【TSしのぎゆ・みつおば注意】義勇者の伝説へⅧ【鬼滅DQ】

  • 1二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:45:14

    TS冨岡義勇でDQⅢルックスB勇者(女勇者)やりたいと思い軽率にぼうけんの書を作った8スレ目です
    プレイログと茶番
    TSCP注意:しのぎゆ&みつおば
    しのぎゆは恋心に自覚するのはしのぶが先になった&みつおば安定の二人の世界
    鬼滅の刃本編軸の記憶有な実質後天的TS
    基本ギャグのラブコメですが若干シリアスなこともあるかも
    自己満足スレですがコメント・保守・ハートをいただけると励みになります

    プレイ環境:HD-2Dリメイク版ドラゴンクエストⅢそして伝説へ…(Switch版)
          難易度「楽ちんプレイ」

    ドラクエⅠ&ⅡHD2Dリメイク本日発売日

  • 2二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:46:35
  • 3二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:48:02

    前回のハイライト

    ぎゆう:アストロン危機一髪
    しのぶ:みずのはごろも賢者装備できた…
    みつり:↓!?
    おばない:ちょっぴりエッチな気分になってしまった!

    以上です

  • 4二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:49:25

    決戦は目前…世界のあちこちを巡り準備を整え終わった
    ラーミアに乗るのも慣れ勇者一行は魔王の住まう城へと空を渡った

  • 5二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:50:37

    「着陸するぞ」
    ラーミアが城の目前に舞いおりる
    「いよいよ…ですね」

  • 6二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:52:25

    バラモス城、その城は闇の中で燃えるような赤い火の光が溢れ出づる城だった
    ネクロゴンドの洞窟で感じた魔物の気配よりもさらにここには強大な力が集まっているようだった

  • 7二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:53:46

    すぐにこの城の門番のようなモンスターが迎えた
    だいまじん4体…気を抜けば命に係わる
    とてもこいつらを雑魚敵と言い切れない

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:54:54

    ぎゆうたちはバラモス城の城内に入る
    意外にも城の中の装飾は多少趣味が悪くはあるがそれなりに普通の城のようだった
    …そういえば、ネクロゴンドという国が滅ぼされたという話をどこかで聞かなかっただろうか?
    かつてネクロゴンド城だった城をそのままバラモスは使っているのだろうか

  • 9二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:57:01

    しのびあしでできるだけエンカウントを減らすがどうしてもそれをゼロにはできない
    だがここで珍しいモンスターと遭遇した
    はぐれメタルだ
    メタルスライムのようにとても素早く固く、そして経験値がメタルスライムの10倍ほどあるモンスターだ
    1匹倒せばすぐにレベルアップできてHPMPが回復できるだろう
    残念ながらこの初めてのエンカウントでは逃げ出されてしまい倒すことは叶わなかったが
    できるだけ倒せる機会があれば積極的に狙っていきたい

  • 10二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 19:58:34

    城の牢の中のベッドで眠る屍を見つけた
    囚われの身とはいえ、それなりに特別な扱いを受けていたところを見るに重要人物だったのだろうか
    王子あるいは姫君なのかもしれない
    だが屍は何も語ってはくれない

  • 11二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:05:37

    転職をしていないみつりのパラメータがレベルのわりにはしのぶやおばないと比べて少々不足を感じる
    特にMPが低すぎる…ここ最近のボス戦ではいつもMPの枯渇を心配している
    今更ながらヘビメタリングを装着しいっぴきおおかみに性格を変えてみた
    特にすごくMPがあがる性格というわけでもないのだが上がりにくいパラメータは運のよさだけという
    バランスのいい性格ではある

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:09:07

    城内には敵の侵入を阻むかのようにダメージ床も設置されている
    トラマナを使い、その先へと進んでいく

  • 13二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:10:38

    行き止まりの道を進んでしまったがその行き止まりにあった宝箱からドラゴンメイルを見つけた
    高い防御力と炎系の呪文・ブレス軽減もできる鎧を珍しくまもの使いが装備できたのでみつりに渡す

  • 14二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:11:55

    あちこち複雑に階段を登っては降り、降りては登りを繰り返し
    たどり着いた王宮の玉座にはおそらくネクロゴンドの王だった人物の亡骸が未だ座していた
    バラモスに国を城を奪われその口惜しさはいかばかりだろうか

  • 15二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:13:21

    この場所にバラモスがいるかと思っていたが…ぎゆうたちはさらに続く長い通路を進んだ
    通路の終わりの扉の向こうは城外だった
    まさか城の中にいないとは…?
    ぎゆうは辺りを見回すと池にかかった橋の向こうに何やら建物が見えた
    慎重にそこに近づくとその建物の入り口に青白い光の渦があるのを見つける
    一瞬、罠かと身構えたが、その光はとても暖かい…
    まるで旅のとびらのような?ぎゆうたちはその光の中に入ってみた

