- 1125/09/13(土) 23:44:06
- 2二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 23:44:54
立て乙
- 3125/09/13(土) 23:45:25
- 4125/09/13(土) 23:48:54
これまでのストーリーまとめ
回歴する紫風信子 | Writeningあらすじ? 名もなき神々の王女が覚醒した世界戦のミドリが本編世界戦に転移して世界を救うために戦う話 プロローグ:崩壊する世界で少女は https://writening.net/page?Ligvyk プロローグ2:時を駆けた先で h…writening.net初代スレ
【SS】回歴する紫風信子|あにまん掲示板ふらふらとする体を気力だけで動かして才羽ミドリは荒廃した街を歩き続ける亡き友の銃を抱え、先の戦いで限界を迎えつつある双子の姉を背負い、あるかも分からない希望を信じて。『モモイ、ミドリ、そろそろ目的地で…bbs.animanch.com - 5二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 23:51:45
たておつ
- 6二次元好きの匿名さん25/09/13(土) 23:52:37
たておつです 会長!!出番ですよ
- 7125/09/13(土) 23:59:37
- 8二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 00:01:15
たておつ
盛り上がってまいりました - 9二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 00:05:44
ログの更新も感謝です!!
- 10二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 00:23:21
たておつ感謝
- 11125/09/14(日) 00:26:48
埋め代わりに
tips:アビ•エシュフβ
とある世界線でネルすらも追い詰めた兵器…のβ版。ミドリの話を元にいずれ未来で作る物を一晩で作り上げた
現状のリオの知っている無もなき神々の技術が詰め込まれている他、純粋なパワードスーツとして見た場合も至高の逸品である。
とはいえ、流石にエリドゥのバックアップなしでは最大限の力を出せる訳はない。また、即興で作った弊害として、同条件での性能を比較した場合、耐久、スピード、持続火力なとほぼ全ての面において、現状は本来のアビ・エシュフの劣化品である。(ただし、時間さえあれば、ミドリの知っている物の上位互換に仕上がるだろう。)
唯一、最大火力は元の個体を上回っており、主砲の火力は対王女を正確に想定した物となっており、直撃時の火力はチャージ後の光の剣を上回っている - 12二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 02:44:48
火力特化型…いい
- 13二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 05:42:15
本来のアビェシェフも火力向上されるのかな?
- 14二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 12:38:54
昼保守
- 15二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 20:25:50
保守
- 16二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 20:57:13
今個人的に気になっているのは会長があの認証をハッキングして突破できるかどうかなのよね
アロナかケイがガチガチに固めてそうな気がするの……………まあかってな想像だけどね - 17二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 21:17:25
このレスは削除されています
- 18二次元好きの匿名さん25/09/14(日) 21:21:47
- 19125/09/14(日) 23:48:55
デカグラマトンの預言者であるそれは広大な部屋の中央に佇んでいた。奴は私達の侵入を検知すると、むき出しだったコアを周辺の殻が何重にも覆って守ろうとした
「ミドリ、あれと相対した事があるの?」
「ヒマリ先輩の資料で見ただけです。それに…私の見た物とは少しだけ差異があります。」
リオ会長が話しかけてくる。
ケセドを改めて観察すると、ほとんどヒマリ先輩の資料と同じだが、今私の眼前にいるそいつにはヘイローがなかった。hubもヘイローを持っていなかったし、きっとデカグラマトンの使者となった時に生まれるんだろう
「それならば預言者…と言った事を加味するならば、あれは恐らくあれは感化前の個体ね。デカグラマトンの預言者は基本、感化前から大幅に性能が変わることはないから、貴方は知っている情報を元に戦いなさい。」
そう言われても、私もそこまでこれには詳しくはない。戦いながら考えるしかないかな…
「多分効かないけど…」
殻に守られたケセドに向かってライフルを撃つ。
発射された銃弾は殻に命中するも、弾かれて落下した
まぁ、ここまでは予想通り。そうなると、どうにかしてあの殻を開けないとだよね。
そう考えた時だった。私の攻撃に反応したのかケセドは脈打ち、一瞬の発光を起こし、その直後十数体のドローンが現れた
「トキさん!」
「任せてください。」
ドローンが現れるのに合わせてトキさんはアビ・エシュフのビーム砲を放ってドローンを殲滅する。僅かに残った個体をスナイパーライフルで撃ち抜いて現れて間もなく、ドローンは全滅した。
「たいした事はないですね。工場外で戦った数の方が脅威でした」
「そうだね。でも…あれをどうにかして開けなきゃだよね。」
ケセドのコアはアビ・エシュフの攻撃範囲にいたにも関わらず、殻に守られていて全くダメージが入っている様子がない。やっぱり、コアを直接叩かなきゃいけなさそうだね。 - 20125/09/14(日) 23:51:02
- 21二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 00:21:00
>>20 そうでしたか お気になさらず 更新カンシャです!!
- 22二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 00:28:08
まだ弱い時だったか いける勝てる!!
- 23二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 06:05:37
そういえばあれ何で装甲が開くんだろう?放熱かな?
- 24二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 12:46:53
保守
- 25二次元好きの匿名さん25/09/15(月) 18:06:38
敬老の日保守!!
- 26125/09/15(月) 23:55:48
ケセドが新しく作り出したオートマタを処理しながら、コアを開く方法を考える。
多分、あの硬さなら外部からの干渉でこじ開けるのは不可能。
私の弾はあっさりと弾かれてしまったし、その後もトキさんもAMAS部隊の攻撃も有効打となっている様子は見られなかった。きっとhubの攻撃を持ってしてもあの頑丈すぎる装甲は貫けないだろう
なら取れる方法は2つ。ハッキングで無理やり開けるか…ケセドに開かざるを得ない状況を作るかかな…
「リオ会長!ケセドの殻をハッキングして開ける事はできますか?」
オートマタに銃弾を放ちながら、大声で会長に尋ねる
「理論上は可能ではあるわ。ただ大群の中、この後デカグラマトンに感化されるほどの優秀なAIをハッキングするのは…。そうね、恐らくもって5秒くらいよ。」
5秒…ね。アビ・エシュフの最大火力を合わせたら何とか倒せる…かなぁ…?
