【TSしのぎゆ・みつおば注意】義勇者の伝説へⅨ【鬼滅DQ】

  • 1二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 18:32:29

    TS冨岡義勇でDQⅢルックスB勇者(女勇者)やりたいと思い軽率にぼうけんの書を作った9スレ目です
    プレイログと茶番
    TSCP注意:しのぎゆ&みつおば
    しのぶくんは下心もぎゆうちゃんの魅力も隠しておきたい&みつりくんはかなり下心隠さなくなってきた
    鬼滅の刃本編軸の記憶有な実質後天的TS
    基本ギャグのラブコメですが終盤に近付きシリアス多めに
    自己満足スレですがコメント・保守・ハートをいただけると励みになります

    プレイ環境:HD-2Dリメイク版ドラゴンクエストⅢそして伝説へ…(Switch版)
          難易度「楽ちんプレイ」

  • 2二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 18:33:47
  • 3二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 18:37:32

    前回のハイライト

    ぎゆう:愛の告白を受ける
    しのぶ:恋心自覚
    みつり:しかしMPが足りない
    おばない:実は神官長のCV鈴村さん

    以上です

  • 4二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 18:41:10

    アレフガルドの地図を広げてぎゆうたちは方針を決める
    「中央に大魔王ゾーマが住まう魔の島
     その周囲を取り囲むように海とさらに外側には大陸があるな」
    「すべてを行きつくすというのなら今いるガライの家はここ北西の端です
     ここから南へ行きぐるりと大陸をまわるというのはどうでしょう?」
    「×印のついた場所は町だと思うからそこを目指すのがいいと思うわ
     でも洞窟なんかは載っていないから見逃さないようにしなきゃよね」
    「確か魔王の爪痕も最初は記載がなかったな
     勇者の盾という重大な装備品がそこかしこのそんな場所にあるかと思うとかなり時間がかかりそうだ」

  • 5二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 18:44:29

    だができるだけ急いで見つけなければならない
    勇者一行は岩肌にぽっかりと開いた洞窟の入り口を見つけるとそこに入っていった

  • 6二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:10:05

    「岩山の洞窟」
    魔王の爪痕と違ってここでは呪文が使えるようでぎゆうたちはほっとする
    もしアレフガルドのダンジョンがすべてそんな仕様だったらと危惧していたのだ

  • 7二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:14:20

    魔王の爪痕と同様、ここにはボスはいなかった
    そして同じく有用そうなアイテムを見つけることができた
    だがこの「じごくの鎧」と

  • 8二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:15:52

    「はかいの剣」と

  • 9二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:17:24

    「デーモンスピア」という3つのおどろおどろしい名前の装備品が
    そのうち2つは呪い装備で1つは有力な装備だというのは罠に近しいものがある

  • 10二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:20:07

    特に呪いもなく普通に装備できる強力な装備はデーモンスピアのみである
    賢者が装備することができる武器だがしのぶはやまびこの帽子で呪文主体で戦うので
    おばないが装備することにした
    急所に当たれば一撃で命を奪うこの槍でぜひともはぐれメタルを狙っていきたいところだ

  • 11二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:22:07

    そしてさらに
    なんと!女神の指輪を見つけた! 

    これは歩くとMPが回復するという装飾品だ
    1つは所持していてMPが低いみつりに持たせていたが
    この新しく見つけたものはしのぶが装備することにした

  • 12二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:24:53

    洞窟以外の場所でも貴重な装備品が見つかる
    森の中の特に何もないような場所によもやドラゴンローブがあるとは

  • 13二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:27:05

    これもしのぶが装備する
    守備力が300を超え生半可な攻撃ではびくともしないだろう
    もちろん、アレフガルドに巣くう魔物の強さではこれくらいはないと命に係わることになるが

  • 14二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:53:48

    アレフガルドの地図に記された×印の場所につくと
    そこにはぎゆうたちが想像した通り町があった

  • 15二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:55:49

    そこはドムドーラという半壊したような町だった
    あちこち塀が崩れていたり砂漠の砂に埋もれていたりする
    それを除くとやはり砂漠にあるイシスの建物に似ていると感じた

  • 16二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 19:58:27

    この町には交易に使うのだろうか馬を囲って放牧場にしている広い場所があった
    その囲いの中、牧草が生えている場所に何かキラキラしたものが見えた
    アイテムでも落ちているのだろうか?小さなメダル?そう思って気軽に調べてみると

  • 17二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:00:16

    なんと!オリハルコンを見つけた!
    オリハルコンをだいじなものに入れた

  • 18二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:01:27

    その落ちていたものはオリハルコンだった
    だがこれはいったいなんだろう?
    金属か何かの塊に見えるが『だいじなもの』扱いとは
    「そのうちにわかるだろうが…」
    「こういうことは旅の間に多くありましたけど
     ここアレフガルドの地にきてからは特に多くなりましたね」
    「情報を整理するのも大変だわ」
    「さきほどメルキドという町への行き方の情報も聞いたな
     そこに行けば何かと繋がるだろうか」

  • 19二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:03:42

    この町ドムドーラには武器防具の店が二軒もあった
    …だがどうやら一軒は休業中のようだ
    まさか魔物の影響で商品が入らないなどということかと心配して
    店主にわけを聞いてみた

  • 20二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:05:06

    すると
    「今、生まれてくる子供の名前を考えているので…
     ゆきのふ…うーんイマイチかなあ…
     お客さんはこの名前どう思います?」
    なんと魔物などは全然関係なくもっと個人的な事情で休業中だったようだ

