(CP・閲覧注意)ようこそ ジオン村へ②

  • 1二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:16:45

    宇宙猫難民ニャアンが、おそらく元宇宙犬難民で今はキシリア様の飼い犬のエグザベくんとニャンニャンするだけの話です。


    ※注意

    ・エグニャア

    ・一部キャラクターの擬獣化

    ・おとぎ話パロ?&パラレル世界(宇宙コロニーが宇宙村になっててMSはあるのに生活はシルバニアってる)

    ・人道的でない(生命倫理の欠如)したキャラクター有(フラナガン博士)

    ・スレ主はドスケベ卑しか雌猫のドスケベを書きたいだけ

    ・上記含めた諸々の二次創作要素が苦手な方はブラウザバックお願いします


    元ネタ

    【閲覧CP注意】エグザベ君とニャアンだけどさ17【エグニャア】|あにまん掲示板とりあえず先輩後輩にはなるんだろうそのような頼れる先輩と熱心な後輩の助け合いルートかもしれないもしくはさらに進んで恋人になるルートなのかもしれないとにかく良い関係で二人とも良い方向に行って欲しい不穏な…bbs.animanch.com

    上記より抜粋

  • 2二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:19:26

    ニャアンの手がそっとエグザベの頭に触れ、柔らかな仕草で撫でる。

    後ろへ倒れて硬直していた彼の耳がぴくりと動き、こわばりがほどける。

    ────彼の理性を完全に崩したのは、意外にも“愛おしい”という感情だった。

    愛おしく、けなげで、いたいけな少女。

  • 3二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:20:26

    だが今の彼にとって、目の前の少女は保護でなく支配の対象だった。

    エグザベは目の前の少女を“雌”として見ていた。

    「ぁ……」

    ニャアンの細い肩に、エグザベの手が伸びる。

    獣の行為。
    それは男女が愛情を確かめ合うものではなく、“雌雄”が繁殖のために行うもの。
    しかし狼は社会的な動物であり、つがいとの信頼関係なしには繁殖は行わない。
    分別を失った一部の人間のように、無理やり事を成すことはない

    相手が逃げないか、拒まないか。
    まずはそれを確かめる。

    幸いなことに、エグザベはその“狼の性質”にきわめて忠実だった。

  • 4二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:23:02

    ニャアンの首筋に顔を埋め、においを嗅ぐ。

    「ん……」

    くすぐったそうに、彼女の口からかすかな吐息がこぼれる。
    しっとりと汗ばんだ肌の香りが、彼を駆り立てる。

    首筋を舐める。

    「ひぁっ」

    反応もかわいい。
    それに、このまま食べてしまいたいほど美味しい。

    エグザベは身震いするニャアンを抱きしめる。

    「んっ……」

    ニャアンの耳がぴくりと動く。
    抱きしめられるのが好きなのか、彼女は彼にもたれて体重を預ける。

    こうもかわいらしい反応を返されると、雄としてやり甲斐を感じずにはいられない。

    今度は本当に『食べる』をする。
    傷つけないように、痛くないように、優しく首筋に噛み付く。

    「〜〜〜〜っ」

    ニャアンは身体を縮こませる。
    彼の背中に回された両手が、衣服を強く掴んだ。

  • 5二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:24:17

    その拍子に、背中に沿っていた彼の尻尾が、衣服の隙間からするりと抜け出した。

    彼女の尻尾が所在なさげに揺れている。
    エグザベの尻尾が、それに添うように動いた。
    2本の尻尾はまるで意志を持った生き物のように絡み合う。

    指先でニャアンの髪に触れる。
    引き寄せるのではなく、触れて確かめるような動作。
    髪に口付けを落とすと、ニャアンは恥ずかしそうに顔を伏せた。

    強引なことはしない。

    彼女が安心して、自分を完全に受け入れるまで、いくらでも時間をかける。

    「(このままだと、やりずらいな)」

    エグザベはニャアンを抱き上げる。

    「寝室、行こうか」

    「ぁ、……」

    ニャアンは黙って頷く。

  • 6二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:25:34

    寝室に入り、ニャアンをベッドに寝かせると、そのままエグザベは彼女に覆い被さる。

    衣服ごしに、ニャアンの身体中にキスを落とす。
    少しでも嫌がるそぶりを見せたら、彼はすぐにそれはやめて別のアプローチをする予定だった。

    けれどニャアンは、キスのたびに身体をびくつかせ、か細く甘い声を漏らす。

    そして、吐息混じりの言葉を漏らした。

    「口にも……」

    今にも消え入りそうな声。
    そのかわいらしいおねだりは、ニャアンの一挙一投足に注視しているエグザベでなければ聞き逃していただろう。

    「……口に、何?」

    意地悪をしているわけではない。
    勘違いだったら、それで間違った行動を取ったら、嫌な気持ちになるのは彼女だから。ちゃんと確認を取らねばならなかった。

  • 7二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:28:13

    「ぅ……」

    ニャアンは息を詰まらせ、所在なさげに視線を動かすが、最後はエグザベを見つめる。

    「キス……口にも……し、て……」

    涙混じりの声。
    ニャアンはあまりの恥ずかしさに堪えかねたのか、両手で顔を覆ってしまう。

    「ち、ちが……いまのは、やっぱり……」

    「いいの?」

    エグザベはニャアンの両手首を掴み、半ば無理矢理彼女の顔を暴く。
    真っ赤になった顔で、目には涙を溜めて、唇は緩み、熱い吐息がこぼれている。

    「ぅ……」

    ニャアンが顔を逸らそうとするのを、キスで阻む。

    噛みつくようなキス。
    だが意外にもその口唇は優しく彼女をなぞる。

    「んっ……ぅ……」

    ニャアンのつま先がせわしなく揺れる。

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:29:24

    苦しいのだろうか、エグザベは唇を離そうとする。

    しかしそれはニャアンによって阻まれた。

    ニャアンは彼に自身の唇を不器用に押し付け、ぎこちなく舌を動かす。

    それはキスというより、舌で触れるだけのかわいらしい動作だった。

    だが不思議と心地よい。
    ずっとされていてもよかった。

    「……ッ!」

    弾かれたようにニャアンが口を離す。
    エグザベの口内に鉄の味が広がった。

    ニャアンの舌から、わずかな出血。
    舌先には小さな傷ができていた。

    牙に当たって切ってしまったのか。
    かわいそうに。

    「痛い?」

    「だいじょうぶ……」

  • 9二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:31:23

    その言葉を聞くと、もう一度彼女とキスをする。

    強引なキス。
    彼の舌がニャアンの口内を深く侵し、絡め取る。
    そのたびに、微かに血の味を感じる。
    苦味を帯びた鉄のような味でも、彼女のものだったら甘い蜜のように感じられる。

