- 1二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 14:28:59
- 2二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 14:30:08
- 3二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 14:32:27
- 4元イチの狩人25/11/23(日) 14:51:00
スレ立て感謝!!
- 5二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 14:58:42
10まで埋め
- 6二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 15:22:46
うめ
- 7二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 15:35:48
スレ立て乙
- 8二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 15:37:24
うめ
- 9二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 15:39:08
3本の3本目
- 10二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 15:40:29
宇宙は空にある 聖歌隊
- 11二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 16:11:41
前スレの続き
先生がシッテムの箱にログインすると、顔を涙で濡らしたアロナが駆け寄ってきた。
「ぜんぜーー!」
“アロナ、1回落ち着いて!”
先生はアロナを落ち着かせる。
「うぅ、先生すみません、私、」
“いいんだよ、こうして私は無事なんだし。”
先生はアロナを慰め、その場を収めた。
“それよりもここは、ヤーナム医療学院の自治区でいいんだよね?”
「それが、ここに来てから通信がうまくいかなくて、」
“外部との連絡は不可能か、、。”
「どうかされましたか?」
先生が戻ってくると、ユリエが聞いた。
“どうやら外部との連絡が取れないみたいなんだ。”
「それはおそらく儀式のせいでしょう。彼らの目的は神との交信です。それによって通信が阻害されても不思議ではありません。」
“なるほど。”
「では先生、早速ヤーナムに向かいましょう!」
ユリエは診療所の重い鉄の門を開けた。 - 12二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 16:30:02
「いつもはこの通りも賑わっているんですけどね〜」
ユリエは笑いながら先生に言う。
“これも獣の病、のせいなのかな?”
「うーん、それもあるんでしょうけど、ちょっと先生、あの家に聞き込みしてみてください。」
“聞き込み?”
先生は言われた通り、灯りの灯っている家の扉を叩いたが、
“すいませーん。わたしは”
「帰んなよそ者。あんたに話す言葉はないよ。」
門前払いされた。
“………”
「これがヤーナムの市民の癖なんです。悪く思わないでくださいね。」
“………そっか。”
先生が言葉に詰まっていると、路地から音が聞こえた。
「獣……追え……」
“人がまだ外に?”
「…先生、下がってください。」
“? どうして?”
「あれは人ではありません。『獣』です。」
ユリエの言葉が終わるのとほぼ同時に、それは姿を現した。
その見た目は他の地区の住民と変わらないが、その目はうつろで、まるで物語のゾンビのようだ。
「見つけたぞ!獣だ!」
“ちょっと待ってください!私たちは、”
「無駄です。彼らはすでに獣の病の患者です。」
“じゃあどうすれば!”
「簡単ですよ。」
ユリエは自らの武器を取り出し先生に言った。
「彼らを沈静化しつつ、この場を切り抜けるのです。」
- 13二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 16:42:40
雅羅馬アトっていう元ミレニアム生で最新の科学でも治らなかった重病を治すためにヤーナムに転校した卒業生と出会ったりしそう
- 14二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 16:46:40
ユリエの戦い方はまさに『華麗』だった。
その右手の杖で敵の動きを止め、左手の霧を出す武器で獣を沈静化させる。先生が戦いを見ていると、ユリエが先生の腕を掴んだ。
「今のうちです!」
ユリエは一瞬の隙を突いてその場を抜けた。
“ハァ、ハァ、ハァ、”
「ふぅ、ここまでくれば大丈夫でしょう。」
“あれは一体?”
「あれが『獣の病』です。彼らは自分を獣とは思わず、回りの人々を本能のままに襲う。」
“あれも、メンシス学派の仕業なの?”
「……はい。残念なことに。」
先生は怒りを覚えた。メンシス学派は生徒に傷をつけるだけでなく、人々を争い合わせていたのだ。
“なんてことを……!”
「ですが先生、この状況を打開する方法があります。」
“それは?”
「メンシス学派の儀式をやめさせることです。そうすれば獣の病はなくなり、私たちの仲間ももとに戻ります。」
- 15二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 17:08:14
「さて、ここからは下水道を使いましょう。」
“下水道?”
「今、聖堂街につながる唯一の橋は閉鎖されています。まだ無事な人々を保護するために。」
“なるほどね。”
「あ、あのっ!」
ユリエと先生がルートを話していると、後ろから中等部あたりのリボンの少女に話しかけられた。
“………誰?”
「いきなりすみません!あなた、先生なんですよね!」
“そうだよ?”
「お願いです!私の姉たちを探して下さい!」
“お姉さんたち?”
