アズサ「ワイ、今アリウスから逃げるといったか......?」

  • 1二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:24:52

    ワイ「......ああ。」

    アズサ「しょ、正気か!!?アリウスから逃げおおせた同胞なんて1人もいない......逃げた人はみんな......ヘイローを......!」

    ワイ「そうだな......だけどやるよ。ここから逃げる。それに、こんなところにいて正気なんて保てると思うか?」

    アズサ「......そう、だけど......なら何故私に話した!?会話を盗聴されているかもしれないし......そもそも私がマダムに告発するかもしれないだろう?」

    ワイ「話したとして、アズサ......あんたは僕のことを告発するのかい?」

    アズサ「......しない。もし告発したら、ワイまで......。」

    ワイ「そう答えると思っていたよ。僕はこの場所が吐くほど......いや、死ぬほど嫌いだ。こんな地獄にいるぐらいなら死んだ方がマシだ......まあ、逃亡に成功するのが1番だがな。

    とにかく、どんな形であれ今の地獄を抜け出す。それが僕の目的だ。

    生きて逃げ切っても、捕まって死んでも、地獄からおさらばできる......合理的に思えないか?」

    アズサ「......なら、私も連れてってくれ。ワイ一人では逃げ切る可能性は低いだろう?なら......!」

    ワイ「僕のことは案ずるなアズサ。それに一人を心配するぐらいなら、ここにいるみんなを救ってほしい。」

    アズサ「......今、なんて......?」

    ワイ「ここに暫くいたが、アズサ以上に澄んだ目をした同胞は誰1人いなかった......例え全てが虚しくても、それでもお前は前を向ける......逃げおおせる僕が言うのもあれだが、アリウスを救えるのはお前しかいない......だからやり遂げてほしい。ここにいるみんなを解放させてやってくれ。」

    アズサ「......待ってワイ、私1人じゃ......1人だけじゃ何も......!」

    ワイ「......さようなら......今日の夜にはここを出発する。運が良ければまた会えるかもしれないな。」

  • 2二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:39:09

    面白そう

  • 3二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:47:27

    名前すらなくてエックス、ワイって呼ばれてた二人の生き残ったほう

  • 4二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:53:38

    一人称僕なのにワイなんだな…

  • 5二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:56:41

    >>4

    アズサだって一人称私なのにアズサじゃん

  • 6二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 22:22:41

    一週間前、ワイはいなくなった。マダム指導の下、大規模な捜索が行われた......そして昨日......

    “ワイの遺体が発見された”

    足を滑らせ高所からの転落......死後数日経ったからか、肉は腐り、顎は外れ、左目は目は飛び出ていたそうだ......あまりに無惨なその姿に、発見した生徒は気が狂ってしまい、最終的にはマダムに用済みとされて処分されたという......。

    孤立していた私に優しくしてくれた恩人......その永遠の別れは、当時の私にとって痛烈なものだった。大罪人の死を憐れむなんてあってはならないことだ......けど、恩人の死を割り切るには私はあまりにも若すぎた。だから私は静かに......嗚咽すら出さず......1人で頬を濡らしていた......そして、必死にワイのことを考えないように努めた......が、それでも、”ワイとの最後の話だけは忘れられなかった“。

    アズサ「......どうして......?」

    【Why?】

    アズサ「どうして私なんかにアリウスを託したの?」

    返答は返ってこない。返ってくるはずもない。ワイの魂はこの世に存在しないし、こんなこと他の誰にも話せない......だから自分で答えを出した。ワイの死を無駄にしないためにも、全てが虚しくても尚前を進む決意を固めた。

  • 7二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:21:56

    埋め

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:24:29

    >>3

    わからんぞ、XYZのトリオで生き残ったのがYだけだったのかも

  • 9二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:31:05

    ワイちゃん死んでて悲しい

  • 10二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:32:49

    >>3 >>8

    既に全員4ん出るけどね(>>6)

  • 11二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:33:17

    アズサ…クククッ…本当に僕のことを…クククッ…なぁんちゃって!!
    パターンもあるだろ!!

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:38:50

    >>6

    これ閲覧注意いるレベルだろ

  • 13二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 01:48:04

    出オチしたけど、中々楽しめそうだ

  • 14二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 02:00:32

    >>11

    え?実はワイはベアトリーチェに使役される使い魔的存在あるいはベアトリーチェと契約を結んだ人ならざる何かで、ベアトリーチェの死後にも悪い大人に味方して暗躍しアズサやアリウス生達を苦しめる?

  • 15二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 03:24:14

    エデン条約後、ヒフミ達と平和な日常を過ごすアズサに、死んだはずのYからの手紙が届く。 
    当時、Yは事前に背格好の似たスラムの子供を見繕い、脱走決行時に"ヘイローを破壊"して死体を偽装していた。
    自分が生きるためとはいえキヴォトス最悪の禁忌を犯したYはアズサに無事を伝えるだけで会おうとはしない···
    追いかけるアズサと逃げるY。
    アズサは葛藤しつつも仲間に助力を求め、ヒフミのドラテクでついにYを追い詰める!

    ベアトリーチェに命令されても殺しをしなかったアズサと、自分のために殺しに手を染めたかつての親友。その邂逅が穏やかなもので終わるはずもなく··

  • 16二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 06:51:43

    ワイが亡くなっちゃうスレって珍しい?

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 10:06:37

    ワイ「...何故俺を追いかけてきた?手紙に書いた通りアリウスのことはアズサ、君に託したはずだぞ。 あと風の噂でスクワッドの連中の事やエデン条約とやらでの事は聞いている なら尚のこと俺に関わってる必要はないぞ 今更俺のことを気にしてどうする?“君が無事ならそれでいい 俺のことは気にするな”そう書いたはずだぞ」

  • 18二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 10:14:00

    ワイくんの◯体見つけたせいでメンタルやられて処分された生徒可哀想…

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 18:36:10

    >>6

    >>17

    アルファベットのY以外にも何故(Why?)の意味も含まれてそうだなワイちゃん

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:03:08

    ワイ「残念だったな!あの死体はそこら辺の墓暴いて加工した偽物だよぉ!」

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:05:36

    >>20

    ちゃんと影ある?足元透けてたりしない?

