- 1二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 18:41:11
- 2二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 18:42:33
- 3二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 18:45:06
前回のハイライト
ぎゆう:メダルおじさん
しのぶ:命名アワオ
みつり:ワオーンワオーンワオーン
おばない:セクシーギャル
以上です - 4二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 18:46:31
- 5二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 18:47:35
- 6二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 18:53:02
- 7二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 18:55:06
- 8二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 18:56:31
- 9二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:08:56
- 10二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:12:07
- 11二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:14:19
- 12二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:15:52
- 13二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:17:14
老人の話によればエルフは西の森の中に住んでいるという
「このままノアニールの村の人たちを放置しておくこともできませんしね」
関わってしまったからには仕方がない
これも勇者たるものの宿命だと諦めてエルフの隠れ里を探すことにした - 14二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:18:34
- 15二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:20:17
- 16二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:22:00
- 17二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:23:21
- 18二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:25:15
- 19二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:26:31
「今の話、本当かしら?本当だとしても逆恨みだわ
だって、ノアニールの村の人たちには関係ないことだもの」
しゃくぜんとしないみつりに他の仲間たちもおおむね同意する
「しかし、ゆめみるルビーを持ちだしたのが当のエルフとは」
「どこを探せば見つかるのか見当がつきませんね」
そう話していると突然、池のほとりで一人の人間の老人に声をかけられた - 20二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:27:36
「お前さんたち、ゆめみるルビーを探そうとしてくれているのか?
…じつはエルフの娘と駆け落ちした男はわしの息子なんじゃ
息子は決してゆめみるルビーを奪おうとするような男ではない
しかし駆け落ちしてしまったことには謝りたい
じゃが、エルフの女王は一切話を聞いてくれなくてのう」
手分けして聞き込みをしてみるもなかなかにエルフたちに話を聞くだけでも難航して時間をとってしまった
エルフの娘と人間の男はここから南西にある地底の湖に向かったところまでは目撃されていたらしい
何か手がかりがその地底の湖にあるだろうか? - 21二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:40:59
- 22二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:43:34
- 23二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:45:44
- 24二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:49:58
- 25二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:51:15
「ちょっと覚えすぎじゃないですかね」
「勇者のみが扱えるという雷の攻撃呪文か…冨岡、貴様本当に勇者だったんだな」
「心外!!」
「蘇生呪文やキメラのつばさと同じ移動呪文もあるのね」
「これでメダルおじさんのところに行きやすくなるな」
「どれだけ気に入ってるんですか、メダルおじさん」 - 26二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:53:14
- 27二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:54:43
- 28二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:56:55
- 29二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 19:58:22
「…これは」
「すごい、回復したわ!」
「HPもMPも全快、すごい力です」
「さらに地下に進むための休憩所ということか」
「万全の態勢で臨まなければいけない場所がこの先に待っている…ということでしょうか?」 - 30二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:00:15
- 31二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:02:06
- 32二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:04:55
- 33二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:06:20
- 34二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:08:34
- 35二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:09:52
このレスは削除されています
- 36二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:12:59
- 37二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:14:03
「この書置きを残して、おそらく、この湖に身投げを…」
「あの女王は娘がそそのかされてゆめみるルビーを持って駆け落ちしたと思っていたようですが」
「このゆめみるルビー、道具として使用するとまひの効果があるようだな」
「わざと自分たちの体をまひさせて水に落ちたらもう二度と浮き上がってこれないようにした…と」
「結婚を反対されて無理心中を選んだ…」
「そんな…そんなのってないわ!!」 - 38二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:15:08
みつりが大粒の涙をぼたぼたと溢れさせて叫ぶ
「どうして?どうして二人が死ななければならないの?」
「甘露寺…」
「死ぬしかなかったわけじゃないのに…っ」
おばないが小さな手を伸ばしてみつりの頬に伝う涙を拭う - 39二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:16:39
「天国でって約束したって…か、叶うかわからないのに…
も、もう一度、人間に生まれ変われたらって約束したのにっ、男の子になっちゃって
お嫁さんになれないなんて思わなかったのに…」
「甘露寺、君は…」
「伊黒さんごめんなさい…私、私…男の子になっちゃっても伊黒さんが好きなの!!