「私の姉たち、1人は狩人なんですけど、二人とも帰ってこないんです。私、不安で、」
「それは大変でしたね。」
“分かった。お姉さんたちは必ず見つけるよ。”
「…!ありがとうございます!」
リボンを付けた少女は頭を下げた。
“それで、君とお姉さんたちの名前は?”
少女はハッとしたような顔をして
「あ!私まだ名乗ってなかったですか?ごめんなさい!私の名前は神音リリ!狩人のお姉ちゃんが神音コイで、もう一人が神音ラオお姉ちゃんです!」
“分かった。2人の特徴は?”
「コイお姉ちゃんはシスター服で、ラオお姉ちゃんは赤いブローチをしています!あ!あとこのオルゴールを渡しておきます!」
“これは?”
「これは私たちの好きな曲のオルゴールです!いつもは持っていくのに、今日は二人とも忘れて行ったんです!」
“分かった。届けておくよ。”
「お姉ちゃんたちを、よろしくお願いします!」
こうして先生とユリエは下水道に向かった。少女の依頼がどこにいくかも分からぬまま。
- 16二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 18:10:13
先生とユリエは下水道に向かった。
“こっちの道は獣化した人が少ないね。”
「なぜでしょうか?私が来る時に狩ったとはいえ、この数は少なすぎます。」
ユリエが不思議に思いながら歩いていると、
突如、ユリエが先生を庇った。ユリエの腕にナイフが突き刺さる。
「ぐっっ!」
“何!?”
「チッ!仕留め損なったか。このババアも腕が鈍ったね。」
下水道の上から声が聞こえた。
「やはりあなたでしたか、羽鳥イリン!」
ユリエに名前を呼ばれた生徒、羽鳥イリンは先生たちの前に姿を現した。
“ユリエ、傷が!”
「大丈夫です。この程度。」
ユリエが輸血液を体に突き刺すと、傷はみるみるうちにふさがった。
“それは?”
「それがヤーナムの『血の医療』だよ。アンタが先生だね。」
「気をつけてください先生。彼女は羽鳥イリン。『狩狩人狩り』と称して狩人を襲う危険人物です。」
「危険人物?ハッ。確かにアンタら医療協会から見たら私は危険だろうさ。けどね。私たちは忘れちゃいない。アンタら医療協会が旧市街やらにやってきたことを。」
“旧市街?”
「アンタ、先生だね?なんでこんなヤツといるかは知らないが、早くこの街を去りな。」
“それはできない。私は『先生』だから。”
「アンタとんだ馬鹿だね。いいさ、力ずくで!」
羽鳥イリンが戦闘態勢を取る。その瞬間、先生の意識は暗闇に落ちた。
「味方を気絶させるとは、さすが医療協会だね。」
「やめてくださいよ。褒められてもうれしくありません。」
「……そいつ、どうするつもりだい。」
「夜を終わらせる協力をしてもらいます。」
「それは、ヤーナムのためか?」
「いいえ、人類のためです。」 - 17二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 18:18:20
先生ガチ恋勢の愛寺さん(アデーラ)
いやでもこの世界線だと会うのか?
人攫いに連れてかてヤハグル行くスキップないだろうし、ヤーナム市街で襲われてるのを助けるとか? - 18二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 18:29:18
先生が目を覚ますと、そこはヤーナムでもない見知らぬ場所だった。
“ここは? そうだ、私は!”
「目が覚めたようだね。狩人以外の人がこの夢に入るのは初めてだよ。ようこそ、狩人の夢に。」
車椅子の生徒が話しかける。その服装はヤーナム出会った人々のものより古く見える。
“…君は?”
「私は……弔ルマ。君たち狩人の、助言者だ」
“ありがとう、私は先生だよ。”
「しかし、なぜこの夢に入ることができたのかね?」
“少し前、夢にお呼ばれされたことがあってね。”
「夢に縁のあるものだったか。今宵は月も近い。獣狩りは、長い夜になるだろう。もし獣が君の手にあまり、大きく恐ろしいのならば、聖杯を求めるとよい。今は旧市街にあると聞くが、、」
“それはどうして?”
かつて多くの狩人がそうしたものだ
聖杯は神の墓を暴き、その血は狩人の糧になる
…聖体を拝領するのだ…
先生はそこで目を覚ました。
- 19二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 18:44:32
“………ここは?”
「目を覚ましたのですね。あなたはイリンに気絶させられたので、私がここまで運んだのです。」
“イリン…そうだ!ユリエは大丈夫なの?”