5秒も隙を作れる時点で本当はおかしいんだけど…いくらなんでも即興であれのシステムをハッキングし続ける厳しかったらしい。というか、それが出来たらこの防衛システム毎止められたね。
なら、ケセドの動きを注意深く見るしかないかな。
先程までより一層ケセド本体の動向を観察しながら隙を探す。それでも、頑丈な殻に覆われているケセドには隙という隙は見られず、ただ時間だけが過ぎ去っていった - 27二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 01:15:15
空いたところをフルバフ攻撃!!
- 28二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 09:47:37
保守
- 29二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 13:53:31
ホドのビームでも抜けないとかカチカチすぎる……………
- 30二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 20:26:53
保守
- 31二次元好きの匿名さん25/09/16(火) 23:25:36
保守
- 32二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 02:40:48
イベント最終日だから忙しかったな………
- 33二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 08:32:39
保守
- 34二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 16:14:12
保守
- 35二次元好きの匿名さん25/09/17(水) 21:36:55
始まった オラトリア
- 36125/09/18(木) 00:43:54
あれ?
戦いに進展があったのは5回ほど、敵の軍勢を破壊し終えた時だった。
ケセドの殻の中から煙が…
すぐに私は1つの結論へとたどり着いた。
”オーバーヒート“
改めて考えれば、当然の事だった。私達を排除するために想定以上の兵器を増産しているなら、それを制御するシステムに負荷がかかるのだろう。よし…このままいけば!
「ミドリ、背後を!今すぐ避けてください!」
そう慢心しかけ、気が緩みかけた時、トキさんの焦った声が聞こえた。急いで背後を振り返ると2機のドローンが高速で私に突撃して来ていた。
やばい…ケセド本体に注目しすぎてこっちの意識が疎かになってた…!
急いで現銃を数発撃ち込んで、一機を打ち落としたもののその隙をついて、もう一機のドローンは私の懐へと詰め寄って来ていた
『自爆シーケンス作動』
「は?」
素っ頓狂な声が溢れるも、その意味をすぐに理解すると、冷や汗が背筋を伝った。
不味い不味い…!このままだと…!
さすがにこんな距離で自爆攻撃を喰らおうものなら、ただじゃすまない。威力次第ではもしかしたら継戦も厳しいかも。
「くっ…!」
すぐに拳銃を向けて引き金を2度引く。しかし、弾が発射される事はなく、カチャカチャと空打ちする音だけが響く。
…弾切れ?まさか…残弾数を間違えていた?それとも…いや、今はせめて少しでも距離を!
ドローンを銃で殴り上げ、私自身も地面を強く蹴り込んでバックステップで距離を取る。刹那、ドローンは大爆発を起こした - 37二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 07:45:50
保守
- 38二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 07:48:38
やはり自爆は今も昔もロマン!!
- 39二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 16:27:26
故障かな?
- 40二次元好きの匿名さん25/09/18(木) 23:09:47
保守
- 41二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 08:03:35
保守
- 42二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 15:27:15
保守
- 43二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 18:37:31
大けがするのかなミドリ
- 44二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 22:57:49
保守
- 45二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 06:52:50
おはようございます!
- 46125/09/20(土) 09:58:03
思わず目を瞑って自然と防御はしていた
それでも衝撃波で皮膚が焼ける様な感覚に陥り、おまけに抉れた地面から飛んできた瓦礫や破片が顔をガードしていた左手に突き刺さった。
今にも身体中が泣き出しそうだった
一瞬にして、それでも私には数分に感じる長すぎる激痛に耐える。
「ミドリ!大丈夫なの?!」
爆風が止んだ後、珍しく取り乱したリオ会長の声が左側から聞こえた
「何とかだいじょ…ゲホッ」
答えようと口を開くとそれを妨げるかのように胸の辺りに激痛が走る。
口を押さえた手を見ると血だらけになっていて、吐血したのは見るに明らかだった。
「…り、み………ぐ………す」
何か聞こえる…けど、何を言ってるの?
右後方だろうか、トキさんの声が聞こえたけれど、話してる内容が全く聞き取れない。鼓膜…やられたかなぁ
私は何故か怪我の割に達観していた。ダメージが溜まりすぎていて逆に冷静になっているのか、この傷で身体が昔の死線を思い出しているのかは分からない
「ミドリ、退却しなさい!右鼓膜破裂、肺への深刻なダメージ、左腕の怪我。これ以上は取り返しのつかない事になるわ!継戦は非合理的よ。後はトキに任せて休みなさい!」
リオ会長の指示が聞こえる。
でも、そこそこ重症ではあるけどヘイローが砕ける事はないのは、何となく感じていた。この程度の怪我なんて何度も経験してきた。正直、エリドゥで戦ったときのネル先輩の方が明らかに酷い怪我だった
なら、私もまだ…戦える!怪我は苦しいけど、あの頃の大怪我に比べたらまだ大したことはない。それに、推測が正しければケセドはもう殻を閉じていられない。冷却のために暫くの間、奴は弱点を晒す。トキさんやAMASだけで戦うより、私がいる方が勝率は間違いなく上がる
倒れるのは…倒してからで十分
「私は…まだ大丈夫です…。それよりも、今はあれを早く」
「だから、退却しな…いえ、言っても無駄ね。ネルと同じ目をしてるもの。……分かったわ。ただし、これ以上の怪我を負った場合、即退却すること。」 - 47二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 13:18:31
ミドリがグロぼろです!!
- 48二次元好きの匿名さん25/09/20(土) 19:34:06
アリス!!もうちょっと言い方って言うものがあるんだよ?