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:08:52

    この手の顔がぐちゃぐちゃになったパターンは死亡偽装トリックだろうな。アリウスなら死体が他にあってもおかしくない。死体が腐っているというのも怪しい

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 19:12:50

    顎が外れている・目が飛び出ている
    おそらく歯形や瞳から個人を特定されるのを防ぐためと思われます

  • 24二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 22:40:11

    クライマックスでアズサを助けに来るパターンかそれともただのゲスか

  • 25二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 22:56:33

    >>6の続き


    ワイ「ヒュー......ヒュー......ンッ!?ゔっ!おぇぇ......はあ、はあ............。」


    カタコンベを抜けたあとも、無理して遠くへ逃げようとしたのがまずかった。何も食べず、水も途中で降った雨からしか補給していない......熱、吐き気、全身が、“私に止まれ”とありとあらゆる方法で訴えてくる......それでも、これまでの地獄に比べれば、こんなものは大したことはない......そう思ってしまったのだ。


    当然ながら、身体には限界がある。どうやら僕はここが限界......!


    ワイ(体が動かない......動けない......頭も働かなくなってきた......ここで死ぬのか?......僕は......?)


    ......死は覚悟していた。やり残すことは何一つない......僕の物語がここで終幕しても、何も思うことは......いや......せめて言うなら、アズサ......あいつはうまくやれているのだろうか?......それだけだな、気がかりは......。


    【1人だけじゃ】


    自分ではああ言っていたが、長いこと一緒にいたからわかる。誰よりも強い信念を持ち、そして誰よりもこの世の理不尽に反抗しうる存在......あとついでに可愛い。


    ワイ(......アズサ、お前までこっちに来たらいよいよアリウスはマダムの手に堕ちる......どうか、みんなをアリウスという牢獄から救い出してくれ............。)


    ??「____!__こに倒れて____ひと____るよ!」


    ......え?


    ??「___丈夫____か?__ずいよ!______本当____にそう......早く____しないと!」


    意識が朦朧とするが......それでも聞き取れた......人の声だ......私は......生き残ったのか??アリウスから逃げ切った??......嗚呼、分からないけど今は......もう意識を保てな......い.........。

  • 26二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 22:57:49

    おお…
    誰だ?妥当なとこだとトリニティの誰かかな?

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:04:43

    〜回想〜
    ワイ「アズサ…君にこれを…とても似合う…(髪飾りを着けながら)」
    アズサ「ワイ…」
    〜回想終〜
    ワイ「これで計画の準備は整った!ありがとよw!今までw 僕の形見としてw 持っていてwくれてよwww」

    これしても良いし心の傷のまま生きてくのも良いんだ

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 07:05:52

    ワイちゃんアズサと会えるのかな?

  • 29二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 16:19:27

    このレスは削除されています

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 20:22:51

    保守

  • 31二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 00:15:28

    >>25の続き


    ......さて、脱出決行の日から1週間が経った......今、胸の中にある感情は複雑そのものだけど......まあ1つ1つ、何があったかを整理していかないと......。


    あの日、僕は地獄から死ぬ気で逃げて、逃げて......恐らく逃げ切った。アリウス生がくる気配はない......少しでも判断を間違えたら即処刑のこの逃亡劇は、僕の完全試合で幕を閉じた......胸を手に当てると鼓動の感触が伝わってくる。これが生きている感触、生きている証なんだ......虚しいわけがない。


    ......この逃亡の成功はアズサ達、残されたアリウス側にも影響を与えている筈だ......しかし、正直これは予想がつかない。僕という逃亡の初の成功者が生まれたことで、脱出しようとする者が増える筈だ。マダムの権威が揺らぐのも時間の問題......っで、あって欲しい。


    逆に僕の逃亡に腹を立てたマダムはよりアリウスの独裁統治を強めるかもしれない。そう考えると奴らに悪いことをしてしまったかも......いいや、それは一旦置いとこう......マダムがもし、他の算段を打つとするなら”情報統制“......僕の捕獲に成功したとか、遺体を見つけたとか言えばそれで事態が収まる......クソ、もしそうなったらメリットがなくなるじゃないか!


    ......いや、良い......とりあえず、これが今までの僕の状況だ......そして、今新たな問題に直面している。


    ??「姉さん、こんな暗い顔したヒョロガリに医療費の返済能力なんてあるの?」


    ??「こいつ、状況から察して5日以上ほぼ休憩なしで走り続けただろ?......つまりガッツと体力はある。賞金首ハンターでもさせればそこそこ稼げるはずだぜ!」


    ??「確かに......ってことです。明日には十分に運動できるようになると思いますので、存分に金稼ぎしてきてください。」


    ......あ〜......こいつらは誰かって?......一応僕の恩人だ。姉妹で医者をやっているようで、あの日倒れて死にかけだった僕をその腕で救ってくれた。救ってくれたが......こいつら、医者は医者でも闇医者だ。回復後はバカみたいな医療費を請求される......その額8000万......この借金、どうやって返済しようか......。

  • 32二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 09:40:33

    ええやん

  • 33二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 18:29:56

    やはり生きていたか

  • 34二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 22:46:09

    保守

  • 35二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 23:14:31

    >>31の続き

    ワイ「......僕に賞金首ハンターをやれと......?」


    姉「はぁ!?命の恩人相手になんだその口の聞き方!!」


    妹「落ち着いてください姉さん.....とりあえず、名前だけでも教えてください。」


    ワイ「......僕に正式な名はないが......ワイと呼ばれていたし、そう呼んでくれ。」


    姉「......名前がねえ?......ちぇ、まあいい、ワイと呼んでやろう......所属は?」


    ワイ「......今はない。ついでに住処もな......ほんと、どうしてこうなったんだか......。」


    妹「ホームレスでネームレス......いよいよ何者か分からなくなりましたね。真っ当な仕事は出来なさそうですが、大丈夫でしょうか?返済できますか?」


    ワイ「......法外な額を請求してこなければ、あんたらの言い分も理解できるんだけど......どうだ?せめて半分ぐらいなら......。」


    姉「無理だ。お前はこの8000万を支払ってもらう......が、さっき賞金首と言ったが、別に稼げる方法があるならそれで稼いでも構わない......特技は?」


    ワイ「......まあ、人並み以上に戦闘は強いな。特に近距離戦なら自信がある。」


    妹「やっぱ天職じゃないですかバウンティ!姉さんの見込みは正しかったようですね。是非、返済に精を出してください!」


    ワイ「......はあ......分かった。アサルトライフルを一丁貸してくれないか?できればL119A1が良い。」


    姉「愛銃と同機種ってとこか......これか?」


    ワイ「それで良い......んにしても、案外優しいんだな。金は請求してくるクセに銃の貸し出しはしてくれるなんて......。」


    姉「あくまで返済してもらうことが条件だ。それの手助けとなるならある程度のことは補助してやるのさ。」

  • 36二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 07:27:22

    保守

  • 37二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 16:34:39

    ワイはブラックマーケットにいるの?