「大丈夫です。血の医療のおかげですね!」
ユリエは先生に刺された場所を見せる。その傷は、最初からなかったようにふさがっていた。
“血の医療って?”
「ああ、説明していませんでしたね。血の医療とは、ヤーナムに伝わる特別な医療です。あなたの傷を治療したのも、私たちの血の医療の力なんですよ。」
先生は納得した。確かにそんな力があるなら、ヤーナムは医療学院と呼ばれるだろう。ふと、先生は夢の話を思い出した。
“そうだ、弔ルマって知ってる?"
瞬間、ユリエの纏う雰囲気が変わった。
「先生、その名前をどこで?」
“夢の中で会ったんだ。”
ユリエの雰囲気がもとに戻った。
「はあ、驚きました。先生がイリンの仲間なのかと。」
“どういうことかな?”
「弔ルマは、かつてヤーナム医療学院で最初に狩人となった人物です。イリンはかつてその仲間でした。」
“なるほどね。だから私がイリンとつながっていると。”
「もう疑いは晴れました。さぁ、先に進みましょう。この橋を渡り、地下墓を越えれば、聖堂街です。」
- 20二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 18:52:41
青ざめた血の話したらさらに疑われそう
- 21二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 18:56:14
- 22二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 20:23:50
“ちょっと待って、私たちは”
「獣に語るべき言葉などない。」
その生徒、神音コイは先生の言葉を遮り、散弾銃を放った。
「先生危ない!」
それはユリエによって防がれた。
“ユリエ!彼女を正気に戻す方法はないの!?”
「取りあえず抑え込めるだけ抑え込んでみますが、なかなか厳しいかと。」
「二匹目の獣はなかなかやるらしいな。かりのしがいがあるというものだ。」
「先生は彼女をもとに戻す方法を探して下さい!」
ユリエは振り下ろされた斧を躱し、コイを杖で殴る。
先生はコイを止める方法を探し、そして見つけた。
赤いブローチを付け、血塗れで倒れ伏す生徒を。
“大丈夫!?”
先生が見たところ、まだ息があるようだが、かなり厳しい状況だ。その瞬間、先生は思い出した。
「私たちの好きな曲のオルゴールです!」
“…ごめん、ちょっと待ってて!”
先生は倒れ伏す生徒を端に寝かせ、ユリエのもとへ走った。
- 23二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 20:59:56
- 24二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 21:14:55
「くっ!」
ユリエは苦戦していた。ユリエの武器は決定打になりにくく、逆にコイの武器は決定打となりうる。そのうえ、先生がいる以上、ユリエは本気を出すことができない。
「匂い立つなぁ…堪らぬ血で誘うものだ、、えずくじゃあないか」
その時、先生が駆け込んできた。
「先生!?」
“コイ!これを聞いて!”
先生は手に持ったオルゴールを鳴らした。
「これ、は?ぐぅっ!ぐうおぁぁ!!」
“戻ってきて!リリのためにも!”
「私は、私は!」
その時、コイの目にユリエの服が映った。聖歌隊の服。
「聖歌隊!貴様らがぁぁ!」
瞬間、コイは人の姿を失う。歯は牙となり、声は獣の鳴き声となり、肌は獣のそれとなった。
“これは一体!?”
「分かりません!とにかく、もう彼女は止められません!もう、『狩る』しか、!」
“そんな!”
「ガァァァァ!」
「くっ!先生、目をつぶって!」
ユリエは先生の前で『秘技』を使うことに決めた。彼女が勝つためには、これを使うしかない。
ユリエは両手を上に掲げ、手にナメクジのようなものを握り、
その交信は、
『成功』した。
- 25二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 21:24:27
“アロナ!なにが起こってるの!?”
「分かりません先生!」
ユリエが両手を掲げると、辺りが光り、先生は周りが見えなくなった。
その光は少しずつ薄れ、先生の目の前には、ユリエと、元の姿で倒れ伏すコイがいた。
“一体なにが?”
先生がユリエに近づくと、ユリエは先生に抱きついた。
“!!ちょっとユリエどうしたの!?”
「先生!あなたはやはりすばらしい!あなたはやはり愛されている!愛されているんですよ!」
“一回落ち着いて!”
「はっ!……少し取り乱しました。申し訳ありません。」
“うん、一体なにがあったの?”
「私の行った行動は、失敗する前提だったのです。失敗のエネルギーで、獣を倒すつもりでした。しかし!先生がいたために今回初めて成功したのです!」
“す、すごいね、、。”
- 26二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 21:28:06
- 272525/11/23(日) 21:32:47
スレ主に聞きたいんだけどこの後の一家どうすべきか決めるために安価していい?
