- 1二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 19:10:19
- 2二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 19:12:43
『動物の素』
広「プロデューサー、すごい薬をつくった」
学P「薬……ですか? 篠澤さんのすることは本当に予測できませんね」
広「プロデューサーはわたしから目が離せないんだ」
学P「ええ。危なっかしくて」
広「………まあ、いいか」
広「わたしが作ったのは“動物の素”。これを飲めば一時的に動物の能力が身につく、よ」
学P「動物の能力?」 - 3二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 19:15:27
広「たとえば、チーターの素。これを飲めば時速100キロで走れる」
学P「すごい。……しかし、そんなに速いと危険ですね」
広「ウサギの素。これを飲めば脚力が跳ね上がって、7メートルくらい飛べる」
学P「天井にぶつかりますね」
広「タコの素。これを飲めば壁に張りつける」
学P「どこで使うんですか?」
広「せっかくすごい発明したのに、プロデューサーは文句ばっかり」
広「プロデューサーはどんな動物の素だったらほしいの?」 - 4二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 19:19:00
学P「そうですね。あえて挙げるとすれば……イルカですかね」
広「……イルカ? エコーロケーションでもしたいの?」
学P「そんなことしませんよ。イルカって、確かあまり眠らないんですよね」
広「半球睡眠だね。右脳と左脳を交互に眠らせることで、ずっと起きていられる」
学P「それを応用すれば、俺も寝ずに働けるんじゃないかと思いまして」
広「…………なるほど」
広「分かった。プロデューサーにいちばんふさわしい動物の素を作る、よ」
学P「本当ですか!? ありがとうございます」 - 5二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 19:23:36
――翌日――
広「プロデューサー。依頼していた動物の素が完成した、よ」
学P「早いですね。じゃあ今夜から試して――」
広「ううん。今飲んで、ソファーで横になって」
学P「今? 夜じゃなくて?」
広「ちょっと反応を見たい」
学P「……?まあ、そう言うなら……」ゴクッ
学P「錠剤なので苦味とかを感じないのはいいですね……あれ?」 - 6二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 19:28:52
学P「なんか……体が、重い……?」
広「うん、ちゃんと効いてるみたいだね」
学P「……なにこれ……眠……」
広「わたしがプロデューサーに投与したのは――ナマケモノの素だ、よ」
学P「……は……? なに……」
広「ナマケモノの素を飲むと体内の活動が抑えられ、代謝が最低になる。究極の休息状態」
広「プロデューサー、最近ぜんぜん寝てないよね」
広「これはね――おしおきであり、ごほうび」
学P「……仕事…が……」
広「だましてごめんね。でも、わたしは元気なプロデューサーと一緒にいたいから」
学P「……………」
広「……もう寝ちゃったかな」
広「おやすみ、プロデューサー」 - 7二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 20:21:28
優しい
- 8二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 22:08:01
『かぜ』
広「プロデューサー、すごい薬ができた」
学P「今度は何を作ったんですか?」
広「かぜ薬だ、よ」
学P「かぜ薬……ですか。意外ですね、どこの薬局でも買えますし」
広「ふふん、もちろんただのかぜ薬じゃない。これは“かぜになる薬”」 - 9二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 22:11:41
広「この薬を飲めば、顔が紅潮して咳が出る」
学P「かぜになるのは危険じゃないですか?」
広「大丈夫。風邪をひいたみたいに見えるだけ。苦しくもないし、1時間で元通り」
広「仮病でズル休みしたいときに大活躍」
広「わたしのプロデュースが面倒なときに使っていい、よ」
学P「俺には必要ありません」
広「せっかく作ったのに……プロデューサーはひどい」
学P「使いたいと思わないからです」
広「……もしわたしがかぜになったら甘やかしてくれる?」
学P「そんなことするわけないでしょう」
――翌日――
広「ゴホッ、ゴホッ……ごめん、プロデューサー。かぜになった」 - 10二次元好きの匿名さん25/11/01(土) 22:20:16
学P「そうですか。今日は休んでください、体調を治すのが最優先です」
広「………かぜになる薬を使ったと思わないの?」
学P「なめないでください。篠澤さんの様子を見れば分かります」
学P「寮に戻って、ゆっくり寝てください。身の回りの世話はすべて、俺がします」
広「プロデューサー!?」
学P「篠澤さんの体型に近いアイドルの映像があります。眠れないなら、それを見てください」
学P「あなたはまだトップアイドルには遠く及びません。すぐに体調を治し、レッスンを再開させましょう」
広「……ありがとう」
学P「本当に大丈夫ですか? 先ほどより顔が赤いようですが」
広「かぜだから、ね」 - 11125/11/02(日) 08:18:13
今日中にもう少し書きます
- 12二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 08:46:48
良き
- 13二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 17:53:54
一応保守
- 14二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 17:58:49
完全な風邪薬を作れたらノーベル賞取れるってブラックジャックで言ってたけど今はもうあるんかな
- 15二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 18:04:13
ブラックジャックはしらないが、『風邪薬』はないよ
- 16二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 21:53:10
スレ主消えました?
