オリss書いてく12

  • 1125/10/02(木) 15:55:35

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    オリss書いてく|あにまん掲示板【第一話】緊張! はじめてのデート大作戦bbs.animanch.com
  • 2125/10/02(木) 15:56:56

    登場人物・用語解説
    ◯魔術使い
    ヒトと共に暮らし、ヒトより高い身体能力と特別な術『妖魔法術』を有する希少で特別な生き物。
    容姿はほぼヒトと変わりないが、中には獣の耳や尾を持つ個体も。

    ◯魔術科学園
    魔術使いが強力かつ安全な魔術の使い方を学ぶ為に入学する公立の学園。
    日本には札幌校、渋谷校、名古屋校、大阪校、高松校、福岡校の計六つがある。
    中高大一貫校で、学年は九つ。

    ◯夏伊勢也(なついせいや)(13)(♂)
    先端が赤く染まった白い短髪に金の瞳、チーターのような獣の耳と尻尾を持つ魔術科学園名古屋校の中等部二年生の男子。
    暴れん坊だが明るく天真爛漫な性格で、嫌いなことから逃げるのが得意。

    ◯鳴神新(なるかみあらた)(16)(♂)
    紺色と薄水色の長髪に紫の瞳、ユニコーンのような耳と尻尾、角を持つ魔術科学園名古屋校の高等部二年生の男子。
    美しい容姿を活かしてモデルとしての活動をしており、穏やかな物腰とは裏腹に非常に自分に対してストイックである。

    ◯鴨橋立(かものはしだて)(16)(♂)
    前髪のみがオレンジ色に染まった白い髪、青い瞳、カモノハシの尻尾を持つ魔術科学園名古屋校の高等部二年生の男子。
    おちゃらけた性格で、どんな時も騒がしく賑やか。

    ◯得田家路(とくたいえろ)(16)(♂)
    センター分けにした黄色い髪に紺色の瞳、虎の耳と尻尾を持つ魔術科学園名古屋校の高等部二年生の男子。
    常に論理的かどうかを重視し、非科学的なことに弱い。

  • 3125/10/02(木) 15:58:20

    ◯東海望(とうかいのぞむ)(18)(♂)
    紺のメッシュが入った白い髪にオレンジの瞳、羊の角を持つ魔術科学園名古屋校の高等部三年生。
    元生徒会長で、自分のことがとにかく大好きなナルシスト。

    ◯鮫島光(さめじめひかる)(19)(♂)
    灰色の髪に緑のメッシュと瞳、サメの尻尾を持つ魔術科学園名古屋校の大等部一年生。
    口が悪いので誤解されやすいが、本当は面倒見が良くて優しい。

    ◯初雁隼(はつかりしゅん)(15)(♀)
    先端が水色に染まった銀の長髪に右が青で左が金の瞳、ユキヒョウのような耳と尻尾を持つ魔術科学園渋谷校の高等部一年生。
    北海道にある剣術の名家初雁家に双子の妹の狛と共に生まれており、剣術の達人。
    真面目な性格だが、時に年頃の女子らしい一面も。

    ◯初雁狛(はつかりこま)(15)(♀)
    先端が赤に染まったツインテールの黒髪に右が金で左が青の瞳、クロヒョウのような耳と尻尾を持つ魔術科学園渋谷校の高等部一年生。
    隼とは双子の姉妹だが、姉とは違って剣術よりもおしゃれやランチが好き。

    ◯獅子賀煌輝(ししがこうき)(15)(♂)
    センター分けにした銅色の髪にライオンのような耳と尻尾、赤い瞳を持つ魔術科学園渋谷校の高等部一年生。
    誰に対しても用心深い性格で簡単に信用しようとせず、仲良くなることは難しい。

    ◯雲雀椿樹(ひばりつばき)(13)(♂)
    コーラル色のインナーカラーが入った茶色のふわふわとした髪に柴犬のような耳と尻尾、緑色の瞳を持つ魔術科学園渋谷校の中等部二年生。
    初雁家に代々仕えている雲雀家の出身で、隼と狛は幼少期から従者として奉仕してきた幼馴染。
    右目が長い前髪で半分ほど隠れているが、非常に怖がりで臆病な主人や勢也などの信頼している人物以外にはそれを頑なに見せたがらない。

