【CP・閲覧注意】ヒゲマンから連絡が来ない……Part6・小話+最終章(マチュ編)【シャリマチュ】

  • 1二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 20:40:31

    シャリマチュの需要、まだありますか……?
    終わったと思っても懲りずに何度も復活する、シャリマチュSSスレです

    完全にスレ主の趣味全開の世界線となっております
    スレを重ねてオリジナル要素だらけになってきました
    この世界観をお許しいただける方は、よろしければお付き合いください

  • 2二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 20:41:49
  • 3二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 20:43:04
  • 4二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 20:45:04
  • 5二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 20:46:55

    前回の話から設定を引き継いでいます

    お手数ですが、最初のスレからお読みいただくか、pixivに小説としてまとめてありますので、そちらを御覧ください


    最初のシリーズ

    「暁の邂逅」/「あんみつ」のシリーズ [pixiv]機動戦士Gundam GQuuuuuuXの二次創作です。 最終回の少し後。 地球の海にいるマチュと、ジオンにいるシャリア・ブルが再び会うまでのお話。www.pixiv.net

    次のシリーズ

    「朔望の軌跡」/「あんみつ」のシリーズ [pixiv]20歳になったマチュとシャリア・ブルが再会して、結ばれるお話。 前シリーズ「暁の邂逅」の続編です。www.pixiv.net

    ダイス判定の臨場感を味わいたい方はスレを、内容だけ一気読みしたい場合はpixivをどうぞ

  • 6二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 20:49:19

    今まで本編は「連絡が来ない……」をテーマにしていましたが、多分これが最後になりそうです(さすがに同一テーマで続けるのは限界がきました)

    タイトルどおり、今回はマチュがメインです
    今の時点では、シャリア編があるかどうかは不明です(思いついたら書きます……)

  • 7二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 20:51:50

    本編の前におまけの小話から始めます
    久々にダイスを使って展開を決めていきます
    多分短いです

    内容は、スレPart5の最後で考えてたおまけの追加の話です
    支部に追加エピソードとして入れようかと思ってましたが、ダイス用のネタに昇華させました
    Part5スレのラストの続きから始まりますので、お読みになる前に前回の話の記憶を呼び起こしていただけると助かります
    軽めの、ラブコメ風?の雰囲気、のはず

    ※今回から、SS内でのシャリア・ブルの呼び方を、シャリアに統一します(最初と、区切りのときだけフルネームにします)

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:01:15

    シャリマチュの需要、まだありますか…?
    <全然需要ありまくりのありまくりです

    ありがとうございます!ずっと待ってました!!

  • 9二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:08:13

    >>8

    そう言っていただけて嬉しいです!

    ありがとうございます!

  • 10二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:09:19

    一応、前回のあらすじ

    久々に地球で再会した二人。
    新たな戦争の準備のため地球に来たシャリアは、それをマチュに隠していることや、彼女になかなか会えないことに後ろめたさを感じていた。
    あまつさえ、MSの師匠と言う立場も揺らぎかけたかと思った時、マチュの心の声をきっかけに、改めて彼女に気持ちを伝えたことで吹っ切れる。
    世界情勢が緊迫する中、二人は確かな絆で結ばれていることを再確認した。
    ところが、マチュの男女交際経験値のなさから、すれ違いが生じてしまい、シャリアはホテルの部屋を予約したことを未だマチュに言い出せずにいたのだった……。

  • 11二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:10:26

    地球。
    ジオンとの定期連絡便が発着する空港から程近い、著名なホテル。

    マチュとの海へのドライブの後、シャリア・ブルは、予約をしているホテルのレストランに彼女を連れてきた。
    ……ホテルの部屋を取ったことは、まだ彼女に言い出せていない。

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:12:17

    (折を見て、うまく伝えられれば良いのだが……)

    権謀術策渦巻く中で生きてきた彼だが、彼女に対しては可能な限り誠実でありたいと思っている。

    あまりうまくいかず、空回りばかりしている気もするが。


    さて、ホテルに着いたとき、誰かに会った? dice1d100=20 (20)


    ゾロ目で 会った

    それ以外 会わなかった

  • 13二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:55:42

    待ってました!!続きたすかる…😭

  • 14二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:59:42

    待ってたです~(隅っこからひょこっ

    需要ありますよ~と他の方に引き続き
    おぉうスレ立ってる~ってテンション上がりました

  • 15二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 06:15:19

    スレ立て乙です!
    また読めて嬉しい…!

