【TSしのぎゆ・みつおば注意】義勇者の伝説へⅤ【鬼滅DQ】

  • 1二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:58:09

    TS冨岡義勇でDQⅢルックスB勇者(女勇者)やりたいと思い軽率にぼうけんの書を作った4スレ目です
    プレイログと茶番
    TSCP注意:しのぎゆ&みつおば
    しのぎゆをお互い意識させる試行錯誤&みつおばはいくらでもいちゃつけばいい
    鬼滅の刃本編軸の記憶有な実質後天的TS
    基本ギャグのラブコメでえっちい展開も書きたいけど蛇足長くなりすぎると自重
    自己満足スレですがコメント・保守・ハートをいただけると励みになります

    プレイ環境:HD-2Dリメイク版ドラゴンクエストⅢそして伝説へ…(Switch版)
          難易度「楽ちんプレイ」

  • 2二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 21:59:17
  • 3二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:00:27

    前回のハイライト

    ぎゆう:船の運転マジムリ
    しのぶ:せかいじゅの葉は1回しかとれない
    みつり:にゃ~ん?→はい
    おばない:ガチであなほり5回でドラゴンテイル引き当てた

    以上です

  • 4二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:02:15

    ジパングを出て東へ進むとすぐに山の上にある洞窟が見えてきた
    こんな近い場所にやまたのおろちが住んでいては人々が恐れを抱くと言うのももっともだろう

  • 5二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:03:34

    おろちのどうくつに入ると普通の洞窟と違ってむせかえるような暑さに驚いた
    普通、洞窟といえば外気よりもずいぶんと涼しいのが普通なのだが
    どうもここは火山で恐ろしいことに溶岩が表出しているらしい

  • 6二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:05:06

    もし、足を踏み外したらひとたまりもない
    ぎゆうたちは注意して進む
    溶岩からは距離をとっていたはずなのに急に目の前に溶岩が現れてびくっと驚いた

  • 7二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:06:11

    それは溶岩ではなく、モンスターのようがんまじんだった
    魔性をなくしたようがんまじんだったようで保護することにした
    こんな大きくて熱いモンスターでも無事にモンスターバトルロード場で暮らせるのかと少し心配になる

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:07:55

    火山帯特有のモンスターが多く出現して苦戦するも奥へ奥へと進む
    さらに地下へと潜るとやがて祭壇のような場所が見えてきた
    左右に酒が入っているであろう壺や樽、米の俵や木の実
    これらはおそらくやまたのおろちに捧げられた供物に違いない
    だが、それらにはほとんど手をつけられた様子はない

  • 9二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:09:40

    その奥には人骨があたりに散らばっていた
    どうやらこれが生贄の祭壇らしい
    他の供物と違っていかにも食い散らかした跡が窺える

  • 10二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:11:35

    「伊黒、大丈夫か」
    「問題はない…」
    「いったい何人が犠牲となったんでしょうか」
    「絶対にこれを止めないと…」

  • 11二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:13:28

    >>1

    訂正:5スレ目

    すみません

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:18:53

    だが、周囲にはやまたのおろちの姿は見えない
    「…確かにこのフロアにはいるわ」
    みつりが辺りのモンスターの気配を伺う
    「すごく邪悪で強大な力…でもちっとも神聖を感じない
     ただのモンスター、決して祀られるような存在じゃない」

  • 13二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:20:22

    気配の感じられる場所へ
    そこはこれまでよりもさらに溶岩が激しく湧き出すような場所だった

  • 14二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:50:03

    道中でレベルアップの調整をし、対決に備える
    一足先にしのぶが、その後同時にぎゆう・みつり・おばないが
    レベルアップをしてHP・MPが回復した
    ぎゆうはザオラルを覚えた
    願わくばこの魔法を使わずにすむことを

  • 15二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:51:34

    「いたぞ!!」
    「あいつが…やまた?の…おろち??」
    「やまた?5またに見えるが…」
    「あの、あいつ足生えてますよ?蛇じゃないんですか?」
    想像していたやまたのおろちと全く違う
    首を5つもったドラゴンのようだった

  • 16二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:52:48

    ボス4戦目やまたのおろち
    2回行動することがあるのが厄介だがもえさかるかえんはそこまで火力が高くはなく
    こちらに回復手段の使い手が複数いればそこまで恐れる相手ではない
    お供も引き連れていないのでシンプルに楽
    雷系の攻撃に弱いためぎゆうのいなずま斬りで削っていく

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:54:21

    危ない場面もほとんどなくすぐに撃破することができた

  • 18二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:55:51

    「なんかくさなぎの剣を盗めました」
    「なんで?」
    「あいつが持っているのはおかしいだろう」
    「これ、弱点なんじゃ…?」

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:57:45

    倒れたやまたのおろちの周囲に紫色の渦が現れる
    まるで旅の扉のような動きをするその渦はしかして旅の扉のような美しさもなく
    邪悪なうごめきに感じる
    やまたのおろちはその渦の中に吸い込まれ…いや、逃げていったかのように思えた
    「逃がすか!」
    ぎゆうたちは慌ててその渦の中に飛び込んだ

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 22:59:51

    渦から出た先はなんと、ジパングの社の正面だった
    「…ここは!?」
    「やまたのおろちはどこ?」
    「まさか社の中に…?」

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:02:15

    慌てて社の中に入っていくと中では人々が大騒ぎをしていた
    「ヒミコさまっ!今すぐ傷のお手当をっ!」
    「それにしてもヒミコ様はいったいどこでこんなお怪我をなさったのやら…」
    (怪我だと?…まさか)

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:05:07

    頭の中にヒミコの声が響いてくる…!

    我の真の姿を見タものは貴様らのみ……
    クチを閉ザシ大人シクしていれば命は見逃シてやろう
    それでどうダ……?

     はい
    →いいえ

    「何を言っている命乞いをするのは貴様のほうだ」

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:06:53

    よかろう……
    ならばここで死ヌが良イ!

