バトロワをやるやんけ 悪魔の実ロワ2

  • 1バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:25:17
  • 2バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:27:33

    パールは焚き火に薪をくべ、静かに呟く。

    「オレは仲間が欲しいわけじゃねぇ。ただ、生き残る。それだけだ」

    夜の森を風が抜け、焚き火の炎が揺らめく。

    それぞれが沈黙の中、自分の中にある“生存”への意志を確かめていた。


    ――こうして三人の夜は、静かに更けていく。

  • 3バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:28:45

    月が濁った雲の切れ間から覗き、廃墟の街を鈍く照らしていた。

    割れたガラスと焦げた鉄骨が風に鳴る。

    その音の中を、佐川司がゆっくりと歩いていた。

    コートの襟を立て、足元に転がる空き瓶を蹴飛ばす。

    煙草をくわえたまま、口角を上げる。

    「……ハッ。どこもかしこもクソッタレだな。

     まるで神室町の残骸みてぇだ」

  • 4バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:31:17

    砂が舞う。

    風ではない――。

    周囲の瓦礫が“吸い込まれて”いる。

    佐川は立ち止まり、薄く目を細めた。

    「……おいおい。こりゃまた、やべぇ奴がいるな」

    次の瞬間、影が路地裏から滲み出る。

    それは“闇”そのもの。

    夜の奥底から形を持って溢れ出したような男――

    黒岩満だった。

  • 5バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:33:18

    その眼は炎のように光り、口元にはいつものあの皮肉な笑み。

    「佐川……あんたもこの地獄に来てたか……」

    佐川は笑みを返した。

    「お前……黒岩か。

     なるほど、ここまでクズが揃うと笑えねぇな」

  • 6二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:33:54

    > 夜の奥底から形を持って溢れ出したような男

    何も間違ってないのはルールで禁止スよね

  • 7バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:34:39

    闇が路地を覆い、佐川の足元まで迫る。

    瓦礫が闇に飲まれ、崩れ落ちていく。

    黒岩はゆっくりと歩み寄りながら言う。

    「こいつはな、“力”だ。

     ヤミヤミの実とかいう代物。触れりゃ何でも呑み込む。 

     あんたの乾いた砂とは、相性最悪だぜ?」

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:34:49

    おーっジャッジアイズと龍が如くが並んどるやん

  • 9バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:36:46

    佐川は煙を吐き出した。

    その煙が夜の冷気に溶けていく。

    「ロギア同士の潰し合いか。上等だな」

    地面の砂がふっと舞い上がり、彼の体が崩れ落ちるように“砂化”する。

    黒岩はそれを見ても、まったく動じない。

  • 10バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:38:51

    「お互い、ろくな人生じゃなかった。

     けどよ、俺はこの力で――もう一度、“頂点”を取るつもりだ」

    「……あぁ? お前に頂点なんざ似合わねぇよ」

    佐川が現れた瞬間、拳が黒岩の頬を掠める。

    だが、その拳が闇に呑み込まれ、逆に地面に叩きつけられる。

    「ぐっ……!」

    黒岩は笑う。

    闇の中から伸びる腕が、まるで地獄の触手のように蠢いていた。

  • 11バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:40:16

    「ここは神室町じゃねぇ……誰が生き残るかは、実力だけだ」

    佐川は歯を食いしばり、砂の渦を巻き上げて反撃する。

    闇と砂がぶつかり、夜の街が悲鳴を上げた。

    建物の壁が剥がれ、ガラスが粉々に砕ける。

    だが――黒岩は一歩も引かない。

  • 12バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:42:18

    「力の差ってのは、こういうことだよ、佐川」

    「……フッ、言ってろ。

     “勝ち馬”に乗り続けたお前が、今度もそうできると思うなよ」

