🎲⚓️でちょっと苛酷なポケモン世界を冒険するpart2.1

  • 1ぬし25/10/13(月) 22:48:49

    落ちちゃったので立て直し

    頼れる相棒ポケモンと一緒に見放された大地を探検するワクワクドキドキ大冒険!
    見切り発車ゆえ何もかも適当
    話の展開に応じて適宜イラスト&SS錬成します

    【禁止事項】
    ・R18えろ
    ・他作品のキャラ流用
    ・過度のキャラage/sage、キャラヘイト表現
    ・その他荒らし行為全般

  • 2ぬし25/10/13(月) 22:49:55
  • 3ぬし25/10/13(月) 22:51:43

    【これまでのあらすじ】
    絶海に囲まれた八つの島、ラウト地方。
    元ロケット団のルッコラは相棒のニドラン♀と漂着した一つ目の島、ヴォルケ島で逆進化について研究するオトナシ博士とその娘ラフランに出会う。
    光石の病という奇病にかかったルッコラは治癒を目指して博士親子とともに巡礼の旅に出ることに。
    無事に二つ目の島、フェーゴ島にたどり着き巡礼を終えた今、ルッコラは会って間もない島民の少女ユッカと結婚させられたが離婚した。
    一方そのころオトナシ博士とラフランは島の祠に監禁される。助けに行くルッコラとユッカ、彼らの運命やいかに?

  • 4二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:52:16

    おおおお!!!よかった!復活した!

  • 5二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:53:16

    おかえり〜

  • 6二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:53:57

    おつー

  • 7二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:57:06

    フェーゴ島編クライマックスだったから復活して安心した

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:01:37

    日中は無理だけど朝と夜は保守するようにしよう…

  • 9ぬし25/10/13(月) 23:05:51

    「むぐぐ…ぷはっ。…やっと手の縄が噛み切れました、ラフラン」
    「ありがとお父さん!待ってて、足の縄がほどけたらそっちもすぐ…」
    巡礼道の祠の奥、檻の格子に縛り付けられて、拘束を解こうとしばらくすったもんだしていたオトナシ親子であったが、小一時間の奮闘の末どうにかラフランの手を縛っていた縄が切れた。
    こうなってしまえばこちらのもの。すぐに自分たちの縄をほどいてボールも回収して、祠から逃げ出そうとラフランはせっせと手を動かす。
    ところが望まぬ客人というものはいつも最悪のタイミングで来るもので。
    突如、オトナシが弾かれたように洞窟の入り口の方へ視線を向ける。
    「…誰か来ます」
    そう言ってから数十秒も経たず、闇の中から松明に照らされて一人の男が姿を現した。

  • 10二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:07:26

    合流かな?

  • 11ぬし25/10/13(月) 23:13:01

    「…あいつは…!」
    ラフランが目を大きく見開く。
    炎のオレンジ色をした金属光沢。顔をすっぽり覆い隠す金属製の覆面。その隙間からちろちろと揺らめく狂い火。
    「そんなことありますか…!?こんなタイミングで、島長が来るなんて…!」