  • 21二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:06:08

    「かなりいい名前だと思いますけどね、ゆきのふ」
    「…胡蝶は子供の名前をつけるときは妻に任せたほうがいいと思う」
    「ちょっとそれどういう意味ですか?」
    しのぶは少々むっとする

  • 22二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:07:43

    その武器防具屋の二階は店主の家になっているようで
    そこには身重の店主の妻がゆっくりとベッドに横になっていた
    傍らにはベビーベッドも用意されていて店主が子供が生まれてくるのをとても楽しみにしているのが伝わってくる
    だが妻は少々夫の行動には困っているようだった

    「もうすぐ赤ちゃんが生まれるんです
     それでうちの人ったらずーっと名前を考えてばっかりで…
     店に来たお客さんにまで相談したりしてるんですよ」
    「素敵な旦那様ね
     私も子供ができたら同じようにとびっきりの名前考えたいわ」
    みつりが想像してにこにこと幸せそうに笑う

  • 23二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:09:24

    「この前来られたオルテガさんも相談を受けている間
     なんだか複雑そうなお顔をされていましたわ」
    「!!?」

  • 24二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:11:06

    まさかこんなところでオルテガの名前を聞くとは
    ラダトームで聞いた時も大層意外だと思ったものだが
    こんな何気ない世間話のような話の中にその名が出てくるとは思ってもみなかった
    (“この前”だと?
     この奥方が身籠ってからだというならおそらく半年以内か
     そんな最近に父がここを訪れていたなんて)
    思いがけなくオルテガの情報が手に入っただけでもこの町に来た甲斐があるというものだ

  • 25二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:12:44

    ここでは武器防具を見ることができなかったので同じ町にある
    もう一軒の武器防具屋にも寄ってみることにした
    この店で取り扱う武器防具はどれもこれも高級品だった
    もちろんその値段に見合う性能をしているものばかりなのだが
    …だが1つだけ例外があった
    『あぶない水着 78000G』
    商品の中でも一番高い値段、それでいて商品の説明書きには
    「守りを捨てた見た目重視の水着 魅力を超アップ!」と書かれていた

  • 26二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:14:07

    「…あの…これ…」
    「甘露寺、買わないぞ?」
    値段が値段のため、さすがに今回ばかりはぎゆうがストップをかける
    「守備力が上がるなら一考もするだろうがな…」
    おばないがどこかほっとしたように言う
    「ほぼ何も着ていないに等しい守備力じゃないですか、これ?」
    さすがに擁護や助太刀をするのは無理と言った表情でしのぶがみつりの肩をぽんと叩く
    みんなにそう言われてしまっては仕方ない、みつりは後ろ髪をひかれつつも水着を諦めた

  • 27二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:16:15

    ぎゆうたちはこの町で一泊しようと宿屋に向かった
    そこで泊まっている踊り子の女性に話しかけると身の上を話してくれた
    「あたしはむかしアッサラームで人気だった踊り子のレナよ
     でもイヤなお客に迫られて逃げてきたの
     座長はお元気かしら?逃げてくるとき、慌ただしすぎて座長に挨拶もろくにできなかったの
     もし会うことがあったらよろしく言っておいてね」
    ギアガの大穴を落ちてまで逃げたかった嫌な客とはどんな客だろう?
    とんでもない行動力だなと感心する
    そういえば、以前、あの劇場の座長が元気にしているだろうかと元踊り子を心配していた気がする
    ひょっとしてこのレナという女性のことだったろうか

  • 28二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:18:42

    ルーラをすればすぐに戻ってこれる
    せっかくだからアッサラームの座長にこのレナという元踊り子のことを話しにいって
    アッサラームで宿をとることにしてもいいだろうと思いルーラの呪文を唱えた

    相変わらず見事なショーをする劇場の控室へ
    「おや私になにかご用ですか?」
    すぐに座長が見つかった

  • 29二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:20:21

    ぎゆうたちはレナのことを話す
    「…え?昔、うちの踊り子だったレナちゃんに会った?
     そ、そうですか!
     いや、ずっと心配してたんですよ!
     一体、今、彼女はどこに?」
    そう聞きかけて座長は慌てて言葉を噤んだ

  • 30二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:21:57

    このレスは削除されています

  • 31二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:24:16

    「…あ、いや聞かない方がいいですな」
    もし彼女の居場所がわかればイヤな客が彼女を追いかけかねないと心配しているのだろう
    「でも、どこにいようと元気でやっていてくれて本当によかった!」

  • 32二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:25:49

    「そうそう、知らせてくれたお礼にこれをさしあげましょう」

    ぎゆうは魔法のビキニをうけとった!