  • 4125/10/02(木) 15:59:59

    上郷山陽(うえさとさんよう)(18)(♂)
    青のメッシュの入った灰色と黒の髪に緑の瞳、褐色の肌、龍の尻尾を持つ魔術科学園大阪校の高等部三年生。
    必要最低限なことしか話さず、助詞をよく省略しているので言いたいことが伝わらないことも。

    桜燕(さくらつばめ)(16)(♀)
    漆色と白の髪にピンクの瞳、燕の尻尾を持つ魔術科学園福岡校の高等部二年生。
    ボーイッシュな容姿だが、男に間違われることは少ない。

  • 5125/10/02(木) 16:01:04

    暖かさが暑さに変わりつつある、魔術科学園福岡校のある日の体育の授業にて。

    学園のグラウンドでは、体育祭に向けた特訓が練習が始まっていた。

    息を切らしながら走るのは、高等部二年生の女子生徒ーーー桜燕。

    「っ、はぁ………っ! またかっ………!」

    背後からガツンと肩がぶつかる。

    バランスを崩しかけながらも、何とか体勢を立て直す。

    横を抜いていったのは、高等部三年生の男子ーーー目白曽二玖(めじろそにく)。

    ニヤリと不敵な笑みを浮かべながら、曽二玖はわばとスピードを落とし、燕の前をトロトロと走り始める。

    「おっとぉ、遅いなぁ~? 前見て走れよな、燕ちゃん♪」

    「……わざとやってんだろ……。」

    曽二玖は、体育の時間になると妙に意地悪くなる。

    人の走路に割り込み、肩をぶつけ、前を塞ぎ、気を散らす。

    見ている先生たちは、タイムだけしか見ておらずそのズルさに気づかない。

    
「走りにくいのは気のせい。競技なんだから、多少の接触は仕方ない。」

    ………そんなふうに流されてきた。

  • 6125/10/02(木) 16:02:47

    けど燕は、気づいていた。

    曽二玖の背中に、薄ぼんやりと黒いモヤのようなものが纏わりついているのを。

    (あれって、もしかして………魔物?)

    ただの意地悪じゃない。
    
あれは、周囲に“いやがらせ”をしたい気持ちにさせる魔物―――いやガラシに取り憑かれている気配がある。

    (でも、証拠もないし、どうしたら………。)