  • 12ぬし25/10/13(月) 23:41:27

    「…恙きや」
    洞窟の入り口に現れた島長バンは縄の解けたラフランを見ても、特段気にする様子もなく…あるいは覆面の下ではどんな顔をしているのか分からないが…飄々とこちらへ話しかけてくる。ラフランが苛立ち半分焦り半分でまだ縛られている足をばたつかせた。
    「大丈夫に見えますか、これが。大体こうするように島民に命じたのもあなたなんでしょう?」
    忘れるはずもない。彼女たちが島民に捕らわれたとき、先頭に立ってそれを指揮していたのは島長バンだ。それをなぜ、今こうして様子を見に来て「大丈夫か」なんて、よくもぬけぬけと言えたものだ。棘のある口調で返事をするラフランにバンは「…あぁ」と少し困ったように生返事。なんだその反応は、とラフランが腹を立てるのも束の間。
    バンは手を袖の中に仕舞い、深々と頭を下げて彼女たちに謝罪した。
    「断りなく其方らを連れて来しこと、申し訳なし。これよりはかかる煩いもなければ」
    「…は?」
    何を言っているのだろう、この男は。勝手に人を監禁しておいて今さら顔を出したと思ったら謝罪とは。ラフランが混乱していると、隣のオトナシが口を開いた。
    「し、謝罪に関しては置いておきます。…それより、「これからはこんな風に煩わされることもない」とは…一体どういう意味で?」
    「…ふむ」
    バンはしばらく言葉を探しているようだった。彼は俯いて深く考え込み、何十秒かのちにようやくゆるりと頭をもたげて語りだす。
    「…彼ひとりのみなら知らず、三人寄らばやすく誘いには乗らざらんと思いせば。…ひとりずつ、切り離すが良からんと」
    「…どういう意味ですか」
    オトナシが問う。バンはそれに淡々と返した。
    「ルッコラ殿がこの島に移り住むことを定めり」

  • 13二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:49:24

    そのための分断かぁ

  • 14二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 05:49:14

    ほっしゅ

  • 15二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 06:19:22

    ほしゅ

  • 16ぬし25/10/14(火) 08:09:21

    ルッコラがフェーゴ島に留まることを決めた。そう聞いて、単純にこの島が気に入ったのだろうと楽観的な結論を下すほど二人とも馬鹿ではなかった。
    「それ、合意じゃないですよね」
    ラフランが非難するような声色で言う。
    「脅したんですか?私たちにしたみたいに、ルッコラさんを数人がかりで寄ってたかって…」
    「…すまぬな」
    バンは否定しなかった。ラフランとオトナシの中で、目の前のこいつは黒だと確定した瞬間だった。ラフランがヒステリックに叫ぶ。
    「ルッコラさんをどこにやったんですか!いや、それ以前にこんな真似して、私たちをどうするつもりなんですか!?」
    怒りと不安がないまぜになったラフランの顔を見下ろして不気味なほどに落ち着いたバンが答える。
    「何も」
    宥めるような優しい声だった。
    「我らはただ、外の来訪者がこの島に留まり続けることのみが望み…その他には何も望まず…無論、ルッコラ殿だけでなく其方らも」
    バンが緩慢に膝を折り、オトナシたちに目線を合わせる。
    「オトナシ殿、ラフラン殿。其方らも我らが島の一員となり給え。…フェーゴ島は喜んで其方らを迎え入れん」
    「…嫌だと言ったら?」
    ラフランが訊いた。バンは重い沈黙で返した。それが何よりの答えだった。
    「…さほど案ずるなかれ」
    枯れた声で彼が言った。
    「この島は温かき竈なれば。はじめは理不尽に憤れども…怒りも、憂いも、閉じ込めて、檻の中に留め置けば…いずれは消え入りて、何も感ぜざるようにならん」
    そう言うバンの覆面の隙間から、消え入りそうな細い火がちろりと覗いた気がした。

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 10:05:13

    やった復活した

  • 18二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 17:15:08

    不穏だな

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 19:49:11

    バンさんがここにいたらウルガモス暴れても対処できるのか…?

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 22:29:35

    ほっしゅ

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 22:51:38

    これって
    檻から出た厄ネタの怪物VSバンさん達封印に全力な島民VS島から出たいルッコラ一向VSダークライ
    って事になってるのかな?

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 22:52:43

    >>21

    厄ネタの怪物はまだ静かじゃない?