だから…私のこと伊黒さんのお婿さんにしてくれる??」 - 40二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:17:55
おばないは驚いて目を見開いたが反射的に口から言葉がこぼれた
「俺のほうこそ、女になったせいで君の『お嫁さんにしてほしい』という願いを叶えられないと思っていたのに」
(…だが、だからこそ、この体は明らかに以前の卑しい血の入った体ではないと確信が持てる)
すうっと深く息を吸い込んで答える
「喜んで…君が俺でいいと言ってくれるなら
自分がどんな自分でも、君がどんな君でも、俺は君のことが好きだ」 - 41二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:19:56
目の前で起こった展開にぽかんと半ば口を開けてぎゆうはかたわらのしのぶに
「あれはどういうことだ?」と視線で訴える
以前の伊黒と甘露寺は確かにお互いに好いていたように思えたが
決して恋人同士だとかいう間柄ではなかったはずなのだ
しのぶは思わず笑いをこらえてこっそりとぎゆうに耳打ちする
「冨岡さんはあの世から見てませんからねえ
あのお二人は亡くなる直前に来世で結婚する約束をなさってたんですよ?
それはそれは素敵なプロポーズでした」
「そうか…今が来世か」
なんとなく合点がいったような気になる - 42二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:22:41
「伊黒さん、甘露寺さん、ご結婚おめでとうございます!」
「??…しのぶちゃん、ちょっとそれは気が早くないかしら?だってまだ…」
「甘露寺さん、ここ、どういう場所だと思います?」
「特別な時にしか訪れないエルフの聖地…?」
「はい、エルフがお互いに愛の誓いをたて結婚の儀式をする場所です」 - 43二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:23:55
知らぬ間にエルフ式の結婚式をしていた…らしい
「俺たちは…エルフじゃないがいいのか?」
おばないが明らかに動揺している
「だってきっとアンさんと人間の男性もここで結婚の儀式をして
夫婦になってから身投げされたんじゃないですかね
だからきっと人間にも有効ですよ」
「身投げするだけならわざわざモンスターをかいくぐってまでここには来ないだろうな」
「それとも、無効にしたいんですか?」
「「それを無効にするなんてとんでもない(わ)!!」」 - 44二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:25:58
地底の湖から出てしばらくぶりに日の光を浴びる
みつりとおばないは多少照れながらも幸せそうに並んでいる
微笑ましいなと思いつつふと疑問が浮かんだ
「ところで」
「なんですか?冨岡さん」
「何故そんなに詳しかったんだ?」
「ああ、地底の湖とエルフの儀式についてですか?」
「そうだ」
「エルフの女王の部屋をご覧になったでしょう?
たくさんの蔵書が並んでいた中に
運よく聞き込みで得られた場所についての本がありましたのでこっそり拝借したんです
…ご心配にはおよびません、ちゃんと今からお返しにいきますよ」
「…」
有能、ではあるのだがなんとも危なっかしく倫理観が心配になる仲間に呆れた - 45二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:27:54
- 46二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:29:05
- 47二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:31:39
- 48二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:32:51
- 49二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:34:04
- 50二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:35:34
- 51二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:37:22
- 52二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:38:24
- 53二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:39:28
- 54二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:40:55
- 55二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:41:58
- 56二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:43:31
- 57二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:44:39
ノアニールの時が動き出した
この村の住民たちは自分たちがほんの少し居眠りをしていたと感じているようだ
実際には村中が生い茂った草に埋もれるほどの時がたっていたのだが
けれどそれは住民たちに知らせずにこの村を発つ
何もなかった、何もなくこの村の日常は変わらなかった…勇者一行はお互いに無言で頷く - 58二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:46:07
一瞬でその場を去る4人
ぎゆうが習得した移動呪文ルーラを初めて使った
キメラのつばさを使うようにこれまで訪れた場所に一瞬で移動する呪文だ
それを使って訪れた場所は…メダルおじさんの館だった - 59二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:47:22
- 60二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:49:03
- 61二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:50:38
- 62二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:52:22
- 63二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:54:42
「ところできんのかんむりは返さなくてもいいのかしら?」
「…」
手持ちの装備品でああでもないこうでもないと試行錯誤して
みつりにきんのかんむりをかぶせようとしたとしたところで指摘されようやく思い出した
カンダタから取り返したこのきんのかんむり、ロマリア王に返さず私的に装備していいような代物ではなかった - 64二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:55:50
- 65二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:57:19
- 66二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:58:33
- 67二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 20:59:58
- 68二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:01:35
- 69二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:02:47
- 70二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:03:57
- 71二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:04:57
- 72二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:06:13
- 73二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:07:43
- 74二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:09:23
- 75二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:11:28
- 76二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:12:35
- 77二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:13:42
- 78二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:15:13
「旅の道中で使う他にも何かと便利そうな特技ですよねえ」
「悪だくみに使おうとするな」
最近のしのぶがどこか調子に乗りすぎているような気がしてぎゆうが釘を刺す
「浮かれすぎだな胡蝶」
同じように思っていたおばないもぎゆうと同意見なのが不本意ではあるが同意する
「…敵討ちという悲願が叶ったんです
人生を楽しんでみようと思ったっていいでしょう?」
そう言われてしまうと何も言えなくなる
確かにそれはそうなのだが…ただその楽しみ方の出力に経験不足による不器用さをどうにも感じてしまう - 79二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:16:15
- 80二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:17:34
- 81二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:18:49
- 82二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:20:03
- 83二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:22:42
- 84二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:23:52
- 85二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:26:15
- 86二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:30:47
- 87二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:33:33
- 88二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:34:57
- 89二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:39:49
- 90二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:42:14
とりあえずはこれで買い物は終了だろうか
やれやれと一行は店を出ようとする
すると店の店主に声をかけられる
「お客さんたち、アッサラームに来るのは初めてかい?
