【閲覧注意】アラジンの娘が主人公のSSだよ【⚓️🎲AI】

  • 1◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 19:49:28

    このスレは、ディズニーの『アラジン』を元にした物語を、安価とダイスとChatGPTで進めていくものになります。
    以下のような捏造設定を多く含みますので、ご注意ください。

    ⚠️ここだけ本編後のアラジンとジャスミンに娘が生まれていて、その子が主人公
    ⚠️原作映画(1992)と色々違う世界線
     ・イアーゴが人間
     ・アブーとラジャーがいない
     ・アブーのポジションに3人の人間キャラ
     ・魔法の絨毯に人格がない
     (↑いずれも舞台版準拠の設定)
    ⚠️オリキャラだらけになる予感


    このレスに♡3つ以上付きましたら、開始します。
    マイナーなテーマゆえ付かなければ、ひっそりと消しておきます。

  • 2二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 19:59:15

    あ、コレ他のレス無いから見えてないな?もう5溜まったぜぃ

  • 3◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:17:52

    >>2

    席を外しておりました^^;


    ♡ありがとうございます!

  • 4◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:20:31

    * * *

    昔々、中東の広大な砂漠の中に、『アグラバー』という国があった。
    スパイスの香りに満ちた王都は、昼も夜も音楽と歓声にあふれ、貧しい者でさえ色鮮やかな衣をまとう。

    この国を治めるのは、現国王アラジンと王妃ジャスミン。
    ふたりが奇跡のような運命で結ばれたことは、アグラバーでは誰もが知るところとなっている。

    アラジンはもとより、家も名も持たないストリートチルドレンだった。
    親友のカシーム、バブカック、オマールとともに、街角でパンを盗んで生きていた。
    一方、王女ジャスミンは、父王に課せられた「高貴な王子との政略結婚」という鎖にうんざりし、宮殿の外の世界を夢見ていた。

    ある日、身分を隠し市井に出たジャスミンは、偶然アラジンと出会う。
    互いの瞳に映ったのは、同じ“自由”への憧れ。
    だが、身分の違いがふたりをすぐに引き裂いてしまう。

  • 5◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:21:18

    やがて、アラジンの運命を変えたのは、一つの“奇跡”だった。
    彼が手にした『魔法のランプ』――その中に眠っていた魔神ジーニーが、三つの願いを叶える力を持っていたのだ。
    アラジンは一つ目の願いで王子の姿となり、再びジャスミンと出会い、心を重ねる。

    だがその影に、王位簒奪を狙う大臣ジャファーと、その手下イアーゴの野望が潜んでいた。
    ジャファーはイアーゴにランプを盗ませ、ジーニーを従えて、一つ目の願いでジャスミンを人質に、二つ目の願いで自らを王とした。

    絶体絶命の中で、アラジンは賭けに出る。
    彼はジャファーを挑発し、こう囁いた。

    「あんたは僕と同じで、ランプがなければ何もできない。悔しければジーニーと同じになってみろ。」

    その言葉に乗ったジャファーは三つ目の願いで自らを魔神へと変貌させ、その代償としてランプの中に封じられることとなった。

  • 6◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:21:44

    アラジンは最後の願いを使う時、ジーニーに告げる。「君を自由に」と。
    こうしてジーニーは永い束縛から解き放たれた。

    王はアラジンの勇気と真心に打たれ、“王女は愛した者と結婚できる”よう法を改めた。
    そして、アラジンとジャスミンは正式に結ばれたのだった。

    バブカック、オマール、カシームは宮廷の顧問として仕え、イアーゴは地下牢に囚われた。
    ジーニーは「休暇」と称して、アグラバーを後にした。

  • 7◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:22:20

    * * *

    ――それから十三年。
    アラジンとジャスミンは、かつての自分たちのように貧困や抑圧に苦しむ者をなくすため、国の改革に力を尽くした。
    今やアグラバーは、誰もが自由と平等を享受できる理想の国として、いっそう繁栄している。

    けれど、人の心に潜む悪意や野望は消え去らない。
    そしてこの地には、古くから“魔法”という目に見えぬ力が脈々と息づいている。

    ――魔神が再び帰還する時、“ダイヤの原石”と“強く美しき王女”の血を継ぐ一人の少女が、数奇な運命に導かれ、壮大な冒険へと身を投じてゆく……。


    -Beyond The Whole New World-

  • 8◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:24:07

    ~登場人物~

    ◇シェーラ(シェーラザード)