  • 23ぬし25/10/14(火) 22:55:18

    「…島に来てからのやり取りで大方わかりました」
    オトナシがおもむろに口を開いた。
    「このフェーゴ島にはびこる『光石の病』は体内で生成したフェーゴストーンによって身体から火が出て焼死する死病。そして、病にかかった店主さんの「我々は血が濃いから」という言葉からするに…この病は親から子へ遺伝する。少なくともアナタたちはそう考えている」
    確信めいた物言いだった。彼の中ではすでに結論は出ていたのだろう。それを確かめるようにオトナシは話を続ける。バンは止めず、彼の推論を聞いていた。
    「この島の人間はもれなく病の保因者なのでしょう。印章を使えるアナタを除いて誰がいつ発症するとも分からず、しかも治療の巡礼を行おうにも間に合わないほど病の進行は速い。手の施しようがない、発症すれば終わりの光石の病…だからアナタたちは病の脅威から逃れようとした。病の因子を持っていない島外の人間を島に取り込んで、島の人間と子を生させるという方法で。自分たちの子孫が病を持たずに生まれてくるように」
    理解はできる理屈だ。病んだ血を持つものが健康な者と交わって健康な子を生す。そうしていつか光石の病をもつ血統がフェーゴ島からいなくなることが彼らの願い。それが正しいか正しくないかは別として、動機は分からないでもない。
    「アナタたちの目的は島外の血を取り込んで自分たちの病の血統を薄めること…そうですね?」
    オトナシが確信をもって問う。バンは彼の目をじっと覗き、まるで「そこまで見抜くとは思っていなかった」とでも言うように肩をすくめた。
    「…見てくれに依らず、慧眼なりかし」
    「だてに学者やってませんので」

  • 24ぬし25/10/14(火) 22:55:36

    彼の声がいっそう鋭くバンを刺し返す。
    「そんな下らないエゴのために我々が旅をやめる道理はありません。…うちのラフランに指一本でも触れてみなさい。深海の底に沈めてやりますよ」
    オトナシとバン、ふたりが正面から睨み合う。相手は島長、しかも自分は縄で縛られた絶望的な状況だが娘の身を守るためオトナシが退く気配はない。
    何十秒かの沈黙。じっと黙ったまま向かい合う彼らの放つ緊張感に空気がひりつく。
    先に沈黙を破ったのはバンだった。
    「…コータス」
    バンはおもむろに相棒ポケモンのボールを取り出し、投げる。現れたるは普通より一回り大きな体躯の立派なコータス。コータスは四つ足をどっしり踏み締め鼻から高温のスモークを細く噴き出させる。いきなりポケモンを出してきたバンにオトナシが震え上がって萎縮する。
    「ヒッ!?ややややめて許してください殺さないで!!!」
    「…お父さん、せっかくちょっと格好よかったのに…」

  • 25ぬし25/10/14(火) 22:59:42

    だがバンが矛を向けさせたのはオトナシたちの方ではなかった。
    「……。」
    注視するように、じっと覆面に覆われた頭が洞窟の入り口を見る。コータスに攻撃態勢をとらせたまま何かを待っている、あるいは警戒しているようだった。
    「……?」
    また誰か来たのだろうか。バンの様子に首をかしげつつラフランがちょっと体を傾けて彼の後ろを覗き込むと、闇の中にだんだん鮮やかな花柄の裾が浮かび上がってきた。
    「バン〜〜!いるか〜〜〜〜!?」

  • 26ぬし25/10/14(火) 23:14:44

    「止めよ」
    バンが火を噴き出さんとするコータスをそっと手で制する。
    「…ユッカ。この夜の遅きに何を…」
    幼い娘の夜ふかしを咎めるように、温かくも少し固い口調でバンがやってきた少女…ユッカに語りかける。傍らにはなぜか小さなメラルバを抱えたルッコラの姿もあった。
    「ルッコラさん!無事だったんですね…」
    ラフランがひとまず安心したようにほっと息を吐く。ユッカがそれに被せるようにせわしく話し出した。
    「あのなあのな!ちょっとバンにお願いがあってさ!あのさ、ルッコラたちを捕まえるの、やめてほしいんだ!」
    元気なユッカの声とは裏腹に、それを聞いた瞬間バンの纏う空気がずしりと重くなる。
    「…今、何と言いしや?」
    「えっとね、だからね、」
    ユッカはまだバンの雰囲気が変わったのに気付いていないようだ。彼女は興奮で顔を赤くして、せいいっぱい言葉を紡ぎだす。
    「ルッコラたちをこの島から出してあげて!あいつら元のところに帰りたいんだって!バンならできるでしょ?」
    しばし、バンの動きが止まった。彼はぴくりとも動かないまま何か熟考するように息を静める。
    しばらくして答えが返された。
    「…それは、ならず」

