- 1二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 10:38:04
- 2二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 10:41:39
「ぷろでゅーさー!ぷろでゅーさーはぷろでゅーさーってなまえなの?」
「やっぱりちがうんだ。ぷろでゅーさーってなに?まえのおうちのひともね、じぶんのことぷろでゅーさーってよばせたがってた。」
「ぷろでゅーさーってよばないとね、いたいことされちゃうから…」
「ううん、いまのぷろでゅーさーはすごくやさしいからぜんぜんよぶのいやじゃないよ!」 - 3二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 10:46:11
「ぷろでゅーさー、なにみてるの?」
「あ…てまりちゃ……ぴっ…!」ピョン
「ごめんなさい…ぷろでゅーさー……まえのおうちのことおもいだしちゃって…」プルプル
「いまのぷろでゅーさーはむりにてまりちゃんのまねしなくていいってくれるからすき…」 - 4二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 10:54:32
「ぷろでゅーさー、これ…」
「きょうおたんじょうびだよね?だからにんじんのけーきつくったの」
「でもぐちゃぐちゃになってごめんなさい…きっちんもよごしちゃった」ポロポロ
「…!おいしかった…?なでてくれるの?」
「ありがとう!」 - 5二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:02:13
かわいいな
これ安心して読んで大丈夫なやつだよね……? - 6二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:04:45
「奴隷との生活」かな?
- 7二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:08:25
「ぷろでゅーさー、いつもかわいいおようふくきせてくれてありがとう」
「からだ、ぼろぼろになったところをぬいなおしてくれたし。かみもおみせでみるほかのことくらべてみじかいの、はずかしかったけどいまはだいすき。ひとめでぷろでゅーさーのこってわかるから。」
「こんどあたらしいおようふくかってくるからなにがいいって?えっとね…ちなちゃんみたいにふわふわしたどれすがいい!」 - 8二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:16:54
「まえのおうち…ちょっとこわいひとだった。」
「なんかね。わたし、ふりょうひんなんだって。わたしがつくられたこうじょうだと、みんなてまりちゃんのせいかくににたようなこにするこうてい?があるんだけど、わたしだけそれがなかったらしいの。」
「だからてまりちゃんのまねをするようにどうがとかみせてくれたんだけど、わたしはえんぎがへたくそだったの。」
「それで、まえのおうちのひとにはよくおこられてた。みずにしずめられたり、ほっちきすでとめられたり。」 - 9二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:22:58
てまえもんだったかー…
- 10二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:25:25
「でも、ひとつだけうれしいことがあって。はじめておでかけにつれていってくれたの!」
「そこはね、たくさんのこがいて。わたしみたいなぬいぐるみのこも、かんばっじのこも、きーほるだーのこも。そう、いまのぷろでゅーさーとあったところ!」
「たくさんのこえがひびいてた。つぎはどんなしゅじんにかわれるんだろうとか、ごみにすてられなくてよかったとか、はやくかわれないとしょぶんされちゃうかもとか」
「わたしはちいさなとうめいのふくろにいれられて、ずっとまえのおうちのひとをまってた。」
「もうずっと、むかえにきてないけど。」 - 11二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:43:13
「わたしがおかれたばしょのちかくにね、ふぃぎゅあのこがたくさんならんでいて。」
「わたしのちょうどめのまえに、ふぃぎゅあがあったの。さきちゃんっていうんだけど。」
「さきちゃんはね、わたしなんかよりもとってもかしこいんだよ。」
「わたしのことをなぐさめたり、あそこのことをおしえてくれたりしてくれた。」
「それに、『強くて優しい子ね。あなたは絶対に良い人の家に行って幸せにならないといけない運命なの。この私が保証するわ。』って言ってくれたの。」 - 12二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 11:44:45
スピンオフの本編主人公の残滓好き
- 13二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 12:15:40
この手のやつに弱いので泣く
- 14二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 12:17:55
ブッ◯オフとかで眠ってたのだろうか
- 15二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 12:36:41
これトイ・ストーリー5のネタバレ?
