- 1二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:04:56
- 2二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:05:39
逆に誰ならいない?
- 3二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:06:02
オンパロス気ぶり勢ファイノン!? 握手しようか
- 4二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:06:25
お前の恋路が知りたいよ相棒
- 5二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:07:15
- 6二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:07:35
- 7二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:08:02
まあ座れよ、とりあえずお茶とか飲む?
全部聞かせてもらうよ - 8二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:09:02
- 9二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:09:09
- 10二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:09:16
- 11二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:09:18
- 12二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:09:24
- 13二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:10:14
- 14二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:10:20
相棒、イカルンとは最近どうなんだい?
- 15二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:10:43
- 16二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:11:17
- 17二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:12:21
ライコスお前恋バナ出来るくらいの恋愛したのか!?
- 18二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:12:44
- 19二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:13:53
なんで君の話を聞きたいって声をスルーしてくんだよファイノン、お前の恋路を聞かせてくれよ
- 20二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:14:17
お前の話を聞かせろ
言わないならファイノンは不能ってサフェルさんが広めちゃうぞ? - 21二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:15:05
ファイノン…お前の同級生みんな美少女だろ…?
何かお前と浮いた話が出たりしなかったか…? - 22二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:16:11
(ファイノンの)恋のお話…聞かせて…?
- 23二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:17:34
- 24二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:17:45
君の親友モーディスと学友ヒアンシーの輪廻ってあった?
- 25二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:18:14
リュクルゴスの話がいいのかい? 最初からなかなか独特な道を行くね。
これは430872回目の輪廻の話_____たった一人のアンティキシラ人として、彼の市場価値は高まる一方だった。その流れは熱狂的で、「ライコスの冷たい肌に触れたい」「その笑みに口づけしたい」という民衆が後を絶たなくて……
最終的に民会で、リュクルゴスの所有者をオークションすることになったんだ。特にある都市国家の王が、その身分すら捨てて彼を買い取ろうとしたんだけど、もう少しで競り落とせるというところでいきなり暗黒の潮が攻め入って来たんだ! 今思うと、彼が珍しく危機感を感じ、管理者権限を行使したのかもしれないね。
他に聞きたい話はあるかい?
- 26二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:20:01
君の相棒、いや元相棒が言ってたよ
自分の恋路を話さずに他人の恋路ばかり話すつまらない人はもう相棒じゃないってさ
モーディスも呆れてたぞ - 27二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:21:08
自分の恋路を話さないと君の親代わりのアナイクスとアグライアの話を教えてもらうことになるぞファイノン
- 28二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:22:05
火種を背負ったその時から、彼だけの「自我」はもう生まれなくなってしまった
そうか、つまり自分のCPも語れなくなって... - 29二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:22:50
- 30二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:24:15
てかリュクルゴスの話あんまりコイバナってより人身売買の話って感じじゃないk…
- 31二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:29:25
あるよ!
これは9273855回目の輪廻___
メデイモスは普段からその身を躊躇いなく戦場へ向かわせるけど、一度彼がアポロ二ウス達友人とも会えず、30年ほどステュクスをさまよった輪廻があってね。それで彼自身の高潔な精神が折れることはなかったけど、今思うと後ろを振り返る余裕がなかったのかもしれない。日に日に負う傷が増える一方で、メデイモスの顔もどんどんと荒んでいった。医師たちも、多少遠巻きにしていたくらいだ。
でも、そんな彼にたった一人、物おじせずに近づいた人がいた。それがもうその時、庭を完成させ、エーグルを討伐し、天空の半神となったヒアンシーだ。彼女は天空の権能を使うと、太陽のような笑顔でこう言った。
「モーディス様、貴方の戦いに、たくさんの人が助けられています。けれど、自分を粗末にすることはしないで」
「……どうせ治る。そのための不死だ。貴様も限りある物資を、俺のために使う必要はない」
そう答えた声は凍えていたよ。そんな彼に、けれど、ヒアンシーはにっこりと笑ってこういった。
「なら、私が代わりにあなたを大切にします。あなたの怪我を、傷を、モーディス様がどう拒もうと、絶対に労わります。それが私のやりたいことだからです」
そうして、何度はねのけようと、きちんと叱り、労わり、慈しむようにそっと触れた彼女に、彼もだんだんほだされ、少しずつ気を許し、柔らかい顔をするようになったんだ! 最終的にエーグルとニカドリーの、かつて争ったはずの二国は、彼ら二人により併合され、女傑と君王の、華々しき英雄譚が語られるようになったよ! 彼らはともに血を浴びて戴冠するクレムノスの風習を覆し、オクヘイマと栄誉ある同盟を結んで火を追う旅に協力してくれたんだ。
- 32二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:32:22
精神状態が異常だ
ヒアンシーに診せないとまずいのでは? - 33二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:33:22
ガンスルー決め込んでて草
ところでなのの話ある?相手は誰でも - 34二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:34:00
医師は!?はやく医師を呼んでくれ!!