  • 38二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 21:58:31

    保守 

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 22:40:28

    >>31

    ああ"ワイのタヒ体"も"粛清されたアリウス生"もベアおばの作り話か

  • 40二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 00:14:30

    >>35の続き アズサ視点


    あれからまた一週間が過ぎた頃、暗号を用いたカタコンベ内での移動訓練が行われた。この手の訓練は私の得意分野だ。他の誰よりも早く解読し、前へと進んでいる。


    アズサ(次はこっち。そして次は......ん?)


    そこで私はあるものが目についた。いや、目についてしまった。


    アズサ「......あれ、あれは......まさか......!?」


    元は綺麗な紺色であっただろうその銃......ライフルだろうか?数日降った雨の影響で酷い汚れがついていた。私はこの銃に......見覚えがある......。


    アズサ「...... L119A1だ。やっぱり......ワイ!!お前はそこで......あぁ!......そこで眠っていたのか......!!!」


    亡きワイの遺品のライフル......ワイが生きていたという証......それがこれだ。瞬きをするたびに視界が歪んで、頬に温かい感触が伝わってくる。胸からの鼓動は激しくなり響いて止まらない......全ては虚しい......虚しいはずなのに、何故こうも泣きじゃくれるのだろう?


    すでに涙で濡れていた両手で、優しく包み込むように銃を掴んだ......。


    アズサ「......まだ使える......まだ......生きている......!」




    Et_Omnia_Vanitas......ワイの行いは全て無駄に終わった。けど、それでも......ワイは死を想い、自分なりに納得のいく形で死んだんだと......せめて想いたい。

  • 41二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 07:20:43

    保守

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 16:40:08

    保守 

  • 43二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 23:06:13

    保守

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 00:05:10

    ワイの借金返済生活が始まる…

  • 45二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 01:31:01

    このレスは削除されています

  • 46二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 10:02:04

    保守

  • 47二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 16:39:05

    保守

  • 48二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 22:34:26

    保守

  • 49二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 23:33:04

    このレスは削除されています

  • 50二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 08:51:40

    賞金首は相手にもよるけどすごい報酬だ

  • 51二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 16:02:24

    フジナとタカネは莫大な治療費を要求するけど暴利を貪っているわけじゃないのね

  • 52二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:26:04

    保守

  • 53二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:43:29

    保守

  • 54二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 23:15:37

    訂正、タカネとフジナのセリフが逆になっていました。
    あの闇医者姉妹......一応名前は教えてもらった。横暴な姉は“フジナ”、丁寧語口調の妹は“タカネ”らしい......が、今はそんなことどうでもよい。その2人に勧められて、ブラックマーケットなる場所に訪れた。姉妹もブラックマーケットに入り浸る、いわば学籍をおかない生徒らしい。

    フジナ「お!ワイ見ろ!!この賞金首を!!」

    ワイ「えーと......会社の社長か?」

    タカネ「そうですね。賞金首はブラックマーケットに本拠地を置く社長とかにもかけられることがあります。そして決まってかなり羽振りがよい......今回の場合は5000万円かけられていますね。」

    ワイ「ご、5000万!!!?僕の借金の大半を返済できるじゃないか!!」

    フジナ「落ち着け、こういうのはライバルが集まりやすいから、成功する可能性は高くはねえ。特にワイ、てめえは今日が初ブラックマーケットだろ?土地勘もないとかなりきついぞ。」

    なるほど......高額だとそりゃあライバルも出てくるわけか......ん、ちょっと待て?

    ワイ「......フジナ?僕はあまり外の事情については知らないが、あんたらのような裏社会の住人が何故僕に色々教えてくれる?こういうのは金ヅルにするために最小限にしか教えないものなんじゃないか?」

    ......少しの沈黙の後、妹が答えてくれた。

    タカネ「私達は闇金融ではなく医者......曲がりなりにも人の命を取り扱う職種についています。医者として、患者の命を救うのは当然、そして、患者の今後の幸せをささやかながらに望むのも当然でしょう?」

    ワイ「......こんなにも多額の医療費を請求してきてよく言う......。」

    タカネ「ええ......それはそれ、これはこれです。ただでさえ医療のための器具の維持費、そして生活費は洒落にならないほど多いのに、裏社会という都合上患者が圧倒的に少ないですから......医療費は多めに拝借してもらう形にしています。」

    フジナ「......こうでもしないとブラックマーケットの世界で満足に生きられないからな。」

    ワイ「成程......あんたらにも事情があるわけか......。

  • 55二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 23:54:01

    >>54 続き


    フジナ「......私らの事情を知るよりも、今ある選択肢について考慮すべきじゃないか?ほらどうする?狙うか?賞金首を......。」


    ワイ「勿論狙うさ......いくら難しいとは言っても、5000万は魅力的だ。その上......ブラックマーケットで生きるためのデモンストレーションとしては最適だとおもっている。」


    タカネ「......そう......ライフルだけじゃ不安ではありませんか?一応こちらとしては、逃走用の煙玉も、ついでに手榴弾も用意できますが......。」


    いたせり尽せりだな......貰わない手はない......ってことで手榴弾と煙玉を3つずつ。それと......それらをしまう為のスクールバックももらった。フジナのお下がりらしい......こんな学生らしいものをもらうの、初めてだな......。


    ......さて......まずは情報収集からだ。そもそもここの新参者の僕が何も考えずに首を手に入れようなんて無理な話......土地勘のない僕がライバルに少しでも並ぶために、会社情報を調べたり、姉妹にオススメされたブラックマーケットの情報屋に聞いてみたりと、様々な方法で情報を集めた......。





    そして、1週間が経った。

  • 56二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 07:50:44

    レッドウィンターにタカネって生徒いた希ガス

  • 57二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 17:00:50

    うーん

  • 58二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 19:38:13

    ワイとアズサの元ネタ銃、ちょっと気になって調べたがライセンスとはいえ特殊部隊が採用してるライフルなのか…
    アリウスは銃火器はなんとなく整ってそうだけどブラマでよくあったな。