- 16二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 12:49:30
「ぷろでゅーさーとあうまえはね、ずっとおはなししてた。いつかやりたいこととか、どんなひとにかってもらいたいかとか。」
「さきちゃん、やっぱりすごい。おおきなゆめをもっていたの。」
「『私ね、いつかこの箱の外に出てみたいの。こんな硬いプラスチックからじゃ、世界が歪んでいてほとんど見えないわ。…私はくじ引きの景品で、ずーっとお店の棚で誰かがA賞を引き当てるのを待っていたの。最後の1つになるまで。寂しかったけど、辛抱強く待っていたらやっと私を引いてくれた人がいたの。…すごく嬉しかった。』」 - 17二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 13:05:44
「『どんな風に飾ってもらえるんだろう、あの時はそれで頭がいっぱいだった。でも一晩家の玄関に置かれて、連れて行かれたのがこの店。結局あの人は私なんかが欲しかったんじゃなくて、ラストワン賞だったのよ…。』」
「『でも、今はもう大丈夫。あなたがいるし、きっとこの世界には私を飾ってくれる人がいるわ。だって私こんなに可愛いもの。』」
「『もちろんフィギュアの中には誰にも触れられたくない子だっているし、日光に当たっていればいずれ色が飛んでいくから、箱から取り出して置くのが正しいなんて言えないわ。でも私は私の持ち主の表情をちゃんと見ていたいの。私を見て微笑んでくれて、たまに撫でてくれる。それだけでどれだけ傷がつこうが欠けようが気にも留めないわ。』」 - 18二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 13:30:42
「『ごめんなさい、ちょっと重い話をしすぎたかしら。まあ、これが私の夢よ、すごいでしょ。ふふ。きっとあなたにも素敵な人が…』」
「そんなおはなしをしていたらぷろでゅーさーがここにきて、わたしのはいったふくろをてにとってくれて。」
「それをみたさきちゃんはわたしに『しっ、じっとしていなさい。案外早いお別れだったわね。私のことは気にせず幸せになるのよ。』って。」
「えへへ、わたしのことばっかりはなしちゃってごめんなさい……あれ、ぷろでゅーさー、おでかけにいくの?わたしもいっしょ?やったー!」 - 19二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 13:47:40
これもしかしてA賞フィギュア咲季も買いに行くのかな
- 20二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 14:04:32
うーん、これは名作の予感
- 21二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 16:00:22
バッグに彼女を入れ、助手席に置くと車を走らせる。目指すはあの中古グッズの店。運が良ければまだあそこにいるはず。店に入ると角を曲がり、アイドルマスターシリーズと書かれたPOPの周辺を探す。案外見つからないものだ。ほかのフィギュアに埋もれてしまっているのと、場所が変わっていること。多分自分では見つけられそうにない。
そこでバッグから彼女を出し、さきちゃんの声はどこから聞こえるか尋ねた。何度かさきちゃんの名を呼んだあと、すぐにあそこと右を指した。さすが我が子、よくやったと心の中で呟きながら彼女を撫でた。
ここからは自分の仕事だ。
他のフィギュア達を横にずらしながら探す。申し訳なくなるが、今はさきちゃんを買うだけで精一杯だ。後ろから2番目より前のフィギュアを退かすとちらっと薄い虹色の箱が見えた。
たぶん、これが。前のフィギュアを取ると、綺麗な藤色の瞳と目が合った。君も、今まで頑張ってきたのか。もう少し早く気づいていれば。そんなことを思いながら影に覆われたその箱を棚の奥から取り出した。 - 22二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 16:04:13
A賞の咲季ってこれの奴かな
そんでラストワン賞はことねと……
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- 23二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 16:07:58
- 24二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 16:11:17
「ぷろでゅーさー、このたなにかざるの?」
「わたしとおはなししやすいように?やったー!ありがとうぷろでゅーさー!」
「かんげいぱーてぃするの?じゃあ、おかしつくらないとね。」ニコッ - 25二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 16:30:34
そっちの咲季もいい人に巡り会えたんだろう、きっと
- 26二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 16:33:46