この町は買い物だけの町じゃねえ、名物のベリーダンスが見れる劇場は行ってみたか?
人気の踊り子ビビアンちゃんは必見だぜ」 - 91二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:43:57
「すごい、この町、劇場なんてあるのね!」
「そういえば町の南のほうに大きな建物があったような気がしましたがそこでしょうか?
昼間にそこの前を通ったときには気づきませんでしたね」
「ねえ、少しくらいいいでしょう?行ってみたいわ」
「今日はもう今から出立するには遅い時間だ
この町に泊まることにして明日の朝、砂漠に出発するとしようか
今夜は少し羽を伸ばしてもいいだろう」 - 92二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:45:23
- 93二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:47:48
- 94二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:49:57
- 95二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:51:50
「あの踊り子が?とても危険人物には見えなかったが…」
と、ぎゆうは言いかけてふととある考えに思い至り口を閉じる
「…こういった町にはつきものではあるな」
察したおばないも言葉を濁す
みつりとしのぶは少しの間を置いて「ああ!!」「ああ…」と同時に声を出した - 96二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:53:40
そういった女性に男の身であったときには声をかけられ誘われることもあったが
今の姿でいるとあんな普通の対応をされるのだなと新たな知見を得る
「まあ今の冨岡さんにはあの反応ですよね
…私だったらどうなんでしょう?やっぱり普通にお誘いを受けるんでしょうかね?」
「しのぶちゃん!?」
「胡蝶、何を言い出す?」
突然のしのぶの発言にみつりとおばないは驚きを隠せない
「だって気になりますし面白そうじゃないですか」
「…やめておけ、注意喚起も出ているような相手だ」
「いいじゃないですか少しくらい」 - 97二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:55:02
- 98二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:56:26
- 99二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 21:57:47
- 100二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:00:07
「待って、しのぶちゃん!危ないわ」
「大丈夫ですよ、いざとなれば逃げだせます
でんこうせっかのスピードは伊達ではないですよ」
「いかにもな罠に自らかかりに行こうとは…らしくないな胡蝶」
「罠かどうか確かめてみますよ
罠じゃなければ…まあ、男の身になったので一度くらい経験してもいいかと」
「えぇ…でも…」
「甘露寺さんには伊黒さんがいらっしゃいますから必要ないでしょうけどね」
しのぶの言葉に閉口しておばないは珍しく露骨に視線をそらし、みつりは瞬時に顔を赤くする - 101二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:01:14
- 102二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:03:06
- 103二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:05:26
- 104二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:06:42
- 105二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:08:44
- 106二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:10:13
- 107二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:11:52
- 108二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:13:39
- 109二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:14:50
- 110二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:16:20
- 111二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:17:36
- 112二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:19:38
- 113二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:21:44
- 114二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:24:24
「思っていたのとは違いましたがおススメですよ?」
「え?マッサージのお店?…なあんだ、私てっきり…」
「胡蝶、甘露寺に勧めるな
…本当にそれだけの店だろうな?」
宿屋に戻る道すがら誤解されたままなのもなんなのでとしのぶはあのぱふぱふ屋の説明をした
笑い話にできるのまで含めてまあ経験してみるものだなと思っていたのに
宿屋でそれぞれの部屋に入ってすぐにぎゆうに部屋凸と説教を受けることになるとは - 115二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:26:00
「危機意識が足りなさすぎる」
「厄介ごとを起こすな、首を突っ込むな」
あまりにも目に余るしのぶの言動、行動はそのうち笑い話ではすまなくなると説得する
「まあ、言いたいことはわかりますし、以降注意しますが…」
正論の説教を受けるなんて思ってもみなかったので意趣返しがしたくなる - 116二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:29:21
「冨岡さんこそ危機意識足りていませんよ?」
「は?」
「ダメじゃないですか、女の子が夜半に男の部屋に一人で来たりしちゃ」
笑顔を作って、でも声は低めに出しながらぎゆうの顔の横の壁に腕をついた - 117二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:31:43
「何を言っている?」