    アラジンとジャスミンの娘。12歳。
    父の勇気と母の美しさを受け継ぎ、快活で芯の強いプリンセスへと育っている。
    物語の主人公。

    (容姿や性格の詳細は、安価とダイスで決定)

  • 9◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:24:42

    ◇ジーニー

    かつてランプに封じられていた魔神。
    長い間「自由」を夢見ており、アラジンの願いによってついに解放されると、喜び勇んで世界中を旅に出た。
    それから十三年、久々にアグラバーへ帰還する。
    自由を得た代償として、かつての万能の力は大きく弱まっている。「殺生」「死者の蘇生」「恋愛成就」の三つは今も不可能なまま。



    ◇アラジン/ジャスミン

    ランプをめぐる大冒険の末に結ばれた二人。
    アグラバーの王と王妃として、民を導き、国を治める傍ら、一人娘のシェーラに愛情を注ぎながら良き親であろうと努めている。
    互いの信頼は年月を経ても揺らぐことがない。

  • 10◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:25:04

    ◇ジャファー

    かつてアグラバーの国務大臣だった男。
    邪悪な性格で、腹心のイアーゴと共に王位簒奪を企てていた。
    ついには王の座を目前にするが、アラジンの機転によって自らランプの魔人にさせられ、そのまま封印された。
    今、そのランプは宮殿奥深くの金庫に封じられ、鍵は既に処分されている。



    ◇イアーゴ

    ジャファーの忠実な参謀だった男。
    主よりも短絡的で過激な性格をしており、何かあればすぐに「殺しちゃえばいいじゃないですか」と口にしていた。
    主ジャファーの封印と同時に反逆の罪を問われ、現在は地下牢に投獄されている。

  • 11◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:25:44

    ◇カシーム/オマール/バブカック

    アラジンの幼馴染である三人組。
    ・カシーム:親分肌で威勢がいい。現在はアラジンの特別顧問。
    ・オマール:少し臆病であざとい。現在は王室専属の振付師。
    ・バブカック:食べることが何より好き。現在は王室専属の試食係。

    かつてアラジンが正体を偽ってジャスミンに近づいた際には、呆れて離れていったものの、彼がジャファーの謀略で捕らわれたと知ると命懸けで救出に向かうなど、深い友情と絆で結ばれている。

  • 12◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:26:01

    ◇前王(サルタン)

    ジャスミンの父であり、アグラバーの前国王。
    伝統を重んじる頑固な性格だが、娘と孫の前ではどうしても甘くなってしまう。
    シェーラの教育方針についてアラジンとジャスミンに口を出したがる。



    ◇ラズール

    アグラバーの衛兵隊長。
    かつては泥棒だったアラジンたち四人組を追い回していた宿敵。
    今では彼らが王とその側近として自分の上に立つ立場となり、その現実を苦々しく思っている。

  • 13◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:40:39

    * * *

    高い城壁に囲まれた、金と宝石のように輝く宮殿。
    陽光が白い大理石の廊下を照らし、香の甘い匂いが漂う中、ひとりの老人が落ち着かぬ様子で歩き回っていた。

    白絹に銀糸をあしらった立派なローブ、頭には重々しいターバン。
    その姿はまさしく、かつてアグラバーを治めた前国王――ジャスミンの父である。

    「……シェーラ! シェーラ!」

    前王は声を張り上げ、柱の陰や飾り壺の後ろまで覗き込んでいる。
    どうやら探しているのは“子ども”らしい。
    しかし、広い宮殿のどこにも見当たらず、彼はついに踵を返して階段を上り始めた。

  • 14◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:41:13

    向かったのは、娘ジャスミンの私室。
    扉の前で深呼吸し、勢いよく開け放つ。

    「ジャスミン!」

    部屋の中では、柔らかな日差しを背に、王妃ジャスミンが書簡に目を通していた。
    時を経ても衰えぬ美貌に、王妃としての威厳が加わっている。
    彼女は微笑みながら顔を上げた。

