- 1◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 19:53:27
- 2◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 19:54:57
- 3◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 19:57:52
- 4◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 20:00:11
- 5二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 20:00:51
待ってた
おかえりー - 6◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 20:01:32
- 7◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 20:03:27
- 8◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 20:05:11
- 9◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 20:08:57
[スレは立てましたが、とりあえず今晩は10まで埋めて、寝る前に保守をして終わりになります]
- 10二次元好きの匿名さん25/09/19(金) 20:09:47
立て乙ー、お久しぶりですー
- 11◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 20:12:25
- 12◆B3SSKg8oHw25/09/19(金) 20:15:28
- 13◆B3SSKg8oHw25/09/20(土) 00:14:33
[今日の更新は以上です保守]
- 14◆B3SSKg8oHw25/09/20(土) 07:30:53
夕暮れ。お風呂場の掃除を終え、居間へと戻った『ナギサ』にバイト帰りのセリカが文句を伝える。
セリカ「…………シャワー長すぎ。」
「ごめんなさい。お帰りになられていたのですね」
そんな言葉に、猫耳の少女が『ナギサ』をチラ、と見て直ぐに顔を逸らす。直視できないといったように。
セリカ「あんたさぁ……」
「?」
セリカ「さ、最近ヨガでも嵌ってるの?」
「いいえ?確かに健康には良いと思いますが、やったことはありません。」
セリカ「そ、そっか………」
堂々とする『ナギサ』とは逆にセリカの視線は忙しなく部屋を泳ぐ。それは『ナギサ』の心配を、想像力を掻き立て……一つの答えへと導いた。
「………もしかして、聞こえていました?」
セリカ「……何してたのよ」
質問に質問で返す。けれどその程度で違える仲でもない。
「……」
『ナギサ』の羞恥心 dice1d100=59 (59)
[朝更新以上です]
- 15◆B3SSKg8oHw25/09/20(土) 14:01:17
『ナギサ』は何時ものように苦笑した。
セリカ「はあ……」
「私にも、羞恥心というものがあったのですね」
仄かに頬を染めて。
セリカ「はっ倒すわよ」
セリカ「……その、まあ。百万歩譲ってそういうのは辞めろとは言わないけど!もうちょっとタイミング考えなさい!」
「……はい、そういたします。ごめんなさい。」
セリカ「ったく、頼んだからね。」
ここで一先ず会話は一区切りだった。 - 16◆B3SSKg8oHw25/09/20(土) 14:02:45
「………………。」
「セリカはどうなのです?」 - 17◆B3SSKg8oHw25/09/20(土) 20:50:24
セリカ「ぶっ殺すわよ!?」
「……そうですか、ではこの話は取り下げておきましょう。人殺しなどさせたくはありませんから」
セリカ「えっ、あ、う、うん……」
笑えない話に流される。これをちょろいと言うか『ナギサ』に人の心が足りないか、あるいは足りすぎているか、要因は様々だろう。
「私は……小難しいことしか言えないのです」
セリカは、今度は急に何?と言いたげに首を傾げながらももう一度そちらを見た。
散々とした自分語りに胡乱げな顔をしながら付き合うのもいつものことだった。
セリカ「……今更じゃない?」
「ふふ……」
「シンデレラはご存じでしょう?私はそれのネズミなのです」
「今までは光の当たらぬ場所で暮らしていたものが、突然白馬の姿と役割を手に入れた。それ以外は知らぬままに」
「つまりはこういうことです。鷹揚かつ冷静な為政者たる桐藤ナギサのような振る舞いだけが、私の言葉となっている」
セリカ「別に、それも含めてあんたでしょ。もうしょうがないって思ってるわ。……このやり取り何回目?」
難しいことは分からないけれど。そんな考えこそ『ナギサ』にとって嬉しいものであった。
「ありがとうございます」 - 18◆B3SSKg8oHw25/09/20(土) 23:50:25
「それともう一つ……」
「私はネズミなんですが」
セリカ「……………」
dice1d4=4 (4)
1.セリカ「は?」(は?)