    「……っ」

    ニャアンが身じろぎをする。
    あえてそれを無視して、目的の行動を遂げようとした。

    がり。

    「っ!?」

    ニャアンは目を見開く。

    エグザベは舌をわずかに出し、彼女に見せる。
    そこには、猫の犬歯に自ら舌を押し付けて作ったばかりの傷があった。

    「これでおあいこってことで……」

    「……変なひと」

    眉を下げて、ニャアンは呟く。

  • 10二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:32:30

    もう一度、口付けを交わす。
    今度は触れるか触れないかの、小鳥の戯れのようなキス。

    そろそろ次の段階に進んでも良いだろうか。

    彼女の両手首を掴んでいた手を離し、左手は彼女の頭部を撫でながら、右手はそこから下────頬、首筋を撫でて、なだらかな膨らみのある場所で止まる。

    「触って、問題ない?」

    ニャアンは躊躇いながらも首を縦に振る。
    彼女の上に着ていたものをたくし上げる。

    「!?」

    そうされるとは思ってなかったようで、ニャアンは目を見開いて身体を硬直させる。

  • 11二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:34:21

    彼女の頭部に添えられていた右手は、今彼女の腰を掴んでいる。
    しっとりと汗ばむ肌が、吸い付いて離れない。

    本当に、細い。そしてしなやかで綺麗だ。
    くびれをなぞるように伸びた腹斜筋に触れると、彼女の身体がわずかに揺れる。

    まだ下着で隠されたままの、彼女の膨らみに指を這わせる。

    「……!」

    刺激が強すぎたのか、ニャアンは思わずぎゅっと目を瞑る。
    下着ごしに、少し手のひらで圧力を与える。

    息を吐く音と、身震い。

    頂上の部分に、指を走らせる。

    「ひぅっ!」

    ただでさえ敏感な彼女の、さらに弱い部分。
    親指で圧力を加える。

    「ぁ……」

    すぐにその部分は硬さを帯び、そのまましごくように指を走らす。

    「ぁ……あっ……」

    ニャアンは陶然といった様子で、与えられる刺激に肩を震わせる。
    大人っぽい子だが、その表情は無防備で、どこかあどけない。

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:37:07

    本来のエグザベであれば、その表情を見て我に返り、まだ子供になんてことを、などと思うのかもしれない。

    しかし薬物によって強制的に発情期を誘発され、さらに目の前の雌は自分を求めてくれている状況の彼はそうでない。
    何もわからぬままただ快楽に身を任せている目の前の雌の姿は、これから始まる行為への加速装置にしかならなかった。

    エグザベは片手で彼女の下着のホックを外した。

    「ぁ……だ、め……」

    ニャアンは胸部を隠そうとしたが、その腕を掴んで阻んだ。

    「見られるのは嫌?」

    「変だから……」

    「どこも変じゃないよ」

    なだらかな膨らみの頂上のそれは、ぷっくりと膨らんでおり、やや反り気味で、血色を帯びた色と合間ってとてもかわいらしいものだった。
    ニャアンの表情は羞恥に歪んでいる。

  • 13二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:39:50

    「かわいいし……それに美味しそうだ」

    それを口に含むとニャアンは背中をしなるように浮かす。

    「ゃっ……ぁっ……」

    軽く吸うと、ニャアンは身を捩る。

    「だめ……だめ……」

    震えた声。
    彼女は掴まれた腕を振り解こうともがくが、びくともしない。

    舌で転がし、唇で喰む。

    「〜〜〜〜〜〜っ!」

    弄ばれるために作られた場所みたいだな、君のは。

    エグザベはその場所から口を離すと、ニャアンを掴んでいた腕を離して、両手で弄んでやった。

    「ぁ゛……! ぁあ……! だめっ、だめっ、ほんとうに……!」

    ニャアンは力無き声で何度も「だめ」を繰り返した。
    やだ、やめて、ではなく『だめ』
    両腕を自由にしてやったのに、その手は彼を突き飛ばすわけでもなくシーツを掴んで今この瞬間の快楽を堪えて、尻尾はエグザベのものと絡み合ったまま。

    なぞって、撫でて、圧して、つまんで……

    刺激に比例するかのように彼女の声にならない甘い鳴き声が激しくなる。

  • 14二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:41:30

    「(まるで、料理してるみたいだな)」

    じゃあ、これが仕上げになるだろうか。
    エグザベはその部分を締め上げる。

    「あ゛っ……!」

    ニャアンが身体を逸らして、喉の奥から濡れた声を上げると、そのまま力無くベッドに身体を沈める。
    先ほどまでの彼女の身体のこわばりが嘘のようにほどけて、陶酔した表情を見せる。

  • 15二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:47:12

    「もしかして、これだけでいけたの?」

    その言葉にニャアンは顔を伏せて、身体を丸めてしまった。

    「はじめて、で……ここが」

    ニャアンの目に溜まっていた涙がこぼれて、シーツを湿らせた。

    「ぅっ……ぇっ」

    小さな嗚咽の声。

    「本当は嫌だった?」

    探るような声。

    「わたし、おかしいんだって……はずかしいだけ……」

    ニャアンは肩を震わせている。

    「むね、さわられるだけで、こうなるなんて、しらない……」

    「ねえ、ニャアン。こっち向いて」

    エグザベがニャアンの頭を撫でると、彼女はちらりと彼を見る。
    そのままエグザベは彼女の濡れた目尻に口付けをした。

    「僕はまだなんだけど」

  • 16二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:48:15
  • 17二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:51:03

    なんてSザベくんだ!

    やっぱり男はオオカミ・・・

  • 18二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 00:03:48

    かわいい猫ちゃんが狼さんにおいしく食べられちゃう!

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 07:09:54

    僕はまだってオイ…保湿

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 13:55:10

    保守

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:32:28

    「大丈夫。これからもっと恥ずかしいことをするから」

    「ぅ……」

    エグザベの指先が涙に触れ、まるで壊れものに触れるように拭い取った。



    ニャアンはまだ先ほどの刺激が抜けきっていないのか、たどたどしく衣服に手をかけ、いつもやっている『脱ぐ』という動作にも手間取っていた。

    一糸まとわぬ姿になると、彼女は小さく身を縮め、腕でわずかにでもその身を覆おうとした。
    耳は伏せられ尻尾も身体に巻きつき、防御姿勢のようだった。

    エグザベも着ていた衣服を脱ぎ去る。

    彼のものを見て、ニャアンは震え上がる。

    「それを、いれる……の?」

    「……優しくするから、なるべく」

    身体を丸めたままのニャアンを押し倒し、その身体を暴く。

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:34:35

    「綺麗だよ」

    細くしなやかな身体。
    なめらかな肌を撫でる。
    繊細すぎて、大切に扱わないと壊れてしまうかもしれない。

    二人は口付けを交わす。

    エグザベはそのままニャアンの鼠蹊部に手を伸ばす。

    「んく……」

    ニャアンは恥ずかしさから思わず瞼を閉じる。

    ニャアンのその場所は濡れそぼっていて、少し指で触っただけでニャアンは鳴き声を上げ、滴が溢れた。

    「本当に初めて?」

    思わず口をついて出た言葉。

    ニャアンは涙目で彼を睨みつける。

    「なんでそんなこと言うの……?」

    「ご、ごめん」

    「……はじめて、だから。痛く、しないで」

    「うん、本当にごめん」

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:36:57

    エグザベは起き上がり、彼女の両腿を掴んで、開かせる。

    「ゃっ……」

    ニャアンは反射的に足を閉じようとするが、びくともしない。

    充血したようなその場所は、湿った光沢に包まれている。

    エグザベはその部分にためらいなく口付けする。

    「……っ!」

    ニャアンは思わず彼の頭を両手で押さえつけ、そのまま引き離した。

    「こっちは好きじゃなかった?」

    「これ以上、おかしくなったら、もうだめ……かも」

    「ふーん」

    エグザベはその場所に今度は指をかける。

    「……っ!」

    ニャアンが口元を両手で抑える。

  • 24二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:38:13

    とろとろに濡れ切って、先ほどの刺激のおかげか十分にほぐれている。

    指を一本、そこに入れてみる。

    「くっ……ぅ」

    悩ましげな声。

    わかってはいたが、狭い。
    裂けたりしないか心配になる。

    指が完全にそこに入ると、上部の肉壁を探る。

    ひゅう、と細く漏れる息が聞こえた。
    ニャアンは怯えたように身じろぎひとつしない。

    ここに異物が入ること自体が初めてなのだろうか。

    「(あった)」

    他の滑らかな場所とは異なる、ざらざらとした質感を持つ場所。

    わずかに指を曲げて、そこを刺激する。

    「ひゃ゛っ!」

    未知の感覚に、ニャアンは背筋をぴんと伸ばし、耳と尻尾も同じように立ち上がる。

  • 25二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:39:34

    そのざらついた部分を、指の腹でやや強めに撫でる。

    「ぁ゛……あ゛っ、ぁ゛」

    直接的な衝撃に、ニャアンは恍惚とした表情になり、その部分は彼の指を強く締め付けている。

    この部分がない人もいる。
    上半身の膨らみの時もそうだったが、本当に弄ばれるために作られた身体のようだ。
    この子に勝手に外を出歩かれて、運悪く分別のない輩に捕まらなくてよかった。