- 28二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 21:47:02
- 29二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 21:47:12
コイツ、地上で先生が頑張ってる時に、地下で元気に地底マラソンしてるのね
- 302525/11/23(日) 22:02:42
- 312525/11/23(日) 22:23:50
- 32二次元好きの匿名さん25/11/23(日) 23:19:12
- 33二次元好きの匿名さん25/11/24(月) 00:33:22
オドン教会
- 34二次元好きの匿名さん25/11/24(月) 02:14:28
- 352525/11/24(月) 10:57:34
あにまんの鯖落ち対策保守
安価は次のレスに - 36二次元好きの匿名さん25/11/24(月) 17:50:07
書き込みテストがてら保守
この世界では先がわからんがとりあえずオドン教会が無難か…? - 372525/11/24(月) 18:58:56
「う、うぅ」
“そうだ!2人を連れていかないと!”
「診療所に連れていきましょう!」
先生は2人を見る。コイは軽傷だが、ラオは重傷を負っており、早く治療しなければ命はないだろう。
“もっと近いところはないの?”
先生に問われたユリエは少し悩み、先生に言った。
「…この地下墓の上に、オドン教会という避難所があります。ひとまずはそこへ連れて行きましょう。」
“わかった!”
先生とユリエは負傷した2人を担ぎ、オドン教会にたどり着いた。
“ここがオドン教会?”
先生がユリエに問いかけると、横から声が聞こえた。
「…ん…アンタもしかして少し前にここを通った医療協会の狩人かい?すまない。獣避けの香をたいていたんで匂いがわからなかったよ。」
目を向けると、そこには赤ローブの見窄らしいロボット住民がいた。
「…アンタ以外にももう一人いるみたいだね。済まないが名前を教えちゃくれないか?俺は目が不自由でね…ヒヒッ」
“私は先生だよ。怪我人がいるんだけど、治療できない?” - 382525/11/24(月) 19:18:14
「そりゃ大変だ!そこに医療セットがある。使って治療してやってくれ。」
治療中、ユリエが先生に話しかけてきた。
「先生。あの男をあまり信用しないでください。」
“どうして?”
「…あの男はイリンを含めた数人の危険な狩人と関係があります。先生も気をつけて下さい。」
“…わかった。”
「治療も終わりましたし、先に進みましょうか。」
「ちょっと待ってくれ。アンタたちヤーナム市街から来たんだろう?だったら、逃げ遅れた人を避難させられないか?」
「それは困ります。少しでも早く悪夢を終わらせるためにも、早く先生を連れて行かないと。」
“…いや、まだこの子たちの妹がいる。それに、まだ逃げ遅れた人もいるかも。”
「…助けに行きたいと?」
“うん。”
「…ハァ、先生はお人好しなんですね。分かりました。さっきの戦いでは助けられましたし。」
“!ありがとう!”
「ただし、自分から避難したいと言う人だけですよ!」
- 392525/11/24(月) 19:37:07
「そこにお姉ちゃんたちがいるの?わかった!避難する!」
「避難場所?あるなら何で早く教えてくれなかったんだい!私はそこに避難するけど、アンタら狩人なんぞに感謝はしないよ!」
「避難…ですか。すみませんが、私はできません。私は不治の病を治すためにヤーナムに転校してきたので、この病を避難者に移すかもしれません。」
“…なかなか避難してくれないね。”
先生は診療所への避難を申し出た3人を連れていた。
「だから言ったでしょう?ヤーナム市民は閉じこもっていればこの夜が終わると思っているんですよ。」
そうこうしているうちに、診療所へとたどり着いた。
「ちょっと待っててくださいね〜。今話をつけてくるので。」
“わかった。”
しばらく経った後、ユリエが出てきた。
「避難民の人だけ入って欲しいそうです。」
ユリエは避難民を連れて、扉の奥に入っていった。
「あら、先生?」
扉の奥から声が聞こえた。
“フカ?”
「そうですよ。無事だったんですね!心配していたんです!」
“前とは打って変わってすごい元気だね!?”
