- 1二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:15:35
- 2二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:17:40
- 3二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:22:12
スレ主です
前のスレが落ちてしまったので、次のスレを建てました - 4二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:26:07
お題
綺麗な妹とニートワイ - 5二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:29:09
- 6二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:31:28
(お題)プロットが破綻した!
(前スレの183番より転載) - 7二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:38:34
- 8二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:39:50
お題
病気のマッマに花束を送りたいンゴ - 9二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:40:49
- 10二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:44:26
- 11二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 08:48:49
- 12二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 09:02:19
- 13二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 09:05:58
- 14二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 09:07:34
(お題)どうしても筆がすすまないので、ダイスをふってみた!
- 15二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 09:09:53
このレスは削除されています
- 16二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 09:14:57
お題
なかなかタヒねないのでとりあえずdice1d10=10 (10) 回死ぬ方法を試してみる!
- 17二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 16:35:20
(お題)シュールストレミング缶をお土産でもらってしまった件
- 18二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 21:09:58
無力だなって思う。母の痛いところを代わってあげることもこわい気持ちを半分もらうこともできないから。
あなたがおんなじ今日を、住み慣れた自分の部屋とはほど遠い病室で、いつまで過ごさなければいけないのかを突きつけられるから、母のことを考えたくもない、というのも本音で。
自分がそんな薄情な人間であることをごまかすように、わたしは花屋に行く。なにかをしなくちゃって思うけどなにをしていいのかわからないから。そういうとき、人は花を買うのかもしれない。
お店の中は、ひやりとした空気とみずみずしい緑のにおいで満ちていた。外の世界とは時間の進みかたが違うみたいに。
たくさんの花がわたしを見ていた。どれも静かでうつくしくて、自分のうつくしさを知っている顔をしていた。母はどんな花を喜ぶのかと考えるけれど、見当がつかない。元気だった頃に、花を選ぶことなんてしていないから。
それでも、店員さんに聞くよりも、手探りでも自分で選びたいと思った。視線を巡らして、目にとまったやさしい黄色のガーベラを何本か選んだ。それから、空の色みたいな小さな青い花。しろくて、ふわふわしたかすみ草を。
花束ができていくのを黙って見ていた。きれいなものが、ぱりぱりと鳴るうすい紙に包まれていく。なんだかとても不思議な光景だった。こんなに生命力にあふれたうつくしいものが、数日後にはしおれてしまう。あなたみたいだ、なんて、思ってはいけないことがフラッシュバックする。どうしてこんなに、わたしはひどい娘なのだろう。
「メッセージカードは、どうされますか」
店員さんの声にはっとする。そんなのなんて書けばいいのかわたしが知りたいくらいだ。
「はやく元気になってね」は、すこしうそになる。そんなに簡単じゃないってもう知っているのに。たくさんの言葉が浮かんでは消えて、けっきょく、母の名前とわたしの名前だけを書いた。言葉にならないたくさんの気持ちが、その数文字のあいだに、ちゃんとありますようにと祈りながら。
花はたぶんあなたを治してはくれない。痛みも、こわさも取りのぞいてはくれない。
それでもほんのすこしのあいだだけでも、あなたのいる部屋の空気がやさしくなればいい。あなたが窓の外を思うとき、この花が、わたしの代わりにあなたのそばにいられればいい。
そんな祈りを束ねて、わたしはあなたを訪ねるのだ。
- 19二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 22:38:11
ど、どうしよう、これ。お土産で貰ったけど。扱いに困るぞ。
今私の目の前には『世界一臭いと言われている』シュールストレミングの缶が鎮座している。心なしか膨らんでいるような気がするが大丈夫か?
何が『面白いお土産を買ってきたから楽しみにしていて』だ。こんな扱いに困るのを買ってきてどうする。
ここはマンションなんだぞ⁉普通に開けたとして異臭騒ぎで通報されたりするのが関の山だろうが。
それにしても、本当にどうするべきなんだ、これ?
とりあえず、保存方法でも調べてみるか……。
……
『缶の中で発酵しておりますので、常温での保存はできません。 発酵が進み、膨張した缶が爆発する場合もあり非常に危険です。 必ず冷蔵庫にて保存をしてください。』
常温での保存はできません?
なんか、凄く嫌な予感がするんだけど。
今、私素手で持っている。クーラーボックスは持っていない。
ここ、8月30℃。……。
あいつ、これ、鞄からそのまま出していたよな?
さっきから変な汗がべたついて気持ちが悪い。炎天下だというのにうすら寒い心地だ。
受け取ったときよりも膨らんでいるっていうか、ラグビーボールになっていない?
「もう、どうとでもなれー!」
考えるよりも先に反射的に投げてしまった、シュールストレミング。誰かの頭に当たって、破裂した。
破裂した?
「緒ちょちょちょっと待って。え?」
マンションの踊り場から身を乗り出して感じる。今まで感じたことのない異臭。
腐った卵と、生ごみをかき混ぜたような強烈な悪臭が鼻の奥をすっと通っていくようだ。
「ウッ、ヤッバこれ」
異臭でめまいもしてきた。でも、これだけはやらなくちゃいけない。
「もしもし、警察ですか?すみません、バイオテロをやってしまいました。」
- 20二次元好きの匿名さん25/09/21(日) 23:25:04
(お題)世界最小のパスタは何ですか?