    互いの間に緊張が走る。

    どちらもすぐには引かず、ただ殺気だけが満ちていく。

  • 13バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:43:49

    やがて、黒岩がわずかに闇を引かせた。

    「……今は、殺る時じゃねぇ。

     面白くもねぇ地形で死ぬのはごめんだ。

     どうせ、生き残りは1人……それにあんたの事だ、またどこかで潰し合うんだろ」

    「あぁ、次に会った時は……覚悟しとけ」

    砂と闇が、同時に霧散する。

    二人は互いに背を向け、別々の方向へ歩き出した。

  • 14バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:44:56

    夜風が残る廃墟を吹き抜け、
    遠くの空で、稲光が一瞬だけ世界を白く染めた。

    その光の下で、
    佐川の笑みと黒岩の瞳だけが、同じ色で輝いていた――。

  • 15バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:46:48

    夜の森は、ねっとりと湿った風に包まれていた。

    腐葉土の匂いが鼻を突き、どこからともなく低い嗤い声が響く。

    「……ここはいい場所だな。臭ぇし、ぬるぬるしてやがる」

    龍星が木にもたれながら笑っていた。全身を毒に染めたような肌が、月明かりに不気味に光る。

    その視線の先に、静かに座り込む男――宮沢喜一がいる。

  • 16バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:49:42

    「お前か、龍星ってやつは」

    熹一は淡々と口にした。口調は穏やかだが、その目は冷えていた。

    龍星は鼻で笑う。

    「知ってんのか、俺のこと」

    「噂ぐらいは聞いとる。悪臭を漂わせながら、人間でも獣でも、殺して愉しむ外道だってな」

    龍星は腹を抱えて笑った。毒気を含んだ唾を吐きながら、口角を吊り上げる。

    「面白ぇな。そんな話してる暇あんなら……試してみるか? 俺がどんな外道かよ!」

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:50:34

    地味に同作品キャラのバトルが続いてるっスね

  • 18バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:51:59

    地面に紫の煙が広がる。腐敗と毒の瘴気が溢れ出し、木々の葉が一瞬で枯れていく。

    熹一は一歩下がり、掌を見つめた。そこには肉球のような紋様が浮かんでいる――ニキュニキュの実の力。

    「なるほどな……なら、試すのはお前も同じや」

    龍星が突進した。悪臭を振りまきながら毒の爪を振り下ろし、笑いながら叫ぶ。

    「ひゃはは! 死 ねェぇぇ!!」

  • 19バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:53:46

    だが――
    喜一の姿が、風を切る音とともに消えた。
    次の瞬間、龍星の背後に“空気が弾けた”ような衝撃が走る。
    喜一の掌が、龍星の胸に向けて押し出されていた。
    「弾け飛べ。」
    ドンッという音と共に、空間が歪む。
    龍星の身体が、反発の力で空気ごと押し飛ばされる。
    皮膚が裂け、瘴気が逆流し、毒の爆風が森を薙ぎ払った。

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:54:19

    >ひゃはは、4ねえぇぇ!

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:55:24

    ドクドクもパラミシア最強格だけど触れずに攻撃できるニキュニキュはやっぱ強いっスね

  • 22バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:56:03

    「な……なんだ、これ……!?」

    龍星は叫びながら、地面を削りながら吹き飛ぶ。

    その声は次第に遠ざかり、やがて爆ぜるように消えた。

    残ったのは焦げた木々と、強い悪臭だけ。

    喜一は掌を下ろし、しばらくその場に立ち尽くす。

    自分の手のひらに残る衝撃の余韻を確かめるように、静かに息を吐いた。

    「……どうやら、上手くいったみたいやな。」

    月光が差し込む。

    誰もいない森に、ただ一人、男の影だけが残る。

    その顔には勝利の喜びよりも、どこか静かな決意が宿っていた。

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 22:59:09

    お見事っ相性勝ち&原作再現だぁ!