    「どうしたの、お父様?」

    「シェーラはここにおるか!?」

    「いいえ、いませんけれど?」

    「馬鹿な!宮殿中を探してもおらんのだぞ!」

    ジャスミンは肩をすくめ、くすりと笑った。

    「宮殿にいるわけがないわ。……市場に行ってるんですもの。」

    「な、なんじゃと!?」

    前王の顔が見る間に真っ赤になる。
    杖を突いて前のめりになりながら、まくし立てた。

  • 15◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:41:53

    「また!護衛もつけずに!? 民の格好で!?
    王女に市場へ行かせるなど、何を考えておるのだジャスミン!
    一国の姫に何かあったらどうするつもりじゃ!」

    「心配しすぎよ、お父様。」

    ジャスミンは机の上の書簡を整えながら、静かに言った。

    「自分の国を知らずに、どうして“正しい姫”になれるの?宮殿の中に閉じこもっていたら、外の人たちの暮らしも、心も、わからなくなってしまうわ。
    お姫様だからって“リンゴがタダで貰える”と思う子になったら困るでしょ?」

    「う、うぬぬ……!」

    前王は口をもごもごさせながら、納得しきれない顔をする。

    「そのために召使がおるのじゃ……! 
    まったく、アラジンもアラジンじゃ!せっかく貧しさから抜け出して王になったというのに、わざわざ娘にボロを着せて民の真似をさせるとは……。
    親なら“同じ苦労をさせたくない”と思うものじゃろう!」

    そのとき――。

    「陛下。それでも、悪いことばかりではありませんでしたよ。」

  • 16◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:42:21

    穏やかな声が、扉の向こうから響いた。
    前王とジャスミンが振り向くと、そこには――アラジンが立っていた。
    髭を蓄えた顔にかつての気さくさを残しながら、その瞳は静かで、どこまでも優しい。

    「私は昔、あの市場で多くを学びました。」

    アラジンは一歩ずつ室内へ進み、前王の前で軽く頭を下げた。

    「人の笑顔、悲しみ、欲望……。
    それを知ったからこそ、今の私があります。
    シェーラにも、それを感じ取らせたいんです。」

    「じゃがのう……」

    前王はため息をつき、椅子にどさりと腰を下ろした。

    「そなたまで娘に危険なことをさせて……。まったく、似たもの夫婦じゃのう。」

    ジャスミンがくすっと笑い、アラジンは肩をすくめた。
    外では、遠くに市場の賑わいを告げる笛の音が響いている。
    その音を聴きながら、アラジンはふと窓の外を見上げた。

  • 17◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 20:42:56

    (アラジンとジャスミンの娘、シェーラザードの容姿を下3レスからダイス)

  • 18二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 20:44:35

    銀色のロングヘアに緑色の目、褐色肌、

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 21:56:43

    黒髪ロングのハイポニー
    褐色肌
    琥珀色の目

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:02:06

    黒髪ツインテールで褐色肌のロリ爆乳、瞳は青

  • 21◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:03:16

    1.>>18

    2.>>19

    3.>>20

    dice1d3=3 (3)

  • 22◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:03:55

    (ロリ爆乳を引いてしまった)

  • 23◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:15:30

    * * *

    市場の喧騒が、砂漠の熱気とともに渦を巻いていた。
    アグラバーの大通りは、今日も香辛料の香りと人々の笑い声で満ちている。

    露天の一つで、黒髪を両耳の上で束ねた少女が、店主のおばさんに銀貨を手渡した。

    「デーツを一袋ちょうだい。いつものやつね。」

    おばさんはにっこり笑いながら、包みを手渡す。

    「はいはい、いつも来てくれるお嬢ちゃんにサービスだよ。」

    少女はニッと笑って受け取った。

    袋を抱え、大通りを軽やかに進む少女。――シェーラザード。
    すべすべした小麦色の肌に、歳の割によく育った身体。
    陽射しに照らされた青い瞳は、どこか冒険心に満ちていた。