ぎゆうが呆れて言う
「この身では男相手には警戒する必要があるだろうが胡蝶と甘露寺は意識上は女だろう
俺だって自分の意識は男のままだ」
壁についたしのぶの腕をぐっとつかんで下ろさせる
あまり力を入れていなかったのだろう、簡単にその腕は動かせた - 118二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:34:00
「まあ、それはそうですけど…」
面白くない顔をしてしのぶはぎゆうを自分の部屋へ戻るように促してドアを開けた
「でも、意識は肉体に引っ張られることもありますから…
冨岡さんが思っているよりかは私も甘露寺さんも男ですよ?」 - 119二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:36:11
- 120二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:39:29
求めているまほうの鍵の情報について詳しく知る人物がいるとの情報を宿屋の主人が教えてくれた
その人物は砂漠のほこらに住んでいるという
砂漠のほこらはアッサラームの町から砂漠に入ってすぐに南に方角をとり
ずっとずっとまっすぐ進んでいった先にあるのだという - 121二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:43:07
- 122二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:48:45
よくもまあこんな場所にほこらが立っていて、しかもそこに住んでいる人物がいるものだ
「食料とかどうしてるのかしら…」
こんな毒の沼地ではまともな植物は育たないので自給自足なんてできないだろう
ならばほかの町まで買い物にいくとして出入りのたびにこの毒の沼地を超えるのも不便なんて言葉では片づけられない
「おい、冨岡、お前の呪文で何か対策はできないのか?」
「無理だ」
「一度片道だけでもたどり着ければあとはルーラでなんとでもなるでしょうけど…」
「うぅ…やっぱり覚悟キメてみんなでがんばらないとだめかなあ」 - 123二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 22:55:18
残りHPに気を付けつつ、一気に毒の沼地を渡り切った
「ぐ…そこまでHPが削れたわけではないが」
ぎゆうは毒によって体力が徐々に減っていく感覚がなかなかに堪えがたいようだった
敵モンスターから攻撃を受けたときの毒と違い毒は自分の体内に直接的には入ってはいないと思うのに
このようなダメージを食らうということは沼地の毒は経皮吸収でもしてしまっているのだろうか - 124二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:17:14
- 125二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:19:25
- 126二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:20:56
- 127二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:23:58
現在いるここ砂漠のほこらは砂漠の中で南東に位置しているはずだ
それが目的地のピラミッドは北方、先に向かえと言われたイシスは西方
ちなみにアッサラームから砂漠に入った地点は砂漠の北東である
つまりこのだだっ広い砂漠をぐるっと一周しろということだ - 128二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:28:52
- 129二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:31:11
- 130二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:35:13
- 131二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:41:52
「ようやく着いたか…」
「厳しい旅だったわね
暑いのももちろんなんだけどやたらと固いモンスターがいたりして」
「これで胡蝶のしのびあしがなかったらさらに苦戦していただろうな」
「正直モンスターのエンカウントを下げなければ死活問題ですよ」
「…?しのぶちゃん大丈夫?ちょっと顔赤くない?」
「多少無理をしてましたからね
軽い日射病かもしれません」
「日射病は気温の低い場所で十分に休まないと治らない…だったかね
しかし、このイシスの暑さでは休めるものだろうか」
「イシスのルーラ登録はできた、飛ぶぞ」 - 132二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:46:31
すぐさまぎゆうは移動呪文ルーラを唱えた
イシスよりも涼しく、水(噴水?)のイメージがあるロマリアを目的地にした
「冨岡!!急に使うな!!身構えれないだろうが」
ルーラ酔いしやすいおばないから苦情をうけたがしのぶを早く休ませたほうがいいと判断した
ぎゆうは苦情を聞かずにさっさと宿屋の手続きに向かった - 133二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:50:01
- 134二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:53:29
- 135二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:54:56
中途半端な気もしますがとりあえず今回はここまでで切ります
次回またイシスから再開予定
用意ができたら投下するスレをたてますのでよろしくお願いします - 136二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 06:16:11
スレ画をストーリーに沿って変えたい気持ちもあるのですが
変えたらわかりにくくなるから固定のがいいんですかね
仲間は転職で容姿変わるけど勇者は固定だから今のがベストな気もする - 137二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 14:53:13
保守
- 138二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 21:42:23
保守していただけたので少しだけ続きを書いていきます
- 139二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 21:45:23
- 140二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 21:51:53
ここイシス城には数多くの猫が放し飼いで飼育されている
ネズミ捕りのためだろうか?