    「(……いや、分別のない輩なのは、自分も同じか)」

    エグザベは自嘲気味に小さく笑い、思考を目の前の少女へ戻す。

    ここを適切に刺激すれば“アレ”ができるかもしれない。

  • 26二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:40:37

    2本目の指をいれる。

    「ぁっ……」

    2本の指でしごく。
    掻き回して、刺激する。

    「ぁ゛ぁ゛ぁ゛……」

    喉の奥から絞り出されたのは、嬌声というにはあまりにも切なく、悶えを帯びた声。
    だがエグザベの指は強く締め付けられ、内部はうねりを上げてその刺激を求め続けている。

    「────っ!」

    飛沫が舞い、シーツに小さな染みが広がった。

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:41:59

    ニャアンは、呼吸を忘れるほどの震えに包まれ、やがて状況を理解すると、両手で顔を覆う。

    「もらし、ちゃった……?」

    そうして再び嗚咽を漏らし始めた。

    「こんなのって……ぅっ……」

    「おもらしではないよ。そういう部分を刺激したから、身体が反応しただけ」

    エグザベは指に付着した液体のにおいを嗅ぐ。
    普段その場所から排出されるものからはしないにおい。

    「君がそういう体質だっただけで、泣くことじゃないよ」

    ニャアンがその言葉で泣き止む気配はない。
    自分の身体が刺激によって起こす反応に追いついていないのか、排出器官から水鉄砲のように体液を迸らせた羞恥に耐えられなくなったのか。

    その様子にむしろエグザベはそそられていた。

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:43:58

    準備は万端になったその部分に、硬くなったものを擦り付ける。

    「ぁ……う……」

    ニャアンは指の隙間からそれを見て、身震いをする。

    「昨日は君が僕にこういうことをしてたよね」

    昨晩、エグザベがソファに横たわってまどろんでいたとき。
    ニャアンが毛布の中へ潜り込んできたのはそのまま受け入れた。
    彼女が身体を寄せて、彼のにおいを嗅いでいても、わざわざ起きて止めることはしなかった。
    だがその後、彼女の動きがどこか違う意図を帯びた瞬間、エグザベの意識は一気に覚めた。
    彼女が自身の下腹部をエグザベの下半身に擦り付けている。
    生理的反応でその部分が硬くなったら、それに気付かれたら。

    「ああいうことしたら、どういう気持ちになるかわかった?」

    「ごめん……なさい……」

    擦り付けているだけなのに、彼のものはどんどん湿り気を帯びてゆく。

    エグザベは彼女の両手を掴み、そのまま絡み合わせる。
    綺麗な顔は涙でぐしゃぐしゃになっている。

  • 29二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:45:52

    「やめとく?」

    ニャアンは彼の目をちらりと見て、次に自分の下腹部とそれに擦り付けられているものを見ると、首をわずかに横に振った。

    「────ぁ゛っ!」

    一瞬の出来事。

    痛みは一瞬のほうが良いだろう、という気遣い。
    先ほどまで閉じられていた場所が、今はぱっくりと開かれて彼のものを根元まで咥え込んでいる。

    「〜〜〜〜〜〜〜っ!」

    痛み、息苦しさ、そして何かが壊れるような感覚。
    しかし満たされる感覚も同時に生まれ、ニャアンを包み込んでいた。

    繋がったまま、エグザベは彼女の手を強く握り、首筋や胸部に口付けを落とし、戯れる。

    すぐにでもこの狭くて熱い場所を味わいたかったが、彼女の身体が今内部に入り込んでいるものに馴染むのを待つために堪える。

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:47:01

    だんだんと緊張していた内部がうねりを上げて、彼女の最深部が締め上げてくる感覚がしてくる。

    ゆっくりと、その最深部に彼のものが強く押し付けられる。

    「ひぅ……っ!」

    雌猫の鳴き声。

    「ここも弱いんだね」

    律動が始まる。

    「はっ……ぁ゛……ぁ゛……」

    涙まじりの鳴き声。
    よく下準備をしたからか、涙を流しているものの、表情は発情した雌猫のそれだった。

    エグザベは目の前の雌に意識をすべて奪われ、思考も理性も掻き消されていた。

    ただただそれを貪り喰らい尽くす。
    彼女の内側を抉り取るような激しい動きは苛烈さを増してゆく。

    「ぁ゛ぁ゛……あ」

    すでに2度の絶頂を迎えているニャアンの身体は鋭敏を極め、激し過ぎる刺激に耐え切れないのか、もはや意識が朦朧としている有様だった。

  • 31二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:48:36

    ふとエグザベは寝室に備え付けられた姿見が目についた。

    体勢を変える。

    エグザベはニャアンを抱いたまま、彼女の身体を背中が自分に向くように起こし、背後から抱き込む。

    「ぇ……?」

    ニャアンは状況が理解できていないのか、掠れた声を上げる。

    「前を見て」

    言われた通り彼女は前を見る。
    目の前には鏡。

    「ぃ……いや……」

    ニャアンは思わず目を瞑って俯いてしまうが、エグザベは背後から彼女の顎に触れて無理矢理前を向かせる。

    「ぅわ、ぁ……」

    鏡に映る自身の姿に。ニャアンはみじめな声を上げる。

    自分の身体が、自分の女性の部分が、血の気を含んで赤くなり、濡れそぼって、背後から自分を抱きしめている男のものを根元まで咥え込んでいる。
    ぱっくりと開かれたその部分は、ぴくぴくと痙攣して男のものを求め続けている。
    グロテスクとも言えるこの状況にありながら、自分の顔は紅潮し、惚けて、溶けたようになっている。

    「かわいいよ。とっても」

    「やっ……ぁ……」

  • 32二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:49:40

    背後からの衝撃。

    ニャアンの身体が跳ね上がったが、背後からしっかりと抱き寄せられており、その衝撃を逃せずに受け止めた。

    その動きもだんだんと激しくなり、エグザベは吐息混じりにニャアンの耳元で囁く。

    「しっかり受け止めて」

    「ぇ……?」

    激しい奔流。
    同時に、ニャアンの内部に入り込んでいるものの形が変化している感覚。

    「う、ぇ……」

    あまりの苦しさに、ニャアンはえずくような声を上げた。
    ただでさえ狭い場所で、入り口に栓をするために彼の根元が膨らみを帯びている。

    それはイヌ科の生き物の特有の生理現象である。

    彼女を離さないように、出したものを一滴たりともこぼさせないように、鍵をかけてしまっている。

    「〜〜〜〜〜〜っ!」

    身体の中で暴れる熱い液体の感覚に、ニャアンは内部を溶かされるのではないかと錯覚し、反射的に身じろぎするが、それは絶対にこぼれることはないし、離れることもない。

  • 33二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:51:03

    エグザベはニャアンを抱え込んだまま、ベッドに横たわる。

    「ごめん……こうなるとしばらく抜けないから。しばらくこのまま」

    「くるしぃ……」

    エグザベのニャアンを抱きしめる力が強くなる。

    「頑張って」

    ニャアンのわずかに張っている下腹部を、エグザベが撫でる。
    内部は彼のものと、彼から出されたもので満たされている。

    こんな狭い場所で、よく頑張ったと思う。
    その一方で、すべてを受け入れてくれたニャアンへの愛しさが込み上げ、エグザベは彼女の首筋に口づけし、そのまま顔を埋めた。

