- 1ハッシュ25/10/04(土) 09:47:16
- 2ハッシュ25/10/04(土) 09:48:44
- 3ハッシュ25/10/04(土) 10:01:20
10までうめ
- 4二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 10:02:28
たておつ
前スレで途中だったやつ、最初から再掲したらいいんじゃない
うめにもなるし - 5ハッシュ25/10/04(土) 10:05:56
>>4それもそうですね
再掲行きます
- 6ハッシュ25/10/04(土) 10:07:33
<Re:starT>
俺は初星学園プロデューサー科のプロデューサー。高等部1年の葛城リーリヤさんのプロデューサーをしている。しかし、俺には葛城さんとは別に、どうしようもなく惹かれてしまっている人がいる。それが、同じく高等部1年の紫雲清夏さん。葛城さんの親友で、彼女がいなければ俺も葛城さんのプロデュースをしていない、大変恩のある人だ。
何故、俺は彼女に惹かれてしまったのか。…あれは、葛城さんのプロデュースを始めて、1か月ほどが経ったころだろうか。それまでレッスンに参加していなかった紫雲さんが、葛城さんとそのお友達の説得によって、やっとレッスンに顔を出し始めた。それと同時に、「一番近い、信用できる大人だから」と俺にレッスンをしていなかった理由を教えてくれた。
- 7ハッシュ25/10/04(土) 10:08:46
…原因は紫雲さんが必要以上に自身を過小評価していたことと、膝の怪我の再発への恐れが半々ぐらいの割合だった。
正直言うと怪我の問題はそのときはどうしようもなかった。怪我をしにくいパフォーマンスの仕方やパフォーマンスをした後のアフターケアの仕方を身につけて、試行錯誤をしてみる、という選択しか俺にはなかったからだ。しかし、紫雲さん自身の過小評価については、プロデューサーの腕の見せ所、といったところだろう。
葛城さんがアイドルに向けて頑張れているのはあなたのおかげだ。葛城さんの心を明るく照らしてあげることができているのだから、今度はそれを、ファンの方々に向けてみればいい。
……という内容のことを言ってみた。 - 8ハッシュ25/10/04(土) 10:10:24
……もちろん、簡単に噛み砕いて言っているだけだから、彼女自身もそんなに簡単ではないことぐらい、分かっていることだろう。しかし、紫雲さんは俺の言葉で少しは自己肯定感を取り戻してくれたのか、俺に最高の笑顔で一言。
「ありがとう、リーリヤの相棒!」
……その笑顔に、俺は完全にやられてしまった。俗に言う「恋に落ちた」というやつだ。
頭では分かっていたことだし、今でも理解している。俺は紫雲さんが言った通り葛城さんの相棒でいなくてはいけない。もし葛城さんが、紫雲さんとユニットを組みたいと言い出して、彼女をプロデュースすることになっても、葛城さんの相棒をやめるわけにはいかないのである。
だから、この感情に…
…ケリをつけることにした。 - 9二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 11:01:27
うめ
- 10二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 11:02:49
さき
- 11二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 19:15:42
りなみ
- 12二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 01:24:59
りりゃ
- 13ハッシュ25/10/05(日) 09:18:52
「伝えたいことがあります。放課後、いつもの教室で」とだけ書いた置き手紙を紫雲さんのロッカーに貼り付けておいた。メールでもよかったのだが、こっちの方が雰囲気は出る。……無駄かもしれないが。幸い、貼り付ける際に誰かに不審に思われることも、茶々を入れられることもなかった。
授業の終了を告げるチャイムが鳴る。紫雲さんはいの一番にロッカーに授業道具を置くはずだ。置き手紙が見られることはない。もし誰かが気づいたとしても、遠目から見たら何かの連絡にしか思えないだろう。大丈夫だ。大丈夫…… - 14ハッシュ25/10/05(日) 09:22:49
授業終了から30分が経過した。葛城さんには今日は休養日だと伝えてあるし、紫雲さんからもらったスケジュールによると、今日は紫雲さんのレッスンはないはずだ。近くの部屋に人は……いない。ミーティング等で部屋にいなければ、さほど問題はない、はずだ。
何故俺がこんなに気を張っているか、というともちろん緊張しているのもあるのだが、紫雲さんへの告白を2人だけの秘密にしておきたいからだ。
葛城さんにこれが伝わってしまったら、おそらく引け目を感じてしまうだろう。また、ないとは信じたいが、嫉妬してしまうかもしれない。
……ご学友に話が伝わるのも避けたい。高校生ともなると、恋バナに花を咲かしたくなる年頃だ。それで紫雲さんのメンタルに影響が出てしまうなど以ての外だ。 - 15ハッシュ25/10/05(日) 09:37:38