  • 16二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 08:32:36

    >>13

    ありがとうございます!

    続きも気に入っていただけたら嬉しいです

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 08:34:25

    >>14

    ありがとうございます!

    放映終了から大分経ったけど、まだ他のスレも落ちてないし……って、恐る恐る立てましたw

  • 18二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 08:35:41

    >>15

    ありがとうございます!

    読んでいただけて、ホント嬉しいです

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 08:36:42

    続きです。


    ホテルには、食事が取れる店が幾つか入っているが、シャリアとマチュが来たのは、ドレスコードがそこまで厳しくなく、カジュアルな雰囲気でも利用できるレストランだった。
    急な予約だったので、あまり堅苦しくない方がよいだろうと考えた、シャリアの判断は正しかったようだ。
    ここなら気兼ねなく食事と会話を楽しめそうだった。

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 08:37:49

    窓際の夜景が見える席だったが、天気が再び崩れて、小雨が降りだしている。
    シャリアは窓の外をうかがった。
    ガラスにポツポツと雨が当たり、外の明かりを滲ませる。
    (雨か……)
    先の読めない地球の天候と、この先の展開を重ね合わせ、何となく幸先が悪い予感がした。

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 08:40:51

    二人はコースではなく、お互いそれぞれ食べたいアラカルトを適当に頼んでシェアすることにする。


    ところで飲み物はどうしよう?


    ここで二人がお酒に強い体質か、チェックします。


    マチュ dice1d100=27 (27)

    シャリア 補正値30+dice1d100=36 (36)


    高いほどお酒に強い。

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 08:48:05

    マチュ 27
    シャリア 36+補正値30=66

    マチュは下戸で、ヒゲマンはザルとはいかないまでも普通に強い。

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 13:28:31

    マチュちょっと弱めだな…

  • 24二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:47:42

    「マチュ君、飲み物は何にしますか?」
    「せっかくだから何かお酒を頼もうかな」
    「そうか、マチュ君ももう飲めるんでしたね」
    あまり一緒に食事をとる機会がないので、失念していた。
    「そうだよ、いつまでも子ども扱いなんだから」
    マチュはちょっとむくれたが、
    「では一緒に何か飲みましょうか」
    とシャリアから言われて、コロッと機嫌を直した。
    「うん!……実はほとんど飲んだことないんだ。お勧めを教えてよ」

  • 25二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:51:22

    シャリアは飲み物のメニューを確認する。
    ワインだけリストが別となっていて種類が豊富だが、マチュがあまりお酒を飲みつけていないとなると、ボトルは避けた方がよさそうだ。
    グラスでも色々と用意があるので、その中から選ぶことにする。

    同じワインでもデザートワインはどうだろう。
    甘口なので飲みやすく、食前酒としても楽しめる。
    マチュに確認すると
    「飲んだことないけど、美味しそう!」
    とのことだったので、自分の分のワインと一緒に注文した。

  • 26二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:59:49

    飲み物が運ばれてきた。
    二人は乾杯して、さっそくグラスに口をつける。
    「わー、美味しい!これ好きかも!」
    甘くて口当たりがよいので、マチュはすっかり気に入ったようだ。
    「よかった。……飲み過ぎには注意してくださいね?」
    シャリアは釘を刺す。
    いくら飲みやすくても、今回頼んだデザートワインは、普通のワインと度数はさほど変わらない。

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:51:14

    シャリアとマチュを語るスレで、このスレを紹介してくださった方、ありがとうございます!
    毎回載せていただいて、感謝です

    あちらのレス消費するのは申し訳ないので、ここでお礼させてください

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:53:38

    では、続きです。



    飲み物に続いて料理も運ばれてきた。

    盛り付けも凝っていて、どれも美味しい。マチュは料理が来るたびにせっせと写真を撮る。



    さて、食事中どんな話をしよう? dice1d2=2 (2)