    「本当にかわいい」

    ニャアンの耳はピンと立ってぴくぴくと落ち着きなく動き続けている。
    エグザベの耳は後ろへ軽く倒されている。

    しかし彼らの尻尾は絡み合ったまま離れようとしない。
    いつからそうだったのか、あるいは最初からずっと絡み合ったままだったのか。

    結局二人は繋がったまま一晩を過ごした。

  • 34二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:52:17

    投下おしまいです。
    保湿コメント感謝です。

    次の投下は明日の夕方以降です。
    フフフ……エグニャックス!

  • 35二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 16:58:17

    遂にネコチャンが美味しく頂かれてしまった・・・

  • 36二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 18:31:15

    うおっドスケベ……
    あの、繋がったまま朝を迎えるのえっちすぎて大好きなんだよな……
    翌日二人はちゃんと訓練に行けるのか!?色んな意味で

    あと絶対シャワー浴びてもお互いの匂いが取れなくて部隊の犬の子たちにバレるよね
    えっちだ

  • 37二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:32:52

    隊員A「ネコチャンから隊長のにおいがする…ヒソヒソ」
    隊員B「ネコチャン歩き方が内股気味だ…ヒソヒソ」

    こういうことですかわかりません!

  • 38二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 22:05:03

    この世界婚約指輪ならぬ婚約首輪つけたりするのかな…いやスケベなやつじゃなくてね

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:42:36

    気ぶりギャン小隊らしき一団いて草

  • 40二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 06:36:24

    保湿

  • 41二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 14:39:36

    辱めニャアンいいですねぐへへ
    ありがとうエグザベくん いやエグザベさん

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 14:43:19

    潮吹きと鏡プレイとは叡智が過ぎるw
    設定年齢23歳と17歳、6歳の年齢差が、初々しさと淫靡さを両立させてくるかんじ

    同年齢だと好奇心の強さか耳年増感が勝つ気がするし、もっと年の差が離れると叡智さの雰囲気が変わりそう

  • 43二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:22:30



    翌朝。

    エグザベは目を覚まし、腕の中にニャアンがいることにまず驚いた。
    やがて昨晩の出来事が少しずつ蘇り、顔から血の気が引いていく。
    全身に冷や汗が滲んだ。

    「(僕は、なんてことを……)」

    目覚まし時計のアラームが鳴る。

    「ん……」

    腕の中のニャアンが目を覚ます。

    ニャアンはあっけらかんと言った様子で、挨拶代わりにエグザベの胸に頭を擦り付ける。

    「おはようございます……」

    少し遅れて朝の挨拶。
    眠たげなニャアンとは裏腹に、彼女の耳はぴょこぴょこと忙しなく動いている。

    「ニャアン、昨晩は……」

    「少尉は本当に狼さんだったんですね」

    ニャアンは彼の言葉を遮る。

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:23:42

    「私のこと散々おもちゃにした」

    「返す言葉もない、本当にごめん」

    「後悔してるんですか」

    「うん、とても」

    「私は後悔してないですけど」

    ニャアンは彼の両頬に手を添える。

    「……もうお嫁に行けないです」

    彼の反応が知りたくて、ニャアンは思ってもいないことを口にした。
    結婚願望が芽生えるほどには、彼女の情緒はまだ育っていなかった。
    綺麗な白いドレスに憧れはあっても、それを婚姻という形と結びつけられてはいない。

    「責任は取るよ」

    エグザベは真剣な声で言い切った。
    ニャアンは眉を顰める。

    「義務感ですか」

  • 45二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:25:46

    「そういうのじゃ……」

    尻尾は絡み合ったままだった。

    「少尉は、あんなことを他の女の人とも?」

    「……昔は、人並みくらい」

    どこか歯切れ悪くエグザベは言った。

    「ふーん……」

    ニャアンはじとっとした目で彼を見つめ、両頬に添えた手を離してしまう。

    エグザベはそれを会話の終了と受け取った。

  • 46二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:26:49

    「先にシャワー浴びてきなよ。僕はその間にシーツを交換しちゃうから」

    エグザベが半身だけ起こし、床に落ちている自身の衣服を拾う。

    ベッドシーツは昨晩の行為でぐちゃぐちゃに乱れて様々な体液が付着していた。

    ニャアンは彼が衣服を身に付けたのを確認すると起き上がり、毛布で身体を隠しながら浴室に向かった。

    脱衣所に備え付けられた洗濯機に体液で汚れた毛布を放り込むと、改めてニャアンは自身の身体がひどく生々しい状態になっていると自覚させられる。

    すぐにシャワーを浴びて、彼女はどろどろになっていた自身の下半身に手を伸ばす。
    震える指をその内部に入れて、中を確認する。

    どろりと、粘度の高い白濁とした液体がこぼれ出た。

    「もったいない……」

    思わず彼女は呟いた。

  • 47二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:28:24



    車は訓練所とは別の場所へ向かっていた。
    エグザベは運転中、ハンズフリーで訓練所にスケジュール変更の連絡を入れていた。

    「どこに向かっているんですか」

    「病院だよ。緊急避妊薬、必要だろ?」

    「……」

    ニャアンはやや思案げな顔になり、俯く。

    到着したのは一昨日にも訪れた総合病院だった。
    婦人科は男性の立ち入りが制限されており、エグザベは落ち着かない様子で待合室の椅子に腰を下ろした。
    ニャアンはすぐに診察室へ呼ばれ、わずか数分ほどで診察を終えて戻ってきた。

    「もう終わったの?」

    エグザベが立ち上がる。
    ニャアンは彼の姿を見て違和感を覚える。

    「(なにかいつもとちがう気がする……)」

    具体的にそれが何かは出てこないまま、ニャアンは病院を出ようとする。

  • 48二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:29:41

    「受付に寄らなくていいの?」

    「……一昨日に処方された薬で、大丈夫だって」

    二人は病院を出て、車内に入る。
    すぐに車は訓練所に向かう。

    「抑制剤に、避妊の効果が?」

    エグザベはためらいがちに尋ねた。

    「……ずっと月のものが来ていないので、そっちのお薬も貰ってたんです」

    ニャアンは少しぼかして話す。
    月経は6年前に一度あったきり止まっていると言えば、余計な気を遣わせてしまいそうだった。

    「どこか悪いの?」

    「健康状態は問題ないですよ。私も何も困ってはいないです。でも将来的に病気とか……妊娠できなくなるリスクがあるから」

    「……色々と大変なんだね」

  • 49二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:31:14



    ワ゛ャン隊の隊員の平均年齢は非常に低く、隊長のエグザベでさえまだ23歳だった。
    最年長の隊員もエグザベと一つか二つしか年が違わない。
    それでも全員成人はしており、17歳のニャアンはその中で唯一の子供だった。

    午前のミーティングでは、エグザベが突然のスケジュール変更を詫び、今後の予定を伝えていた。
    隣にはニャアンが控えており、一人だけ訓練内容が異なる彼女は、どこか所在なさげにしている。

