- 1二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:45:09
- 2二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:46:50
注意
・エグニャア
・スレ主はドスケベ卑しか雌猫のドスケベを書きたいだけ
・エグザベくんが精神崩壊起こしてしまうので苦手な方はブラウザバックお願いします
・最後はハッピーエンドにしたい
元ネタ
【閲覧CP注意】エグザベ君とニャアンだけどさ17【エグニャア】|あにまん掲示板とりあえず先輩後輩にはなるんだろうそのような頼れる先輩と熱心な後輩の助け合いルートかもしれないもしくはさらに進んで恋人になるルートなのかもしれないとにかく良い関係で二人とも良い方向に行って欲しい不穏な…bbs.animanch.com(レス29あたり)
- 3二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:51:10
イオマグヌッソの事件から3年が経った。
ニャアンはあれから地球でマチュと暮らしながら高卒認定を取り、看護学部に進学。あの頃の彼女からは想像もつかないほど地に足のついた穏やかな生活を送っていた。
3年間の中で、ジオンはアルテイシア元公女の宣言により共和制化が推し進められ、その過程で多くの血と犠牲が払われた。
だが共和制の樹立により長きにわたる戦争の時代はようやく幕を下ろした。
新生ジオン共和国は、戦争を続けなければ成り立たない武力支配の時代に終止符を打ち、対話による統治を志した。
そして、その理想を絵空事で終わらせなかったのが、元公女でありジオン共和国初代元首となったアルテイシア・ソム・ダイクンである。
彼女は冷徹な現実主義と揺るぎない理想の両輪で国家を導き、軍縮と国力維持、そしてジオンの国際的影響力の共存という、かつて誰も成し得なかった奇跡を実現させた。 - 4二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:53:01
*
エグザベは浜辺に腰を下ろし、地球の海をぼんやりと眺めていた。
何年ぶりかの休暇だったが、その横顔には晴れやかさはなく、むしろ深い陰りが差していた。
エグザベの所属していたシャリア率いる突撃機動軍は事実上の解体、シャリアとコモリは別の形でジオン軍に残ることを選んだ。
ジオン共和国樹立のための内部紛争で活躍したエグザベは26歳にして華々しい昇格を果たし、今後は参謀職・教育職・外交職のいずれかに任ずる方針が示された。
しかし彼は自身にそれらの適性があるとは思えなかった。
かと言って前線に残ったところでしばらく大きな戦いはない。
悩んだ末、結局彼はジオン軍を離れた。
ジオン軍にはもう、戦うことしかできない自分は必要ないと考えたからだった。
同じく昇格したシャリアからは「あなたの少佐としての席は残しておきます」と言われたが、その気遣いすら彼の心にはむしろ重くのしかかった。 - 5二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:55:38
- 6二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:56:54
- 7二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:58:26
長くて綺麗な髪に、すらりとした長身の女性────ニャアンだ。
彼女は浜辺を走り、エグザベの元に駆け寄る。
「ニャアン? どうしてここに?」
エグザベは、驚いたような顔でニャアンを見つめた。
直接会うのはもう二年ぶりくらいになるのだろうか。
目の前の彼女からは、かつて感じたことのない落ち着きと、ほのかな艶が漂っていた。
────なぜだろう。
その変化を意識した瞬間、彼は自分でも分からぬまま身構えていた。
飾り気はないが、女性らしいラインを引き立てる服装のせいなのだろうか。
元々綺麗な子ではあったが、以前会った時よりもそれに磨きがかかっていると感じた。
「シャリアさんからマチュ経由で……エグザベさんがこの付近にいると聞いて……少し歩き回ってました。それにここの海岸、家の近くだし」
疲れているのか、ニャアンは服が汚れるのも気にせずにエグザベの隣に座り込む。
前に会った時は『エグザベ少尉』と呼ばれていたから、さん付けで呼ばれるのにむず痒さがあった。 - 8二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:59:29
「呼び捨てでいいよ」
「じゃあ……そうします」
しばらく二人は近況報告を兼ねた世間話を交わした。
学校ではそこそこ上手くやっていけている。
学業面も人間関係も大きな苦労はない。
マチュは無事にシュウジを見つけ出し、今は三人で暮らしている。
平穏な毎日だと。
シュウジ・イトウが発見されたことは聞いていたが、そういえば再会後の彼女たちには会えていなかった。
ひとしきり会話を終えると、一瞬の沈黙が流れた。
ニャアンはおずおずとエグザベに切り出す。
「エグザベ、は……どうして軍を辞めたんですか」
「できることがなくなったから、かな」
「……あなたもできないことがあるんですね」
「できることの方が少ないよ」
自分はただ運が良かっただけ。
たまたま自分の適性と時代が合っていた。
だから戦いのない今、自分は時代に取り残された。
「これからどうするか……聞いてもいいですか」 - 9二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:01:03
- 10二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:02:21
「二人とも私の大切な友達です。でもマチュとシュウちゃんはそれ以上の関係なので……私、お邪魔虫なんです」
髪の隙間から覗く、どこか寂しげな笑み。
「それは気まずいね」
「二人は私のことを気にかけてくれるけど、私はとても申し訳なさを感じています……でも、二人には悪いけど、離れるのは寂しすぎるからもっと嫌……」
ニャアンは笑っているが、目は暗い。
その様子を見ていると、エグザベは何故か胸が締め付けられる感覚がした。
居場所も、行く場所もない。
今目の前にいる彼女が、自分と同じものを抱えているとしたら。
「僕のところに来る?」
思わず口をついて出た言葉だった。
言った瞬間、エグザベは後悔した。
軽率だった。きっと彼女から気持ち悪がられてしまう。 - 11二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:03:42
- 12二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:05:11
*
二人は地球での新しい暮らしを始めた。
ニャアンの前に住んでいた場所と通っている学校から少し離れてしまったが、それなりに良い部屋を借りた。
「エグザベの荷物は……それだけ?」
ニャアンは荷解きをしながら、鞄一つだけのエグザベの荷物を見て目を丸くしている。
「ずっと軍艦暮らしだったから」
「私の荷解きが落ち着いたら、あなたの分の日用品でも買いに行きましょうか」
ニャアンは、カトラリーやお皿、コップなど、生活に必要なものを思いつくままに指折り数えていく。
「大丈夫だよ。自分一人で買いに行けるから」
「私も買い足したいものがあるので……それに家電も見たいし」
少し遠慮がちに言うその声音が、なんとなく嬉しそうに聞こえた。 - 13二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:06:16
「わかった。じゃあ荷解き手伝うよ」
「ありがとうございます。じゃあそこにある本を私の部屋の勉強机の隣の本棚に入れておいてください」
ニャアンが教材の入った段ボールを指差す。
「なにをどこに、みたいな指定はある?」
「上から順番に入れてくれれば大丈夫です」
エグザベは教材の入った段ボールを抱え、ニャアンに割り当てられた部屋に入る。
ベッドと座卓、勉強机や本棚などの大きな家具はすでに業者が配置してくれているようだ。
作業を終えると彼はニャアンに声をかける。
「車、必要になるよね」
段ボールを片づけていたニャアンが、顔を上げる。
「車ですか」
「あった方が便利だし、この家からじゃ君の通学も大変だろうから」
「私……免許持ってないですよ」
「学校への送迎くらいするよ。事の発端は僕だし」 - 14二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:07:17
- 15二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:08:40
*
『僕のところに来る?』
その言葉を聞いた瞬間、ニャアンは胸の奥が熱くなった。
────まるで、自分を迎えに来てくれた騎士様みたいだ。
いくつになっても、ニャアンは御伽話のお姫様のような恋に憧れを持ち続けていたし、エグザベのことは少なからず好んでいた。
それは彼が誰にでも親切で優しい人間だったのもあるが、そんな彼が自分を特別に扱ってくれているような錯覚が彼女の心を強く揺さぶった。
荷解きを終えたあと、ニャアンはほとんど物のない居間を見渡す。カーテンの隙間から射す光が、まだ何も置かれていない床にやわらかく広がっている。
「(一人暮らし用に貯めてた資金……まだほとんど手をつけてないな)」
学校に通いながら、アルバイトで少しずつ貯めてきたお金。
マチュやシュウジと離れるのは寂しかったが、もともと卒業後は一人で暮らすつもりでいた。
だがこの家の契約やインフラの整備にかかるお金はすべてエグザベが支払ってしまっていた。
そのためニャアンの貯金はほとんど手つかずで口座に残っている。
せっかく新生活のために貯めたお金だ。
いつでもくつろげるようにソファでも買おうか。 - 16二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:10:03
前の家では、マチュとシュウちゃんの3人でソファにすし詰めになって、お菓子をつまみながら映画を観たりしていた。
あの楽しい時間を思い出すと、自然と頬がゆるんだ。
自分とエグザベも同じようにできるだろうか。
「(そんなの恋人同士みたい……)」
ニャアンはぶんぶんと首を振り、頭の中からその思考を追い出した。
彼はおそらくいつもの親切の延長線上で同居を持ちかけてくれた。
良くも悪くも彼には淡白なところがある。変な期待を持ってはいけない。
そう自分に言い聞かせながら、ニャアンはそっと彼の部屋を覗き込む。
「どうしたの?」
エグザベは自室で窓の外を眺めていたようだ。
がらんどうの部屋だった。
部屋の片隅に置かれた彼の数少ない持ち物の入った鞄が、さらに哀愁を誘った。
「ベッドすらない……」 - 17二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:11:22
- 18二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:12:57
導入おわり。
このSSのメインはドスケベなので真面目なパートはなるべくまとめて投下します。
次の投下は0時過ぎの予定です。
フフフ…… - 19二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 10:57:09
わーい!同居だ!続きが楽しみです
- 20二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 11:22:48
やったー!エグニャックスだー!