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 20:20:57

    0.1アビドス以下か、余裕で返せるな!(注意:借金の基準をアビドスで考えてはならない) 

  • 60二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 01:35:34

    情報収集は大事だね

  • 61二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 10:02:09

    いよいよ行動開始かな

  • 62二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 16:28:09

    保守ッ

  • 63二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 21:38:16

    保守

  • 64二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 00:36:31

    リアル事情が忙しくて暫く手を付けられませんでした。明日から再開します。

  • 65二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 10:19:38

    楽しみ

  • 66二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 16:54:26

    保守

  • 67二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 22:00:16

    >>55の続き

    まずは持ち物確認、ライフル一丁、それと手榴弾にデザートイーグル一丁......ついでに閃光弾を貸してもらった......高額請求してくること以外は本当に頼もしいなあの姉妹は......。


    ......さて、情報収集したことで、色々と分かったことがあった。まずは例のロボ社長、この魔境にオフィスを構えているからか、相当悪どいことに手をつけている。身寄りの無い生徒達をこき使って服を作る......ファストファッション?っというものを行っている。そんな彼は本日、私用でDU自治区へと赴くのだ。僕が狙うのはその帰路の途中、車に乗ってくるはずだ。そこに襲撃を仕掛けて身柄を拘束する。


    そして、襲撃する際に幾つか注意事項がある。1つはあの社長には護衛がいる......しかも1人、かなり強い用心棒がいるらしい。設備も金のあるあちらの方が高いので、当然高性能ときた......依頼の完遂をするには護衛に対抗する手段が必要だ。当然、襲撃する前に仕込みはする。


    そしてもう1つ......この絶好のチャンスを待っていたのは当然、僕だけでは無い。他の同業者のご機嫌も伺って行動しないといけない。


    〜〜〜作戦実行当日〜〜〜


    ヘッドホンから流れる姉妹の言葉を聞きながら、襲撃場所に到着した。作戦実行まで残り1分......割とギリギリだったな。


    タカネ《......時間ギリギリです......もし遅れていたら全てが台無しでしたよ。》


    間に合ったから大丈夫だ......それよりも、ぱっと見で分かる同業者の数は......8人か。


    フジナ《目に見えて8人......上手く隠れられている輩もいるだろうし、角度的に視界に収まんないところにいる奴もいるだろうから...... まあ大体16人ぐらいはライバルがいると予測しとけよ。》


    分かった。......さて、その時が来るまで待とう。




    車の音が聞こえる......いよいよお出ましだ。



    ......あの車か?......あぁ、違いない。......襲撃を仕掛けよう。

  • 68二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 07:24:06

    保守

  • 69二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 15:29:17

    ライバルは多いけど上手くいくか?

  • 70二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 23:32:58

    保守だおら

  • 71二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 00:25:07

    >>67の続き

    このブラックマーケットを通るにはやけに高級な車......黒光りするそのボディは、夜空の月に当てられ反射している......この車の中にいる筈なのだ......だが焦ってはいけない。襲撃する際は常に予想外のことも把握するのが大切だ。車内にいるであろう護衛の数、社長のいる席の場所、同業者の動き諸々......情報の不足は致命打になりかねない。だからこそ“待つ”......状況をある程度把握してからが本番だ。


    バンッ!!


    スナイプの音、斜め上......建物の屋上から放たれた銃撃は、見事に車のタイヤを貫く。それでも止まらないということはやはり防弾製、襲撃はあちら側も予見していたらしい......だが、これが合図となる!!


    襲撃者A「チャンスが来たっ!!!ここでくたばれ悪徳社長が!!!」


    襲撃者B「乗り換えの時間だ!てめえが代わりに乗るのはパトカーだろうなあ!!!!」


    このスナイプを皮切りに一斉に襲撃者が車に群がる!数は10人以上はいるな......確かに情報を持たない者にとって、今襲撃するのは格好のチャンスだけど......多分悪手だ。襲撃者は各々の銃を乱射しながら車に迫るが、その内の足の速い何人かが車のドアの目の前に迫った瞬間......


    ”ドンッ!!!“


    車を壊さんとする勢いで、目の前にいた1人を軽く吹き飛ばす勢いでドアは開かれる。そして外から投げられたのは......閃光弾!!?まずッ......


    ピカッ!!!!!!!!!!!!


    フジナ《おい大丈夫かワイ!!さっきの音は......!!?》


    うぅ......閃光弾の音だ......直視は避けたが耳の方をモロに喰らった!......けど大丈夫、戦える。


    ......それより状況だ!......今車周辺では何が起きている?そう思い至って車の方へと目を向けた......予想通りの光景が広がっていた。“サブマシンガンを手に持った長髪の黒髪女......意外と小柄(大体153cmぐらい?)なその体格で、それでもその場に強烈なインパクトを残していっている。彼女の足元には既に近くにいた3人が地面に横たわっていた。


    ......用心棒......“ホミネ”と言われているその護衛......車内にいるターゲットの確保のためには、必ず無力化しないといけない相手......そいつの姿を目撃した。

  • 72二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 10:02:22

    強そうな護衛だ

  • 73二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 19:40:39

    どうするかな?

  • 74二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:05:44

    保守

  • 75二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:42:10

    >>71の続き

    ホミネに続き、車外からさらに2人の護衛が出てきた......が、正直あまり驚異では無いだろう。銃の構え方から分かる......警戒するべきはあのサブマシンガン使い......ホミネが雄叫びを上げる。


    ホミネ「......どうした?かかってこいよ。取るに足らない、数だけが取り柄のポーン共じゃあチェックメイトなんてできないだろ!?できねえだろおぉ!!!!」


    そう言って、無闇にも姿を晒した同業者を次々と薙ぎ倒していく!車周辺の開けた道路上で、まさに大乱闘が行われていた。


    一方、僕は必死に物陰に身を隠した。飛んでくる凶弾が肌を掠めることもあったが、なんとか......鈍い銃撃音に、悲鳴、断末魔に爆破音......平和とは程遠い音が益々広がっていく。そして、3分ほど経った後だろう。遂に静寂が訪れた......最初に静寂を破ったのは機械音だ。


    社長「いやはや、こんなスラムのガキ程度じゃ、私の護衛は崩せないというのに......ホミネ殿、害獣駆除、ありがとうございます。」


    ホミネ「......こんなんでも私と同類なんだ。害獣というのはあまり気分が良くない......それより、他の護衛2人が伸びちまっているが、どうするんだ?」


    社長「ああ、彼女らはここで放置します。あなたの賞金の取り分を増やしておきますよ。」


    そういう2人の会話が聞こえた......そろそろ仕掛けよう。社長は完全に油断しているし、あとはホミネの隙をつく瞬間を狙えれば良い......そして、同じ思考をしている同業者はまだいる......戦いの火蓋を切った......“ライフルがまだ残っている”!