    「「「「!?」」」」

  • 33二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:28:12

    「私も昔は東で大きな劇場を開くなんていう夢を持っていましたっけ
     あの頃がなつかしいなあ」
    大変なものを渡したと思いもせずに座長は呑気に昔話を懐かしんでいる

  • 34二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:29:28

    「…守備力があがるなら着てくれるのよね??」
    みつりはわくわくした表情をする
    ぎゆうとおばないはおそるおそる守備力をチェックする
    やいばのよろい(守備力88)を装備しているぎゆうは小さくほっと溜息を吐いた
    だがさすがに鎧には敵わなくてもこの魔法のビキニは守備力が79もある
    おばないの守備力はこれを着ると4上がってしまう
    「…いや、一考とは言ったが…だが…」
    「…ダメかしら?」

  • 35二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:31:10

    おばないは魔法のビキニを装備した

    「~っ!!!」
    みつりは大声をあげないように両手で口を押えて感動を嚙みしめた

  • 36二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:33:00

    予定通り、アッサラームで宿をとり
    せっかく上の世界に戻ったついでにメダルおじさんを訪ねた
    「よし!これでぎゆうはメダルを75枚集めたので
     ほうびにバスターウィップを与えよう!」
    盗賊でも装備できてもよさそうなものだが無理らしい
    戦士とまもの使い用の武器ということでふくろの肥しになってしまった

  • 37二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:34:10

    ドムドーラまで戻り次なる目的地はアレフガルドの地図でいくと南に位置する場所だ
    ドムドーラの住民の話ではそこはメルキドという名前らしかった
    道中には洞窟などの類もなくただ移動したがかなりの距離があるため
    たどり着くのに時間はかかってしまった
    もし、上の世界であれば昼と夜が何度か切り替わっていただろう
    だがここは常に闇に覆われた世界
    今が活動時間なのか就寝すべき時間なのかがよくわからない

  • 38二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:35:17

    メルキドは『城塞都市』と言われているらしい
    城らしき城はないが周囲を高い壁で完全に囲っているようだ
    もしかしたらかつては城もあったのかもしれない

  • 39二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:37:05

    だが、他の町に比べれば安全なはずのこの町には活気はあまりない
    商店は数多くあるようなのだが営業している店はごくわずかだ
    「大魔王を恐れ絶望のあまり人々は働かなくなってしまったのだ」
    町にいた兵士が心苦しそうに吐露する
    経済が止まってしまえば通常の暮らしもできなくなる
    そんなことは当たり前なはずなのにそれでも絶望の前に人は無力になるしかないのだろうか?
    無人の店、人はいても店の奥で店主が寝っ転がっている店そんな店ばかりだ

  • 40二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:40:36

    ここの宿屋で吟遊詩人を見つけた
    「うん?僕?僕はガライ、旅の吟遊詩人さ」
    アレフガルドの北西にあった家からずいぶんと遠い場所まで旅をしているようだ

  • 41二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:43:36

    「楽器かい?僕はたてごと専門なんだけどね
     家に置いてきちゃったよ
     あの銀のたてごとの音色はちょっと危険なんだ」
    ガライに銀のたてごとを両親に頼まれてもらい受けたと伝える
    「え?君が?…そうか、それも仕方ないか
     両親の心配ももっともだからなあ」
    勇者一行が実際に魔物を呼び寄せたいときはわざわざ銀のたてごとを使わずとも
    おばないが遊び人時代に習得したくちぶえで事足りるので使ったことはなかったが
    こんな物騒な物は一般人の元に置いておくには危険すぎるのだ

  • 42二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:47:45

    それにしても町の人々は暗い表情ばかりだ
    「どうせ死ぬんだから働いても仕方ありませんよ…
     あのオルテガとかいう戦士だってあんなボロボロになるまで頑張ったところで無駄なのに…」
    どうもここメルキドにもオルテガは訪れていたらしい
    まだ父は身を犠牲にして戦い続けているらしい

  • 43二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:49:38

    「こんな世界に生まれたばっかりに… 
     私はこの子が無事に生きていけるか心配でなりませんわ
     それなのにこの子ったらオルテガさんという方に会ってから
     自分も戦えるかなって言いだして…
     ああ…心配だわ
     勝手に外に出たりしないかしら…」
    一般の人にとってはこんな認識なのだろう
    そしてそれはだいたいにおいて正しいのだ
    父もそして自分たちも大魔王討伐を目指す時点で異常者なのだろう
    だが、異常者がやらねばみすみすこの世界が失われてしまうのだ

  • 44二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:51:01

    しかし、なんとか立ち向かおうと思っている人もわずかばかりではあるが存在するらしい
    町を守る魔法の人形を研修しているという研究者がこの町には住んでいた
    彼の研究所には数多くの文献の本が雑多に積まれていた
    そこに似つかわしくない折れた剣が置いてあることに気づいた
    「ん?その剣に興味があるのか?」

  • 45二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:52:58

    「それは遠い昔に作られたものでな
     性質も産地もなにもかも解明されていない
     幻の金属が使われているようなのだ
     私が研究している魔法の人形に活用できないかと期待したのだが…
     そううまくいかなくてな」
    研究者は頭をぽりぽりとかく

  • 46二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:55:27

    「もし欲しいのなら持っていくが良い
     私が持っているより必要とする者の手にある方がいいだろう」
    ぎゆうは折れた剣を手に入れた!

  • 47二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:57:04

    「何かわかったような気がしますね」
    「ああ…ドムドーラで手に入れたオリハルコンという金属のようなもの…」
    「繋がりそうだわ」
    「まだどう活用したらいいかはわからんが…何かがありそうだ」

  • 48二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 20:58:46

    町の中央の池のほとりに身なりのいい男性が浮かない顔でただ水面を見つめていた
    「ああ、旅の冒険者の方ですか
     何かこの町に情報を求めてやってきたのですかな?
     ここメルキドには不思議な言い伝えがいくつも残っています
     『町の南、山脈のさらに向こう
      精霊に仕える神秘の者たちが住まう』
     などが有名ですな
     神殿にいる神官ならば他の言い伝えもご存じでしょう」