- 21二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 13:51:10
ドスケベ神乙です!!
- 22二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:54:07
保守
- 23二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:50:10
*
日用品の買い出しを終え、外で軽く食事を済ませた二人は自宅へと戻ってきた。
ニャアンは買ってきたばかりの食器を袋から丁寧に取り出し、軽く洗い流してから備え付けのキッチンラックに並べる。
それらはどれも二個組の、色違いのペアデザインだった。
全て『出してもらってばかりで申し訳ないから』と押し切る形でニャアンが購入したものだった。
「君は前の家から持ってきたものを使えばよかったんじゃない?」
「そのつもりでしたが、マチュから『ここはニャアンの家でもあるんだよ』と言われてしまったので、食器はほとんど置いてきちゃったんです」
少し大袈裟なマチュの真似をするニャアン。
その仕草に、エグザベの胸の奥がふっと温かくなる。
ニャアンが以前よりも少し明るくなったように見えた。
少なくとも彼の知るニャアンはいつもどこか寂しげで、笑っていてもその奥に影を感じていた。
「先にシャワー、浴びちゃってください。私は自室の整理がしたいので」 - 24二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:51:38
*
ニャアンの部屋。
エグザベはベッドの端に腰をかけ、どこか所在なさげにしていた。
『居間にはまだ何もないから、私の部屋でこれでも観ていてください』
そう言ってニャアンが置いていったノートパソコンからは、ネット番組が流れている。
しかし彼はとてもそれに集中できる状態でなかった。
洗面所の方から、ドライヤーの音が聞こえてくる。
やがて音が止み、扉が静かに開く。
ニャアンが部屋に入ってくる。
ワンピースタイプのパジャマを着用し、頬は湯上がりでほんのり赤い。
「今日は色々と疲れましたし……もう寝ましょうか」
ニャアンがエグザベの隣に腰掛け、ノートパソコンの電源を落とす。
湯上がりの髪から漂う甘い匂いが、そっと彼の鼻先をかすめた。
「迷惑じゃない?」
照れ臭さを誤魔化すように、エグザベが問いかける。
「身体を悪くされる方が迷惑かもしれないです」 - 25二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:53:00
「君は女の子だし……」
「20歳ですよ、もう。女の子って年齢じゃないです」
「そういう問題じゃなくて、付き合ってもいない異性と同じベッドは流石に……」
「付き合ってもいない異性に同居を持ちかけてますよね、あなたは」
「それは、そうだけど」
たじろぐエグザベを、ニャアンは冷めた目で見つめる。
「嫌ですか?」
「嫌ではないけど……」
「そうですか、ならよかったです」
そう言ってニャアンはベッドの奥側に身を横たえ、レモンイエローの枕に顔をうずめた。
パジャマの裾からのぞくしなやかな脚に、エグザベは思わず目を逸らす。
元から持っていたのか、新たに用意したものなのか、レモンイエローとオレンジ色の枕がベッドには並んでいる。
ニャアンはレモンイエローの枕に顔をうずめている。
エグザベは覚悟を決めてベッドに横たわり、オレンジ色の枕に頭をあずける。
新品の寝具の香りがした。 - 26二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:54:15
エグザベはなるべく彼女に触れないように、ベッドの端ぎりぎり、今にも落ちそうな淵に身を寄せた。
「落ちちゃいますよ」
ニャアンが体を動かし、エグザベの方を向いた。
背中を向けようとした彼の服の裾を、彼女の指がそっと掴む。
ニャアンの顔は赤い。湯上がりの時よりもずっと。
わずかに緊張した面持ちだった。
「落ちちゃうから、」
二度目の忠告。
固辞することもできず、エグザベは照れくささを押し殺して彼女の方へと身を寄せた。
ニャアンはわずかに口元を緩めると、サイドボードのリモコンを手に取り部屋の照明を消しす。
暗闇。
彼女に背中を向けるタイミングを失ってしまった。
エグザベは言葉に詰まる。
しばらくの間、二人は黙って見つめ合った。 - 27二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:55:38
- 28二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:57:47
- 29二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:58:53
- 30二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:01:02
- 31二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:02:29
自分の人生を根本的に書き換えることで、新しいアイデンティティを構築する。
それによって彼は『ルウムのエグザベ・オリベ』を消し、代わりに『ジオンのエグザベ・オリベ』を誕生させた。
過去の自分を全て否定することで、本来ならば憎むべき故郷を滅ぼした存在────ジオンの軍人として戦うことを正当化する。
それは彼の本能的な防衛機制だったのかもしれない。
代償として、彼は平時の安らぎを忘れてしまったのだが。
異常な状況では、異常な反応を示すのが正常な人間だ。
だがエグザベは違っていた。
どんな極限の状況でも彼は常に“正常”でいられた。
その“正常さ”こそが、彼の中の“異常”だった。
戦場ではそれが彼の強さであり武器になった。
だが平和な場所ではその“異常性”は居場所を失い、ただの重荷になっていた。
エグザベはほんの数ヶ月前に思いを馳せる。
鳴り響く銃声と武器のぶつかり合う音、敵味方関係なく聞こえてくる叫びや呻き声。
それらがここにはない。
ここは穏やかで、静かすぎる。
ぴくりと、彼の片手が動く。 - 32二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:04:03
- 33二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:09:30
*
学校の送迎を終えて、自宅に戻った二人。
エグザベは前置きもなくニャアンに切り出す。
「ねえ、ニャアン。もう一度脈を測ってもいい?」
ニャアンはわずかに眉を顰める。
「……どうして?」
真っ当な疑問だった。脈を測るというのは建前で、ただ彼女に触れたかっただけだった。
「……僕の脈も測っていいから」
「等価交換になりませんよ、そんなの」
そう言いつつも、ニャアンは髪を片側に寄せる。
互いの首に触れ合う。
自分の首に触れるニャアンの手と、自分が触れている彼女の首の感覚を噛み締めた。
あたたかい。
ニャアンの脈拍が少しずつ速まるのを感じる。
「もう、いいですよね」
ニャアンがエグザベの首から指を離す。
だがエグザベはニャアンの首から指を離そうとしなかった。 - 34二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:11:47
- 35二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:13:21
- 36二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:15:04
「もう知りませんから」
背中を向けようとするニャアンの腕をエグザベは反射的に掴んでしまった。
先ほどの行為は一体何を意味していたのか。
それくらい考えずともわかった。
エグザベはニャアンを強く抱きしめた。
やはりとてもあたたかい。
ここが本当に自分の居場所だったら、どんなに良いか。
「いたい……」
ニャアンが消え入りそうな声を上げる。
「ご、ごめん!」
すぐにエグザベは彼女を解放した。
気付かぬうちに、抱きしめる力を強めすぎていたみたいだった。
ニャアンはやや悩ましげな表情でエグザベを見ている。
「これがエグザベの答えと受け取っても……良いですか」
エグザベは一瞬のためらいの後、黙って頷いた。
あのぬくもりがもっと欲しかった。 - 37二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:16:27
投下おしまい。
次の更新はいけたら0時過ぎ、いけなかったら明日の夕方以降です。
資料を読みながらの作成なのでちょっと時間かかるかも……フフフ……! - 38二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:39:21
ドキドキする・・・
- 39二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 03:40:45
エグザベくんが最初から不安定な設定はシリアスだと読むの初めてで緊張感あるねえ
- 40二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 09:04:38
ウヒョー
- 41二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 14:51:43
保湿
- 42二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:49:57
- 43二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:51:08
- 44二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:52:08
- 45二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:53:21
「どうですか、私は……? やっぱりその人と比べたら貧相ですか。興奮できないから、そういう対象にならないですか」
背中をやや丸めながら、恥じらいを含んだ声でニャアンが問う。
「覚えてないよ……昔のことだから」
「そういうことをしたのに、忘れちゃったんですか」
「そうだね。薄情だよね」
故郷のことをあまり思い返さないせいなのか、単純に自分にとって取るに足らないものだからなのか。それすら曖昧になっていた。
────あの時は、確かに自分はその子のことを大切に思っていたはずなのに。
それに今の彼の心は、目の前の女性の存在に完全に支配されていた。
すごくお腹が空いている時に、目の前にとても美味しそうなケーキがあったら。
それを食べてもいいよ、早く食べなさいと言われていたら。
そんな気分だった。 - 46二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:54:29
しなやかな四肢、程よく引き締まった細いウエスト。
胸部のわずかな膨らみは呼吸に合わせてかすかに上下し、そのたびに肌の下の心臓の鼓動が伝わってくるようだった。
その輪郭を見ているだけで、エグザベの胸はざわめいた。
それは欲望というよりも、今日まで生きて、こうして自分のそばにいてくれる存在を前にした、どうしようもない感動に近かった。
そんな感傷を隠すように、エグザベは彼女を抱き寄せた。
「綺麗だよ、君は」
「ん……」
ニャアンがわずかに身を捩り、自身の顔をエグザベに突き出す。