- 21二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 08:11:23
ほしゅ
- 22二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 08:45:03
- 23二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 08:48:10
- 24二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 15:22:30
(お題)金継ぎ
- 25二次元好きの匿名さん25/09/22(月) 18:13:25
「あなた、この壺を割ってしまったのですか?!」
そう叫ぶ女教師の目の前には割れてしまった壺がある。粉々とまではいかないが壺の原型をとどめていないそれに彼女はふらついてしまった。
「割ってしまってごめんなさい。わざとじゃないんです。」
謝る生徒の目には大粒の涙が浮かんでいる。この生徒がこのように割ってしまったのは、野球部の活動を行っているときに打ったホームランボールが換気のために開けられた窓を通って入ってきた。ただそれだけなのだ。
「あぁ、どうしましょう。」
女教師と生徒は互いに顔を見合わせるばかりで流れる空気は心地よくないものだ。
「先生、何かありましたか。あら、壺が割れている」
気まずい空気の間に入るのは一人の老婆だった。彼女は卒業したこの学校に記念となるものを残したいとして壺を寄付したのだ。
女教師と生徒は顔を見合わせる。彼女が怒りもせず悲しみもせずただ穏やかに笑みを浮かべているからだ。
「あ、あの申し訳ございません」
「いいんですよ。形あるものいつか壊れるのだから。……これ全部集めて、一度持ち帰ってもいいですか?」
「え、わ、分かりました。△△くん、箒持ってきて。おばあさん一人じゃ危ないでしょ?」
おばあさんはその日帰っていった。
数か月後、その学校には金継ぎした壺がガラスケースの中に置かれるようになった。
割ってしまった生徒は老婆から手紙をもらっていた。
『割れてしまっても、こうすればいい思い出になるでしょう。割れたこともまた歴史なのです。』
- 26二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 01:22:28
(お題)プランターでミントを育ててみた!
- 27二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 09:36:59
ほしゅ
- 28二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 09:44:56
- 29二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 15:41:02
「もんだいです!世界最小のパスタはなんですか?」
金曜日の夕方、仕事から帰宅し玄関の扉を開けた俺をそのような問いが出迎えた。
「んー?世界最小のパスタ?何だろうなー?」
「ほら、早く早く、時間切れになっちゃうよ!」
顎に手を当てて考え込るふりをしていると、小さな出題者は下から俺の顔を見上げながら、時計の音を真似ているのか、ちっちっちと口で音を鳴らす。
しばらく考え込むふりをした後、俺は観念したように両手を上げた。
「ダメだ。分からないや。降参だよ」
「えー?本当に?じゃあヒントあげる!」
そう言うと、出題者は自らの口を両手で隠しその小さな肩を上下に揺らす。まるでくすくすと笑うように。
その様を確認し、俺は満を持して問いに答える。
「あっ、分かった。クスクスだな!」
「せいかーい!すごーいパパ!よくわかったね!」
俺の答えに小さな出題者──娘のカナは満開の笑みを浮かべた。
ヒントのおかげだよ、と告げるとより一層晴れやかな笑顔を浮かべ彼女は廊下の奥のリビングへと去っていった。
後ろ姿を見送った後、俺はようやく靴を脱ぎ、ほっと一息を吐く。
5歳になったばかりの娘は一体どこで仕入れてくるのか、時折こうしてクイズを投げかけてくる。
問題に答えられないと不機嫌になることは勿論、即答しても落ち込んでしまうため、彼女からのヒントが出てから回答することが強いられている。
初めはヒントが出るまで答えられないもどかしさのようなものがあったが、今となってはありがたく感じてしまう。
クイズの難易度が日に日に上がってきているからである。
「ワンと鳴く動物は?」と尋ねてきていた娘が「世界最小のパスタは?」という剛速球を投げかけてくるとは。
雑誌でたまたま見かけたばかりで助かった。
……果たして次は答えられるだろうか。
次までにより一層情報を仕入れておかなければ。娘に「パパすごい」と言われたいのだから。
そんな不安と決意を抱きながら、俺は家族が待つリビングへと向かった。
- 30二次元好きの匿名さん25/09/23(火) 20:01:21
- 31二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 00:12:08
ホームセンターの隅っこでちいさなミントの苗を買う。プラスチックのやわらかいポットに入ったそれはすこしだけ頼りなくて、ちゃんと育つかなと少しだけ思った。ベランダのあまり日の当たらない場所にありあわせのプランターを置いて、ぽんと植えかえる。黒い土のにおい。いつも変わらないわたしの部屋の空気が、それだけですこしかわったような気がした。
わたしはわりと忘れっぽいから、ときどき水をあげるのを忘れてしまう。ごめん、と思いながらからからになった土に水をやると、待ってましたとでも言うみたいに、土はごくごくと水を飲んでいく。わたしがそうやってぼんやりと暮らしているあいだにも、ミントはたぶん、わたしよりずっと真面目に生きていた。
ある朝、カーテンを開けると、プランターの中がわさわさとした緑でおおわれていることに気がつく。
ちいさくて頼りなかったあの苗は、いつのまにかプランターをはみだすくらい、たくさんの葉っぱをつけて自分の世界を広げていた。これがミントの生命力というやつかと感嘆する。わたしが悩んだり夜ふかしをしたりどうでもいいことで笑ったりしているすべての時間に、この子はただ静かに、まっすぐに、空のほうへ伸びていく。
一枚、指先でそっとちぎってみると、胸のすくようなみどりのにおいがする。部屋のよどんだ空気が、そのにおいですこしだけきれいになったような気がする。グラスに水を汲んでその葉をぽとりと浮かべる。ただの水が、光をうけてきらきらと光る特別な飲みものになった。
口にふくむ。すっととおり抜けていく涼しいミントの風。
なにかを頑張らなくても、すごいことを成し遂げなくても、ただ水を吸って、太陽のほうを向いて生きていく。それだけでこんなにも、まわりの空気をきれいにできるんだ。
ベランダのミントは葉を増やす。わたしはその一枚を水に浮かべる。世界はなにも変わらないけれど、わたしのまわりの空気だけがほんのすこし新しくなっていく。明日も明後日もその先も、こんな些細なことを好きで居たいと、わたしは思っている。
- 32二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 01:26:49
(お題)さんまで炊き込みご飯をつくる方法
- 33二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 08:48:00
- 34二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 09:37:46
(お題)庭に竹を植えてはいけない理由
- 35二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 16:04:11
(お題)クッキングバトルをしてみよう!
- 36二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 23:33:17
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- 37二次元好きの匿名さん25/09/24(水) 23:39:04
(お題)昔大好きだったラノベがいつのまにやら完結していたらしい
- 38二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 02:13:17
静かな夜だった。
ベッドの上で意味もなくスマートフォンの画面を滑らせる。そういう時間に、記憶は不意に顔を出すものらしかった。
どうして思い出したのかはわからない。昔読んでいた本の題名を、指が勝手に検索窓に打ち込んでいた。十年近く前の、熱病のような日々の残滓。
ほんの少しの勇気が要る、Enter.