2.セリカ「……めんどくさい奴」(イチャラブ)
3.セリカ「正直に言いなさいよ」(ちょっと意地悪される)
4. (押し倒される)
- 19二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 01:49:31
そういうことか(今更気づく
もっとイチャイチャしろ - 20◆B3SSKg8oHw25/09/21(日) 08:39:04
[現在執筆中……]
- 21◆B3SSKg8oHw25/09/21(日) 15:17:50
- 22◆B3SSKg8oHw25/09/21(日) 22:53:10
───翌朝。
『ナギサ』は一人キッチンで卵を混ぜながらベーコンやカボチャ、エリンギに火を通していた。
そしてそれらに火が通れば、2つの大皿に取り分け、フライパンを軽く拭いて火にかけ直し、マーガリンを溶かせば卵液を流し入れる。
ゴムベラでゆったりと混ぜながら、半熟状になるまで加熱すればスクランブルエッグも完成した。
後は冷凍庫から取り出したロールパンを電子レンジで解凍し、これらもまた大皿に乗せる。ご機嫌なワンプレート・ブレックファストだった。
その香りに誘われた……ということもなく、朝に強いセリカは普通に起床し、そんな『ナギサ』に声をかける。
セリカ「おはよ。早いわね。っていうか朝から凝ってない?」 - 23◆B3SSKg8oHw25/09/21(日) 22:56:21
「おはようございます。これは、私なりに責任の取り方を考えた結果ですよ。」
セリカ「は、はあ!?」
「朝からそう大声を出されては喉にも負担がかかります。お茶をどうぞ。」
涼しい顔で冷蔵庫から取り出したハーブティをグラスに入れ、差し出す。
昨夜の出来事はどこへやら、また『ナギサ』は自分のペースに戻っていた。
セリカ「まあお茶は貰うけど……」
一息ついて。
セリカ「それで、あー……これ聞かなきゃダメ?駄目よね……責任って何よ責任って」
「それはもう、純情なあなたを誑かしたのですから、生涯を以て添い遂げるということですよ」
セリカ「んん”っ!?」
セリカはお茶を飲みながら話を聞くことを選択しなかった自分の判断を自賛した。
セリカ「極端!?というか誑かすって何よ!?へ、変態!!馬鹿!!意味分かんない!!」
「煽ってそちらから手を出させたのですから……そうして向き合う他ないでしょう?」
セリカ「倫理感凄いわねちょっとズレてるけど!!」
セリカ「も、もう!ご飯食べるわよ!!今日は出校日なんだしアヤネちゃんとも一緒に行くんだし!!」
「因みに、首を隠す必要はありませんよ。適切に対処すれば跡は残りませんか
『ナギサ』の口にロールパンがぶち込まれた。 - 24◆B3SSKg8oHw25/09/21(日) 23:34:57
[今晩はここまでです]
- 25◆B3SSKg8oHw25/09/22(月) 07:09:09
対策委員会・教室。
幸か不幸か、『ナギサ』とセリカの間にあった出来事を指摘する者はいなかった。
ホシノ「そっか、またカイザーが」
シロコ「うん。あれだけ大規模な動きは初めて」
カイザーPMCがアビドス砂漠で前例のない大規模活動を開始した話題に皆注目せざるを得なかったからだ。
アヤネ「正確には、アビドス砂漠方面へ大規模な移動があった、ということですね」
「黒と決まった訳では無いが、限りなく怪しい」
セリカ「あいつら本当懲りないわね……!」
シロコもそれに頷く。
シロコ「見に行ってこようか?」
アヤネ「シロコ先輩、それは……」
ホシノ「あいつらの土地だからねえ」
「それに私たちにはまだ大義もありません。理由なく他者の所有地に踏み入ってはいろいろと面倒です」
セリカ「言い方ぁ……」
シロコ「ん……」
[朝更新ここまで] - 26◆B3SSKg8oHw25/09/22(月) 12:14:59
ノノミ「それでは、先生に相談してみませんか?」
そうノノミは明るい雰囲気を作って提案する。
アヤネ「先生、ですか?今は忙しそうにしていますし、それに、お世話になってばかりですから……」
もっともな意見である。
多忙も多忙の上、対策委員会の預かり知らぬところではあるが、先生は名もなき神々の王女にまつわる一件に奔走していた。
ノノミ「でもでも、先生はきっと頼られたほうが嬉しいと思います」
しかしノノミは譲らない。アヤネもそれ以上言い返すことは無かったが微妙な間が広がる。
シロコ「……あ。でも、ぽつぽつメッセージはくれるよ」
セリカ「それはシロコ先輩がスタ爆してるからなだけじゃなくて?」
シロコ「ん……」
ホシノ「う〜ん……」
dice1d4=3 (3)
1. 「一先ず先生の体調が分からないことには、なんとも」
2. 「砂祭りに懸念を残すわけにも行きません、お呼びしましょう」(ある意味空気読めてない)
3. 「もし先生が疲労困憊なら、いらっしゃった時に私たちで癒して差し上げれば良いのです」(ちょっとズレてる)
4. 「また銀行でも襲いますか。」(倫理はどうした倫理は!)