応えるように、口付けを交わす。
そのままエグザベは彼女を押し倒す。
「やめるなら、これが最後のチャンスだけど……」
ニャアンは黙ってエグザベを見つめている。
覚悟は完了した、という面持ちだった。
彼女の背中に左手を回し、下着の留め具を外してやり、取り払う。
ニャアンが慌てて胸部を隠そうとする前に、エグザベも着ていたものを脱ぎ、もう一度抱きしめて彼女の体温を直に感じた。
「……えっち」 - 47二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:56:11
- 48二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:57:31
- 49二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 18:59:05
エグザベはショーツ越しに彼女の輪郭を撫でる。
「んっ」
ニャアンが身体をびくつかせる。
少し撫でただけでこんな反応ができるのに、本当に触っただけで済んだのだろうか。
エグザベは彼女の輪郭の上部────普段は肉びらに包まれて露出しない芽の部分ぬ中指の第二関節をやや強めに押し付ける。
「ぁ゛んっ!」
ニャアンが目を見開いて、身体を弓なりに逸らす。
「嘘……ついてるよね」
ニャアンは所在なさげにベッドシーツを掴み、自らの顔を隠すように引き寄せる。
「いれたことは?」
次の質問に移る。
しばらく間が空いた後、ニャアンは首を縦に振った。
「ショーツ、脱がせたいから腰を浮かせて」
ニャアンは言われた通り、わずかに腰を浮かせる。
本当に何もそういったことをしたことがなかったら、きっと困り果てていたと思う。 - 50二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 19:00:25
露わになったその部分は、血色が良く赤々としており、ひどく濡れそぼっていた。
理性よりも先に、身体が彼を求めているのは明白だった。
中指をゆっくりとその部分にいれると、ニャアンはせつなげな声を上げた。
狭い内部で、少し指を動かすだけで彼女は身体を震わせ、甘くくぐもった声を漏らした。
指を抜くと、彼女の身体が脱力する。
はあはあと、胸が大きく上下している。
彼女の限界を知りたいと思った。
絶えず脈を打ち血を巡らせる、生きた心臓の限界を。
彼のものを、ゆっくりと彼女の中にいれる。
やはり痛むのか、苦しそうな声を上げながらも彼女は息を吐きながらそれを受け入れる。
腕をエグザベの背中に回してしがみつき、恐怖で目を瞑ってしまっている。
「全部入ったよ」
ニャアンは薄目を開き、片手を自らの下半身に伸ばす。
ぺたぺたと繋がっているその部分に触れると、安堵したような声を上げた。
「はいっちゃった……」
小さな子供のような喋り方に、エグザベは罪悪感と嗜虐心を刺激される。 - 51二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 19:02:04
- 52二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 19:04:15
- 53二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 19:05:39
- 54二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 19:06:48
エグザベの中で、何かがざらついた音を立てて崩れていく。
ニャアンの心臓は狭まった気道から酸素を運ぼうとさらに拍動を速め、その鼓動がかえって彼に安堵を与える。
────生きている。
彼女はここにいる。
その実感だけが、エグザベをこの場所に繋ぎ止めた。
「ぅ……ぁ……」
ニャアンは涙をこぼしながら、か細い息を吐き、それでも逃げずに彼を見上げていた。
その瞳に映る自分は、一体どんな顔で君を見ているのだろうか。
ぬくもり────彼女がちゃんと生きていることを確かめなければ、不安になる。
生きていることを確かめるために、死に近い場所へ連れていく。
なんと身勝手な話だろうか。
ニャアンの最深部にちぎれそうなほど締め上げられて、彼は感じたことのない快楽と、彼女の“命”を強く感じながら、今目の前にいる“大切な人”を抱き潰し、果てた。
残ったのは激しい脈拍と、互いの呼吸音だけ。
エグザベは彼女の胸に額を押し当てた。 - 55二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 19:08:07
投下一旦おしまい
次の投下は0時過ぎ(予定)
ドスケベまでの導入が長かったですね - 56二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 19:11:47
おぉ・・・首絞ックス・・・キラキラだぁ!
- 57二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 20:39:12
居場所を求めるエグザベくん…重い
ハピエンに定評のあるスレ主でよかった - 58二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:34:04
- 59二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:35:11
- 60二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:37:31
エグザベの大切な友人を殺した。
知らなかったとはいえ、大量殺戮兵器の起動ボタンを押した。
3年間の中でそれを忘れた日はなかった。
幻覚と幻聴に怯え、時には高熱にうなされ、何度もあの気持ち悪さが自分に襲いかかった。
ニャアンの罪は単純な殺人ではない。
人間が足を踏み入れてはいけない領域に、何も知らずに彼女は立ち入ってしまったのだ。
善意からそれを止めようとした者すら殺し、進み続けた。
その結果、人智を超えた存在を呼び起こし、召喚者である彼女のために大量の生贄を喰らい尽くした。
────自分を止めようとしてくれた人を殺したのは正当防衛だったから、大量殺戮兵器だと知らなかったから、命令されたから……
それで許されていいはずがない。
だから嬉しかった。
やっと自分に罰を与えられたようで。 - 61二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:38:48
0時前後の投下おしまい(短めですまぬ)
次の更新は明日夕方以降で…… - 62二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 06:13:36
おつらい……
- 63二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 13:49:39
そこに至るまでの山あり谷ありがすごいから読み応えあるよね
- 64二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:44:04
- 65二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:47:03
- 66二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:48:53
- 67二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:50:53
- 68二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:54:15
配信サイトで無料で観られる旧世紀の映画を、ニャアンが居間の大きなテレビモニターで観ているとき、彼はよく近くにいてくれる。
なんとなく彼も暇を潰したいのだろうと思い、一緒に観ましょうと誘えば素直に隣に座ってくれる。
そうして一緒に映画を視聴するが、黙ってテレビモニターを見つめる横顔を見ても、面白いと思っているのか、退屈しているのかは分からない。
時折ニャアンが「何か観たいものはある?」と聞くと、いつも「特にないよ」と返ってくる。
彼の趣味や好みは、まだまったく掴めていない。
「(二人で出かけてみたりしようかな……猫カフェとか、好きかな)」
講義の時間が近づいていることに気付き、ニャアンは喫茶店を出て学校へ向かった。 - 69二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:56:14
*
「本日は“終わらない戦争”について話しましょう」
臨床心理学の講義だった。
モニターには『退役軍人の深刻な精神障害とそれがもたらす社会問題』という旨のテキストが表示されている。
ジオン共和国の樹立を目指した長く激しい戦い、そして戦後に進められた軍縮政策。
その影響を最も強く受けたのは現場で戦い続けた兵士たちだった。
現在、ジオンにおける退役軍人の自殺率は一般市民のおよそ1.5倍に達している。
退役軍人のPTSDや不安障害、薬物・アルコール依存、家族関係の不和など、社会全体でそれらの問題が取り沙汰されている。
国家元首アルテイシア・ダイクンが掲げる支援制度は彼らの心を救いきることはできなかった。
「戦場では“死”が日常です。銃声、爆発音、仲間の絶叫。人間の神経系は、それを“異常”として記録します。でも、その異常が“日常”として続いたとき────慣れます」
講師が語る。 - 70二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:58:13
「ドストエフスキーは人間が何にでも“慣れる”存在だと説きました」
「慣れ、とは絶望の中で生きる力であり、回復力であり、麻痺です」
「帰ってきた彼らの世界は苦しみのない世界ではありません、ましてや元いた世界でもないのです。帰ってきた兵士たちは苦しみの中で新しい日常を再構築しなければならないのです」
そこまで話すと講師はスライドを次のページに移す。
「皆さんの家族や友人知人にも同じような人間がいるのではないでしょうか。今はいなくても、ここにいる大多数の人間が否が応でも卒業後に関わることになるでしょう」
ニャアンはエグザベを思い浮かべる。
彼は自分のよく知るエグザベ・オリベに見える。
精神的に安定しており、クリニックの類に通っている様子もない。
お酒も付き合いでしか飲まないらしく、健全そのものだった。
ニャアンは自身の首に触れる。
「(あれは、いったい何だったの)」
彼に首を絞められた。
そういうことをする人とは思っていなかったから驚いたし、それをする彼の今にも泣き出しそうな表情が気に掛かった。
単に性的な趣向だったら、あんな顔はしない。 - 71二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:59:24
- 72二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 18:00:54
モニターには《脳の過剰なストレス反応に対する安全・安定・関係性の再構築》という文字が映し出されている。
「(どうしよう……講義、全然聞いてなかった)」
近くに座っていた女子生徒が、ニャアンの隣に移動してくる。
彼女はいつも三人組で行動している学生で、こうした二人組を作る場面になると、いつも余ってニャアンのもとへ来る。
おかげでニャアンも一人にならずに済むし、気楽な距離感もありがたかった。
彼女はディベートよりも何か別のことが気になっている様子で少し身を乗り出した。