  • 24二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:09:30

    ヒミコの周囲に紫色のもやが現れ集まっていく

  • 25二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:10:51

    「ややっ!?これはどういうことだ!?」
    ヒミコのおつきの者たちは慌てふためく

  • 26二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:12:03

    「きゃー!?」
    「う、うわぁー!!」
    ヒミコはやまたのおろちにその姿を変えた

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:13:49

    「一片の血肉も残サず……
     食イ殺シてくれるわ!」

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:14:52

    ボス5戦目やまたのおろち2回目
    完全2回攻撃になり、もえさかるかえんだけでなく倍以上の火力のはげしいほのおも使うため
    残りHPが相当危うい場面の連続
    それでもなんとか誰も「しに」にならず持ちこたえて撃破

  • 29二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:16:40

    やまたのおろちを連続で倒した経験値でみなレベルアップ
    おばないが呪文を3つ覚える
    「それ!!そのバイキルト~!?」
    「今ですか…それがあれば冨岡さんにかけていなずま斬りの威力上げられたものを…」
    「間が悪い」
    いつぞやのベホイミのやり返しかと思ったがこれもまた確かに
    自分でも仲間の意見は最もすぎるのでおばないは不満に思いつつも飲み込む

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:19:16

    「グ……グオォァァ……」
    やまたのおろちがうめき声をあげる

  • 31二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:20:39

    「我は……この地ノ支配者……
     その……我を……
     目障リな者……全テを……陥レ……踏ミ潰シて来タ……
     この我を……!!グハァ……!」
    やまたのおろちの体が崩れ落ちその場に光り輝く玉が転がった

  • 32二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:22:05

    紫色の光を放つその玉…
    ぎゆうはパープルオーブを手に入れた!

    「えっ!?パープルオーブ?」
    「何故そんなものをあいつが持っている?」
    「ええと…オーブの力で力を得ていた、とかでしょうか?」
    「思いもかけないところから手に入るとはな」

  • 33二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:23:55

    ジパングの統治者ヒミコの正体は恐ろしい魔物やまたのおろちだった!
    生贄を求め村の娘たちを食い殺していたのもやまたのおろちのしわざであった
    この驚くべき真実は瞬く間に里中に広まっていった
    ぎゆうは戦いのあとそのまま社で一夜を過ごすことになりそして……

  • 34二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:25:34

    (…ここは…またか)
    見覚えのある場所
    ポルトガの祝宴の夜に見た夢と同じ場所

  • 35二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:27:11

    あのときと同じように青い光が強くなっていく方向へとぎゆうは足を向ける

  • 36二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:28:28

    ぎゆう…ぎゆう…
    私の声が聞こえますか?

    よくやりましたね、ぎゆう…
    また一つあなたは魔の手を払いのけました
    すべてのオーブを集め祭壇に捧げるのです…

    ぎゆう…あなたの無事を祈っています…

  • 37二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:29:51

    …そして夜が明けた!

  • 38二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:31:13

    「ぎゆうどの、里の者を代表してあらためて感謝申し上げる」
    「本当にありがとうございました、ぎゆうさま
     おかげさまで生贄にならずにすみました
     魔物がまた人に化けて近づいてきたらって思うとまだちょっぴり怖いですけど…」

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:32:35

    「何年もの間、あの者の正体に気づけなかったことが悔やまれます
     娘のやよいは運よく救われましたが多くのおなごが生贄として犠牲になってしまった…
     生き延びたわしらはせめてその弔いをしていこうと思っております
     ぎゆうどの心ばかりではありますがお礼の品を用意させて頂きました
     どうぞお受け取り下さい」

  • 40二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:34:18

    ぎゆうはいのちの石、せかいじゅの葉、はやてのリングを手に入れた!

  • 41二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:35:34

    「これからもどうかお気をつけて
     旅のご無事をお祈りしています」

    「これでこのジパングの人々は怯えることなく暮らせるでしょうね
     …心安らかにとはいかないかもしれませんが」
    「生贄に疑問を抱きつつ、だれも表立って反対できなかった
     その事実を今後も彼らは背負い続けるだろう」
    しのぶとぎゆうはお互いに聞こえる程度の小声を交わす
    横目でおばないを気にしながら

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:36:53

    当のおばないは一見すると特に何でもないような平静を装っていた
    けれど小刻みにその震える手に、みつりがそっと自分の手を伸ばした

    「…ありがとう」

    何も言わずにただ手を握ってくれる存在が心強く愛おしい
    ずっと共に歩んでいくことを望んでも君ならきっと同じように望んでくれるだろう

  • 43二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:39:01

    続けてオーブ探しをしたいところだがぎゆうがそわそわとしていたのでしのぶは声をかける
    「…冨岡さん?どうしました?」
    「…40枚…」
    「あぁ、そうですねえ、さっき見つけましたしねえ」

    ルーラで飛ぶはメダルおじさんの館
    「よし!これでぎゆうはメダルを40枚集めたので
     褒美にはやてのベストをあたえよう!」

    メダルおじさんなみにこの人はちいさなメダル好きになってやしないだろうかと思っていたしのぶに
    ぎゆうは今もらったはやてのベストを差し出す

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:41:01

    「私が装備してもいいんですか?」
    すばやさを30も上げる装備はすばやさの低い者が装備したほうがいい気がしたが
    「何を言っている
     胡蝶の装備できる装備品の中では一番守備力が高いだろう」