- 49二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 00:10:53
保守
- 50二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 03:27:17
自爆はロマン
- 51二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 10:51:05
保守
- 52二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 18:10:51
保守
- 53二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 22:22:38
保守
- 54125/09/22(月) 01:15:37
会長は諦めて私の戦闘を認めてくれた。なら、ちゃんと倒さないとね。
トキさんが戦闘をしている後ろで、左腕を止血する。拳銃とライフルをリロードして、トキさんの横に並びたった。
「本当に大丈夫ですか?」
「うん。心配かけてごめん」
「いえ、軽傷ではないですが無事で何よりです。行きましょうか」
トキさんと左右に分かれて新しく現れた砲台と兵士達を相手取る。
「ミドリ、砲台の狙撃を!私がゴリアテとオートマタの対処をします。」
「了解。」
痛みに堪えながら大きく飛び上がって、左右2箇所に設置された砲台にそれぞれに1発ずつ撃ち、トキさんを狙う弾を撃ち落とす。そのまま、射線を切られる前にすかさず本体を攻撃して主要機能を破壊した。一方で、トキさんは私への弾をアビ・エシュフのボディで受け止めてかばいながら、敵の主戦力である2台のゴリアテを破壊している。
トキさんのおかげでさっきよりも余裕を持って立ち回れている。今なら様子を確認してもさっきみたいなヘマはしない。
ケセドの様子は…よし。さっきよりも本体からの煙が大きくなってるし、内部から異音も聞こえる。
「リオ会長!恐らくですがケセドはもうすぐオーバーヒートを起こすはずです。総攻撃の準備をお願いします!」
「任せなさい。ミドリも前線から一度戻って来て、hubの信号が近づいて来ているわ。」
hubが来ているってことは…少し不安だった冷却期間中に倒しきれるかどうかの賭けは杞憂だったみたい。hubの火力もあれば…多分ケセドを倒しきれるはず。
そう安心した私は、一度後方へ移動し、hubが来るまで前線を維持するトキさんのサポートへとまわった。
前線に1人残ったトキさんはアビ・エシュフの機能をフル活用し、次々と溢れだす敵を確実に捌いて前線を下げないように守る。それでも、トキさんも膨大な数を相手にしているとやっぱり数体は意識の範囲から出てしまうみたいで、私はトキさんが撃ち漏らした相手を狙撃して被弾から守っていた - 55二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 02:02:18
いけ!!倒せ!!!
- 56二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 07:08:19
保守
- 57二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 12:30:00
保守
- 58二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 18:19:02
もう少しで開くのかな?
- 59二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 23:47:36
保守
- 60二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 04:53:33
おは保守
- 61二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 12:05:12
保守
- 62二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 16:13:49
保守
- 63二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 20:12:48
保守
- 64二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 00:05:00
このレスは削除されています
- 65125/09/24(水) 00:06:44
前線に残ったトキさんはアビ・エシュフの機能をフル活用し、次々と溢れだす敵を的確に捌いて前線を下げずに守り通す。私はそれでも死角に入った敵や捌ききれない相手を狙撃してトキさんを被弾から守っていた。
ただ、トキさん1人では処理速度よりも敵兵器の増産速度が上回っているらしく、時間が経過すると共に敵の攻撃は苛烈になっていった。
「トキ!hubが到着したわ。後方へ!」
敵が増すと共に大きくなっていた地鳴りが最高潮に達した時、リオ会長が凛とした声で指示を出した。
どうやら、この音は敵じゃなくてhubが地中を掘り進めていた音みたい。
会長の合図と共にトキさんが退却すると、地面を破壊してhubが姿を現した。トキさんは退却後すぐにAMASから電力供給を受け、主砲のチャージを始めた
一方で現れるや否や、hubはトキさんに代わって大量の敵を相手取っり自身の上部からピラーを召喚して、地面に刺して侵食を始めた。
ピラーが侵食した地面は遠目に見ても電気が帯びているのが分かり、それに触れた敵兵器も挙動がおかしくなっていた。
「同士討ち…?」
「ええ。電気信号によって兵器のプログラムを乱しているの。搭載したはいいもの…まさかこの機能が役に立つ日が来るとは思っていなかったけれどね」
hubのピラーに侵食された兵器は、侵食されていない兵器やケセド本体を攻撃しだし、もはやhubが手を下さなくとも勝手に自滅しそうな様子であった。が、ケセドはそれを良しとはしなかった
『自爆装置強制作動』
不穏なアナウンスの後次々と兵器たちが自爆し始めた。
hubのピラーを破壊し、hub共々私達を道連れにしようと画策し始めたんだろう。
ただ、私達はhubに守られていたお陰で大した被害もなく自爆を乗り切る事ができた。
そして皮肉なことにも、今の強制作動によってシステムに甚大な負荷がかかったらしく、ついにケセドの殻が開いた
「今よ、破壊しなさい!」 - 66二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 05:20:57
更新感謝です 開いた!!
- 67二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 08:31:53
少数精鋭の作戦感いいね〜
- 68二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 16:52:43
保守
- 69二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 23:33:52
保守
- 70二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 01:25:16
保守
- 71二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 09:16:00
保守
- 72二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 16:35:53
保守
- 73二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 22:08:06
浸食プログラムって便利だよね
- 74二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 00:10:43
保守
- 75125/09/26(金) 01:23:10
会長の号令と共にケセドのコアに向かって一斉に攻撃が始まった。少し遅れてトキさんも主砲を発射し、コアに過剰とも言える様な火力が襲う。
私もピラーの残骸を踏み台にしてビーム砲を発射するhubの上部に乗って、グレネードランチャーで今持ちうる最大の攻撃を至近距離から叩き込んだ。
そんな中、hubの2発目のビームが直撃し、今まで動かなかったケセドのコアがぐらりと揺らいだ。
効いてる!このまま殴り続けたら倒せる!
