- 1二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:17:04このスレは、ぐだの苦行じみた現状を憐れみ、ETD特異点を作り上げたインドラ神のスレから派生した、架空のインぐだエロ同人ゲームをプレイしてみた!というスタンスの偽感想スレの11スレ目です。 帝釈天の目的は人類最後のマスターをカルデアから攫うこと、つまり世界規模の神隠しであった。ついに帝釈天のもとへと辿り着いたインドラ一行は帝釈天と対峙する。一方でぐだは平和で穏やかな幻の中で奈落の蟲の激励を受けるとともに一連の騒動に黒幕がいることを知る。いよいよ佳境に入る快楽迷宮の最深部にて神と人が出す答えとは── 合言葉は「Let's 集団幻覚!」。 全ての発端であるスレ~2スレ目↓ 【CP&閲覧注意】大変だ!|あにまん掲示板これまでの人理修復や異聞帯の記録を見たインドラが、あまりのマスターの苦行っぷりに堪忍袋の緒が切れて、マスターを自分の魔力で創り出した異空間に閉じ込めちゃった!味方がいない中、どうにか脱出を目指すマスタ…bbs.animanch.com【CP&閲覧注意】大変だ!2|あにまん掲示板ぐだの現状を憐れみ、エロトラップダンジョンを作り上げたインドラ神。安価もしっかりドスケベだったのに、何故かシリアス先輩が墓から蘇り、意味わからんほど熱い展開になってきた2スレ目です前スレhttps:/…bbs.animanch.com長くなったので過去スレはもひとつ前の10スレから遡ってください↓ 【CP・閲覧注意】ファンメイドゲーム『法悦天賜済度迷宮-マイトリーカルナー・マガヴァーン-』について語るスレ10|あにまん掲示板このスレは、ぐだの苦行じみた現状を憐れみ、ETD特異点を作り上げたインドラ神のスレから派生した、架空のインぐだエロ同人ゲームをプレイしてみた!というスタンスの偽感想スレの10スレ目です。遂に姿を現した…bbs.animanch.com
- 2二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:21:04おつおつ 
 ついにスレも2桁超えか~~~
- 3二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:22:05スレ画も枯渇してきて祭装ドラ様つれてきちゃった 
 本編ドシリアスなのにここだけホストみたいになってるの草ァ!
- 4二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:27:45うぽつ 
 前スレ終盤でとんでもない事実発覚したがどうしようこれ
 インドラ様と帝釈天がガチバトルやってるけどこれすら黒幕の掌の上だったりしない?
 どっちか敗けた方が黒幕に吸収されるとかないよね???
- 5二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:34:51スレ立て乙です 
- 6二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:37:16たておつ 
- 7二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 22:47:58立て乙です 
- 8二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 23:24:13スレ画考えてたのもうサクカかフェスドラ様だったな俺もたておつー 
- 9二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 23:37:11とりあえず10まで保守 
- 10二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 23:41:23立て乙です 
- 11二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 23:48:16オベロンとぐだの掛け合い好きだった 
 インドラ様と相性悪いって言い張るオベロン草
- 12二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 00:39:20どっちも苦行(消費)嫌いなのに絶対反り合わないって確信できるのなんでだろね 
- 13二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 04:00:43クラス相性はオベロンが優位だけど特攻がね…… 
- 14二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 05:43:37こっからどうなる~!? 
