【子世代ネタ・一応閲注】アスカ次男ssスレ【三次創作】

  • 1二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 20:58:56

    種運命・自由後のif創作。
    シンとルナマリア夫婦のアスカ家、何故かレイに似てる次男メインのssをゆっくり上げるスレです。
    たまにダイスでものごとを決めます。

  • 2二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 21:07:26
  • 3二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 21:31:55

    たておつです

  • 4二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 21:55:45

    立て乙です

  • 5二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 22:05:36

    立ておつ
    前スレでフラガ家と次男がキュピンする設定になったあたりコンパスかオーブで出会うイベントがあるかな

  • 6二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 22:42:35

    ■■■(前スレ189から続きます)

    幼年学校に制服はあるけど、式日でなければあんまり着ない。登下校の際に私服にベレーだけ被る人がほとんどだ。それも上級生になる程身に着けなくなっていく。

    今日は珍しく長男が早く出かけていった。なので長女は一人でベレー被って登校である。

    途中の道で、手を振っている同級生と行き合った。彼女たちは長女の元に来ようとして、びくりと体を震わせた。

    ああまたか。

    内心げんなりしながら、長女は友人たちを制してそのまま歩き出す。
    数歩行くと、後ろから忍び笑いが聞こえてくる。その中に、「またあんなカッコで」とか「短いなら短いで、かわいく見えるようにすればいいのに」みたいな、悪口とも言い難い言葉が混じる。
    髪は切りっぱなし、服は長男のお下がり。いつもの格好だ。

    コーディネーターは男女の能力差がほぼ無いと言っていい。だから選ばれるために女性が着飾る必要はない。ないのだけど、ないからこそなのか、何故か女性は女性らしくと女の子の方が拘っている感じがする。
    今ヒソヒソ言ってるのはそう言う女の子達だ。
    いいじゃんか、楽だぞ長男服。

    「あ、男に間違われた女」

    「なんだ、今日は兄貴と一緒じゃないのか。いいのか、さらわれちゃうぞ。ああ、さらわれないからいいのか」

    うるさいのが来た。
    いつもは長男と一緒だから、学校に入るまでは静かだったのにな。
    まあ別にどうでもいいけど。

  • 7二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 22:48:15

    「どうせ拐われないもんな」
    「拐うんならもっとかわいいのにするよなー」
    「男と女分かんないなんてゆーかいはんも節穴だよなー」

    なんかごちゃごちゃ言ってるけれど、長女は右から左へ聞き流していた。今それどころじゃないからだ。
    次男がもし今日も帰って来なかったら、おばあちゃんに聞いたら教えてくれるだろうか。
    実は次女あたり知ってるような気もする。
    おじいちゃんは教えてくれると思うけど、知らなそうなんだよなー。

    視線を感じて、前に目を向ける。もう学校が目の前だ。

    「……え」

    校門に、お人形が立っている。

    すごく綺麗なお人形、に見える、女の子。
    白いワンピースは裾の方だけ薄い紫で、袖口や襟元にリボンが結ばれていて。
    小さなパラソルも白いレースだ。
    さらさらの髪の毛はお嬢様結びで、紫色のリボンで結わえてある。
    肌にほんの少し色づくくらいのお化粧。口紅も淡いピンクでつやつやだ。
    そして、青紫色の目で、こちらをじっと見つめている。

    長女の周りにいた男の子や、後ろにいた女の子がざわついた。

    「えっ誰」
    「知らない」
    「見たことないよね?」

    いや見たことないわけあるか。

  • 8二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 22:52:25

    いや見たことないわけあるか。

    お人形さんがふわりと笑う。周囲から声にならない悲鳴が上がった。
    計算された笑顔だ。笑ってるとはっきりと伝わるのに必要以上に目も口も動かさない。
    ああ、本当にお人形さんだ。手足に糸がついてても驚かない。

    パラソルを閉じた人形は一歩踏み出す。
    自然に人垣が割れた。人垣――と言うほどに、生徒が集まっていた。

    歩き方が、きれいだ。
    一歩一歩、ゆっくりと踏み出す角度も歩幅も完璧だ。
    ゆらりと滑らかに動くのに、背筋も頭も微動だにしなくて。優しげに細められている目はまっすぐに長女を見ている。

    「おはよう」

    そう言って、もう一度そっとはにかむように笑う。長女だけに向けて、だ。

    背後から、周りから、今度は溜め息がこぼれる。
    長女の背中に羨望の眼差しが突き刺さっている、気がする。
    長女は声が出なかった。魂消た、ってこういう事言うのかもしれない。
    ねえ、何してるの。いやほんと何してるの。