  • 49二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:00:38

    ぎゆうたちは神殿を探すと、町の南にダメージ床の貼られた神殿を見つけた
    一体何を思ってこんな風に作ったのだろうと首をかしげるが
    そんなことよりもとその中央にいる神官に言い伝えについて聞いてみた 
    「昔から伝わる謎の予言がある
     『魔王の島に渡るにはたいようの石、あまぐもの杖、聖なるまもり…
      この3つを携え世界の南東の島に隠された聖なるほこらへ向かえ』
     もし、道に迷ったならこの予言を思い出されよ」

  • 50二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:02:39

    たいようの石!まさに今すでに手中にあるアイテムのことを言われて
    勇者一行は期待がとても高まる
    ラダトームにて保管されていて、不本意ながらカンダタの情報によって見つけ出したものだ
    ラダトームにも古い言い伝えとして太陽と雨雲の伝説を口にする人物もいたが
    それがここメルキドの神官には具体的な話として伝わっていたのだ
    魔王の島へ渡るためには残りのあまぐもの杖と聖なるまもりを探す必要がある
    旅の目的がかなりはっきりとした

  • 51二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:04:49

    この暗いメルキドの町で唯一といっていいほど活気のある場所があった
    それはどこかというとモンスターバトルロード場だった
    この世の憂さを忘れられる場所…ということか
    物悲しいが仕方がない

  • 52二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:08:05

    ここではバトルランクAとSが開催されているようだった
    これまでランクBまでは圧勝というような戦績を残してきたがここではどうだろう?
    ランクAに挑戦してみることにした
    賞品にまほうのビキニがあることからぎゆうは目をそらしたかったが

  • 53二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:13:55

    このアレフガルドに来てから保護したドラゴンを新たにメンバーに加えて挑戦することにした

  • 54二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:16:00

    ランクA1回戦はうごくせきぞうとだいまじん
    ここの開催では大きなモンスターがよく参加すると観客が言ってたが
    なるほどこれは大きなモンスターだ
    というか、うごく石像とだいまじんの大きさに差があるだなんて初めて知った
    敵の攻撃力は怖いがあまり攻撃を受ける前に何とか撃破

    2回戦の相手はクラーゴン単体
    またしても大きなモンスターだ
    単体とはいえ、高HPでこちらの攻撃の連撃をうけても簡単には倒れず
    反撃もとても痛い
    間に合いはしなかったがここでスライムつむりの作戦をいのちだいじにに変更した

  • 55二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:18:16

    3回戦の相手はキングマーマン・エビルマージ・スノードラゴン
    今度はさほど大きいモンスターというわけではないが3体なので油断のできない相手である
    連戦のためこちらのHPが削れているのが痛い
    戦いに勝ったときにはさらなる傷を負ってしまった

    決勝戦の相手はトロルキング・ヒドラ・まおうのかげ
    ボロボロの状態で辛くも勝った…が、これ以上上のランクに挑戦するのは今はまだ無理だろうと
    どうにも思わされる試合だった

  • 56二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:19:28

    勝利を祝福するのはバニーガール8人と踊り子2人
    もうこれ以上は入る隙間はなかろうと思っていたのに無理やり並んでくる様に
    むしろ感心してしまう
    これがSランクだとしたらどんなだろうとは気になるがこれ以上の挑戦は無謀なのが惜しい

  • 57二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:21:10

    ランクSの賞品も一応確認
    メタルウイングというのはメタルに効果的な武器だろうか?
    おそらく名称からしてブーメランだと思うがあればかなり役に立ちそうだ
    もし保護したモンスターで勝てそうだと判断できたらすぐにでも挑戦したほうがいいだろう

  • 58二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:23:02

    メルキドでの用を済ませると勇者一行はまたすぐに旅立った
    『町の南、山脈のさらに向こう
     精霊に仕える神秘の者たちが住まう』
    町で聞いた話を頼りに南の海岸線沿いを船で移動しながら手がかりを探していると
    さほど大きくはない建物が見えてきた

  • 59二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:24:48

    中に入るとそこは「精霊のほこら」だということがわかった
    羽を持った少女がいて驚く
    精霊に仕える神秘の者たちということなので、彼女自身が精霊ではないのだろう
    おそらくは妖精…エルフではない、彼女はフェアリーだろうか?

  • 60二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:26:24

    ぎゆうたちが話しかけてもそっけない…が
    「人間はキライだけどオルテガは好きよ
     きっと大魔王を倒してくれるわ」
    彼女もまたオルテガと会ったことがあるのだとわかった

  • 61二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:27:54

    ぎゆうたちは2階へあがるとそこには誰の姿もなかった
    不在…なのだろうか?

  • 62二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:29:14

    不思議に思いながら周囲をきょろきょろと見回すと玉座に光が集まってきた
    そして、聞き覚えのある声が聞こえてきたのだ
    「私はその昔、ルビス様にお仕えしていた妖精です」
    何度も何度も語りかけてきたあの声

  • 63二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:30:29

    「そしてあなたの16歳の誕生日
     ルビス様に代わってぎゆうに呼びかけたのもこの私
     あの時はずいぶんと失礼なことを言ったかもしれません
     許してくださいね」
    光は妖精に姿を変えた

  • 64二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:31:56

    「しかしぎゆうはついにここまで来てくれました
     ぎゆうよ、よく聞いてください
     大魔王の元にたどり着くにはルビス様のお力を借りねばなりません
     しかしルビス様は大魔王によって封印されてしまいました」

  • 65二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:35:29

    ここアレフガルドの北にある小島
    人々がルビスの塔と呼ぶその最上階に
    ルビス様は囚われています

  • 66二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:37:29

    「まずは妖精の笛を探すのです
     その笛があればルビス様を再び呼び覚ますことができるでしょう」

  • 67二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:38:36

    その手掛かりはマイラの村にあるはずです
    まずはそこを訪ねるとよいでしょう

  • 68二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:40:59

    「そしてもう一つ…
     このあまぐもの杖を授けましょう」
    ぎゆうはあまぐもの杖を手に入れた!