  • 16二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:15:01

    「ここは…?」
    その光が導いた場所はバラモス城の入り口だった
    後ろを振り返るとさきほど通ってきた旅のとびらの光がそのまま残っている
    バラモス城にやってきたときにはこんな光はなかったはずだが…
    「これはもしかして俺たちを手助けしようとしている力だろうか…?」
    ぎゆう、しのぶ、おばないは呪文を確認する
    バラモス城にもルーラができるようになっている
    …つまり、今、バラモス城の城内で傷ついた身体を休ませて再度訪れろということだろうか?
    再び戻ってきたときにはこの光の道があると

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:16:11

    「どうしますか?」
    「…念には念をいれよう
     決して負けることが許されない戦いだ」
    ルーラで町まで戻る
    宿屋で短時間、だが回復には十分な時間、休息をとる
    (大丈夫…きっと、俺たちは勝てる)

  • 18二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:17:16

    階段を一歩一歩踏みしめて降りる
    再び戻り、あの光の先の建物の階段の先には多くの邪な篝火で溢れた空間が広がっていた
    間違いない、ここだ…

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:18:50

    あの王の玉座に魔王バラモスが座っていなかった理由がよくわかる
    ゆうに人の3倍はありそうな巨大な魔王は彼のための玉座に鎮座していた

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:22:56

    「ついにここまで来たかぎゆうよ
     この大魔王バラモス様に逆らおうなどと身のほどをわきまえぬ者たちじゃな
     ここに来たことを悔やむが良い」
    そういうとバラモスは大きく手をかかげた

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:24:29

    それを振り下ろすと玉座を取り囲んでいた溶岩がこたえるかのように勢いよく火柱を上げた

    「再び生き返らぬようそなたらのハラワタを喰らい尽くしてくれるわっ!」

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:26:16

    ボス10戦目魔王バラモス
    とうとう魔王戦
    またしてもランダムで1~3回行動
    油断すると一気に壊滅しそうなダメージを食らう
    イオナズンやメラゾーマ、はげしいほのおのダメージ軽減のためにフバーハとマジックバリア必須
    基本的にはレヴナントと同じ感じで進める
    みつりがビーストモードを習得したので使ってみたがビーストモードの消費MP30が重い
    MP141しかないのでビーストモード状態でまもの呼びすると消費MP8×2でゴリゴリなくなっていく
    やまびこの帽子は1回分のMPでやまびこによる呪文効果が得られるがこちらは
    単純に2回行動できる=2回分のMPは当然使う
    当然、途中でMP尽きました
    しのぶのやまびこヒャダインでかなり削ることになりました

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:28:33

    ベホマラー(全体回復呪文)がなかったのもきつかったですがなんとか撃破

  • 24二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:30:18

    「ぐうっ…お…おのれぎゆう…
     わ…わしは…あきらめ…ぬぞ…ぐふっ!」

  • 25二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 20:32:42

    バラモスは爆発四散してその最期を迎えた

  • 26二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:00:53

    そして暖かい光があたりを包む…

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:03:33

    どこからともなく声が聞こえる…

    ぎゆう…ぎゆう…私の声が聞こえますね?
    あなたたちは本当によく頑張りました
    さあお帰りなさい
    あなたたちを待っている人々のところへ…

    光がぎゆうたちを包みこむ

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:05:33

    勇者が魔王バラモスを討った!
    その知らせに世界中が喜んだ

  • 29二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:07:34

    「勇者だ!勇者が魔王バラモスを倒して戻ってきた!」
    「わーいわーい!」
    「これで…これで平和がやってくるのじゃな…」
    「お疲れ様…そしてありがとう、ぎゆうさん!」

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:09:25

    凱旋の勇者一行はアリアハン王のもとへ馳せ参じる
    そこには母と祖父も待っていた
    「おかえりなさいぎゆう
     母さんはうれしくてうれしくて…
     今のお前の姿を父さんに見せたかったわ
     ああぎゆう…」
    「ぎゆうよ、なんと立派な勇者になったことか
     お前はわしの自慢の孫じゃ…
     あやつもさぞ喜んでおるじゃろう…」

  • 31二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:10:46

    「おおぎゆうよ!
     よくぞ魔王バラモスを打ち倒した!
     さすがあのオルテガの子、国中の者がぎゆうを称えるであろう
     さあ、皆の者!祝いの宴じゃ!」

  • 32二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:13:06

    兵たちがトランペットを手にとり、宴の始まりを高らかに知らせようとしたそのとき

  • 33二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:14:14

    あたりに急に冷気が立ち込める
    いったいどういうことだろう?
    ここは城の中だというのに

  • 34二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:15:32

    そう疑問に思うが早いか巨大なつららが兵士たちの体を凍てつかせ押しつぶした

  • 35二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:16:54

    わははははははっ!

