- 1二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:24:39
- 2二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:59:20
素敵な概念だ
いつかスレ主でなくても書いて欲しい - 3スレ主25/10/17(金) 22:25:00
オレの名前は才羽アオミ。ミレニアムサイエンススクール二年生。趣味はゲーム。身長は171cm。猫背。前髪で片目を隠し、姉妹以外とは碌に会話も出来ない。引きこもりでガリガリ。白い肌に、カッコいいと思ってるのか服装は着崩して…」
「おい。モモイ。なんだこれは。ナメてるのか?」
「ひどーい!何も破かなくていいじゃん!」
「破くに決まってんだろ!?何が悲しくてこんなのを読み上げてやんないといけないんだよ!?」
こいつはオレの双子の妹の才羽モモイ。オレの事をナメてる節がある。いい奴なんだが、やらかしも多い。今のふざけた台本も、こいつが寄越したものだ。
「モモイー?開けるわよー?…って、アオミ君。貴方もゲーム開発部に用事?」
「エッアッ…ハイソノ……」
この方はオレの意中の人。早瀬ユウカさん。ミレニアムサイエンススクールでセミナー…つまりは生徒会に値する様な所で一ポストについている。オレなんかが話しかけるのも烏滸がましい女神だ。
「お兄ちゃん…流石にそのぐらいの会話はできようよ…」
「う、うっせいやい!…それよりだモモイミドリ。早瀬さんが来るって事は…お前ら、またやらかしか?」
「ギクゥ!?「口で言うな」…べ、別に〜?なんも活動してないとかじゃ…」
こいつはこいつで失礼なのは同じく双子の妹のミドリ。こっちが双子の妹の方。定期的に甘えたの日が来る可愛い妹だ。こっちはこっちでオレの事をナメてる。
「…本当、この二人のことが良く分かってるんですね。アオミ君って」
「イイイイイイエマァ…カゾク、デスカラ…」
感心した様な表情を向けてくる早瀬さん。お顔が眩し過ぎる。直視出来ず、思わずただでさえ前髪で隠した目を逸らしてしまう。 - 4二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:58:54
おお、ありがたい…
- 5二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:07:05
パヴァーヌの始まり方的に兄は最初はゲーム開発部未所属とかなのかね
- 6二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:11:41
- 7二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:29:45
- 8二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:30:30
- 9二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 03:31:47
- 10二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 03:49:57
- 11二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 11:59:32
あの姉妹の兄なのにコミュ弱か
- 12二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:21:56
あの姉妹だからこその可能性もあるぞ
- 13スレ主25/10/18(土) 21:23:35
ワイスレ主。ここ落ちてなかったことに驚愕して禿げてしまう
なんならみんな重い思いに書いてくれてるから展開案も浮かんできた!ありがとう…今はただ…それしか言う言葉が見当たらない… - 14スレ主25/10/18(土) 21:43:54
あの後の会話はオレが吃り過ぎててやばかったので割愛させてもらうが…要するに、ゲーム開発部がまともに動いてなさ過ぎてヤバいらしい。廃部なんだとよ。まぁ実際、当時ゲーム仲間で付き合いのあったユズにやらせてもらってた例のゲームのクオリティもやばかったし、あれで全てを出し切ったといえばそうなのだが…
「…一応言っておくが、オレは付き合わんぞ。そもそも、他に部活入ってるし入部も無理だ」
「えー!可愛い妹二人が困ってるんだよ?」
「オレの部屋から無くなってたゲーム大量の部屋で何が困ってる。だ?」
とても怒った様な表情を向けて来て、頬をハリセンボンのように膨らませるモモイだが、関係ないとばかりにオレの私物を回収していく。…ついでに挟んでぷしゅーと空気を抜いておく。
「でもユウカ、お兄ちゃんが居るからかあんまりグチグチ言ってこなかったよ」
「確かに!普段のユウカならもっと言って来てそうだった!」
「でも…その…」
『この辺りのガラクタも捨てて』
早瀬さんと付き合ったらゲームは卒業しないといけないかもしれない。この発言で一番深い心の傷を負ったのは、間違いなく二人やユズよりオレだろう。勝手に持ち逃げされた挙句、ガラクタ呼ばわりまでされたのだから。
「…気にすんな、二人とも。元はと言えば、ガラクタって言われても仕方ないものばっか集めてるオレが悪いんだ。…寧ろ、付き合う前に好みを知れてよかった」
(でも…確かに…)
唯一目ざとくユウカの言葉を聞いてたミドリだけは気づいていた。
『アオミくんが関わるなら、結構楽しみかも』
その、ユウカの一言に - 15スレ主25/10/18(土) 21:49:56
Q.名前のアオミって?
