- 1二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:19:58
東京、府中競馬場で行われた日本ダービー
ハードバージの猛追も一歩届かずラッキールーラが写真判定の末一着となった
競馬場に響くファンの歓声、どこからか聞こえる「マルゼンスキーが走ってたらなぁ」の声
帰り始める観客達の中、マルゼンスキーは独りスタンドで泣いていた
「大外枠でいい、賞金はいらない、他のウマ娘の邪魔もしない、力を試すだけでいい、日本ダービーに出させて欲しい」という懇願も届かずマルゼンスキーは日本ダービーに出走することは叶わなかった
「どうすればいいの…」マルゼンスキーは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、マルゼンスキーははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「イヤンまいっちんぐ…早く帰ってトレーニングをしなくちゃ」マルゼンスキーは目元の涙を拭いながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、マルゼンスキーはふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
スタンドから飛び出したマルゼンスキーが目にしたのは、入り口から溢れそうな程にまで埋めつくされた中山競馬場だった
そこかしこに横断幕が張られ、地鳴りのようにG1ファンファーレが鳴り響いていた
どういうことか分からずに呆然とするマルゼンスキーの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「マルゼンスキーさん、もう始まりますよ、そんな集中してなくても勝てるつもりですか?」声の方に振り返ったマルゼンスキーは目を疑った
「テ…テンポイントさん?」 「なんだよ、居眠りでもしてたのか?」
「ト…トウショウボーイさん?」 「ピエッ…ウマムスメコワイ…」
「カブラヤオーさん…」 マルゼンスキーは半分パニックになりながら電光掲示板を見上げた - 2二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:20:25
1枠1番トウショウボーイ
2枠2番トウフクセダン
3枠3番テンポイント
4枠4番シンストーム
5枠5番プレストウコウ
6枠6番ウチカワセイイチ
7枠7番グリーングラス
8枠8番スピリットスワプス
9枠9番メグロモガミ
10枠10番ホクトボーイ
11枠11番カブラヤオー
12枠12番カシュウチカラ
13 枠13 番テスコガビー
14枠14番エリモジョージ
15枠15番マルゼンスキー
暫時、唖然としていたマルゼンスキーだったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「走れる…走れるんだ!」
ゲートへと全力疾走するマルゼンスキー、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
数分後、第22回有馬記念が始まり、師走の冷たい空気は熱狂の渦に飲み込まれた
あと吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った - 3二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:20:38
バック・トゥ・ザ・ニホンダービー!!
- 4二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:21:05
- 5二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:21:21
- 6二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:21:30
日本ダービーじゃないんかい
- 7二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:21:37
どうせ夢なら7番くらいに入ればいいのに……健気すぎる
- 8二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:22:13
(文章そこで切らないと読みにくいし…)
- 9二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:22:18
- 10二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:24:31
何か6枠に内川おる…
- 11二次元好きの匿名さん22/05/02(月) 21:36:27
なんでそこまでやって定型の村田のところ適当にやるねん