検索結果は一瞬で表示された。
知らない絵柄の、知らない顔をした主人公がそこにいた。わたしが好きだった頃の危うげな少年ではなかった。隣で笑う少女も記憶の中の彼女よりずっと大人びて見えた。
その横に並ぶ三つの文字。
――最終巻。
声にならない音が漏れた。わたしがいつしかページをめくるのを辞めたそのずっと先で。わたしの知らない間に、わたしのあずかり知らない場所で、あの物語はきちんと結末を迎えていた。
まるで約束の場所に自分だけが来なかったと知らされたような、そんな途方もない疎外感だった。
彼らの物語は、終わったのだ。
その事実が、喉の奥に小さな棘のように引っかかって抜けない。受け入れてしまえば楽なのだろうか。おめでとうと祝福するのが正しいのだろうか。
でも、それは一種の裏切りのような気がした。あの頃、彼らの明日に本気で一喜一憂していた自分自身に対する、取り返しのつかない裏切りだ。
わたしとこの最終巻の間には、あまりにも長い空白の時間が堆積している。
今さら手を伸ばしたところで、あの頃と同じ気持ちで読めるはずもないのに。
あの日の憧れの続きは、未知のまま終わらせてもいいのかもしれない。
だから、いまはおもいではおもいでのままで取っておこうと思った。いつかきっと、わたしがわたしに区切りをつけるために、この作品の結末を求める日がやってくる。
何年後か、その心変わりが起こったそのときに、また会ってくださいと語りかける。
画面を閉じる。わたしは目を閉じて眠る。つかの間の、あの日の熱の残滓を胸に抱いて。
- 39二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 07:33:34
保守
- 40二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 08:36:18
- 41二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 12:31:49
お題
草食動物たちの闇鍋 - 42二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 15:22:34
(お題)テセウスの船
- 43二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 20:29:29
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- 44二次元好きの匿名さん25/09/25(木) 23:51:26
世間で女子にアプローチをかけられない男子は草食と呼ばれる
夏の時期、同年代女子たちは肉食動物たちに食われていく中で草食動物たちは自分には無理だから仕方ないと諦めつつもどこか期待を捨てられずにした
そんな彼らの前に「未来の自分」と名乗るおっさんが突如として現れる
何もしないでいるからこそ安全が守られる、いつまでそんな保身にしがみついている? そのまま年を食えば魔法使いと笑われるんだぞ。牙の抜けた獣であることを誇ろうとはするな。突き立てろ!♂
そのオッサンの言葉に草食動物たちは感化され、女子に必死にアプローチをかけていった。しかし悲しきかな、今まで女子とまともな会話などしてこなかった彼らのそのドモった言葉に女子たちは不快な顔をするばかり
結果、惨敗を期した草食動物たちは敗北会と称した飲み会をして慰め合うことになる。
それを客観的に見ると、モテない、口説けない、男らしさがないあらゆる負の要素が交じり合った闇鍋のような悲しすぎる光景であった。
- 45二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 00:33:55
(お題)ぬいぐるみとあみぐるみの違い
- 46二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 08:52:42
- 47二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 15:41:51
「チャーハンの具材にウインナー」
余ったごはん。チャーハンの元。ピーマンとネギとしいたけの余ったのを冷凍したやつ。
あとは・・・
「ウインナーかあ」
しばらくすると、妹が帰ってきた。
「あれ? チャーハンつくるんじゃなかったの?」
「いや、なんていうか、ウインナーをみてたら、ケチャップとマスタードを足したくなっちゃって・・・」
「・・・で、出来上がったのが、中華風のケチャップライスだったと」
妹は、フライパンに入ったその食べ物を、味見してみた。
「へえ、美味しいね、これ。でも、なにかが足りない。・・・なんだろう?」
姉は、首をかしげた。
「そうねえ。卵、とか?」
姉妹は、顔を見合わせた!
「「それだ!」」
その日の夕食は、中華風ケチャップライスのオムライスになった。
- 48二次元好きの匿名さん25/09/26(金) 16:19:29
(お題)闇の貴族倶楽部
- 49二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 00:22:06
(お題)魔法のお皿
- 50二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 08:09:16
このレスは削除されています
- 51二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 09:10:32
(お題)カラスの恩返し
- 52二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 12:34:43
- 53二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 16:00:15
- 54二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 17:10:32
教授は、竹でタイムマシンが作れると言った。
煤竹(すすだけ)の燻された匂いが立ち込める工房の隅、俺はその言葉を、まるで遠い世界の暗号念話みたいに聞いていた。目の前で旋盤が低く唸り、磨き上げられた真鍮の歯車が、どこにも繋がらない未来の時間をカチリ、カチリと刻んでいる。要するに、狂人の戯言。俺はその隣で、ただ黙って竹のささくれを小刀で削り、熱した矯め木(ためぎ)で青竹の歪みを正し、バーナーの青い炎で余分な油を抜いていくだけの、ひどく退屈で根気のいる作業を続けていた。