  • 45二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:42:20

    どうしてもすばやさばかり上がる性格が長かったせいでしのぶのパラメータはアンバランスだ
    できるだけ装備を優先させたほうがいいだろう

  • 46二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:44:03

    アリアハンに帰ってきたついでに今日は1日それぞれゆっくりと休むことにした

    休息が必要だ…オーブを求める旅は今回のパープルオーブのように
    心も体も疲弊させるものばかりなのだろうか

    暖かな陽だまりのベンチに座りぎゆうは青い空を見上げる
    ここはこんなにも平和でまさかこの世界が魔王バラモスの脅威にさらされているなんて到底思えない

    雲が風に乗り流れていく様をただ見ていられるこんな時間を守るために勇者はきっと存在するのだろう
    それが何故自分なのかはわからないが

    いつかこの勇者の役目を全うできたのなら…自分はこの世界から不要な存在になってしまうのだろうか

  • 47二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:45:16

    翌朝、ルイーダの酒場で仲間と待ち合わせる
    自分は自宅に泊まったが他の3人は宿屋に泊まったことだろうと思っていたのだが
    「胡蝶、早いな」
    約束の時間よりもずっと早く着いてしまったにもかかわらずしのぶが一人で待っていた
    「ずっとここにいましたからね」
    「?…宿屋には泊まらなかったのか?」
    「泊まりましたよ、昼から夕方まで」
    「夜通し飲んでいたのか?」
    「失礼ですね、そこまで飲んではいませんよ
     ちょっと情報収集していただけです、オーブに関する情報をね」
    「…休息をとるように言ったはずだが」
    「ぐっすりお昼寝して軽くお酒を飲みながら楽しくおしゃべりしていたのは休息になると思いますよ」
    何を言ってもしのぶは主張を変えないだろう

  • 48二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:46:24

    「それで、何かいい情報はあったのかね?」
    いつの間にやらおばないとみつりがルイーダの酒場に来ていたようだ
    「おはよう、冨岡さん、しのぶちゃん
     結構頑張って早起きできたと思ったのに二人とも早いのね」
    「おはようございます、伊黒さん、甘露寺さん
     朝からいい情報ですよ~?
     なんとレッドオーブの在り処の情報を入手しました」
    こともなげに言ってのけるしのぶに3人は驚く

  • 49二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:47:45

    「レッドオーブは海賊たちの手の内にあるそうなんですよ」
    「海賊…確かポルトガの灯台でそんな情報があったか」
    「でも海賊ってあっちこっちの海を移動してるんじゃないのかしら
     どこに行けば出会えるの?」
    「それがですね、ここアリアハンから海をずっと東へ進んだ先にある大陸に
     海賊たちの拠点があるそうなんですよ」
    「行ってみる価値はありそうだな」
    「今度は海賊退治か」

  • 50二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:49:19

    情報通りアリアハン大陸からひたすら東へ進む
    天候にも恵まれ穏やかな海原
    島影もあまり見えないただひたすら続く船旅
    何度も昼と夜を繰り返し、やっと大陸にたどり着く
    大陸の南端を通り過ぎ東海岸を少し北へ向かうと目的地が見えてきた

  • 51二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:51:00

    海賊の家
    おどろおどろしいしゃれこうべの装飾がぎゆうたちを出迎える
    とんでもない奴らが待ち受けている、そんな不安に緊張が走る

  • 52二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:52:03

    ぎゆうとおばないを一歩後ろにしながらしのぶとみつりが入口のドアをゆっくりと開けた
    すると思ったよりもすぐ近くにいた海賊と鉢合わせる
    「ん?なんだ?見ねえ顔だな
     なんか用か?」
    特にこちらを敵対するでもないような平然とした対応に拍子抜けする
    「ここは海賊の住処と聞いてきたのですが、間違いないですか?」
    「おう!間違いねえぜ
     お前らは海賊志願者か?それとも俺たちと商売でもしにきた商人か?
     はたまたお宝情報でも聞きに来た冒険者かなんかかい?」

  • 53二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:53:38

    慣れた様子で応対する海賊にオーブを探す冒険者だと伝える
    「オーブを探してる?
     そういえば昔、盗んできた宝の中にそれっぽいのが…」
    「本当!?」
    「うーん、だが…どこへしまったんだっけ…?
     とびきり綺麗だったが値段がつけられねえってんで持て余してな」

  • 54二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:55:41

    「他に知っている奴はいないのか」
    「この人ほど好意的な人たちばかりとも限りませんが少し話を聞いてみましょうか」
    勇者一行は他の海賊にも聞き込みをすることにした

    「俺たちが悪人かって?そんなこっちゃねえよ
     うちの海賊団は悪からしか盗まねえいわば義賊よ」

    「オリビアの岬は呪われてるんだ
     船を進めようとしても不気味な声がして押し戻されちまう
     場所はどこかって?わかりやすく言えばアッサラームの北だな
     船だと北の海からしか入れないからこのことを知ってるのは俺たちだけじゃないか?」

  • 55二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:57:18

    「昔、俺たちはさまよう幽霊船見たことがある
     あのときふなのりのほねなんて持っていたから幽霊船に出くわしたのだろう
     骨はグリンラッドのじじいにくれてやったよ」

    「おい、どうおもう?いくら盗んできた品だからって
     どうのつるぎの買取価格が7ゴールドはねえよな?
     あの商人買いたたきやがってよお」

  • 56二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:58:50

    「特に警戒される様子はないな」
    「でもオーブは結局どこにあるのかわからないわ」
    「あと残るは…ここの海賊のお頭ですね」

    お頭の部屋だと案内された先には一人の女性が海図を前にグロッグ酒をあおっていた

  • 57二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:00:13

    「女のあたいが海賊のお頭なんておかしいかい?」
     はい
    →いいえ

    相当酔っているのだろう突然そんなことを聞かれたが反射的にいいえと答える

  • 58二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:01:35

    「ふん
     あたいはおべっか使いはキライだよ!」
    そう言ってぷいとそっぽを向くとまた酒を飲みほした
    これ以上話をしてくれるつもりはないようだ

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:03:11

    お頭の部屋から退散する

    「本心で言ったのだが」
    ぎゆうは納得できないという顔をしていた
    「海賊のお頭くらい女性がなってたっておかしくないわよね」
    「こっちは勇者が女なんだからな」
    「…まあ、彼女にもあんなヤケ酒をあおるような事情があるんでしょう」

    しかし、オーブの情報はさっぱりだ

  • 60二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:04:42

    期待外れに海賊の家を出ると浜辺を歩き一旦船に戻ろうとする
    すると夜の闇の中、赤い光に照らされた海賊の像が見えた
    何やら趣味の悪いライトアップだと思ったが何か違和感がある
    あの像の下、光で照らしてあるのではなく、光が漏れているのではないか?