「あぁ、すいません。前会ったとき、私は睡眠不足で、、」
“そうだったんだ。”
「先生はこれから聖堂街に行かれるのでしょう?であれば、逃げ遅れた人を避難させてほしいのです。ここは診療所なので、オドン教会よりは安全でしょう。」
“わかった。”
「ありがとうございます!では、私は患者さんたちと会わねばならないのでここで。」
- 402525/11/24(月) 19:51:58
「お姉ちゃん!」
先生とユリエは残る2人を教会に連れて行った。
「あぁ、アンタたちのおかげで二人も避難してきたよ。ありがとう。これからも逃げ遅れた人がいたら、オドン教会に避難させてくれ。」
「やめときな!どうせ狩人なんてろくなもんじゃないんだ!」
先生が返答しようとすると、犬の老婆が口を挟んだ。
「私は感謝なんてしないからね!」
“…嫌われてるね。”
「仕方がないでしょう。私たちは狩人ですから。さぁ先生、そろそろ先に進みましょう。」
先生とユリエは医療協会の門を開け、聖堂教会に向かった。
「ユリエ様、お疲れ様です。」
ユリエは白い仮面を付けた人々に話しかけられる。よく見ると、生徒だけでなく、獣人やロボットも混じっているようだ。
“ユリエ、この人たちは?”
「驚きましたか?医療協会は部活でありながら、一般の住民も所属しているのです。」
先生とユリエが話していると、隣から見知らぬ生徒に話しかけられた。
「ユリエ、おかえりなさい。隣の人が先生ですか?」
“私は先生だよ。君は?”
「!私としたことが自己紹介をしていませんでしたね。私は有府イト。医療協会の組織の一つ、処刑隊のリーダーをしています。もっとも、処刑隊は私一人しかいないのですが。」
「イトちゃんはすごいんですよ!前リーダーの後を継いで、一人で活動しているんです!」
- 412525/11/24(月) 20:02:50
先生たちが話していると、聖堂教会にたどり着いた。
「ではイトちゃん。私は他のメンバーに先生のことを伝えてくるので、後をよろしくお願いします。」
“え?”
「分かりました。」
先生は聖堂教会でイトと二人きりになった。
“(きまずい、、)”
先生は気にしているが、イトは自らの武器を手入れしている。
“……そういえばイトって前リーダーの後を継いでるんだよね?そのリーダーはどこに?”
「……前リーダーの露下リウは、行方不明なのです。」
“…そっか、ごめん。”
「謝らなくてもいいのですよ。私は彼女を探すために、この仕事をしているといっても過言ではないのです!」
“そっか。イトはすごいね。”
「…先生、彼女がいなくなったとき、置き手紙がありました。その中には、「カインハーストの女王」とのみ書かれていたのですが、キヴォトスにそのような人物はいますか?」
“うーん。知らない。”
「…そうですか、何か思い出したり、聞いたりしたら、私に教えてください。」
“分かった。”
- 422525/11/24(月) 20:32:15
聖堂街上層
「〜♪〜♪♪」
「ご機嫌ですねユリエ。何か良いことでも?」
「!エドちゃん!帰ってきてたんですね!」
「あなたが帰って少し前にね。それで、何があったんだい?」
「実はですね、」
「なんだって!『呼びかけ』を成功させたっていうのかい!?すばらしい!Majestic!」
「エドちゃんメンシスの口癖でてますよ〜」
「あっ」
「私の前では良いですけど、先生の前では気をつけてくださいね。『アレ』はおそらく、卑怯を嫌うタイプの人間です。」
「わかったよ。ところで『挨拶』はまだかい?」
「今からするところです。あなたも来ますか?」
「残念、アタシは今終わったとこだよ。」
「そうですか、残念です。私一人で行ってきます。」
「いってらっしゃーい」
「ということがあったんです!すばらしいと思いませんか?」
「螢ー縺瑚◇縺薙∴縺溘?縺ッ縺昴≧縺?≧縺薙→縺?縺」縺溘?縺ュ縲」
「そうです!あの先生は上位者に愛されている!彼との出会いは、私たちをより高位に連れて行くでしょう!」
「縺ゅ=縲∝?逕溘?ゅ≠縺ェ縺溘?遘√r蟶ー縺励※縺上l繧具シ」
「…ええ、きっと。だからそんなに泣かないでください。」
「美しき娘、エーブリエタースよ」
vol,?永き月の狩人たち
第一章 狩人と獣の町、ヤーナム 完
- 43二次元好きの匿名さん25/11/24(月) 20:47:26
素晴らしい作品をありがとう! 続きを期待してます!
ブラボのヤバいフラグが着々と積み上がってるなー - 44元イチの狩人25/11/24(月) 21:01:26
- 452525/11/24(月) 22:13:06
- 46二次元好きの匿名さん25/11/24(月) 22:15:09
- 47二次元好きの匿名さん25/11/24(月) 22:17:54
- 482525/11/24(月) 22:28:41
ありがとうございます!