    1 料理のこと

    2 遊びに行くこと

  • 29二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:58:39

    「ねえねえ、明日からどこに遊びに行こうか?」
    マチュはワクワクしながら聞く。
    「そうですね……」
    2年半ほど前に地球に来たとき、シャリアは休日の過ごし方を色々調べたのだが、その情報はエグザベにあげてしまった。
    また調べ直す必要がありそうだ。

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:06:28

    「マチュ君は、何か希望はないんですか?」

    「うーん、そうだなー……」


    どんな風に過ごしたい? dice1d2=2 (2)


    1 特別な、非日常なことをしたい

    2 近場で、二人でのんびり過ごしたい

  • 31二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 01:07:14

    どっちに転んでもいい選択肢だ…!マチュはウキウキでかわいいしヒゲマンはマチュのために色々考えて行動してるのがすごくいい…ほっこりする

  • 32二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 01:54:46

    雨も悪い面ばかりじゃないさ…
    仮に予感が当たっても、緑にとっては恵みの雨だ

    おや、これもダイス神の思し召しかな…?(興味津々と頭上に書いてあるw

  • 33二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 07:19:16

    (一緒にいられる時間が限られてるから、近場で二人でのんびり過ごしたいなぁ)
    と、マチュは思う。
    シャリアが地球にいること事態が非日常なのだ。
    (何の気兼ねもなく二人で過ごせることなんて、なかなかないもんね)
    マチュの心の声に、シャリアは面映ゆいと同時に、自分の儘ならない立場を思い、申し訳ない気持ちにもなる。

  • 34二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 08:26:24

    「カフェとかどう?あたしカフェ巡りするの好きなんだよね」
    そういえば、昼間待ち合わせたカフェも、マチュの一押しの店だった。
    「いいですね」
    シャリアも、コーヒーは嫌いではない。
    「そうだ、ここからわりと近いところにも、一軒美味しい店があるよ」

  • 35二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 08:28:32

    「朝早くからやっててモーニングメニューも充実してるんだ。すぐ近くに大きな公園があるから、テイクアウトしてそこで食べることもできるし。外で朝ごはんなんて最高じゃん?」
    (朝ごはん……)
    彼女の話で、シャリアはふと、以前二人で朝食を食べたときのことを思い出した。
    あれは、ジオンの政権奉還の式典の翌朝で、その前の日の夜は。
    (……余計なことを連想してしまった……)
    朝ごはんなど思わせぶりなことを言われ、動揺しそうになる。
    (それでいて、マチュ君には他意がないのだから、全く……)
    彼にはそれがはっきりと分かってしまうから、始末が悪い。
    こういうとき、彼の能力は逆に足枷になる。
    騙し合いの方がまだマシかもしれない。

    (なんだか、どんどん身動きがとれなくなっている気がする……!)

  • 36二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 09:30:36

    次の話題は dice1d2=1 (1)


    1 カフェの話を続ける

    2 話題を変える

  • 37二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 15:24:45

    無自覚マチュに翻弄されるヒゲマン素晴らしい

  • 38二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 19:50:52

    シャリアは雑念を振り払うと、とりあえずポーカーフェイスで受け答えする。
    「……なるほど、なかなか良さそうですね。他にもお勧めが?」
    「たくさんあるよー。パンケーキが有名なとことか」
    マチュはスマホの画面を次々とスライドさせて、目当ての写真を探す。
    「あ、あった!これこれ」
    画面に表示されていたのは小山のように乗せられた生クリームと、積み重ねられたパンケーキ。回りにはフルーツがどっさり飾られている。
    思わずパンケーキが何段重ねかを数えてしまった。
    (……10段!?)
    しかもそこそこ厚みがある。
    「……これで一人前なんですか?」
    「二人でシェアもできるよ」
    マチュは画面をスライドさせ、次の写真を見せる。パンケーキと一緒にマチュとニャアンが二人で写っている。