一番避けなければいけないのは、同僚のプロデューサーや学園運営側に話がいき、外部に話が漏れてしまう場合だ。そうなれば俺は「アイドルに恋愛感情を抱き、あまつさえ告白までしてしまった最低なプロデューサー」というレッテルを貼り付けられることとなる。自分がクビになる、というだけならまだマシだ。問題はその責任が葛城さんや紫雲さんにまで行ってしまうことだろう。「担当の責任はプロデューサーの責任」というのはよくあることだし俺も覚悟がある。だがその逆になってしまっては俺のせいで彼女たちの人生を潰してしまうことになりかねない。そうなってしまっては、俺も彼女たちも死ぬより辛いに決まっている。
……と考えておいて紫雲さんへの思いをすんなりと諦めることができないのは、ひとえに俺が軟弱なせいだろう…… - 16ハッシュ25/10/05(日) 11:22:22
刹那、がちゃりとドアが開く音がする。風に靡くオレンジ色の長い髪、エメラルドのように輝く瞳、すらりとした手足、とても優雅な立ち振る舞い……
俺が好きになってしまった人、紫雲清夏その人が、部屋に入ってきた。 - 17ハッシュ25/10/05(日) 15:25:54
「……どうしたの、こんな置き手紙?貼り付けて。これじゃ、まるで…」
「……おそらく、紫雲さんのご想像の通りです」
「……えっ?」
「少し前、あなたは俺に、レッスンをサボっていた理由を教えてくれましたよね。そのとき、俺を葛城さんの相棒とも認めてくれました。そのときの笑顔に、俺はやられてしまったんです。たぶん、紫雲さんにとってはなんともない笑顔、なんでしょうけど」
「えっ、ちょっと……なに、言ってんの……?」
「紫雲さん、あなたが好きです」
「…………どう、でしょうか」
「どう、って……その、気持ちには、応えられないってこと、一番、分かってるでしょ。プロデューサーと担当アイドルとの距離感、っていつも言ってた、じゃん」
「ええ、そう言うと思ってました、普段から真面目な紫雲さんなら特に」
「なら、なんでそんなこと聞いたのさ。分かってたなら、無駄だ…とも、分かってたはずだよ」
「そうです、そうなんですよ。こんなことなんて無駄なんです。プロデューサーがアイドルに恋してしまうなんて、愚の骨頂なんです。だから、だからここでケリをつける必要があったんです」 - 18ハッシュ25/10/05(日) 15:27:49
「…………そっか」
「ええ」
「応えられなかったお詫び、といっちゃなんだけど…あたしを担当、してみる?」
「えっ?」
「リーリヤを担当してて、オーバーワークを一緒に止めてくれたし…プロデューサーがいなきゃリーリヤもあんなに充実してないだろうし…あたしが好きなんなら、その感情、プロデュースに活かせるんじゃない?」
「……ははっ、紫雲さん、もしかして……悪魔なのでは?」
「悪魔とはなんだ〜!むぅ、気遣ってあげたのにぃ〜!」
「それも…そうですね。お誘い、お受けしましょう」
「ひひっ、ちょっと馴れ初めは変かもしれないけど、これからよろしくね、相棒!」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
……求めうる最高の結果じゃないか。振られることはわかっていたことだ。恋人ではいられずとも、プロデューサーとアイドルの関係として一緒にいられる。将来の一番星が輝く手伝いができる、これほど名誉なことはない。
「では、プロデュース登録の書類をもらいに行ってきます」
「いってら〜」
これはあとから紫雲さんに聞いたことなのだが、俺の目から……
なにか、光るものが見えたらしい。
<終わり>
- 19二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:19:28
ほしゆ
- 20二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 05:52:06
うめ
- 21二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 13:58:45
ほし
- 22二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 21:52:12
ほしゅみたん
- 23二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 07:49:13
ほし
- 24二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 15:24:54
ほほほ
- 25二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 22:29:17
しゆ
- 26二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 08:05:58
ほしゆ
- 27二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 08:38:33
もうリクエスト無いんなら終わらせてもいいんじゃないの?
- 28ハッシュ25/10/08(水) 09:35:48