    地に響き渡るような恐ろしい声がし皆がすくみあがる

  • 36二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:18:41

    「喜びの一時に少し驚かせたようだな
     わが名はゾーマ、闇の世界を支配する者
     このわしがいる限りやがてこの世界も闇に閉ざされるであろう
     さあ、苦しみ悩むが良い
     そなたらの苦しみはわしの喜び…
     命ある者すべてを我が生贄とし絶望で世界を覆い尽くしてやろう」

  • 37二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:19:58

    「わが名はゾーマ
     すべてを滅ぼす者
     そなたらが我が生贄となる日を楽しみにしておるぞ」

  • 38二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:21:00

    わははははははっ……!
    高らかな笑い声とともにゾーマは消え去っていった

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:22:29

    あとに残されたのはただただ静寂…
    あまりの威圧感に声を出すこともできなかった
    魔王バラモスよりもはるかに上位の存在…

  • 40二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:24:32

    このレスは削除されています

  • 41二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:26:07

    「皆さまご無事ですかっ!」
    部屋の外から外を警備していた兵たちが駆け込んでくる
    「いったい今の声は…?」

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:28:12

    「なんとしたことじゃ…
     やっと平和を取り戻せたと思ったのに
     この世界が闇に閉ざされるだと…」
    アリアハン王は青い顔のまま言葉を続ける

  • 43二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:31:25

    「よいか皆のもの、よく聞いてくれ
     大魔王ゾーマのこと決して民に知らせてはならぬ
     くれぐれも肝に銘じて欲しい…
     ああ、これからどうすれば…
     …すまぬぎゆう、もう下がってよいぞ…」

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:33:34

    アリアハンに帰還した勇者の前に突如として現れた大魔王ゾーマ…
    アリアハン王が命令したとおり人々にその存在は知らされず城の者とぎゆうたちだけの秘密となった

  • 45二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:34:57

    みな早々に床についたその日の真夜中…
    ぎゆうは自室で眠れずに起きだした
    そして階段を降り、1階につくと母もまた眠れない様子でただ座り込んでいた

  • 46二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:36:40

    「あら?眠れないのぎゆう?」
    母はぎゆうに気づくと声をかける
    「…仕方ないわよね
     あんなことがあったんだもの…」
    見るからに深く沈み込んでいるようだ

  • 47二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:38:11

    「お城で聞いた大魔王ゾーマの声…とても恐ろしかったわ
     ねえ、ぎゆう、あなたは…どうするの?」
    →はい
     いいえ

  • 48二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:40:08

    「…いつの間にか本当に逞しくなったのね
     せっかくあなたが帰ってこれたのに、やっぱりあの人みたいに…
     あの人がアリアハンを出てバラモス討伐の旅に向かう時…
     お友達の方たちが立派なかぶとを贈り物だって用意してくれて…
     みんなが旅立ちを祝ってくれていたけど…私は行ってほしくなかったわ」
    どこか遠いところを見つめながら静かに語る

  • 49二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:41:47

    「もう大切な家族を失うのは…」
    ぎゆうは母に寄りそう
    「…ごめんない、大丈夫よ
     もう遅いものね…
     すごく疲れているでしょう?
     朝までゆっくりお休みなさい」

  • 50二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:43:18

    母に言われ、寝室に戻りベッドにもぐりこんだ
    なかなか意識を手放すことはできなかったが次第にまぶたの奥にある情景が見えてきた
    これはどこだろう?
    高い岩山は多くの雲に閉ざされていて…

  • 51二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:44:37

    そこに一筋の光が差し込み、雲は晴れ…
    …あれは城か何かだろうか??