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 19:53:17

    (そうか、それなら……いや、それでも一人5枚!?)
    シェアという言葉に一瞬納得しかけたが、それでもかなりの量だ。
    「食べきれるものなんですか、これは」
    「甘いものは別腹だよ!アイス屋に一緒に行く話したけど、ここも美味しいんだよ。どう?」
    アイス屋とは、ショッピングモールで写真を見せてもらった、トッピングてんこ盛りの特大アイスパフェの店のことだろう。
    確かに行くと言った覚えがある。しかも自分から誘った。
    シャリアは頷いた。自分の言葉には責任を持たなければ。
    致死量の甘いものを摂取するかもしれない覚悟を決める。

    「……とりあえず、体調と日程を調整してからでもよいですか?」
    「そんな準備いる!?」

  • 40二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 19:56:34

    「それにしても、よく写真に残ってますね」
    食べたものを記録に残す習慣がないシャリアは、マチュがたくさんの写真をスマホに残しているを不思議に思う。
    「時間が経つと忘れちゃうじゃん」
    そう言いながらマチュはスマホを見せた。
    「こうやって残しとけば、後から見返した時にその時のこと思い出せるから。一緒に写真見ながら、美味しかったねって話せるし」
    「……確かに」

    「では、さっき撮っていたここの料理の写真、後で私にも送ってください。私も見返して思い出しますから」
    「分かった!」
    シャリアの言葉にマチュは嬉しそうに頷いた。
    二人共有の思い出をもっともっと増やしたい。

  • 41二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:38:56

    シャリマチュ…おでかけデートして二人の思い出作りまくってくれ…

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 21:27:42

    食事は概ね、つつがなく進んでいる。

    マチュはふと、窓の外に目をやった。


    何が気になった? dice1d2=1 (1)


    1 雨のこと

    2 外の景色

  • 43二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 01:04:21

    好きな相手の価値観に染まっていく感じが良い!!こういうのめちゃくちゃ好きだ…

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 06:15:45

    (けっこう降ってるな……)
    マチュの心の声に、シャリアもつられて窓の外に目を向けた。
    「気になりますか?」
    「うん。珍しいな、この時期にこんなに降るなんて滅多にないんだけど」
    地球と違って、スペースコロニーの天候は全て管理されている。
    太陽光の変化がないから、自然な気候変化も起こらない。人工的に季節を作り出しているコロニーもあるが、いずれにせよ予定以外の気候になることはない。
    シャリアには、マチュの感想自体が新鮮に感じた。

  • 45二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 06:17:24

    「雨も悪くないけど、続くのは困っちゃう」
    続いてマチュの脳裏によぎったのは。
    (帰るときも降ってたら、ちょっと面倒だなぁ……)
    (!)
    これは、この後の話をするチャンスかもしれない。
    さりげなく流れを引き寄せようと、シャリアは口を開く。
    「……天候が読めないと、予定が立たないですね」

  • 46二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 06:22:33

    「一応天気予報はあるんだけどね。あまり当てにならないかな」

    マチュはスマホで検索して、天気予報を表示する。予報の信頼度は全て「D」となっていた。

    「昔はもっと精度が高かったらしいんだけど、一年戦争以降は……」

    そこまで言って口をつぐむ。

    ジオンのコロニー落としにより、大量の塵や粉塵が成層圏に巻き上げられて、地球寒冷化を引き起こした。

    そのとき起きた自転速度の変化や地軸のずれが、異常気象の一因となっている。

    それが、天気予報の精度が下がった主な原因だった。

    (これは失言だった)

    ジオンの軍人である彼に振る話題ではなかった。

    酔いが回ってきたせいだろうか、ついうっかりした。

    「ま、予測がつかないところも地球っぽくて、あたしは好きだよ。ところで……」


    話題を変えよう。 dice1d2=2 (2)


    1 このホテルの話

    2 お酒の話

  • 47二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 06:33:48

    すみません、続きは18時以降になりそうです

    お昼にどなたか保守していただけると助かります
    よろしくお願いします

  • 48二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 11:52:02

    マチュ相手だとスマートに事が運ばなくなってしまうのすき…このちょっとした駆け引き感がいい

  • 49二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 17:27:41

    マチュは視線をさ迷わせ、手元のワイングラスに目を止めた。
    「ワインってこんな味のもあるんだね、初めて知った」
    グラスを手に取る。とろっとした琥珀色の液体は、もう僅かしか残っていない。

