサービスを受け、つい修学旅行の男子高校生みたいなテンションになってしまったのを隠したかった燈矢は、返事を誤魔化して入場口へと進んでいきました。
「お、すげぇ…!!」
「プレオープンなのに盛り上がってんな〜。」
「ヂッ」
人がゴミみてぇだ。そんな情緒もクソもない感想を述べたヘビですが、内心は経験したことのないイベントにソワソワしていました。そして、エンデヴァーとアグニ宛に来たエキスポの招待状を使って入場した2人と1匹は、早速会場内を散策することにしました。
「なぁ、どこに行くんだ?どこも楽しそうだ。」
「早るな早るな、今ダウンロードした会場マップ開くから…お、」
「ヂッ!」
広すぎるだろ!と思わずヘビが突っ込んでしまうくらいにはドデカい施設でしたが、どこもかしこも人を惹きつけそうなブースがありましたから、2人と1匹は次第に目を輝かせて散策談義をし始めました。 - 30スレ主25/09/12(金) 23:24:56
- 31二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 06:52:06
蕎麦に関するパビリオン
世界中の蕎麦料理と栽培法について展示してる - 32二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 06:59:46
炎熱系個性における研究成果
よくいる個性だからこその個人差やデメリットのあるなしとかのデータ比較コーナー、またこういったデメリットならサポートアイテムは〜みたいに他の研究機関との繋ぎとかの参考も
火力としては間違いなく最高峰としてエンデも記載されてたり、もしかしたらアグニも公開情報範囲でなら載ってるかも - 33二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 13:57:08
人以外の個性を持つ存在について
根津校長のインタビューもあり
いやいると思うんだよもっと、ヴィジランテのトリガーのせいだったのかもしれないトラ猫とか含めると、そういう研究発表パビリオン
難しかったらなしで - 34二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 21:45:49
創造系(広義)個性の人達の作品(広義)展示
分かりやすい物品から氷像、ナガンの弾丸みたいな一部の変換みたいなのとかまで - 35二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 23:48:22
まとめ見てきたら○○編って分けられてた
- 36二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 07:04:46
保守
- 37二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 11:50:15
ダビヘビ飛行機で座席に座ってたと思うとくすっとなる
- 38スレ主25/09/14(日) 12:55:13
- 39スレ主25/09/14(日) 12:56:14
「「おぉ…!!」」
「ヂッ…!!」
2人と1匹が感嘆の声をあげたのは、食品関連のパビリオン内にあった『世界の蕎麦展〜百食百蕎麦パ"ミ"リオン〜』というブースでした。ざるそばから箸で伸ばした蕎麦麺が薬味に飾られアーチとなってこちらを出迎えておりましたし、さらに日本・世界中の蕎麦料理の食品サンプルがツヤッツヤと並んでおりましたし、果てには『蕎麦打ち体験即実食!イベント』を催しておりましたから、それはもう目を輝かせずには居られませんでした。
「ピッツォッケリ、アイドヴィ・ジュガンツィ、ブリヌイ、ディロ、メミルムク、メミルチョンビョン、モルンチフ…!!蕎麦って日本だけの料理じゃなかったんだな!」
「バーッカお前日本が1番に決まってんだろ!?例えば知床そば、津軽そば、わんこそば、西馬音内そば、板そば、山都そば、日光そば、上州そば、とろろ蕎麦、へぎそば、利賀そば、門前そば、倶利伽羅そば、おろしそば、信州そば、戸隠そば、高遠そば、安曇野そば、日吉そば、出石そば、豊平そば、出雲そば、三瓶そば、隠岐そば、祖谷そば、島ヶ峰そば、塩江古式蕎麦、対州そば、阿蘇そば、出水そば、」
「ヂヂ…」 - 40スレ主25/09/14(日) 12:59:09
なんで北から南まで網羅してんだよ…とヘビは燈矢に若干引きましたが、知らない蕎麦の名前に惹かれているのも事実でしたから、そこまで強くは言えませんでした。この世界の俺ってこんな蕎麦ガチオタクなのか…。
「ちょっと待ってくれ燈矢兄、沖縄そばもあるぞ?」
「…焦凍ォ…喧嘩売ってんのか?」
「ヂァァ…!」
沖縄そばは蕎麦粉使ってねぇのが一般的なんだよ…!とヘビはしわくちゃな顔をしました。しかし、とにかく食べるのが大好きな焦凍は、燈矢の地雷を踏んだことに気づかないまま「お、蕎麦打ちコーナーあるぞ!」と1人と1匹を引き摺って行くのでした。
「おい話聞けや焦凍ォ!!お前"そば"って付いてたらなんでもいいんか焦凍ォ!!」
みんな、蕎麦打ちどれくらい上手くできた?
高いほど上手にできたよ
燈矢 dice1d100=79 (79)
焦凍 dice1d100=70 (70)
ダビヘビ(家族編参照で+50) dice1d50=40 (40)
- 41二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 13:24:39
みんなお上手で
- 42二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 15:39:41
この世界線の焦凍、蛇さんにちょくちょく蕎麦打ち指導されてるな、この上手さは
- 43スレ主25/09/14(日) 16:48:08
(燈矢が一方的に)口喧嘩しながら蕎麦打ちコーナーへ足を進めましたが、いざ打ってみるとあら不思議。2人は今すぐプロに弟子入りしても良いくらい、手際よく仕上げるではありませんか。特にヘビは、そこんじょそこらのお店など太刀打ちできないほど素晴らしい蕎麦を打っていましたから、蕎麦展に来ていた人々は2人と1匹を囲んで歓声を上げる結果となりました。外国人のブラボーって声量凄いんだな。
「焦凍がこんなに料理できるようになるなんてな…ヘビさんが懇切丁寧指導してくれたおかげだな。」
「燈矢兄は初めて作るのに俺より上手かったよな。スゲェ。」
「兄ちゃんなんだから当たり前だろ!」
そういう燈矢ですが、実は指導されている焦凍を見てコッソリメモをとったり、焦凍が見ていないところで練習していました。その努力を知るのは練習に付き合ったヘビだけですから、我ながら素直じゃないな、とヘビはみんなで打った蕎麦を啜るのでした。 - 44スレ主25/09/14(日) 18:53:47
「…!!あれ、燈矢兄じゃねぇか?」
「おー、そういえば掲載許可のメール来て、ゲッ!!」
「ヂッ?」
「今着てるコスチュームと違くねぇか?ってヘビさんが。」
蕎麦をたらふく食べて満足した轟一行は、『炎熱系個性についての研究』のブースに来ておりました。焦凍が林間合宿を目前にしているのもあり、似たような個性についての知見を深めるために赴いたのでした。
「あー、こん時はその、ゔ、職場体験だったんだよ……」
「「?」」
「つかプチコーナーレベルの俺より、お父さんの見ようぜ!家では情けねぇけどヒーローとしてはトップなんだからさ!!」
掲載されていた燈矢のコスチュームは今の黒と青で固めたストリート系ではなく、白と青を基調としたスーツ系で、まるで貴公子のような端正さがありました。それは雄英入学時、機能性に注力しすぎたあまりコスチュームの見た目はほぼ会社任せにしてしまった燈矢の落ち度でした。当然クラスメートにめちゃクソ弄られましたから、職場体験以降は今のストリート系にチェンジしたのです。いくらプロになってからの情報が少ないからって、こんな黒歴史写真を引っ張りだしてくんなよ!と燈矢はメール相手を恨みました。 - 45スレ主25/09/14(日) 18:56:08
【シークレットダイス】
??? dice1d100=46 (46)
燈矢 dice1d100=87 (87)
焦凍 dice1d100=59 (59)
ダビヘビ dice1d100=40 (40)
- 46二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 19:28:08
貴公子アグニ見てみたい…
このシークレットは…? - 47二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 19:37:53
貴公子アグニ(まぼろしのすがた)
焦凍くん後日担任に昔の写真か映像ないか聞いてみようよ
きっとおもしろ…貴重なもの出てくるよ - 48二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 22:37:32
シクレなんだ?