  • 24バトロワ運営トダー25/10/09(木) 22:59:31

    木々が折り重なり、葉の隙間から月が鋭く覗く。

    その森の奥に、二つの気配がぶつかり合っていた。

    「ウオォォ……」

    低く唸る声とともに、巨大な影がゆらりと立ち上がる。

    ウーラオス――リュウリュウの実・モデル:アロサウルスを喰らいし古代の戦士。

    黒き体毛が月光を弾き、双拳が石を砕くほどの圧を放っている。

  • 25バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:01:07

    対するは、小さな紫色の塊――メタモン。

    彼はドアドアの実の能力で、いくつもの“扉”を周囲の空間に開いては、

    一歩進んでは別の場所に現れるという奇妙な動きを見せていた。

    「……メタ……」

    メタモンがぴょん、と跳ねながら、ぽよんと笑う。

    その言葉に、ウーラオスの眉がわずかに動いた。

  • 26バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:03:34

    「貴様……逃げる戦いは、好かん。」

    「メタモン!!!」

    そう言うや、メタモンの体が扉の中へ吸い込まれる。

    ウーラオスが振り抜いた拳は空を裂き、

    直後、背後に開いた扉からメタモンが飛び出した。

  • 27バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:04:53

    ウーラオスの背中に衝撃が走る。

    しかし――その体は微動だにしない。

    獣の如き闘気が、周囲の空気を震わせていた。

    「……面白い。

     空間を渡る小さき者、力では及ばぬが……その技、悪くない。」

    ウーラオスの口元が、初めてわずかに笑みを作る。

    だがその瞬間、地面に裂け目が走った。

    重い足音――まるで大地そのものが動くような響き。

  • 28バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:05:57

    「……!」

    メタモンが気づいた時には遅かった。

    ウーラオスが踏み込みと同時に大気を押し潰す。

    その足元、衝撃で開いた地割れがドアの空間を弾き飛ばしたのだ。

    「メ……メタ、!?」

    「ふん。空間も、“力”でねじ伏せられる。」

    ウーラオスは牙を構えた。

    古代の竜の咆哮が、森に響き渡る。

    風が唸り、木々がざわめく――その中で、メタモンは小さく体を震わせながらも笑った。

  • 29二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:06:53

    エアドアが上手く決まればワンチャンあるで!