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 23:29:23

    神の子であるユッカもルッコラと結婚させられてるあたりまだ完全には病を脱却できてないんかな

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 23:31:14

    ルッコラだけだったら燃やされてそうな勢いでしたね…

  • 29ぬし25/10/14(火) 23:50:03

    「え〜〜〜!?!?」
    ユッカの不満そうな声が洞窟いっぱいに響く。
    「なんでだよバン!いいじゃんかちょっとくらい!バンだってあの島のしきたり、好きじゃないんだろ?なんでダメなのさ!」
    「ならぬものは、ならぬ」
    きっぱりとバンが答える。その態度は冷淡で、ちょっとやそっとでは考えを変えてくれなさそうな頑固さを感じた。取り付く島もないバンの様子にユッカが地団駄を踏む。
    「やだ!島出るの許してって言ってるの!聞いてってば!」
    両手をぶんぶん振り回して駄々をこねるユッカ。バンは穏やかながらも聞く耳を持たず、苛立ったユッカがさらにヒートアップする。何やら言い争いが始まってしまったようだが、とりあえず今ならバンに気付かれずに動けそうだとルッコラは博士たちのもとに忍び足で近寄っていくが、そんな彼のことはすでにお見通しだったのか。
    「ルッコラ殿」
    唐突に背中から声をかけられた。びくりとルッコラの肩が大きく跳ねる。
    やばい、気付かれた。背中にだらだら冷や汗をかきながらブリキ人形のようにぎこちなくルッコラが声のする方を振り返る。声の主はもちろんバンだ。
    だが、その語る内容はルッコラが想像していたものとはかけ離れていた。
    「何故にいまだ爪を隠さるや。…拙から長の座を奪いしがらみを解くも、其方ならば不可能ではあるまい」
    少しの失望が込められた声だった。バンが放った言葉の意味を理解できず、ルッコラが首を傾げる。どうして爪を隠しているのか、お前ならこの状況をどうとでも出来るだろうにと。そんなことを言われても彼に当然心当たりなんてない。
    「何を言ってるんだ、あんた?」
    ルッコラが困惑したように返す。バンはその答えに何を思ったか、ただ小さく俯いて声帯を低く震わせた。
    「……は」
    バンが細く息を吐く。その嘲笑からは不思議と深い失望、そしてほんの少しの自棄が感じとれた。
    「其方は結局、約束の王にはあらずと」
    「…どういう意味だ」
    ルッコラの問いかけはユッカの大声にかき消された。

  • 30ぬし25/10/14(火) 23:50:19

    「もういいっ!バンが許してくれないなら、あたしが勝手にやってやるんだから!ルッコラたちと一緒にこの島を出てってやる!意地悪するバンのことなんてもう知らないもん!!」
    言ってしまった直後に、ユッカがはっとしたように自分で自分の口を押さえた。さすがに言いすぎたと本人も気付いたようだった。
    先程まで好き放題言葉をぶつけた相手を不安そうなまなざしでユッカがおずおずと見上げる。視線の先のバンはそれに何の言葉も打ち返さず、ただ軽く手を振った。
    「…ならば」

  • 31二次元好きの匿名さん25/10/15(水) 05:55:40

    コータスだけでも勝てないくらいには戦力差ある気がするが…

スレッドは10/15 15:55頃に落ちます

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