    悩みながら帰路につき、家に帰ると燕は大阪校にいる一つ上の友達の男子、上郷山陽に電話をかけた。

    「………ということがあってさ。」

    「理解。俺所有思考、曽二玖必須懲らしめられ経験。」

    ずばり言われて、燕は苦笑する。

    「ボク、足はそんな速くないし………抗議しても“気のせい”で終わるのがオチだし。」

    「否、俺不可この件看過。俺嫌、真面目人々損。」
    
山陽はきっぱり言った。

    その声は真剣で、でもどこか楽しげでもあった。

    「じゃあ、懲らしめますか。スマートに、スポーティーに、ズルくない方法でね。」

  • 7125/10/02(木) 16:03:53

    燕は自分自身のその言葉を聞いて、その響きにひどく驚いた。

    「懲らしめる、って………まさか。」

    「俺所有作戦。要求お前傾聴。」
    
タイミングと……ほんのちょっとの“入れ替わりマジック”。
    
「仮此の作戦成功場合、曽二玖懲らしめ可能。」

    白樺は涼しい顔で、スニーカーの靴紐を結び直した。

    「よーし、悪いヤツには風の鉄槌(足)を!」

    こうして―――二人の、“いやガラシ”撃退作戦が始まった。
    〜 〜 〜
    翌日の放課後。
    
燕と山陽は、学園の裏手にある誰もいないグラウンドで作戦会議を開いていた。

    「………で、あの人は後ろから接近して体当たり。

    「俺推測、曽二玖お前背後出現、段々接近体当たりこの位置。」

    「抜かれたら抜き返して、今度は前で減速。タイミングは………」

    「大方四百メートル。」

    「正確すぎわろた。」

  • 8125/10/02(木) 16:04:53

    会議中にも関わらず、さらさらとノートに手書きの“走行ルート図”を描いていく山陽。

    「………観察しすぎじゃない?」

    「唯の趣味。」

    軽いノリで言い放つ。

    その図は、いやに精密だった。
    
曽二玖のいやがらせパターン、燕の平均タイム、ぶつかりに来る位置………すべてがデータ化されている。

    「で―――」
    
山陽がフリクションペンで丸をつける。

    「この地点で、俺お前入れ替わり。」

    「………それって、うまくいくの? 走ってる最中に交代なんて………」

    「無問題。走行中人影判別難易度高。」
    
「うーん、確かにあのセンパイの集中力は高くない。魔物の影響でターゲットを見失いにくくなってる代わりに、“思い込んだ相手”しか狙えないだろうからね。」

    「御名答。俺推測、奴完全思い込み我が影お前。」

    「ふうん。そんであんたは―――」

    
山陽はにやりと笑った。

  • 9125/10/02(木) 16:06:33

    「俺所有意思、衝突寸前瞬間加速。華麗且つエレガント。」

    「で、曽二玖はバランスを崩して………」

    「転倒。或いは喪失平衡感覚、記録失墜。」

    山陽はにやりと笑った。

    「奴所有思考、行使妨害必勝要素。俺所有意思其れ破壊、魔物推測弱体化免れず。」

    燕は、その場にあぐらをかいてふぅと息をついた。

    「あんた………流石は三年ね。頭も回るし走りも最速。ちょっとズルいよ。」

    「否〝ズル、卑怯〟。此れ〝作戦〟。」
    
山陽はきっぱり言うと、顔を少しほころばせる。

    「俺自身、正直愉悦。俺所望拝見曽二玖絶望顔早急。肉体頭脳平行使用走行、俺所望経験。明日体育祭本番、此の作戦決行。ルート、タイミング共々完璧。」

    「そっか。それは頼もしいね。」

    燕は山陽の瞳をじっと見つめる。

    「―――ならあんたが、“やられ役”をちゃんと演じてくれれば完璧だね。」

    「禁止付与俺プレッシャー。俺推測、緊張切迫脚停止。」

    笑いながら、山陽は立ち上がった。

  • 10125/10/02(木) 16:11:08

    真面目に走っている者がバカを見るのは、彼も許せないらしい。

    「なら、決まりだね。」

    山陽はスニーカーを履き直し、軽く走り出す。
    
風のようなその姿を見て、燕はふと苦笑する。

    (………いや、風じゃないな。あれは―――嵐か。)

    「そうだ。上手く行くか不安だから、ちょっとこれから校庭で練習付き合ってくれない?」

    「勿論。」

    こうして――明日の“正義のすれ違い作戦”が、静かに、そして確実に動き出した。
    〜 〜 〜
    翌日の体育祭本番にて、スローガンを掲げた横断幕やカラフルな国旗で飾られたグラウンドには走る前の騒めきが広がっていた。

    周囲には生徒達の保護者や兄姉が、ずらりと顔を揃えている。

    大玉転がしや玉入れが終わり、とうとう本命が幕を開ける。

    
学年対抗五千メートルリレー。

    長距離の過酷な戦いが、今始まろうとしている。

    燕はライバル達と共にオンユアマーク。

    「位置について――よーい!」

    ピッと笛の音、全員がスタートを切る。

  • 11125/10/02(木) 16:12:10

    燕は中盤のやや後方、淡々と自分のペースで走り始めた。

    砂の匂いが鼻に刺さる。額の汗が飛沫になり、陽光によって煌めいた。

    「頼んだぞ!」仲間の声が背後から飛んできた。

    ―――必ず抜いてやる。

    手のひらに硬い感触と同時に、仲間の熱が伝わった。

    ドンッ! 地面を蹴る。

    ダダダッ! スパイクが土を叩き、乾いた砂が後ろへ舞い上がる。

    ハッ、ハッ! 荒い息が喉を焦がす。

    「いけーっ!」「抜けー!」

    観客の声が波となり押し寄せる。

    仲間たちの「お前ならやれる!」という叫びが背中を焼いた。

    相手の背中が目の前に大きくなっていく。

    汗が頬を伝い、口に苦い塩の味が広がった。
    
同時に、目の端にはすでに“それ”が映っている。

    ──―目白曽二玖。

  • 12125/10/02(木) 16:13:18

    笑っていた。

    既にこちらをロックオンしている。

    (来る、三周目。いつものパターン)

    そして───来た。

    「おっとぉ~♪ また前、塞がれないように気をつけなよ?」

    ぴたりと真後ろについた曽二玖。

    
脚を止めかけたそのとき、燕はちらりとグラウンドの脇を見る。

    いる、山陽が。

    
イヤホンを外し、軽く手を上げて合図。

    (合図よし───次のカーブ、すれ違いポイント!!)