    「あの、お姉さん、誰?」

    後ろの方から誰かが聞いた。
    その誰かをじっと見つめてから、お人形は苦笑した。

    「そう、お姉さん……男女の別がわからないのは節穴だと、君はそう言っていなかったか?」

    周辺の空気が一瞬で凍りついた。

  • 9二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 22:57:54

    何人かは言葉の意味を理解できておらず、戸惑っている。

    そんな中で、お人形――次男はさっきまでと同じ綺麗な足取りで、今話した男の子の前に立つ。

    「おはよう」

    「あ……あぅ」

    動転している男の子はまともに挨拶を返せない。

    「5年のアスカだ。君の同級生のアスカの兄でもある」

    「……ひっ!」

    目の前の人形のような美少女は、自分がウザ絡みしていた相手の保護者枠である。状況を理解した男の子は引きつった悲鳴を上げたが、次男はいたわるような手つきでその肩を軽くぽんと叩いた

    「どうか聞いて欲しい。間違われたのは、妹ではなく、俺なんだ」

    「え、え?」

    「家に侵入した誘拐犯は、下の妹達といる俺を見て、女だと考えた。だからその後から姿を見せた妹を、消去法で兄と……俺だと判断したんだ」

    ゆっくりと、言い聞かせるような優しい声で次男が語りかけるのを聞く男の子の顔が、なんか
    ぽうっとしてきているのは気の所為じゃない。
    いや待て次男なんかいい匂いするぞ!?なんか、香水?かなんかつけてる!!

    「君だったら、どうかな。男と女、間違えないって絶対に言える?」

    ターゲットの男の子と、その両サイドの子たち。一人ひとりに視線を合わせて、あくまで静かに次男が問う。男の子たちは顔を見合わせて、それから次男を見直して、ふるふると上目遣いに首を振る。赤い顔で。
    ヘビに睨まれたカエルなんだぞお前ら、何でそんなに幸せそうなのよ。

  • 10二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 23:03:52

    「そうだね。人は間違えるものだよ……。だけど、間違われた方に、何か罪はあるのかな」

    一転、次男は悲しげに眉を下げた。

    「君たちが妹にいろいろ言っていたのは知っている。でも今言った通り、妹は俺に巻き込まれただけなんだ。だから、何か言いたくなったら、これからは俺に言って欲しい」

    強く叱られたり、怒鳴りつけられたりしたなら、子供達も反発したかもしれない。
    しかし相手はただただ静かに、優しい声で、悲しそうに嗜めてくる、いい匂いのする上級生のきれいなお姉さん(男)である。

    「も、もう言わない!」

    入学間もない子供達に対抗するすべは無かった。
    一人が声を上げると、男の子達は総崩れになった。口々にごめんなさいを繰り返し、中には涙ぐんでいる子もいる。
    後ろの方にいたファッションリーダー女子達も、決まり悪げに口元を押さえたりしている。
    次男はそれぞれに笑いかけたり頭を撫でたりして、「謝れるのはとてもえらいね。でもそれは妹に言ってあげてくれ」とか抜かしていた。いや待て巻き込むなあたしは関係ない。

    「……ああ、そうだ」

    ふと、次男が何か思いついた様に顔を上げた。

    「君たちにこの誘拐事件の事を教えて『くれた』のは、誰かな?」

  • 11二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 23:14:09

    子供達が顔を見合わせて、一つの名前を挙げた。人垣のどこかがざわりと揺れた。
    次男は最初のワンテンポだけゆっくりだった。
    そっと子供達を押しのけ、次の瞬間には姿勢を下げて、ワンピースを手繰り寄せて走っていた。
    片手に日傘を構えて、踏み切り、塀に飛びかかる。
    硬質な音がした。
    そこを通って立ち去ろうとしていた人間の、進路を妨害する様に、その鼻先に日傘が突き立てられていた。

    「あっ……ぶないだろうが!」

    二、三歩後退り、喚いたのは、次男よりは大分背の高い少年だった。
    傘を塀に突き立てたまま、次男が目だけ動かして少年を見る。
    見ただけだ。別に睨んだわけじゃない。それなのに、少年は更に数歩下がる。
    その背が、少年よりも背の高い影にぶつかった。反射的に振り返った視線の先に、褐色肌の上級生。

    「懲りないねぇ、お前も」

    エルスマンは有無を言わさず少年の両手を拘束した。
    何か喚こうとした少年の、今度こそ本当に鼻に触れる程の位置に、ついと差し出される日傘。
    パンと言う乾いた音と風圧とともに、目の前が白いレースで塞がれる。虚を突かれ、たたらを踏み、尻もちをついて黙り込んだ少年を、冷たい目で見下ろしながら、次男はパラソルを肩に戻した。

    「俺だけならどうでもいいが、家族にちょっかいをかけるようなら話は別だ。お前はもう徹底的に心を折っておく必要がある」

    そう言ってから、思い出した様にパラソルにもう片手を添え、可愛らしく小首を傾げ、美少女メイクの顔で微笑んだ。

    「お覚悟、あそばせ?」

  • 12二次元好きの匿名さん25/11/14(金) 23:27:21

    パラソル差して冷たい目で見下ろす美少女(次男)だ…

  • 13二次元好きの匿名さん25/11/15(土) 06:34:03

    (コピーをミスって残り全文を消すと言うポカをやらかしました。お昼には書き直します許して)

スレッドは11/15 16:34頃に落ちます

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