  • 30バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:08:08

    「……。」

    扉が再び開く。

    その先に広がるのは闇の空間――どこへ繋がっているのか、誰にも分からない。

    ウーラオスは追わず、静かにその場に立ったまま、夜空を仰いだ。

    「……この世界、強者ばかりか。」


    闇に溶けていく足音。

    静寂の森に、ただ二つの呼吸だけが残った。

  • 31バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:09:26

    吹き荒れる風の中、雪と砂が混じり合う。

    薄青い光が凍てつく大地に反射して、わずかに二つの影を映した。

    ひとりは、軍服の上に戦闘スーツを纏った男――ゴア隊長。

    灰色の瞳が冷たく光を帯び、機械式のライフルを肩にかけていた。

    体の周囲にはわずかに光の粒が漂い、次の瞬間には空気と同化して消える。

    ピカピカの実による「光速移動」の制御。訓練のように、正確無比な動き。

  • 32バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:11:49

    もうひとりは、氷の衣をまとった女――エデン・ワイズ。

    彼女の足元では、霜が静かに広がり、地面を白く染めていった。

    その姿はまるで、氷の女王。

    沈黙の中で、先に口を開いたのはエデンだった。

    「……この寒さに、平然としていられるとは。人間ではないのかしら。」

  • 33バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:13:46

    ゴア隊長は表情を変えず、短く答える。

    「私の名はゴア。人間だ。

     だが、貴様は……どうやら違うようだな。血の匂いを感じる。」

    エデンの唇が、かすかに笑みに歪む。

    「吸血鬼のよ。恐れなくていいわ、その力はあの弁護士に奪われてしまったからね。」

    言葉と同時に、空気が凍りついた。

    気配だけで温度が落ちる。

    氷の華が、ふたりの間に一瞬で咲いた。

  • 34バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:16:04

    ゴア隊長は腰の銃に手をかける。

    だが、即座に引き金を引くことはない。

    光速の反応神経が、ただ相手を観察していた。

    「……能力者、か。氷結操作。

     ピカピカの実の光を屈折させるに足る温度だ。」

    「あなたも同じ。

     人の動きではない――まるで、光そのもの。」

  • 35バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:17:18

    エデンの声が氷のように静まり、雪が止む。

    ゴアは眉をわずかに動かした。

    互いに、一歩も動かない。

    だが空気だけが、鋭く震えていた。

    「……試す気はないの?」

    「分析はもう済んでいる。」

    「なら、何を見ているの?」

    「敵の数。貴様を狙う者がいないか。」

    その言葉に、エデンの目がわずかに見開かれた。

    ゴアの声は、まるで報告書のように淡々としていた。

  • 36二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:17:45

    強者同士の掛け合いは麻薬ですね⋯

  • 37バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:18:18

    「不確定要素が多すぎる。敵対は非効率だ。

     目的が生存であるなら、今は共闘が最適。」

    エデンは沈黙の後、小さく笑った。

    その笑みは、氷より冷たく、月より美しかった。

  • 38バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:19:47

    「……理屈の通る軍人ね。嫌いじゃないわ。

     でも、共闘するなら一つだけ忠告を。」

    「何だ。」

    「私の血に触れた者は――凍るわよ。」

    「了解した。」

    淡々としたやりとりのあと、ふたりは背を向け、それぞれの方向へと歩き出した。

    戦闘には至らず、ただ互いを分析し、存在を認めた。

    だが、去り際にエデンが振り返り、かすかに囁いた。

    「……また会うわ、光の男。」

    「生きていればな。」

    薄明が雪面を照らし、氷と光が交錯した。

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:20:12

    優勝候補同士で組むのはルル禁スよね

  • 40バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:21:15

    草原が、灰色の風に包まれていた。

    地平線の先、昼と夜の境に立つ二つの影。

    その一方――伝説の元海賊、四国めたんは、ゆっくりと煙草に火を点けていた。

    その煙は空へと溶け、やがて全身から立ち上る白煙へと変わっていく。

    「……やれやれ。こっちはせっかく新しい力を確かめようと思ってたのに、

     先に来るのは“あんた”か。」

  • 41バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:22:29

    風下から迫るのは、野獣のような気配。

    拳の骨が軋み、筋肉が盛り上がる音が聞こえた。

    ――“骨切り”ユースケ。

    裸に近い格闘衣装のまま、肩を鳴らしていた。

    「へっ、海賊か何か知らねえが、ここはルールもねえ。

    1人しか生き残れねぇんだ、“やれる時にやる”だけの話だ。悪魔の実ってのがどれほどのもんか――試させてもらうぜ。」

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:22:45

    へーっちゃんとスモーカー要素回収するんだ

  • 43バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:25:18

    めたんは薄く笑う。

    「試すねぇ……あたしを試す奴は、いつも途中で煙になるんだけど。」

    彼女の体がふわりと揺らぎ、白煙が一瞬で広がる。

    ロギアの“煙人間”――モクモクの実の力。

    その身は風と一体化し、視界が一気に遮られた。

    ユースケは構わず前に出た。

    「ハッ、隠れてんじゃねえ!」

    足元を強く踏み込み、骨の音と共に肉体が膨張する。

    全身の筋繊維が盛り上がり、皮膚が黒褐色に変化。

    ――ゾオン覚醒、ウシウシの実 モデル:バイソン。

    牛頭のごとき怒声が大気を震わせた。

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:27:04

    やばっ骨切りユースケが噛ませに見える

  • 45バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:27:20

    「“骨切り”流、突進撃――ッ!!」

    大地が割れる。

    野牛のような圧力が煙の中を突き抜け――

    次の瞬間、めたんの姿が霧散した。

    「……すり抜けた?」

    「ご名答。」

    頭上から声がした。

    ユースケが見上げた時には、すでに空が白く染まっていた。

    煙が渦を巻き、巨大な腕を形作っていた。

    それはまるで“煙の巨人”。

  • 46二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:27:30

    おーっモクモクしちょるだけの雑魚能力でも覇気が無けりゃそこそこ強そうやのう

  • 47二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:28:44

    でましたね初期ワンピゲー特有の"知らん技"
    今日も原作にない謎技を考えてますね

  • 48バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:29:50

    (ちなみにこのロワだと覇気なしでも実による攻撃は通る様にしてるらしいよ、そうじゃ無かったらロギアゲー過ぎるから仕方ない本当に仕方ない)