    燕はわずかにスピードを上げ、内側レーンへ移動。
    
すかさず山陽がその外側に回り込み、スタート地点方向から合流してくる。

    ───そして、すれ違いざま。

    「交代!」

    「了解。」

  • 13125/10/02(木) 16:14:22

    最小限の言葉と動き。

    
フォームもタイミングもぴったり。

    燕は妖魔法術を使い、山陽とまるで“影がすり替わるように”スイッチした。

    だが阿賀野は、それに気付かない。

    
狙いを定めた“標的”しか見ていない。

    目の前を走るのが山陽だとは思っていない。

    (次のカーブ………来る!)

    山陽は脚を緩め、少しだけペースを落とす。
    
曽二玖が追いつく。

    ぶつけてやろうと、わざと体の向きをずらしてくる。

    年に一度の体育祭、ズルい輩に台無しにさせてたもうものか。

    その瞬間―――

    「………甘い。」

    山陽は片脚でひょいと、華麗に優雅にそれを避けた。

    「うおっ!?」

  • 14125/10/02(木) 16:15:38

    ズシャアッ!!

    曽二玖はバランスを崩し、足元のトラックに膝をついて派手によろけた。

    
つんのめる形で数メートル、そのままズルズルと減速。

    「う………っ………! な、なに………!?」

    その背中で、なにかが“ブチッ”と音を立ててはがれた。

    黒いもや―――いやガラシが、うねうねと体から分離されていく。

    「ち、ちがう……オレはただ、ちょっと勝ちたかっただけで……っ!」

    「言い訳無用。」

    脇を抜けながら、山陽は一言だけ言った。

    曽二玖が振り返る。そこにいたのは、燕。

    「お、おまえ………! どう………してそこに………っ!」

    「遅い。」

    
サラッとした声で言い追い越していく。

    そう―――作戦、大成功。

  • 15125/10/02(木) 16:16:39

    ズシャッと膝をついた曽二玖は、しばらくうずくまっていた。

    肩から離れた黒いもや―――いやガラシは空中でピョコピョコと揺れていたが、周囲に広がった空気が、“フェア”な風に変わっているのを感じ取り戸惑っていた。

    「ちょっとぐらいズルしてもいいじゃん………だって………オレ、勝ちたかったんだよ………!!」

    悔しそうにうめく曽二玖の元に、燕がそっと近づいた。

    「………気持ちは分かります。ボクも何度も抜かれて、ムカついたし、やめたいって思った。」

    「じゃあ………」「けどね。」

    燕は、ふっと笑った。

    「フェアにやって、全力出して、それでも負けたなら―――次はもっと速くなりたいって、ちゃんと思える。」

    隣に立った山陽は、黙ってそれに頷いていた。

    「ズルして勝つとね。気持ちよくないし、何より自分が“どこまで強いのか”すらわかんなくなるよ。」

    その言葉に、曽二玖はぎゅっと拳を握った。

    「オレ、そんなのイヤだ………。」

    その瞬間だった。

    ピカァァァァァァッ!!

    いやガラシの体が、パアァァァっと白い光に包まれた。

  • 16125/10/02(木) 16:17:39

    「なっ………ま、まぶしっ!!」

    風のような粒子が宙を舞い、もやもやしていた形がキリッと変わっていく。

    そして―――

    「………オレはもう、“ズル”でいやがらせする存在じゃないガラシ!」

    ドドン!

    ツノのような部分がリボンのように巻かれ、顔つきはすこし賢そうに。

    
「いやがらせ」から「いやな心も反省できる存在」へ、ポジティブな進化を遂げた!