    そして夜が明けた…

  • 52二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:46:01

    「…また出かけるのね?
     わかったわ、あなたならもう心配はいらないのかもしれないけど気を付けていくのよ?
     母さんはこの家でずっと待ってるからね」

  • 53二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:47:19

    母はぎゆうを両手でひしと抱きしめる

    「それじゃいってらっしゃい、ぎゆう
     …疲れたらいつでも帰ってきていいからね」

  • 54二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:48:37

    ぎゆうは家の扉を開ける
    そこには仲間たちが待っていた
    打倒ゾーマ
    母には申し訳なさもあるが、きっとこれは俺たちがこの世界に来た使命だろうから
    「行ってくる」

  • 55二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:50:25

    ぎゆうは仲間たちに夢の話をした
    「きっと次の行く先はそこなのだろう」
    「魔王ゾーマに繋がる道筋だと思って間違いないでしょうね」
    きっとその道筋はこれまで以上に困難なものに違いない
    「そこに向かう前に用意を万全にしたい」
    そういうぎゆうに皆、同意する
    決意を新たに勇者一行が最初に向かった先、それはダーマ神殿だった

  • 56二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:51:59

    ダーマ神官にみつりの職業を変えたい旨を伝える
    「みつりがなりたいのはどの職業じゃな?」
     戦士
     武闘家
     魔法使い
     僧侶
     商人
     遊び人
    →盗賊
     まもの使い

  • 57二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:53:21

    転職をしているしのぶやおばないと比べ、転職していないみつりはレベルのわりに全体的にパラメータが低い
    また、性格補正のせいかMPがとても低く、ビーストモードを有効に活かしにくい
    一度転職しパラメータの伸びやすい性格・職業でレベル1から底上げをはかりたい

  • 58二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:55:05

    「みつりは盗賊になりたいと申すか?」
    →はい
     いいえ

    「盗賊になりたいとはさすがみつりは根っからのいっぴきおおかみじゃのう
     よろしい、では今からみつりは盗賊じゃ!」

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:57:11

    みつりは盗賊となった
    「…甘露寺、それは?」
    「この口当ていいでしょう?…以前の伊黒さんみたいで」
    嬉しそうに満面の笑みをこぼす
    口当てをしていて顔の半分は見えないというのにみつりがとびきりの笑顔をしていることがわかる
    真っすぐに言われておばないはさすがに照れてしまった

  • 60二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:58:44

    その足で勇者一行はバラモス城へと向かった
    城の主をなくしたはずのこの城はだがしかしいまだ多くの魔物に満ちている
    レベル1からやり直しをしたみつりを連れてさすがにこのまま次の目的地に向かうわけにはいかない
    どうしてもレベリングが必要だ

  • 61二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 21:59:53

    おばないはくちぶえをふいた!
    ここのモンスターならば大量の経験値を得ることができる
    世界が闇に閉ざされるまであとどれくらいの時間の猶予があるかはわからない
    できるだけ急いで強くならなければ…

  • 62二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:01:23

    1戦しただけでみつりはレベル10にまで上がる
    標準的な敵相手でおおよそ1200程度の経験値だろうか?
    さてあと何戦するべきだろうと思っていた矢先

  • 63二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:03:16

    2回目でそこに現れるはぐれメタル3匹を含んだ魔物の群れ
    1匹をしのぶがアサシンアタック、もう1匹をおばないが会心の一撃で屠る
    なんと26418の経験値を得た

  • 64二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:04:38

    みつりはレベル19にあがった
    ついでにほかの3人もレベルがあがり、おばないもベホマを習得した

  • 65二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:05:40

    そして3回目でみつりはレベル20にあがった
    なんとたったの3回の戦闘でここまでくるとは全員が驚いていた
    転職前、レベル35にしてMPが141しかなかったみつりはレベル20でMP150に到達したのだ

  • 66二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:06:52

    これだけ上がれば他の仲間とパラメータも大きく遜色はない
    幸運に喜びながらぎゆうたちは意気揚々と引き上げた

  • 67二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:07:57

    思いがけず一瞬でレベリングが終わりぎゆうは仲間たちに
    「何かほかに気にかかっていることはあるだろうか?」と聞いた

    「なんでもいいの?…じゃあ、ポルトガに行ってもらってもいいかしら?
     バラモスに馬と猫にされたカルロスさんとサブリナさんの呪いが解けたか確認したいもの」
    みつりが遠慮がちに言う

    「再びサブリナの顔を見られるなんて…
     聞けばすべてあなたがたのおかげとか…本当にありがとうございました」
    カルロスとサブリナはポルトガの海を臨む広場で二人幸せそうに寄り添っていた

  • 68二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:09:52

    「ああ、私のカルロスにまた会えるなんて…ありがとうございました
     そうですわ!お礼にこのゆうわくの剣を差し上げましょう
     私の家に昔から伝わるものですけれど…」
    ぎゆうはゆうわくの剣を手に入れた!