「ぷろでゅーさー、このカップケーキあげる!さきちゃん、ふぃぎゅあだからごはんたべられないんだって。」
「あとね、さきちゃんがぷろでゅーさーとおはなししたがってた!だからわたしがつうやくするね!」
「『私のこと、飾ってくれてありがとう。いま、とっても幸せよ。それと、今までこの子のことを可愛がってくれてありがとう。この子、あの店にいる時は自分の夢とか、好きなことがなかったの。でも貴方のおかげでこんなものを自ら進んで作れるようになって…』」
「『大変だったでしょう?私もこの子に心を開いてもらうまでかなり時間がかかったわ。どれだけ前の持ち主に酷いことをされてきたのかしら。この子自体は何も悪くないのに。』」 - 27二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 16:47:48
「『元になったキャラクターと性格や好みが少し違ってくることは貴方も知っているでしょう?印刷が少しずれたり、刺繍の位置が見本と違っていたりするようによくあること。』」
「『でもここまで…というより全くと言って良いほど違うのはかなり珍しい。貴方みたいに愛着が湧いて可愛がる人もいれば、前の人みたいにせっかくお金を出して手に入れたのに、って思う人もいる。難しいわね…その気持ちも分からなくはないのが。』」
「『まあ、貴方はこの子を全部受け入れてくれるからそんなことはあまり気にしなくて良いのだけれど。壁にいっぱい貴方の絵が飾ってあるのがその証拠。とりあえず、今日はこのくらいにしておきましょう。あなたも通訳をしてくれてありがとう。』だって。」 - 28二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 17:00:20
「さきちゃん、ねちゃったね。ああ、はちじだからか。」
「……ぷろでゅーさー、いつもありがとう…おいしいごはんも、かわいいおようふくも、ぜんぶわたしのたからもの。」
「いっしょにおかしつくってくれて、たくさんほめてくれて。」
「わがまま、いってもいいかな。こんどのおようふく、てまりちゃんみたいなかっこいいのがいい。」
「おうたはへただし、たまにまえのおうちのこともおもいだしちゃうけど……わたし、あのこのことだいすき。」
「だから、いいかな……。え?あした、さきちゃんもつれていっしょにいこうって?」
「ありがとうぷろでゅーさー!!だいすき。ここのおうちのこでよかった!」
おわり - 29二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 17:10:35
乙
自分のぬいが急に寂しそうに見えて抱きしめてもた - 30二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 17:11:29
ちょっと今から家にあるぬい撫でてくる
- 31二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 17:17:57
乙
面白かった
ワイも自分のぬいを大切にしようと思ったわ - 32二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 17:22:15
ちょっとしたキャラクター設定
てまぬい
工場で作られる際に、何らかのミスで手毬の性格にならなかった不良品。人参や椎茸、蓮根が好き。カロリーが高いものも好きだが、すぐにお腹いっぱいになるとのこと。お菓子作りが好き(焼き菓子は安全のためぷろでゅーさーと作るが、1人で知育○子がつくれる)
ぷろでゅーさー
ただの学マス好きの人。性別不詳。てまぬいとさきちゃんをこよなく愛している。
さきちゃん
くじの景品のフィギュア。自分を引いてくれた人にすぐに売り飛ばされて長い間店にいた。そこで先輩のさきぬいに『花海咲季』を教えてもらいそれを演じている。そのため口調や性格が咲季と少し異なる。 - 33二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 17:50:32
個体差もかわいいね…
- 34二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 18:35:21
練れば練るほど色が変わるやつとか水でプチプチのタマゴ作るやつとかで目を輝かせてそう
- 35二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 20:20:13
乙です
とりあえずモニター脇に安置しているみすぬいをもちもちしておきました - 36二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 20:57:14
スレ主です。遅くなりましたが最後まで読んでくださりありがとうございました!
なぜかこれを読んだ人が自分のぬいを可愛がる現象がおきている…
大事にされてる子ってなんだかすごく嬉しそうなんですよね。UFOキャッチャーの中にいる子とは雰囲気が違うというか。きっと皆さんが持っている子達も、あなたのことが大好きなんだと思います。