  • 69二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:42:57

    「太陽と雨が揃う時、虹の雫が生まれ雫は橋を掛ける…
     きっとこの杖があなたを導く助けとなるはず
     どうかこの先も気を付けて
     旅の無事を祈っています」
    ルビスの使いは妖精の力を使いぎゆうたちのHPMPを回復した

  • 70二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:44:53

    あまぐもの杖も手に入り、次の目的地も教わりぎゆうたちが急いでそこに向かおうと
    精霊のほこらを出ようとするとさきほどのそっけなかった妖精が声をかけてきた

    「待って!」

  • 71二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:46:19

    「あなた、オルテガの子供なんでしょ?
     私ね、前にオルテガに会ったことがあるの
     魔物に襲われそうになっていたところを助けてくれて…
     すごく優しい人だったわ」

  • 72二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:48:39

    「私、人間はキライだけどオルテガのことは好きよ
     あなたは…どうかしら?
     オルテガはね、昔の記憶を無くしてしまったって言っていたの
     だからあなたがオルテガと会えたときオルテガはあなたの事が
     わからないかもしれないから…
     その時はあなたのほうがオルテガを助けてあげてね
     そうしたらあなたのことも好きになってあげるわ
     早くオルテガと会えると良いわね」

    彼女なりに気を使って励ましてくれたのだろう

  • 73二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:50:36

    (そうか…たしかにそうか
     父はもう俺の存在もわからなくなっているのかもしれないのか)
    元々、赤子の頃に生き別れた存在だ
    姿を見てもお互いにわからないかもしれないとは思ってはいたが
    その存在自体も彼の中にはないかもしれないのか
    ラダトームで名前以外を思い出せなくなっていたとは聞いたが…それはそういうことなんだなと
    今更ながらぎゆうは胸が痛くなった
    けれどこの妖精の言うように、それでも父を助けたい、そう思う

  • 74二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:52:18

    アレフガルドの地図に残った×印はあと2つ
    そのどちらかがおそらくルビスの使いが言っていたマイラなのだろう
    地図の東の中央と北方にそれぞれがあるようだ
    今は最南端といっても差し支えない場所にいるので、もう少し東へ進み、
    それから北上して先に東中央にある町に向かう方がいいだろう

  • 75二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:53:30

    船で東へ進む途中
    ぎゆうは久しぶりに強力な武器防具の気配がしてとある岩場に立ち寄った
    そこは特に宝箱も壺や樽も存在しないただの岩場だったが
    とうぞくのはなを使うとなんと6つも宝物があるという
    手っ取り早くレミラーマをするとあちこちで宝物の反応が出た
    その一つを調べてみるとぎゆうはどこか嫌な予感がした

    なんと!しんぴのビキニを見つけた!

  • 76二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:55:06

    魔法のビキニといい、なんでこんな装備があるのか理解ができない
    おそるおそる守備力を見てみると今、装備しているやいばのよろいよりも守備力が13も高い
    そのうえ、歩くごとにHP回復効果もある高性能
    これはさすがに装備しろと言われるかと覚悟したが
    「へえ、また守備力の高い装備ですね
     冨岡さんだと上昇守備力は13、伊黒さんだと上昇守備力は22ですか」
    しのぶの発言により、このしんぴのビキニもおばないが装備することになった

  • 77二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 21:56:27

    ぎゆうはしのぶの助け舟に命拾いをした…と感じた
    (まあ、胡蝶は何の気もなしにたまたま事実を言っただけだろうが)

    しのぶは特に興味のない顔をし続ける
    (あんなもの自覚の足りない誰かさんが装備しては危険ですからね
     …やいばのよろいくらいがちょうどいいんですよ)
    攻撃してきた相手にダメージを返すようなそんな鎧が

  • 78二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 23:13:26

    魔法のビキニよりも高守備力の装備が手に入れば水着姿から逃れられると思っていたおばないは
    よりにもよってそれがまた水着で落胆し、ぎゆうが装備しないのは不公平だと不満を持っていたようだが
    勇者は賢者と比べて重装備が数多くあるので戦力のためには自分が装備するのが一番だとしぶしぶ飲み込んだ
    すぐまた別の場所でグレートヘルムを見つけぎゆうの守備力はさらに高くなったのだからあきらめるしかないだろう

  • 79二次元好きの匿名さん25/11/03(月) 23:15:46

    そしてぎゆうの装備していた知力のかぶとはみつりが譲り受けることにした

  • 80二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 06:23:28

    東中央部にある×印は大きな湖の中央に浮かぶ島の真ん中にあった
    そして更にその島に存在する池の中の島という二重の島に町はあり、
    さらに町の中にも小さな池があって島があったのだった

  • 81二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 12:15:59

    保守

  • 82二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 19:43:47

    この町の名前はリムルダールというらしい
    探し求めていていたマイラではなかったかとがっかりするも
    となれば残る最後の1つの×印はほぼほぼマイラで確定だろうと気を取り直した