アビ・エシュフの主砲にAMAS部隊の砲撃、hubによる、アームの叩きつけとビーム砲。ありとあらゆる攻撃を受け続けたケセドのコアは間違いなく限界が近付いていた。私はグレネードランチャーをリロードしながら、スナイパーライフルに持ち替え片手でコアを攻撃し、リロードが終わると共にグレネードランチャーに戻してひたすら攻撃を続けた
「不味いわ…閉まる」
苦虫を噛み潰したかのようにリオ会長が呟いた。
私達の攻撃に反応したかのように、ケセドは冷却が不十分ながらも殻を閉じようと動き始めていた。
本来なら、後10秒は冷却はかかると見込んでいた。それだけあれば、アビ・エシュフの主砲の2撃目を当てる事ができるはずだった。実際、冷却は終わっていないのを見るに予想は間違ってはいるが、それでも閉める辺り、私達の方が脅威だと認識したのだろう。hubも意図を分析したのか殻に向かってアームを伸ばそうとしている予備動作が見えた。
あぁ…でも、間に合わない…!
「なんとか間に合って…!」
今閉まられたらこの好機が泡になってしまう。それだけは…
Hubのボディを蹴って、閉まり始めていたケセドへ向かって飛び込んだ。近づいた時、ケセドのコアがギョロリと私の事を見た気がした。
せめて…数コンマでも時間を!
飛び込みながら、奥の殻に向かって1発手榴弾を投げ飛ばし、眼前にあった閉まりゆく殻を内側から外に蹴った。けれど、いつの間にかケセド本体から発射された電撃弾が私の背中に直撃した。
…ここまでかな。でも
全身の筋肉が痙攣するのが分かる。
落ち行くなか、hubのアームが私が蹴った殻の僅かな隙間を掴みこじ開けている様子が目に入った。
うん、後はトキさんが倒してくれる。
安心した私は落下の衝撃に身を委ねようと目を瞑った - 76二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 07:49:13
やったか
- 77二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 15:43:56
死にそうな雰囲気怖いんですけど
- 78二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 21:01:41
パンツァー!!(クソ規制にブチギレながら保守)
- 79二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 00:10:39
保守
- 80二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 05:06:16
やっと追いついた!
保守 - 81二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 11:42:58
保守
- 82二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 18:28:42
ホドが大活躍してる!!
- 83125/09/27(土) 23:44:20
けれど、痛みを感じる事はなかった。
「感謝するわミドリ。今よトキ!ケセドにトドメを!」
目を開くと2台のAMASが支えてくれた。痛みを感じなかったのはクッションになってくれてたからみたいだね。このAMASもリオ会長が咄嗟に私に差し向けてくれたのかも。
「チャージ完了。行きます!」
直後、轟音と共に光が貫く。
アビ・エシュフの主砲を受けたケセドは、損傷からか制御の効いていないチグハグな動きをした後、煙を上げながら落下していった。
「終わっ…た?」
「ええ。あなた達のお陰で倒せたわ。ここからは私に任せなさい。」
そう一言言ったリオ会長はケセドの落下していった穴に1人飛び入っていった。
「り、リオ会長?」
あまりの行動の速さに呼び止める事も叶わず、呆気としている間に会長の姿は見えなくなっていた。
たぶん、機能停止したケセドをハッキングしてセキュリティシステムを書き換えようとしてくれているのだろう。でも、1人で行くのは流石に危険すぎる。
すぐに追いかけようと身体を動かそうするも、筋肉が痙攣してまともに動かず、せめて起き上がるのが精一杯だった
「ミドリ、その傷で行くつもりですか?」
そんな私の行動を察したのか、トキさんの声が私を止めた。
「リオ様なら、きっと無事で帰って来ますので。治療しますよミドリ」
「…そうだね。お願い、トキさん。」
トキさんの長い付き合いから来る信頼だろう。なら…私が余計に心配するのは野暮だよね。うん、今は…リオ会長を信じて待とう。 - 84二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 23:45:36
アグレッシブ会長…!
- 85二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 07:21:42
更新感謝です 1人で行っちゃった………
- 86二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 09:21:44
最初から読み進めて来ました!
- 87二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 16:15:14
ケセドも味方にできるかな?
- 88二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 19:32:02
パンツァー!!(クソ規制にブチギレながら保守)
- 89二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 23:15:52
保守
- 90二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 07:44:36
保守
- 91二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 10:12:54
AMASってすごいよ……一つ一つAI制御なのかな?それともどこかで集中管制しているのかな?
- 92二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 19:00:55
大丈夫かなぁ
- 93二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 23:30:27
保守
- 94125/09/30(火) 00:14:48
私は会長の向かった穴から視線を戻してトキさんに傷を見せた。トキさんは手際よく私の傷を消毒し、身体中のいたるところに包帯を巻く
「それにしても酷い怪我ですね。」
「分かってはいたけど、そんなに酷い?」
「はい。なんでこの傷で戦い続ける事ができたか不思議なくらいですね。…まず左腕ですが、応急処置はしてるとはいえよく動かせましたね。出血量に傷は勿論、恐らく骨にヒビが入りかけているので暫く安静にしなきゃ駄目です。で、次に右の鼓膜も破れてますね。治るまで右耳は使い物にならないと思って下さい。おまけに肺も傷ついてるので常人なら今すぐ入院するべき怪我です。」
トキさんは淡々と怪我を説明しながら、治療を進めていった。
…客観的に聞いてみると相当な大怪我だね私。慣れって怖いなぁ…。
そんな事を考えながらトキさんの治療を受けていると、一瞬身体がぐらりと揺れる感覚に陥った。
「大丈夫ですか?」
「あ、うん…ちょっとふらついたけど」
トキさんの手前そう言ってはみたけど、身体がぐったりとして意識が朦朧としてきた。
さっき無理した反動かな。戦いが終わり、緊張の糸が緩んだ事で、疲労が溢れ出してきたのだろう気絶しそうだけど、まだだめ。
「寝てていいですよ。今はもう安全なので。」
起きようとするもフラフラとしていた。そんな私を見かねたトキさんが声をかけてくれた。
起きてなきゃって思ってたけどトキさんがそう言ってくれるなら、まだ終わりじゃないから今のうち少し休ませてもらおうかな
「…ありがとトキさん。じゃあ少し寝るね。」
「ゆっくり休んで下さい。リオ会長が戻ってきてから起こしますね。」
トキさんにお礼を言って地面に横になると、そのまま疲れが限界を迎えたみたいで、意識はどんどん遠のいていった。 - 95二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 06:46:24
更新感謝です
- 96二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 13:45:34
起きたときどうなってるか
- 97二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 19:21:44
重症過ぎて当分トリニティには戻れなさそう
- 98二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 23:01:46
保守
- 99二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 05:18:46
ボロボロだ
- 100二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 12:28:05
大丈夫かな
- 101二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 14:11:24
トキがアビェシェフで抱えているのかな……
- 102二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 21:12:29
保守
- 103125/10/02(木) 00:27:54
「………」
「……」
何か会話が聞こえる?