「ねえ、ニャアンさんをいつも送り迎えしてる人って……彼氏?」
送り迎えしてくれている人────エグザベのことだ。
ニャアンは反射的に口を開いた。
「今日は、送ってもらってないです」 - 73二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 18:02:26
- 74二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 18:03:36
保守コメありがとうございます。
次の投下は0時前後の予定です。
講師の先生はただのそっくりさんです。 - 75二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 18:35:46
乙です
よかった怪しい実技の課題を出してきそうな講師じゃなくて - 76二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 21:30:04
このスレ主さんのエグニャアで一番成り行きが気になる二人かもしれない
- 77二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:10:38
*
学校を出ると、ニャアンは校門の近くに見慣れた車が止まっているのに気付いた。
「迎えに来てくれたんですか……」
「他にやることもないから」
ニャアンは少し気まずさを感じながら、そっと助手席に乗り込んだ。
「朝……におうとか言ってごめんなさい」
「事実だから特に気にしてないよ。僕の方こそ────」
「謝罪は聞き飽きました」
エグザベが黙り込むと、ニャアンは視線を窓の外へ向けた。
「趣味ですか、ああいうの」
そうではないと分かっていながら、ニャアンはあえて問いかける。
「趣味ではないよ……確かめたかっただけで」
「何を?」
エグザベは口籠る。
ニャアンは窓ガラスに映る彼の横顔を見つめながら、回答を待った。
しばらくの沈黙のあと、彼は普段よりわずかに低めの声で呟いた。 - 78二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:12:22
「自分の、居場所を」
「居場所?」
「もうしないから、この話題はやめにしないか……?」
「……居場所ってなんですか、あんなことされたのに、私が何も感じてないと?」
少し含みのある言い方をした。
ニャアンは首を絞められたこと自体に怒りや悲しみを感じていない。
むしろそこに救済を見出してしまっていた。
だがそれはあえて言わない卑怯を選んだ。
「君がちゃんと生きてるか確かめるために、君を殺してみたくなった」
微かに震える声。
その言葉に、ニャアンは黙りこくった。
ハイデガーは死を『まだ来ていない未来ではなく、すでに私の存在の地平にある可能性』であると語った。
大半の人間が『死』を未来の一点に押しやって、まだ起きていないこととして扱う。
だが死というものはどこへ行っても背後にぴったりとついてくる影のようなものなのだ。
人間はその影を見ないふりをして、未来の自分任せにしているだけで。
つまり生きること自体が、死に向かい続けることなのである。
だから彼の言う『生きていることを確認するために殺そうとする』は“死”を使って“生”を証明しようとする、二重の誤りだ。
これらは全て本や学校の授業の受け売りで、彼女自身の言葉ではない。
それにこの言葉は彼には毒にも薬にもならないだろう。
ニャアンはため息を吐いた。 - 79二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:13:28
- 80二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:14:55
- 81二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:16:44
- 82二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:18:52
- 83二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:20:34
- 84二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:23:12
「これでそうなったら苦労しないね……」
エグザベの顔は真っ赤だった。
首から肩にかけては、ニャアンの執拗な口づけで無数の皮下出血────キスマークが残り、見るも無惨な状態になっていた。
「あなたの番です」
ニャアンは彼の両手を取り、自分の首へ導いた。
「しないよ……」
「行為中じゃないと、意味ないですか」
「そういうことじゃなくて」
エグザベの手を放すと、ニャアンはもう一度彼の首に唇を寄せた。
そして今度は歯を立てた。
「……なっ!?」
皮下出血を起こしていたせいか、表皮をかすかに切っただけでも血が滲み出た。
ニャアンはその血をそっと舐めとった。
「ダメだよ、そんなもの舐めちゃ……っ!」
エグザベはびくりと半身を起こし、覆いかぶさっていたニャアンをそのままベッドに沈める。
彼の表情には焦りの色が浮かんでいる。 - 85二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:26:09
- 86二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:27:34
- 87二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:29:04
- 88二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:34:10
- 89二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 01:35:27
投下終わり。
次の投下は夕方以降の予定です。
スケベならずで申し訳ないです。
コメントありがたいです。 - 90二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 11:32:26
保湿
- 91二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 11:34:43
保湿
ニャアンの方からエグザベの苦悩に寄り添って行くのいいな - 92二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 18:47:25
あれから一週間が経った。
ニャアンはエグザベを観察していくつかわかったことがある。
手持ち無沙汰になるとぼんやりと窓の外を眺めること。
運転中を除き、会話をする時は必ず相手と視線を合わせようとすること。
彼が何か作業をしている時に声をかけると、その手を一旦中断して必ずニャアンの方を振り返る。
彼の作る食事は栄養バランスを最優先にしており味は二の次だった。
だが美味しいケーキや、外食や、ニャアンが用意した食事を食べている時の方が反応は良い。
つまり彼も美味しいものの方が普通に好きなのだ。
どんな映画を観ていても、彼の表情からは面白いのかつまらないのか判断がつかなかった。
しかしあまりに退屈な映画────例えば低予算で低クオリティ、ストーリーも破綻し、肝心のサメがほとんど出てこないサメ映画などを観ているときは違った。
彼は姿勢を崩し、時おりテレビモニターではなくニャアンのほうへ視線を向ける。
観るに耐えないが、同時視聴している人間が楽しんでいたら申し訳ない、という気持ちで様子を伺われていることくらいは彼女でもわかった。
一方で映画のワンシーンで、ニャアンが感動して泣きそうになっていると、彼がほんの少しだけ身体を寄せてくることがある。
それが慰めるためなのか、それとも自分も同じ気持ちだと伝えたいのか、そこまではわからなかった。 - 93二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 18:48:38
- 94二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 18:50:29
- 95二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 18:51:51
- 96二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 18:57:46
- 97二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 18:58:52
- 98二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 19:00:53
- 99二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 19:03:12
- 100二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 19:05:50
- 101二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 19:07:36
ニャアンの呟きに、エグザベは彼女が今朝窓辺に飾っていた小さなミモザの花を思い出す。
「君は僕に、そう思ってくれてるってこと?」
ニャアンはやっと、今朝に自分がそれを彼の部屋に飾っていたことを思い出し、慌て出す。
「ちっ、違う……私はたまたま……です! あなたの部屋が殺風景で、何もないのが悪いんですっ」
「本とか全部、電子で済ませちゃうからなぁ……」
エグザベは彼女の狼狽をまるで気づかないように、どこかずれた言葉を返す。
「……もし、本当にそういう意味で私が贈ってたら、嬉しかったですか?」
少し拗ねたような声。
「そういう意味じゃなくても、お花を貰ったら嬉しいよ」
どうしてこの人は、いつもそうなのだろう。
一歩踏み込んだところで、必ず優しく受け流してしまう。
まるで深いところを見せることを恐れているみたいに。
「私は、あなたとどういう関係なんでしょうね」
思わず口から零れた言葉だった。
学校で同級生に聞かれた「いつも送り迎えしてくれる人は彼氏か?」という問いが、まだ彼女の心のどこかに引っかかっていたのだ。 - 102二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 19:10:49
- 103二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 19:11:59
- 104二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 19:13:24
投下ここまで。
次の投下は0時過ぎか明日の夕方以降です。
やっとスケベが書けます。
保守とコメントありがとうございます。
フフフ…… - 105二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 20:07:43
なんだよもー
重いだけじゃなくて甘酸っぱいじゃん
いいぞー - 106二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 21:53:03
ニャアンのフレグランスのミドルノートがミモザだよね確か