    (ゆうわくの剣…)
    (これ、サブリナさんやっちゃってませんかね?)
    (この剣を使ってカルロスさんを誘惑したんじゃ…?)
    (混乱効果がある剣か…まあ、カルロスも幸せそうだからいいか)

  • 69二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:15:14

    この広場にいる吟遊詩人も声をかけてきた
    「あなたさまがバラモスを倒してくれたおかげで二人の呪いがとけたようです
     かつてのようにこうして二人、愛を語り合っているのです
     しかし、魔王が倒れたならなぜ未だに魔物がいるのでしょう
     何か嫌な予感がします…」
    ぎゆうたちはギクリとした
    大魔王ゾーマのことは口外できない
    しかし世界には感づく者もいるようだった

  • 70二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:16:25

    「…海賊の家を訪れてもいいかね?無理にとは言わないが」
    次におばないが提案をしたのは海賊の家だった
    どうにもあのお頭のことが気にかかるようだ
    夜も更け海賊たちが拠点に帰ってくるのを見計らって訪ねた

  • 71二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:18:40

    お頭に会いに行くと、勇者一行の訪れに彼女は興奮気味だった
    「噂を聞いたよ!
     あんたらホントに魔王を倒しちまったんだってな!
     さすがだね!あんたならやれると思ってたよ
     でもあたいだって負けちゃいないよ
     いつかあんたを超えるような大冒険を成し遂げてみせるさ」
    以前会ったときには大量の酒に酔っていてまともに取り合ってもらえなかった気がするが…
    本来の彼女はこんなふうに気さくな人物なのかと驚く

  • 72二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:20:32

    「あんたとは気が合いそうだよ
     どうだい、今晩あたいに付き合わないかい?」
    →はい
     いいえ

    この世界に来てから酒にはいい思い出はあまりないが断ったらまた機嫌を損ねかねないだろう

  • 73二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:22:55

    「あたい飲みすぎると話がクドくなることがあるけどそれでもいいかい?」
    →はい
     いいえ

    (自覚はあったのか…)

    「おっ話せるじゃないか!
     よし!そうと決まればさっそく…
     おい!今晩は飲みまくるぞ!
     倉から盛ってこい!」
    大声で手下にそう命ずる

  • 74二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:24:59

    「さあ遠慮せずに飲みな!」
    こうしてぎゆうはお頭と朝まで飲み交わすことになった
    ぎゆうはお頭が海賊の親分の一人っ子として生まれ親から厳しく船の扱いを教えられたこと
    そして今ではお頭が海の義賊として生きる自分に誇りを持っていることなどを聞いた
    またさらにお頭はぎゆうに勧めるのだった

  • 75二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:27:22

    「…とまああたいとしては親父の遺志を守るためにもこうして生きてきたわけさ
     何しろ毎日荒くれどもを相手にするんだからね
     休んでる暇なんてありゃしないよ」
    大変ではあるがこれと決めた道に後悔はない様子だった
    その様子を見ておばないは心なしかほっとしたようだった

  • 76二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:28:48

    「あんたもあたいみたいにワルには絶対負けないって思ってるのかい?」
    →はい
     いいえ

    「ふうん…意外だね
     ぎゆうはてっきりただのセクシーギャルってカンジだと思ってたけど
     それともこれからはあたいみたいな生き方をしたいってわけかい?」
     はい
    →いいえ

    「そうか…あんたはあんたなりのやり方でワルを負かしてゆくというわけだね
     … …
     あんたまさか色気で…とかそんなことを考えてるのかい?」
    →はい
     いいえ

    「はっはっは!おもしろい!
     あんたも大したセクシーギャルだね
     まあ方法がどうであれワルには負けないというぎゆうの心意気が気に入ったよ
     ふふっ…おっともう切れてるじゃないか
     おいっ!もっとだ!もっと持ってきな!」

  • 77二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:30:32

    その夜ぎゆうはお頭と心行くまで語り合った…
    そして夜が明けた!
    しかしぎゆうたちは昨夜のせいでだいぶ寝過ごした!

    「ようおはよう!
     昨夜は楽しかったぜ
     また今度飲もうなっ」

  • 78二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:31:33

    ぎゆうはガーターベルトを取り外しまよけの鈴をつけた
    お頭に認定されたことで素の性格がセクシーギャルとなった

  • 79二次元好きの匿名さん25/10/30(木) 22:36:48

    「トルヌコさんはどうなったでしょうか?
     町の人びとは彼を許してくれたか気がかりです」
    しのぶが提案しトルヌコバークへと向かう

    以前来た時からまた様子が変わったようだ
    さらに町は整備されていた

  • 80二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 06:06:57

    ぎゆうたちはトルヌコの囚われた牢屋へと向かう

  • 81二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 06:09:12

    だが、牢屋だと思って入ったその場所はなんと民家に姿を変えていた

    「どういうことだ?」
    「ヌコさんどこに行ったの?」
    「もしかして、牢から釈放されて元の家にいるのでしょうか?」
    「確認してみるか」

  • 82二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 06:10:56

    しかし夜に訪れたのが悪かったのか門前払いをされてしまった
    しぶしぶこの町の宿屋に宿泊する
    宿屋も以前よりも部屋数も増えて豪華になったような気がする