  • 83二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:33:41

    「お姉ちゃんたちも魔王を倒しに行くの?
     オルテガのおじちゃんとおんなじだね!
     おじちゃんは本当に強くて魔物の群れも一人で倒しちゃうんだよ!
     魔王も一人で倒すって言っていたんだ」
    やはり、このリムルダールの町にも父オルテガは訪れていたらしい
    このアレフガルドの地すみずみまで足跡を求めたのは正解だった

  • 84二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:34:44

    ぎゆうたちは宿屋のそばでそわそわしながら独り言を言う男が気にかかった
    「あー、心配だ
     宿屋に置きっぱなしの荷物…やっぱり持ってくるべきだったか
     オルテガさんから預かった大事なものだ
     何か間違いがあって捨てられでもしたらまずいよな…」
    「「「「!?」」」」

  • 85二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:36:24

    ぎゆうたちは大慌てで宿屋に飛び込むと部屋中を探索した
    だがその『荷物』は見つからない
    ここの宿屋の話ではなかったのか?と思いながら宿屋の入り口の裏手へまわると
    鍵で封じられたドアがそこにはあった

  • 86二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:37:24

    鍵を開け、中に入るとそこには宝箱が置いてあった
    高鳴る胸をおさえつつ、宝箱を開くと
    なんと!命のゆびわを見つけた!

    …?命のゆびわ?

    たしかに装備するとHPの回復するすぐれた装備品ではあるが
    これがオルテガの大事な荷物なのだろうか?

  • 87二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:39:01

    そう思ったぎゆうは宝箱の奥にさらに誰かの荷物があるのを見つけた
    …荷物の中に1冊の手記がある

    手記を読みますか?
    →はい
     いいえ

  • 88二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:45:45

    ぎゆうは手記をめくって中身を読んだ

    オレはどこから来たのだろう
    最近ここではない場所の記憶をよく思い出す
    記憶にある光景はここと何もかも違う
    活気があり多くの人々が暮らしている
    ただ魔物の脅威があるのは変わらないようだ

  • 89二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:47:00

    貼り忘れ

  • 90二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:51:16

    ラダトームを離れ一人で旅をするようになってから
    忘れていた過去の記憶がよみがえってくることがずっと増えた
    オレは根っからの戦士だったらしい
    記憶を失う前も長い旅をして日々戦い続けていた

  • 91二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:54:01

    ならば自分がやることは変わらない
    自分の選択が正しいと信じて成すべき事を成すだけだ
    他の誰かを巻き込むわけにはいかない
    みな魔物の脅威に疲れ切っている
    オレ一人でやらねばならない…

  • 92二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:56:51

    いまだはっきりと思い出せないあの人々は誰だろうか
    逞しい老人、優しそうな女性、そして生まれたばかりの赤子
    オレの家族だろうか、それとも恩人か何かだろうか
    家族だとしたらオレは家族ではなく戦いを選んだ男ということか
    …そうかもしれない
    オレならそうするだろうと思う自分がいる

  • 93二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 20:58:28

    だが今は悩んでいる暇はない
    大魔王を討ち滅ぼすその時までは、オレ一人で成し遂げてみせる


    まぎれもない、それはオルテガの手記だった

  • 94二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:09:47

    ぎゆうは黙って丁寧にその手記をしまった

    孤独に戦い続ける父
    仲間たちがいることの心強さを知っているぎゆうにとって
    自分こそが父の力となれる助けになれるとそう思った
    戦うことは好きなわけではない
    けれど自分に戦う力があるのなら大事な人のために戦いたい
    力がないのならその力を求めたい

  • 95二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:12:18

    このレスは削除されています

  • 96二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:14:15

    このレスは削除されています

  • 97二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:18:21

    使えるものは何でも使えと強力な武器防具がないかと求めようと思ったが

    「よし!これでぎゆうはメダルを80枚集めたので
     ほうびにドラゴンクロウを与えよう!」

    ともらった装備が

  • 98二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:19:38

    なんか直後に拾えてだぶついたり

  • 99二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:21:05

    だれも装備できない強力な武器を拾ったりした
    (まじんのオノは戦士専用装備)

  • 100二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:24:03

    戦力増強はうまくいくこともあればうまくいかないこともある
    あきらめずに歩を進めることが肝要なのだと信じて
    目的地マイラへとたどり着いた

  • 101二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:26:53

    マイラは独特の匂いと湯気がたちこめる村だった
    温泉地として有名らしく森の中にあるわりにはかなり人が多い

  • 102二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:30:16

    「もし妖精の笛があれば石像にされたルビス様の
     呪いをとけるはずなのに…」

    精霊のほこらでルビスの使いから聞いた封印された精霊ルビスは
    どうも石像にされてしまっているらしい
    ルビスの使いよりもやたらと詳しいこの男は何者なんだろうかといぶかしむ
    とはいえ、ルビスが封印された塔はここから近いらしく
    知っていてもおかしくはない…だろうか?