???より上か下かとかになるとヘビさんだけ低いの心配だが - 49二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 04:33:33
保守
- 50二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 08:28:17
ヘビさん…大丈夫かな…
- 51スレ主25/09/15(月) 10:04:12
「あのコスチューム似合ってた、まだ家にあったりするのか?」だのなんだの言っている焦凍の背中を押して、無理やりエンデヴァーのコーナーへと行かせていた燈矢はふと"強い視線"を感じました。パッとその方向を見やれば、蜂の巣のような構造をしたモノが浮いていた気がしましたが、人々に紛れてすぐに見えなくなってしまいました。
「なんだアレ…。」
「焦凍も見えた?」
こくんと頷いた焦凍も、燈矢と同じ方向を向いて立ち止まっていました。ここは科学者たちの叡智の結晶が詰まっていますから、知らないものが溢れているのは当然なはずなのに、なぜか2人は名状し難い違和感を抱きました。
「ヂッ、ヂッ」
何やってんだよ、さっさと行くぞ。
2人がその場で固まっていると、ヘビは2人を催促するようにしっぽをビタンビタンと床に軽く叩きつけました。何気に、エンデヴァーのヒーローコスチュームを大々的にお披露目している場はありませんでしたから、ヘビもそれなりに気になってはいたのです。2人は少しの警戒心を残したままエンデヴァーのコーナーへ足を進めるのでした。 - 52スレ主25/09/15(月) 10:05:25
「親父のコスチューム、大分ゴツいとは思ってたが機能性を考えてのアレだったんだな。」
「排熱を重視してっからな、複雑なサポートアイテムだとどうしても厚みが出るんだよ。」
「でも燈矢兄のだって排熱機能はあるだろ?でもゴテゴテしてないよな。」
「俺のはソレがメインじゃねぇから…ほら。」
一行はエンデヴァーのコーナーに到着し、コスチュームのサポートアイテム紹介ブースを見て回っていました。燈矢は、自分の手に嵌めていた黒いグローブの裏側を焦凍とヘビが見えるように捲りました。裏側は電子回路のような模様が描かれていて、なんだかSFチックなカッコ良さを持っていました。
「ヂッ…!」
「なんだコレ、カッケェ…!」
「コレは個性の発動を感知すると制御の補助をしてくれるアイテム。お父さんのコスにマグマみてぇな部分あるだろ?あれは排熱がメインだから外側に作用してっけど、俺は制御がメインだから内側に作用するようにしてるってワケ。」
「そっか、燈矢兄の必殺技って繊細な技術力が無いと出来ねぇヤツばっかだもんな。」
ヘビは、燈矢がステインを殴った時の技である『シリウス』を思い出しました。"ゼンセ"ではほぼ独学で個性を伸ばしてきましたから、技を一目見て、高いコントロール技術と複雑なステップを要することを理解していました。特に『シリウス』は、火力を上げるばかりの"前"では思いつきもしませんでしたから、ヘビは燈矢の努力と想像力を密かに尊敬しました。 - 53スレ主25/09/15(月) 10:10:47
「これは"ヒーロー"としての忠告な。」
他にも色々機能はあるけどキギョーヒミツな、と言ってサポートアイテムの説明を終了した燈矢は、エンデヴァーがドデカく表示されたディスプレイを見つめながら焦凍に話しかけました。
「俺はずっとお父さんを倣おうとしてた。そんでお前はお父さんの逆を行こうとしてる。でもな、どっちかじゃダメなんだ。」
ディスプレイには、今までのエンデヴァーの活躍や功績をナレーション付きで解説する動画が流れていました。ナレーターは最後、こんな言葉で動画を締めました。
『ヒーローに憧れる全ての人の夢の舞台、ビルボードチャートJPです。これは日本中から選ばれたヒーローたちが、命を賭けて平和を守ってきた激闘の結末です。トップに立つことが許されたのは、オールマイト、続いてエンデヴァー。No.1の意地か、No.2のプライドか。"象徴"か、"努力"か。全てのヒーローへのリスペクトとともに、新たな歴史は2つの大きな背中に道造られます。』
「お前が越えようとしてる壁は、お前が思ってるよりずっと強大だぜ。」
燈矢のエンデヴァーを見つめる瞳は、もう過去のような憧憬と怨恨が混じった歪さはありませんでした。ヘビは、もう燈矢は"燈矢"ではなく、アグニとして昇華されたのだと思いました。 - 54スレ主25/09/15(月) 13:08:19
>>47 絶対面白いから振っちゃうよ!
焦凍、おもしろ…貴重な写真ゲットできた?
「相澤先生、燈矢兄の雄英時代の写真ってありますか。」
1.「あるぞ。」(お宝写真をdice1d3=2 (2) ゲット)
2.「同級生が持ってるんじゃないか?」(アルバムゲット!)
3.「アイツ写真嫌いだったからな…。」(ゲットならず)
dice1d3=1 (1)
- 55スレ主25/09/15(月) 13:11:07
かっこいいぜイレイザーヘッド!
どんな写真だった?
1.黒歴史系(文化祭で女装とか)
2.ギャップ系(家では見れない年相応の顔とか)
3.青春系(クラスメートとバカやってるとことか)
dice2d3=3 2 (5)
(被ったら+1)
- 56二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 18:22:09
さすがだぜイレイザーヘッド
ギャップ系と青春系楽しみだね!
女装写真もそのうちどっかで出てくるといいな
案外冷さんが持ってたりするかも - 57二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 22:18:45
かっけえよアグニ……昇華された兄ちゃん……
それはそうと先生写真ナイスです - 58二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 06:21:29
写真もらえて良かったね、焦凍
- 59二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 12:13:31
保守
- 60二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 16:54:02
女装系もそのうち転がり出てきそう
- 61二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 22:13:50
スレ主安価からパビリオン作るの上手いな、読んでて楽しい
- 62スレ主25/09/16(火) 23:53:37
「「お、校長先生だ。」」
「ヂ、ヂッ…!?」
あぁいうのってもっとこう、慎重に扱うべきモンだろ…!?とヘビは困惑しました。なぜって、『ヒト以外の動物の個性発現可能性についての研究』というブースで、根津校長がインタビューを受けている映像が流れていたからです。割と経歴をオープンにしているということは雄英で共に過ごした期間で聞いてはいました。しかし動画では、どのような実験をされただとか、どういった差別を受けてきただとか、普通タブーにしそうなことを受け答えしていました。
「気になってたんだが…」
「ん?」
「研究を見る限り人間以外の動物に個性が発現しない訳じゃねぇのに、なんで校長先生だけ"特例"扱いなんだ?数年前にも猫の事例とかあったみてぇだし、現にヘビさんも発現してるし。」
「んー、純粋に偉業を生したって点もあるけど…そうだな、俺の見解としては……」
動画を見ていた焦凍が疑問を口にしましたので、燈矢は顎に手をあてて考えを述べようとしましたが、少し黙った後、口元をニヤリとさせて焦凍とヘビに問いかけました。 - 63スレ主25/09/16(火) 23:54:47
「ここでクイズ!チンパンジーと俺らヒトはDNAがどのくらい一致しているでしょうか?」
燈矢はヘビにメモを開いた状態のスマホを渡し、焦凍には自分のスマホのメモに入力するよう指示をして、唐突にクイズ大会を開催してしまいました。え?回答をここに入力しろと??