目を開いて、周りを見渡すとさっきまでと違う景色が視界に映る。先刻までケセドと戦っていた場所とは異なり、また違う廃屋の一室、その角に私は寝かされていた。
身を起こして辺りを見渡すと簡素な部屋に置かれた治療器具と2台のAMAS、そして少し離れた場所で会話しているリオ会長とトキさんの姿が確認できた。偶然リオ会長と目が合うと、会長は私の近くに歩み寄ってきた。
「あら、起きたわね。どう、少しは休めたかしら?」
「リオ会長?ここは?」
「AL-1Sの眠っている建物の向かいにあった廃墟よ。私達以外誰もいないから安心してちょうだい。」
「ここまで運んでくれたんですか?」
「ええ。貴方には出来るだけしっかりと休んでほしかったから。それでも気休め程度にしかならないでしょうけど…」
私が眠っているうちに移動まで済ませてくれていたらしい。リオ会長は謙遜してくれてるけど、それでも心なしか少し体が軽い気がする。
「ありがとうございます。お陰で動けそうです。」
「よかったわ。でも…無理はしないでちょうだいね。それで、この後なのだけれど、作戦の佳境に入るわ。」
リオ会長の声のトーンが変わり、空気が重くなる。
「アリスちゃんの…王女の元へ行くって事ですよね」
「そうなるわ。先刻、管理システムのデータを改竄した時なのだけれど、興味深いデータがあったの。」
「興味深いデータ…?」
「連邦生徒会長によるdivision systemへの侵入履歴。そして、不可解であり現存しない組織“シャーレ”の無もなき神々の王女へ謁見する権利の付与よ。」
「シャーレ…資格の有無…入室権限。まさか?」
バラバラと記憶に点在していた現象の点と点が繋がる。
あの日、先生だけが認証を受けた理由。それは…偶然ではなく必然だった…?ということは…先生がアリスちゃんと接触するのは、遅かれ早かれ起こる現象?そもそも、そうなると連邦生徒会長の狙いは?キヴォトスの滅亡?いや、そんな訳は無いはず。少なくとも、私の知る限りではそんな事はない。それに、何の関与なしで先生がここに来ることは…
「何か思い当たる節があるみたいね。ミドリ…貴方の考えを聞かせてくれないかしら」 - 104二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 08:43:21
保守
- 105二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 08:46:47
どうなるか…
- 106二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 16:19:02
保守
- 107二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 19:56:05
やっと先生の姿が明るみに...?
- 108二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 23:44:21
保守
- 109二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 07:37:21
パンツァー!!(クソ規制にブチギレながら保守)
- 110二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 15:44:01
このレスは削除されています
- 111二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 23:26:22
保守
- 112二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 08:34:21
存在しないってどういう事だろ
- 113125/10/04(土) 12:38:09
「憶測にすぎないですけれど…目的は何であれ、連邦生徒会長は先生…連邦捜査部をアリスちゃんと接触させようとしたのかもしれません。」
「やはりその結論に行き着くわよね。念のため、理由も聞かせて欲しいのだけれど」
「リオ会長が発見したシステムの改竄です。先生に王女を起動させる権限があるなら、あの日の事は意図的に仕組まれたと見れますから。…あ、でもこの行動って一見連邦生徒会長に利点がないのが問題ですよね」
「同感よ。王女を目覚めさせる利点は連邦生徒会には存在しないはず。」
けれど、とリオ会長はもう1つの可能性を示唆した
「もし…今後、キヴォトスに未曾有の災害が起こる場合ならば唯一の利点があるの」
「キヴォトスを滅しうる力を持つ王女を制御出来たなら、起こり得る危機をおさめる事ができるって事ですか?」
「その通りよ。けれど…全く非合理的な考えね。いつ起こり得るか分からない危機に対して、リスクが大きすぎる。実際、未来のキヴォトスは王女によって滅亡寸前まで追い込まれているもの…」
そう言った会長の声は怒りに震えていた。表情こそ飄々としているものの珍しく感情をあらわにしている。
リオ会長の言う通り、王女が目覚めたせいでみんなが死んだ。生き残ったとしても地獄の様な人生をおくることになって、そこには決してかつての明るい学園都市の姿は影すら見せなかった。
そんな世界を経験したからには到底連邦生徒会長の残した方法には賛同しかねないよ。
「連邦生徒会長なりに、何かしらの考えはあったのでしょうけど、その選択が滅亡に繋がるのは身を持って経験してきますから。私はもう失わせたくないので…作戦を続けたいです」
「……ええ。念のため、連邦生徒会長の考慮した危機に対応できるよう、最低限の干渉手段は残しつつも、AL-1Sにシャーレを含むあらゆる組織、個人が干渉できないようにしましょう。その形でどうかしら?」
「問題ないです」
会長の提案に頷いて、最後の作戦会議を済ませる。リオ会長は私が眠っている間に作戦の下準備は済ませていたみたいで、唯一ネックであった連邦生徒会長の件が決定次第突撃するつもりだったらしい。幸い、私の意見も会長の考えと近かったから、ほとんど用意していた作戦を流用しつつ、1ルート分の穴を意図的に残しておくつもりらしい。破壊工作の準備を進めた後、私達は王女の眠る建物の内部へと乗り込んだ。 - 114二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 12:53:05
まさかのアリス退場・・・!? ・・・後の展開大丈夫か・・・?