  • 24◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:16:17

    その背後で、二人の男がこそこそと後を追っている。
    一人は青い衣をまとった華奢な青年。もう一人は赤い服に筋骨たくましい男。

    「おい、本当に見張る必要あるのか?」

    「仕方ないだろう?陛下が気づいたら、僕たちだって怒られるんだ。」

    「でもよ……散歩くらい、好きにさせてやりゃいいのに。」

    二人がそんなことを言い合っていると、シェーラがふと立ち止まった。
    そして、何かを察したように振り返り――急に駆け出した。

    「わっ!? ちょっと待って!」

    「くそっ、逃げた!」

    狭い路地に飛び込む少女。その後を慌てて追いかける二人。
    だが、角を曲がった先には――誰もいなかった。

  • 25◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:16:59

    「……あれ?」

    華奢な男がきょろきょろと辺りを見回す。
    そのとき、頭上から涼やかな声が響いた。

    「あたしをお探し?」

    「うわっ!!」

    男は情けない声を上げて飛び上がる。
    見上げると、シェーラが屋根の上から得意げに見下ろしていた。

    「降りてきな、お姫様。」

    もう一人が腕を組んで言うと、シェーラはくすっと笑って身軽に飛び降りた。
    砂埃がふわりと舞い、彼女の長髪が揺れる。

  • 26◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:17:41

    「お祖父様に命令されたの? あたしを監視しろって。」

    「ち、違うんだ。僕たちの独断だよ。」

    青い服の男――オマールは慌てて弁解するが、どこか目を逸らす。

    「ふーん。」

    シェーラは唇を尖らせて、腕を組んだ。

    「だから言ったんだ。」

    赤い服の男――カシームが呆れ顔で言う。

    「コソコソ動いたところで、結局はこうやってバレるってな。」

    そう言いながら、シェーラの頭をわしゃわしゃとかき混ぜるように撫でた。

  • 27◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:18:16

    「ま、こいつもお前のことが心配なんだよ。お姫様としてじゃなく――俺たちの“マブダチの娘”としてな。」

    シェーラは少しだけ頬を緩める。

    「……ありがと。でも、たまには一人で歩きたいの。」

    「そういうとこ、王妃さまにそっくりだな。」

    カシームが笑い、オマールもうなずいた。

    ふと、シェーラが首を傾げる。

    「ところで、バブカックは?」

    「ん? あぁ、たぶん――“食い倒れ中”だ。」

  • 28◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:18:59

    * * *

    場所は別の露店。
    香ばしい煙が立ち上る中、緑の衣を着たふくよかな男が幸せそうに焼き鳥を頬張っていた。
    両手に串を持ち、口いっぱいにほおばるその姿――バブカックである。

    「兄ちゃん、お代はちゃんと払えるんだろうね?」

    店主がじろりと睨む。

    「もちろんさ。ほら、釣りはいらないよ。」

    金貨を一枚放り投げると、店主の目がまんまるになる。

    「に、兄ちゃん……あんた、どんな仕事してんだい?」

    「おいら? そりゃあ――」

    「バブカックーッ!!」

    朗らかな声が市場に響く。

    「うわ!シェーラ!?」

    「買い食いもほどほどにしなって! 帰るわよ!」

    「ほーい……おっとっと、いけない、忘れ物。」

    バブカックは皿の上の串焼きを全部抱え込み、どたどたと駆けていく。
    その後ろを追うように、沈みゆく太陽がアグラバーの街を黄金色に染めた。

  • 29◆va2KrOhAnM25/10/31(金) 22:20:05

    (その夜、宮殿では……下3レスからダイス)

    ※このタイミングでジーニーが戻ってきます

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/31(金) 22:51:28

    ジャスミンとアラジンが激しい行為に耽っていた

  • 31二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 05:02:21

    シェーラの帰りを待っていた

  • 32二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 07:52:15

    アラジンが13年前の回想をしていた

  • 33◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 08:07:21

    1.>>30

    2.>>31

    3.>>32

    dice1d3=2 (2)

  • 34◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:37:57

    * * *

    宮殿の裏口をくぐると、日中の熱気がまだ残る石畳が足の裏に伝わった。
    シェーラは軽い足取りで裏庭を抜け、渡り廊下を通って、馴染みの香り漂う家族の部屋へと向かう。
    扉の前で待っていた侍女が、すぐに彼女の姿に気づいて微笑んだ。