    「“モクモク・キャノン”。」

    轟音とともに、白煙の拳がユースケを押し潰す。

    衝撃波が草原をえぐり、数十メートル先まで吹き飛ばした。

    土煙の中、ユースケはうずくまるが――笑っていた。

    「……へっ、効くじゃねぇか。」

    体を震わせ、血を吐きながらも立ち上がる。

    牛の角がさらに太くなり、背筋が鉄のように硬化する。

    「だがよォ、ロギアってやつは“殴れねぇ”のが弱点なんだろ?」

  • 49バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:31:31

    「普通はね。」

    めたんが煙を操りながらゆらりと微笑む。

    「でも、あんたみたいな単細胞相手なら、煙でも十分“絞め殺せる”。」

    地面から巻き上がる煙が、ユースケの全身に絡みついた。

    締め付ける。息を奪う。

    しかしユースケは一歩も引かない。

    「フザけんなァッ!!」

    全身の筋肉が爆発するように膨張し、煙の拘束を破る。

    そのまま突進――。

  • 50バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:34:04

    めたんの体を貫く瞬間、彼女は再び煙と化して消えた。

    「……何回やってもそれじゃ無駄だって。」

    背後。めたんは、ユースケのすぐ後ろに立っていた。

    顔は笑っていたが、目はまるで冷えた鋼のようだった。

    「もう終わりでいい?」

    「まだだッ!!」

  • 51バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:35:35

    ユースケの腕が再び筋肉を盛り上げ、めたんに向かって一撃――。

    だがその腕が振り切るより速く、めたんの煙が胸元から侵入した。

    肺に、気道に、血管に入り込み――

    内部から膨張する。

    「……っ、な――!?」

    「悪いね。」

    めたんが軽く手を上げる。

    「煙ってのは、火と相性がいいんだ。」

    指を鳴らす。

    次の瞬間、ユースケの体内から“白い炎”が噴き上がった。

    熱ではなく、圧力と気体の爆発。

    ユースケは断末魔の咆哮を上げながら地面に膝をつく。

  • 52バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:36:52

    彼の体が黒い煙の中で崩れ落ちる。

    めたんは一瞬だけ視線を落とし、煙を払った。

    「……アンタみたいな馬鹿、嫌いじゃなかったけどね。」

    風が止み、静寂が戻る。

    煙が空へと消え、

    めたんはゆっくりと煙草を取り出して、火を点けた。

    「次は……もう少し、話の通じる奴だといいけど。」

    彼女の足元には、焼け焦げた土と、倒れたユースケの影が残っていた。

  • 53二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:37:23

    もしかしてスモヤンもモクモクキャノンと白い炎を使えれば原作に追い付けたんじゃないスか?
    犬は能力に頼りきってないで鍛えろよ

  • 54二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:38:26

    ユースケが噛ませ犬を超えた噛ませ犬で笑ってしまう

  • 55二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:38:38

    スモやんが見習うべき使い方っスね

  • 56バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:41:21

    夜の森は、深く、静かで、どこか不吉だった。

    月は雲に隠れ、視界は僅かな星の光と炎の残り香に染まっている。

    その中心を、重い足音が踏み締めていた。

    「……チッ、妙な場所だな。空気が湿ってて気に入らねェ。」

    低く唸る声。

    軍服のような上着を肩から掛けた大男――“縞豚”シマキが、

    額の汗を拭いながら森を睨む。

    肌の下で熱が脈打ち、空気が歪んでいた。

    ネツネツの実。体温そのものを武器とする、地獄の熱人間。

  • 57バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:42:47

    その熱の波に誘われるように、

    木々の奥から――白い影がゆっくり現れる。

    「……あなた、熱いのね。」

    柔らかい声。

    月明かりに照らされたその少女――リリィは、

    ボロボロのローブを羽織り、裸足のまま大地を見つめていた。

    その瞳は、冷たく、それでいてどこか儚い。

  • 58バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:44:22

    「おいおい……こんな場所で夜風浴びてんのか、お嬢ちゃん。

     ここらは、もう“戦場”だぜ?」

    「……私は戦いたくない。

     でも、この世界では――立ってるだけで、奪われる。」

    リリィが小さく呟くと、地面の下で微かな音が走った。

    草の根がうねり、地中に埋もれた木の根が、

    彼女の意思に呼応するように揺らめく。

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:45:35

    モリモリは強いけどこのロワだとスナスナとネツネツがガチで相性悪いんだよね
    まあ防火林があるからネツネツは分からないんだけどね

  • 60バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:46:00