「いいかね。時間とは、編み上げられた巨大な織物なのだよ」
教授は、まるで音楽教師が野蛮な生徒に和声を教えるみたいに、辛抱強く、しかしどこか悦に入った口調で言った。
「縦糸が空間、横糸が可能性。我々がこれから行うのは、その織物から一本の繊維、竹という名のクロノ・ファイバーを抜き出し、別の座標へと繋ぎ直す神をも恐れぬ作業だ」
「あんたの理論はいつだってそうだ」
俺は、作業の手を止めずに答える。
「カレーライスのスプーンに映る景色みたいに、逆さまで、歪んでやがる」
「逆さまなのは世界の方さ」
そう言って教授は、俺が油抜きを終えたばかりの真竹(まだけ)を手に取った。それは祈りというよりは、もっと無機質な、歯車を噛み合わせる作業に似ていた。彼はその竹を正確な長さに切り揃え、四つ割りにし、薄く剥いでいく。そうして出来上がった竹ひごは、神経線維みたいに繊細で、しかし鋼のように強靭だった。
俺たちの仕事、それは一つの巨大な竹籠を編むことだった。
教授が言うには、正しく編み上げられた菊底編みの中心は、時空の特異点とやらを形成するらしい。そこから螺旋を描くように立ち上げていく胴体部分の編み目は、重力子を捕らえるフィルターの役目を果たし、縁の始末に使われる「止め」の技術は、因果律のほつれを防ぐための、言わば魔法的な結界なのだという。
「必要なのは動力じゃない。座標だ」
教授は竹ひごを水に浸しながら、まるで遠い空を見上げるみたいに呟いた。
「私たちはどこかへ“行く”んじゃない。ここへ“来させる”んだ。過去を、未来を、この鳥籠の中へ」
雨が降り始めた。トタン屋根を叩く雨音は、ノイズまみれのレコードみたいに、ひび割れて、物悲しかった。
- 55二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 17:12:11
作業は数日間に及んだ。俺はひたすら竹を割り、教授はひたすらそれを編み続けた。編み上げられていく竹籠は、赤子を寝かせる揺り籠のようでもあり、同時に、捕らえた鳥を決して逃がさぬための罠のようでもあった。その歪な機能美は、どこか俺たちが暮らすこの街に似ていた。過去という名の重力に縛られ、未来という名の希望に手を伸ばす、そんな袋小路の街。
そして最後の縁が編み上げられた時、それは完成した。
直径一メートルほどの、巨大な球形の竹籠。それは、まるで時間の流れそのものを捕らえた鳥籠のようだった。
「さあ、始めようか」
教授が工房の中央にそれを設置し、俺は工房のブレーカーを落とした。世界から光が消え、ただ窓の外から差し込む、雨に濡れた街灯の光だけが、鳥籠の影を壁に映し出す。それはまるで、巨大な十字架のシルエット。
教授が籠の中心に、古びた懐中時計を置いた。カチリ、と秒針の音がやけに大きく響く。
何も起こらない。
ただ、雨音と時計の音だけが響いていた。
「やっぱり、あんたはただの詩人だ」
ブレーカーを戻そうと立ち上がった、その時だった。
キシキシキシッ――竹が軋む音。乾燥した竹ひごが、あり得ないほどの湿気を吸って、あるいは吐き出して、きつく編まれたその構造を悲鳴のように軋ませていた。音叉みたいに高く澄んだ不協和音のハーモニー。
そして聞こえた。
どこか遠くで鳴り響く祭りの囃子の音が。今はもう廃線になったはずの路面電車の警笛が。赤ん坊の泣き声が。知らない女の笑い声が。
どこにも行けやしなかった。どこからも来やしなかった。
ただ音だけが。過去という名の亡霊が、俺たちのいる現在という名の檻の中を、少しのあいだ訪れていた。
俺はただ、雨上がりの土と竹の匂いが混じった空気を肺一杯に吸い込んだ。隣では教授が、まるで百年後の空でも見ているかのような顔で、まだ鳴りやまぬ過去の音に耳を澄ませていた。素晴らしきかなこの世界。そんな陳腐な言葉が、どうしようもなく頭に響いた。
竹籠編みのタイムマシンは、ただ静かにそこに在った。まるで世界の巨大な耳のように。
- 56二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 17:58:15
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- 57二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 17:59:17
ねえ、聞こえる?
私の声は、たぶんレコードの最後の溝みたいに掠れてひび割れている。眠れない夜というのは、どうしてこうも世界の歯車が軋む音に満ちているんだろう。私の頭の中の回路も、どうやら今夜は上手く噛み合ってくれないみたいだ。だから、こうして回線の海に、小さな瓶詰めの手紙みたいに言葉を流してみることにした。
眠るっていうのは、きっと飛ぶことによく似ているんだと思う。
意識という名の重力を振り切って、どこまでも深く暗い空の底へと昇っていく。今日の私は、どうやら飛び方を忘れてしまった鳥みたいだ。考え事っていう名前の、余計な荷物が多すぎる。軽くならなくちゃいけない。そう思うのに思考の一つ一つが鉛みたいに重たくて。
私と同じように、眠れていないどこかのあなたはいま何をしていますか。
私と同じように、モニターの光を浴びていますか。慣れたソファに沈み込んで、ただ天井を眺めていますか。あなたの部屋はどんな間取りで、どんな色で、どんな世界をしていますか。
私の言葉は石ころみたいに水面を跳ねて、あなたのいる岸辺に届いていますか。
夜はどうして、ひどく疲れるのだろう。何も考えたくないのに、勝手に何かを思い出してしまう。
ふいに起き出すその記憶は水銀みたいに重たくて。掌からこぼれ落ちて、床の隙間に入り込んで、ずっとそこに居座り続ける。綺麗だった記憶ほど、その銀色の毒は体を蝕んでいく。
雨が降ってきた。アスファルトを叩く音はノイズ混じりのホワイトノイズみたいに。この雨音はあなたのところまで届いているのかな。同じ雨に打たれているのなら、世界も案外、狭くて優しいのかもしれない。
――空が白み始めるまであと少し。
あなたと私だけの心許ない夜間飛行も、もうすぐ燃料切れ。
世界の終わりが来るわけでも、何かが劇的に変わるわけでもない。夜という名前の、この静かな箱庭の時間が終わるだけ。
だからもう少しだけ、この夜の縁側で。
私の言葉が、あなたの無音に寄り添うことを許してくれませんか。
ねえ、聞こえている?