  • 103二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:40:12

    この村の道具屋の旦那はジパングという場所からやってきた
    そのうわさを聞いてまだほかにも上の世界からやってきた物がいたのかと驚く
    その道具屋に入ると何故か道具屋なのに「王者の剣」という武器の話題でもちきりだった

    「噂では王者の剣はオリハルコンというものでできていたそうです」
    「まいった!カンダタとかいう男に王者の剣だと騙されて
     ただのはがねの剣を買ってしまったのだ」

  • 104二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:42:46

    (なにやってるんだカンダタ…)
    (今度は詐欺で捕まったのでしたか…)
    (牢屋に入れられているのも納得だわ)
    (窃盗、誘拐、詐欺とまあよくもこれだけ悪事を働けるな)

  • 105二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 21:46:45

    「あなたたちは旅人ですか?
     ここの道具屋は2階です
     ジパングから来たっていう道具屋のだんなならこの上にいますよ」

    わざわざジパングからきてマイラで道具屋をしているとは…
    気になったのでせっかくなので会ってみようと2階へとあがる
     

  • 106二次元好きの匿名さん25/11/04(火) 23:11:51

    二階へあがると道具屋があった
    だが、どうにも内装が道具屋と呼ぶにはふさわしくない
    これはどう見ても鍛冶屋だ

    ジパングからやってきたという道具屋の主人に話を聞いてみた
    「私はもともと鍛冶師をやっていて故郷では武具を作っていました
     ですがある時…やまたのおろちという化け物が現れたんです」

  • 107二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 06:10:01

    ジパングの鍛冶屋の旦那…聞いたことがある気がする
    たしかそれは…
    「妻がそいつの生贄にされそうになって
     二人で命からがら逃げだしたんですよ」
    ああそうだ、たしかにそうだった
    鍛冶屋の若い奥さんがやよいの前の生贄に選ばれ
    そして夫婦揃って逃げ出したのだとそんな話を聞いたのだった

  • 108二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 12:36:36

    保守

  • 109二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 18:07:13

    「そのときに使い慣れた道具も
     先祖から受け継いだ家宝のハンマーもすべて失ってしまいました」
    まさに着の身着のまま何も持たずに逃げ出したのだろう
    ドムドーラで出会った元踊り子のレナのときもそう思ったが
    よくぞギアガの大穴を通って無事にこのマイラまで来れたものだ

  • 110二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 20:46:44

    「仕事道具がないと武具が作れないので今は道具屋をやっています
     こうしてなんとか妻を養えていますよ」
    命にかけても助けたいと思った妻と二人
    ささやかながら幸せな暮らしをしているようだ
    話を聞いてどこか安堵したような表情をするおばないにみつりは嬉しくなる

  • 111二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 20:47:59

    「せっかくだから奥さんにも会っていきましょう?」
    みつりの提案でこの道具屋の主人の自宅にも訪れる
    かなり大きな店舗の道具屋だったがその店舗とは別の自宅があるとは
    あの道具屋の主人はなかなかやり手らしい
    なんとか妻を養えているというのは謙遜のようだ

  • 112二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 20:49:45

    「生まれ故郷でやまたのおろちという化け物への生贄にされそうになって
     私たちは逃げ出しました
     そして気づけばこの世界に迷い込んでいたのです」
    この奥さんの話を聞いておや?と思った
    いつのまにか迷い込んでいた?
    どうも彼らはギアガの大穴を通ってきたわけではないのだろうか?

  • 113二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 20:51:36

    「私の夫は特別なハンマーを受け継ぐ古い鍛冶師の家の生まれ
     もしよかったらお店も覗いていってくださいね」
    にこやかに笑う奥さんだったが、本当なら夫に道具屋ではなく
    鍛冶師として仕事をしてもらいたかったのだろうなと思う
    自分を助けるために鍛冶師をつづけられなくなってしまったようなものなのだから

  • 114二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 20:53:23

    とはいえ、このアレフガルドの世界から自力で上の世界に行ってそのハンマーを
    取って来ようというのは彼女には土台無理な話だ
    自分たちと一緒にルーラで連れていってもよいが…この夫婦はもう
    恐ろしいジパングには帰りたくはないだろう
    いくらやまたのおろちはぎゆうたちが退治したからといって
    生贄にしようとしたジパングの人々への不信感は決して消えるものではないだろうから

  • 115二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 20:56:02

    「俺たちでそのハンマーとやらを持ってはこれないだろうか」
    ぽつりとつぶやいたおばないの声を聞き逃さずにみつりは言う
    「それは素敵だわ
     このマイラで鍛冶屋さんができればご主人も奥さんも喜ぶし
     …それにものすごい技術を受け継いでるご主人ならもしかしたら…」
    「この折れた剣をオリハルコンで修復することができるかもしれませんね」
    ぎゆうも仲間たちの意見に対してこくりと頷く
    一路ジパングへ

  • 116二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 20:57:14

    ジパングの奥まった家、やよいが生贄から逃れて隠れていた地下倉庫近くの家が
    どうもあの鍛冶屋の夫婦が住んでいた家らしい

  • 117二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:01:20

    中には一人の女性がいた
    今は彼女とその夫がこの家に住んでいるらしい

    「私の兄夫婦はオロチの生贄になりそうなところを
     命からがら里の外に逃げ出したのです」

    どうもあのご主人の妹のようだ
    そういえばどことなく顔も似ているような気がした

  • 118二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:03:10

    家の隅に今は忘れ去られて置きっぱなしになっていたハンマーがあった

    なんと!ガイアのハンマーを見つけた!