    ワ゛ャン隊の隊員の多くは犬の獣人だ。
    嗅覚に優れた彼らはすぐに違和感を察したし、そうでない者も、二人の様子を見れば何かがあったことに気付いた。

    いつもはきちんと仕舞われているエグザベの尻尾が、今日は仕舞い忘れたのか外に出ており、その大きなふさふさの尾がニャアンの細く長い尻尾と絡み合っている。

    当人たちはそれに気づいていないのか、エグザベは至って真面目な顔で話を続け、ニャアンは感情の乏しい表情のまま、ミーティングが終わるのを待っている。

  • 50二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:34:34

    「エグザベ隊長の尻尾、初めて見たね」

    ミーティング終了後、二人しかいない女性隊員の一人が、小さな尻尾をぱたぱたと振り回しながら、もう一人に声をかけた。
    小柄な彼女は、まさに小型犬のようだった。
    ぴんと立った耳を揺らし、瞳をきらきらと輝かせている。

    「あの二人のにおい、すごかったよね」

    「すごかったし、尻尾もなんかいちゃついてたし、子ネコちゃんもなんか歩きづらそうだった」

    もう一人の女性隊員は声こそ落ち着いていたが、耳は忙しなく動き、尻尾はちぎれんばかりに揺れていた。

    「お前ら、あんまり無粋なことを言ってやるなよ」

    数少ない非獣人の隊員が、苦笑まじりに二人の会話へ割って入った。

    「隊長も男だったってことだよ。俺たちは気づかないふりをしてやろうぜ」

    「子ネコちゃんはまだ17歳だよ? 心配だよぉ」

  • 51二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:36:11

    小柄な女性隊員が口を尖らせて言う。
    その耳の先はわずかに伏せられ、尻尾が落ち着かない。

    「あんなにおい撒き散らされて、同じ獣人としちゃ黙って見てられないね」

    もう一人の女性隊員が同意する。

    「そのにおいって、どんなにおいなんだよ」

    非獣人の隊員が首を傾げる。彼にはそれがどんな感覚なのかまるでわからない。
    小柄な女性隊員は顔を真っ赤にして視線を逸らした。

    「すごーーーく、いやらしいにおいだよ」

    「いやらしいにおいだったな、嗅いでるこっちも気がおかしくなる」

    二人の女性獣人の耳と尻尾が同時に激しく動く。

    「そういえば、午後のミーティングの内容ってなんだろうな」

    非獣人の隊員が話題を変えようとする。

    「キシリア様とギレン総帥の会談の護衛任務については昨日話したばっかりだしねぇ」

    「わざわざ隊長が招集するんだ、きっとすぐに伝えたいことがあるんだよ」

    そんな他愛のない会話を交わしながら、二人の女性獣人と一人の非獣人の隊員は、訓練に戻っていった。

  • 52二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:37:15

    投下おしまい。
    次の投下は0時前後の予定です。

    保湿とコメントありがたいです。
    ドスケベは光ですからね。

  • 53二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:40:46

    バレテーラ

  • 54二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:56:13

    尻尾に気づかないとはエグザベ君も動揺してるな

  • 55二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 21:06:25

    わんこ系獣人って、犬種によって外見さまざまなのかな?
    柴犬、シェパード、ビーグルぽい耳とシッポとか

    ボルゾイ、サルーキ系は超絶美形

  • 56二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:25:32



    「よし、みんな集まったね」

    午後のミーティング。

    午前中とは違い、エグザベの尻尾はきちんと仕舞われている。
    彼がいつも尻尾を隠すのを隊員たちは不思議に思っていたが、『隠し事ができない』からだと知って、皆納得した顔をしている

    「エグザベ隊長、ニャアンさんがいません」

    隊員の一人が声を上げる。

    エグザベは軽く頷き、平静に答える。

    「ニャアンはシミュレーター訓練中。これから話すことは、君たちに伝えておかなければならないことだ。そして相談したいこともある」

    エグザベは銀色のアタッシュケースを会議室のテーブルの上に置く。

    「これは新型の狂犬病の治療薬だ。フラナガン博士が、ワ゛ャン隊の犬の獣人の人数分を提供してくれた」

    隊員たちはざわめく。

    「分かっていると思うが、新型の狂犬病は犬の獣人にしか発症せず、感染力自体は弱い。こうして会議室に集まって会話した程度では感染しないだろう」

    「だが、一度発症してしまえば生存率はほぼゼロだと報告されている」

    エグザベは深呼吸をひとつして、次の言葉を選んだ。

  • 57二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:28:25

    「僕はイヌ科イヌ目の獣人だが、正確には犬ではない。だから新型の狂犬病に絶対に罹らない」

    会議室の空気が一度止まる。
    視線がエグザベに集中する。

    「ここにある治療薬は、君たちのために用意されたものだ」

    彼はさらに言葉を紡いだ。

    「これをみんなに伝えたのは……お願いしたいことがあるからだ」

    「隊長ではなく、僕個人としてのお願いだ」

  • 58二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:33:00

    「ここにある……君たちのために用意された治療薬を、一つ分けてほしい」

    エグザベが頭を下げる。

    「どうしても治療をしたい人がいる」

    「彼は僕の同期であり友人で……今は新型の狂犬病で意識不明の重体だ」

    エグザベの脳裏に、医療施設で眠るミゲルの姿が浮かぶ。
    エグザベは言葉に詰まりそうになりながら続ける。

    「それだけじゃない……彼はギレン派のスパイだ。先のジフレドのパイロット候補だった二人の獣人に新型の狂犬病を発症させ、猫の獣人であるニャアンに至っては直接手にかけようとした」

    部屋の温度が一段と下がるような感覚。

    先にジフレドのパイロット候補だった二人の獣人もまた、エグザベの同期であり友人であることは言わずとも皆わかった。

    誰も即座には言葉を返せない。

    「だが取り調べを受ける前に、彼は新型の狂犬病に罹ってしまった」

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:37:01

    「自分の知る彼は、同期や何も知らない少女を手にかけようとする男ではない」

    「だから彼を目覚めさせて……なぜそうすることを選んだのか聞きたいんだ」

    「そのために……どうか治療薬を一本分けてほしい」

    「もし、これから先、集団感染が起こるような事態になったら、誰か一人が犠牲になるかもしれない」

    「もちろん、そのような事態になったら、僕はその一人を救うために尽力する」

    「自分がやろうとしていることは、命令違反で背信的行動だ」

    「僕をキシリア様のSSに突き出してくれても構わない」

    「卑怯なお願いだと自覚している。君たちの命を軽んじているとも思われるだろう」

    エグザベは頭を下げたまま語る。

  • 60二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:42:19

    「だがきっと、全て謎のままにして彼を闇に葬ったら、とても恐ろしいことになると僕は思っている。根拠はない。全て僕が勝手に考えていることで……そんな理由で君たちの中の誰かを犠牲にしてはならないとわかっている」

    しばらくの沈黙。
    重い空気が会議室を満たす。

    やがて隊員の一人が声を上げる。
    ワ゛ャン隊にいる数少ない非獣人の隊員だ。

    「俺も絶対に発症しないから、あくまで中立の立場から言うけど……俺は隊長がそうしたいならすればいいと思う。本当にここにいる犬の獣人たちの命を軽く見てるなら、最初から治療薬のことなんて隠すだろうし」

    彼は続ける。

    「どうせ俺たちの命は軽い。ここの獣人の誰かが一人犠牲になるなら、寂しくないように俺も一緒に死んでやる」

    小さなざわめきと共に、ひとり、またひとりと反応が出る。

    獣人の一人が静かに言った。

    「自分たちは、隊長に命を預ける覚悟があるからここにいるんですよ」

    口々に隊員たちは声を上げる。

    「顔をあげてください!」

    「ニャアンちゃんを手にかけようとした理由もちゃんと聞くべきだ!」

    「隊長、僕たちの中の一人の命を賭けるんだ。ちゃんと真相とやらを突き止めてきてください!」

    その言葉に、エグザベの肩から力が抜ける。
    そして震える声でワ゛ャン隊の隊員たちにお礼と謝罪の言葉を述べた。

  • 61二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:43:58

    投下おしまい。
    次の投下は明日の夕方以降の予定です。

    わんちゃんはいろんな犬種います。
    女性隊員はプードル系とシェパード系のイメージです。

    ミゲルの生殺与奪…どうしよう

  • 62二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 01:16:12

    そうだそうだ!みんなの前でどんなプレイをしたか赤裸々に話すべきだ!