  • 50二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 17:29:58

    マチュにすぐさま話題を変えられてしまい、シャリアの思惑は宙ぶらりんのまま、計画変更を余儀なくされる。
    話題が転じた理由が理由なだけに、元の話を続けるのも気が引けた。
    仕方ない、と思い直して、彼はマチュに返答する。
    「一般的なワインとは系統が異なりますが、デザートワインも人気ですよ。色々な種類がありますし」

  • 51二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 17:32:06

    「そっちは普通のワインだよね?美味しい?」

    マチュはシャリアのグラスに注がれたルビー色の液体を興味深そうに見つめた。

    「そうですね、お酒を飲み慣れていないと苦手に感じるかもしれませんが」

    この店のハウスワインを注文したのだが、渋みも酸味もわりと少なめで、食事に合う飲みやすい味だ。


    ちなみに、マチュは一杯目だが、シャリアは何杯目? dice1d3=2 (2)

  • 52二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 20:15:18

    お礼が遅くなりましたが、お昼の書き込みありがとうございます。
    助かります!

    ダイスの結果、二杯目というと、マチュがあまり強くなさそうなので、彼女のペースにできるだけ合わせている感じでしょうか。


    続きです。


    「一口飲んでみますか?」
    「いいの?ありがと」
    シャリアに勧められたマチュは、ワイングラスに恐る恐る口をつけて、少しだけワインを口にする。
    「……おおー、大人の味って感じ」

  • 53二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 20:17:31

    マチュからグラスを返してもらいながら、彼はふと、一年戦争の時の、シャアとワインを酌み交わしたときのことを思い出す。

    ……あの時のワインは、確かに交わした言葉以上の意味をもっていた。

    『戦争に勝って、その後は?』
    あの時、彼から返ってこなかったその答えを、結局自分が探し求める羽目になった。

  • 54二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 20:20:56

    余計な感傷が暗い影となって、まるでワインの澱のように心に沈む。
    ……ザビ家の亡霊が動き出している今、躊躇ったり迷ったりしている暇はない。
    組織結成の交渉の手応えは、今のところ五分五分といったところだ。日和見主義の勢力の、何と多いことか。
    アルテイシア擁立の際の伝手を最大限活用して、少しでもこちらに有利なように進めたい。

    「どうしたの?」
    マチュの声に、はっと我に返った。
    二人でいるときに、余計なことを考えてしまった。
    「いえ、何でも」
    いつの間にかグラスが空になっている。
    追加で何か注文しようと店員を呼んだ。

  • 55二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 20:30:41

    「えーっと、あたしはね……」
    二杯目を頼もうとするマチュを、シャリアは心配そうに見守る。
    「もうやめておいた方が……」
    「えー、もうちょっと飲みたい」
    マチュは、どうみても酒に強そうに見えない。
    シャリアはメニューを見て、ノンアルコールカクテルのカテゴリがあるのに気づいた。
    (何か良さそうなものを……)
    メニューを探すうち、あるノンアルコールカクテルが目に止まる。
    クラブラウンジで提供されたウェルカムドリンクと同じものが、このレストランでも飲めるらしい。
    「……昼間、マチュ君がクラブラウンジで飲んでいたカクテル、ここでも飲めるようですよ?」
    「あっ、あれ美味しかったんだよね。じゃあそれにしようかな」
    シャリアは内心胸を撫で下ろしながら、自分の分のワインとノンアルコールカクテルを注文した。

  • 56二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 20:32:45

    さて、次の話題は? dice1d2=2 (2)


    1 こないだのショッピングモールの話

    2 仕事の話

  • 57二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 22:09:57

    こ、ここで仕事の話ィ!?(※後ろが素で軽くフイタ)
    いやあながち間違いとも言い切れん、か…?