    「これからはみんなを癒してあげる魔物〝いやシンス〟になるシンス!!」

    「妙に語尾がしっかりしてる………。」

    「何故唐辛子進化ヒヤシンス?」

    二人がツッコみを入れる間に、いやシンスはピタッと曽二玖の肩にちょこんと乗る。

    「う、うわ。」

    「アチシのサポート役として再契約するシンス! 今度はズルじゃなくて、みんなを身も心も癒してあげるいい魔物になるシンス!」

    「………いやにしっかりしてるな、お前。」

    曽二玖は呆れながらも、どこか少し笑っていた。

  • 17125/10/02(木) 16:18:51

    体育祭は無事に終了。

    
曽二玖は今度こそズルをせず、自分の力で完走した。

    
順位は中盤。でも、本人はどこかスッキリしていた。

    「なーんか、清々しいな。ズルして勝つより、ずっといいかも。」

    肩に乗ったいやシンスが、鼻高々にうなずく。

    「シンスでしょ~♪」

    一方、燕と山陽は―――

    「作戦、計画、完全成功。俺満足。」

    
「そだね。正直あれ、人生で一番きれいなスイッチだったと思う。将来スパイとか向いてるんじゃないの?」

    片付けを終えたふたりは並んで歩きながら、ほのぼのと会話していた。

    彼らのしたことは教師的には曽二玖と同じぐらいのズルだったらしく、三人でしこたま怒られた後だがその胸に後悔は全くない。

    ズルをやめて改心した曽二玖と、新たに友達になることができたからだ。

    山陽がふと思いついて言う。「燕。俺所望お前全力走行勝負。」

    
「いいよ? 山陽持久走苦手っぽいけど、根性はまあまああるみたいだし。」

    
「其れ、褒め言葉?」

  • 18125/10/02(木) 16:19:54

    風が吹く。

    少し夏の訪れを感じる空、だけどその空気はどこか澄んでいた。

    魔物がいたっていい。
    
ズルい心だって、あるのが人間だ。

    でも、それを越えていけるなら―――

    
走る意味だって、きっと変わっていく。

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 16:46:14

    初めまして純喫茶と申します あにまんから誕生した配儲です

    このオリss凄く良く出来ていますね 感動しました!

    どうかボクの動画でこの小説の朗読をさせて下さい!

    これなら人気が出て再生数も伸びチャンネル登録も増えると思います

    試しにボクが話している動画を置いていきますので視聴して下さい

    【ウーバーイーツ】を使いすぎると起こる衝撃の事実とは…【Uber eats】

    チャンネル登録コメントお願いします

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 17:49:18

    それスレ主に何の得があるんだよ

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 18:01:56

    反応動画集みたい引用元言っとけば見に来る奴がいるんじゃね?
    あと渋か笛にも投稿してんなら名前教えれば紹介されてそこにも行くんじゃね?知らんけど

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 18:19:17

    再生数2桁の登録者1桁でそれは草

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 18:58:56

    >>22

    改めまして純喫茶と申します まだ初めて1か月程度なんでその数くらいでしょうに

    口だけ達者なこのカテにいる連中の見本のような奴だながボクの率直な感想です

    この人はこれから人数が増えていく事が分からないんでしょう 

    ボクの動画を見らずにあれこれ言うのはすっぱい葡萄ですよ(意味は自分で手間をかけ調べて下さい)

    このように創作者は自分自身の手で手間を惜しまず創作活動を行っています

    色々言うならボクの作品にコメント書いてからにしてもらいたい

    【薄々思ってた…】配信界隈に物申したいことがあります【配信者】

    チャンネル登録コメントお願いします

  • 24二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 19:11:53

    簡単な推敲もせず誤字にすら気づけない奴がなんか言ってる

  • 25二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 19:21:51

    このレスは削除されています

  • 26二次元好きの匿名さん25/10/02(木) 23:50:56

    ここまで色々と明け透けな営業初めて見た
    なんかもう尊敬すら覚える

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 02:55:21

    >>19

    別にあにまんから誕生はしてねーだろ。あにまんの年齢層低めのSSスレに粘着してるだけで、何言ってんだ?

    グルーミングっていうんだぞそういうの、ノートの代わりに女の子乗せて撮影すんのが目的なんだろ。

    透けて見えてんだよ、ちょっとは隠す努力をしろよ。汚ねえノートも欲望も。

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/03(金) 08:52:22

    ダイスの練習させてください

    dice1d10=2 (2)

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