- 15二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 06:42:35カーリーの登場は予想外だったなぁ~… 
- 16二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 10:39:53言われてみればカーリーもインド鯖なんだし納得の鯖選なんだよね 
 しかもインドラにも関係があるという
 あまりにも強力すぎてメンバーから外してた
- 17二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 12:20:58「「マスター/マスターさん!!」 
 急浮上した意識の中、2人の呼び声が聞こえる。
 目を開けると薄ぼんやりとした暗さの木目の天井を背景に、アルジュナとカーマが心配そうにこちらを見ていた。
 「ぁ、2人とも……、ごめん。大丈夫だった?」
 「私たちは問題ありません、それよりマスター。怪我は?」
 「ないよ、大丈夫。助けに来てくれてありがとう」
 アルジュナに支えられて彼/彼女はゆっくりと体を起こす。随分と丁寧に扱われていたのか、身体には痛みどころか疲労感すら消え去っていた。
 近くにいたカーマが「そんな薄着では身体を壊しちゃいますよ」とどこから取り出したのか白い上着を肩にかけてくれた。
 「カーマもありがとう・・・・・・・・、2人ともインドラ様は?」
 「インドラ神は今……」
 そう言ってアルジュナは奥座敷の外に顔を向ける。
 ここで眠る「子」を起こさぬためか、外の音はここには届かないようになってる様で気づかなかった。
 マスターの目に飛び込んだのは、神話そのものとしか言いようのない光景だった。
- 18二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 13:57:13「ダディーチャの骨よ、奔れ!!」 
 「我が金剛よ、切り裂け!!」
 神域に二つの雷霆が激突する。黒雲は激しいまでに大雨を降り注ぎ、雷鳴が轟き、稲光が絶えず空間中を奔り、その地表を切り裂きながら、ぶつかり合い、消失する。
 ここが、たとえばいつもの特異点であるのならば地形が変わり果てていただろう破壊力。彼らの神域だからこそこの程度の損傷で保てている。
 すでに何度、何合、何時間ほど切り結んだかわからない。両者の刃/雷は拮抗し、互いを傷つける。
 刹那、二柱の動きが止まる。この神域においても最も堅牢で大事な聖域。そこで眠っていた、星の目覚めを感じ取ったが故に。
 「ああ、ようやく目を覚ましたか、あの寝坊助め」
 大事な宝物の無事を認めて、インドラは独りごつ。
 対する帝釈天は、目の前の存在への怒りと憎しみを再び発露させた。
 「貴様は、貴様は!!諦めただけでは飽き足らず、再びあの者をあの様な苦行に連れ戻そうとするのか!!!!この枝はすでに終わっている!!それがわかっていながら!貴様が現界したからこそ、オレは全てを委ねたというのに!!あの苦行を貴様認めるというのか!!!」
 羨望、関心・・・・・・・・わずかばかりあった敬意。それら全てが反転して激昂し鋭い雷撃の様にインドラを問い糺す。
 その慟哭は、あまりにも正しい。そればかりはインドラも認めざるを得ない。この行動はインドラ本来の理念からは、外れている故。
 「はっ、神があの苦行を認めただと?馬鹿を抜かすんじゃねえ!!!あんなモン誰が納得するものか!!!!」
 だからこそ、インドラも応える義務がある。
 それは、自身が気づくよりずっと以前から、「マスター」を気にかけていた「自分」への誠意でもある。
- 19二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 14:23:24「いいか、オレはあの苦行に納得などしていない!テメェの様に今すぐにでも我が天界へ連れて行くことができるならしている!!!」 
 これは本心だ、あの特異点での激突後。納得できないながらも息子とマスターの決定を優先させて潜めていたインドラの本当の願い。
 「だが、───それでもアイツは止まらない。記憶を消そうが、幸せな夢に堕とそうが、快楽の海に溺れさせようが、・・・・・・・・その手足を手折ろうが、アレは止まることなく進もうとする」
 おまえの願いを知った。「失くしたくないからこそ、皆と生きたいから」そう笑ったおまえを知った。
 おまえ1人を、カルデアの連中をまとめて連れ出して庇護するだけでは足りないのだと。そう思い知った。
 「アレの願いはシンプルだが、同時に途方もなく強欲だ。しかも神を使ってでも自身の労力を惜しまないときた。全く極下が過ぎる……ならばこそ、側でアイツを導く威光は必要だろ?」
 右手で印を結び天に突きつける。曼荼羅模様の巨大な方陣が展開し、大気が震え、周囲の雷が集う。
 「それにオレは」
 「美しいからと花を手折り散らせるのも、閉じ込めて星の翳りを見続けるのも趣味じゃないからな」
- 20二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 14:24:51(続き、誰かお願いします!!!!) 