  • 58二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 02:34:34

    このさりげなくマチュを助けてる感じ…!大人だぁ…

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 06:15:14

    今回、シャリアはやや無理をして仕事を調整したため、マチュに連絡することができたのは会う直前だった。
    連絡を取ってすぐ、彼女から
    「いつでも大丈夫」
    という回答があったので、即座に待ち合わせをしたのだが、彼女も普段は仕事があるはずだ。
    明日以降もこちらに予定を合わせてくれると言うのだが、少し気になっていた。
    仕事に穴を開けさせるようなことがあったら申し訳ない。

  • 60二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 06:16:45

    「マチュ君の仕事の方は大丈夫なんですか?」
    マチュに改めて確認する。
    彼女は頷いた。
    「クワトロさんがね、ヒゲマンが地球にいる間はそっちの都合に合わせてお休み取っていいって!」

    シャアは、ララァから
    「あなたが焚き付けたのですから、少しは協力なさったら?」
    と助言されて、
    「まあ、奴に恩を売っておくのも悪くない」
    と憎まれ口を叩きつつ、マチュに気前よく休みをくれたのだった。
    何だかんだで、マチュには甘いのだ。

  • 61二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 06:20:04

    「そうでしたか」

    シャリアは微笑む。

    彼女からシャアの話題が出ても、寛大な気持ちでいることができた。

    マチュの「一番弟子」発言のお陰だ。

    しばらくは彼女の台詞をリフレインして噛み締めることだろう。

    当面の間は、彼女をシャアの元に預けていても気にならなさそうだ。


    ちなみに、今回シャリアが休みを確保できたのは何日間? 2×dice1d5=3 (3)

  • 62二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 07:34:59

    シャリアが休みを取れたのは、2×3=6日間


    一方マチュは。

    (ヒゲマンが今地球で何してるのか、色々気になるけど……。やっぱり軍事機密だって言って教えてくれないかな)

    海で話を聞く前から、薄々察してはいたのだが。

    この先、自分ではどうにもならない時勢の流れに巻き込まれていく予感がして、やはり少し不安になる。


    改めて、思い切って聞いてみようか dice1d2=2 (2)


    1 聞いてみる

    2 やめておく

  • 63二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 11:56:12

    一番弟子☺️そしてシャアさんナイス!!

  • 64二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:40:15

    昼の書き込みありがとうございます
    今日はアップできると思ったのに、また規制に巻き込まれてしまいました



    続きです。


    (……やっぱり聞くのはやめておこう。どう考えても楽しい話にはならなそうだし)

    マチュのその気持ちは、そっくりそのままシャリアに伝わる。
    彼女の考えているとおり、ほとんど話せることはないし、もし話せたとしても、楽しい食事の場に水を差す、剣呑な内容ばかりだ。
    だが、彼女が心配する気持ちも分かる。

  • 65二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:41:34

    「……今すぐに何か起こるというわけではないですから」
    マチュにかける言葉を考えあぐねたシャリアは、それだけ伝えるのが精一杯だった。
    「今回の我々の任務は、まだコモリ中尉も詳細を知らないのです。秘密にしておいてくださいね」
    「そっか。うん、分かった」
    (……あ、そうだ。コモリンといえば)

  • 66二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:42:45

    コモリの話題が出たことで、マチュは思い出したらしい。
    「そうそう、あたしたちのこと、コモリンにはテキトーに言っといたからね。大丈夫だったでしょ?」

    マチュが言っているのは、コモリに二人の関係を誤魔化しておいてほしいとお願いしたことについてだろう。
    話が予想外の方向に飛び火して、ドキリとする。

  • 67二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 20:47:54

    因みにコモリは1ミリも誤魔化されていないので、全く大丈夫ではない。
    まあ、無理難題だということは初めから分かってはいた。
    「……ありがとうございます、助かりました」
    とりあえず、マチュには礼を言っておく。
    たとえ周知の事実だったとしても、明言は避けるに越したことはないのだ。

    それは個人的な理由だけでなく、ジオンの高官ともなると複雑な事情が付きまとうからでもあった。
    実際に、フラナガン機関の情報漏えい事件の時は、マチュの身に危険が及びかけた。

  • 68二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 20:49:48

    面倒な立場だが、それ以外に生きる道があるかというと、自分でも想像がつかない。

    結局他の道を選べるような人間ではないのだ、と彼は自嘲する。


    ……いや、そんなことをぐだぐだ考えている場合ではなかった。

    マチュが二人の関係について言及した今こそ、この後のことを話すチャンスなのでは!?