「シンキングタイムは10秒な。はい始め!」
ヘビは戸惑いました。"ゼンセ"での最終学歴は中学一年で中退(というか鬼籍入り)ですから、所謂"常識"だとか"教養"だとかにはどうしても疎いのです。ヘビは逡巡した後、今はただのヘビだし回答がズレたっていいか、と直感で数字を入力することにしました。
「3、2、1…終了〜。」
焦凍とヘビさんの回答は…と言いながら確認した燈矢は、お!と声をあげてヘビの頭を撫でくりまわしました。何度か家族に撫でられる機会はありましたが、まるで弟にやるような大胆な撫でられ方は初めてでしたから、ヘビは気恥しくなりました。
「ふたりとも『98%』、正解!厳密には98.7%とかなんとか諸説あるらしいけど。」
「ヘビさんって器用な上に賢いんだな…!」
ヘビは「テメェは猿かよ!」等といった罵倒があるのを思い出し、ヒトと猿って結構似てるんじゃないか?というなんともアングラな推測のもと回答したのですが、燈矢と焦凍には知る由もありませんでした。 - 64スレ主25/09/16(火) 23:56:44
「で、なんで急にクイズなんて出したんだ?」
「この98.7%って数字さ、言い換えれば"たった1.3%"がチンパンジーとヒトの1番の相違点って事になるよな。」
「ヂッ」
確かに、とヘビは納得しました。と同時に、なんとなく燈矢が言いたいことが理解できました。爆発的に"人類"に発現した"個性"、他の動物にはあまり例がなく、根津が"特例"であり偉"人"として扱われている……要するに、
「"個性"は、そのヒトをヒトたらしめる"たった1.3%"と強い関連性がある、って考えた方が自然だろ?」
根津のホントに公衆に流していいのか分からないド直球インタビューをBGMに、燈矢は過去に個性持ちだと判断された動物たちの写真を眺めながら話し始めました。
「つか、ヘビさんだって今は存在を公にできないだけで十分"特例"だぜ?この"たった1.3%"ってのはさ、言っちまえば"知性"だと俺は思ってるから。」
例えば問題文を理解する思考力、例えば制限時間内に回答する判断力、例えば未知に対して推察する創造力。燈矢が例に挙げたのは、先程焦凍とヘビが無意識にやっていた行動でした。当たり前すぎて気づきませんでしたが、確かにそこには"知性"がありました。
「そっか、じゃあヘビさんは俺たちと"おんなじ"だ。」
ヘビは少しドキッとしました。そのセリフは、焦凍にやっと「ごめんな」を言えた時によく似ていました。この身体になってからまたそれを言われるとは思っていませんでしたから、ニコニコ笑んでいる焦凍と「だな!」と同意する燈矢を見て、なんだか鼻の奥がツンとしました。ヘビが2人を見つめていると、動画からこんな音声が流れてきました。
『僕はね、"個性"をアイデンティティとする教育にはあまり肯定できないのさ。何のために、誰のために、どんな想いで使うのか…"個性"はきっと、そんな"意志"に宿ると思うのさ!』 - 65スレ主25/09/17(水) 00:03:00
- 66二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 06:58:31
ナイス、冷さん
- 67二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 13:24:53
ふと思ったんだけど
ヘビさんってずっとヘビさん呼びだよな…
すごく可愛いし何の問題も無いけど… - 68二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 19:05:08
そう言えば名付けとかはないのか
- 69二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 22:36:16
なんかもう"ヘビさん"が名前なつもりになってた
- 70二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 06:56:08
- 71二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 12:09:48
サトシのピカチュウみたいなモンか
- 72二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 17:34:55
今から何か付けるのも……楽しそうだけどしっくりくるのあるかな
- 73スレ主25/09/18(木) 18:45:51
「お、」
「なんか気になるヤツあった?」
「あそこのパビリオン、ちょっと覗いてもいいか?」
クラスメートに似た個性を持つヤツが居て、と言いながら焦凍が指したのは、『創造系個性による作品展〜From Scratch〜』というパビリオンでした。創造系と一括りに言っても、創れるものが限られていたり、特殊な工程を踏まなければいけなかったり、それこそクラスメートの八百万のように具体的な知識と何かを代償にしなければならなかったり、広義では纏められつつもその幅は実に様々です。
「"ゼロから構築する"って題なだけあって、ちゃんと過程も映像に残されてるんだな。」
「創造系って自由性が高い反面、そいつの想像力がモノを言うからな。こういう作品展っていうのはアートっつーより、どのくらい個性を活用できるのか、どのくらい想像力があるのかをアピールする"いい機会"なんだよ。」
「ヂッ」
お前色んなこと知ってんだな、とヘビは純粋に感心しました。ヘビはアングラな生き方以外知りませんから、たくさん勉強して、たくさん人と関わって、たくさん知見を得てきたであろう燈矢の人生にしみじみとしたものを感じました。オイ、今俺のこと後方兄貴面っつったの誰だ。 - 74スレ主25/09/18(木) 18:48:27
【イベントダイス】
??? 1d3=
1.燈矢
2.焦凍
3.ダビヘビ - 75スレ主25/09/18(木) 18:49:46
- 76スレ主25/09/18(木) 18:57:54
「ねぇねぇそこのヘビさん、ちょっと作品造りのお手伝いしていただけませんか?」
燈矢が焦凍とヘビに色んな作品の見方を教えながら展示会を回っていると、ヘビが後ろから声をかけられました。白衣を着た女性は、ヘビが着いてこなくなった気配を察して振り向いた2人にも気づき、「おふたりもお時間よろしければいかがですか?」とふんわり笑いかけましたので、女性のブースへ足を運びました。 - 77スレ主25/09/18(木) 20:21:06
「私は"I・アイランド"のアカデミーに所属している3年生で、ここのパビリオンにも作品をいくつか寄贈してるんです。これとか!」
「おぉ、デカいスノードームみてぇだ。ちゃんと雪降ってんのスゲェな。」
「これって箱庭的な?」
「そうです!私の個性は『ミニチュア』と言って、一定の大きさの入れ物の中であれば、空間全体を自由に創造できるんです。」
水槽の雪国、金魚鉢のジャングル、ペットボトルのマンション……たくさんの"小さな世界"が展示されていました。しかもこの島のアカデミー生というだけあって、一つ一つの小物が実物と遜色なく存在していました。
「実は私、中型犬程度の生物が入れるサイズの入れ物にまで個性を伸ばすことができたんです!そこでぜひ、空間に入った感想をお聞かせ願いたく、えーっと…お名前を聞いていませんでしたね。」
「すみません、最初に伺うべきでした…。」と言って申し訳なさそうにする女性を見て、ヘビは内心焦っていました。そうだった、この島は原則ペット禁止で、普通なら俺のことを"個性"で見た目がヘビな"人間"だと思うよな…。
「あ〜…っと、実は…」
「かくかくしかじかだ。」
「お前なんでそれで伝わると思った?」
「えっ、そうだったんですか!?すっごく賢いヘビさんじゃないですか!!」
「なんでそれで伝わんだよ!!!!」
燈矢は2次元的メタに振り回されながら、ヘビが轟家に正式に帰ってきた日のことを思い出しました。その日、「ずっとヘビさん呼びって勝手悪くない?」という夏雄の一声で名付け大会が開催されたのです。しかし、ヘビはどれもお気に召すような反応をしませんでしたから、名前の話は先送りになったのでした。これはあくまで燈矢の推測ですが、ヘビはずっと"何者かになる"ことに抵抗があるようでした。
「それじゃあ仕切り直して…ヘビさん、『ミニチュア』体験に協力していただけませんか!」
「ヂッ」
ヘビはしっぽで丸を作って、OKサインをつくりました。 - 78二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 20:23:08
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- 79スレ主25/09/18(木) 20:27:11
- 80二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 21:14:28
冬眠しないように暑い空間にしよう
綺麗な白い砂浜と、エメラルドグリーンの海、ココナッツの生えたヤシの木がある空間 - 81二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 21:27:48
怪獣映画のセットをイメージした、踏み潰されたビルや家屋が並ぶ荒廃した街並み
- 82二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 22:55:20
涼しげで木漏れ日が綺麗な森林
- 83スレ主25/09/18(木) 23:54:50
どれも楽しそう!