- 107二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 22:18:34
花のような女の子・・・
- 108二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:00:35
*
エグザベの部屋。
濡れた髪をそのままに、薄着の二人はベッドの上に横たわり、言葉もなく深い口づけを交わしながら互いを確かめ合う。
湯上がりの余熱が肌に残り、しっとりとしたぬくもりがふたりを包んでいた。
「……ぁっ」
膨らみに触れられて、ニャアンは吐息混じりの声を漏らす。
「んっ、あっ……」
なだらかでやわらかな曲線の頂を刺激されると、喉の奥で溶けるような声を吐き出す。
すりっ、とニャアンは自身の下腹部を彼の下半身に擦り付けた。
『はやくちょうだいと』でも言いたげに、すりすりと腰を擦り付ける。
縋るような、ご飯を求める猫のような目。
約一週間ぶりでまだ2回目の行為だったが、彼女はずっと待ち侘びていた。
エグザベは応えるように彼女の腰に手を回し、彼女のいちばん熱を宿す場所に触れてみる。
すっかり準備が整っている様子だった。
エグザベは姿勢を変え、とろけるように熱いその場所に口をつける。 - 109二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:03:36
「やっ……! だっ、ダメっ きたないからっ」
こぼれそうなほどあふれているあたたかな液体を舌で舐めとるように、その場所を刺激する。
「ぁっ……んっ、」
舐めても舐めてもそれはあふれてきた。
「これがニャアン味か……」
からかうような口調でエグザベが呟く。
「ばか……」
ニャアンの顔は真っ赤で、恥じらいに震えている。
「君だって、僕の血を舐めてた」
彼女のほてった深奥に、エグザベは自身のものをいれる。
触れ合っている部分が溶けてしまいそうなほど熱い。
自分の中に入ってくる雄を逃すまいと、きつく締め付けているような感覚が、彼の情欲を掻き立て理性をいとも容易く取っ払った。
身体が奥深くに触れ合う度、彼女の喉の奥から小さな声が零れる。
下で起こっている目を逸らしたくなるような営みと反比例して、子猫の鳴き声のように可憐な声が響く。
互いの心臓の高鳴りを感じられるほど近い。
あたたかく、はげしい。
間違いなく生きている。 - 110二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:07:24
彼の無意識が、自身の両手を彼女の首へ導く。
もっと感じたかった。
彼女の“生”を。
それを止める理性は今のエグザベにはなかった。
あるいはこれが彼の隠されていた本性なのだろうか。
郷愁と共に消したはずの“18歳より前のエグザベ・オリベ”が暗闇の奥底から突き動かしているとしたら。
あるいは身勝手で矛盾した行動でしか、目の前にいる大切な人がちゃんと生きていると実感できない“欠陥”がこうして表出しているのだったら。
首を絞めらたニャアンは、苦しげに眉を顰める。
彼女の心臓は高鳴り、自身の中に侵入するものを締め付ける。
だめだ、すぐにこんなことはやめなければ。
頭ではそう考えているはずなのに、エグザベの肉体は今この瞬間の、生と死のあわいにある甘美な地獄に溺れかけていた。
ニャアンは霞む意識の中にいながらも、真っ直ぐとエグザベを見つめた。
揺らぐ視界の中で彼の顔だけを見て、震える両手を伸ばし、その頬に触れる。 - 111二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:09:06
- 112二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:10:26
「だいじょうぶだから、つづけてっ」
瞳を滲ませながらニャアンは声を上げ、下から彼のものを自分の一番奥に受け入れた。
ニャアンは噛み付くようなキスをする。
突き動かされて、エグザベは行為を再開した。
「わた、し、はっ、しなないっ、ぜったいに……!」
激しく突かれながら、息を乱しながらニャアンは告げる。
そのままエグザベに腕を回し、抱きしめた。
「ごめん……」
掠れた声が彼の喉から漏れる。
「もっとっ、きて」
謝罪の言葉などには構わず、ニャアンは彼の中の熱を呼び起こす。
言われた通り、彼は彼女の奥へ奥へと自身のものを突き動かした。
獣のように貪り尽くし、ニャアンも雌猫の鳴き声を上げた。
やがて果てると、エグザベは糸が切れたように力を失い、彼女に覆い被さるようにベッドに沈んだ。 - 113二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:16:17
しばらく二人の荒い息だけが部屋に響く。
「ごめん……」
「本当にそういうの、いらないです……」
しばらくするとエグザベはニャアンに覆い被さるのをやめ、隣に寝転ぶ。しばらく黙り込んだ後、ゆっくりと口を開く。
「NTがNTとして生きられる世界に……僕の居場所はない」
ぼんやりと天井を仰ぎ、かすれた息の中からこぼれた言葉。
「どうして……?」
ニャアンは両手で彼の頬を包み込み、無理やり自分の方に顔を向けさせる。
伏せられたエグザベの瞳には影が落ちている。
「僕は他者を導くことも、守ることもまともにできなかった」
導くことも、守ることもできなかった他者────かつて難民だった少女や、自らが隊長として率いていた小隊のメンバーたち、そして仕えていた主君。
「戦うことしかできない僕は────」
かつての難民の少女────ニャアンは彼の言葉を遮る。
「シャリアさんは……あなたに救われたと言ってました」
「……救われたのは僕だよ」 - 114二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:17:51
- 115二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:18:53
- 116二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:20:25
*
ニャアンは、学校で学んだ知識や本で読んだ言葉を思い出しながら考えを巡らせる。
ゴットホルト・エフライム・レッシングは『特定のことに直面しても分別を失わない者は、そもそも失うべき分別をもっていないのだ』と説いた。
“何があっても正常”な人間は立派なのではなく、そもそも“本気で感じていない”のだと。
人間は苦悩と情熱の中でこそ理性を試される。
理性とは、感情が衝突し心が崩れ落ちるその瞬間に姿を現す。
安定した理性はただの習慣にすぎない。
苦悩を乗り越えた先に“本当の理性”が生まれるのではないか。
つまり彼のあまりに安定した理性は数々の苦難の中で心を守るため────感情の衝突や心の崩壊を意図的に排除し続けた末に、残ったものなのではないか。
一度排除された感情の衝突と心の崩壊が戻ってきてしまえば、彼は遅れてやってきた感情の波に飲まれてしまうのではないか。
それが今、自分の目の前で起こっているとしたら。 - 117二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:21:46
- 118二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:23:27
- 119二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:25:30
- 120二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 00:26:30
投下おしまい。
次の投下は明日の夕方以降か0時前後。
コメント嬉しいです。
スケベ薄めですいません。
精進します。 - 121二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 08:11:08
保湿
- 122二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 14:42:23
今日たまたま見つけたけどこの文体は……
エグニャックス界のドスケベシリーズの人? - 123二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:31:02
一週間後。
『今日は実習で何時に帰れるかわかりません。明日も朝早くから実習があるので、今日はマチュのところに泊めてもらいます』
看護実習先の病院で、ニャアンは携帯電話を操作しエグザベに短いメッセージを送った。
すぐに携帯電話の電源を落とし、ニャアンは実習に戻る。
実習が終わる頃にはすでに時刻は20時を迎えようとしていた。
ニャアンは実習先からほど近い、かつて自分が暮らしていた家へ向かった。
玄関の前に立ち、合鍵を差し込む。
懐かしい感触と共に、かちゃりと錠が外れる音が響く。
「ニャアン! おかえり!」
ドアが開く音が聞こえたのか、マチュが笑顔で駆けつける。
以前三人で暮らしていた家。
今はマチュとシュウジの二人で暮らしているが、家の中はニャアンがいたころとほとんど変わっていない。
遅れてシュウジも玄関にやって来る。 - 124二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:33:40
- 125二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:34:52
- 126二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:36:36
*
「映画、めっちゃ面白かったね! あれがお蔵入りだなんてもったいないね!」
流し台の前で泡だらけの手を動かしながら、マチュが振り返る。
「ね。すごく映像も綺麗だった」
ニャアンは洗った皿を布巾で拭き取りながら、穏やかに答える。
「ねー、本当に明日には帰っちゃうの?」
マチュは甘えたような声を出す。
「ずっとニャアンにはこの家にいてもらいたいよ、毎日美味しいご飯が食べられるし」
「私がいたら迷惑じゃない?」
「そんなわけないじゃん」
マチュは肘でニャアンの肩を軽くつつく。
ニャアンはくすぐったそうに肩をすくめて、口元をほころばせる。
「作り置き、いっぱい作るから。冷凍できるやつにしておく」
「ありがと!」
マチュはにっと歯を見せて笑う。
けれど次の瞬間、少しだけ視線を伏せる。 - 127二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:37:54
- 128二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:39:49
*
翌日。
ニャアンはマチュとシュウジの住む家を後にし、実習先の病院に向かう。
実習の後は学校に戻り、必修の講義を受ける。
それらが終わって校門を出るとやはり見慣れた車が止まっており、助手席に乗り込む。
ニャアンは運転席のエグザベの顔を見て目を丸くする。
エグザベの目の下には濃いクマができていた。
「どうしたんですか……? ひどいクマ」
「なんだか昨晩は寝つきが悪くて、仕方がないからトレーニングして気を紛らわせてたんだ」
エグザベが苦笑いを浮かべる。
「徹夜明けってことじゃないですか。大丈夫ですか、運転なんてして……」
「こういうのは慣れてるから、3日くらいなら一睡もしなくても影響は出ないよ」
「どうして眠れなかったんですか」
ニャアンが切り出すと、エグザベは少し間を置いた後に答える。