- 49二次元好きの匿名さん25/11/24(月) 22:43:32
まぁほら可愛い後輩だから裏切り者でもこそより上位の存在にしてあげたかったのかもしれないし…
- 502525/11/24(月) 23:23:52
2章
トリニティ総合学園
「……んぅ?」
百合院セイアは街の路地で目が覚めて、いや、目を開けて気付いた。
「ここは、夢、なのか?」
光景は現実に近いが、なぜだかここは夢であるという実感がある。
百合院セイアはかつて予知夢の力を持っており、多くの災厄を予言した。しかし、その力は失われたはずである。
考える。
(……これは、いったいどういう状況なんだ?
気がつけば、私はこんな場所に立っている。ここがキヴォトスのどこなのか、それともそもそもキヴォトスですらないのか──判断がつかない。
夢……? いえ、これは夢にしてはあまりに“意志”を感じる。まるで誰かが、私に何かを示そうとしているかのようだ。クズノハがそうであったように──静かに、けれど確かに。
……ふふ、この“意味”を解くのは、どうやら私自身の役目のようだね。)
セイアは考え込み、情報を得るために辺りを見渡した。
そして、見つけた。いや、見つけられなかった。
「……は?」
空のヘイローがない。それは、自分の夢どころか、ここがキヴォトスでないことを示していた。
セイアエミュ難しい - 512525/11/24(月) 23:45:03
呆気に取られるセイアの前に、一人の男が現れる。
セイアを気にも留めないということは、おそらく夢の登場人物なのだろう。そしてセイアは見た。見せつけられた。
その男は神父を狩った。その男は角を持つ獣を狩った。その男は獣と化した少女を狩った。その男は多くの足を持つ物を狩った。瞳を集める者を狩った。殉教者を狩った。蜘蛛を狩った。夢の主を。再び生まれたものを。子を求める者を見捨てられた者をかつての英雄を慈悲深き狩人を遺された子を狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って、
最後は、自らの助言者さえ狩り、人ではない『ナニカ』になった。
「どういうことだ!?この夢の主は、私に何を伝えようとしている!?」
『ヤーナムに近づくな』
人ではない『ナニカ』がその言葉を伝えた瞬間、セイアは目を覚ました。
- 52二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 07:42:35
保守
最近あにまん落ちすぎじゃね...? - 532525/11/25(火) 07:58:08
「ヤー、ナム?」
セイアは考える。ヤーナムとはどこであろうか。
「…まずは先生に連絡を、」
セイアは自らのスマートフォンを手に取った。
「……なんだこれは?」
セイアの目に入ってきたニュース。それは、
『先生が行方不明。行先はヤーナム医療学院か?』
という見出しから始まっていた。
- 54二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 11:28:32
- 55二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 15:48:54
- 562525/11/25(火) 17:52:19
「皆さんこんにちは!クロノススクール報道部のアイドルレポーター川流シノンです!とんでもない情報が入ってきました!なんと!シャーレの先生が行方不明だというのです!」
「情報によると三日前、ヤーナム医療学院なる自治区に向かった後、先生が行方不明になったとのこと!この件について連邦生徒会はまだコメントをしていませんが、いずれ何かの発表があるものと思われます!」
「また、もう一つ、この件に関する情報が入っています!」
「なんと!多くの生徒がこのヤーナム医療学院を夢で見たと言うのです!」 - 572525/11/25(火) 18:07:59
アビドス高等学校 S・Hさん
「ん、確かに見た。よく分からない夢だった。」
トリニティ総合学園 A・Hさん
「何の夢だったんでしょうか?みんなも見たって言ってましたし、また何かの予兆なんですか?」
ミレニアムサイエンススクール Aさん
「夢の中でアリスに『ヤーナムに来るな』って言ってました!」
「どういうことだ?」
セイアは疑問を覚えた。自分1人ならまだ分かる。しかし、夢に関係のない生徒まで見ているとなると、話は別だ。
「先生。きみは、何に巻き込まれている?」
- 582525/11/25(火) 18:37:51
「やぁ、久し振りだね。その様子だと無事に聖堂街にたどり着いたらしい。」
先生が目を開けると、そこはルマと会った『夢』だった。
“うん。なんとかね。”
「それで、きみはどう感じた?」
“何を?”
「医療協会を、だよ。」
“みんな、いい子たちだよ?”
ルマは少し考え込み、先生に言った。
「きみはまだ、この街のことを知らない。」
“それはどういう、!?”