    “ドンッ!!!”


    ホミネ「ぐう!!?痛ってえなどこから飛んできた!!」


    ライフルはホミネの足を命中させたが、彼女はまだピンピンしている......もう位置はバレている。位置バレし、相手の射程距離内にいるSR使いは数奇な運命を辿る。


    ホミネ「......あっちの建物の屋上だな。」


    そう言い、ホミネは手榴弾を取り出す。屋上まで投げるにはそれなりに力が必要だ。彼女はサブマシンガンを持ち替え、利き手で手榴弾を放り投げようとするようだ。


    ホミネ「最初に仕掛けたのもお前だよな!!一回地獄に堕ちろや!!」


    そうして、手榴弾は屋上へと投げられた......そしてその瞬間......足を強く蹴った!

  • 76二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 09:02:11

    SR持ちが飛び出したのか?

  • 77二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 17:20:41

    保守

  • 78二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 17:23:29

    SRで撃たれてもしっかり反撃できるホミネは強いなぁ

  • 79二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 22:45:12

    どうなるかな

  • 80二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 00:39:55

    屋上へと投げつけられた手榴弾が爆発する前に、僕は隠れていた物陰から出てホミネに急接近する!手榴弾を投げたばっかでSMGを構えてないホミネに不意打ちをかます!

    ホミネ「っな!!?何!!!?まだ残っていたのか!?」

    社長「ひ、ひえ......!!?ホミネ!!早く追っ払いやがれ!!」

    ホミネは慌ててSMGを構えるが、先制は僕のものだ!屋上の手榴弾の爆発音と共に、フルオートでぶっ放す!......が、やはり反応が良い。彼女は3、4発受けながらもすぐに壊れた車の残骸を盾にする。やっぱりやるな......だが、そろそろ限界だろう?混戦して、SR1発とライフル4発......ホミネの体力も削られているはずだ。

    ホミネ「......ここらの雑魚よりは強そうだな。だが!!」

    残骸に隠れてよくわからないが、何かピンを抜く音がした......手榴弾か閃光弾だろう......どちらが来るかで対処法が変わるのが辛い。もしも私が負けることがあっても良いように、フジナとタカネに連絡を入れよう。

    ......2人とも聞いているか?......一応“お願い”してくれないか?

    タカネ《分かりました......やっておきますね。》

    ......これで大丈夫だ......さて、ホミネ、お前はどう来る?

    ホミネ「......最初から見ていたんだろ?戦闘を......私の手の内は全て出ているわけだ。手榴弾、閃光弾、SMG......そして今ピンを外した。手榴弾か閃光弾が来ると思っているだろ?」

    ......答える義理はない。いつでもきて良いようにライフルは構えておく......というか今の攻撃手段がそれしかないから、構えない理由がない。

    ホミネ「......もし......“両方”だったら?」

    ......刹那、ホミネが隠れていた残骸が大爆発を起こして破壊される!!飛び散った破片が一部肌を傷つけるのが痛い......が......その時、僕は見えてなかった。爆発で炎上した残骸のところに、閃光弾があるのを......ピンを同時に外して、手榴弾だけ先に安全レバーを離した......そして今、閃光弾のレバーをはずしたのだ!......もう、戦いの発想自体から僕は負けていたらしい......。

    ピカッ!!!!!!!!!!!!

  • 81二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 06:25:50

    相手が一枚上手だったか

  • 82二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 14:11:40

    ワイもこのままやられるか?

  • 83二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 21:45:17

    >>80の続き

    ック!!!?


    ホミネ「おぉ、手で顔を塞いで直視を避けたか......けどもう詰みだ......!」


    クソ!......目もあまり頼りにならないし、音はモロに喰らったせいで耳鳴りが酷い!......けど、まだ足掻ける......ライフルのフルオートで乱射すれば......!


    ホミネ「......それすると思ったよ。正直1発喰らっただけで私もアウトだし、咄嗟の判断にしては良いとこいってたよ。」


    ッハ!?後rバンッ!!......ババババババ!!!


    ホミネ「......まだ意識があるのか。ま、惜しかったよ。判断力も直接戦闘力も高かった......んでお前、見ねえ顔だが、最近ここに来ただろ。」


    ......そうだな。それで早速洗礼を喰らったってところだ。


    ホミネ「......お前とは長い付き合いになるかもだろう。今回は敵だったが、今度は味方として逢えるかもしれない。......まあ、そんときは今回みたいな敗北はないと思ってくれよ。」


    社長「っひ!?早くそいつにトドメを!薄汚いドブネズミを廃棄処分してくれ!!」


    ホミネ「あ〜コイツはもうマトモに動けないし心配いらないですよ!それより早くいきましょう。追撃が来るかもしれませんし......。」


    ......何故【Why?】......もう戦いは終わっていると勘違いしているんだ?


    ホミネ「んあ?今なんか言っt......


    バンッ!!


    社長「がっ?え??......なんで......痛......い?」バタッ!


    ......来たか。もう少し早く来てほしかったな......フジナとタカネ......あと......“名も知らぬ少年兵達”......!

  • 84二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 23:52:32

    援軍が来たか!