- 115二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 19:11:23
パンツァー!!(クソ規制にブチギレながら保守)
- 116二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 00:18:38
保守
- 117125/10/05(日) 00:55:53
『接近を検知。対象の身元を確認します』
先ほどと違い兵器の残骸に満ちた廃墟の中で、さっきと変わらない無機質な音声が響き渡る。淡々と同じ内容を告げるアナウンスは少しばかり不気味さすら覚えた。
『調月リオ。資格を確認。同行者2名に入室権を付与します。』
認証のアナウンスが変化した…リオ会長のハッキングが成功した証だね。
リオ会長によるとハッキングは連邦生徒会長の痕跡を利用し、先生に付与された権限をそのまま会長に適応するというものらしい
「成功みたいですね。落下に備えて下さい!」
「落下?」
リオ会長が困惑した声をあげる。あれ、説明してなかった?
『下部の扉を開きます』
待って待って!まだ説明してなかったから…!
「ちょっと待っ、うわっ!?」
「え……っ!?」
ガコンと重たい音が聞こえると共に足元の感覚が消える。目線を下に落とすと、床は消えて落下を始めていた
リオ会長は…
横に目をそらすと完全に姿勢を崩したリオ会長の姿があった。このままだと地面に叩きつけられちゃう…!
咄嗟に持っていた銃を宙に発砲し、反動で壁へと移動する。そのまま、壁を蹴ってリオ会長の元へと飛び向かって手を伸ばした - 118二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 07:39:46
説明してなかったのか…
- 119二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 15:22:18
保守
- 120125/10/05(日) 20:16:18
「リオ会長!手を…!」
「っ!ミドリ?」
リオ会長の伸ばした手をつかみ取ってたぐり寄せて抱きかかえて、その状態で地面に向けて数発発砲して勢いを殺す
「いてっ…。」
着地と共に少し痛みが走る。抱きかかえていたリオ会長をそっと地面に下ろして、落下の衝撃で体についたホコリを払う。
「大丈夫ですか?」
「ええ、助かったわ。」
「ごめんなさい、説明してませんでした。」
「いいわよ。それよりもトキは…?」
リオ会長が心配そうに聞く。私はハッとして周りを見渡し、安堵した。
「無事ですよ。私は無敵ですから。」
「無敵なんだ」
すました顔をしたトキさんがこちらへと駆け寄ってきて、ちょっぴりふざけた。その表情は心なしか、楽しそうにも自慢げそうにも見えた
「無事でよかったわ。それでミドリ。ここが、無もなき神々の王女が眠っている場所なのね?」
「はい。少し移動しますよ」
リオ会長とトキさんを案内しながらゆっくりと慎重に進む。薄暗さと静けさが織り交ぜられる廃墟の中でも一層異質な空間を歩いて、目的地へと向かう。
そして、どこからともなく光が差し込む美しくもどこか恐怖すら覚えるような神秘的な空間に彼女は眠っていた。 - 121二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:19:05
保守
- 122二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:29:23
ついたか…
- 123二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 07:50:45
保守
- 124二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 15:38:09
保守
- 125二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 15:43:55
アリスの運命は・・・!?
- 126二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:47:24
保守
- 127二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:10:22
保守保守
- 128二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:56:52
最初からここまで丁度今読んできました
そして保守 - 129二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 07:16:25
保守
- 130二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 14:27:01
保守
- 131二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 22:32:25
保守
- 132二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 06:47:46
保守
- 133二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 12:25:27
どうなるかな
- 134二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 20:59:56
このレスは削除されています
- 135二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 23:24:25
一応
- 136125/10/09(木) 01:13:13
「……アリスちゃん」
「アリス…あれが、無もなき神々の王女」
リオ会長は、警戒しながら王女を観察していた。
でも、そんな事も、これからの作戦の事も、今の私にはもう考えられなくて…気がついたら足が勝手に動き出していた。
「ミドリ?何を?」
「ミドリ。止まって!」
トキさんの困惑した声と、リオ会長の静止の声が聞こえる。それでも、私の足は止まらなかった。アリスちゃんの目の前まで走ってアリスちゃんに手を伸ばした
「うぅ、ごめん。」
でも、触れかけるすんでの所で手が止まった。
私が…アリスちゃんといることを選んだら。
お姉ちゃんが…ユズちゃんが
脳裏に幸せな記憶と忌々しい記憶が駆け巡って…
アリスちゃんに触れかけた手をゆっくりと下ろした - 137125/10/09(木) 01:17:26
「ごめん。ごめんねアリスちゃん。私は、わたしはアリスちゃんと一緒にいちゃ…ダメなんだ。」
あぁ…こうなることなんて、わかってた。理解しているつもりだった。
でも私は…叶わない夢をまだ見てしまっているんだ。幸せだったあの日々の夢を…
でも、現実はどうなの?目の前に眠っている大切な仲間を前に…わたしはなにもできない。
リオ会長やヒマリ先輩みたいに…知恵があれば、また別の方法を見つけれたかもしれないのに。
ネル先輩みたいに力があれば、何か起きたとしても解決できたかもしれないのに。
おねえちゃんみたいに、勇気があれば…
無力感に苛まれる。それはボロボロだった体の我慢が効かなくなるには十分だった。
「ミドリ…」
「しっ!リオ様……今は、少しそっとしてあげてください。少しでもミドリが納得できる結論が出せるまでは、見守っていただけませんか?」
「そう、ね。私達が口を出しては彼女が一生後悔し続けるかもしれないわね…。」
「ですから、せめてミドリが少しでも良い選択をできるように、見守って、祈りましょう」
ミドリが崩れ落ちたのを見たリオは歩み寄ろうとするも静止された。リオは少し考え頷くと、トキに引かれるがままに物陰へと連れられた。
仲間の足元に少女はうずくまり、出会った日に何かの始まりを予期させた、絶望とは不相応な光が少女を照らす
かつて物語が始まった思い出の場所に、少女の慟哭が響き渡った - 138二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 01:25:22
幸せな記憶と自分の行動をを自分自身で否定するミドリ…
でもその為にここまで来たんだよな - 139二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 01:26:15
このレスは削除されています