    どうする? dice1d2=1 (1)


    1 もう少し様子を見る

    2 遠回しに話をしてみる

  • 69二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 21:25:52

    ヒゲマンを予想外の方向で毎回驚かせるマチュはなんぼあってもええですから…

  • 70二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 00:41:46

    マチュに振り回されるヒゲマンからしかとれない栄養素がある

  • 71二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 06:30:29

    だが、いざとなるとストレートにものを言うのは思った以上に難しい。
    これまでのやり取りで、もう素直に言ってしまった方がいいということは分かっているのだ。
    余計なことばかり考えているからうまく行かない。
    「今夜は帰したくない」くらいのことが言えればよいのかもしれないが、色々考えすぎて慎重になってしまう。

    結局、うまい言葉が見つからず、もう少し様子を見ることを選択してしまった。

  • 72二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 06:33:08

    (しかし、ニュータイプ同士だというのに、こんなにすれ違うことがあるだろうか……)
    自分がはっきり言わないことを棚に上げ、シャリアの思考が迷走し始める。
    地上から争いがなくならない訳だ、などと愚にもつかないことを考え、煮え切らないでいるうちに、食事は一段落しそうな雰囲気だ。

  • 73二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 06:37:10

    小話の方は短い話なので、もう終盤です

    続きは規制に巻き込まれなければお昼に、無理だったら18時過ぎに上げます

  • 74二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 12:06:06

    ウェイターが二人の席に近づいてきた。
    彼は、グラスに水を注ぎながら、マチュの手元のグラスに気付いて声をかけてくる。
    「そのカクテル、気に入っていただけました?クラブラウンジの方でチェックインしたお客様に、ウェルカムドリンクとしても提供させていただいているんですが、とても人気があるんですよ」
    「そう、それであたしももう一度飲みたくて……」
    言いかけて、マチュはウェイターの言葉に引っかかる。
    「チェックイン?」

  • 75二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 12:07:20

    「ええ。宿泊の方限定で」
    ウェイターは如才のない笑みを浮かべる。
    彼の言葉で、その場に妙な緊張が走ったが、彼は気付かなかったようだ。
    「では、どうぞごゆっくり」
    そう言い残して、席を離れていった。

  • 76二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 16:25:43

    … これは(いつも以上に)この後のやりとりが楽しみだ
    ついにやにやしてしまうw

  • 77二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 18:07:57

    (……どういうこと?)
    マチュはシャリアに目をやる。
    (だって、ヒゲマンはずいぶん前にチェックインしてたし、あたしは泊まってないんだけど)
    ウェイターの口振りからして、向こうの勘違いということもなさそうだ。

  • 78二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 18:10:15

    マチュの視線がシャリアに突き刺さる。
    これ以上、黙っておけなさそうだった。
    シャリアはとうとう観念する。まさか、こんな形で暴露されるとは。
    彼は気まずそうに胸ポケットからカードキーを取り出して、テーブルの上に置いた。
    「……すみません、言うのが遅れました」

  • 79二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 18:15:02

    「え?これ、もしかして部屋の……」
    (……あたしの分、別に部屋を取ってくれたってこと?)
    マチュはここまで来る途中の会話を色々思い出してみる。
    (そっか、それでホテルで食事……そういうことか。わー、全然気付いてなかった!)
    考えてみれば、察する機会はあったような気もする。
    マチュの頬はみるみるうちに朱に染まった。

  • 80二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 18:53:04

    シャリマチュって何故か初心初心な雰囲気になる不思議…(そこがめっっっちゃ良い所なんですが)
    マチュは初心なのは分かる…そしてマチュの予想外の仕草でシャリアが内心慌てるからそういう雰囲気になるんだろうな〜可愛いか?年の差カップでの栄養素が爆増する…健康に良い

  • 81二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 21:32:09

    「このままあたしが気付かなかったらどうするつもりだったの?」
    「それは……」
    シャリアは痛いところを突かれて思わず詰まったが、素直に言うほかない。
    「……その時は仕方ないかと。勝手に部屋を取って、伝えていなかったこちらにも非はありますから」
    多分彼は気付いていない自分に気を遣って、黙っていてくれたのだろう、とマチュは思い至る。
    「すぐ言ってくれて良かったのに」
    少しだけ不本意だった。
    そういう気の遣い合いは、二人の間ではもう不要なはずだ。