  • 85二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 09:25:26

    保守

  • 86二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 18:22:13

    保守

  • 87二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:07:21

    スレ主って他にもこういうスレ立てた事ない?
    なんか見たことある文章

  • 88二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 22:50:03

    >>87

    あ、一応あるにはあります......あまり上手に書けませんでしたけど......基本発想力全振りなのに、何故かssみたいなのを書いちゃうんですよね......。


    あ、本日は私が忙しいのでお休みさせてください。

  • 89二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 08:01:47

    リアル優先は当然ですよ。保守。

  • 90二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 14:29:14

    フジナとタカネもワイの作戦に参加してたのね

  • 91二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 22:56:36

    >>83の続き

    仲間A「うっしゃ!!首を仕留めたぜ!!」


    仲間B「ま、まだ護衛が残っています......油断しないようにしましょう。」


    仲間C「そうは言ってもこっちは少なくとも20人はいるんだぜ?あの怪我じゃマトモに動けないだろうし、大丈夫だろ!」


    実際その通りだ。もうホミネも限界が近い。そしてそれは彼女が1番よく分かっている......青ざめた表情でホミネは呟く。


    ホミネ「......嘘でしょ......ここにきて増援......漁夫の利を得にきたの......いや、というよりも!ブラックマーケットにはこれほどまでの規模の学生グループなんていない筈......!」


    随分と......取り乱しているな。用心棒......まあ無理もない。今の状態のお前じゃ、20人以上はいる僕の仲間を倒すことはできないだろう。


    ホミネ「お!お前の差し金なのか!?ブラックマーケット初心者のお前が?......どうやって秘密裏に仲間を集めた!?」


    タカネ「それについては私達が説明します。ホミネさん、蜂の巣にされたくなければ大人しくしていてください。」


    ホミネ「......ちっ!!分かったよ。」


    そういうとホミネはサブマシンガンを床に置き、手を頭の後ろに置いた......姉妹が話を続ける。


    フジナ「ホミネ、てめえ......普段工場の方の警備をしていただろ?お前が用心棒として名を轟かせたのも工場の警備関連で成果をあげたから......そんな優秀な警備を、そこでのびちまっている悪徳社長は自分の護衛として使った!」


    タカネ「当然、工場の方の警備は手薄になります。だから手榴弾で扉を破壊して、中にいる従業員......この人たちを解放したのです。そしてもう1つ、契約もしました......“もし社長の捕獲に協力してくれたら、100万円をあげる”と......あとは分かりますよね?」


    ホミネ「......社長に恨みを持っている上にそんな大金を手に入れられるとなると......やらない手がない......か......完敗だ。」


    ホミネはそう笑った。......その後はトントン拍子で進んだ。無事に社長の身柄を受け渡して、多額の賞金......その額5000万円を手に入れるまで、そう時間は掛からなかった。

  • 92二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 23:31:06

    >>91の続き

    さて、ここからは後日談だ。あの後、5000万円を手に入れた私は、治療費の返済を行なっt


    フジナ「ワイ、ちょっと待ちな。」


    ......へ?


    フジナ「ここにある5000万円......全部返済に充てられる訳ないだろ。」


    ......あ。後先考えずお金を使ったから......まさか!?


    フジナ「そのまさかだ。まず各地の情報屋に払った料金......合計700万、そしてお前のために戦った20人の仲間に対しては1人100万だから......2000万円だな。」


    2000万.....か......思った以上に多いな。


    タカネ「バカじゃないですか?あの状態の彼女達だったら1人30万ぐらいでも全然話のってくれたのに、羽振りよく100万なんてやるからこんなことになるんですよ。」


    うぅ......だって......ちょっと可哀想だったから......それに......アイツラニニテイタシ......。


    フジナ「そしてお前、サブマシンガンの連射、モロに頭に喰らっただろ?......幾らキヴォトス人とはいえタダでは済んでいない筈だ......てか血流れていたし。」


    ......え?え??え???いや、大丈夫だ......これぐらいなら自然回復すr


    フジナ「治療してやるよ。料金1500万円な?」


    いやああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!




    ってことだ。結局1000万円しか返せなかった......いや、それでもまだ十分ではあるが......ああ、そうだな、残りの200万円はホミネからの分け前だ。あの後、社長と従業員を失ったファッション工場は閉鎖、会社も倒産することになった......が、その際どさくさに紛れてホミネが金庫から大金を入手していたらしい......この200万円はその分け前とのことだ......敵に分け前とは、意外と呑気なやつかもしれないなホミネは......。

  • 93二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 08:39:07

    思った以上に経費がかかったね

  • 94二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 17:23:47

    また治療費上乗せされちゃったか…

  • 95二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 22:05:18

    まあ有意な期間で返済終わりそうだし…

  • 96二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 23:03:38

    >>92の続き

    フジナ「......まあ、お疲れ様だな。初仕事で大漁だったじゃないか!」


    ......まあ、そうだな。この調子でやっていければ借金返済も時間の問題だ。


    タカネ「......ワイさん、あなたは過去の何があったんですか?」


    ......え?


    タカネ「だって、あなたほどの戦闘力を持った人が死ぬ寸前になるまで逃げた相手がいるのですよね?......過去が気になってしまいますよ......あなたはどこから来て、どのような悍ましいものから逃げてきたのかが......。」


    フジナ「やめろタカネ、自分の好奇心で人のトラウマかもしれねえ過去に入ろうとするな......お前は立派な医者を目指すんだろ?なら自分の好奇心ぐらい自制しな。」


    いや、もう良い......過去の自分とはもうおさらばした。未練なんて......


    【待ってワイ!】


    ぐう!?あ、あぁ......ごめ、ごめん......。


    タカネ「あ、え?どうしたんですか??まさか過去のことで......す、すみません......。」


    ......いや、大丈夫だ......アズサ......あいつは今、上手くやれているのだろうか?......もしくはもう......。


    フジナ「アズサ?......誰だそいつ......。」


    知りたいなら教えてやる......僕は地獄から脱走してきた兵士だった......アリウスという地獄からな。そこから命からがら逃げ切ったんだ。......その地獄であった希望なんだ。


    タカネ「......アリウス......地獄......。」


    ああ......あそこの連中は【memento mori】を忘れた奴らばっかだった。人の生を、死を、忘れている奴らばっかりのカスみたいな場所なんだよ......まあ、アズサだけは違った。あいつは明確に“死を想い”、今を必死に生きようとしている......全てが空虚な地獄【アリウス】における、唯一無二の希望なんだよ......あいつを置いて俺だけ逃げたことは......はっきり言って申し訳ないと思っている......。