- 140二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 07:49:25
保守
- 141二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 16:39:52
保守
- 142二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:28:55
パンツァー!!(クソ規制にブチギレながら保守)
- 143二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 06:45:01
保守
- 144二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 13:35:49
どうなるか
- 145二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 13:36:42
このレスは削除されています
- 146二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 19:43:40
保守
- 147二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 22:57:30
保守
- 148125/10/11(土) 01:13:26
「ごめんアリスちゃん。」
ミドリは涙で腫れた瞼を拭いて、弱々しくそう呟いた。
涙はもうとっくに枯れきっていた。
ボロボロな体を起こすと、ミドリはアリスの姿を見ないようにするかのように振り返ってリオ達の姿を探した。
「ミドリ、その…もう大丈夫なの?」
「……大丈夫では、ううん、大丈夫です」
「そう…じゃあ、その…始めましょうか」
ミドリはまだ自分の中に残る未練を押し殺して、リオに答える。ただ、その選択による後悔はリオも察したようで、しどろもどろとしながらも作戦の開始を伝える。
ミドリは小さく頷くと、それぞれが行動を開始した。
リオはAMASをこの区域全域へと配備して、軍需工場のAIをハッキングした時に仕組んだプログラムでリオの指示がなくとも軍需工場のAIによって王女に近づく者を排除できるように設定し直した。その傍らで、ミドリとトキはそもそも入り口から直接王女のいる空間へとたどり着けないようにhubを利用して廃墟の構造に少し手を加えた。
「トキ、そっちはどう?」
「もう少しで完了しそうです。」
数時間が経ち、作業を終えたリオはトキの元へと歩いて来ると、作業に合流した。リオが合流して十数分後、廃墟の改修も終わると、3人は自分達がここへと戻る為に用意したルートの前へと移動した。
「これで一先ずは終了ね。あとは、ここの事を誰にも知られなければ、少なくとも意図的に来ることは困難になったわ。それに、万一入ってもAMASが侵入者を強制的に追い出すように設計してあるから大丈夫でしょう。」
「そうですね…」
「帰りましょうか」
リオとトキは万が一王女が必要となった時にたどり着けるように、用意した隠し通路の扉を開けると、その中へと入っていった。ミドリもそのあとを追いかけようと扉をくぐりかけた時、振り返って遠くに眠っているアリスを見つめた
「バイバイ…アリスちゃん。また、いつか。」
静かに、優しくも悲しみのこもった声でアリスへと別れを告げると、身を翻して廃墟を後にした - 149二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 08:19:50
保守
- 150二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 17:25:56
保守
- 151二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 22:53:31
保守
- 152二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 07:08:05
保守
- 153二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 07:08:21
保守
- 154二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 14:27:37
保守
- 155二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 18:30:18
アッ(察し)
- 156二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 22:22:58
保守
- 157125/10/13(月) 00:25:46
- 158二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 08:01:11
保守
- 159二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 15:15:38
保守
- 160二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 16:15:52
アリスの運命は・・・!?
- 161二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:11:53
これでトリニティに戻るのかな
- 162ミドリの日記25/10/13(月) 23:54:28
廃墟を出た後、積もる思いを押し込め、作戦室へと戻って今後の方針を打ち合わせた。
そして、今日の事は私たちの中に止めて、それぞれの日常へと戻っていった。とは言っても、私はトキさんによって半ば強制的に入院させられたから実際に戻ったのは少し後だったけど。幸い、怪我はひどかったけど、数日すれば大体は治った。いまだに片耳の聞こえは悪いけど、もう少ししたら治るみたい
そして数日の検査入院を経て、私はトリニティへと戻った。リオ会長にはミレニアムに留まる事も出来るとは言われたけど…アリスちゃんと皆を会えなくした私にみんなといる資格なんてないんだ。会長の気持ちはありがたかったけど断らせてもらった。
トリニティに帰った時はミカさんに本当に心配されたし、すっごく怒られた。
あの時はユウカよりも怖かったかも。
でも、こんなに心配してくれるのは正直嬉しいかな…。何と言うべきか、こんな事ここ暫くは無かったから。
勿論、私もミカさんに心配をかけないようにしなきゃだけどね。
それとやっぱり数日間も開けちゃったせいで、ナギサさんからの疑いはどんどん大きくなってるらしい。自業自得だけど、これ以上は疑われないように心がけようかな
そして、数日経った今もあの日の事を考える
まだ、あの選択が1番良かったかなんて分からない。後悔をする事も勿論ある
あの悲劇を繰り返さない事に繋がるように、出来ることは精一杯やったつもり
だから、後は祈ろう - 163二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 07:09:46
保守
- 164二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 12:39:26
大丈夫かな…
- 165二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 16:22:30
この「選択」が「原作」に何処まで影響するか・・・ ・・・心配だな・・・
- 166二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 21:56:37
保守
- 167125/10/15(水) 00:49:23
数日前 ミレニアム•セミナー執務室にて
証明が切られ、一見誰かがいるとは思えない様な暗い部屋をモニターの明かりのみがうっすらと照らしていた。
そんな中、調月リオは黙々と資料を巡りながら、モニターに次々と映像を映し出し、記録を取っていた。
「これ以上は、見つからないわね。私一人で出来ることはここまでね。」
資料の束を置いてリオはコーヒーを飲み、来客の為に細かな調整を行う。
そして数分後、エレベーターの扉が開くと共に、来客は現れた。
「あら。相変わらず陰鬱とした部屋ですね。この超天才美少女系ハッカーの私が来たにも関わらず。まぁそれがある意味ではあなたらしいとも言えるのかもしれませんが…リオ」