- 35二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:36:09
HKS!暴れるな救世主!ヘリオスを放せ!
- 36二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:42:20
沢山素敵な人はいると思うけど、彼らと恋をするというのはなかなかぴんとこなくて……ごめんね、うまく答えることができないかもしれない。もしかしてお熱いものは4億の火種で十分だって事かな、ははは!
アナイクス先生とアグライアのお話は、樹と蝶のお話にも書かれているけれど……じゃあ今回は趣向を変えて、彼らが徹底的に敵対したお話をしようか。
これは22736415回目の輪廻______
樹庭が火を追う旅にとんでもなく反対し、アグライア達の勢力とものすごく敵対していた時の話だ。いつ奪われるか分からない火種を野放しにしておくのは危ないからと、アナイクス先生は無理やりその身に理性の火種を宿されていた。まあ彼の性格的に、火種を宿したことはこれっぽっちも気にしていなくて、むしろ研究に使えると喜んでいた節はあったけど……そして樹庭側もそれを多少後悔していた節はあったけれど。その時は暗黒の潮の勢力も強くて、三つ巴の戦いに、樹庭も、もちろんアグライアもひどく疲弊していた。まだ精神がそれほど摩耗していなかったころだから、一層堪えたのかも知れない。ある日、アグライアは疲労のあまり、ぼんやりと護衛も付けぬまま、オクヘイマの道をぼんやりと歩いていたんだ。するとぶつかったのが、たまたま潜入に来ていたアナイクス先生。彼らはなんと互いに意気投合し、恋に落ち、また会う約束をした。けれどアナイクス先生は秘密をばらせないし、アグライアは久しぶりにのびのびと羽を伸ばせる場所に浮かれて、アナイクス先生の素性を調べることもしない。誰にも知られぬようひっそりと逢瀬をしていたけれど、ある日突然、樹庭のとある賢人に二人の逢瀬がばれてしまって、アナイクス先生は呼びだされた。これはいい機会だと、賢人をやめる決意を固めた先生に、差し出されたのは縛られて泣きぬれているアグライアと、一本のナイフで______
他に話してほしいものはあるかい?
- 37二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:44:30
お前にコイバナが無いのならこれから作りに行くぞ相棒
- 38二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:50:17
なのかさんの話か……。
これは、トリスビアスが、名前も知らない、けれど確かに助けてくれた誰かに、初恋をした話だ。
彼女は外に出て、千人に別れてからも、ずっとその面影を探し続けていた。もちろん彼女にとって火を追う旅が最優先事項で、それをないがしろにすることはなかったけれど、彼女にとっての英雄はずっとなのかさんの話をしていたんだ。けれど日々は残酷で、黄金戦争によって次々と「彼女たち」は旅立っていく。ひとり、ひとり、また眠るように人形になって、とうとうとある一人が目を閉じようとしたその時_____かすかに、小さな泣き声と、ぎゅっと自分を抱きしめたような感触を感じたらしい。そのトリスビアスは心から嬉しそうに笑って、名もない誰かに、「また明日」ってお別れしたそうだよ。
- 39二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 20:50:47
モーディスとキャストリスの話を詳しくお願いします
- 40二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 21:32:39
4奥の火種で十分だ←ジョークのつもりかこいつは
- 41二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 21:36:32
ファイノンとキュレネの話を教えろ
- 42二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 21:46:15
もちろんさ!