- 58二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 18:03:57
「このお皿は……」
晩御飯を作り、料理を盛りつけようとしたとき、ふと視界に一枚のお皿が目に入る。
白を基調とした金色で縁取られているお皿。そこには輪を成すように花の模様が描かれている。
たしか、このお皿は私が大学に進学したときに祖母から譲り受けたものだった。
祖母はこのお皿を「魔法のお皿」だと言っていた。そんな冗談なと、あの時は笑ってしまった。
けど今はなんとなくあのお皿で料理を盛りつけようと思うのだ。
インスタントのルーとレンチンで茹でたパスタ。いつもなら、安っぽくておいしそうでもまずそうにも見えない料理。
それがこのお皿に盛りつけるととても高級なものに見えてくる。
「あぁ、美味しいな。上京してから初めてこんなにおいしい料理を食べたよ。」
普段ならなんとも思わない特別なことなど何もしていない料理。今日は気まぐれであのお皿に盛りつけただけだ。
おばあちゃんがなんでこの皿を「魔法のお皿」というのか、今ならよくわかる気がする。
「おばあちゃんに会いたいなぁ。」
- 59二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 20:30:47
駅前の貸し会議室。その殺風景な空間が今宵の聖域(サンクトゥム)だというのだからもはや喜劇以外の何物でもない。ホワイトボードのインク染み、安っぽい長机、そしてパイプ椅子。この脆弱な設えが、数百年の歴史を誇るという「闇の貴族倶楽部」改め「第一回・現代社会適応戦略会議」の舞台だった。
「――以上が、昨今の主要ターゲット層における血液品質の著しい劣化を示すデータである」
“古き血”のロード・アルカードが、レーザーポインターでスクリーンに映された円グラフを指し示した。議題は深刻だ。曰く、現代人の不摂生による高脂血症や添加物の問題で、血液が「昔のように美味しくない」らしい。続く“月光の貴婦人”レディ・イザベラの「それに監視カメラの指数関数的増加は、我々の伝統的ハンティングにおけるリスク・リターン率を著しく悪化させています。鉄分サプリメントやトマトジュースへのパラダイムシフトは急務かと」と提言する。
議論が前向きに、多分前向きに進んでいく最中、主催者たる“夜の皇帝”ヴラド三世(842歳・無職)が発言する。
「諸君、我々が対峙すべきは栄養素ではない。人間の『認知』そのものなのだ」
問題の本質は「吸血鬼=恐怖の対象」という旧弊なイメージにある。この認知の壁を破壊し、ターゲットに自ら接近させることこそが、次世代の捕食活動の要諦である、と。
「そこで、だ。我々は恐怖の象徴たる漆黒の衣を脱ぎ捨て、現代社会における絶対的な『無害性の記号』を纏う」
そして奴が高々と掲げた企画書の表紙には、黄色くて丸い、耳の長い、赤い頬を持つ、世界一有名な電気ネズミのイラストが描かれていた。
「このキャラクターが持つ圧倒的な親和性を利用する。我々は獲物に忍び寄るのではない。獲物の方から我々に抱き着いてくるのだ。これぞ究極のステルスマーケティングだ」
一瞬の沈黙。次いで、アルカードが感涙に咽びながら立ち上がった。
「おお、皇帝陛下! その発想こそイノベーション! まさにコペルニクス的転回!」
私はそっとパイプ椅子から立ち上がると、誰にも気づかれぬよう静かに部屋を出た。
ひんやりとした夜の空気が、火照った頭を冷やしてくれる。
とりあえず、暖かいココアでも買って帰ろう。うんと甘いやつを。
吸血鬼は、甘いものを摂取しても生きることができるのだから。
- 60二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 21:12:42
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- 61二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 21:15:42
- 62二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 21:19:29
- 63二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 21:22:32
- 64二次元好きの匿名さん25/09/27(土) 21:27:09
- 65二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 00:03:05
(お題)ロンドン橋落ちる
- 66二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 08:39:48
(お題)デデデン!
- 67二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 13:41:53
- 68二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 14:43:24
日曜の午後。私の世界は横書きの滑走路で息絶えていた。
ティスプレイに映るテキストエディタ。そこで点滅するカーソルはまるで故障した機械の警告灯。思考の回路が停止している。プロットの残骸と書き出しで息絶えた起承転結の亡霊。なんとなく良い感じの語彙を求めて打ち込んでは消した意味のない単語の羅列。それらが電子の墓標みたいに散らばっている。
物語が生まれない。頭蓋骨の中は、受信に失敗したラジオみたいに意味のない砂嵐の音だけが鳴っている。言葉たちは、レコードの針みたいに同じ溝をなぞるばかりで次の楽節へと進んでくれない。物語と私の回路は、どこかで断線してしまったみたいに正しい周波数に合わせられない。
私の世界が、停止している。
ひと息つこうと台所を思い浮かべる。飲み物かお菓子か、なにかあったっけ、と。
そういえば和菓子を買っていた。なんとなく散策したデパ地下の和菓子店。その佇まいに惹かれて買ったもの。プラスチックでもビニールでもない、和紙の手触りがする箱。きっとこの紙の包装が当たり前の時代もあったのだろう。私の知らない時代のタイムカプセル。
台所で、その箱をそっと食卓の中央に置いた。
蓋を開ける。薄紙の下から現れたのは四つの小さな芸術品。九月の風と光をそのまま閉じ込めたような、季節の練り切り。桔梗の紫、竜胆の青、そして一つだけ、小さな鳥のかたちをしたうぐいす色。
- 69二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 14:44:44
初雁。箱に添えられた小さな栞に、そう書かれていた。
添えられていた黒文字を手に取る。爪楊枝とは違う、微かに森の香りがする小さな木片。丁寧に作られたはずの鳥のかたちをこれから切り分けてしまうこと。それはまるで、書き出しの一文字を打ち込むための儀式みたいだった。
その丁寧な小さいかたちは、ぱくぱくと食べられてしまった。
和菓子職人さんが時間をかけて作ったであろう作品を、壊してしまうみたいに飲み込んだ。口の中に広がる、ただひたすらに優しい甘さ。砂糖の直接的な甘さじゃない。小豆を炊き、丁寧に濾し、時間をかけて練り上げられた記憶みたいな味。
味わって、思う。こうやって丁寧に、時間をかけて練り上げるものを自分も作りたい、なんて。
焦燥という名の余計な熱を加えすぎると、風味は飛んでただ焦げ付いてしまう。必要なのは、冷たい水と静かな時間。
世界が反転したわけじゃない。壊れた回路が奇跡みたいに繋がったわけでもない。
真っ白な地図の上で、コンパスの針が震えながらも北を指した。甘いお菓子が示したごく僅かな手応え。
お菓子を食べきって、お茶も飲んで、もう一度ディスプレイへ向かいあう。
相変わらず画面は真っ白で。点滅するカーソルが私を急かすように瞬いている。もう、警告灯には見えなかった。
キーボードに指を乗せる。口に残る記憶のように、ほんの少しだけ甘くて、優しいものを目指して物語を始めていく。
- 70二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 15:41:21
- 71二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 16:03:32
- 72二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 20:25:54
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- 73二次元好きの匿名さん25/09/28(日) 21:05:12
- 74二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 00:21:55
(お題)どうしよう、缶スープとポテチしか残ってないぞ!