ダビヘビ、体験したのは…
1.海だ!砂浜だ!ココヤシだ!南国リゾートビーチ
2.あっちもこっちも荒廃だ!?某怪獣映画の街並み
3.マイナスイオンと日光浴!癒し溢れる冷涼な森林
dice1d3=1 (1)
- 84二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 06:41:00
リゾートビーチになったか
蛇さん泳げるかな? - 85スレ主25/09/19(金) 12:08:00
「まず最初に、嫌だなと感じる場所や物を教えてください。」
女性のカウンセリングから始まった『ミニチュア』体験は、ヘビの要望に合わせた空間の創造から共にやっていくようで、焦凍の通訳を挟みながら着々と新しい"小さな世界"が創造されていきました。
「あ!私の『ミニチュア』では、植物や動物など生きているものは造り出せないんです。それっぽく別の素材で具現化しているので、食べたりしちゃダメですからね。」
それではいってらっしゃ〜い!と某テーマパークのスタッフのような送り出し方をされたヘビは、人に見られながらデケェ透明な壺に入ってくってシュールだな…と感じました。その空間はというと、人生で一度も見たことがない景色を見たいと思い、思い切って要望してみた"南国のビーチ"でした。
「…ヂ……」
花弁のように散りばめられた色とりどりの貝殻、砂を這う度に感じる日差しの力強さ、風に揺れて実りを踊らすヤシの木、さざ波謳う翡翠色の広大な海、夏を告げるカモメの羽ばたき……空間自体は中型犬のケージほどの大きさですが、閉塞感というよりはやはり『ミニチュア』という言葉がピッタリな、全てが思い描いていた"理想"そのものでした。 - 86スレ主25/09/19(金) 12:10:04
「ヘビさん、海ん中入って欲しいってさ!無理はしなくていいから。」
燈矢が壺の入口からGOサインを出しましたので、ヘビは遠慮なく海へ入水しました。幅自体はないので溺れることはありませんが、深さはヘビが半身浴できるほどにはあるようで、海水のミネラルたっぷりな香りに包まれました。
「ヂ」
「いい感じ、って言ってます。」
「良かった〜、リアリティを追求し続けた甲斐がありました!」
その後も何度か『貝殻の音を聞く』だったり、『ココナッツを割る』だったり、『パラソルを立てる』だったり、目的がサンプルの収集にしては随分楽しいミッションをこなしていきました。ヘビは、この場に自分しか居れないことを惜しむくらいには満喫していました。
「お疲れ様でした!なかなかこのサイズに合う方がいらっしゃらなくて困っていたんですが、ヘビさんやおふたりのおかげで今後の制作が捗りそうです!」
「いや、こちらこそ。ヘビさんのアルバムがめちゃくちゃ潤ったんでwin-winっすね。」
「俺も。」
「ヂ!?」
いつの間に撮ってたのかよ!?と驚くヘビをスルーして写真を共有し合う2人に、肖像権の侵害…にならねぇ!俺がヘビなばっかりに!!と悔しがりました。
「ありがとうございました〜!エキスポ、楽しんでいってくださいね〜!」
大きく手を振ってこちらを見送る女性に、2人と1匹は手としっぽを揺らしました。 - 87二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 12:14:52
『俺がヘビなばっかりに!!』
滅多に聞かないフレーズだな…ww - 88二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 13:28:25
多分他の家族にも共有されるんやろなぁ……
- 89二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 20:22:57
ほしゅ。
- 90二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 22:34:21
家族だけじゃなくて焦凍から緑谷や飯田にまで回りそう
- 91二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 03:21:42
保守
- 92二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 06:51:49
蛇さんが楽しそうで良かった
- 93二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 11:20:22
平和…俺がヘビなばっかりに!は笑った
- 94二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 15:18:14
しっぽ振ってバイバイしてるヘビさんかわいすぎる
- 95二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 19:39:26
- 96スレ主25/09/20(土) 19:43:26
ちょっと話の展開を考えるために振るね
焦凍、雄英体育祭で何位だったの?
()の中は焦凍の自認
1.1位で圧倒的優勝(父親の炎≠俺の炎)
2.1位で辛勝(父親の炎≒俺の炎だったけど、緑谷に発破かけられて本気に)
3.2位で惜敗(↑と同じ、しかし炎の練度が足りなかった)
4.原作と同じ流れ - 97スレ主25/09/20(土) 19:47:06
- 98スレ主25/09/20(土) 19:48:15
- 99二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 19:51:15
お兄ちゃんの影響すごい
- 100スレ主25/09/20(土) 20:17:04
SKITTTTT!!!!
次はどのパビリオンに行こうかとマップを開きながらブラついていた2人と1匹は、遠くから物が破壊される音と、それに乗ずる人々の歓声を耳にしました。
「…!!切島じゃねぇか。」
「え、なに。まさかクラスメート?」
あぁ、と軽く頷いた焦凍は「俺もアレやりにいく」と言って意気揚々と足早に去り、燈矢とヘビを置いてけぼりにしていましました。燈矢とヘビは目を合わせ、焦凍の猪突猛進ぶりに溜息をつきました。
「アイツ、お父さんを越えて否定するんだ!ってだけで躍起になって入学したのに、いつの間にかA組が〜A組が〜ってうるせぇのなんの…。」
全く、忙しないヤツだよな。そう言う燈矢の瞳は目尻が下がっていて、発した言葉とは相反する印象をヘビは抱きました。なんだかんだ言って燈矢も、父を追いかけるだけでは成せなかった"クラスメートと切磋琢磨する"という経験が今に活きていますから、焦凍に"A組"という新しい居場所ができて安心していました。
「そんじゃ、焦凍のオトモダチに挨拶しに行くか。」
「ヂッ」
先程の歓声が止まないうちに、BOOOOOM!!!!と派手な爆発音と共にクリアタイムトップを叩き出したツンツン頭を見て、燈矢はニヤリと笑みました。活きのいいクソガキ1人、みーっけ! - 101スレ主25/09/20(土) 20:37:23
「キャー!凄い凄い!!すごーい!!」
スタッフのお姉さんが焦凍に黄色い悲鳴を上げ、告げたタイムは『14秒』。学生にしては中々に良い記録ではありますが、手狭な場所に位置する敵相手に氷のゴリ押しで突破するのは、プロヒーローの燈矢から見ればあまり得策とは言えませんでした。
「テメェ!!この半分野郎!!」
BOOM!!と個性でかっ飛ばして焦凍の目の前に躍り出た爆豪は、自身のタイムを1秒越された悔しさでイラついていました。それを観客席から遠目に見ていた燈矢は、掌で起こした小規模爆発を駆け出しのタイミングで調節し、ジャンプした瞬間に勢いよく放つという、当たり前の顔して物凄く繊細な技を扱っていることを見抜きました。体育祭の時から思ってたが、コイツさては努力を怠らない才能マンだな?
「爆豪…!」
「いきなり出てきて"俺凄ェ"アピールかコラァ゛!!」
「緑谷たちも来てたのか。」
「無視すんなァ!!」
喧嘩腰で吹っかける爆豪と自分のテンポで返答する焦凍の会話は、傍から聞いていて中々に愉快なものでした。特等席の方ではそんな2人に対してなにやらガヤガヤしており、そのうち体育祭のトーナメント戦に出ていた何人かを燈矢は目視しました。焦凍のクラスメート多くね?これは一気に"自己紹介"した方が早いな、と思った燈矢は、ヘビに「ちょっと遊んでくる!」と言い残してヴィランアタックのステージまで飛びました。
「大体、ンでテメェがここに…」
「な、なんと、飛び入りで参加してくれたのは…ウソ!?生で見たの初めて!!ブレイズヒーロー・アグニです!!キャ〜イケメン!!」
「アァ゛!?」
「燈矢兄もやるのか!」
ストンッと降り立ち、スタッフのお姉さんに参加の意志だけ伝えて既に準備万全な燈矢は、観客席の一般の方々、特等席のA組メンツや近くにいる爆豪と焦凍のどよめきをスルーして、スタートの声に耳を澄ませました。
「ヴィランアタック、レディ…ゴー!」
燈矢、何秒だった?