  • 97二次元好きの匿名さん25/11/06(木) 08:20:55

    このレスは削除されています

  • 98二次元好きの匿名さん25/11/06(木) 16:51:59

    アズサと再会できるといいね…

  • 99二次元好きの匿名さん25/11/06(木) 23:02:07

    保守

  • 100二次元好きの匿名さん25/11/06(木) 23:22:08

    >>96の続き

    フジナ「......【memento mori】......聞いたこともねえ言葉だが、どういう意味だ?」


    ああ、そうだな。難しい言葉だから知らなくても無理はない......“死を想え”“自分がやがて死ぬことを忘れるな”......そういう教訓だ。今を大切に生きるための......まあ、私の座右の銘だ。銃の名前もそう呼んでいる。


    フジナ「ふぅん......死を想え......ねぇ、医者である私達も見習うべき心がけだな。」


    フッ......確かにそうだな......今を大切に生きるにおいて、結果は必ずしも重要なものではないと思っている。“どうせ”とか“行動したって”という考えが出るよりも早く......私は行動するんだ。だからだいぶ短絡的な性格になってしまったんだがな......。


    タカネ「良いじゃないですか!素敵な心がけだと想いますよ......でも、最悪な事態になるかもしれない状態でも、それを貫くことはできるんですか?」


    難しい質問だな......でもまあ、そうだ。たとえ一寸先が何もない、空虚なものであったとしても、或いは信じている道の先が地獄の入り口だとしても......




    ーーー「「道があるなら、足を止めない」」ーーー




    アズサ「......みんなを助けるために全力を尽くすことが大切だ......だけど......それでも、ほんのちょっぴり、死ぬのが怖い。ワイみたいにいなくなってしまうのかもしれない......。」



    ......もし、ワイが生きていて、私の隣にいてくれたなら、どれほど頼もしいものか......。







    そこからさらに時間が経った......時間にして数ヶ月、いや数年かもしれない......トリニティを震撼させるニュースが起きた。

  • 101二次元好きの匿名さん25/11/07(金) 08:23:06

    一体何が起きたかな

  • 102二次元好きの匿名さん25/11/07(金) 16:56:03

    保守

  • 103二次元好きの匿名さん25/11/07(金) 22:40:45

    保守

  • 104二次元好きの匿名さん25/11/07(金) 23:25:35

    これからのストーリーを少し考えてきます。それまで少しお待ちください。

  • 105二次元好きの匿名さん25/11/08(土) 07:07:36

    保守

  • 106二次元好きの匿名さん25/11/08(土) 13:24:30

    >>104

    おつかれさま

  • 107二次元好きの匿名さん25/11/08(土) 20:39:59

    ほしの

  • 108二次元好きの匿名さん25/11/08(土) 23:30:39

    >>100の続き

    あれからまあ、それなりに長い月日がたった。何ヶ月......いや、もうすぐ年も越しそうだし、計算すると一年以上このブラックマーケットに居座っていることになる。コツコツと借金を返済していって、残りは3500万円程......まだ借金返済の目処が立たないが、まあ気長に行こうではないか......今日は優雅にトリニティから取り寄せたコーヒーで優雅な朝を......


    フジナ「ワ"イ"!ち"ょ"っ"と"こ"っ"ち"こ"い"!!」


    うるさいフジナ......鼓膜を破るつもりか?


    フジナ「てめえの鼓膜なんぞどうでも良い......超ビックな依頼が舞い込んできやがった!!」


    さらっと医者として信じられない問題発言がとんだぞ......まあいい、それで依頼というのは?ってかタカネはどうした?


    フジナ「タカネは依頼内容聞いて卒倒した。」


    あぁ......え?卒倒??


    フジナ「なにしろ依頼額が3億を越えているからな......この依頼を達成させれば私ら全員億万長者!夢の病院設立のための資金も手に入る!!もうこんなことしなくて済むんだ!!」


    ......億か......それで、依頼内容は?


    フジナ「やけに冷静だな......まあ良い。今回の依頼は......正直今でも信じられていねえが......ティーパーティトップの護衛だ。」

  • 109二次元好きの匿名さん25/11/09(日) 08:09:14

    どこからどういう経路で依頼がここにも知られるようになったんだろうか。
    そしてキヴォトスだと病院が三億で建ったりするのか?まさかな…

  • 110二次元好きの匿名さん25/11/09(日) 15:14:04

    保守

  • 111二次元好きの匿名さん25/11/09(日) 22:15:28

    保守

  • 112二次元好きの匿名さん25/11/09(日) 22:59:06

    >>108の続き

    ......えっと......フジナ今なんて......トリニティの......トップが?


    フジナ「正直言って信じられねえ。私らのような下の下のような存在が、このキヴォトスでも指折りの権力者と関わる機会ができるなんて......。」


    ふ、フジナ?......上手い話には裏があるというもんだろう?絶対僕ら、騙されているだろ!そんな判断ができないほどあんたはバカじゃないと思っていたんだが......。


    フジナ「ああ......それについてなんだが......3億円、前払いされているんだ......実際に口座にも入っている。......ほぼ間違いなく本物だ。ガセだったらそもそも3億なんていう大金を用意することも難しいはず......。」


    ......じゃ、じゃあなんで僕らなんかに......意味が分からないじゃないk


    バダン!!!!


    フジナ「......扉が吹っ飛ぶ勢いで......おい!まさか......!!!」


    フジナ伏せろ敵襲だ!!ああ......なんていうタイミングで!!


    フジナ「おい!ワイ待て!今撃つのはまず......


    ??「救護!!!!!!!!」


    バゴン!!ドゴォォォン!!


    ......え?今何が......なんで僕、倒れて......?


    フジナ「......あぁ......ミネ先輩......その人は私達の味方だ......いや、ですよ......。」


    ミネ「あら......てっきり救護が必要な患者さんだと思ったのですが......すみません。今から適切な処置をいたしますから......それと、フジナ......お久しぶりですね。」


    フジナ「こちらこそ......中等部ぶりですね......ミネ先輩、あの頃から変わらず元気そうでよかったです......。」

  • 113二次元好きの匿名さん25/11/10(月) 08:03:22

    保守

  • 114二次元好きの匿名さん25/11/10(月) 16:42:13

    保守

  • 115二次元好きの匿名さん25/11/10(月) 16:59:53

    まさかフジナとミネ団長が知り合いだったとは…

  • 116二次元好きの匿名さん25/11/10(月) 19:04:10

    >>112の続き

    フジナ「ワイ、痛むところはなさそうか?」


    ああ、もう大丈夫だ......それにしても、あの迷いのない素早い動きに圧倒的なパワー......医療関係者よりも治安組織にいた方が良いんじゃないか?