- 75二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 09:02:56
(お題)フィギュアを祭壇にお供えしました
- 76二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 15:11:34
(お題)平安時代のかき氷
- 77二次元好きの匿名さん25/09/29(月) 19:49:24
夏の光が御簾の隙間から差し込み、室内の気怠い空気を白く炙り出している。差し出された金鋺の上で、陽光を浴びた氷の山は、まるで呼吸しているかのように頼りなげな光を放っていた。そのあまりの美しさに、彼女はしばらくの間、銀の匙を取り上げることさえためらっていたのである。
しかしこのままではただ溶けてしまうだけだと焦燥にも似た感情に背中を押され、意を決して匙を差し入れた。さくり、と予想外に軽い手応えでひとさじを掬い、おそるおそる口へと運ぶ。その刹那、脳天を貫くような清冽な冷たさに、彼女は思わずきゅっと目を瞑った。だが、その衝撃が過ぎ去ったあとに舌の上でとろりと広がるあまづらの甘美な味わいは、閉じた瞼の裏で無数の小さな光が弾けるような、鮮やかな驚きをもたらすのだった。
「まあ……」
思わず漏れた吐は、彼女自身にも聞こえぬほど小さかった。もうひとさじ、今度は先程より少しだけ大胆に。口に含んだ氷が、夏の熱に火照った体の中から涼やかな風を吹かせるような心地よさに、自然と目元が和らいでゆく。あれほど気にしていた作法のことなど、いつの間にか意識の外へと追いやられていた。金椀の縁で匙が立てる微かな音さえもが今は心地よい音楽のように響き、溶けてしまうのが惜しいと思う心と、早く次の一口を味わいたいと願う心が、胸のうちで楽しげなせめぎ合いを繰り広げている。
冷たさに不意を突かれて小さく肩を震わせるたび、くすりと笑みが込み上げてくるのを彼女はもう抑えようとはしなかった。このような童心に返ったかのような無邪気な喜びに身を委ねることが許されるとは、思いもよらないことであった。日常の務めや宮中のしきたりという名の堅い殻が、この一椀の冷たさによって音を立ててひび割れてゆくような、不思議な解放感が彼女の心をすみずみまで満たしてゆく。
あっという間にからになった金鋺の底を名残惜しげに匙でなぞりながら、彼女は顔を上げた。その視線の先、御簾の向こうにおわす主(あるじ)と目が合う。彼女が見せた、これまで宮仕えのあいだ一度も見せたことのないような、心からの満ち足りた笑顔に、中宮様がひっそりと、しかし深くお頷きになったのを、夏の光の中彼女は確かに見たのであった。
- 78二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 00:27:14
- 79二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 00:30:49
- 80二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 09:04:48
(お題)持ち寄りでお誕生日パーティを
- 81二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 09:07:44
お題
勇者に討伐され日本に記憶アリで転生した魔王様が日本の便利なものや技術にびっくりする話 - 82二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 16:29:05
「記憶」
「スーパー」と呼ばれる巨大な商店に、これでもかというほど並んだ多種多様な食べ物。
この人間だらけの世界は、こんなにも豊かなのだ。
「・・・配下の者たちにも、食べさせてやりたかった。これだけ美味しい食べ物を」
「・・・・・・え? ケンちゃん、何か言った?」
今生の母親が、首を傾げる。
元は魔王だった3歳の子供は、頭をふった。
「なんでもないよ、ママ。・・・お誕生日、おめでとう」
- 83二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 19:29:19
(お題)そう私は〇〇一族最後の生き残り
- 84二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 21:34:49
(お題)漬物樽に唐辛子を大量におっことしてしまった!
- 85二次元好きの匿名さん25/09/30(火) 22:48:00
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- 86二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 03:04:28
- 87二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 09:30:31
(お題)カレーライスに桃を入れる
- 88二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 16:50:52
お題
九尾のわんこ - 89二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 20:57:29
(お題)「面白い楽器を手に入れました。今度演奏をきかせてあげますね」
- 90二次元好きの匿名さん25/10/01(水) 23:05:54
(お題)メガネをオシャレに使える人
- 91二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 00:18:52
このレスは削除されています
- 92二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 00:44:43
(お題)炊き込みご飯に塩辛を入れてみた
- 93二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 08:30:45
- 94二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 14:24:58
- 95二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 23:48:19
(お題)星座を見ながら正座する
- 96二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 00:16:42
(91番のお題を書いたのは私ではありませんが、92番のお題は私が書いたものです)
おそらくは、家のなかに塩辛が置いてあることすら嫌がるおばあさまだったのでしょうね
美味しそうですね、塩辛の炊き込みご飯
面白かったです
ありがとうございました
- 97二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 08:31:20
(お題)おやすみなさい
- 98二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 16:10:05
(お題)行き詰ったので、ダイスでプロット決めてみた
- 99二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 23:55:46
このレスは削除されています
- 100二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 08:50:58
(お題)秋の夜にかまくらをつくる
- 101二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 16:01:21
- 102二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 17:15:44
- 103二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 00:26:51
(お題)スーパーの半額惣菜を大量に買い込んで
- 104二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 08:14:23
(お題)大輪の花をケーキに添えて
- 105二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 11:22:38
(お題)架空の都道府県赤川県について考察する
- 106二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 15:07:27
お題
ロックオン! ロックオン! - 107二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:44:55
ハロか!?