dice1d13=11 (11)
- 102二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 20:51:52
さすがお兄ちゃん&プロ 格の違いってやつだ
- 103二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 20:54:56
かっくいーですね
- 104二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 21:54:53
さすがお兄ちゃん
学生には負けられないからね - 105二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 06:41:05
保守
- 106二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 14:07:33
1桁は流石に出ないまでも流石プロ
- 107二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 21:43:48
弟とヘビさんにいい所見せれたね
- 108スレ主25/09/21(日) 22:01:41
「『矢車菊・小花散らし(マリー)』」
燈矢が焦凍と同じく地面に手をつけると、放射上に美しい矢車菊のような花が広がり、かと思えば、ロボット敵が潜む山岳に向けて祝福のファンファーレのように花びらが舞いました。美しさに気を取られたスタッフのお姉さんはハッとしてロボット敵を見やれば、花かんむりのような炎の円の中で燃ゆり尽きていました。
「な、な、なんと…11秒!!こんな記録見た事ない!!すごーい!!」
会場は感嘆と畏怖の声に包まれ、拍手すら起きていました。美しくも儚い、そして力強い青に魅せられた爆豪は、的確な攻撃方法と熟達した美技に文句も言えずプルプルと屈辱を味わっていました。ムカつく半分野郎の兄はもっとムカつくなクソが!!
「どーも、弟が世話になってんね!ブレイズヒーロー・アグニこと焦凍のオニイチャンで〜す。俺は招待受けたお父さんの代理で、焦凍はその付き添い来たんだよ。」
燈矢は観客席の方にいる焦凍のクラスメートにも聞こえるよう声を少し響かせて挨拶をした後、先程爆豪が口にしかけた疑問の答えを述べました。A組メンツとメリッサは驚愕の声を上げましたが、緑谷と飯田は職場体験で出会っていたため、やっぱり轟くんのお兄さんは凄い!と感心していました。
「ハァ゛!?!?テメェ俺に招待状譲っといて結局オヤジとアニキの名前使って来てんじゃねェか!!舐めプと自慢かこの野郎!!!!」
「あ、あの〜…次の方が待って、」
「うるせェ!!次は俺だァ゛!!」
焦凍は本来、雄英体育祭の優勝者として招待を受けていました。しかし炎司が『俺は(残念ながら仕事が立て込んでいるから)行かない。 (せっかくだから兄弟水入らずで)お前たちが行ってこい。(楽しむ姿は見たいから)着いたら連絡をしろ。』と言うものですから、せっかくなら準優勝の爆豪に譲ったのです。ちなみに譲る時のセリフは『(親父が)行けなくなった(から俺は親父の招待状を使う)。(俺の招待状が)もったいねぇから譲る。』でした。この言葉足らず親子め、と燈矢は本日2回目の溜息を吐きました。
「皆、爆豪くんを止めるんだ!!雄英の恥部が世間に晒されてしまうぞ!!」
飯田の一声により爆豪を捕縛したA組男子は、なんとも男子高校生らしく揉みくちゃとしていました。それを遠くの観客席から見ていたヘビは、こりゃ愉快な1日になりそうだ、とチロチロ笑みました。 - 109スレ主25/09/21(日) 22:03:32
「へぇ〜!こんなに賢くてしかも個性まで持ってるなんて、すっごく素敵なヘビさんなのね!」
「まぁね。」
「まぁな。」
「なんでアグニと轟がこんな自慢げなの…?」
「ヂ」
本当にな、と耳郎に共感したヘビは現在、切島と爆豪を除くA組メンツとエキスポを案内するメリッサに自己紹介をしていました。林間合宿襲撃事件の際に爆豪を誘致した記憶があって気まずいヘビとしては、「コイツ人間とソリが合わねぇんだ!悪ぃ、後で俺にもヘビさん紹介してくれな!」と爆豪を連れ立った切島に感謝していました。お前が今後怪我することがあったら、1回だけ内側も治してやるよ。
「ここはね、宇宙空間を模したパビリオンなの。360°リアルタイムで現在の星の位置を映しているから、とっても壮大よ!」
「めっちゃ綺麗や〜!!」
「昔の人々がなぜ星々を結んで物語を創り出したのか、今なら分かる気がしますわ…。」
星々が煌めく果てしない宇宙に、その場の皆が感嘆の声を漏らしました。皆がしばらく景色に耽っていると、麗日が突然、あ!と声を上げました。
「この島って個性を自由に使えるんよね。だったら私の"個性"、皆に使ってみてもいいかな…?」
「それは良いアイデアだよ、麗日さん!!」
「確かに、麗日くんの"個性"はこのパビリオンにピッタリだな!」
ヘビは、麗日と呼ばれた少女が、かつての仲間であるトガがよく話していた女の子であることを思い出しました。たしか個性は物を軽くする類のものだったはず…なるほど、擬似無重力体験か。
「お茶子さんの個性は…確か『無重力(ゼログラビティ)』だったかしら?人も浮かせることが出来るのね、凄い!」
メリッサに"個性"を褒められた麗日は照れ笑いをし、じゃあいきますね!と言ってメリッサに五指で触れました。するとぷわぷわと宙に浮き、まるで本当の宇宙に居るかのようにゆったりと体が漂い始めました。麗日はクラスメートたちにも触れ、次第に空間が無重力へと伝播していくようでした。 - 110スレ主25/09/21(日) 22:05:01
「アグニとヘビさんも浮いてみますか?」
「や、俺は酔いやすいから大丈夫。ヘビさんは?」
「…ヂ」
…やる、と燈矢同様に酔いやすいヘビが頷いたのには理由があります。それは、"治癒"の能力に目覚めたことが関係していました。最初は外傷にしか作用しないと思っていましたが、根津と共に過ごした期間で個性把握テストをしたところ、割となんでも"治癒"できてしまうことが判明したのです。つまり…
「じゃあ触れますね…て、ちょ、まっ、」
「え、ちょっとヘビさん!?俺酔いやすいって言った…アレ?」
"酔い"という、視覚情報と平衡感覚情報の不一致すら緩和できてしまうということなのです。ヘビは麗日が自分に触れた瞬間、麗日の片手にしっぽを絡みつかせて五指を燈矢の脚に持っていき、ふたりが宙に浮き始めたタイミングで燈矢に絡みついてしっぽの炎を密着させました。
「だ、大丈夫ですか!?」
「え、なんか大丈夫なんだけど…ヘビさんマジでなんでも出来るじゃん…??」
「ヂッ」
ヘビは得意げに鳴きました。そして燈矢とヘビはピッタリとくっついたまま、ゆったりと宇宙を漂い楽しむのでした。 - 111二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 22:07:46
ちょっと羨ましい…
めっちゃ楽しそう…いいな…
そして想像したら矢車菊・小花散らしがめっちゃ綺麗で見てみたい自分がいる - 112二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 06:13:18
ヘビさん万能過ぎるし、お茶子ちゃんの個性込の宇宙空間パビリオンとか絶対めっちゃ楽しい
- 113二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 14:05:11
かっちゃん、まあ君は成長これからこれから
イライラ糧に頑張ろう - 114二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 18:18:18
わかる、見てみたいよな
- 115二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 22:12:53
ヘビさん流石に爆豪の事少し気まずいのかわいいな
切島くん丈夫だけど何かあったらよろしくなヘビさん - 116スレ主25/09/23(火) 00:21:16
──本日は18時で閉園になります。ご来園ありがとうございました。
「あの…これ、余ってるからウェイターの2人にどうぞ。」
「いいのですか!?」
「うん!2人とも頑張ってたし、ぜひ!」
メリッサを先導に様々なパビリオンを楽しんだ皆は、閉園のアナウンスを聞きながら宿泊先のホテルへと向かっていました。道中、メリッサが飯田に対し、レセプションパーティのチケットを2枚差し出してきましたので、ウェイターの2人?と轟一行は首を傾げました。
「あぁそっか、轟くんたちは会ってないよね。実は上鳴くんと峰田くんも来てるんだ!バイトに応募したんだって。」
「それに、明日の一般公開に合わせて他のA組女子も来ておりますの!」
「さっき連絡して分かったんだけど、他の男子も来てるっぽいよ。」
「皆いるのか…!明日は皆で回ってみてぇな。」
おいおい、もしかして焦凍のクラスメート全員いるのかよ…!?と燈矢は驚きました。ヘビは、小学生以降ついぞ行くことのなかった修学旅行のような雰囲気を感じとりました。"前"も薄々感じちゃいたが、コイツら仲良すぎだろ…。
「峰田くん、上鳴くん、お疲れ様!」
「労働、よく頑張ったな!」
緑谷と飯田が2人を労り、八百万と耳郎と麗日がレセプションパーティへ参加できると励まし、メリッサが良かったら使って!と笑みました。
「上鳴ぃ…!」
「峰田ぁ…!」
「「俺たちの労働は報われた〜!!」」 - 117スレ主25/09/23(火) 00:22:23
立ち寄った閉店後のカフェの扉前で、燈矢とヘビは初めて上鳴と峰田と対面しました。応募動機が女性と聞き、なるほどそういうタイプか、と等身大の男子高校生らしさに笑むと同時に、焦凍に変なコト吹き込んだら絶対に締め上げようと誓いました。男子として健全な範囲ならまだしも、アブノーマルで変態チックな女好き焦凍は解釈違いだ!