「一人で寝るのは久しぶりだったから、かな」 - 129二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:42:00
「一人じゃ寝られないなんて、小さな子供みたい」
思わずニャアンはそんなことを口走る。
「うん、そうだね。だから今夜は一緒に寝てほしい」
冗談とも本気ともつかない声音に、ニャアンは思わず眉をひそめた。
どうしてこの人は、そんなことを平然と口にできるのだろう。
「仕方ないですね……」
ニャアンの顔は赤い。
────ふと、彼女の脳裏にひとつの懸念がよぎる。
彼は酒やタバコや薬物に依存をしていない。
だが、もし彼の依存先が私だったら。
烏滸がましい考えとは自覚している。
それでも、もしそうなら。
今の関係は“相互安定”が成立しているのではないか。
ニャアンは彼の“安全基地”として機能しており、彼女はそれを満更ではないと思っている。ならば無理に断ち切る必要はないだろう。
いま彼に必要なのは、離れていても心穏やかでいられるような、そんな“安心”なのだ。
それは焦らず少しずつ育てていけばいい。
そんな考えに耽っていると、エグザベが静かに言った。
「そういえば、軍に戻ることにしたんだ」 - 130二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:43:27
- 131二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:44:41
「君に何も相談せずに決めてごめん」
「別に……あなたの人生じゃないですか」
ニャアンは窓の外を見つめながら言った。
「多分、サイド3勤務になる。運良く地球での勤務だったとしても今いる場所からは離れちゃうだろうし」
その言葉に、ニャアンは横目で彼を見つめる。
申し訳なさそうな顔をしていた。
だがどこか、寂しさを隠そうとしているようにも見えた。
それは彼女の願望も投影されているのかもしれない。
「私がちゃんと学校を卒業できたら……軍属で働けたりしますかね」
「一緒に来てくれるの?」
エグザベの表情に、かすかな光が差す。
「当たり前じゃないですか。むしろ私を置いていくつもりだったんですか」
「いや、そんなつもりは……」
「あなたは危なっかしいところがあるので、私はどこまでもついていきますよ。エグザベ少佐」 - 132二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:46:20
- 133二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 17:48:56
投下ここまで。
次の投下は0時過ぎか明日の夕方。
保湿コメありがとうございます。
恥ずかしいから言えなかったけどバレちゃったなら仕方ないですね。
以前にもスケベSSは書いてました。
誤字が多いですがスケベです。
甘めのドスケベスレ
(CP閲覧注意)慰めるよ…|あにまん掲示板自分を…bbs.animanch.com苦めのドスケベスレ
(CP閲覧注意)未亡人か……|あにまん掲示板私がそうなるなんてbbs.animanch.com - 134二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 20:00:50
ドスケベの人で認知されていきそうなの草
- 135二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 20:07:15
甘めの方にシャレにならない鬱展開入ってるのも草なんですよ
- 136二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 20:49:44
またの名を【エグニャックス界の直木賞受賞者】と呼びたい
(甘めの方のpart4終盤のレスにあった呼称) - 137二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 20:52:30
お互いの間にまだまだ問題や距離感がある
でも恋人同士、ってシチュはこの二人では読むの初めてかも
新鮮だわ - 138二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:13:11
*
今日はニャアンの部屋のベッドで、二人は向かい合うように横たわっていた。
「今の平和が一時的なものだとしても、ちゃんとそれを噛み締めないともったいないよね」
エグザベがぽつりと呟いた。
低く穏やかな声だった。
「突然どうしたんですか」
ニャアンはまっすぐに彼の瞳を見つめた。
彼の感情の機微を見逃さないように、まばたきすら忘れて。
「戦争は人間をただの数字にしてしまう。殺しても殺しても、死体が積み上がるのではなく、撃墜数として数えられるだけ……きっと僕は、人間を人間として見られなくなっていた」
淡々と語るその言葉に、彼の心の奥底でまだ消えずに燻っているものがあると伝わってくる。
ニャアンは静かに問い返した。
「ずっと……それを考えていたんですか?」
「いや、考えるようになったのは最近のことだよ」
ニャアンはしばらく黙ったまま、枕の端を指でなぞる。
「私が……クランバトルで撃墜したのは、2機」 - 139二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:14:37
そして二人の人物の名前を呟く。
「ガイアとオルテガ……」
彼女の心の中で今もまだつっかえている、二人の人間の名前。
「……?」
「私がクランバトルで命を奪った人たちです。初めてMSで戦った相手でした……」
「すごく好評だったらしいです、あの試合。人が死んでいるのに、恐ろしいですよね」
ニャアンは淡々と語る。
「面白い試合の中だったら、殺人歴が戦歴としてすごいと言われる。本当に、何もかもが正気と思えません」
エグザベは思い出す。
彼女が代打で出た勝負の対戦相手
かつて黒い三連星と呼ばれたエースパイロット3人組のうちの2人だったはず。
あまりこのような表現はしたくないが、元エースパイロット相手にニャアンは悪魔のような戦いぶりだった。 - 140二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:16:02
「教授のツテで……ウーセンのマッシュ市長と手紙のやり取りをしたことがあるんです」
「……え?」
エグザベの声が低く揺れる。
黒い三連星の最後の生き残りの名が出るとは思っていなかった。
「言いました、彼らの最後のクランバトルの対戦相手が私だったことを」
ニャアンの指先はシーツを握りしめている。
「今更クランバトルのことで出頭したって、証拠不十分でまともに取り合ってくれない。でもあなたからの通報だったら軍警も動いてくれるはず……そうでなくても報いを受ける覚悟はできていると」
その声には懺悔も開き直りも含まれていなかった。
エグザベは言葉を失う。
自分が宇宙にいた間、彼女は地球で自分の過去と向き合い続けていたのだろうか。
「マッシュ市長からの返事は?」
しばしの沈黙ののち、ニャアンは呟く。
「あなたは彼らに引導を渡しただけで、私から与える罰などない、と」
ニャアンは自嘲気味に笑う。 - 141二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:20:26
「マッシュ市長には、とても幼稚なことをしてしまったと思ってます……でも彼のおかげで今私は、ガイアさんとオルテガさんは戦争を終えられなかった人たちだったと理解できます」
あの時は痛くて、苦しくて、まともに考える余裕なんてなかった。
「だから私は彼らとの戦いを後悔しないことにしました。でもその後は……」
そこまで言うと、ニャアンは口をつぐんだ。
「ここから先を言うと、きっとあなたは私を庇う」
エグザベの友人、その先で彼女が引き起こした厄災も。
きっとエグザベは『僕が君をジオンに引き入れたせい。僕だって共犯者だ』とでも言うはずだ。
ニャアンはそのような甘い言葉は聞きたくなかった。
私の罪に、未だ相応しい罰は与えられていない。
ニャアンにとっての罰は救いと同義だった。
だから彼女は烏滸がましいと分かっていながらも考える。
罪を犯した人間は、いかにして救われるのか
神が赦すのか、否。
神は在るが、それは人の心の中にいる。
人間に罪悪感が備わっているのは神に見られているという意識ではなく、人間の内なる良心の叫びだ。
ドストエフスキーは説いた『苦しみを経てのみ、人は真に再生する』と。
ニーチェは言った『あなたが経験したことは、この世のどんな力も奪えない』と。 - 142二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:22:33
罰は終わりを意味するのではない。
外から下される罰は、その罪を悔いている人には、新しい始まりを与える意味がある。
罪と向き合う痛みは償いであり、償いは再び生きる権利の証だ。
大事なのは罰の先の、罪と向き合いながら最後まで生きること。
それこそが真の罰なのだ。
ニャアンは自らの恥ずべき罪────大量殺戮兵器を起動させた悪魔でさえも、自らを形成する一部として認めた。
罪から逃げない。
それがニャアンの決断だった。
この罪と罰は私に課された責務である。
「私は私の罪と向き合わなければいけない。死ぬまで、もしかしたら死んでしまった後も」
ニャアンは起き上がり、ベッドから出る。
カーテンを開き、普段彼がするように窓の外を見た。
今日はとても月が綺麗だった。
「この罪と運命を一緒にできるのは宇宙で私だけ。誰も私の身代わりにはなれないし、分け合うこともできない。この罪を犯した私自身が罰を受けることに意味がある」
罪と向き合い続ける、それが自分が今生きている理由なのかもしれない。 - 143二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:27:26
「だから私はあなたに寄りかからない。一人でも立てるから」
ニャアンは続ける。
「それでも……手を繋いで、寄り添って生きたいとは思ってます」
そう言うと、彼女は手を差し出す。
「わがままでしょうか」
月明かりだけが差し込む部屋では、ニャアンの表情をうかがうことはできなかった。
エグザベはその手を見つめる。
やがてベッドを降り、静かにその手を取った。
あたたかかった。
そのぬくもりは彼に『生きていていい』と告げる光のようだった。
────エグザベもまた、生きることから降りられなくなった。
彼には生き続ける責任が生まれたから。
彼女が“罪”を理由に生きるのなら、自身の“生”はその罪を抱えて生きる彼女に寄り添うためにあってもいいのではないか。 - 144二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:29:15
- 145二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:30:57
- 146二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:34:06
ストーリーはこれでおしまいです。
ドスケベなしエンドであまりにも物足りないので良いドスケベが思いついたらスレが残っている限り投下したいです。
自分はエグニャアのドスケベが読みたいし書きたいだけのシコシコドスケベSSを書いているだけのドスケベ大好きなので本当にドスケベがほしいんです。
フフフ……エグニャックス! - 147二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 05:37:05
スレ主さんお疲れ様でした!