- 21二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 16:18:36インドラ様……!!(あまりの尊さに語彙力消失) 
- 22二次元好きの匿名さん25/10/27(月) 19:51:21
- 23二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 00:20:22三臨だからか普段より飾りっ気少なめでストレートな言葉いいぞー 
- 24二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 08:06:19「っ貴様がそれを言うか・・・・・・!」 
 インドラの構えを見て、帝釈天も印を結び、魔力を回す。黒雲が神域内の光を奪っていき、轟々と響く雷鳴が激しくなり一帯に重苦しい空気が蔓延る。
 二つの雷霆の宝具が放たれる。
 その場にいたサーヴァントたちにも緊張が走り、それぞれ巻き込まれぬように距離を取り防御姿勢に入る。
 そうして、詠唱が始まる
 「ナウマク・サンマンダ・ボダナン・インドラヤ・ソワカ、我は武の化身にして雷。この天を総べる者なり、故に──」
 「我はインドラ、天地両界の恐るる者なり。我はヴリトラハン、悪き蛇を殺す者なり、そして──」
 雷鳴が激しさを増し、纏う魔力をそれぞれ限界まで引き上がる。
 「天帝が施しを以て、かの者を救い上げる者なり!!」
 「我はマガヴァーン、我が天賜を与えしマスターの道行を雷霆を以て切り開く者なり!!」
 「「神の雷!!!」」
 解き放たれた黒き神雷が、互いを喰らわんとぶつかり合う。
- 25二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 10:51:17割と早々に幼児化ルート通ったから仕方ないんだけど 
 エロゲってなんだっけ????????
- 26二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 18:01:58エロゲの概念崩壊してるんよね 
 …エロゲの概念てなんぞ?
 ごめん自分でも混乱してるわ
- 27二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 20:16:25落ち着け。原作もエロゲだけどエロゲ以上にバトルが熱いぞ 
- 28二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 22:48:57SNもバトルだったもんなほぼ 
- 29二次元好きの匿名さん25/10/28(火) 23:00:30刑部姫「うえええ!!!頑張って縮小版で宝具展開してるけどこの威力やばいー!!!」 
 アルジュナオルタ「刑部姫、私に捕まっていてください、離れたら巻き込まれます」
 刑部姫「わかってるよ!!言われなくても離さないー!!」
 ヴリトラ「キヒヒ。やはり、やはり!!その姿のお前はいいなあインドラぁ!!!!」
 刑部姫「こんな時まで推し活しないでよぉ!!!!」
 カーリー「インドラの宝具か、流石我らの王と言える威力であるな!!!だがしかし」
 玉兎「ケホッ・・・・・・ええ、そうね。少しまだ足りないようね?」
- 30二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 04:40:59それぞれの神雷は拮抗している。ほんの少しバランスが傾けば、すぐに雌雄が決するほどに。 
 インドラはその事実に歯噛みした。
 拮抗しているのならばここからさらに出力を上げねばならないが現状がこの霊基で行える最高出力だ。
 対する向こうはこの神域の真の主であり、聖杯のバッグアップも働いているだろう。長期戦になればなるほどインドラは疲弊し、逆に向こう側の有利となる。
 (危機千万/とてもまずいですね)
 (やばばー!!インドラ様ぁ如何/どーしよ!!)
 本来の姿に戻っている従神が念話で語りかけてくる。
 これ以上の出力を上げるならばカルデアからの完全退去を視野に霊核を砕く必要がある。否、だ。息子たちと別れることになるしアイツとの誓いを果たせなくなる。しかしこのままでは負けるどころか今度こそアイツは連れて行かれるだろう。
 それはダメだ。それだけは嫌だ。
 そんな事になるくらいならば、神はここ迄で良い。
 そう腹を括ろうとした時。
 「令呪を持ってあなたに捧げる」
 凛とした、小さな、しかし芯の強い声が聞こえた。
 「勝って、インドラ様!!!!!」
 視界の端に、一等輝く星の姿を捉えた。
- 31二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 12:26:57
- 32二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 12:33:11多分だけど神秘の強度の違いもある ここが帝釈天の神域になってるから宝具が上手く展開できないのと帝釈天とインドラの神霊組と比べるとおっきーはまだ流石に若い方なので..... それでも耐えてるからすごいと思う 