- 17二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 23:22:28
『シノサワヒロイド』
広「プロデューサー、すごい発明をした」
学P「今度は何を作ったんですか?」
広「わたしの人格と思考を完全再現したチャットボット――シノサワヒロイド」
学P「ほう」
広「チャットを送ると、量子コンピューターがクラウドで演算して返信する」
学P「本当にとんでもないものを作りましたね」
広「アプリにしたからスマホで使える、よ」 - 18二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 23:23:18
このレスは削除されています
- 19二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 23:25:19
学P「全世界に公開したりしてませんよね?」
広「大丈夫。パスコードを入れないと使えない」
学P「よかったです。悪用されるととんでもないことになるので」
広「わたしに直接言いたくないことをいくらでも話していい、よ」
学P「たとえば?」
広「……仕事の愚痴とか、わたしの悪口とか?」
学P「そんなこと言いませんよ」
広「まあ使ってみて」 - 20二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 23:29:14
――数日後――
広「プロデューサー、ヒロイドの使い心地はどう?」
学P「ええ。とても優秀ですね」
広「どんなことを話してるの?」
学P「雑談とかですね。たとえば――」
広「たとえば?」
学P「……いや、なんでもありません」
広「ん……?」
学P「ところで広さん、今日のレッスンについてですが……」
広「“広さん”って言った、ね」
学P「あっ……」 - 21二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 23:32:33
広「まさか、ヒロイドがわたしよりプロデューサーと親しくなるなんて……」
広「さすがに想定外。ふふ……ちょっとキレそう」
学P「すいませんでした」
広「いいよ。でも、罰として――これからは、ずっと“広”って呼んで」
学P「ずっと、ってどれくらいですか?」
広「一生」
学P「………分かりました」 - 22二次元好きの匿名さん25/11/02(日) 23:34:45
ヒロイド ポチ
学P「広」
広「えっ…………?」
学P「試しに呼んでみました」
広「…………本気でキレそう」 - 23二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 09:27:39
保守
- 24二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 17:54:47
保守
- 25二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 23:22:14
『嘘』
広「プロデューサー、すごい発明をした」
学P「嫌な予感がします」
広「噓発見器を作った。精度は100パーセント」
広「これを右手に装着して、嘘を言ったら音が鳴る」
学P「言葉の裏を暴けるわけですね」
広「うん。これで人間関係のトラブルを解決できる」
学P「かえって増えそうですが」
広「そんなことはない。装着して」
学P「拒否できませんか」
広「昨日、あんなひどいことをしておいて何を言ってるの?」
学P「本当にすいませんでした。あれは少し、魔が差してしまって」
広「乙女に恥をかかせた」
広「だからプロデューサーにも恥をかいてもらう、よ」
―――― - 26二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 23:25:23
広「プロデューサー、わたしのことどう思ってる?」
学P「何をしでかすか分からない人だと思っています」
広「わたしから目が離せないんだね」
学P「ええ。危なっかしくて」
ピッ
広「反応した」
学P「……壊れてませんか」
広「わたしが作ったんだよ?」
学P「……なら、完璧ですね」 - 27二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 23:27:42
広「次。プロデューサー、わたしとヒロイドどっちが好き?」
学P「昨日はからかってしまい本当にすいませんでした」
学P「広さんの方が魅力的です。……言葉も、反応も、全部」
広「……そう言われると、ちょっと照れる」
広「じゃあ最後。プロデューサーは、これからもわたしと一緒にいたい?」 - 28二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 23:29:21
学P「もちろんです。俺はこれまでのように、広さんと一緒にいられれば十分です」
ピッ
広「えっ………」
学P「なぜ………!?」
広「プロデューサー、どういうことか説明してもらえる?」
学P「俺にも分かりません。嘘をついたつもりなんて……」 - 29二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 23:32:16
広「………なるほど、ね」
学P「?」
広「もう外していいよ」
学P「分かりました」
広「プロデューサー」
学P「何でしょうか、広さん」
広「いつか、あなたの口で直接わたしに伝えて、ね」
学P「……? よく分かりませんが、その時が来たら伝えます」
ピッ - 30125/11/04(火) 08:35:59
今日も書きます
- 31二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 17:45:39
保守
- 32二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 18:31:12
どの言葉に反応したんだろうね
- 33二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 23:36:59
『夢』
広「プロデューサー、新しい薬を発明した」
広「プロデューサーは、夢を見る?」
学P「夢ですか……。あまり見ないですね」
広「じゃあ、この薬はぴったりだね」
学P「どんなものですか?」
広「二種類ある。“いい夢を見る薬”と、“悪い夢を見る薬”」 - 34二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 23:40:53
学P「悪い夢を見る薬なんて、必要ですか?」
広「ちゃんと意味はある、よ」
広「悪い夢を見たあと、目が覚めるとほっとするでしょ?」
学P「そうですね」
広「悪夢と現実が対比されて、現実の何気ない価値に気づける」
広「つまり、“悪い夢を見る薬”は、現実をもっと好きになれる副作用を持つかもしれない」
学P「理屈は分かります」
広「逆に、“いい夢を見る薬”は、現実を嫌いにしちゃうかもしれない」
学P「なるほど……」 - 35二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 23:44:55
広「それで、プロデューサーはどっちがいい?」
学P「どっちか一つなんですか?」
広「うん、どっちか一つだけ。残った方はわたしが飲む」
学P「そうですね……」
学P「広さんと過ごす日々は夢のようなので、“いい夢を見る薬”なんて必要ありません」
広「……プロデューサーはずるい。照れずに、そういうことが言えて」
広「じゃあ、プロデューサーには“悪い夢を見る薬”をあげる」
学P「分かりました」 - 36二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 23:46:38
広「プロデューサー」
学P「何ですか?」
広「もし今の日々が夢だったらどうする?」
学P「恐ろしいことを言わないでください」
広「でも、夢と現実の境界なんて、案外あいまいなものだよ」
広「わたしは“いい夢を見る薬”を飲む」
学P「では、広さん。いい夢を」
広「プロデューサーも――悪い夢を、ね」 - 37二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 23:48:29
このレスは削除されています
- 38二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 00:05:13
すいません
投稿しようと思っていた内容がNGワードにひっかかってしまい、焦っています - 39二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 00:31:43
明日、表現を変えて投稿できるか試してみます