- 108二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:22:50
(お題)きのこが美味しい季節だから
- 109二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 00:51:47
「きのこが美味しい季節だから」
「きのこが美味しい季節だから、つい、いろいろ冷凍しちゃって・・・」
「冷凍庫がきのこでぱんぱんじゃん!」
「そうなのよねえ。だから、今日のご飯は、キノコ入りのコロッケにしようと思ったんだけど、途中で面倒くさくなっちゃって」
冷凍フライドポテトと冷凍のたまねぎ(刻んだもの)と冷凍の合いびき肉、そして冷凍のしいたけとえのき。それに適当にお醤油とゴマ油とマヨネーズをかけて、適度に水分を足し、ちょっと長めにチンをする。
「とりあえず、それ、混ぜといてくれる? それから上からパン粉をかけて、もう一回チンすれば、完成です。たぶんね」
「・・・どう考えてもコロッケじゃないね、それ。美味しそうだけど」
「そうなのよねえ。でも、味は和風コロッケみたいな感じになると思うわよ? たぶんね」
秋深く、創作料理が、またひとつ。
- 110二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 01:36:55
- 111二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 01:39:35
「笑鹿渡キタルの千客万来〜!
今日のゲストは……!」
私は、彼女の収録現場に同席していた。
今日は番組がゴールデンに移動してから、初めての収録日。
何もなければ、今撮影されているこの回が、放送されることになるのだろう。
ガラス越しに、ブースに立つ彼女の姿をそっと見つめる。
これまで、私が現場に立つことはなかった。
だからこそ、新鮮な光景だった。
「というか! キタルちゃん、声変わりました…よね!!」
「いや、それはもう! 散々話したでしょ! もうそのイジリのパートは過ぎたから!!」
彼女とゲストの軽快な会話に、寒々しい笑い声が重なる。
寒々しいと感じるのは、私が捻くれているからだろうか。
私も、彼女に後任を押しつけた一人であるのに。 - 112二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 01:43:45
私は、あのVTuberが好きだった。
今回の過ちも、やり直せるはずだと信じていた。
しかし、ガワだけを残し、あのVTuberは引退を宣言した。驚くほど、あっさりと。
それを受け入れられなかったのは、むしろ私たち関係者のほうだった。
登録者100万人超のVTuber。
番組視聴数も、うなぎ登りに増加していた。
不祥事も、その一端を担っていた。
大手企業とのコラボも決まっており、どこもかしこも引くに引けない状態だった。
キャラクターの権利が企業側にあり、
さらに試しに出した「演者変更の謝罪動画」が、思いのほか炎上しなかったこともあって、
あれよあれよという間に引き継ぎは進んでいった。
私も含め、誰ひとりとして、それを止めようとはしなかった。
気がつけば、収録はいつの間にか終わっていた。
彼女が微笑みを浮かべながら、ブースから出てくる。 - 113二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 01:45:29
その姿を見て、私は思う。
いずれきっと、私は彼女のことを好きになるだろうと。
会社のバックアップも十分ではなく、
寄せられる期待よりも、不安や重圧のほうが大きいに違いない。
それでも笑顔を絶やさず、
そんな重荷などまるでないかのように振る舞う彼女だから。
しかも、スタッフにまで優しいという“おまけ”付きだ。
けれど──それは、私が好きだった。
いや、今も好きであるVTuber、「笑鹿渡キタル」だと言えるのだろうか。
あのVTuberを、変わらず推し続けていると言えるのだろうか。
だが、私にはそれを問う資格がない。
なぜなら、私が──私たちが、入れ替わった彼女も「笑鹿渡キタル」だと主張し続けているからだ。
嘆くことも、否定することも、もはやできない。
沈みかけた船を補修し、帆を張り、大海原へと送り出した時点で、もう後戻りなどできないのだから。
私にできることといえば、その船が沈まないように祈ること。
そしてまた、傷つき、交換しなければならない日が来ないことを祈ることだけだ。
誰かを推すということは、信仰に似ているのかもしれない──
離れていく彼女の背中を見ながら、私はそう自嘲した。 - 114二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 09:12:53
- 115二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 09:20:05
- 116二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 15:11:11
(お題)震災に備えたい
- 117二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 16:33:11
(お題)焼き芋をレンジで作るコツ
- 118二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 20:37:16
お題
架空の漫画「ブラックワールド」 - 119二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 00:05:57
(お題)焼き栗の大袋を10袋もらってしまった、さあ、どう食べよう
- 120二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 09:27:46
(お題)青い春
- 121二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:51:11
お題
たんぽぼのお漬物 - 122二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 19:26:17
「ブラックワールド」
古本屋で、男が笑う。
「ああ。そういえば、一応、単行本がでていたんだっけ」
手に取って、ぱらぱらとそのマンガをめくってみる。
ブラック企業に就職してしまった男が、たいそう苦労したあげく、退職代行会社にお願いしてようやく会社をやめる話。いってみれば、ただそれだけだったのだが・・・
「俺は、友達のつもりだったんだけどねえ。お前のマンガだって、応援してたんだぜ? これでも」
しかし、お前にとっては、俺は、たぶん、友達ではなかった。
「途中から、なんか妙だとは思ってたんだよね。ひどい会社だと言いながら、俺が、いざ、会社をやめようとすると、とめてくるし。ただのネタの提供先だったんだろうねえ、お前にとっては」
それに気づいてしまったときの、あの絶望ときたら。
「でも、結局は、それがよかったんだろうね。それがなければ、俺は、ひょっとしたら、今でも、あのクソみたいな会社で働いていたかもしれないし。・・・あーあ、弱いよなあ、俺も」
男は、ちょっと迷った末に、その中古のマンガを手に取った。
「・・・もう一回くらい、読み返してみても、いいかな」
- 123二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 20:16:33
- 124二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 00:30:53
- 125二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 09:04:50
(お題)お餅の代用品をつくる
- 126二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 16:08:01
(お題)靴下の片方だけ無くなる現象
- 127二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 16:08:41
お題
世界のバグを探そうと思う - 128二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 17:02:40
(お題)怪盗との二足のわらじはキツイ
- 129二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 01:13:29
(お題)冒険者ギルドの子
- 130二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 08:34:20
(お題)この季節になると思い出す
- 131二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:10:08
(お題)風紀委員の女の子
- 132二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:34:02
「怪盗との二足のわらじはキツイ」
転生したら、昔好きだったマンガの主人公だった。
大学生探偵が行く先々に事件に遭遇し、犯人をつかまえるマンガ。
怪盗と推理バトルをしたり、可愛い同級生やもっと可愛い幼馴染と遊園地にいったり・・・
前世の記憶が戻ったときは7歳。
俺は、出来る限り、このマンガのことを思い出して、防げる悲劇は防ぐことにした。
まずやるべきことは、主人公、つまり、今の俺の両親と弟が、飛行機の事故であの世に行ってしまうのを防ぐことだ。
そして、それは成功したのだが・・・
「・・・あの怪盗、結局来なかったなあ。参った・・・あいつがいろいろ引っ掻き回してくれないと、謎の組織の暗躍が止められないんだよなあ。どうしよ・・・」
俺は、仕方がないので、自分が怪盗役を演じることにした。
そうしていたら、いつのまにやら、弟が探偵役になってしまっていた!