一旦保湿します - 148二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 06:47:00
一旦ストーリー完結乙でした
首輪プレイとかしてほしいっすねここの二人には - 149二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 11:14:54
スレ主さんが過去作に使ったシーンやシチュを持ち込んたり少し意味をずらして使う設定スターシステムが大好きですよ。世界観がリンクするのよき
そしてこの時空におけるマチュさんはニャアンのスケベ事情に興味津々やねんwやはりドスケベ時空だからかw
ザベさんも落ち着いたしシュウマチュと4人で遊ぶのよさそうだよね。前作でエグザベ大家族だった設定もあったし、シュウマチュはクソ生意気な弟妹みたいにみえるかもとおもったけどスケベ挟まらないなあw - 150二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 13:45:00
- 151二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 16:02:26
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- 152二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 16:04:57
エグザベは教導隊所属になるのかな
- 153二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 16:13:12
自分はメリッサだった
- 154二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 17:07:33
私はハウルの「世界の約束」だったなぁ
- 155二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 17:57:28
「エグザベ、助けて……」
エグザベがその声に顔を上げると、首輪を嵌められているニャアンが部屋の前に立っていた。
「なんで首輪なんてつけてるの……!?」
エグザベは読んでいた本を窓際に置き、腰掛けていたベッドから立ち上がった。
ニャアンも部屋へ足を踏み入れる。
「医療用の首輪です。実際に使われることはないですが、色々な事態を想定して作られてはいるんです。実習先でたまたま、捨てる予定だったものが貰えて……試しにつけてみたら、外れなくなりました……」
首輪は医療布材のようなものでできており肌を傷つけるようなものではない。
だがそこから伸びる長い紐がどこか監禁を思わせる。
本来は病室のベッドにでも繋いで、脱走を防ぐためのものなのだろう。
しょんぼりと立ち尽くすニャアンの姿には痛々しさよりも、なぜか抗いがたい背徳の気配が漂っていた。
「どうやって外すんだ、これ……」
エグザベはニャアンに装着された首輪に触れる。 - 156二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 17:58:49
「大丈夫? 苦しくない」
「はい……人体になるべく負担がかからないように作られてるので」
エグザベは首輪の構造を確かめるため、慎重に指先で探る。
だが仕組みがわからず、少し眉を顰める。
やがて、首輪から伸びる紐の接合部に小さな留め具のようなものを見つけた。
エグザベがそれに触れた瞬間────
「ぁっ」
図らずも紐を引く形になってしまい、ニャアンの身体はわずかに引き寄せられ、喉奥から吐息が漏れた。
「ごっ、ごめん! どこも痛めてない!?」
「ん……大丈夫ですよ」
ニャアンの頬はなぜだが赤く染まっている。
「そもそもどうやってつけたんだ、これ」
ニャアンがもじもじとした様子で俯く。
「紐、引っ張るのもう一回やって……」
「え?」
「紐、引っ張たら、外れるかもしれないです」
「そうなのか……?」 - 157二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:01:45
エグザベはためらいながらも、そっと紐を引く。
するとニャアンの身体はいとも容易く彼に寄りかかる形になる。
そこでエグザベは気付く、彼女の心臓が激しく脈動していると。
「もしかして……興奮してる?」
「興奮って、どうしてそう思うんですか」
ニャアンは真っ赤な顔で俯いて、所在なさげに視線をうろうろさせている。
「ちゃんと目を見て話して」
彼はそっと“手綱”を引いた。
「ぁっ、う……」
ニャアンはエグザベにしがみつき、物欲しそうな目で彼を見つめる。
「ニャアン、その目は何?」
「エグザベはどうして紐を握ったままなんですか……?」
ニャアンの声はかすかに震えていたが怯えているというより目の前にいる男を誘っているようだった。
「ニャアン、きみ、わざとやってるな」
「外れなくなったのは本当に想定外です……」
「ダメだろ、医療器具をそんなことに使うなんて」 - 158二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:04:29
エグザベはため息をつく。
しかしその手はいまだに首輪の紐を離せずにいる。
その事実に気付くと、彼はわずかに喉を鳴らした。
「反省してます……」
「僕が君の通う学校の先生だったら、反省文を書かせるよ」
「でもあなたは私の先生ではないですよね」
ニャアンはすりすりとエグザベの身体に自身の身体を擦り付ける。
「すごく良くないことをしたので、あなたしか与えられない罰をください」
静寂。
二人の間に漂う空気が、急速に熱を帯びていく。
首輪の紐がわずかにきしむ。
次の瞬間にはエグザベは彼女の肩を掴み、ベッドに押し倒していた。
「君、かなり変態だぞ。しかもこんなことに僕を突き合わせるなんて」
その声は呆れを含みながらも熱を帯びていた。
手にはまだ首輪の紐が握られている。
それを軽く引くと、ニャアンの喉が小さく鳴った。 - 159二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:06:12
そのまま口付けを交わす。
口内を蹂躙するような激しいキス。
二人の舌が艶かしく絡み合い、どちらが自分の舌なのかもわからなくなった。
「ぅっ……」
口付けを終えると、二人の唇のあいだに細い糸が残る。
「苦しくない?」
エグザベの問いに、ニャアンは黙って頷く。
「僕しか与えられない罰って、何」
エグザベが問いかける。
ニャアンが彼を見上げながら逡巡する態度を見せるとわずかに首輪を引かれ、彼女は今にも消え入りそうな小さな声を上げる。
「ください……あなたを」
ニャアンは自身の上に着ている服を掴み、胸のすぐ下までたくし上げる。
彼女の細くて引き締まった腹部が晒される。
「いつもと変わらないよね、それって」
エグザベがニャアンの綺麗な腹斜筋を指先でなぞると、彼女の身体がびくびくと震える。
「自分で脱ぎなよ」
ニャアンはベッドシーツに顔を埋め、震える指で再び服を掴む。それを胸の上────首輪から伸びる紐に阻まれるところまで引き上げた。 - 160二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:07:50
- 161二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:09:27
「今晩は優しくされない方がいいのかな」
ニャアンは無言で彼を見つめる。その目は潤み、これから訪れるであろう罰に飢えているようだった。
「やっぱり君、反省してないよね」
低く囁きながら、エグザベは首輪の紐を軽く引く。
ニャアンの顔がシーツから引き上げられる。
「本当は病気で苦しむ人のためのものだよ、これ」
「あなただって……たのしそうにしてる」
ニャアンは震える声を上げる。
それを挑発と受け取ったのか、エグザベは彼女の肩を掴み、背中を向かせる形でベッドに押し付ける。
「……!?」
ニャアンは状況を理解していない様子だった。
「腰、上げて」
首輪を軽く引かれると、まるでよく訓練された犬のようにニャアンはすぐにそれを実行した。
部屋着のロングスカートがわずかに乱れ、スリットから細い脚が覗く。ウエストゴムのそれは、軽く引っ張るとすぐに脱げてしまった。
残った薄布も躊躇いなく奪い去り、腰を掴んで、彼女のもっとも恥ずかしいであろう場所を曝け出させる。
「ゃっ……」
尊厳のない姿にされ、ニャアンは思わず顔を伏せる。 - 162二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:12:15
「こら」
エグザベは首輪の紐を軽く引き、ニャアンの顔を上げさせた。
「うぅ……」
ニャアンは哀しげな声を上げているが、晒されているその部分は熱を帯び、滴が今にも溢れそうになっていた。
エグザベはその外周を指で撫でたり、内側を刺激して、いやらしく湿った音を鳴らした。
ニャアンに聞かせるように、その行為を繰り返す。
「くっ……はぁ……」
ニャアンは蕩けた表情で快楽に身を委ねる。
彼女が腰を落としかけるたびに、エグザベは首輪を引いて制した。
ニャアンは両腿を震わせながら必死に腰を上げ続ける。
「ほら、ひどいことになってる」
エグザベは濡れた手を、ニャアンの目の前へと差し出した。
「ぅ……」
ニャアンはそれを見て、今にも泣き出しそうな声を漏らした。
「ニャアン、ちゃんと反省した?」 - 163二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:13:52
- 164二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:14:54
- 165二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:16:22
- 166二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 18:17:48
投下終わり。
ネタくれてありがとう。
セイラさんはきっとどの時空のどの分野でも辣腕を振るってくれると思ってます。
国家元首としての任期を終えたら一年戦争から付き合いのあった天パのメカニック(副業ハロ屋さん)あたりとのんびり海でリゾートしててほしいです。