- 33二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 15:41:26前回のインドラ様相手のときは刑部姫の存在がイレギュラーだったから意表を突けたんだろうけど 
 今回の帝釈天は刑部姫の存在も出会いの時点から知ってるから調整されてそう
 主神とその派生神なんて存在規模としてはもうビーストみたいなもんでしょ
- 34二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 18:13:17____________________数刻前。 
 「アルジュナ、カーマ、オレ/わたしをできるだけインドラ様のそばに連れて行って」
 目覚めたばかりのマスターは最も頼りにしている弓兵と暗殺者クラスの2人にそう告げる。
 「ダメですよマスターさん、今外は神霊同士の本気の殺し合いが起きてます。私たち2人が付き添ってもインドラのところへ行くなど自殺行為です・・・・・・少なくとも令呪で支援するだけなら此処からでも出来るじゃないですか」
 「ならここから、声がどうにか届く場所まででいい。お願い、これは自分が出なきゃだめだから」
 カーマが嗜めてもマスターは代替案を出してでも外に出ることを譲らない。その真意をなんとなく察したアルジュナはマスターに問いかける。
 「・・・・・・どうしても、行きたいのですねマスター?」
 「うん、あの2人が戦ってる理由を知ってるから。ならオレ/わたしだって、言いたいことも話したいこともいっぱいある。だから」
 たとえ彼/彼女が望まなかったとしても、どちらも「人類最後のマスター」である自分をどこまでも案じてくれていることだけはわかる。ならば自分は少しでもそれに報いるためにも、自分の答えを示すためにも、此処から立ち上がらなければ。
 その意図を確認するかのようにじっとマスターの目を見つめていたアルジュナは目を瞑り、一度頷く。
 「わかりました。この座敷を出てすぐの地点ならなら安全でしょうし、声も届くでしょう。いざとなればまたマスターと共に逃げ込むこともできます」
 「ちょっとアルジュナ!!」
 「カーマ、貴女もよく分かっているでしょう。こうなった時のマスターは本当に意固地ですし、自分を曲げません。ならば我々はそれを叶えるために動くべきだ」
 アルジュナのその言葉に、勿論沢山の判例の覚えがあるカーマは唸ることしかできず、
 「〜〜〜ああー!!本当にしょうがないですね!危なくなったらすぐに此処に戻しますからね」
 元ビーストだった愛の神はマスターの意向を汲むことに決めた。
 「ありがとう2人とも、行こう!!!」
 _________________________
- 35二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 18:48:19視線が交わったのはほんの瞬き。 
 それでも目に灼きついて離れない輝きがそこに在った。
 令呪を掲げ、蒼天色/黄昏色の瞳が星のような強かな光を湛えて己のサーヴァントを見つめていた。
 見つめていたいと願った星がそこに。
 「ふ、ククク。あはははははははははは!!!!」
 インドラは笑い出した。それはもう愉快とばかりに、依代の胸の裡から湧き上がってくるこの得難い歓喜を発露するように。声高に笑う。
 「『命ずる』ではなく『捧げる』と言ったか!極上であるマスター!!ならばこそ、その信仰に神は応えるしかあるまい!!!!」
 令呪で上乗せされた魔力、マスターの祈りを乗せて、神雷の威力がさらに上がり、拮抗していたバランスが崩れる。
 「っクソ!!!」
 帝釈天とてそれをただ見ているだけで終わらせる気はない。神域中の魔力をさらに限界まで集め、目の前の仇敵に対抗しようとして、
 「ええ、帝釈天様の懸念はその通り。しかし、苦も楽も同じこと。命の色でございましょう?」
 いつのまにか迫っていた一撃を避けきれなかった。
 「っ!!ビースト・・・・・・!!!!」
 「あら、やはりご存じだったのですね?けれど今はこれこのように、マスター様のサーヴァントでございますので。私の五停心観、この場においてあまり効果はないかも知れませんが、あなたの一瞬を頂くには十分でございましょう?」
 魔性菩薩は、ただ慈悲を込めた優しい顔で微笑んだ。
 そうしてインドラの神雷が神域の主を呑み込んだ。
- 36二次元好きの匿名さん25/10/29(水) 22:12:01
- 37二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 05:11:56【断章】月虹/ある神の独白 
 神/オレがお前を見つけたのは偶然だった。
 魔術王により人類史が焼き尽くされた世界、正直あまり興味はなかった。
 人間たちにとって苦行かも知れぬが、魔術王が目指す理論は「善」だと感じたので、静観しようと思っていたのだ。
 だから本当にたまさかに、人理焼却が成された世界で月見をしている物好きたちが目についてしまったのだ。月見のための供の団子が盗まれたと、仲間と共に必死ながらあどけない表情で楽しそうに駆け巡ってるお前を見つけた。
