1二次元好きの匿名さん22/04/29(金) 22:57:26報告「とかく、わたしは世事に急き立てられ息つく間もないのだよ」かの女は帰路を急ぐ務め人のように慌ただしく言った。天井を貫かんほど堆い書物の数々は指の垢で黄ばんでいた。「有名な太宰さんだが、私はその深奥の探求で進退窮まっているのさ。さぁさ、帰り給えよもるもっと君。いや、書生君と呼ぼうかねぇ」これが、私と先生の出会いだった。