  • 83二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 12:06:41

    保守

  • 84二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 18:56:09

    翌朝一番にトルヌコの家を訪れるとそこにはトルヌコと老人と、あと見知らぬ男がいた

  • 85二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 19:03:16

    「では私にこの町を?」
    「そうです
     私の代わりにここをお願いしたいのです」
    「しかし…」
    「お前ならできる
     町のみんな協力する言ってくれた」
    「そうですね…わかりました!
     私にどこまでできるかわかりませんが…」
    「ありがとうございます
     よろしく頼みましたよ」
    「はい!」

  • 86二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 19:05:19

    話が一通り終わるとトルヌコはぎゆうたちに気づいたようだった
    「ぎゆうさん…私はこの町を出ることにしました
     私のような者はこの町の発展にもう必要ないと思うのです
     私はアリアハンに帰ろうと思います
     そこでまた新しい挑戦を何かするつもりです
     またお会いできることを楽しみにしていますよ」

    そう言うと彼はキメラのつばさを使いはるかかなたアリアハンへと旅立っていった

  • 87二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 19:07:53

    ぎゆうは老人に声をかける
    「わしとトルヌコ作ったこの町こおまで大きくなった
     そろそろ親元離れて一人立ちするとき」
    「私はトルヌコさんを尊敬しています
     この町は私たちが必ず守っていきますよ」

  • 88二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 19:10:28

    「まあよかったんじゃないか?」
    「許してはもらえたみたいですしね」
    「だが、イエローオーブの礼をし忘れてしまったな」
    「アリアハンにいるってわかっているのだもの、また会いにいきましょう?」

  • 89二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:19:02

    「これで気になることは全部だろうか?」
    再度、ぎゆうは仲間たちに確認をとる
    「…気になることが残っているのはあとは冨岡さんだけですね」
    「!?」
    しのぶにそう言われてどうしてわかったのかと思った
    「…サマンオサへ」

  • 90二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:20:22

    「やあ!また会ったね、お嬢さん
     いや、アリアハンの勇者オルテガの子、ぎゆうさん」
    ぎゆうが気にかけていた人物は運よく故郷サマンオサに戻ってきていたようだった
    かつて自分が男だったときの姿に瓜二つの自分と同じ勇者の子という存在

  • 91二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:22:09

    「君が残してくれた手紙…ありがとう、嬉しかった」
    ここサマンオサの教会の神父にぎゆうが託した手紙、
    そこには彼の父サイモンの持ち物であるガイアの剣を見つけたこと、
    自分たちの旅の目的のためにどうしてもそれが必要なこと
    そしてそれを手に入れた経緯をもし次に会えたのならば直接話したい旨を書き残していた

  • 92二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:23:56

    「…そうだいきなりですまないがちょっとこれを見てくれないか?
     家の整理をしていたら偶然父の手記を見つけたんだ
     父を見つける助けになるかもしれない
     よかったら君にも知っておいてほしくてね」

  • 93二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:27:30

    ぎゆうは差し出された手記を読んだ
    手記の持ち主はサイモンという名前だ
    完結で手短な文章が並んでいる

  • 94二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:29:55

    〇月×日
    面白い友を得た
    腕が立ち旅の経験も豊富なようだ
    近頃増えた魔物の襲撃について意見を交わす

    〇月×日
    予想は正しかったようだ
    戦うべき相手は他にもいる
    よりいっそう己を磨かねばならない
    あのオルテガにも負けぬように

    〇月×日
    いくら倒しても魔物の追手がやむ気配はない
    …どうやらオルテガともども目を付けられてしまったようだ

    〇月×日
    オルテガと話し合い決めた
    同じ戦士としてそして父親として
    ヤツとの出会いに感謝せねばならない
    一旦この国を出て反撃の機会を待つ
    今は退くともいずれ必ず…
    平和な未来をこどもたちに残すのだ

  • 95二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:34:54

    「…そうか
     父はほこらの牢獄の中ですでにこと切れていたのか
     もうこの世にはいないとうすうす感じてはいたが
     いざ聞くとやはり堪えるな…」
    ぎゆうが手紙で約束したガイアの剣を入手した経緯を話すと彼は肩を落とした

  • 96二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:37:43

    「…しかしガイアの剣はキミたちに託されその役目を全うした
     …この手記を読んで思ったことがあるんだ
     本物の王が戻り国の危機は去った
     きっと父は私にその平和を守っていくことを期待している
     私は…父の想いを受け継がねばならない
     父のガイアの剣がキミたちの旅を切り開いたように
     私も誰かの指針となって…」