いや、なんでそうなるんだ? 主人公は俺のはずじゃなかったのか?
「まあ、いいか」
俺は、ため息をついた。
「どっちみち、怪盗と大学生の二足のわらじはキツイからなあ。これにさらに探偵役まで加わったら・・・」
- 133二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:19:03
この季節になると思いだす。とても美しい姿をした、愛おしい少女のことを。
「ばあさんや、今日は満月じゃ。月見酒でも洒落こもうかのう。」
「そうですね、おじいさん。……あら、どうしてかしら。あの月を見ていると涙が止まらないわ。」
ばあさんと一緒に見上げた空には大きな望月が一つ。今日は中秋の名月。
一年で一番きれいな月が見られる日だってことを忘れていたなぁ。もうずいぶんと年を取ったなあ。
3年前からだろうか。ばあさんと今の時期の満月を見ていると得体の知れない喪失感に襲われるのだ。我が子を失ったようなそう簡単には満たされない空虚が心を支配する。
儂らには子供なんていなかったはずなのに。
『おじいさん、おばあさん。どうか、どうか泣かないで』
もう、そう楽しそうに呼ぶ声はない。あの子はもう儂たちのことなど忘れているはずだ。
「あぁ、そうだ。『かぐや』が月に帰った日もこんな夜だった。きっと、お前はその感傷に浸ってしまっているんだろう。」
おちょこに映る月は憎たらしいほど、夜を照らす輝きを放っている。この輝きはわしらのもとへと来てくれた『かぐや』のように眩い。
望月と日の本一高い山から登る煙を見ながら思う。これからも、この季節になったら思いだすだろう。もう帰ってくることのない我が子のことを。あの月は『かぐや』のように輝いているのだから。
- 134二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 01:18:00
(お題)月見団子は焼くべきか?
- 135二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 08:36:21
- 136二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 08:40:05
- 137二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 12:59:17
(お題)きらきら光る
- 138二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:49:22
(お題)大丈夫か、このフィルター?
- 139二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 01:00:01
(お題)痩せたいけどジャンクフードには抗えない
- 140二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 09:06:27
- 141二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 14:04:45
- 142二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 16:37:57
- 143二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 18:30:41
- 144二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 00:29:05
- 145二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 09:55:27
(お題)怪盗VS探偵
- 146二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 17:34:29
(お題)ヒーローになりたかった少年
- 147二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 17:56:04
(お題)全ての生物を同じサイズにして戦わせたら
- 148二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 18:08:08
- 149二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 22:13:59
(お題)こっそり旦那の朝食に母乳を入れている
- 150二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 02:21:37
- 151二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 10:00:03
(お題)つぶつぶドリンク
- 152二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 12:55:38
(お題)戦士「引退して隠居しようかと思うんだ」
- 153二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 16:58:57
(お題)シンデレラはあきらめない
- 154二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:33:17
(お題)美味い天ぷらの具材四天王決めの争い
- 155二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 01:26:09
美味い天ぷらの具材四天王決めの争い」
目の前には、天ぷらの具材が4種類並んでいる。
さつまいも。紅ショウガ。かまぼこ。そして、カニカマである。
「まあ、どっちみち、揚げ物をするだけの食用油はないから、マヨネーズ塗って、衣つけて、レンジでチンするだけなんだけどね、はっはっは!」
「それは天ぷらじゃなくて天ぷらもどき」
「・・・うん、わかってるよ。わかってるからさあ・・・」
とにかく、天ぷらもどきを4種類ぜんぶ作って、冷やしそばと一緒に食べてみた。
「・・・意外と美味しいわね、紅ショウガの天ぷらもどき。あと、かまぼこも」
「このカニカマの天ぷらもどきも美味いな・・・さつまいももほくほくしてるし・・・」
「っていうか、どれも意外に美味しいのがなんとも。これはちょっと選べないかなー!」
結局、その日は、どの具材も横並びで、勝負がつかなった。
「・・・次は、玉ねぎとか卵とかでやってみない? まあ、お給料日のあとで、ってことだけど」
「いいねえ! やってみよう!」
- 156二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 09:20:28
(お題)秋は持ち寄りパーティの季節
- 157二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 10:06:07
(お題)令嬢に転生した私 案の定婚約破棄されましたが相手も実は転生者!?
- 158二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 13:34:07
(お題)そろそろ豚汁の季節だな
- 159二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 17:55:51
(お題)とっくの昔にほぼ廃村の村で、秋祭りをやれと言われた話
- 160二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 18:07:36
お題を書いた者です。返事が遅くなり申し訳なく思うくらいの話で楽しませてもらいました
ちなみに自分は紅ショウガ天が好きです
次回ラウンドに最有力候補のエビやらきのこ類が出て来たりダークホースの青じそが出て来そうな予感が…
台詞もすごく面白く楽しませてもらいました。本当にありがとうございました!