ヴェリタスの部長、明星ヒマリは部屋に入ると共に、皮肉か冗談かそう言いながら、リオと対面した。リオも資料を置くとヒマリに向き合って口を開いた。
「待っていたわ…ヒマリ」
「こんな夜遅くに。せめて電気でもつけたらどうですか、暗い部屋でモニターをつけていたら目が悪くなりますよ?」
「問題ないわ。この対談の機密性を保持するためには、必要な事よ。それは、あなたも理解しているのでは?」
「ふふっ、さあどうでしょうかね?少なくとも、軽いアイスブレイクと言う事だけは伝えておきましょう。」
「少々非合理的ではないかしら。まだ、対談は始まってすらいないでしょう?」
「……ええ。貴方は、そういう人でしたね。少しばかり丸くなったと思ったのですが。」
「一体どういう事かしら。……いえ、本題に移りましょう。」
「そうですね。それで急に呼び出して何のことで?まぁ大方、予想はついてはいますけれど」
「そう…それなら話は早いわ。」
「ミレニアム近郊の廃墟地区、及びとある少女にまつわる事象について、貴方の知見を求めたいの。」 - 168二次元好きの匿名さん25/10/15(水) 00:54:39
保守
- 169二次元好きの匿名さん25/10/15(水) 07:10:55
保守
- 170二次元好きの匿名さん25/10/15(水) 12:47:19
雲行きが…
- 171二次元好きの匿名さん25/10/15(水) 20:11:21
パンツァー!!(クソ規制にブチギレながら保守)
- 172二次元好きの匿名さん25/10/15(水) 21:56:18
ヒマリはミドリのことをどう見るかな
- 173二次元好きの匿名さん25/10/16(木) 06:48:16
保守
- 174二次元好きの匿名さん25/10/16(木) 12:38:38
どうなるか
- 175二次元好きの匿名さん25/10/16(木) 16:59:41
保守
- 176二次元好きの匿名さん25/10/16(木) 22:07:22
保守
- 177125/10/17(金) 00:18:40
「あぁ、昨日の。こっそりと何かしていたみたいですけれど、その様子を見るに何かあったようですね?」
「ええ…ヒマリ。これから話す事は決して口外にしないで」
「あら、私がそのような事をするとも?続けて下さい。貴方がそこまで言うと言う事は只事ではないのでしょう」
「そうね。それも、ミレニアムの…キヴォトスの命運に関わるような代物が」
ヒマリの顔から余裕が消える。
2人の間に束の間の静寂が訪れた。
「…続けて下さい。」
「単刀直入に言うわ。ミレニアムの廃墟区域にて、無もなき神々の遺産であり、無名の司祭の技術の結晶…無もなき神々の王女が発見されたわ。」
「なっ…!これは…想定以上に重大な事態みたいですね」
想定外の話題にヒマリは一瞬取り乱し、車椅子から身を乗り出した。バランスを崩しかけた所で落ち着きを取り戻すと身を戻すて、リオの話を聞き始めた
「ええ。一応、応急処置として、王女の眠っている区域全域への防衛プログラムの強化、兵装の配備、ルートの改築と短時間で出来る事はしてきたわ。それでも、心許ないのが懸念事項だけれど…」
「通りで騒がしかったわけです。とはいえ、それだけの処置をしてなお、王女によって、もたらされるリスクの高さを加味するならば若干不足感が否めないですけれど。」
「同感ね。一般人の干渉による起動は起こらないでしょうけど、明確な悪意を持った者の干渉、あるいは…」
そこまで言いかけた所で、リオは口を紡いだ。
ヒマリはまだ、連邦生徒会長の廃墟への干渉、及び連邦捜査部の事を知りようがない。何と説明するべきかとリオが思案しているとヒマリがかわりに口を開いた。
「リオ、少々疑問を感じたのですが…貴方の昨日の対応では、今後もリスクをはらんでいますよね?」
「否定はしないわ。」
「1つ問わせて下さい。貴方が昨日の対応を行った訳を。少なくとも、甚大なリスクを抱えてなお王女を破壊せずに残しておくのは…そうですね、貴方の言葉を借りるのならば、“合理的でない”ですよね?」 - 178二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 06:55:25
保守
- 179二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 14:36:31
保守
- 180二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:51:41
この世界では話せたか
- 181二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 03:34:15
保守
- 182二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 09:36:24
保守
- 183二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:10:09
保守
- 184二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:47:17
保守
- 185二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 07:35:24
保守
- 186二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:44:23
保守
- 187二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 22:16:11
保守
- 188二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:02:38
割ともう直ぐ次スレか
- 189125/10/20(月) 00:02:53
ちょっとここ数日リアルが忙しかったんで書けてませんでした
明日の夜には続き載せます - 190二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 00:17:00
次スレ建ててもらって埋めかな?
- 191二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 00:18:57
今日の夜かな
- 192二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 07:48:37
保守
- 193二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 16:09:53
保守
- 194二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 22:06:13
保守
- 195二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:51:14
このレスは削除されています
- 196二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 07:57:57
ほしゅの
- 197二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 17:12:00
待つで
- 198二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 22:35:12
もう残りが…
- 199125/10/22(水) 00:36:54
「ええ…もっともだわ。少々非合理的な判断であることは理解しているわよ。」
「……まさか、あのリオがそんな選択をする日が来るとは。いったい貴方に何があったと言うのです?」
「いったい…私の事をなんだと思って?」
「そうですね、度の超えた合理主義者かと」
ヒマリはしみじみとそう言うと、リオは少し困ったかのように俯くと、話をそらそうとしたのか、話し出した。ヒマリはそんなリオの様子を物珍しそうに見ながらもリオの話を聞き始めた
「まぁ、いいわ。話を戻しましょう。この判断に至った経緯については、もう一つの議題、そして昨日の出来事が関わってるの。」
「あぁ先ほど少し口にした少女について、ですよね。」
「えぇ。その少女こそが、今回の問題の根幹にあり、鍵を握る人物よ。」
リオがそこまで言うと、ヒマリは口を挟んだ。
「リオ、あくまで推測ではありますが、トリニティの桃園ムスカリさん、ですよね。」 - 200125/10/22(水) 01:05:35