これは12098回目の輪廻、確かキャストリスさんが最後までエイジリアの皇女を務めていた時の輪廻だ。
最後まで耐えながらエイジリアの滅亡までを見届けたキャストリスさんは、その反動かいつもの輪廻よりひとと接することを極端に拒絶するようになってしまって……タナトスを探す余裕もなく、部屋でただ涙ばかり流していた。そこで、アグライアの指示で、ただ一人彼女の手に耐えられるメデイモスと一緒に、ステュクスを探すことになったんだ。最初は彼の顔が怖いこともあって、なかなか打ち解けずにいたのだけれど、ステュクスを彷徨うクレムノス兵に縋られたり、ゴルゴー様に激励されたりするうち、互いの心の葛藤を理解し、少しずつ距離が縮まっていったらしい。奥手な二人は、結局最後まではっきりと言葉を交わすことはなかったよ。でも、ボリュシアと会い、死の半神として新たに誕生するとき、吹きすさぶ暴風の中で、必死にキャストリスさんを探していたメデイモスに、ほんの幽かに笑ったキャストリスさんが、
「これでさようならです、メデイモス様。……けれど、もし、再創世の果て、貴方と再会することができたのなら____その時は、何も考えず、私と抱擁をしてくださいませんか」
って、一輪のアンティリン花とともにそう伝えたらしいよ!
- 43二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 21:56:59
ありがとうありがとう……尊……
- 44二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 22:58:22
開拓者と丹恒の話はあるかな?
- 45二次元好きの匿名さん25/11/19(水) 23:50:49
- 46二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 06:38:36
キャストリスとモーディスが聞きたいな
- 47二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 08:15:39
イカルンと誰かの話とかあったりしない?
- 48二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 08:54:31
セネカ殿の話を何卒…
- 49二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 10:36:45
ナヌークによるカスライナへのいちべチュ〜もあったよね。あれは熱烈だったなぁ
- 50二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 10:58:30
ケリュドラとセイレンスの話もあるんだろうか
- 51二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 17:20:10
樹庭の友愛の館にあったら人気殺到しそうだな
- 52二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 17:59:15
一度話したから、他の人の話を優先させるね。すべて話し終わって余裕があったら話すよ!
じゃあイカルンと、不思議な大地獣の話をしようか。相棒もよく知ってる、あの小さな大地獣だよ!
これは、35回目の輪廻___
相棒がいないことで、アナイクス先生は自分で卵を孵化させ、興奮しながら育て、一挙手一投足を記録しては高笑いしていた。何やら様子のおかしい先生を教育に良くないと思ったのか、ヒアンシーさんが彼をイカルンから引きはがしたことがあってね。抵抗するアナイクス先生をよそに、彼らはすくすくと育ち、親交を深めていった。体が重いとこぼした大地獣にショックを受けたイカルンがダイエットしてムキムキになったり、ムキムキイカルンにより一層ほれ込んだ大地獣が、リンゴで出来たヘルシーな赤土をプレゼントしたり、微笑ましいやりとりをしていたよ!
- 53二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 18:53:32
セネカさんの話かい? 彼女は遠巻きに見ていただけだから、詳しいことはあまり知らないけれど……
確か1092837回目の輪廻、珍しくカイザーの祝宴で酔っぱらったラビエヌスさんを片隅で膝枕して、本当に呆れた!とか、これだから脳筋は困るわ!! とか、怒った様子で次々と酒を流し込んでいてね。
けれど、ふと、静かな、慈しむような顔になって、うなされたラビエヌスさんの鎧をそっと外し、
「……まあ、それもきっと、あなたの良い所なのよね」
と、そっと優しく額を撫でていたことがあったよ。
翌日何もかもさっぱり忘れたような様子のセネカさんに、ラビエヌスさんは、おぼろげに覚えていたのかな、おろおろしながら言葉を探していた。やたらと照れているラビエヌスさんに、セネカさんはそっとため息をつき、「何?コソコソして。あなたのその小さな脳みそで考えていることなんてたかが知れているから、さっさと話したらどう?」と言い放った。その挑発に簡単に乗って、ラビエヌスさんはセネカさんのあの夜を、夢だと勘違いしたらしい。結局最後まで彼らが分かりあうことはなかったけれど、セネカさんはその夜のことを最後まで覚えていたし、ラビエヌスさんが最後に放った言葉は、「カイザー」でも「栄光を」でもなく、「頼む、セネカ」だったらしいよ!
