チェンソーマンの映画をレゼ視点を妄想してたらSSになってたので投下するスレ

1二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:00:54

ただレゼ視点の妄想でしか無いのでとてもとても場面がわかりにくいのである　そして描写としては映画準拠です

モルモットととしてマトモな教育を受けることも無く、人としての普通の生活すら与えられずソ連の工作員として働く日々

心臓を取るように命じられた今回のターゲットは自分と同じ武器人間の少年。そして自分と同じようにマトモな教育を受けることも無く育ち、16歳にして公安のデビルハンターとして悪魔と戦い続ける日々を過ごしている、らしい。

…しかし、どんな境遇だろうと関係なく仕事はこなす。ターゲットが電話ボックスに入った、中に入り不意打ちで首のピンを引けば終わり。

そう考え入ろうとするも、目に飛び込んで来たのは灰皿代わりにされたコーヒーを飲もうとするターゲットの姿。
……異常としか言えない、そんな行動を選択するようになる今までの生活など想像すら出来ない。

気付けば首のピンから手を外し話し込む。その中で突然苦しみだすターゲット、そして何処からか取り出した一輪の花。

驚くことにターゲットは涙ぐむ見ず知らずの自分を心から心配し、元気付けるために手品…？で花をプレゼントしてくれたのだ。

2二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:01:55

…当初の予定を変更しターゲットをバイトしているカフェに呼ぶ、あくまで任務遂行のためである。

カフェに行きバイトを始めると先にターゲットが着いていた。お礼としてコーヒーをプレゼントする。

接し方口調笑い方話す話題…全て相手を籠絡するために仕込まれたもの。プレゼントされた花も飾っておく、あくまで籠絡するための材料として。

デンジくんの反応はとてもわかりやすい。

普段は自分が感じたことをそのまま話すが、私と話すときには少しカッコつけた反応をする。…おそらく同年代の女性とのやり取りは少なかったであろうことが伺える。確実に言えるのはデンジくんは確実に自分のことを好いているということ。

─正確に言えば嘘で作られたレゼという女性の虚像のことが、好き。

デンジくんと会って一週間となった。今日も

─デンジくんが私と一緒なら学校に行きたかったと言ってくれた。

…そうこれはチャンスだ、人の居ない所にデンジくんを呼び出す絶好の機会。これはあくまで任務遂行のため。

>>12

3二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:02:55

夜の学校をデンジくんと巡る、この間も籠絡するための努力は欠かさない。

相手がこちらを見れば笑顔で返す、基本だ。

なにかに理由を付けて接触を増やす、基本だ。

弱みを見せ相手に取り入る、基本だ。

些細なことでも相手を褒める、基本だ。

デンジくんと教室で話す。

…やはり普通の生活というものすら分かっていない。自分の置かれている状況がどれぐらい悲惨なモノか理解していない。

幼い頃からマトモな教育すら受けず、若くして国の犬として命を握られ、デビルハンターとして活動をし続けるというのがどれだけ悲惨な事なのか。

…あくまでデンジくんの話である。

学校という場所を様々に巡る、プールもその一つ。誘うシチュエーションは複数考えていたが、今回は少し強引だったようにも思う。

だが、プールでは単純な接触や裸体を晒すことにより籠絡がより強固なモノとなる。…そう、あくまで任務として。

ボムの弱点は水ではあるが…あくまで任務遂行のための一時的なモノ。

遊ぶときには相手以上に楽しそうにする…基本だ。

デンジくんの知らないことを教えてあげる…基本だ。

4二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:03:55

教室に戻り外を見る、雨は強くなる一方だ。なんとなくイソップ童話の話をする。

カランとピンが揺れる音がする

デンジくんは都会のネズミがいい…それは…平和というものも知らないから？それとも…頭がまとまらない少し考えたい。一度教室を離れ水で顔を洗う。

私は何を考えている？───デンジくんに普通の生活を教えてあげたい。これは…任務遂行のため？

足元に水たまり、何故ここに？足音…デンジくんではない。

おそらくデンジくんを狙った殺し屋、外の急な雨も考えれば台風の悪魔の契約してる可能性も高い…何故私を狙う？ひとまずここは無害なレゼのまま屋上まで逃げる、おそらく台風もそこに居る。

………これは……任務遂行のため……？私は…何にそこまでイラついた…？

飛行機が飛んでいる。おそらくこの状況も監視されているのだろう。

5二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:04:55

夏祭り、様々な出店があり巡るだけでも時間があっという間に過ぎていく。マスターに教えてもらったマル秘スポットにデンジくんを連れて行く。…今からは花火のために空からの監視の目が緩くなる……はすだ。

私は──デンジくんと二人で普通の生活がしたい、二人で逃げて田舎のネズミとして暮らしたい。今なら二人で逃げ切れる…かも知れない。ねぇデンジくんも私と一緒に普通の生活をしよう？大丈夫私ならデンジくんを理解してあげる、だって私はデンジくんと…

な…んで…？デンジくんは普通の生活を知らない…はず…。私と…私と…私と同じ…はず

…ああそっか

ただの勘違い

デンジくんは本当に都会のネズミだったんだね

……私はデンジくんを好きだったんだろう。自分と同じ境遇で理解し合える…普通の生活を知らないデンジくんという虚像が

このキスは…任務遂行のため…？

6二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:05:56

浜辺で目が覚める。デンジくんが…私を目覚めさせた。

任務はもう終わり、アレだけ暴れればデンジくんの存在を隠し通すことは不可能だろう。空の監視も離れていく。離れたいったということは近い内に私は始末されるということだろう。…マキマが居る以上公安から始末される方が早いかも知れないが。

デンジくんは…まだレゼが好きなのだろう。虚像は虚像と伝えてあげるのも優しさなのかも知れない。

…たぶん私もデンジくんという虚像が好きだった。

7二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:06:56

へ？と間抜けな声をあげてしまう

全部嘘と言ったのに

レゼという女性は虚像とちゃんと伝えたのに

もしかしたら…デンジくんは人殺しについて行くことがどういう事かを理解していないのかも知れない

デンジくんは…好きと言ってくれた。

レゼでは無く…私をまだ好きと言ってくれた。

今の生活を捨て去り私と逃げることを選んでくれた。

──あの本当に楽しかった学校での思い出を本当と言ってくれた。

──私も本当のデンジくんが好きなんだ。

思わず駆け寄りデンジくんに抱きつく。

そしてキスを、夏祭りのあの時出来なかった本当のキスを…

──デンジくんは普通の生活を持っている。ソレを…ソレを…

8二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 23:07:56

募金をした。…こんなもので私の罪が許されるはずは無いだろうに

花…花といえばデンジくん…デンジくんと言えば…

頭の中ではわかってる。

駄目だ

やめろと止める声が鳴り響く。

それでも足は止まらない、浮足立ちドンドン早足になっていく。

─デンジくんと一緒に…一緒に逃げて…それだけが私の普通の生活

会ったらデンジくんに本当の私を知ってもらおう。幻滅するかな？いやデンジくんなら全部受け止めてくれる。それと…デンジくんのこともっともっと知りたい。好きな食べ物や好きな動物なんでもいい全部全部知りたい。水族館にも行こう、デンジくんは行ったことあるのかな？いつか…いつか学校にも一緒に通おう、デンジくん本当はね私も…