    ミネ「いえ、正実には正実の、そして救護騎士団には救護騎士団の役目があります。もし私が居なくなれば、救護騎士団が役目を全うできなくなる可能性が高い......救護が必要な人々を1人でも多く救う!それが私の役割、使命と信じているのです。」


    ......じゃあ何故僕をぶっ飛ばした......?いやそれどころかなんd......


    フジナ「ワイ、ミネ先輩はそういうお方です。彼女にも彼女なりの正義があって、それを執行しているのですよ......意味が分からないのは同感ですが。」


    ......まあ、過去に色々あったのかもしれない。受け入れよう......だけど他にも質問はある。フジナ、あんた中等部に入っていたのか?


    フジナ「......2年の頃に退学したが、まあそうだな......ホント、タカネには迷惑をかけちまったよ。」


    ミネ「気に病むことはありません。人を救うために奔走したのは事実なのでしょう?......ですが、あんなこと、もう手を付けていませんよね?」


    フジナ「......ああ、今は大丈夫です。」


    訳アリってことか......僕が聞くべきことではなさそうだな。


    フジナ「え?別にいいg


    ミネ「えぇ......彼女のためにもこの話は口を紡ぐべきでしたね......そろそろ本題に入りましょう。フジナ、暫くの間、あなたの持つ病室を1つ、借りても良いですか?......今、トリニティに“危機”が迫っているのです。」

  • 117二次元好きの匿名さん25/11/10(月) 20:31:37

    保守

  • 118二次元好きの匿名さん25/11/11(火) 01:14:04

    フジナの過去が語られる日は来るかな?

  • 119二次元好きの匿名さん25/11/11(火) 10:54:26

    ミネが来たということは護衛対象はセイア?

  • 120二次元好きの匿名さん25/11/11(火) 19:03:50

    保守

  • 121二次元好きの匿名さん25/11/11(火) 23:16:33

    >>116の続き

    フジナ「そうそう......そもそも私ら以外にも尋ねられるツテはありましたよね?......例え知り合いとはいえ、私のような落ちぶれに任せるほどあなたは脳筋に染まっていな......


    ミネ「染まって......なんなのですか?」


    フジナ「ひぃ......と、とにかく、私らに任せるということは幾つか理由があるのですよね?ゲヘナとのいざこざの要因になるからとか、或いはそれ以上の......。」


    ミネ「詳しくは言えません......ですが、これだけは守ってください。“他の誰にも百合園セイア様があなた方の病棟にいることを伝えてはいけない”......良いですね?」


    それは......当然だろう。ただでさえ危険なブラックマーケットだ......依頼人の安全を守るためには必要なことだろう?


    ミネ「それは心強いですね......私達がここを選んだのは、ブラックマーケットに要人がいないだろうという心理的盲点を突いたこと、フジナとタカネという医療の腕が立つ知人がいること、そして......ワイさん貴方です。」


    ......?僕のことを知っていたのか?


    ミネ「はい。ブラックマーケット内で調査したところ、貴方は相当腕の立つ賞金首のようですね。私の攻撃に対応できなかったのは心配ですが、それでも護衛するに十分な実力を有していると判断しました。一応私も戦える身です。いざその時が来たら、共にセイア様を守りましょう。」


    ......あ、あれは......任務の後でだいぶ疲れていたから......。


    フジナ「ワイ、言い訳は良くない。それにせっかくの客だから、こちらもこちらで歓迎しないといけないでしょ?」


    ......フジナ、あんたが敬語を使う理由もよくわかるよ......ミネ......この人だいぶ狂っている......。


    ミネ「何か言いました?」


    ひぇ......な、何も言ってない。気のせいだ。

  • 122二次元好きの匿名さん25/11/12(水) 07:24:09

    保守

  • 123二次元好きの匿名さん25/11/12(水) 16:46:06

    保守

  • 124二次元好きの匿名さん25/11/12(水) 20:58:48

    中の人が体調崩した+リアル事情が忙しいの二重苦に襲われているため、本日はお休みさせてください。

  • 125二次元好きの匿名さん25/11/13(木) 06:02:09

    保守

  • 126二次元好きの匿名さん25/11/13(木) 14:14:48

    お疲れ様

  • 127二次元好きの匿名さん25/11/13(木) 21:44:13

    保守

  • 128二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 00:05:50

    >>121の続き

    ......とまあ、その日はそれで終わった。護衛は明日からになるらしい......ホント、破天荒な人だった......フジナはほっと肩を撫で下ろしたあと、僕に話しかける。


    フジナ「ワイ......明日から急に忙しくなるというわけではないと思うが......準備はしとけよ絶対に......。」


    勿論......そう言って返すとフジナも頼もしそうに笑顔を返した......昨日の任務の疲労もあるし、明日からに備えてゆっくり休もう......そう思って帰路についたときだ......何やら騒ぎがする......あの路地裏からだろうか?......少し見てみるか。


    チンピラ「はあ?テメェがトリニティ生であることぐらい分かっているんだよ。だったら出せるだろ?お、か、ね!!」


    ???「......うぅ......あはは、どうしましょう......これじゃあペロロ様グッズを買えない......。」


    そこにいたのは2人......1人はそこら辺にいるような典型的なチンピラ......だがもう1人が異質だ......ここにいるとは思えないぐらい澄んだ目をした金髪の少女......当然ここら辺では見たことがないのだが......チンピラの発言からしてトリニティの生徒だろう。何故こんな世紀末みたいな場所に訪れたのだろうか?


    ......正直無視しても良いのだが......ただなんとなく......本当に何故だかわからない。気まぐれとも、或いは神に導かれたともとれるような不思議な感情に流されて......つい、体が動いた......少女を助けるために。


    ???「ホントに......今はお金を出せなくて......他を渡ってくれませんか?」


    チンピラ「あ!?早く金出せ金!言葉を理解できねえのか!!?ああ!!?」


    言葉を理解してもらうためには、まず相手に敬意を持って接する......ここの住民じゃ分からないことだろうが、しっかり覚えとけ。


    チンピラ「は!!?はぁ!!!ワイ!?何でお前が......!」バン!!......バタ


    ホント、弱いことは罪じゃないけど、強がると痛い目見ることになるぞ......さて......。


    あんた、怪我はなさそうだが、大丈夫か?

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