先生が口を開くと同時に、周りの風景が崩れていく。薄れる意識の中で、先生ははっきりと聞いた。
「旧市街に向かい給え。先生としての役目を全うしたいなら。」 - 592525/11/25(火) 20:04:07
「……さい。……先生。」
“う〜ん。あと5分。”
「……置いていきましょうか、」
“待って待って待って!”
先生は聖堂教会でイトに起こされた。
「何やってるんですか先生。三時間ほど寝たら、オドン教会に彼らの様子を見に行くと言ったのはあなたでしょう?もう三十分もオーバーです。」
“ごめん。変な夢見ちゃって。”
“あっそうだ。イトは弔ルマについて何か知ってる?”
「…先生はその言葉をどこで?」
“…夢の中で。”
「そうですか。そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。彼女は狩人の中で伝説的な存在なのです。」
“そうなの?”
「彼女は、かつてヤーナムで医療協会の開祖療図レン、その師有礼ムイらとともに、最初の狩りを行ったとされています。」
“「されている」っていうのは?”
「…彼女は最終的に医療協会と袂を分かち、その記録は抹消されました。今では、夢の中で狩人に助言しているとか。かく言う私も、夢の中で彼女に会ったことがあるんですよ。」
“イトも彼女に会ったことがあったんだね。”
「このことはユリエには内緒にしておいてください。私個人は彼女に特別な思い入れはありませんが、医療協会は彼女を危険人物と見ていますから。」
“イトは何を助言されたの?”
「…我が師、露下リウの仇について、ですよ。」 - 60二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 20:18:01
あれ?医療〈教〉会じゃないの?
前スレだと医療教導委員会の略称とかあったけど、別の正式名称ある? - 612525/11/25(火) 20:29:46
“仇?”
「…さぁ、そろそろ行きましょうか。」
イトは話を逸らした。先生はそれを分かっていたが、追求はしなかった。
“そうだね。行こうか。”
先生とイトは、オドン教会の前にたどり着いた。
「…!先生、下がっていてください。」
「…別に何もしないよ。私たちにとっても、この夜は終わらせたいからね。」
「………。」
教会の前には、羽鳥イリンと神音コイがいた。
“もう傷はいいの?”
「…あぁ、お陰様でな。妹はまだ意識が戻らんが、じき回復するだろう。」
“良かった。心配してたんだ。”
コイの目が鋭くなる。
「良かった、だと?そもそも貴様ら医療協会が街を封鎖しなければ、、!」
「よしな。さっきも言っただろ。こいつは利用されているだけだ。」
「…フン。」
「お二人とも、お久しぶりですね。」
“知り合いなの?”
「あぁ。こいつはもともと野良の狩人でね。師匠を見つけるまでは、私たちと行動してたんだよ。」
「それでアンタ、医療協会をどこまで信じている?」
“どこまでって、私は先生だから、できる限り生徒のことは信じるよ。”
「ハァ、アンタとんだ馬鹿だね。その感じ、医療協会のやってきたことを知らないんだろ?」
“?”
「いいさ。見せてやる。ついてきな。イト、アンタはここを獣から守ってな。」
「分かりました。」
“ちょっと待って!行くってどこに?”
「旧市街、焼き捨てられた街さ。」
- 622525/11/25(火) 20:31:03
- 63二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:35:34
目隠し帽被ってない代わりに、かぼたんみたいに目を蠟で塗り潰してそう。
- 642525/11/25(火) 23:14:05
“その前に、避難してる人に会ってくるよ。”
「わかった。ここで待ってるよ。」
「あっ!先生!」
“リリ!元気そうだね!”
「うん!でも、お姉ちゃんはまだ寝たままなの。」
先生が目をやると、老婆の横にラオが寝かせられていた。
「……何見てるんだい?」
老婆に言われ、先生は目を逸らす。
「言っとくがね、いくら避難民を集めたって、私はだまされないからね!」
「その通りだ!なんで俺がこんなところに、、」
先生が目をやると、見知らぬロボット住民がいた。新しい避難民だろう。
「こんな奴らと俺がなぜ一緒に、、」
どうやらかなり疑心暗鬼な性格らしい。
「あなたが先生?私はアンナ。よろしくね。」
先生は見知らぬ生徒に話しかけられた。
“私は先生だよ。よろしく。”
「あぁ、先生、アンタのおかげで多くの人が避難してきたよ。ありがとう。」
“ありがとう。何か困ったことはない?”