どの曲も聴いてみたらめっちゃ気ぶれたので自分用エグニャア感じられる曲プレイリストに入れました。ありがとうございます。
自分は平井堅氏の『僕の心をつくってよ』や鬼束ちひろ氏の『私とワルツを』谷山浩子氏の『ガラスの巨人』あたりで気分高めていました。
あと参考文献としてヴィクトール・フランクル氏の『夜と霧』にお世話になりました(心理学や哲学に関する分野)
スケベネタ思いついたらスレが残る限りまた投下します。
フフフ……エグニャックス! - 167二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 20:02:24
すばらしいドスケベでした!
- 168二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 21:33:03
なぜこの二人のドスケベにはひとつまみの背徳がこんなにも似合うのか
- 169二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 21:36:38
元上官と部下という事を考えると、どえらい事ですよ
- 170二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 21:41:18
組織上の立場だと上官と部下なんだけど、二人の心情だと兄妹的なところもあると思うんだ
- 17114825/10/10(金) 21:47:47
まさか形にしてくださるなんて……ありがとうございます
エグニャックス文学は健康寿命を延ばすともうすぐ証明される、きっと - 172二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 07:30:43
保湿
- 173二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 10:40:44
昨日ようつべで偶々見つけた藤井風の「I Need U Back」も良いなぁ、と歌詞和訳を見てふと思った
エグニャアは本編後しばらく離れ離れになってからまた始まる、みたいなイメージがあるので - 174二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 11:43:02
- 175二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 11:44:11
- 176二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 11:46:37
- 177二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 11:53:52
- 178二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 11:56:01
おまけおしまいです。
皆さん良い曲いっぱい知ってて助かります。ありがとうございます。
石川由依氏カバーの『悪魔の子』を聴いたらこんなんもう…!ってなってました。
ネタがあったらスレが残る限りまたスケベを投げに行きます。
フフフ……エグニャックス! - 179二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 19:31:48
おまけのおまけを期待して保湿
- 180二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 21:30:25
短いレスをこんなに膨らませるとは流石の直木賞作家!ありがたやありがたや
遠恋は可哀想だから赴任先で一緒に暮らせるようにさっそく取り計らってくれないかな上司。シャリアならしてくれるかな?かも?
しかし、ニャアンさん愛され過ぎてお肌ツヤッツヤしてそうだな。看護系は女子多めだろうから化粧品なに使ってるのかとかめちゃ聞かれてそう
一晩で一箱使い切っちゃう系のあにまん時空少尉(少佐?)のおかげなんですけどねたぶん - 181二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 23:19:29
- 182二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 23:20:30
- 183二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 23:21:36
スケベじゃないおまけばかりで申し訳ないです。
フフフ……エグニャッ日常 - 184二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 07:52:09
さすが俺たちのシャリアブル
やったね一緒にいられるね
そしてなんか不穏なワード出てきたから保守 - 185二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:13:49
◯スケベなおまけ
夜。
ジオン軍基地に隣接する家族住宅にて。
「マンハンターがジオン管轄地域のセキュリティを破壊……!? すぐに対応します」
エグザベは通信端末を握り、短く指示を飛ばした。
マンハンターとは、地球連邦軍の極右派組織が裏で支援するテロリスト集団であり、地球に住むスペースノイドに対して無差別な虐殺行為を繰り返している者たちである。
かつては不法難民を取り締まる地球連邦の警備機構だったが、一年戦争で地球連邦が敗北したのち、その活動目的は次第に『不法難民の排除』から『スペースノイド────特にジオンの人間の虐殺』へと変質していった。
エグザベの背中を見つめながら、ニャアンは息を呑む。
「ニャアン、君はシェルターに避難を」 - 186二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:14:54
- 187二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:16:54
「……ブランク明けとは思えない活躍ぶりでしたね」
彼女の声には安堵とほんの少しの呆れが混じっていた。
「シャリア准将が早めに情報をキャッチしてくれたから。それに、基地のすぐ近くに住んでてよかった」
民間人の被害はほとんど出なかった。
ニャアンの目の下には濃いクマができており、昨夜からずっと眠れていないであろうことが伺えた。
「……あなた、普通に戦闘員になってませんか」
「まあ……非常事態だから。動ける人が動かないとね」
その言葉にニャアンはわずかに目をじとっとさせる。
「不安な気持ちになったので、ペナルティです」
「え……?」
ニャアンは彼を抱きしめたまま、口付けを交わす。
それで彼女はペナルティを終わらそうとしたが、エグザベは離れようとするニャアンを逃さず、深い口付けをする。 - 188二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:18:31
- 189二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:19:36
- 190二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:22:58
- 191二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:24:51
- 192二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:26:37
「寝ててもいいよ。ちゃんとお風呂に入れてあげるから」
「ばか……そんなの無理……ぁっ」
すでに互いの体液でとろとろに溶けたその場所に、彼のものがいれられる。
「ぅ……ぁぅ……」
ニャアンはか細い声を発し、微睡と恍惚の混じった表情を見せる。
それがむしろ色香を漂わせ、彼の衝動は止まることを知らなかった。
「ぁ……ぁ……」
律動に合わせて彼女の喉奥から息が漏れる。指先の一つも動かせないといった様子だった。
一方で、彼女の最深部は目の前の男のものが欲しくて堪らないのか、強く締め付けて離そうとしない。
「かわいいね、君は」
エグザべは、今にも涙があふれてこぼれ落ちそうな、潤んだニャアンの目を見つめる。
「愛してるよ」
「……わたし、も」
エグザベの言葉に、ニャアンはわずかに目を細めて、息も絶え絶えに言葉を紡ぐ。
「あい、してる」
もう一度、二人はキスをした。 - 193二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:31:46
スケベおしまい。
マンハンターの名前出しちゃったからちゃんと回収しないとね…
良いスケベネタが思いついたらまたどこかでシコシコ書いてると思います。
ネタくれた人サンキュな。
ジーク・エグニャックス! - 194二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:47:37
書き殴っただけの思い付きを素晴らしいドスケベに昇華してくれて有り難うございます!
ジーク・エグニャックス!! - 195二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:56:29
やはりスレ主はエグニャックス界の文豪……
乙でした ジーク・エグニャックス - 196二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 18:59:24
ジーク・エグニャックス!!
- 197二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 19:12:44
ちょくちょくペナルティ・キッス概念が飛んできて笑顔になる
お疲れ様でした! - 198二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 20:28:11
フフフ…次回作もセクノヴァ!
- 199二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 23:21:46
ドスケベスレあったんだ…
休日にドスケベエグニャックスやったー!
ジーク・エグニャックス!! - 200二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 23:45:43