- 54二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 19:09:28
ありがとう…それしか言う言葉がみつからない…
- 55二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 19:10:58
アポロニウスとヴァージニアの話を……
- 56二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 19:18:56
ケラウトルスさんの話はありますか……!
- 57二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 22:08:07
ファイノン本当に詳細まで覚えてるんだね⋯すごいね
王の翼アナイクスと賢人メデイモスについて是非⋯! - 58二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 22:46:33
カイザーとセイレンスさんの話か……何度か見たけれど、いつも悲恋になってしまうのは心が痛むよ。
これは7981回目の輪廻、セイレンスさんが最初に会ったのがカイザーではなく、名もなき水琴だった時の話だ。
宴などないのだと期待を裏切られ、失意のセイレンスさんは、スティコシアの惨劇を一つの詩にし、水琴の調べに乗せて世界を放浪していた。あてどもなくふらふらしていたのに出くわしたのが、人身売買の組織だ。いくらアグライアの金糸だって、オクヘイマの外まで伸ばすことは出来ないからね。たった一人の生き残りのセイレーンに組織は高い価値を見出し、あの手この手で彼女を攫って我が物にしようともくろんだ。本来彼女の身体能力なら彼らを倒すことは分けないのだけれど、自暴自棄になっていたセイレンスさんはろくに抵抗もせず闇のオークションで売られた。それを素晴らしい交渉術で闇オークションごと壊し、買い取ったのが、アグライアの温情によって秘密裏に追放されたカイザーだ。彼女自身も、帝王として最後まであれなかったこと、また織り手の情により最後までカイザーたれなかった事をひどく悔いていた。まるで運命のように巡り合った彼女たちは、お互いの傷を埋めるように暗黒の潮の隙間を縫って各地へ旅をし、いくつもの詩と物語を語る。彼女たちが訪れた国の人たちは、口々にその詩をうたい、その美しさはオクヘイマまで轟き、オンパロス中が夢中になったそうだよ。
- 59二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 22:59:30
アポロ二ウスさんとヴァージニアさんか……彼女たちを間近で見たのは一番最初の数回分の輪廻だけになってしまうね。
確か7回目の輪廻、僕が火種をすべて受け入れ、暗黒の潮を僕一人の手で防いでいた時があってね。その時、彼女たちは何も憂うことなく、オクヘイマで幸せに結婚をしようとしていたよ。けれど、その結婚をよく思わない人がいた。クレムノスの王、君たちの知るオーリパン王、のお父上だ。彼もまた、血を浴びて戴冠し、戦で華々しく散ることに美徳を見出す人だった。クレムノスの教育も、また彼を冷たい人物にさせたのだろう。あんなか弱い、戦士の風上にもおけない者とクレムノスの女が結婚するなど何事だと、王は激怒し、クレムノスへヴァージニアさんを連れ戻そうとした。もちろんカイザーだって己の部下がクレムノスに連れていかれることはよく思わない。彼女たちの結婚が、本人の予期せぬところで戦争の火種となるところだったんだ。その騒動を耳にしたアポロ二ウスさんは、単身クレムノスに乗り込むと、躊躇なく己の頬を小刀で傷つけた。己は確かにニカドリーの傘下の兵士と比べれば、その力は取るに足らないものかもしれない。けれど、彼女のために自らを貫き、幸せにするための覚悟は誰にも負けないと、王の御前で啖呵を切ったんだ! 王は驚愕し、ゴルゴーはその覚悟を気に入り、見事ヴァージニアの嫁入りが決まった。それをきっかけに、クレムノスとオクヘイマは少しずつ国交を回復させたんだよ。アグライアの織った婚礼服を着て、幸せそうに笑うアポロ二ウスさんとヴァージニアさんは、見たことがないほど美しかったよ!