- 27◆B3SSKg8oHw25/09/22(月) 18:12:10
セリカ「ま、そうね。癒しは良く分かんないけど、最後は先生が決めることだし」
ノノミ「はい☆連絡する前から決めてしまっては、先生は何もできませんから」
「先生も複雑な立場ですからね、理由がなければ動きにくいのは確かです」
ここまでの流れでアヤネも納得し、一つ頷く。
アヤネ「分かりました、私の方から連絡をしておきますね」
ホシノ「うん、お願い~」
アヤネ「ただ、ちょっと気になるんですけど、シロコ先輩へのメッセージ、先生はなんと?」
シロコ「特に何も……ただ、最近元気?とか無事?とか、そんな感じの内容。」
ホシノ「へぇ……」
「やはりお疲れなのかもしれませんね。トリニティからメイド服を取り寄せておきましょうか。」
セリカ「着ないわよ私は!?」
「フフッ、まだセリカとは一言も言ってないじゃありませんか」 - 28二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 02:06:09
ちょっとズレてる『ナギ』ちゃんすこ
- 29二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 11:33:07
かわいい
- 30◆B3SSKg8oHw25/09/23(火) 15:56:03
[生存報告……!]
[更新は少々お待ち下さい、明日になるかもです] - 31二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 22:48:48
かんしゃー
- 32二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 07:17:36
保守
- 33二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 15:49:43
保守
- 34◆B3SSKg8oHw25/09/24(水) 19:10:02
[少し更新します]
dice1d10=9 (9)
1~3. ホシノとのお話
4~6. ノノミとのお話
7~9. アヤネとのお話
10. 病の気配
- 35◆B3SSKg8oHw25/09/24(水) 19:54:44
シャーレの先生への連絡は、しかし直ちに効果を発揮するようなことはなく、返信を待つことになる。
そしてその間を紛らわせるようにホシノとシロコは見回りに、ノノミはお買い物に、セリカはアルバイトに、そしてアヤネと『ナギサ』が校舎に残って情報収集をすることとなった。
「ノノミさん。私はクラシカルスタイルが好きです。」
ノノミ「わあ☆任せてください!」
セリカ「買わないでよ絶対!?フリじゃないからね!?フリじゃないからね!?」
アヤネ「ホシノ先輩とシロコ先輩もお気をつけて」
ホシノ「大丈夫大丈夫、おじさんがしっかり見ておくからさ~」
シロコ「ん……」
シロコは自覚があるのか少しだけ不服そうだった。
そして『ナギサ』はセリカの方を見たし、セリカは『ナギサ』の方を一目見たが、互いに何も言わなかった。
セリカ「アヤネちゃん、ナギサが変な事したらいつでも連絡してね」
アヤネ「うん」
素早く頷くその姿に、『ナギサ』はむしろ安心したとか。 - 36◆B3SSKg8oHw25/09/24(水) 21:05:04
そして校舎に残った二人。端末を操作する音、空調の動く音だけが染みわたる中。
「アヤネさんもお疲れ様です」
『ナギサ』はそんなことをいきなり言い出す。
アヤネ「え、ええと……?」
「アビドス砂祭りの復活。先輩方がそれに向ける情熱……私には理解できないものです」
「もちろんこれは他者と完全に分かり合うことなど不可能であるという意味ですが」
淡々と語る『ナギサ』にアヤネは思わず顔を引きつらせそうになり、しかしその真剣な眼差しに応えるように見返した。