  • 61二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:06:25

    像を調べるとそれはすぐに動かせた
    そしてその下には穴が掘ってあり、その穴の中には強い赤い光が溢れかえっていた

  • 62二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:08:04

    ご丁寧にも穴には梯子がかけてある
    梯子を下りた先は小さな部屋になっており、そこにはパープルオーブとよく似た赤い玉が地面に転がっていた

  • 63二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:09:16

    なんと!レッドオーブを見つけた!

    「嘘でしょう…」
    「こんな簡単に手に入っていいの?」
    「偽物ではないんだな?」
    「せめて宝箱に入っていて欲しかった」

  • 64二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:10:46

    もっとこう…ありがたみというか、お宝感というかそういうものが欲しい
    じゃあちゃんと宝箱に入っているのは何なんだというとヘビメタリングとファントムマスクだった
    一応ありがたくしのぶが装備する

  • 65二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:11:47

    装備品に恵まれないしのぶにとっては本当にありがたいものだったのだが
    経緯が経緯なので単純には喜べない

  • 66二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:13:13

    これで海賊の家にはもう用はないと思いきや
    「ここに魔性をなくしたモンスターの気配があるの
     …今は姿を隠しているみたいだけど」
    みつりがそういうと言うことは時間を変えればそのモンスターと出会えるということだ

  • 67二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:14:57

    一度、海賊の家から出て周囲を軽く探索してみる
    そのうち夜が明けるのを待ってまた訪れればいいだろう
    そうして周辺を見回るとなんと他にもモンスターを見つけた

  • 68二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:16:05

    また、周囲に落ちていたキラキラからはかげのターバンを見つけた
    先ほど入手したファントムマスクよりも少しだけ守備力があがるので
    しのぶはかげのターバンにつけかえた

  • 69二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:17:23

    ファントムマスクの用がすぐに終わってしまったかと思ったが
    これは魔物使いでも装備できるものだったので今度はみつりが装備した
    思えばみつりも頭装備は長らくてつかぶとをかぶったままだった

  • 70二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:19:08

    さて、夜もすっかりと明けたので海賊の家に戻ると家の中には人が一人もいなくなっていた
    海賊たちはこぞって海にでかけていったらしい
    家の奥のお頭の部屋まで行くとベビーサタンがいた
    我が物顔でお頭のベッドを使うモンスターにモンスター爺さんの話をすると喜んで走っていった

  • 71二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:20:45

    「…ここ、もう一つお宝ありますね」
    とうぞくのはなをきかせたしのぶに促されぎゆうはタンスを開けた
    すると奥底にしまい込まれていたルーズソックスを見つけた
    これはもしかしなくてもあのお頭の私物だろうか
    4人は少々気まずい気持ちになった
    おしゃれを楽しむ普通の町娘の女の子の思い出をしまい込んで忘れてしまっているかのようで

  • 72二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:22:04

    「海賊のお頭、やりたくないのかな…?」
    「やりたいからこれはしまい込んでいたんだろう」
    「どうでしょう…荒れているようには見えましたが
     夜にはああやってストレスを発散して昼の仕事の活力にする方は多くいますからね」
    「おい、冨岡、胡蝶、本当にこれ持っていくのか?」
    「だって、一度取ってしまったものは戻せませんし」

  • 73二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 00:23:58

    お頭の部屋をあとにする4人
    こっそりとみつりがおばないに話しかける
    「お頭さんが誰かにもらった靴下じゃないかって心配?」
    「…他人の心配なんてしても仕方がないはずなんだがな」
    「うふふ…やっぱり伊黒さんは優しいなあ」

  • 74二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:12:42

    レッドオーブを手に入れ、これでまだオーブは2つ目
    世界に散らばるオーブは6つという話だ
    まだ半分も見つけてはいない、できるだけ早く次のオーブを探さないといけないが
    特にこれといったオーブの情報はない
    あるのはオーブと繋がるかはわからないあれこれの情報がたくさん
    ぎゆうたちは一旦、ポルトガの灯台までルーラで戻ることにした

  • 75二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:15:27

    ポルトガの灯台で再度、情報の確認をし、まだ行ったことのないここより南に向かうことにする
    ここらへんは魔性をなくすモンスターが多いのか

  • 76二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:18:50

    続けて2匹のモンスターを保護することができた

  • 77二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:26:11

    大きな川沿いに歩き丘の上にぽつんとした建物を見つける

  • 78二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:29:19

    ここは旅人のほこらというらしい
    とてもシンプルな名前だがほこらというよりは教会のようだと思った
    しかし、神父の後ろに見覚えのある青白い光が見える

  • 79二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:32:02

    旅の扉がこんなところにあるなんて
    いったいどこに続いているというのだろう
    ぎゆうたちは入ってみることにした

  • 80二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:34:15

    出た先はなんと知っている旅人の宿屋だった
    ムオルへ行く道中に立ち寄った、ジパングから海を渡った場所にある宿屋だ

  • 81二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:43:09

    しかし、この旅の扉と宿屋部分は大きなドアで隔てられておりそこには鍵がかかっていて
    持っている盗賊の鍵やまほうの鍵では開けることができなかった
    これまでにもこういった開けられない扉があった
    開けることができる鍵を探さないと今後の旅に支障がでてくるのではないだろうかと感じた

  • 82二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:53:29

    ぎゆうたちは仕方なく元来た旅の扉を通って旅人のほこらに戻ってきた
    ほこらを出てすぐにモンスターと戦うとしのぶのレベルが上がりヒュプノスハントを習得した

  • 83二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:57:32

    ヒュプノスハント!
    ダーマ神殿で盗賊志望の旅人が言っていた特技だ
    かなり長い時間がかかったがやっとしのぶが習得できた
    これを覚えてから賢者になろうと決めていたので急ぎダーマ神殿へとルーラをする

  • 84二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 11:50:42

    さとりの書を手にしてしのぶが神官に話しかける
    「しのぶがなりたいのはどの職業じゃな?」

     戦士
     武闘家
     魔法使い
     僧侶
     商人
     遊び人
     盗賊
     まもの使い
    →賢者

    賢者が選べることを確認し、伝える

  • 85二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 11:52:42

    「しのぶは賢者になりたいと申すか?」
    →はい
     いいえ

    「いっぴきおおかみのしのぶが賢者になりたいとは
     ずいぶん成長したものよのう」

    「…伊黒さんの気持ちがよくわかりました」
    一言多い神官にイラっとする

  • 86二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 11:55:16

    「さとりの書はもう使えなくなるが…よいかの?」
    →はい
     いいえ

    だが、ちゃんとアイテム使用の可否を確認してくれるのは有能だ
    思えば何故、「本を読んだだけ」でアイテムが消費されてしまうのだろうか?