    「おかえりなさいませ、シェーラ様。」

    「ただいま!」

    勢いよく扉を開けると、柔らかなランプの光の中に両親の姿があった。
    アラジンは地図を広げながら椅子に腰かけ、ジャスミンは香油をランプに注いでいる。

  • 35◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:38:11

    「おかえり、シェーラ。」

    アラジンが目を上げて笑う。

    「デーツ、買ってこれた?」

    「うん! 今日のデザートはデーツのケーキね!」

    「ハハ、楽しみだな。」

    アラジンは冗談めかしてバブカックの方を振り向く。

    「……試食係、よろしく頼むよ。」

    「了解であります、陛下!」

    バブカックは焼き鳥をまだ握ったまま、胸を張って敬礼した。
    シェーラとジャスミンは顔を見合わせて笑い、宮殿の空気は穏やかな夕暮れの色に染まっていった。

  • 36◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:38:41

    * * *

    やがて、夕食を終えると、三人はジャスミンの部屋のバルコニーに出た。
    夜風が涼しく、砂漠の向こうから星の光が瞬く。
    シェーラは欄干に肘をついて、目を輝かせた。

    「……お父様、お母様。次はいつ、魔法の絨毯でお出かけできる?」

    アラジンは肩をすくめて笑った。

    「そうだなぁ……今、交易場の改築を進めてるから、それが終わったらかな。」

    「ふふ、それまでの我慢ね。」とジャスミン。

    「約束だからね!」とシェーラは頬をふくらませる。

  • 37◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:39:08

    そのとき、彼女がふと空を指さした。

    「……見て! 流れ星!」

    「……それにしては、ずいぶん長く飛んでるわね。」

    ジャスミンが首をかしげる。

    「それに……あれ、こっちに向かってきてる?」

    アラジンは目を細めて空を見つめた。

    「待って。……あれ、どこかで見覚えが……」

    青い閃光がだんだんと大きくなり、宮殿の屋根をかすめながら――バルコニーの上に、派手な煙とともにドンッ!と着地した。

  • 38◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:39:43

    「……たーだーいーまーッ!!」

    現れたのは、アロハシャツにサングラス、手にはトランク。
    明らかにこの時代のものではない格好の“青い男”――ジーニーだった。

    「1億2千万のジーニーファンの皆さま! たいへんお待たせしました〜〜!!」

    「……ジーニー!? 君なんだね!」

    アラジンが目を見開く。

    「……アル? アルだよね!?」

    ジーニーが両手を広げ、勢いよく抱きつく。

    「うわぁ、なんか急に貫禄出たじゃない! その髭、めちゃくちゃセレブ感あるわ〜!」

    「当たり前さ。君がバカンスに行ってから、もう十三年経つんだよ?」

    「そうかぁ……人間にとっての十三年って、長いもんなんだねぇ。」

  • 39◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:40:12

    ジーニーはジャスミンにも深々と一礼し、懐かしそうに目を細めた。

    「お久しぶり、美しき王女さま。いやぁ、時の流れってのは恐ろしいわ〜、変わらないのは俺ぐらい?」

    ジャスミンは笑って答える。

    「ええ、あなたは本当に……変わらないわ。」

    そして、ジーニーの視線が、彼女の横に立つ小さな少女に止まった。

    「……アル。ジャスミン。もしかしてこの子は……!」

    「……僕たちの娘だよ。シェーラザードだ。」

  • 40◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:41:03

    シェーラは少し緊張した様子で一歩前に出る。

    「お父様……この人が、ジーニー?」

    「そう。僕たちの恩人だ。」

    「おいおい、君だって僕の恩人だろ、アル!」

    ジーニーはアラジンの肩を軽く叩いた。

    「君が僕を自由にしてくれたおかげで、今はワークライフバランスばっちりの魔神ライフを満喫中なんだぜ!」

    聞き馴染みのない横文字に、シェーラは首を傾げる。

  • 41◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:41:19

    「オホン、はじめまして、プリンセス!」

    ジーニーは胸を張って自己紹介した。

    「元! ランプの魔神、ジーニーですっ!」

    シェーラの瞳が輝く。

    「じゃあ……宮殿の宝物庫にある“あのランプ”の中に、本当に住んでたのね!?」

    「うんにゃ、わしゃ山口から出てきたほっちゃ。」

    「これ、彼の持ちネタ。」

    アラジンが苦笑混じりにフォローすると、ジャスミンが吹き出した。

    ジーニーは両手を広げて笑いながら言った。

    「いや〜〜、懐かしいねぇ! また面白い予感しかしないよ、アル!」

    そして、シェーラは胸を高鳴らせながら思った。
    ――この青い魔神が現れた夜、何かが始まる。
    そんな予感が、アグラバーの星空の下で確かに輝いていた。

  • 42◆va2KrOhAnM25/11/01(土) 09:42:59

    (その頃、砂漠で渦巻く陰謀……)