A.才羽姉妹の元ネタとされるサイバーワークスの『BlueBell』が元ネタです。ただアオ、やアオイ、だと原作キャラ(及びネタ)と被るのでフランス語のベル(美しい)から美をかりてミと呼んで才羽アオミ、となっています
ぶつぶつ書いたけどイメージビジュアルは髪色が才羽姉妹と同じのペルソナ3男主人公です。彼がミレニアム制服を無理に着崩して着てる様な、大体そんな感じです(投げやり) - 16スレ主25/10/18(土) 22:06:20
- 17スレ主25/10/18(土) 22:24:54
「お兄ちゃんお兄ちゃん」
「ん?どうしたミドリ」
「…ユウカの評価、変えたいって思わないの?」
「は…?」
唐突に何を言い出すんだ。この妹は。
「お兄ちゃんの好きなもの、ガラクタって言われて嫌いになった?」
「…な訳。早瀬さんは大人だなって、そう思った」
「それじゃダメだよお兄ちゃん。女の子は、若く幼く可愛く見られたいんだから!」
何かミドリの地雷を踏んでしまったのだろうか。急に捲し立ててくるのにオロオロしていると、痺れを切らしたのか
「お兄ちゃん。ユウカに…お兄ちゃんの好きなもの、好きになってもらおうよ」
「早瀬さんに…オレの好きなものを…?」
「うん。好きなもの…ゲームを」
早瀬さんが…ゲームを…好きに。どうなんだろう。やってる姿は想像できないが…出来ないって事は、きっとあんまり上手くはない。そもそも触れたことすらなさそうだ。…そこをオレが教えて…途中でかっこいいなんて言われたりして…
「…よし。お兄ちゃんに任せろ」
「!ミドリナーイス!」
オレとモモイが盛り上がる裏で、ミドリがあまりのオレの扱い易さに驚き、唖然としていたことは見なかったことにしておく。 - 18二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:27:02
お兄ちゃんちょれぇ…
- 19スレ主25/10/19(日) 00:15:33
こうしてミレニアムに存在し、あの『全知』ですら『かも』が出るほどの不明な地帯。廃墟に足を運ぶ事になった彼ら彼女ら。
そんな中、戦闘で才羽アオミと言う人物の評価を一言でするならば───
「セキュリティだか守護者だかなんだか知らないけどよぉ!愉快なゲーム演出したいなら数が足りないんじゃねぇの!?せめて定型でもいいから連携して来いよっっっ!」
─── 強い。そして自分よりも弱い相手には特に。それだけだった。その細い身体からは想像もできない『ガトリングガンを片手に一つずつ』持つスタイル。銃の名前は確か高校一年生の時に変えたそうな。その名前が…
理想と真実
「ぬるい!ぬるいぬるいぬるい!ぬるすぎるぜ!!!」
「ラッキー!全部お兄ちゃんが倒してくれてる!ミドリ!先生!今のうちに…」
「行かせるわけねぇだろモモイぃ!…先生、こっちは大体片付いたぜ」
彼の指差した方向にはスクラップの塊が、出来ていた。 - 20二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 06:47:32
お兄ちゃん強いんだな
- 21スレ主25/10/19(日) 09:48:23
二人と先生が何故か落ちてしまったので、仕方なくオレだけ先に戻る事にした。そこで助けに行かないといけないほど、うちの二人はヤワではない。
「来ましたよ…『部長』」
「あら、お早い帰りで。…お帰りなさい。アオミ───
そしてオレはと言えば、妹二人に余計な知識を入れてくれた人物の元を訪ねていた。
─── ヴェリタスの、幽霊部員さん?」
「幽霊じゃない。オレはみんなにそもそも存在を認知されてないから決して幽霊じゃない」
「…それを幽霊部員と呼ぶのではなくて?」
決して違う。オレは幽霊じゃない。そもそも、オレがヴェリタスに在籍しているのはここに居る人物、ミレニアム史上三人しか居ない『全知』の称号を持つこの人物。車椅子に乗った人物。『明星ヒマリ』に誘われたからであって…
「違うって言ってるでしょう!?…本題に入りましょう」
「そうでした。珍しく貴方から熱烈なお誘いを受けたものですから…」
「な訳あるか。オレは別で意中の人が「早瀬ユウカさんですよね」…なんでみんな知ってんだよ!」
モモイとミドリにも気づいたらバレていたし、これが組織の陰謀、なんちゃらゲートの選択というやつなのだろうか。
「…モモイとミドリに余計な事を吹き込んだのは、アンタだろ」
「余計な事…ですか。私はあくまで聞かれた事に答えたまでですが?」
「嘘をつく事だって簡単な筈だろ?…なんでわざわざ、あの廃墟に誘導する様な発言を─── 「貴方の考え方は、本当にミレニアムに不向きですね」
オレの言葉に被せる様に、彼女は本当に面白い人物を見る様にクツクツ笑いながら少しだけ、車椅子をこちらに寄せて来た。
「…どう言う意味ですか。それ」
「あの下水女の様に『合理』に突き進む訳でもなく、私の様に柔軟で茶目っ気があって清楚で可愛らしい訳でもない」
「徹底的なまでの『自己、他人愛』と『保守主義』それが貴方です」
「…解析どうも。スーパーハカー」