 お前たちにとってはただの気晴らし、苦しい旅路の慰め程度だっただろうその行為はそれでも神や玉兎とっては自分たちを忘れずに見つめているという信仰そのものだった。
 最も、捧げ物は外つ国の女神に持って行かれてしまったが。
 それからずっと見ていた。
 最果ての海を征くお前を。
 霧の都で魔術王と初めて対峙したお前を。
 神話の戦いを行う新大陸を横断して駆け巡ったお前を。
 女神と化した最果ての塔の担い手の主張を真っ向から否定したお前を。
 女神達を下し回帰の人類悪との決別を見届けたお前を。
 時間神殿で、サーヴァント達と共に、あの「善」に打ち克ったお前を。
- 38二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 05:13:04お前ときたら、特異点に行くたびに傷を負って、無茶をして、一緒に見ていた玉兎などその度に酷く狼狽えていた。 
 カルデアで仲間と一緒にいる時、本当に屈託なく楽しそうに笑っているお前を知っている。
 仲間内には明るい自分を見せていたが1人で自室で泣いていた夜があるのも知っている。
 お前は知らないだろうが、霊基を幻霊レベルまで縮小した玉兎はカルデアによく訪れていたのだ。その度に眠ってるお前を心配そうに見つめていた。神は、現界するには世界に影響を及ぼしかねないから、本当に見ていることしかできなかったが。
 だから、人理焼却事件が終わった時。本当に安堵した。これ以上お前は傷つかないで済むのだと。お前は日常に戻ることができるのだと。
 だが、あの世界はお前に牙を剥いた。
- 39二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 05:14:15カルデアは凍結し、お前が大事にしていた仲間は殺され、挙げ句の果てに世界を救ったお前に今度は世界を滅ぼして回れと言う。神殺しの弾丸などにされ、運命力は底を尽き始め、お前は何度も死にそうになって。そして七度、世界を看取った先ですら、まだ苦しめとばかりに世界がお前を責め立てる。 
 巫山戯るな。
 ただ平凡だったお前から全てを奪って、そんな馬鹿げた話があるものか。
 本当はすぐにでもお前の元へ駆けつけたかった。お前の手を取りたかった。だが神の規格に合う依代を用意しようにも、世界はすぐに拒絶する。
 そんな時だ、アレがお前たちの前に現れたのは。
 依代を作って、霊基を切り分けて顕現したアレは、そのままお前たちのカルデアに居座った。大元が同じだからな、いずれお前の道行に不快感を示すのはわかっていたから。アレに任せようと思っていた。だが、あの特異点でアレは諦めた。お前を快楽に沈めようとしたくせに、アレは息子や他の者たちとの激突した後に、簡単に諦めた。
 許せなかった。我が大元がであるアレが、苦行からの救済を諦めたくせにその後もお前の側にいるのも、お前を抱き寄せるのも。
 お前を、何れ天領へ連れ去るなど。
 だから外法の聖杯を利用してでも、オレはお前を連れ去ることにした。アレの「記憶」と「霊基」の一部を奪い、自分の霊基とすることでようやく初めて顕現することができた。
 アレが作った特異点の残滓をもう一度象り、オレのものにして、お前を迎えるための園にした。迷宮に関してはアレが作った残滓なので、オレに咎はない。お前がオレに頼るよう仕向けるために一部を利用したが。
 なあ、立香。
 ただ一度だけでいい、頷いてくれ。
 然すれば、オレはお前に応えるから。
 ただ一度だけ、その手を伸ばしてくれ。
 然すれば、オレがその手を掴みお前を何者からも守り抜くから。
 オレはお前に、お前がただ幸せに笑える世界を。
 そのために、何もかも置いていこうと思ったのだから。
- 40二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 05:16:25何者にも優しいけれど、特別は作らなかったはずの月明かりはそうしてただ1人の人間を愛そうとしたのでした。 
- 41二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 11:21:39
- 42二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:27:05保守 
 こっからどうなるんだろうな
- 43二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:06:02インドラ神は「人類最後のマスター」を知ってからその中身の「藤丸立香(外つ國の子ども)」を視た一方で、帝釈天は「藤丸立香(日本の子ども)」を知ってから「人類最後のマスター」を視たんだな 
 見ているだけで何もできなかった歯がゆさはつらいだろうな…
- 44二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:52:29卵か先か鶏が先かみたいな問題だな 