  • 87二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 11:58:14

    しのぶは賢者に転職した
    「ちょっと外のホイミスライムのところで髪を整えますね」
    ダーマ神殿の神殿横にはスタイリストのホミちょというホイミスライムが住み着いていて
    「転職したせいで見た目イメージが変わってしっくりこない」という需要にこたえてくれる
    1回100ゴールドかかるが髪型だけでなく髪色や声までも変更できるとんでもスタイリスト技術料としては安いものだ

  • 88二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 12:00:50

    「これでいいですかね
     盗賊の時にはまとめていた髪をおろしてみただけですが」
    「しのぶちゃんかっこいいわ!」
    「同じ賢者でも男女ですいぶんと服装は違うものだな」
    「そうですねえ、でも、モンスターバトルロードの賞品で手に入れていたおかげで
     りりょくの杖は伊黒さんとおそろいですよ」
    「…おそろいいいなあ」

  • 89二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:16:24

    用はすんだとダーマ神殿を後にし、再び旅人のほこらまで戻る
    今度は船に乗って南下すると海のモンスターが現れた
    敵を退けるとしのぶのレベルが一気に6に上がり6つの呪文を覚えた
    初期習得呪文と合わせてこれで8つの呪文習得である
    これまでレミラーマ(宝の位置がわかる呪文)しか呪文が使えなかったしのぶは満足気だ

  • 90二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:18:06

    貼り忘れ

  • 91二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:19:15

    さらに南に進むといつの間にか海から川へと入り込んでしまっていたようだ
    だが、ポルトガの灯台で聞いた情報によると大きな川をさかのぼっていった先に
    モンスターによって襲撃されたというテドンという村があるという
    半信半疑で進むと村が見えてきた

  • 92二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:22:06

    テドンの村に入るとぎゆうたちの目に酷い光景が入ってきた
    建物は壊され、地面はえぐれ、あちこちに毒の沼地ができている

  • 93二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:26:47

    返事がない
    ただのしかばねのようだ…
    壊された建物の中には白骨化した遺体が横たわっていた

  • 94二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:28:55

    その遺体の横にある宝箱の中には闇のランプが入っていた
    そのランプに火を灯せば辺り一面が闇に包まれると言う貴重なアイテムが
    ただの民家であろうこんな場所にあるとは…
    この遺体は生前どんな人物であったのであろう

  • 95二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:31:04

    さらに村を探索すると宿屋の跡地であろう場所に住み着いたわらいぶくろを見つけた
    こんな場所に住むよりもとモンスターじいさんを紹介するとよろこんで笑った

  • 96二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:34:07

    さらにその奥、ここは牢屋の跡地であろうか?
    投獄されたまま村の襲撃にあいそのまま死んでしまったであろう白骨を見つける

  • 97二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:36:01

    当然、遺体からはなにも返事はかえってはこない
    だがしかしぎゆうは壁にラクガキを見つけた

  • 98二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:38:07

    『生きているうちに私が持っているオーブを誰かに渡したかったのに…』

  • 99二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:39:42

    「オーブだと!?」
    この遺体の人物がオーブを持っていたというのか
    念のためぎゆうたちは遺体の周辺を調べてみたがそれらしきオーブは見当たらない
    誰かがオーブを持ち去ったか、それともラクガキはただのラクガキなのか

  • 100二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:48:11

    念のためオーブはないかテドンの村をすみずみまで探索する
    毒の沼地が苦手なぎゆうだがまほうの鍵の情報を求めていたときとは違い
    今はおばないがトラマナを使えるので助かった

  • 101二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:49:24

    しかしやはりオーブは見つからない
    しのぶのとうぞくのはなを使ってももうこの村からは反応が返ってこなくなった
    諦めるか…あとできることは…
    ふと先ほど手に入れたやみのランプが気になった
    これは町中やダンジョンでは使えない、フィールドマップでしか効果を発揮しないようなので
    一旦村から出て使ってみることにした

  • 102二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:51:44

    ぎゆうはやみのランプに火をともした
    ランプから暗闇がしみわたり辺りを夜に染めた!

  • 103二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:53:24

    再びテドンの村に入る
    するとそこには昼間とは違った光景が広がっていた

  • 104二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:55:03

    建物は壊され、地面はえぐれ、あちこちに毒の沼地ができている
    それは変わらないというのに村には大勢の人々の姿があった
    ぎゆうたちは驚いて道行く人に声をかける
    「なに?この村はすでに滅ぼされているのではないかと?」
    →はい
     いいえ

  • 105二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:56:56

    「なら、ここで話とるわしはなんなのじゃ
     冗談もほどほどにせい!」
    一笑に付されそれ以上は何も聞けなくなる
    昼間は隠れていた人々が出てきたともとれる
    いやしかし…これは…

  • 106二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:59:40

    闇のランプを見つけた民家の1階は武器防具屋が営業していた
    しのぶにまほうのよろいを購入する
    内心、朝になったら消えてなくなってはいないだろうかと心配しながら

  • 107二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:01:34

    確かに目に見えているはずのここの村の住民たちからは生きた気配が全くしない
    つまり、これは幻か幽霊か…
    オーブを渡したかったという人物が気になり牢屋を見に行くと
    昼間には存在しなかった兵士が牢の崩れ落ちた壁にあいた穴を塞ぎ中にはいれてくれないようだ
    隣には頑丈な鉄格子の扉があるが…これを開けられる鍵があったのなら…

  • 108二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:03:05

    そう思いながら毒の沼地に侵された崩れ落ちた民家の住人の老人に話しかけると
    「よいか、旅のお方
     まずは牢屋の扉をも開くさいごの鍵を手に入れなされ
     手始めにこの村の南東にある島…ランシールに行ってみてはいかがかな?」
    そう助言された