「ハッカーです。それも、スーパーでは収まりませんよ?」
結局、本題を話せる事はなく。はぐらかされて解散させられてしまった。 - 22二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 19:26:35
期待保守
- 23スレ主25/10/19(日) 22:40:43
二人が女の子を連れて帰って来た。大問題。大事案である。
「ゲーム機を口にふくむなど…なんだかこいつ、赤子みたいじゃないか?」
二人が連れて帰って来た少女の頬を引っ張ってみる。…ロボットらしいが、随分と人間質な肌だ。
「お兄ちゃん。折角だしお兄ちゃんとアリスでやってみてよ。このゲーム」
「おい。アリスとやらの脳が破壊されるぞ。ゲームで体調は崩れる。オレは過去に水族館のゲームで─── 「アリス、ゲームを開始します」
「面白さは、確かに存在します」
「…お前…凄いな…」
あれだけリブートを繰り返してこう言えるのだ。本当に凄いと思う。ほら、ユズも顔を出して…
「ユズゥ!?おまっ…」
「…久しぶり。相変わらず、辛口評価だね」
「逆に聞くが…過剰な叩きでもないのに面白いですって言って、お前の傷は塞がるか?」
「…ううん」
「…ま、面白いって言ってくれる奴が出来たじゃんか。それは、お前の努力だと思うぜ?」
そう言いながら久しぶりに再開したユズの頭を撫でる。身長も低めだし、モモイとミドリに続いて妹の様に思っていたしな。
「…妹扱いしないで」
「そうムッとするな。留年ガール」
「うっ…そう言われると言い返せない…」
「…あんまり周りのこととか気にすんなよ。今の時代、ゲームなんて買いもせずに文句言う奴のが多いんだ」
「…うん」
「…ま、オレはこのゲーム死ぬほど酷評するけど。なんだよこれ。なんでオープニング直後から一デスふっかけてくるんだよ。しょぼん顔したアクションゲームでもこんなじゃないぞ」
「ひ、ひどい…上げてから落とされた…」
「フリーフォール。ってな。バグ技見つかりすぎて削除された伝説の技だ」 - 24二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 22:46:04
面白いな
- 25二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 06:33:26
保守
- 26二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 11:13:42
割と普通に話せてるな
関係者だからなんだろうけど、ノアあたりだとどうなるかな - 27二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 15:28:26
水族館ェ…
フリーフォール、使ってる分には面白いんだがバグの温床すぎた - 28スレ主25/10/20(月) 17:07:42
あれから数日が経ち。アリスはヴェリタスの協力を経て学籍を偽装。すっかりゲーム開発部としてゲームをして毎日を過ごしていた。…いや、ゲーム作れよ。廃部の危機なんだろ?
案の定、早瀬さんが我々を訪ねて来た。…そして、偽装したアリスがバレないか、と言う話なのだが。
「あり得ないわ…アオミ君以外にゲーム開発部に新しい部員だなんて…」
「ア、アノ…オレイチオウブカツ、ハイッテテ……」
そう言いながらアリスにずいっと近寄り、ペタペタと頬を触ったりしながら「私がこんな可愛い子を知らないなんて…」などブツブツ呟いているユウカさん。羨ましい。オレもあんな感じで近づいてもらいたい。
「よ、妖怪が出現しました…!」
「アリス。早瀬さんはそんなんじゃない。この人はミレニアムの財源を管理してる素晴らしい人だぞ。この人が居なくなってみろ。電気は止まるから当然ゲームは出来ないし、この部活だってそもそも部屋が与えられないぞ。お金…つまりはゴールド。それらを全部管理してるのが早瀬さん、この方なんだ。だから今すぐ謝れ。謝るんだアリス。この人が妖怪?ノンノン。どんな部活にも最後までチャンスを与えてくれる女神の様な人だ。何よりビジュアルも───
「うわ、お兄ちゃんすっごい早口」
妹からの心無い一言でオレは深く傷ついた。
「そ、そうなんです…ね。ごめんなさい。…ハヤセサン?」
「ユウカで良いわよ。その…私こそ、疑ったりしてごめんなさい」
オレの全力の説得が通じたのか、アリスの申し訳なさげな上目遣いがユウカさんに入り、事態はあっさり収まってしまった。…オレも、女の子に生まれてモモイとミドリに似てればあんな感じの役得が出来たんだろうか。
「それと…その…アオミ君も…」
「エア、ッツオ、オレスカ…?」
「…私の事、そこまでベタ褒めしてくれるのは珍しいって言うか…」
「ジ、ジジツノベタダケスヨ…」
やっぱりオレは二人ほど愛想が良くないから性別とか身長以外にも壁がある。そう思わされた一日だった。 - 29二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 21:17:40
保守