    こんなあっさり見つかるとは…

  • 119二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:04:28

    妹に聞いてみると
    「うちは代々鍛冶師の家系ですがその技術を受け継ぐのは男子のみ
     私は鍛冶はできませんし、私の夫も鍛冶師ではありません
     家宝とはいえ、すっかり使い道のないものになってしまいました」
    こっそりとこの妹に兄夫婦が遠い場所で生きていてこのハンマーを求めていることを伝えると
    大喜びして兄にハンマーを届けてほしいとお願いされた

  • 120二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:07:42

    ぎゆうたちはガイアのハンマーを手にマイラへと舞い戻る
    そして大急ぎで道具屋に向かった
    「ここは道具屋です
     どんなご用でしょう?」
    道具屋らしい仕事をしているご主人にぎゆうたちはハンマーを持ってきたと伝えた

  • 121二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:09:44

    「…え?ガイアのハンマーを持ってきてくれたですって?
     これはたしかにガイアのハンマー!
     しかしなぜあなたが?」
    道具屋の主人はたいそう驚いた
    ぎゆうたちは彼の妹に頼まれたのだと伝えた

  • 122二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:14:13

    「妹に頼まれた…?」
    自由に上の世界とこのアレフガルドを行き来している人間がいるとは普通は思うまい
    道具屋の主人はなおもいぶかしんでいたが
    「いや、些細なことは聞きますまい
     我が手に家宝のハンマーが戻ってきた
     その事実だけで十分です」
    と思い直したようだ

  • 123二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:17:09

    「ああなんと感謝すればよいか…お礼は必ずいたしましょう
     このガイアのハンマーは太古の昔、聖なる剣を鍛え上げたという伝説が残る
     我が家の家宝なのです
     きっとあなたのお役にも立てるでしょう」
    道具屋の主人…いやガイアのハンマーを手にした彼は鍛冶師と呼んだほうがいいだろう
    彼は力強くこぶしをにぎりしめる

  • 124二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:19:27

    そう言われて、ぎゆうはどうぐふくろから折れた剣を取り出すと鍛冶師に見せてみた

    「おや、その折れた剣は…」
    折れた剣をを見て鍛冶師の目が急に鋭くなる

  • 125二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:22:12

    「…この刀身の素材は私も初めて見ますが、しかし…
     なんという色、艶…そして輝き…!」
    心底、心が躍る様とはこのような状態だろう
    鍛冶師は食い入るように見入る

    刀鍛冶の里の職人たちもこんなふうに日輪刀に熱心に向き合っていたが
    この鍛冶師も負けず劣らずのようだ

  • 126二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:35:52

    貼り忘れ

  • 127二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:38:37

    「これは素晴らしい剣ですよ!
     …しかしそれがこんな真っ二つに…
     これでは剣としては到底使えませんね…」
    名品がその役を果たせぬことに心底がっかりしたようだ
    ぎゆうはさらにふくろからオリハルコンを取り出す

  • 128二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:40:59

    このレスは削除されています

  • 129二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:43:23

    「おや?その手に持っているのは…
     この石は…この色、艶…そしてこの輝き…
     間違いない、この折れた剣と同じ素材!
     …なるほどこの石を使って折れた剣を鍛えて欲しいと…」

  • 130二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:45:19

    「ええ、もちろんやらせていただきます!
     初めての素材でいきなりの挑戦となりますが…
     今こそ御恩を返す時
     我が家の伝統と誇りにかけてこの剣をよみがえらせて見せましょう!
     一世一代の大仕事です!!」

  • 131二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:47:44

    剣を鍛え直すには時間がかかる
    とりあえず明日また来てほしいと鍛冶師に言われ、
    ぎゆうたちはそういえばまだマイラの村をすみずみまで探索していなかったことに気づく

    この村は温泉で有名だというのでどんなところか見に行ってみることにした

  • 132二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:49:17

    村の高台に露天風呂があった
    どうやらここは混浴らしい
    …とはいえ、老人が一人入っているだけだったが

  • 133二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:53:52

    (水着という装備が逆に好都合となるとは)
    とおばないはそのまま湯舟に入っていく
    みつりは脱衣籠をちらりと見やり、服を脱ごうかと思った
    しのぶは
    (冨岡さんの分の水着もあるはありますけど…)
    と思いながらぎゆうを気にして見る

    ぎゆうは服のまま温泉に入った

  • 134二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 21:56:37

    「「「!?」」」

    (ちょ…嘘でしょう!?)
    (ええー…それありなんだ?)

    「何をしている冨岡…」
    「???
     伊黒もそのまま入っていっただろう?」
    「俺は水着なんだが…」

    だが先客の老人は服を着た少女がズカズカと入ってきても気にもとめないようだ

  • 135二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 22:00:05

    しのぶとみつりもそれならばとぎゆうの例にならってそのまま温泉に入る
    「…そろいもそろって…」
    おばないは頭を抱えた

  • 136二次元好きの匿名さん25/11/05(水) 22:04:45

    「お若いの
     露天風呂はどうじゃな?」
    →はい
     いいえ
    「ほっほっほ…そうじゃろうそうじゃろう」

    「思ってたよりはいい感じだわ」
    「まあ、入っているうちは案外と服を着たままでも気持ちいいですね」
    温泉を出たあとのことはあまり考えないようにした

    「…甘露寺、頼むから風邪をひいてくれるな」

  • 137二次元好きの匿名さん25/11/06(木) 06:05:49

    この露天風呂の向こう、脱衣所とは反対の方向をじっとぎゆうは見つめた
    なんだろう?何かとても気になる…
    そう思ったとき、頭の中で久しぶりに助言の声がした

    ぎゆうは温泉を出てそこを掘りだした

    「何してるんですか冨岡さん」
    しのぶに声をかけられても手を止めはしない

    なんと!ようせいの笛を見つけた!

  • 138二次元好きの匿名さん25/11/06(木) 12:22:54

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