  • 109二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:26:35

    さいごの鍵…名の通りこの世界のすべての鍵を開く鍵だという
    それがあればあの牢屋の中の幽霊にオーブのことを聞けるはず
    ぎゆうたちはさいごの鍵を探すことにした

  • 110二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:27:53

    だがその前にこの民家の地下でくさった死体を保護する
    このモンスターがこの村の住人の成れの果てでなければいいのだが

  • 111二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:29:49

    くさった死体は生まれたときからくさった死体のはずだと自分に言い聞かせるも
    近隣でさらに他の魔性をなくしたモンスターを保護してそれもまた疑惑を深めるような
    モンスター種であったのがなんとも間が悪かった

  • 112二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:32:46

    さいごの鍵を求めて幽霊の老人の助言通りランシールという町を目指す
    テドンのある大陸から南東にある孤立した大陸にあるという
    世界地図を広げて見てみるとアリアハン大陸の西方にそれらしき大陸がある
    ぎゆうたちは一旦、アリアハンまでルーラをするとそこから船で西に進んで目指すことにした

  • 113二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:35:53

    特徴的な、頂上が平たく連なる岩山に面した位置にランシールの町はあった
    遠目から見ても何やら巨大な建物が町にあるのがわかる

  • 114二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:40:39

    巨大な青い屋根の建物はどうやら神殿のようだ

  • 115二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:42:19

    ダーマ神殿とは違って神殿の周囲に門前町がある

  • 116二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:46:37

    だが、ランシールの神殿には鍵のかかった扉があって中に入れないようになっていた

    「一体どういうことなんですかねえ…」
    さいごの鍵を探してこのランシールにやってきたというのに
    この町の神殿にはさいごの鍵がないとどうやら入れないらしい
    さいごの鍵の情報を知っている者がいないか聞き込みをしてみる

    すると武器防具屋に同じようにさいごの鍵を探しているという旅人がいた

  • 117二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:48:43

    「私はさいごの鍵を探して旅をしている
     だが鍵を手に入れるには壺が必要だと言う
     いったいどういうことだ?
     壺に鍵が入っているのだろうか…」

  • 118二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:52:48

    「壺…?」
    「なんかまた新しい物を探せって話になっちゃった」
    オーブを求めていたのにそれを手に入れるためにさいごの鍵が必要になり
    さいごの鍵を求めていたらそれを手に入れるためには壺が必要になってしまった
    どんどん目的が遠ざかっていっているような感覚になってくる
    「とはいえ一つ一つ探していくしかないのだろうな」

  • 119二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:55:16

    ずいぶんな回り道も致し方ない
    せっかく武器防具屋に入ったので装備を見ていく
    よさそうなまほうの盾が売っていたのでしのぶに買うことにした
    転職で盗賊から賢者となり、少しは装備可能な装備品が増えたような気がする

  • 120二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:23:08

    他に何か買うものはないかと思っているととある娘から声をかけられた

    「私は道具屋の娘
     きえさりそうを買っていってくださいな」

    呼び込みの看板娘、といったところだろうか
    ぼったくりの店だったり詐欺の店だったりの心配もあったが
    聞いたことのないアイテムの名が気になった

  • 121二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:26:44

    「きえさりそうはあなたの姿を見えなくしちゃう不思議な草よ
     持ってると便利なんだから」

    にこやかにアピールされたがどうにもこうにも胡散臭い
    一体何の用途で使えというアイテムなのだろう
    それこそよからぬたくらみにはとても使えそうなのだが
    さすがに盗賊から賢者になったからかしのぶもそれを口に出して言ったりは自重する

  • 122二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:31:51

    とはいえ…ぎゆうには何故だかどこかこのアイテムが心にひっかかる
    「念のために数個購入していく」
    「何に使うつもりだ?」
    「…敵モンスターに見つからずに攻撃できるとか使えないかなあ」

  • 123二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:34:38

    結局このランシールの町に来て手に入ったのはさいごの鍵ではなくきえさりそうのみ
    いささかがっかりしながら、次は壺を探さないとと思っていると
    神殿の建物と建物の間のわずかな隙間に愛らしいスライムがいるのに気づいた

  • 124二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:35:56

    「魔性をなくしたモンスターか?」
    「保護したほうがいいですね」

    そう思ってスライムに声をかけると

    「きえさりそうを持ってるかい?」
    →はい
     いいえ

    突然質問を投げかけられてびっくりした

  • 125二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:40:31

    はいと答えると
    「だったらエジンベアのお城にいきなよ」
    と言われた

    保護できるモンスターではないらしい
    しかし、こんなことを言ってくるモンスターも初めてで戸惑う

    「エジンベアのお城って?」
    「聞いたことないが国の名前だろう」
    「その国はきえさりそうを持っていると何かあるのか?」
    「よくわかりませんが壺を探すのにどこから探せばいいかわからない状態ですから
     一応、行ってみましょうか?」

  • 126二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:45:53

    「でも、変ね…?このあたりに魔性をなくしたモンスターがいる気配がしてるけど
     さっきのスライムはどうやら何か別物みたいだったし?」
    みつりが不思議がって周囲を見回す

    すると雑木林の樹の陰にこれまた可愛らしいベホマスライムを見つけた
    こちらがみつりのやせいのかんに反応したモンスターのようだ

  • 127二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:49:46

    保護したモンスターが30体になった

    モンスターの気持ちをもっと理解した
    モンスターじいさんとモンスターたちの様子を見に行ってみよう

    「!!」
    「もうそんなに保護していたんですね」
    「これは次の戦闘で特技を覚えるやつだな」

  • 128二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:54:18

    大慌てでフィールドに出てくちぶえをふく
    現れたモンスターを倒すとやはり新しい特技を覚えた

    「愛のムチ!!わあ!早速使ってみよう!!」
    ∞状の軌道を描いて敵を打つと周囲にハートマークが飛び散る

    (((これ、恋の呼吸なのでは???)))