「ねこちゃんでいっぱいなんて素敵なお城ね」
みつりがうきうきと猫たちに手を伸ばす
よく人に慣れた猫はすりすりとその手に体をすりつけごろごろと甘える
「変わった城だな…」
「この城の城主は女王様らしいですからね
女王の趣味なのかもしれません」
「女王…」
思い出したくないロマリアの女王の記憶が思い起こされてぎゆうは眉間にしわを寄せる - 141二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 21:54:41
- 142二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 21:59:08
- 143二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:01:15
- 144二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:03:21
- 145二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:18:41
「きっと容姿のことばかり周囲に言われ続けているのだろうな」
「会話の前に釘を刺しておかないとまともに話を聞いてもらえないのかもしれませんね」
美人過ぎるのも苦労があるというものだ
「でも女の子だったときのしのぶちゃんや
今の伊黒さんや冨岡さんもみんな美人だけどあんな感じじゃないわよね」
「女王という身分のせいもあるだろう」
「ふふ…」
「何がおかしい胡蝶」
「いえ、ちょっと…以前の冨岡さんの女王様姿を思い出してしまって」
「忘れろ」
「あれはドレスが似合っていませんでしたね
あのイシスの女王のような格好なら似合うかもしれませんよ?」
「断る」 - 146二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:21:12
- 147二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:23:58
意外でもあり、それと同時にありそうな話だとも思う
炭治郎の家に伝わっていたヒノカミ神楽が実は日の呼吸であったように
わらべうたの中に伝承を混ぜ込んであることだってありそうだ
「子供はどこかにいないだろうか?」 - 148二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:26:46
- 149二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:32:34
- 150二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:37:42
「ところで」
おばないが先ほどから考えていた疑問を声にする
「ピラミッドはわかるが地下に作られた墓場とはどういうことだ?」
ピラミッドには地下墓場があると受け取っていたが
言われてみればピラミッドはそもそもそのすべてが墓場のような気がする
となれば地下墓場とは… - 151二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:43:07
城のあちこちを聞いて回って情報を集めるとどうもこの城の地下には王墓があるらしいということがわかった
しかもほしふる腕輪という貴重なアイテムもその王墓にねむっているらしい
「腕が鳴りますね」
盗賊の血が騒ぐのかしのぶはやる気をみせる
立派な王宮の正面から回り込んだ場所に地下への入り口を見つけた - 152二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:46:44
- 153二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:48:41
- 154二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:52:17
- 155二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:53:29
だが、ぎゆうたちが喜びを表す前に目の前にある棺がごとりと動いた
- 156二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:54:55
- 157二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:57:32
- 158二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 22:59:58
- 159二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:01:26
- 160二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:04:32
「お前は正直者だな
よろしいどうせもうわたしには用のないもの」 - 161二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:06:26
- 162二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:09:45
「はあああぁ…焦ったぁ…」
「絶対に戦闘に入るかと思っていたのだが」
「こんなこともあるんですね」
「剣を抜かずにすむならそれにこしたことはない」
なかなかに話の分かる骸骨で助かった勇者一行であった - 163二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 09:08:29
保守
- 164二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 18:09:16
保守ありがとうございます
画像の用意はあるのですがスレの残り的にピラミッドが終わらなさそうなので
またある程度撮りだめ、書きだめしてから新規でスレ立てますので保守は不要ですが
雑談等に使っていただいても大丈夫です