「ところでさ…そこのツギハギしたヘビ連れてる色白イケメンってまさか、」
「どーも、女性裏人気投票No.1のアグニこと、焦凍の兄で〜す。こっちはヘビさん。」
「あ゛ぁぁぁ゛轟家の血どうなってんだよコノヤロー!!理不尽!!不平等!!不公平だ!!!!」
とりあえず揶揄ってやろうと、燈矢は焦凍と肩を組み、要らん一言を付け足して自己紹介しました。燈矢としては人気投票などクソほど興味がありませんが、誰かに支持されているという事実は情報として受け取っていました。つかリアルで血涙流すヤツ初めて見た。
「戯れはそこまでだ!」
飯田の的確かつ迅速な指示により、18時30分にセントラルロビーの7番降りばで集合することを約束して、その場は解散となりました。どこも委員長ってやつは真面目で有能だな、と燈矢は飯田の背中を見送りました。 - 118スレ主25/09/23(火) 00:23:50
「なぁ燈矢兄、」
「なに?また入学式の日みてぇに甲斐甲斐し〜くネクタイ結んでやろーかぁ?」
「いや、もう1人でできるからいい。」
お前本ッ当にカワイくねーな、と揶揄いをマジレスでリターンされた燈矢は不貞腐れました。A組メンツたちと別れた轟一行は、ホテルの客室内でレセプションパーティに向けて正装に着替えておりました。ヘビはてっきり自分はパーティに出ないと思っていましたが、「え、出るよ?」という燈矢の静かな圧と、「ヘビさんに、って母さんと冬美姉さんからリボンとブローチを貰ったんだが…」という焦凍の泣き落としによって、無事(?)おめかしが完了していました。オイ照明付けんな、画角調節すんな、撮影会を始めるな!!と必死に訴えましたが、2人のスマホのシュポッという送信音によって、現在ヘビの感情は無に帰していました。
「燈矢兄、ヴィランアタックのタイムもっと縮められたよな。」
「…どうしてそう思った?」
「燈矢兄の雄英体育祭で見た『矢車菊』はもっと速かった。」
「ふーん…よく見てんじゃん。」
ジャケットのボタンに手をかけていた燈矢は、火災報知器が鳴らない程度に『矢車菊』を掌に出し、フッと息を吹きかけました。花びらのように散った炎は焦凍とヘビに降りかかりましたが、なぜか燃え移らずそのまま舞い落ち、床に触れる寸前でパッと消えました。
「……熱くねぇし、形がずっと保たれてる。花の形にして指向性を高くしてる、のか?」
「及第点。」
「ヂ…」
ヘビは見よう見まねで『矢車菊』を出そうとしましたが、なかなか放射状の花の形にならず、上手くいかねぇな…と口ごちりました。焦凍も同じく左の掌で試行錯誤しましたが、やっぱり上手く出来ませんでした。 - 119スレ主25/09/23(火) 00:25:35
「ヒントは"延焼性"、そんで"敵の配置"。」
「ヂ、ヂ」
「スゲェ、ヘビさんもう分かったのか。俺もだ。」
「えっ、こういうのって俺から説明して分かるもんじゃねぇの?俺のカッコつけ解説シーンは?全カットかよ??なぁオイ、聞けってば!!」
あぁなるほど、そういうことか、と燈矢の嘆きを聞き流してヘビはひとり納得していました。つまりは、今回使った『矢車菊』はそもそも火力の必要な攻撃技ではなく、動きを読まれずに広範囲を制圧するための捕縛技だったということでした。『矢車菊・小花散らし(マリー)』はクラッカーのように花びらを一斉に舞い散らせ、敵のみを花かんむりで囲い燃やしていました。恐らく内冷を使って"わざと"燃え広がらないよう調節した結果が花の形なのでしょう。焦凍の証言から察するに『矢車菊』には派生技がいくつかあり、そのうち最速タイムを出せる技よりも、入り組んだ地形に敵が潜伏しているという状況に"適した技"を使っていたということになります。コイツ5年もヒーローやってるんだもんな、そりゃセンパイとして"お手本"見せなきゃか。
「ヂ」
「うわ、なんか慮られた…?」
「うん。」
「うん!?うんってなんだよ具体的に訳せよ俺が可哀想なヤツみてーだろ!!」
よくやってるよお前、とヘビはしっぽで肩ポンしました。しかしヘビの言葉が分からない燈矢は、それを解説できなかったことを哀れまれているかのように感じ取ってしまいました。なんだかんだ言って長男ですから、末っ子にカッコつけたかったのです。
「燈矢兄、そろそろ時間だ。挨拶回りで俺らより早く行かなきゃなんだろ?」
「クッソ…お前帰ったら死ぬほど扱いてやるからな…!!」
「ん、楽しみにしてる。」
焦凍に八つ当たり宣言をした燈矢は、瀬古杜岳でヒーヒー言わせてやんよ!と捨て台詞を吐いて、A組より一足先にパーティ会場へ向かいました。 - 120スレ主25/09/23(火) 00:28:30
ダビヘビ、どっちと行く?
1.燈矢と一緒に一足先にパーティ会場へ
2.焦凍と一緒にA組集合場所へ
dice1d2=2 (2)
- 121二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 07:54:26
蛇さんはA組のみんなと会うのか
さらっと撮影会始まって笑っちゃった - 122二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 14:51:58
パーティ会場は色々大変そうだもんな
A組も大変そうだけど - 123スレ主25/09/23(火) 19:03:33
- 124二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 19:06:40
黄色のリボンに……デザイン……雪の結晶
- 125二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 19:14:39
リボン 真っ赤なサテン
ブローチ 矢車菊(クラシックマジック) - 126二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 19:26:45
白いリボンにトルコキキョウ(花言葉∶感謝)がモチーフのブローチ
- 127スレ主25/09/23(火) 19:35:09
冷さん、冬美ちゃん、ダビヘビのリボンは何色にしたの?
1.黄色
2.真っ赤なサテン
3.白色
dice1d3=3 (3)
ブローチのデザインは?