  • 129二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:58:02

    モンスターじいさんにも会いに行ってみたが
    今回もらえたのがはやてのベストですでにメダルおじさんからもらったものが
    他の強力な装備品によって用済みになっている現状では単なるふくろの肥しである
    少々がっかりすることになってしまった

  • 130二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:05:12

    さて、ランシールのスライムの情報でエジンベアの城に向かうことになったのだが…

    「エジンベアってどこだ…」
    「えぇー…どこかで聞いたことあったかなあ」
    「あれこれと情報をあちこちで聞いていますけど
     いつ必要になるかわからない情報もたくさんあって混乱しますね」
    「とりあえずこれまで向かった方面にはなかったのだから
     まだ行ったことのないエリアを訪れればそのうち見つけられるとは思うが」
    「どこかでまた情報もあるかもしれないものね」

  • 131二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:08:57

    未踏の地…といえば、海賊の家があった大陸が南北にとても広い大陸で
    ほとんど足を踏み入れたことがないのが気になった
    「特に西海岸は一切見ていないな」
    「ジパングかムオルからこの大陸に向かって大陸の北西から探してみるか」

    そんなこんなでその大陸の西海岸に見つけたのがこちらの塔である

  • 132二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:13:34

    「いや、これはどう見ても『エジンベアの城』ではないだろう」
    「だがわずかだがここに登ってみたほうがいいという予感がする」
    「冨岡さん、わずかってなんですか?」
    「ここの塔って何の塔なのかしら?大きな鳥が上のほうについてるように見えるわ」

  • 133二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:15:31

    内部に入ると夜に来てしまったためか塔はとても薄暗い

  • 134二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:18:13

    内部の構造はいくつもいくつも階段が重なり階層をあがっていくものだった
    これはさとりの書を求めていったガルナの塔をどこか思い起こさせた

  • 135二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:21:42

    朽ちている建物と張り巡らされているロープ
    やはりガルナの塔に似ている…これはいいアイテムが眠っていることを期待してもいいだろうか

  • 136二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:23:37

    ロープの途中に目印の旗がついているところまで同じだった
    4人は期待してその目印から下に飛び降りた

  • 137二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:27:17

    すると4つの宝箱とその中央にひとくいばこがいるフロアに落ちた

    こんなところで宝箱に擬態もせずにいるひとくいばこは
    当然魔性をなくしたモンスターで無邪気になついてくる

  • 138二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:33:12

    4つの宝箱の中の一つに「やまびこのふえ」を見つけた

    どうもこれはオーブのある場所でふくとやまびこが返ってくるという貴重な一品らしい
    …だがしかし
    「その場所に行くまでわからないものに意味はあるのだろうか」
    「あまり役に立つと思えませんね」
    「冨岡さんが『わずか』って言ってたのってこういうことなの?」
    これを使う場面が思い描けない

  • 139二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:38:05

    他の宝箱から見つけたかげのターバンは賢者の装備できるものなので
    1つ目をしのぶが装備していたがおばないの分まで手に入ってよかったものの
    役に立つと言えそうなものはこの塔でこれくらいだった
    ちなみにここの塔の名前はアープの塔と言うらしい

  • 140二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:42:49

    がっかりで終わることもたまにはあると自分自身に言い聞かせながら
    また船を走らせて可愛らしいスライムつむりに癒してもらう

  • 141二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:46:26

    西へ東へ北へ南へ
    あてもなく船を走らせたどり着いた島に何やらご立派な城が建っているのを見つけた

    ここは…ポルトガから北、エルフの隠れ里から南西辺りに位置する場所だが
    大して距離もない場所にこんな島があったのかと驚く
    灯台下暗しとはこのことか

  • 142二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:47:55

    古めかしく歴史のありそうな古城と手入れされた美しい庭園
    こここそランシールのスライムの言っていたエジンベアだ

  • 143二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:49:40

    そのエジンベアの城門の前で右往左往する吟遊詩人が一人
    どうやら門番に追い返されてしまったようだ

  • 144二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:53:11

    「ああ、ほんの一時でいい…
     少しでも姿を消せる、そんなものがあるなら ラララ…」
    追い返された吟遊詩人は一人で歌っている

    「おっとすみません
     私は旅の吟遊詩人です
     この世界のどこかに自分の姿を消せるそれはそれは珍しい草があると聞きましてね
     ついその想いを歌にしてしまいました
     わたしはそれを ラララ…」

  • 145二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:54:51

    姿を消せる珍しい草とはきえさりそうのことだろう
    やはりランシールのスライムが言っていた通りきえさりそうとこの城は何か関係があるのだろうか
    ぎゆうたちは気になって門番に声をかける

  • 146二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:56:32

    「ここは由緒正しきエジンベアのお城
     田舎者は帰れ帰れ!」
    なんとこちらの話なんて全く聞こうともしないで門前払いされた

    きっとさきほどの吟遊詩人も同じ扱いをされてあんなに嘆いて歌を歌っていたのだろう

  • 147二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:00:11

    (ええー?ひどくないかしら?)
    (あー…これはここできえさりそうを使えってことですね)
    (そのようだ…では一旦この門番から見えないところできえさりそうを使って)

    こそこそと話している3人を尻目に
    ぎゆうは道具袋からごそごそときえさりそうを取り出しさっと使った

    「「「えっ?」」」

    「え?」

  • 148二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:04:25

    門番の目の前で使うやつがあるか!
    バレバレですよ冨岡さん!
    そう言いたかったがこの門番、
    目の前で起こったことを見ていなかったとしか思えないくらい何一つ反応がなかった

    そのまま隣を通り過ぎてしまって城の中へと入れてしまったのだ

  • 149二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:15:36

    「嘘だろう…」
    「言いたいことはいろいろありますが…まあ、城内に入れてよかったですね」
    「あとはこのお城に壺か、もしくは壺の情報かあればいいけれど」
    「…大丈夫だきっと何かある」