    「だって……恋人同士なんでしょ。あたしたち」

  • 82二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 21:33:38

    「ああ……そうでした」
    マチュに言われて、シャリアは思わずそんな風に返す。
    我ながら格好のつかない、間の抜けた返事だ。居たたまれずに、マチュから視線を反らす。
    ショッピングモールで自分から言っておきながら、多分「恋人同士」という言葉にマチュ以上に照れている。
    彼女との付き合いは、いつも自分が思うようにいかない。
    自分の感情と彼女の反応に振り回されっ放しだ。

  • 83二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 21:36:35

    彼の耳が赤くなっているのを見て、マチュもつられて心臓の鼓動が早くなる。
    (なんか、ほんとに今更すぎるけど……ようやく付き合ってるって実感が沸いてきたかもしれない!)
    彼女の中で、未だに夢見心地でふわふわしていた二人の関係が、初めて現実味を帯びた気がした。
    テーブルの上のカードキーを手に取って矯めつ眇めつ眺めながら、マチュは動悸が収まるのを待つ。
    それから、神妙に審判を待っているシャリアに対し、はにかみながらこう言い渡した。
    「……次からはちゃんと言ってよね」
    「ええ、分かりました」

  • 84二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 21:37:45

    食事はそろそろ終わりに近づいている。
    「ねえ、デザート頼んでもいい?」
    「どうぞ、好きなものを」
    マチュにメニューを渡してやりながら、シャリアは考える。
    (全然格好がつかないが……マチュ君が満足してくれているのなら、それで十分か)

    雨はまだ、ホテルの窓を濡らし続けているが、もはや天候は気にならなかった。

    休暇はもう少し続く。
    たまには雨に降り込められる休みもよいものだ。

  • 85二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 21:42:32

    ということで、ここで小話はおしまいです
    お読みいただき、ありがとうございました


    部屋にいった後の続きも、一応ネタとしてはあるのですが、R18部分が……全然上手く書けない……
    イチャイチャを書きたい気持ちだけは豊富にあるのに!!!
    書けそうだったら支部に上げるときに書き足します

  • 86二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 21:50:45

    >>80

    自分の趣味嗜好で、どうしてもこういう雰囲気に偏りがちなので、そういう風に言っていただけて嬉しいです!


    もだもだ話ならいくらでも書けますw

    今回もダイスの都合で出なかったネタがたくさん……w

  • 87二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 21:53:19

    明日から本編を上げます
    こちらはダイスなしです
    最初は使うつもりで考え始めたのですが、話の筋が複雑になり過ぎて、訳が分からなくなりそうなので、諦めました

    簡潔にするために、思い切って今回はマチュ中心にしてます
    そしてシャリア編の方も、チマチマ書き始めました
    これから上げるマチュ編と対をなすお話になるはずです

  • 88二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 22:15:36

    小話お疲れ様です!
    シャリマチュの初々しい小話ありがとうございます(五体投地)
    R18部分もさりげなく楽しみにしてますが、ご自分のペースを大事に書くのがベストですので…

    明日の本編も楽しみにお待ちしております!

  • 89二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 22:53:34

    >>88

    感想と、お心遣いありがとうございます!


    恐ろしいことに部屋に行ってもまだ、もだもだが続くんですよ……

    何かきっかけがないと、自然には始まらない……どうやったら始まって、どうやって終わるの……

    でもイチャイチャはして欲しい……!

  • 90二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 23:45:59

    …♪(養分摂取中

    特務部隊指揮官って肩書は伊達じゃない、ってくらいな人物が部分的に超鈍感な恋人嬢に振り回されまくるという構図と諸々から醸成される物質… 美味♪
    思い通りにいかないこともあっていいのさ、全てが計画通りに進まないと困る作戦やってるんじゃないんだから… まぁ、作戦遂行でもフォローして乗り切る御仁にゃかえって慣れない局面かもしれないがw

    (なんか。こりゃ部屋にいってもなかなかムーディーかつそちらに転がりそうな方向にいかなさそうやね……って思ってたんですが…やっぱりか! でもそれはそれでここの二人らしい(笑)

スレッドは10/23 09:45頃に落ちます

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