1.雪の結晶
2.矢車菊(クラシックマジック)
3.トルコキキョウ
dice1d3=3 (3)
- 128二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 22:35:56
ダビヘビの色的に白は映えるだろうな
- 129二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 06:56:18
ダイスさんがせっかく提案してくれたならセットでしょ、って出目出てきた
- 130二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 14:09:41
保守
- 131二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 16:39:28
- 132二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 22:15:22
ヘビさんもこれでおめかしだね
- 133二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 06:18:12
保守
- 134二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 12:09:39
保守
- 135二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 14:36:34
ヘビさん、ヘビであるが故に写真もなにもされるがままなのかわいい
- 136二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 21:36:29
ブローチつけてるダビヘビ想像したらかわいすぎる
- 137スレ主25/09/26(金) 00:55:20
「…3人だけか?」
「轟くん!ヘビさん!まったく、時間厳守と言ったはずなんだが遅れの連絡ばかりでな…。」
集合時間5分前にピーンとエレベーターがロビーに着きましたので、焦凍とヘビは周りを見渡しましたが、どうやら飯田・上鳴・峰田の3人以外は来ていないようでした。
「キィーッ!イケメンは何着ても様になんなァ!!」
「お前らはウェイター服で来たのか。似合ってる。」
真っ白なスーツに赤いネクタイが映える焦凍の姿を見た上鳴と峰田は、サラッと褒めやがった!これだから性格もイケメンなヤツは!!と褒めてるのか貶してるのか分からない嘆きを叫びました。
「ヘビさんも真っ白なリボンがとてもよく映えている!ブローチは…トルコキキョウだろうか?」
「あぁ、実は燈…アグニと俺もお揃いなんだ。」
焦凍が胸元のブローチを見せ、ヘビと"おんなじ"であることを強調しました。コイツどんだけお揃い好きなんだよ。…悪い気はしないけど。
「あぁ、少し前に轟くんのお兄さんを見かけたが、確か白と青を基調としたスーツで、胸元にこのようなブローチがついていた気がする!家族揃って白で揃えるとは、なんだか僕の家族とシンパシーを感じるな。」
「そっか、飯田ん家は代々ヒロスが白系統だもんな。」
ヘビは、最終決戦で焦凍を送り出してくれた飯田を見つめました。職場体験では思い詰めたような顔をしていましたが、ヘビは"友だち"のためにおよそ400kmをかっ飛ばす男の子だというのを知っていますから、実は飯田だけ内側も治していました。真面目な男の子はきっと、後遺症すら罰なのだと受け入れてしまいますから、これはヘビからのささやかな恩返しでした。 - 138スレ主25/09/26(金) 00:56:31
「ごめん遅くなって…!」
「遅くなってごめーん!」
そうこうしていると、緑谷たちが遅れて到着しました。ヘビは、女性というのは準備に時間がかかる生き物なのだと、トガや冬美がよく言っていたのを思い出しました。"前"はそんなこと微塵も気にかけていませんでしたが、正式に家族になってからは母と冬美のショッピングデートに付き合うことが増えましたので、女はやることが多くて大変だというのをよく知っていました。むしろ30分程度でよくその面倒臭そうなドレスとメイクを済ませたな、とヘビは感心しました。あと金髪小僧、馬子にも衣装はどう考えたって褒め言葉じゃないだろ。
「デクくんたちまだここに居たの?パーティ始まってるわよ!」
「「うぉ〜〜!!」」
「ヂッ」
メンバーが揃い始めると、エレベーターの方からおめかしをしたメリッサが走ってきました。雰囲気がガラッと変わった姿に上鳴と峰田が歓声をあげましたが、ヘビはつい、ヒールで走るとコケるぞ、とメリッサを気遣いました。焦凍に「ヘビさんって結構"兄"って感じだよな」などと言われましたので、ヘビはそっぽを向きました。そんなわけない。ないったらない。
「やはりダメだ…爆豪くん切島くん、どちらの携帯も応答がない。」
あとは爆豪と切島だけ、というときでした。突然鳴り響く警報音、異常を知らせるアナウンス、次々と降りるシャッター……そう、この場はまさに──"緊急事態"。
「ヂ…」
マジかよ…。そんな嘆きがフロアに虚しく木霊しました。 - 139スレ主25/09/26(金) 00:58:45
ヘビさんのブローチ、可愛さを追求した結果デカすぎた気がする
リボンタイってことにしてもらって… - 140二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 06:50:53
蛇さん可愛いって思ってたら巻き込まれたか…
- 141二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 12:15:02
保守
- 142二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 20:08:28
保守
- 143二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 22:34:42
ヘビさんかわいい!!
ちょっと絞められてるようにも見えそうだけど見えない絶妙な塩梅
まあこの辺の騒動は荼毘は知らんかったもんなあ - 144二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 06:59:09
保守
- 145二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 12:23:38
矢車菊のやつあった
綺麗〜!ってなった、ほんと綺麗 - 146二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 19:26:03
ほしゅ
- 147二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 22:21:52
ヘビさんファイトだよ……
- 148二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 07:38:32
ファイトだけどヘビさん見た目が見た目だしな、ヒーローでもヒーロー候補生でもないから、無理せず下げられる可能性……
- 149二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 14:25:28
ヘビさんがやってくれるかは分からないけど、治癒担当はまた連れていくにしても多少は安全圏で待機だよな
- 150二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 20:31:26
ヘビさんが万能過ぎる
- 151二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 22:11:13
さりげなく飯田くんの気持ちを邪魔しない程度に治してくれてるヘビさんいい子……
- 152スレ主25/09/29(月) 00:49:23
あるところに、"I・アイランド"と呼ばれる巨大人工都市に聳え立つ、セントラルタワーという塔がありました。今この島ではエキスポを開催しており、この塔のある2階の一室はレセプションパーティの真っ最中でありました。
「アイツら遅ぇな…。」
燈矢は父親であるエンデヴァーの代理として、このパーティに出席していました。本来プロヒーローの正装はヒーロースーツなのですが、燈矢の服は些か際どい露出があり且つアングラ系なため、イベントの規模とTPOを考えてオーダースーツで来ていました。
「アグニじゃないか!キミ、この島に来ていたのかい!エンデヴァーの代理で?」
スポンサーや提携企業への挨拶回りを大方終え、焦凍とヘビを待っていた燈矢に話しかけたのは、その名を知らぬ人間などいないNo.1ヒーロー・オールマイトでした。燈矢にとっては父親との確執もあり、苦手な部類の人間でした。が、アグニのヒーロー活動内容上、塚内を経由してオールマイトと関わることが多く、紆余曲折を経て、今は仕事終わりにご飯を食べる仲にまで絆されていました。当の燈矢は、仲良くなんてない、ないったらない!とすぐに否定しますが。
「そ。お父さん苦手なんだよね、パーティとか。」
「そうか、若いのによくやってるよ、君は。ところで弟くんたちは…」
──乾杯の音頭とご挨拶は、来賓でお越しいただいたNo.1ヒーロー・オールマイトさんにお願いしたいと思います!
「…デイヴ、聞いてないぞ。」
「オールマイトが来ると知ったらそうなるさ。」
燈矢がデイヴ、と呼ばれた男性を見やれば、それはヒーロー業に携わる者ならば必ず一度は聞く、デヴィット・シールド博士でした。燈矢はメリッサが父だと言っていたことを思い出し、確かに目元が似ていると感じました。オールマイトは燈矢に「すまないね」と謝辞し、ステージに登壇して挨拶を連ねる…はずでした。
「ご紹介に預かりました、オールマイトです。堅苦しい挨拶は…」
───I・アイランド管理システムよりお知らせします。
突然鳴り響く警報音、異常を知らせるアナウンス、ざわめくパーティ会場、そして…… - 153スレ主25/09/29(月) 00:50:53
「警備システムは俺たちが掌握した。反抗しようなどと思うな。そんなことをしたら…」
怪しい覆面の男たちが銃を構えてぞろぞろと会場に侵入し、先頭の鉄仮面が市民を映し出したモニターを指さしてこう発しました。
「警備マシンが善良な人々に牙を剥くことになる。そう、人質は───この島にいる全ての人間だ!」
もちろんお前らもだ。ニヤリと仮面の奥を歪ませた男は、何かに指示を出しました。直後、オールマイト、燈矢を含めたプロヒーロー全員が拘束されてしまいました。
「SHIT!!」
「クソが…!!」
オールマイトと燈矢は今すぐにでも捕縛装置を引きちぎろうとしましたが、鉄仮面の男に人々の命を脅され、身動きが取れずにいました。無駄な抵抗はやめるんだな、と言われ、それで大人しくしていられないのがヒーローという生き物です。しかし状況は最悪で、アイコンタクトが図れるデヴィットが『ここは耐えるんだ…!』と促してきました。
「デヴィット・シールドじゃないか!お前も来い。」
オールマイトと燈矢がなんとかして打開できないかと考えていると、デヴィットが助手と共に連れていかれそうになっていました。この島のどこかで誰かの悲鳴が響くことになる、と鉄仮面の男は善意を弄び、デヴィットは許諾してしまうのでした。
この状況で動かないで、何が"ヒーロー"だ!!