  • 97二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:39:58

    「一方的に話してしまってすまない
     君には聞いておいてほしくてね」

    そういうと彼は一息だけ息をつくと意を決したようにぎゆうに向き直して見つめる

    「…ねえ、ぎゆうさん、驚かないでほしいんだけど
     君にもその隣にいて欲しいって、そう思っているんだ
     あの手紙、私を気にかけてくれた手紙、本当に嬉しくて…そして胸が熱くなった
     どうか私のこの気持ちに応えてはくれないだろうか」

  • 98二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:45:01

    真剣な目でそう言われたぎゆうは頭の中が真っ白になった
    彼はほんのりと頬が赤く色づいているのが見て取れる…本気以外の何物でもない

    彼のことを気にかけていたのは事実だ
    だがそれというのもあまりにも彼が男の自分に鏡うつしのようにそっくりで
    勇者の子という境遇もまた今の自分に似通っていて、他人のような気がしなかったからだ
    よもや自分自身の姿をした男から愛の告白を受けるような展開になるなんて誰が予想しよう?

  • 99二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:47:14

    後ろで二人の会話を見守っていた仲間たちもおそらくこれは予想していなかったはずだ
    突然のことに全く言葉もなく唖然とした表情をしている
    助け舟を期待したぎゆうだったが自分自身でなんとかしないといけないようだ

  • 100二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:49:01

    「申し訳ないが…応えることはできない」
    それだけ伝えるので精いっぱいだった
    ぎゆうの返答を聞いて彼は仕方がないとどこか諦めの入った悲しそうな目をしてそれでも優しく言葉をかける
    「そうか…そんな予感はしていたよ
     きっとあの、…しのぶさんといったか…彼が恋人なんだろう?
     少し見ただけでわかる、彼が君をいつでも気づかい、思いやってくれている様が」

  • 101二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:50:27

    さらに予想もしていなかったことを言われ、ぎゆうはどう説明したらいいものかと困惑する
    だが、今、『しのぶは恋人ではない』などと言えば、彼に変に期待をさせてしまいそうで…
    結局ぎゆうは押し黙ったままだったが、沈黙は金、である
    彼は誤解したまま納得したようだ

  • 102二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:53:54

    「君はこれからも旅を続けるんだろう?
     大変なことも多いだろうけど無事を祈っているよ
     またいつでもこの国を訪ねて来てくれ」

  • 103二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:58:14

    本当に…本当にいい人なんだが…
    ぎゆうは後ろめたさに胸が痛んだ

  • 104二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:59:56

    (不注意だったか…今の姿では男に気を持たせるような行動をしてしまっていたとは不覚だった
     前にサマンオサに来たときに自分の軽率な行動が胡蝶に迷惑をかけていたと知ったのに
     また同じようなことを繰り返してしまうとは
     それにしても…胡蝶と恋人同士だと思われていたのはどういう了見だ?
     俺たちは伊黒と甘露寺のような睦み合うような行動はとっていないはずだが)

  • 105二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:01:28

    しのぶは内心の焦りを表情に極力出さないように努めた

    ああやって男性に言い寄られたとしても自分のことを男だと思い続けている以上
    冨岡さんが奪われることはないだろう

    この一連を見てそう思ってしまったのだ

    (…奪われる?)

    何故そう思ってしまったのだろう

  • 106二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:02:54

    (それじゃあまるで…)

    冨岡さんのことを好きみたいじゃない

  • 107二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:04:34

    冨岡さんの世話をやくのは天然で危なっかしくてほっておけないからだ
    決してそこに恋愛感情があるわけじゃ…
    そう否定しようとしても自分自身が一度思ってしまったことをなかったことにはできなかった

  • 108二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:08:56

    厄介な相手を好きになってしまった
    そう自覚した
    他の男に奪われることはないだろう、だが自分のものにも決してならない、そんな相手だ
    きっと彼女…いや、彼は男に好かれるなんて気持ち悪いと思うだろうから
    だから、だから…決して誰にも気取られないようにしなければならない

  • 109二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:17:16

    サイモンの息子と離れてからぎゆうに声をかける
    「無理に承諾はできませんからね
     きっぱりとお断りしたのはむしろ誠実じゃないですか?」
    ぎゆうが不必要に気に病まないようにそして自分はまるで他人事のように