- 60二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 23:04:21
流石クレムノスの女…かっけえ……
- 61二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 23:06:04
てえてえ……
- 62二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 23:27:45
ケラウトルスさんか……少し苦い話になってしまうけど構わないかい?
これは71264回目の輪廻。彼はメデイモスの直接の配下だけど、同時にクレムノスのヘタイロイの中で特に信頼されている五人のうちの一人だ。そのケラウトルスさんの他のヘタイロイ、五人の中の一人に、ケラウトルスさんとよく稽古をしていた勝気な女性がいたらしい。その人も深くクレムノスの文化を振興し、稽古のない夜はケラウトルスさんの部屋でザクロのメーレを口にしながら、月を見て二人、伝統や制度について語り合うこともあったそうだよ。
けれどそんな二人に、転機が訪れる。ゴルゴーの崩御と、オーリパン王の狂気だ。ケラウトルスさんはゴルゴーの意思を尊重し、メデイモスを探そうと決意した。その時に勝気な女性に、一緒に王子を探す旅に出ないかと、貴方がいれば心強いからと、誘いかけたらしい。けれど、彼女は断った。彼女はまだニカドリーを諦めきれなかったし、優しいオーリパン王があそこまでの行動を行うのなら何か理由があるはずだと、王を信じたいと言ったらしい。交渉の決裂した二人は、そのまま別れてしまった。
そして数年後、成人したメデイモスとオーリパン王を弑逆しにクレムノスへと戻ったケラウトルスさんは、とある名簿を見つけてしまう。それは、オーリパン王によって誅殺されてしまった人々のリストだ。震える手でページをめくると、その名簿の最初の数人、その中に彼女の名前があった。罪状は反逆。ケラウトルスの脱走に気づいたオーリパン王は、彼を包囲する兵隊を作り上げた。彼ら先遣隊が行かないよう、必死に止めていた彼女は、最終的にその先遣隊と剣を交わし、ヘタイロイに恥じぬ奮闘で数日間その兵を一人で足止めしていたらしい。剣で貫かれた彼女に墓碑はない。あるのは反逆者の汚名と、引き回しにされ斬首されたという記録だけだ。彼女はケラウトルスに誘われたその時から、きっと追手が来ること、それを足止めすることを決意していたのだろうね。
ケラウトルスはその書類をそっと元に戻し、女性との思い出を誰にも口にすることはなかった。メデイモスにもね。その輪廻、彼は月の見える日になると、メデイモスに休暇を貰い、二切れのザクロとメーレを買って、ぼんやりと見上げながら夜を過ごしたらしいよ!
(今日はここまで)
- 63二次元好きの匿名さん25/11/20(木) 23:34:38
何気に知人の馴れ初めペロッと暴露してるのバカ面白いな
- 64二次元好きの匿名さん25/11/21(金) 00:18:19
ありがたやありがたや
- 65二次元好きの匿名さん25/11/21(金) 06:47:36
アグライアとサフェルの話は……
- 66二次元好きの匿名さん25/11/21(金) 11:42:17
ココボ3世の話ってある?
- 67二次元好きの匿名さん25/11/21(金) 19:04:42
記憶力は頑張って鍛えているよ!
