- 1二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:34:22
- 2二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:35:10
あ゛〜゛〜゛〜゛〜゛〜゛〜゛
こういうのでいいんだよ - 3二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:35:47
イケ女がイケメンみたいな事言うのって条例違反やろ
- 4二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:36:33
だよな色んな人が尊死するよな
- 5二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:40:03
シリナカは良いぞ…
- 6二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:40:50
字面ェ…
- 7二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:42:01
ナカヤマが泣くのってなんだろうと考えたらまず凱旋門が浮かんだ
- 8二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:43:12
傍の方で小柄なウマ娘も泣いてそう
- 9二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:51:42
- 10二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 22:53:15
ナカヤマはギャンブラー気質であることをひけらかして格好付けてみたり、危険な場所に出入りして悪ぶったりするのが常だった。
その一方で花を愛でたり、炭酸水が飲めなかったりする愛らしさが彼女の幼さを強調した。 - 11二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:02:47
ある日、こんなことがあった。
その日は丁度嵐で全体練習もナシ。ベッドに転がりながら雑誌を読んでいたその時、ずぶ濡れになったナカヤマが帰って来た。
風邪をひいては元も子もないと思った私は、一先ず濡れ鼠になった彼女の服を脱がせ、ヒーターに当たらせることにした。
ナカヤマは少し抵抗するように暴れたが、濡れて冷えきった体では抵抗することもできないようで、途中から抵抗を止めて大人しくなった。 - 12二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:07:55
寮長に断ってナカヤマを風呂へ先に入れさせた後、ヒーターを付けて暖めておいた部屋へ二人で戻った。
道中、ナカヤマがフラフラと覚束ない足取りをしていたことを見逃さなかった私は、彼女の脇に体温計を挟ませる。
ピピッ、と電子音がなった。40度。
平熱よりも、2度高い。 - 13二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:13:34
「…」
ナカヤマは眠っている。
普段の布団の上に寮長が寄越した毛布を追加しており、汗をかかせて体温を下げようという寸法だ。
私はというと、特に何もしてやれることはない。
だが手持ち無沙汰というのも私の性格上、落ち着かない。
仕方がないから、毛布と一緒に持ち込まれた林檎の皮剥きでもすることにした。 - 14二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:24:23
しょり、しょり、と林檎の皮を向く音が、二人きりの部屋に響く。
時折強い風が吹いて窓枠をガタガタと揺らしたが、部屋の暖かさは揺るがない。
扉が静かに開けられ、寮長から見舞の蜜柑が届けられた。看病しているのだから、1つくらい食べてもばちは当たるまい。
程良く熟れていて、甘酸っぱさが疲れた脳に染み渡るのを感じた。 - 15二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:32:51
不恰好ではあるが、初めての割には上手く出来ているんじゃないだろうか。
剥き終わった林檎を片手に達成感を味わっていたその時。
ナカヤマが少し呻いて、目を開けた。 - 16二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:33:18
「よう、気分はどうだ?」
いつもの調子で話し掛ける。
ナカヤマは年上の私に対しても物怖じしない、強気な態度を見せていた。
そのくらいの気持ちでいられた方が此方もやりやすいから、この時もそんな返しを期待していた。
するとどうだろう。
か細く弱々しいで「だめ」と返すばかりで、此方を見上げるばかりだ。 - 17二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:34:14
これには私も弱った。一応、待たせていた子分の一人を呼びつけて寮長を呼ばせたが、あのきざったい奴はいつまでもいれるわけじゃない。
何をしたら良いか分からないので、仕方なく手のひらでナカヤマの額を優しく撫ぜる。
ナカヤマはふにゃりと顔を緩ませ「つめたい」と言って、気持ち良さそうにした。 - 18二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:37:31
何か食べるか、となるたけ優しげな声で問うと、「りんごが食べたい」と、どこか拙い言い方で林檎を求めてくる。
ちょうど不恰好だが皮を剥いた林檎が手元にあったから、すりおろしたやつを食わせてやることにした。 - 19二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:42:08
林檎を食べさせる為に、片腕でナカヤマの身体を起こす。
羽のように軽い、とは言いすぎだろうが、それほどナカヤマの体は華奢で軽かった。
おろした林檎を匙で掬い、口の中へ入れてやる。
飲み込むのにも難儀していたようだが、時間を掛けて喉を鳴らして「おいしい」と言った。 - 20二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:44:41
なんだか唐突に良いものが始まったな
- 21二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:45:29
神すぎて死んだ
- 22二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:47:12
看病ネタはマジでブッ刺さる。尊さで心臓がぎゅっってなった
- 23二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:47:51
林檎を食べさせ終わった時を見計らったように、きざ寮長がやって来た。
いつもの芝居がかった口調はなりを潜め、疲れただろう、君は休んでくれ、と交代を申し出てくる。
だが私は何だかナカヤマが取られてしまうような気がして、それを断った。 - 24二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:52:46
寮長は不思議そうな表情を浮かべたが、あの爽やかな笑みと「そうか。なら、困ったらいつでも呼んでくれて構わないからね」ときざな台詞を残して、自分の部屋へと帰っていった。
その姿が何とも憎らしいほど様になっていたのは、今でもよく覚えている。 - 25二次元好きの匿名さん22/04/27(水) 23:55:50
翌朝。
私は寮長に交代を頼んだ。 - 26二次元好きの匿名さん22/04/28(木) 00:00:22
目が覚めると、既に時計は6時を示していた。
窓の外では烏が鳴き、夜が来ることを告げている。
どうやら交代を頼んだあの後、泥のように眠ってしまったようだった。 - 27二次元好きの匿名さん22/04/28(木) 00:03:24
だが、眠っていた時に不思議な夢を見た。
ぬいぐるみを抱いた、まだ幼いウマ娘が礼を言ってくる夢。
夢の中で見たそのウマ娘には見覚えがあったが──
と、ここまで考えた時。
部屋の扉が開いて、聞き慣れた低めの声が私に掛けられた。 - 28二次元好きの匿名さん22/04/28(木) 00:05:48
- 29122/04/28(木) 00:06:58
To be continued…?
- 30二次元好きの匿名さん22/04/28(木) 00:07:59
深夜にいいもんみた
- 31二次元好きの匿名さん22/04/28(木) 10:02:14
続け…
- 32二次元好きの匿名さん22/04/28(木) 10:07:34
素晴らしいSSにケチつけるようでアレなんだがシリウスとナカヤマは美浦寮なんで寮長はヒシアマ姐さんなんだ…
- 33122/04/28(木) 10:49:59
- 34二次元好きの匿名さん22/04/28(木) 19:52:34
ま、まあ「きざ寮長」が「はすっぱ姐さん」でも同じようなセリフは言うだろうから……
- 35二次元好きの匿名さん22/04/29(金) 07:20:02
めっちゃいいssやん、続きはあるの?
- 36122/04/29(金) 17:22:07