    ぎゆうの言った通りだった
    この城の人々に聞き込みをすると何やら壺に関する重要そうな情報が山ほどでてきたのだ

    「この世界のどこかに海の水を干上がらせる壺があるそうです
     え?この城に?そんなまさか…」

  • 150二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:19:43

    「その昔海に沈んだほこらがあるそうです
     今は岩場になってるとか
     何か宝物が眠っていそうでわくわくしますな」

    さいごの鍵を探すのに壺が必要だというのはどういうことかと思っていたが
    海に沈んだほこらにもしさいごの鍵が眠っているとするのならば
    海の水を干上がらせる壺が必要だというのはとても納得できる

    そしてその壺はこの城にあるのかもしれない

  • 151二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:33:36

    いったいこの城のどこにあるというのだろうとあちこち探してみた
    王と姫君の部屋だろうかと見てみたが見つかったのは
    おしゃれなスーツとパーティドレスだった

    みつりは不満そうにした
    「とっても素敵な衣装なのに…誰も装備できないなんてがっかりだわ」
    「盗賊と遊び人用の装備のようだ」
    「ええーじゃあ賢者に転職前だったらしのぶちゃんと伊黒さんが装備できたってこと?
     見たかったぁ…絶対に似合うと思うのに」

    (でも…)
    ただでさえ同じ賢者という職で同じ装備品を装備できておそろいになりがちなのに
    これで男女として対になるような装備品を装備できていたら
    ちょっと…ううん、すごく妬いてしまうかもしれない

    (妬く必要なんてないはずなのに…伊黒さんは私のお嫁さんなんだから)

  • 152二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:42:02

    「あとは王に確認をとるか」
    ぎゆうがそう言いだして3人は困惑する
    確かにこの城について一番知っているのはエジンベア王だろう
    だからといってこの城のお宝であろう壺について聞いてきた冒険者がいて
    その後、その壺が無くなったとなったらどう考えてもそいつらが犯人である
    とはいえ、情報は欲しい
    「聞くにしても聞き方を考えろ」
    「さっきのきえさりそうみたいにうまくいくとは限らないですからね」

    エジンベア王に謁見を申し入れる

  • 153二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:54:15

    「わしは心の広い王様じゃ
     田舎者とてそなたを馬鹿にはせぬぞ」
    この世界の王様というやつは…本当に一言目に面食らうことばかり言うものらしい

    「たとえば…この城の地下の3つの岩の意味
     そなたにはチンプンカンプンであろう?
     だが気に病むことはない!
     あの部屋の謎を解いた者は先代の王のころから一人もおらん
     わしですら何のための部屋なのかさっぱり分からぬのだからな
     わっはっはっ!」
    いや、このエジンベア王は一言目どころか続けて言う言葉もさっぱりとわからない
    前後の文がどうつながっているのか何の脈絡もないことをただペラペラ話しているようだ

    「…冨岡さんは言葉が足りずに意味を誤解されることが多いですが
     あんな言葉は足りてるはずなのに意味がわからない人は初めてです」
    しのぶがどこかうんざりしたような顔で言う
    「わかったのは地下を調べたほうがいいってことくらいかしら」

  • 154二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:58:42

    地下に行く前に城で迷子になっていたギズモを保護する
    あの門番に見つからずに入り込めたとはなかなかやりてだ

  • 155二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:59:58

    エジンベア城の地下に入るとなるほどこれは奇妙な構造をしていた

  • 156二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:08:19

    壁に囲まれた通路に3つの岩と3つの水いっぱいの穴、そして奥には3つの凹み

    「謎解き…か」
    「恐らくあの奥に3つの岩を運べというものだろう」
    「知力と腕力を試そうってわけなんでしょうか」
    「みんなでやったら岩持ち上げられないかしら?」

    「「「……」」」

    「あっ、じょ、冗談!です…」

  • 157二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:52:29

    「持ち上げなくてもこれくらい容易い
     何手か間違えてもやり直しがきく」
    頭の中で動かし終えたのかぎゆうが実際に岩を迷いなく押していく
    「!?…こういうの得意なんですね
     なんだか意外でした」
    しのぶが素直に感心する

    3つの岩は奥の窪みにぴったりとおさまった
    すると窪みが少し沈み込みさらに先の扉から音がしてくる

  • 158二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:59:37

    大きな音とともに重たそうな扉が開き通路への道が開く

    先代王の頃から謎を解いた者はいないとのことだが
    ぎゆうにはそれがにわかには信じられなかった
    解こうとする者がいなかっただけではないのか?
    詰将棋なら初級の最初の問題にもなりはしないだろう

  • 159二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:19:28

    通路の先、階段を降りた場所
    やたら豪華な内装の部屋に出た
    そこに鎮座する宝箱の中身は…

  • 160二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:22:29

    なんと!かわきの壺を見つけた!

    壺、壺と探してきたが「かわきの壺」という名前らしい
    少し変わった形状をしてはいるが海の水を干上がらせるなどと
    大層な力があるようには見えない

  • 161二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:28:41

    いったいどんな仕組みかと壺を見てみると
    何やらかわきの壺の中に小さな手紙が入っていた
    ぎゆうはつぼの中の手紙を読んだ

    『かわきの壺を手にしたものへ
     この壺はスーの村に伝わるかけがえのない宝
     その真の役目が失われないよう古き言葉を残す
     東と西の大きな大地が触れ合おうとする岬から北の岩場を目指すべし
     その岩場の中央でこのかわきの壺を使うべし
     願わくばこの壺が心正しき者に渡ることを願って
                                  エド』
    手紙はまるで子供のような震えた字で書かれている

  • 162二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:36:13

    世界地図を広げる
    東と西の大きな大地が触れ合おうとする岬とは
    おそらくここのことだろう

  • 163二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:39:15

    ムオルのある大陸とアープの塔がある大陸、その北方の岬だ
    勇者一行は急ぎムオルまでルーラし、そこから船に乗って北の海を目指す

  • 164二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:42:58

    途中でいくつかの岩場を見つけこれか?と思ったが
    実際の目的地を見つけると今まで見てきた岩場とは規模が違い、
    それはここだとすぐにわかった

  • 165二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:56:05

    目を凝らして海面を見ると何かが海底に沈んでいるのが見える…

    かわきの壺を海に浮かべますか?
    →はい
     いいえ

    ぎゆうはかわきの壺を海に浮かべた

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