  • 63二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 09:19:51

    公開尋問w

  • 64二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 13:37:40

    >>62

    >>63

    潮吹きと鏡プレイの曝露は色々まずいので許して差し上げろ…w

  • 65二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 15:25:45

    ミゲル、他の同期二人が何とか助かってくれるなら生きててくれた方が嬉しいけどねえ……

    それはそれとして初めてであんなになっちゃったのは発情期のせいであってそうじゃない私はあんなにいやらしい女じゃない!ってやるニャアンが発情期じゃないときにもいいところいじめられて潮吹いちゃって完堕ち調教済みのいやらしい女ですって卑しか雌猫晒してほしい
    私こんなえっちな女じゃない、ぜんぶ少尉のせい、ひどい、ってぐすぐす泣きながらうんうんそうだね君の全部僕が責任取るからねって挿入されててほしい

  • 66二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 15:46:18

    ミゲルと同期ズの犬種はなんだろう

  • 67二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 15:55:14

    ミゲルはスペイン系ルーツなのでスパニエル系?
    なんかミゲルってエグザベや他の同期二人よりももとになった犬種の体格とか小さめな気がする
    金髪はゴールデンレトリバーとかかも

  • 68二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:45:52

    訓練が終わった。

    エグザベの運転する車の助手席で、ニャアンは小さく息を吐いた。

    「何かあった?」

    「ワ゛ャン隊の女の人たちから……私とエグザベ少尉はどんな関係なのかって聞かれました」

    ニャアンは横目でエグザベを見る。

    「あなたが尻尾をしまい忘れたせいです」

    「それはごめん。それで、君はなんて答えたの?」

    「枕でおもちゃとだけ」

    エグザベの表情からは感情が窺い知れない。
    ニャアンは声を落として問いかけた。

    「エグザベ少尉、私たちの関係って、なんですか?」

    エグザベは前を向いたまま答える。

    「僕は君とつがいになりたいかも」

    ニャアンは赤くなった顔を隠すように、窓の外へ顔を向ける。

    「それは……責任感から?」

    「それはもちろんあるけど、君が僕のことを好いてくれているし、僕はそれが嬉しいし、君のことが好きになった」

  • 69二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:46:54

    ニャアンはじとっとした目になり、そのまま彼をちらりと見た。

    その言葉を信じたい気持ちと、どこか嘘っぽく聞こえる不安がぶつかる。

    表情にはまだ疑いの色が残っていたが、耳はぴんと立ち、尻尾は小刻みに揺れている。

  • 70二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:47:55



    帰宅すると、ニャアンは台所に立ち、簡単な夕食を用意した。

    「……今日は早く寝よう」

    食事を取りながらエグザベがそう言うと、ニャアンは眉を寄せた。

    「どうして?」

    「君の身体、まだ完全に回復してないだろ。無理はさせたくない」

    昨晩の出来事がニャアンの頭をよぎる。
    体の節々に残る痛みが、エグザベの言葉に重なるように響いた。

    「……仕方ないですね、少尉がそう言うなら」

    ニャアンの声には少しの寂しさが混じっていた。

  • 71二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:49:55



    寝室に入ると、二人は自然と同じベッドに身を沈める。
    エグザベは彼女を抱き寄せ、艶やかな髪を指先で梳いた。

    「おやすみ、ニャアン」

    「ん……おやすみなさい」

    ニャアンはエグザベの胸に顔をうずめ、尻尾を絡ませたまま目を閉じる。

    しばらくして、彼女の呼吸は穏やかで規則的なものになった。

    エグザベはそれを確認すると、静かに腕を外しベッドから身を起こした。

    そのまま音を立てずに部屋を出て行った。



    しばらくして、ニャアンの瞼がゆっくりと開いた。

    部屋の空気が変わっている。

    「……少尉?」

    ニャアンは身体を起こす。

  • 72二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:51:05

    不安が彼女の胸を締めつける。
    ベッドから抜け出して家の中を見て回るが、どこにも姿はない。

    「どこ行っちゃったの……?」

    心臓がばくばくと鳴る。
    耳は後ろに倒れ、尻尾も力なく垂れている。

    また置いてけぼりにされたの?

    ニャアンの中で過去の出来事がフラッシュバックする。

  • 73二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:52:38

    震えが止まらない。
    けれど外に駆け出して探すのは、現実的ではないと頭では理解している。

    「……つがいになりたい、って言ってたのに」

    ぽつりと漏れた言葉。
    彼のことがよくわからない。

    ニャアンはベッドに戻り、小さく体を丸めた。
    身体に巻き付いた尻尾が胸の前でしなだれ、耳は力なく垂れたままだ。

    ニャアンはエグザベの使っていた枕に顔を擦り寄せた。

    「(だいすきなにおい……)」

    そのまま、無意識のように自分の下半身へ手を伸ばす。
    けれど指先が少し触れただけで、昨日の余韻が痛みとして蘇り、すぐにその手を止めた。

    「早く、戻ってきて……」

    ニャアンは不安げな表情のまま、眠ることもできずに彼の帰りを待った。

  • 74二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:54:54



    エグザベが帰ってきたのは早朝になってからだった。

    薄暗い部屋で、エグザベの枕を抱えたままソファの端に座っていたニャアンが、ぱっと立ち上がる。
    その目の下には、明らかな疲労の色が浮かんでいた。

    「……少尉!」

    駆け寄って、抱きつく。
    エグザベの上着から、病気のにおいがした。

    「どこへ行ってたんですか……?」

    ニャアンの声は震えている。

    エグザベは一瞬だけ目を伏せ、すぐに柔らかい声音で答える。

    「少し……気分転換に、ドライブしてた」

  • 75二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:57:56

    彼は嘘をついている。
    しかしそれを指摘する勇気が出ず、ニャアンは小さく息をついた。

    「キシリア様が知ったら、村の空気を汚すなと言うはずです」

    言いたいことはたくさんあった。
    寂しかった。
    また置き去りにされるのかと思って怖かった。
    しかしニャアンはそのどれも喉の奥で飲み込んだ。

    「……もしかして、ずっと起きてた?」

    エグザベの問いに、ニャアンは小さく頷く。

    「今日の訓練、大丈夫そう?」

    「……今から少し寝られたら、なんとかなると思います」

    「そっか。じゃあそうしよう」

    エグザベは上着を脱ぐ。

    二人は再び寝室へ戻る。

    ベッドに横たわると、ニャアンはためらいもなくエグザベを抱きしめ、胸に顔をうずめた。
    彼の体温が伝わり、鼓動が響く。

  • 76二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 18:59:53

    しばらくそうして彼の匂いと温もりを確かめてから、ニャアンは顔を上げて彼の表情を覗き込む。

    エグザベの瞳はどこか遠くを見ているようだった。

    彼の指がニャアンの髪を撫でていても、意識はどこか別の場所にある。

    ニャアンは胸の奥がひゅっと冷たくなるのを感じた。
    そのまま彼を抱きしめる腕の力をさらに強める。
    離したら、またどこか遠くへ行ってしまう気がして。
    彼女の細く長い尻尾すら、彼に巻き付いて離れようとしない。