2人が今度こそ捕縛装置を引きちぎろうとした矢先、天井窓からひらひらと光が差し込んできました。燈矢はステージ下方にいるため足しか見えませんでしたが、オールマイトの反応と、会場までバレずに動ける人間から察するに、A組の誰かであることは読めました。
「ヴィランが……ここから……!!」
限りなく小さな声が燈矢の鼓膜を刺激しました。恐らく、耳の良い耳郎響香という女の子の個性を使った伝達でしょうか。オールマイトは現在教師でありますから、逃げろという旨を伝えるはずです。しかし燈矢は、"I・アイランド"の強固すぎる警備システムを利用されたことを悟っていました。本来ヴィラン1人侵入させない為のシステム、それを誤認させて意図的に使用することの脅威。それは逆に、この島が絶海の孤島と成り果てたことを意味していました。
焦凍、ヘビさん、無事でいてくれよ…!!
燈矢は、この状況にじっとしていられない身体を必死に諫め、家族の身を案じる他ないのでした。 - 154スレ主25/09/29(月) 00:56:13
さくさくっと物語を進めてダビヘビの超絶有能っぷりを魅せたいのに、スレ主の遅筆さとカット編集のセンスなしなしが露呈して泣く…
ごゆっくりお付き合い下さい - 155二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 07:00:46
大丈夫ですよー、気長に待ちますので
仲良くなってる燈矢とオールマイト… - 156二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 15:05:41
書いてると書きたいの増えたり、勝手に増えてたりあるあるですからね
のんびり楽しく見てます - 157二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 21:31:19
いい兄ちゃんでいいヒーローやってるよ燈矢
- 158二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 05:58:37
みんな頑張れー
- 159二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 12:06:31
まとめに撮影拒否蛇さんいた
炎出してまで拒否してる… - 160二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 17:52:37
炎でお顔隠しててかわいい、これはこれで撮りたい
- 161二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 22:13:51
ヘビさん、呆れてるかな……他に手がないとはいえ学生が危険してるの
- 162二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 06:50:56
ほしゅ
- 163二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 12:16:03
保守
- 164二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 21:21:10
保守
- 165二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 05:35:24
規制最近マジでキツイですよね……のんびり待ってますのでお気になさらず
でもこっちというか多分だいぶ広い範囲も巻き込まれがちなのでうっかり落としたら回線通る時に立て直しお願いします( ;꒳; ) - 166二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 12:28:58
弟くんは元気に進軍(違う)してるよ兄ちゃん
- 167二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 18:58:19
本当に規制キツイからなぁ…
気長にお待ちします - 168二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 22:15:42
保守🐍
- 169二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 06:18:00
保守
- 170スレ主25/10/03(金) 09:07:11
- 171スレ主25/10/03(金) 09:14:12
やったー繋がった!まぁ遅筆なのでそこまで書き溜めていないんですが…
アニメや映画を見ながらセリフとか時系列を確認してるので許してね
パーティ会場の様子とオールマイトからの伝達を緑谷と耳郎が説明した途端、再び場が混乱と不安に包まれたのをヘビは肌で感じました。緑谷によれば、オールマイトやアグニを含めたプロヒーローたちは捕縛装置によって拘束されているようで、たとえ拘束を外したとて人質が島内全員である以上下手に動けない、とのことでした。
「俺は、雄英校教師であるオールマイトの言葉に従い、ここから脱出することを提案する。」
「脱出は困難だと思う…ここはヴィラン犯罪者を収容する"タルタロス"と同じ防災設計で建てられているから。」
飯田に続いて八百万や上鳴がオールマイトの指示に従うことに賛成しましたが、"I・アイランド"をよく知り、今回の"不審な"警戒モードに違和感を抱いているメリッサが、非情な現状を伝えました。ヘビも、パビリオンを巡る度にその技術力の高さを思い知らされていましたから、脱出以外の方法はないかと静かに模索していました。
「俺らは"ヒーロー"を目指してる。」
「ですから私たちはヒーロー活動は…!」
「だからって、何もしないでいいのか?」
耳郎が安牌を取る上鳴に発破をかけましたが、やはり"プロヒーローたちが動けない"という異常事態にどう対処するべきか、皆図りかねていました。そんな時、焦凍が左手を熱く見つめながら皆に問いかけました。こんなとき、燈矢兄なら、……エンデヴァーなら。
「助けたい…!助けに行きたい!!」
「戦う必要はないんだ…!システムを元に戻せば、人質やオールマイトたちが解放される!そうなれば、一気に状況は逆転する!」
薄暗い照明が、皆を覚束無く照らしていました。照らしきれなかった影が暗闇と同化してしまう前に、緑谷が力強い意志で皆の顔をあげさせました。この場の誰もが無謀な策を…と緑谷を憂惧しました。しかし、敵の瑕疵、それを利用した立ち回り、自分たちができることを話し合う内に、少しずつ希望が見えてきました。緑谷の眩しい言葉が発破となり、ひとり、またひとりと心が奮い立ちました。 - 172二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 09:16:08
このレスは削除されています
- 173二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 09:23:59
わ!規制から逃れたか
良かったねスレ主! - 174スレ主25/10/03(金) 11:49:03
>>172 緑谷とヘビさんのセリフが抜けてた…!!
「俺も行くぜ。」
「これ以上無理だと判断したら引き返す…その条件が飲めるなら、俺も行こう!」
「あ゛ーもう゛わかったよ゛行けばいいんだろ行けばぁ゛!!!!」
「私にもみんなを守らせて。お願い!」
「ヘビさん、ヘビさんがこのチームの要です。協力してくれますか?」
メリッサも着いてくると決まり、安全圏に居るはずだったヘビにも"回復役"として白羽の矢が立ちました。『怪我をしても治してくれる人がいる、と慢心したヒーローの最期をたくさん見てきた』…雄英で治癒を練習した際に、監督として付き添ってくれたリカバリーガールの言葉が、ヘビの頭の中で巡りました。しかしリスクが高い状況下で他に回復手段がない以上、緑谷の言った通り自分がチームの主力を支えるのですから、力を出し惜しみする気はヘビにはありませんでした。
「ヂ」
「ありがとうございます!よし、じゃあオールマイトに伝えて…」
「ヂ!」
ヘビは待て、と緑谷を留めました。ヘビはずっと模索していました……この状況でどう動くかを、"ヴィラン視点"で、です。皆が"ヒーローに憧れた"からこそ緑谷の言葉が響いたように、ヘビだって"ヴィランだった"からこそ敵が何を目的にしているのか、どんな手段を使うのかがわかるのです。ガキに全部背負わすかよ、とヘビは腹を括りました。
「ヂヂ…ヂッ」
「ただ管理システムを取り戻すだけじゃ事態は収束しねぇ…俺に考えがある、ってヘビさんが。」
「どういうこと…?」
ヘビは焦凍にスマホを借りて、疑問を呈したメリッサたちに向かって、迷わないようにとダウンロードしたタワーのマップを見せました。今から行うのは、八百万風にいうならば──"とっておきのオペレーション"です。
責任なら俺が負ってやる。だから…頼んだぜ、有精卵ども。
- 175二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 12:09:47
スレ主おかえり
良かった… - 176二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 21:23:34
規制お疲れ様です……!
でも出先ってことはまた引っかかるかもか……
何はともあれ、ヘビさん、無茶しちゃう学生達をよろしくな……!!