「つまるところ、先輩方は何とかして目前に迫ったアビドス砂祭りを開催したく……忙しいと分かっていても、先生の手を借りることを選んだ」
「逆に、アヤネさんはそんな先輩方のストッパーになるべく一声かけたのではありませんか?」
アヤネ「……そんなに大したことじゃないです」
小さくはにかむ。肯定だった。
「……ふふ。次の次のアビドス生徒会長はあなたかもしれませんね。」
アヤネ「そ、それはどうでしょう……!?」
耳まで僅かに赤くしていやいや、とアヤネは手を振る。
「まあ、確かに行動力で言えばセリカや私の方がありますからね」
アヤネ「説得力が違います……」
「そうなったら、ブレーキ役のあなたは大変でしょうけど」
アヤネ「……生徒会長とどっちが楽なのかなあ」
二人は顔を見合わせて笑った。 - 37◆B3SSKg8oHw25/09/24(水) 23:13:45
[短いですが今晩はここまでです]
[最近規制が厳しいので更新予告減りますごめんなさい!] - 38二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 08:23:07
おつ
- 39二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 17:33:20
保守
- 40◆B3SSKg8oHw25/09/25(木) 18:25:00
結局その日は目立った収穫はなく、再集合してから一度解散し、それぞれの家に帰った。
勿論家に帰ってからも特別なことはなく、連日のように愛を確かめることもなかった──『ナギサ』もセリカもそこまで爛れてはいない。
そしてまた朝が来る。 - 41◆B3SSKg8oHw25/09/25(木) 18:35:18
ホシノ「おはよ~」
ノノミ「おはようございます~☆」
セリカ「おはよう。ノノミ先輩はともかくホシノ先輩?珍しいわね……」
ホシノ「最近目が覚めるのが早くなっちゃってねぇ。おじさんももう歳かなぁ」
セリカ「それっておじさんって言うよりおじいさんじゃない!」
アヤネ「でも、朝しっかり起きられるなんて少し羨ましいです」
対策委員会の教室で、セリカと『ナギサ』とアヤネをホシノとノノミが迎える。
ノノミ「シロコちゃんはちょっとサイクリングしてから来るそうです」
「では、お茶でも淹れながら待つとしましょうか……」
相変わらずの雰囲気。そこに一報が入る。
アヤネ「?」
アヤネ「これは……」
セリカ「どうしたの?」
それは、連邦生徒会からの「非常対策委員会」への出席依頼だった。
dice1d4=1 (1)
1. 興味なし、ばにたす
2. 「……認められるというのは嬉しいものですね」
3. 「身構えているときに死神は来ないものです」
4. トリニティからも連絡が…… ※相手dice1d4=3 (3) 1.茶会モブ 2.ナギサ様 3.ミカ 4.えっヒヨリ?
- 42二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 01:22:18
保守
- 43◆B3SSKg8oHw25/09/26(金) 07:15:06
ノノミ「……ホシノ先輩、これって」
隠そうとした少しの動揺のまま、ノノミはその意味を尋ねる。
ホシノ「まあまあ。漸くここまで来たかって感じだよ」
キヴォトスに危機が迫っているかもしれない、という恐るべき知らせであったが、裏を返せば連邦生徒会に一つの学園として認められた、という報せだ。
そうホシノは肯定した。
そして、どこか遠くを見つめる。本当に長かったのだろう。
皆、しんみりとした雰囲気になる。
そんな中『ナギサ』は淹れたお茶を皆に配るだけだった。
ホシノの想いは分からなかったし、しらせに身構えることもなかった。仕方ないものは仕方ない。
ただ静かに微笑みお茶を嗜む程度に空気を読む良心はあった。
そして、昔話が始まる。