    彼女の身体は小さく震えている。

    「……少尉」

    ようやく絞り出した声は、かすれて震えていた。

    「どうしたの?」

    エグザベの声にはどこか余所余所しい響きが混じっている。

    「次は……勝手にいなくならないで」

    小さな声。

  • 77二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 19:00:59

    「うん、そうする。ごめんね」

    優しい声。
    しかしニャアンには、それが嘘くさいと感じられてしまった。

    「あなたは隠し事を、している」

    ニャアンは呟く。

    図星だったのか、彼の尻尾がびくりと跳ね上がった。

    それ以上、彼女は追求しなかった。

  • 78二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 19:04:20

    投下おしまい
    保湿コメント本当にありがとうございます
    早くスケベ書きたいです

    ミゲルは某ピクサーの某リメンバーミーをに出てくる黒いワンちゃんのことを考えながら書いてました。
    主人公もミゲルくんだし…黒いワンちゃんアレブリヘになっちゃうし…
    しかしこっちのミゲルくんはメキシコやんけ!って思いました。
    スパニッシュもかわいい。グラナダはいぬいぬしい空間で絶対癒されますね。

  • 79二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 19:17:47

    乙です

    このエグザベくんは獣人なせいかスレ主さんの他作品より合理的でS度が高いように感じる

    >>5のいくらでも時間をかけるつもりの余裕もオスメスの力関係あってこそというか

    今も何か含みがあるのにそれほど動揺しないし他にどんな顔を隠し持っているのやら

  • 80二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 19:29:09

    発情期のオオカミは攻撃的で独占欲が強くなるらしいからね…

  • 81二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 19:41:03

    不穏な空気が漂うとドキドキしちゃうね・・・

  • 82二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 19:55:02

    そこで癒しのプードルちゃんとシェパードちゃんですよ

  • 83二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 21:04:39

    ニャアンに心配かけないように狂犬病の件を調べているだけにしては妙な雰囲気を漂わせるエグザベくん
    時々不穏な単語も出るし続きが気になりますね…
    それはそれとして狼ザべ君と猫ニャアンのガオガオニャンニャンな夜はもっと気になりますね…

  • 84二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:32:38

    ────昨晩。

    エグザベはニャアンが眠りに落ちたのを確認すると、物音を立てぬよう家を抜け出していた。

    上着を羽織り、車に乗り込む。

    彼が向かったのはミゲルが入院している医療施設だった。

    車を医療施設からやや離れた場所に止めると、医療施設の門の外にある配送用の出入口のシャッターの隙間から身を滑り込ませた。

    院内の地図を頭に描き、迷うことなくミゲルの病室へ向かう。

    病棟には、居残りの研究員と夜勤の看護師が巡回しているだけで、人影はほとんどなかった。

    記憶を頼りに進み、ミゲルの病室へ繋がる扉を見つける。
    幸いなことにロックはかかっていない。
    外側からのみ自由に出入りできる構造のようだった。

    機械の低い鳴動と、管を通る水の音、そしてミゲルの微かな呼吸音が聞こえる。

  • 85二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:34:57

    エグザベは眠るミゲルに近付く。

    上着に入れておいた小さなケースから一本の注射器を取り出す。

    ミゲルの腕に固定された留置針は、透明なチューブにつながっていた。
    エグザベはそのチューブの途中にある注射口から薬液を流し込む。

    薬液がゆっくりとミゲルの中に入ってゆく。

    注射を終えると、エグザベは手の甲をミゲルの額に当てる。

    まだ冷たい。
    朝までに意識を取り戻してくれるだろうか。

    エグザベは念のため、物陰に身を潜める。
    監視カメラの位置は前回の来訪で把握している。
    幸いにも、ミゲル自体を映すカメラはなかった。

  • 86二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:37:24

    暫し時間が経つ。
    時刻が早朝を迎えようとする頃。

    機械が発する電子音が、わずかに速まる。
    ミゲルの呼吸が、確かなものになっていく。
    やがて、彼の体が小さく身じろぎを見せた。

    「ミゲル、僕だ。喋れるか?」

    ミゲルのまぶたが震え、微かなうめき声が漏れる。
    焦点がゆっくりとエグザベに合う。

    ミゲルは口を動かし、かすれた声を発する。

    「エグ、ザベ……? なぜ……」

    「聞きたいことがある」

    エグザベの言葉を聞くと、ミゲルは小さく笑ったように見えた。

  • 87二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:43:10

    ミゲルは、もつれる舌と乾いて掠れた喉から、かろうじて声を絞り出した。

    「……イヌマグヌッコを、止めろ……」

    唇を震わせながら、断片的に言葉を紡いでいく。

    「キシリアは……アースノイドや……敵対勢力を……家畜に……」

    「特定の遺伝子にしか……発症しない病を……管理のために……」

    エグザベは、一語一句を逃すまいと耳を澄ませた。

    「ぼく、たちは……人間、だろ……?」

    ミゲルの手が震えながら伸びる。
    その先には、ベッド脇の生命維持装置のパネル。

    「何を……!」

    エグザベはそれに気づき、咄嗟に手を伸ばした。

    だがミゲルの動きは、衰弱していることが嘘のように素早い。

    彼は震える指先で、装置を乱暴に操作した。
    生命維持装置の稼働を乱すこと。
    それだけがミゲルの目的だった。

  • 88二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:44:28

    「お前も、消される……逃げろ」

    彼の声はか細く震えているが、その瞳は真剣だった。

    「機械の誤作動で……俺は意識不明のまま……死んだ……きっと、そういうことに……」

    扉の外から足音が近づく気配がする。

    「(そろそろここを出なければ……!)」

    エグザベはミゲルから半歩ほど離れ、扉の向こうの足音に耳を澄ませる。

  • 89二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:48:40

    エグザベは胸の奥に渦巻くもの────責任、友情、恐怖、そして疑念。
    そのすべてを飲み込み、彼はミゲルの最後の判断を受け止めた。

    ミゲルの瞼は閉じられ、すでに呼吸は止まっている。

    エグザベは静かに眠る彼の顔を見据え、心の中で呟く。

    「(君の言ったことは、必ず確かめる)」

    ミゲルの言葉を全て信じているわけではない。
    だが彼の言うことが真実ならば、エグザベの感じていた『恐ろしいことになるかもしれない』という直感と合致する。

    ワ゛ャン隊の隊員一人分の命を預けてもらい、得た情報。
    そしてミゲルの判断。

    無駄にするわけにはいかない。

    エグザベは足音が過ぎたのを確認すると、病室を後にした。

  • 90二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:49:51

    投下おしまい。
    コメントありがとうございます。

    次の投下は明日の夕方以降。
    早くスケベ書きたいです。

    ごめんよミゲル……

  • 91二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 00:01:35

    こんなシリアスな展開なのにイヌマグヌッコで笑ってしまう

  • 92二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 00:12:27

    イヌマグヌッコって犬と猫だけなのかな?
    サルの獣人とかになっちゃったらかなり悲しいな

  • 93二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 08:00:56

    保湿

  • 94二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 11:42:27

    やるべきことに囚われた男はニャアンを置いて行ってしまう……

    しかしエグザベくんもだいぶ立場が厳しいよね
    本編で全然情報与えられてなかったけど、じゃあ情報があればちゃんと動けたのかっていうと……っていう逃げ場のなさ
    ギレン派はクローン強化人間とかやってるし連邦も強化人間使ったテロやってるしで実験動物にされる可能性がデカいしサイド6はジオンや連邦に睨まれたくないので逃げ場にはならない
    その上でキシリア派はこれ
    本編ならまだキシリア派は大人しく従ってれば身の安全だけは保障されたかもしれないけど、こっちの世界線だとエグザベくんはまだ知らないとはいえ子供は取り上げられて実験動物にされるのが既定路線
    シャリアに助けを求めるにしてもキシリアとギレン同時キルのためにはイオマグヌッソ(コ)の竣工式で二人が同じ場所に来てくれないと駄目なので現時点ではシャリアすら味方にはなってくれない地獄
    ここから入れる保険ってあるんですか!?