    「…そうだな」

  • 110二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:22:15

    一通りの気がかりなことをやり終えて
    ぎゆうが夢の中で見た城へと向かうことにする
    ラーミアで高い山岳を飛び越えたその先へ

  • 111二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:26:23

    その場所は竜の女王の城という名らしい
    竜の女王とは?今まで聞いたこともないがそんな存在がいるのか

  • 112二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:30:27

    「ここは天界に最も近い
     竜の女王様の住むお城です」
    城の中に入ると衛兵のかわりにそこには馬がいた
    そしてごくごく当たり前かのようにぎゆうたちに話しかけてきた

    話す馬といえばスーの村のエドがいたが…風変わりな見た目をした特別な馬だった彼と違って
    ここの馬たちはごくごくありふれた馬のようにしか見えないのだが

  • 113二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:37:03

    馬こそ普通だが城自体はさすがに竜の女王の城というだけあって風変わりだった
    あちこち見てまわるとドワーフがいた

    「おいたわしや…女王様はあと幾何かのお命とか…」

    竜の女王が亡くなりそうだと聞いて驚く

    「病気か何かかしら?」
    「長命な種族でしょうし寿命だとしたらおいくつなんでしょう」

  • 114二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:53:24

    この城にはドワーフのみならずエルフもいた

    「女王様は最期の時までご自身の役目を
     果たそうとしているのです…」

    竜の女王は何か重大な役目を負っている存在のようだ
    それゆえ、ドワーフもエルフも竜の女王を敬愛しているのだろう

  • 115二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:57:21

    そして驚いたことにここには人間もいた
    ドワーフとエルフはお互いの仲はいいようだがどちらも人間を嫌っている
    そのはずなのにここでは竜の女王のもとに共生できているというのだ

    「ああ…どうかお許しください、女王様…」

    神官長なる人物は悲しみ嘆いている

     

  • 116二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:59:57

    「あなたの死に対して何もして差し上げられない
     この私の無力さを…」

    ここにいる神官たちは竜の女王に仕えている神官のようだ
    つまり竜の女王はまるで神のような存在、ということであろうか?
    神がもうすぐ死んでしまいそうだというのには違和感があるが

  • 117二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:01:49

    ぎゆうたちは城の中の中央部に位置する部屋へとたどり着いた
    きっとこの先には竜の女王がいるに違いない

  • 118二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:04:48

    緻密な竜の意匠が施された巨大な扉を開けると
    そこには神々しく威厳に満ちた白い竜が佇んでいた

    (これが竜の女王…)

  • 119二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:12:53

    このレスは削除されています

  • 120二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:15:10

    「私は竜の女王、神の使いです」

    想像していたよりもずっとずっと優しい声で女王は語り掛ける

    「よくぞここまで来てくれました
     すでに城の誰かから聞いたかもしれませんが私に残された時間は少ない…
     勇者の血を引く者よ
     私の命が尽きる前に…かのゾーマについて
     私の知る限りを教えましょう」

    まるで母が愛しき子に話すようだった

  • 121二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:20:40

    「そして必ずや大魔王を打ち倒し世界に平和をもたらして欲しいのです」
    →はい
     いいえ

    「感謝します
     勇者の血を引く者よ…」
     

  • 122二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:24:02

    大魔王ゾーマははるか深い地の底の世界にいます

  • 123二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:25:09

    まずは魔王バラモスの城の東…湖の島の洞窟に向かいなさい
    そこから地底の世界に行けるはずです

  • 124二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:26:31

    そこまで話すと竜の女王は大きく息を吐きだして横たわる
    ぎゆうは慌てて大丈夫かと駆け寄る

  • 125二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:28:07

    「…心配はいりません
     私の役目が終わろうとしているだけ
     新たな時代は新たな竜が作るでしょう」

    そして彼女は最後の力を振り絞って再び起き上がる

  • 126二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:30:45

    「…勇者の血を引く者よ
     大魔王ゾーマの力は計り知れないほど深く強大です
     かの者を倒すために…そして世界に光をもたらすために…
     これを持ってゆきなさい」

  • 127二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:33:00

    竜の女王が念じると彼女の周囲にいくつもの光が煌めいた

  • 128二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:34:30

    やがてその光は一つに集まりゆっくりと揺らぐ

  • 129二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:37:14

    ぎゆうはひかりのたまを受け取った!

  • 130二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:39:21

    「あなたの前に闇の力が立ちはだかった時
     そのひかりのたまを掲げるのです」

    そう伝えるとすべての力を使い果たした竜の女王はその場に倒れ込んだ

     

  • 131二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:41:03

    「女王様!!」
    慌てて神官長が駆け込んでくる

    「やがて生まれ出る私の子もきっと…」

  • 132二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 23:43:14

    竜の女王はひかりのたまをぎゆうに託し次の世代を担う卵を産み落としてその役目を終えた
    城にいた者たちはみな集まり女王の最期を悼んだ
    そして…

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