アナイクス先生とメデイモスの話かい?……ああ、この輪廻ではアナクス先生、だったね。彼らは樹庭で、同級生として初めて出会った。元々ある伝統を疑問視するところや、自分の頭でしっかりと考える性格は、互いに気の合うものだったらしい。どんどんと友好を深めた二人は、いつも一緒にいた。けれど、ある日突然アナクス先生が、何を告げるでもなく樹庭を去ってしまったんだ。メデイモスはショックを受けたけれど、またいつか来る再会の時を信じて、樹庭の賢人になることを選んだ。彼の書いた書籍は信用に足るものとして、高い評価を得ていたよ。そして、再開の日は訪れる。この輪廻では樹庭はオクヘイマに友好的で、クレムノスと同盟を組むために共同戦線が張られていたんだ。けれどアナクス先生の技術によって巨大化したクレムノスは、もはや穏健という手を取れずにいた。かつての黄金戦争すら彷彿とさせるほど、血で血を洗う戦いは数百年に及んで続き___メデイモス率いる連合軍は、アナクス先生がリーダーのクレムノス軍をようやく降伏させた。あわや処刑というところまでいったけれど、民会で大量のブーイングを制し、メデイモスが彼らを説得した。アナクスの技術はオンパロス髄一で、失うには惜しいこと、また彼の学生時代の話が、ただひたすらに暗黒の潮の脅威を憂うものであったこと。それらを口少なく、けれど確かな実感を持って言ったんだ。メデイモスがそういうのであればと民会で、アナクス先生はオクヘイマの傘下へと入り、軍の拡張に力を注ぐようにと合意が出た。彼らは最後まで気を置けない悪友と____それからほんのわずかの、痛みと懐かしさを持った相手である互いと共に、背中を合わせ暗黒の潮と戦い続けた。オクヘイマの一番長い昼は、彼らによって作られたんだよ。
- 68二次元好きの匿名さん25/11/21(金) 21:36:05
ハートヌスの話が聞きたい
- 69二次元好きの匿名さん25/11/21(金) 23:09:48
よければダミアノスさんの話を聞かせて欲しいな
- 70二次元好きの匿名さん25/11/21(金) 23:10:52
相棒とキャストリス
- 71二次元好きの匿名さん25/11/22(土) 07:18:42
クレメンタインさんはないかな?
- 72二次元好きの匿名さん25/11/22(土) 17:05:16
保守
- 73二次元好きの匿名さん25/11/22(土) 23:56:22
アグライアとサフェルさんの話? それじゃあ、キュレネの手紙にもあった、無垢な少女と、ドロスの女皇の話をしようか。
取引によって行動を共にするようになった二人は、どんどん親交を深めた。服装に頓着のなかったサフェルさんに眉を顰め、一式を織ったのはアグライアだったよ。けれど、世界は残酷で別れの時が訪れる。サフェルさんがミハ二の秘密を知り、世界ごと騙す嘘をついたんだ。サフェルさんはお別れの言葉もないまま、一人旅立っていった。アグライアは協力相手であり、育ての親の様でもあったサフェルさんが何も言わず去って行ったことにとても傷ついた。けれど、オクヘイマの民を思う気持ちもあったから、サフェルさんが中心だったドロスの人々を導き、火を追う旅に参加したんだよ。そして時は過ぎ、遂に再創世の日を迎えようとした。その時創世の渦心に赴いたのは僕とトリノン先生で、アグライアは……前の輪廻の僕と、一人で戦ってくれてたんだ。けれど、力は叶わなくて、なすすべなくその凶刃に倒れてしまった。去って行ったフレイムスティーラーに追いすがるも、その手は力なく落ちる。これで終わりかと、アグライアが唇を噛み締めていると、一人の女性が彼女の前に現れた。浪漫の金糸の権能を失い、嘘が暴かれる危険性がなくなったサフェルさんが、隠れていたその身を現したんだ。ぐっと唇を噛み締めて、サフェルさんは黎明のミハ二の中、ひっそり問いかけた。
「ねえ金糸のお嬢ちゃん、交渉があるんだけど」
「……なんですか」
アグライアは声を絞り出した。その声に、サフェルさんはぎゅっと手を握り締める。
「……こんなこと、不誠実だって分かってる。ろくに何も言わないで、あんたをこんな所までほっぽりだしてさ……ねえ、アグライア」
サフェルさんの声は、涙で震えていたよ。
「あたしのこれから、再創世までの一生を、あんたにあげる。だから、あんたの一生もあたしに頂戴」
「……あまりに安いですね」
アグライアは微かに笑った。
「そんなのでは対価になりません。私は、オクヘイマの指導者で、浪漫の半神です。持っていくのなら、一生なんて言わないで。再創世の果て、西風の吹く場所で……今度は、最後まで一緒にいてください。セファリア」
そう言って、彼女たちの、最後の会話は終わった。この輪廻では最後まで、黎明のミハ二が煌々と、オクヘイマを照らしていたよ。
(今日はここまで)