  • 95二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 17:45:50

    なんとか…こうシルバニアパワーでこう…ふわふわっと……

  • 96二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 19:14:07

    目覚ましのアラームが鳴る。
    一睡もできないまま、ニャアンは朝を迎えてしまった。

    隣でエグザベが身を起こし、彼女の方を見やる。

    「今日の訓練……無理だけはしないで。できる範囲で頑張って」

    穏やかな声音。

    二人は支度を済ませて車に乗り込む。

    助手席に座ったニャアンは、少しでも眠れたらと思いながらシートに身を沈めた。
    車の振動が心地よく、まぶたを閉じて呼吸を整える。

    だが、目を閉じると昨晩から早朝にかけての不安が次々と浮かび上がった。
    エグザベがいなかった時間、戻ってきた彼から漂う病気のにおい、そして何も聞けなかった自分。

    心臓が早く打ちすぎて、むしろ意識は覚醒してゆく。
    結局、眠ることはできないまま訓練場へ到着した。

  • 97二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 19:15:22



    午前の訓練は散々なものだった。

    シミュレーターの操作は乱れ、判断は遅れ、反応も鈍い。
    何度も同じ動きを繰り返しては、エラー音が鳴り響く。

    周囲のモニターには、赤い警告表示がいくつも点滅している。

    それでもニャアンは集中しなければと自分に言い聞かせて操作を続けた。

    エグザベがシミュレーションの様子をモニターで確認しながら、記録の手を止める。

    「ニャアン、午後の実機訓練は中止にしよう」

    「……っ」

    「再度予定を組み直すから、一旦休んできて」

    純粋な心配の声。

    この人もほとんど寝てないはずなのに。

    ニャアンは黙って頷く。
    彼女の尻尾は力なく垂れ下がっていた。

  • 98二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 19:17:16



    医務室での一時間弱の仮眠の後、ニャアンは昼食を取るように言われ、ワ゛ャン隊の女性隊員二人と同じテーブルに座ることになった。

    一人は明るくて小柄なプードル系の獣人。

    もう一人はシェパード系の獣人で、落ち着いた雰囲気を漂わせているが、耳と尻尾は常に忙しなく揺れている。

    「ニャアンちゃん、グラナダ村は慣れた?」

    「ここは他の村と勝手が違うから、最初のうちは体調を崩すことも珍しくない。エグザベ隊長はそういうのの察しが悪いから、なんかあったらいつでも相談してよ」

    グラナダ村に来てからニャアンの身体は変化を続けている。
    彼女はそれに振り回され続け、自己同一性もちっぽけな自尊心もすでにめちゃくちゃだった。

    「ありがとうございます……」

    純粋な親切が嬉しかった。

    世間話が続く中、ニャアンがぽつりと呟いた。

    「……つがいって、どんな感じなんですか?」

  • 99二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 19:19:16

    スプーンを持ったまま、プードルの女性が目を丸くした。

    「えっ!? いきなり!? どうしたの?」

    「急に知りたくなりました」

    ニャアンの真面目な声音に、二人の犬の獣人は一瞬だけ顔を見合わせ、質問の意図を察して、耳と尻尾をぶんぶんと動かし始めた。

    「うーん……犬のつがいはね、すごく近いよ」

    先に口を開いたのは、おしゃべり好きなプードルの女性隊員だった。

    「相手のにおいを嗅ぐと落ち着くし、体温が伝わると安心する。一緒に寝ると、心臓の音が揃う気がするんだ。ああ、でもこれって全人類共通かも」

    顔を赤くしながら、続ける。

    「発情期が来たら気になる相手とくっつくけど、終わるとケロッとしてまた別の相手を選ぶ不届者もいるんだよ。うーん、これも人間と同じかなぁ」

    隣のシェパードの女性隊員が、軽く補足する。

    「気が合えば長く一緒にいるけど、そうじゃなければ自然と離れる。犬のつがいはあんまり人間の恋人同士と変わんないよ」

    その言葉にプードルの女性は苦笑しながら、自分の耳をぴくぴくと動かした。

    「わたしも昔つき合ってた人とはそんな感じだったなぁ。一緒に寝ると落ち着くし、においが心地よくて。もちろん好きって感情はあるけど、とにかく安心するの……戦争なんてなければ、今も一緒だったかも」

    「……」

    その言葉に、ニャアンは思わず息を詰めた。

  • 100二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 19:20:36

    空気の変化を察したのか、シェパードの女性が少し声を落として話題を変える。

    「狼のつがいは、私たち犬と結構違うよ」

    本当に知りたかったことはこっちだろうと、彼女は語りかける。
    ニャアンの耳がぴくりと動いた。

    「狼の獣人ってさ、一途な奴が多いんだって。普通に恋人作って恋愛関係を築くこともあるけど、つがいは別格。一度つがいになると一生その相手だけ。片方が死ぬまで他の異性には目もくれないんだって」

    「……生涯の相手、ってことですか?」

    ニャアンの食事の手が止まる。

    昨日、エグザベから『つがいになりたいかも』と言われた。
    彼の口調はいつもと変わらず、特別な響きには聞こえなかった。
    だからその言葉の意味を『恋人のようなもの』だと思っていた。

    本当に彼は、自分と生涯を共にしてくれるのだろうか。

    「言い忘れてた!」

    プードルの女性が、照れ笑いを浮かべながら口を挟む。

    「狼の発情週ってすごいんだって!」

    その言葉にニャアンの耳がピンと立つ。

  • 101二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 19:22:17

    「だいたい一週間、毎日交尾! その後もいっぱいイチャイチャするって聞いたよ!」

    「ま、毎日……?」

    ニャアンの頬がみるみる赤くなっていく。
    その様子が面白くて堪らないのか、二人の犬の尻尾はもはや千切れんばかりに揺れている。

    「狼の交尾って、なんかお互いの絆を深め合うための儀式とか聞いたよ!」

    ニャアンは両手を膝の上に置き、俯いてしまった。

    好奇心とお節介が、二人の女性隊員を興奮させる。

    「ニャアンちゃん、犬だ狼だ言っても結局人類だし、実際に毎日ってわけじゃないと思うよ? 無理したら身体壊すし」

    シェパードの獣人は呟く。

    「そうそう! 誰とは言わないけど、あの人って機体の操縦めっちゃ荒いし!」

    「わっ、私の話じゃないです……!」

    ニャアンは声を絞り出す。
    二人の女性は顔を見合わせ、少し意地悪な笑みを浮かべた。

  • 102二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 19:23:18

    投下おしまい。
    保湿とコメント大変ありがたいです。
    次の投下は0時前後です。
    スケベさえ書ければよかったのに…

スレッドは10/23 05:23頃に落ちます

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