    【誰が】
    【どこにいて】
    【何をしようと】

    下3レスからダイス

  • 43二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 19:28:50

    【誰が】名もなき盗賊が
    【どこにいて】砂漠にいて
    【何をしようと】アグラバーの宝物庫潜入計画を考えていた

  • 44二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 05:22:35

    魔法使いの青年が
    砂漠にいて
    宮殿を襲撃する準備をしていた

  • 45◆va2KrOhAnM25/11/02(日) 14:58:45

    3つに届いていませんが……ダイス振ってしまいます。


    1.>>43

    2.>>44

    dice1d2=1 (1)

  • 46◆va2KrOhAnM25/11/02(日) 15:08:24

    盗賊の性別


    1.男性

    2.女性

    dice1d2=1 (1)

  • 47◆va2KrOhAnM25/11/02(日) 15:21:12

    * * *

    砂漠の夜は、昼間の熱をすべて吐き出したかのように冷たく、静まり返っていた。
    風が砂丘を撫で、細かな粒がさらさらと流れていく。
    その頂に、一人の男が立っていた。

    月明かりを背にしたその姿は、まるで闇に溶け込む影のようだ。
    黒い外套の下に覗く衣は、どこの国のものとも知れない。
    顔を覆う布の奥からは、鋭く光る瞳だけが覗いていた。
    年のほども、素性もわからない。
    ただ、その立ち姿には、荒くれ者たちを黙らせるほどの威圧感があった。

    男は、遠くに浮かぶ城を見据えていた。
    ――アグラバー王宮。
    砂漠の王国の心臓部。かつて魔神の奇跡を生んだ地。

  • 48◆va2KrOhAnM25/11/02(日) 15:21:50

    やがて、背後の闇から三つの影が現れた。
    砂を踏む音もほとんど立てずに、三人の男たちが男のもとへと近づく。

    「……お頭。あれがアグラバーですな。」

    先頭の一人が、口の端を吊り上げる。

    「警備は厳重と聞きますが……まさか正面から行くつもりで?」

    男は答えない。
    月光に照らされたその横顔は、彫像のように動かない。
    ただ、風の中で外套の裾がゆっくりと揺れる。

    「正面じゃない。」

    低く、乾いた声が砂の上を這うように響いた。

    「“影”を通る。王たちが知らぬ道をな。」

    三人の部下が顔を見合わせる。

    「……なるほど。あの“地下道”を。」

    男はわずかに顎を動かしてうなずいた。

  • 49◆va2KrOhAnM25/11/02(日) 15:22:25

    「アグラバーの宝物庫には、古い時代の抜け道が残っている。
    王も知らない、かつて“魔法使い”が作った通路だ。
    そこを抜ければ、誰にも気づかれずに中へ入れる。」

    「ですが……本当に、そんなものがあるんでしょうね?」

    部下の一人が訝しげに言う。

    「信じろ。」

    男の声は冷たく、しかしどこか確信に満ちていた。

    男は馬に飛び乗ると、砂丘を下り始めた。
    残された三人も慌てて馬に跨がり、彼の背を追う。

    月が、雲間から顔を覗かせる。
    四つの影が砂煙を上げながら、遠くの王都へと駆けていく。

  • 50◆va2KrOhAnM25/11/02(日) 15:23:17

    (深夜、宝物庫に入った盗賊たち。そこで……)

    22:00まで安価を募集。
    複数あればダイスで選びます。

  • 51二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 21:50:28

    何かの巻き物を見つけた

  • 52◆va2KrOhAnM25/11/02(日) 22:29:24

    (巻物の内容は……明日8:00まで募集)

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