    シマキは鼻で笑った。

    「はッ……その手の“能力”か。

     森の嬢ちゃんらしいこったな。だがな――」

    彼の掌が輝く。

    炎ではない、“熱”そのもの。

    空気が唸り、木の皮が焦げる。

    「森は火に弱ェんだよ!」

    轟、と。

    シマキが拳を振るった瞬間、

    周囲の空気が膨張し、炎の渦がリリィを包み込んだ。

  • 61二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:47:10

    あの…幼女に手をあげる警官のクズなんすけど…いいんすかこれ…

  • 62二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:47:48

    自分の命惜しさに少女を殺そうとする海軍本部少将シマキンを埃に思う

  • 63バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:48:33

    焼ける葉の匂い。

    皮膚を刺すような熱。

    しかし――リリィの足元で、大地が脈打つ。

    「……あなたの熱、私の森が吸う。」

    ドン――。

    リリィの足元から巨大な根が噴き出し、

    焼ける熱を吸い込みながら、光のような緑を放った。

    焦げた地表を覆い尽くし、炎を押し返す。

    「……ほう、面白ェじゃねェか。」

    シマキは歯を剥き出し、笑う。

    その身体が更に赤く光り、

    地面の石がじゅうじゅうと音を立てて溶けた。

  • 64バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:50:32

    「お嬢ちゃん……“生き延びる”つもりなら、もう少し本気出せや。」

    リリィの髪が風に舞う。

    彼女は静かに両手を地に当てた。

    「本気を出すのは、嫌い……でも、あなたの炎が止まらないなら――」

    周囲の木々が一斉に揺れた。

    枝が絡み、幹が裂け、地面が蠢く。

    まるで森そのものが意志を持ったかのように、

    巨大な木の腕が、シマキに襲い掛かる。

  • 65バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:51:45

    「ぬるいッ!」

    シマキは咆哮と共に全身を灼熱に変えた。

    木の腕が彼に触れた瞬間、蒸気が上がり、

    一瞬で炭と化す。

    「その力、よく燃えるぜ……!」

    彼の笑い声と同時に、リリィの頬に熱風が掠める。

    だが、彼女は怯まなかった。

    焦げた木々の隙間から、淡い緑の光が再び生まれる。

  • 66二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:53:47

    仮にも正義の旗を掲げる海軍少将のくせに子供を殺そうとする
    そんな縞豚を埃に思う

  • 67バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:54:07

    「燃やしても、芽は出る。

     あなたが焼くほど、森は――増えるの。」

    彼女の背後、無数の若木が芽吹く。

    その一本一本が槍のように伸び、炎の中で光る。

    「……やるじゃねェか。」

    シマキは笑いながら拳を構えた。

    互いの間に、夜の森が唸る。

  • 68二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:54:45

    なにっ焼畑農業

  • 69バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:55:34

    次の瞬間――

    熱と緑の閃光が、激しくぶつかり合った。

    轟音と光の中、森が爆ぜ、空気が焦げる。

    そして――煙が晴れたあと、

    その場に立っていたのは、息を切らすリリィただ一人。

    地に伏すシマキの体は、まだ赤く熱を帯びていた。

    「……負けたワケじゃねェ……休憩だ……」

    彼は笑い、煙を吐く。

  • 70二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:56:26

    ぶ…無様

  • 71二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:56:45

    えっ少女に喧嘩吹っかけた上に熱で木に負けたんスか?

  • 72バトロワ運営トダー25/10/09(木) 23:58:04

    倒れたままの大男が、重い息を吐き出した。

    「……チッ、身体が鉛みてぇだ。

     おいおい、嬢ちゃん……この森、どこまで生きてんだ?」

    隣で膝をつく白髪の少女――リリィが、静かに微笑んだ。

    「生きているの。

     でも、あなたがここで暴れたせいで……少し、苦しんでる。」

  • 73二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 23:58:07

    無様すぎて哀れだろ⋯殺してやれ

  • 74二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 00:00:18

    海軍将校のせいで幼気な少女がボロボロなのん
    腹きれよ

  • 75二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 07:11:14

    保守っ

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