「!俺のことを心配してくれるのかい?アンタは優しいね、、ヒヒッ。俺は大丈夫さ。」
“わかった。私はそろそろ行くよ。”
「先生どっか行くの?いってらっしゃーい!」
“行ってきます。”
「終わったかい?じゃあ行くよ。」
ホスト規制がひどいや - 652525/11/25(火) 23:24:03
先生とイリン、コイは旧市街に向かった。
“そういえば、イリンは弔ルマに会ったことがあるんだよね?”
先生は気になっていた疑問を聞いた。
「…!アンタ、夢に呼ばれたのかい?珍しいね。」
「そんなこともあるだろう。奴は気まぐれだからな。」
“コイも会ったことがあるの?”
「答える必要があるか?」
“…嫌われてるね。”
「仕方がないさ。コイは医療教会、特に聖歌隊の連中が大嫌いなんだ。その聖歌隊の連中と行動を共にしてきたアンタは、疎まれて当然だろうさ。」
“なぜ聖歌隊が嫌いなの?”
「…旧市街に行けば分かる。」
これより棄てられた街。獣狩り不要、引き返せ
「下がってな。今開ける。」
“いいの?入るなって書いてあるけど、、”
「いいんだよ。私とあいつの仲だ。」
先生たちは旧市街に入った。
- 662525/11/25(火) 23:35:42
“うっ、これは?”
先生は顔をしかめた。当然だ。死体の焼ける匂いなど、心地の良いものではない。
「貴公ら、警告は読まなかったのか?引き換えしたまえ!ここは見捨てられた街。上の者たちに迷惑は掛けないだろう!」
「そう邪剣なことを言うんじゃないよ。」
「!貴公イリンか?久しいな。息災であったか?」
「お陰様でね。お客様を連れてきたから、今そっちに連れて行くよ。」
「あぁ、わかった。分かっているとは思うが、彼らを傷つけないでくれ。」
「分かってるよ。先生、こっちだ。」
先生はイリンとコイの後を歩く。獣は近づいてはいるものの、二人の持つ松明の火に怯えているようだ。
長いはしごを登り、先生はその狩人の下にたどり着いた。
「紹介するよ。こいつがこの旧市街に残った唯一の狩人、デュラさ。」
「貴公が先生か。私はデュラだ。」
“先生だよ。よろしくね。”
先生は、そのデュラと名乗った猫の獣人に挨拶した。 - 672525/11/25(火) 23:48:45
「生徒でなくて驚いたかな?」
“そうだね。今まで会った狩人は生徒ばかりだったから。”
「昔は多かったのだがな。いつの間にか生徒以外の狩人も少なくなってしまったよ。」
“どうして?”
「…主な理由は二つある。一つは、自分たちのやってきたことを知ったことだ。」
“やってきたこと?”
「獣の病は、発生当初、隔離すれば治るものだと思われていた。そのために私たちは、感染者を狩り、療養施設に押し込めた。…しかし、それは実際は感染者を放置し、獣の病を悪化させることに繫がってしまった。」
“…二つ目は?”
「…その情報が広まり、それを先導した医療教会は非難の的になった。特に、この旧市街では、獣の病の感染者が多かったこともあり、大きな怒りを呼んだ。それを知った医療教会は、どうしたと思う?」
“どうした、って”
その時、コイが口を開いた。
「閉じ込めて、焼き殺したのさ。この街ごと。」
- 682525/11/25(火) 23:58:03
- 69二次元好きの匿名さん25/11/26(水) 00:23:48
つまりヨセフカさんもあのクソダs,,,,前衛的な檻のかぶりものしてたのか
- 70二次元好きの匿名さん25/11/26(水) 07:12:32
このレスは削除されています
- 71二次元好きの匿名さん25/11/26(水) 14:36:02
三本の三本目
- 722525/11/26(水) 16:21:19
「先生、アンタこれからどうする?このまま医療教会の味方をするのかい?」
“…うん。私は彼女たちにこの夜を終わらせるように助けを求められているからね。”
「そうかい。私たちにとってもこの夜は不快さ。アンタがこれを解決してくれるって言うなら、」
“もう一つ。”
「?」
“医療教会の彼女らの味方もするけど、私は生徒全員の味方だからね。”
「……アンタ、よくお人好しのバカって言われるだろ。」
“ひどくない?”
「フフッ。」
“今コイ笑ったよね?”
「!笑ってない!」
“えー本当に〜?”
「笑ってないと言っているだろ!」
その様子を見て、イリンとデュラは話す。
「貴公が客を連れてきたと聞いたときは驚いたが、存外良い男だな。」
「あぁ。」
「あ奴ならばできるかもしれない。」
「何を?」
「このヤーナムの人々を救うことが、だよ。」
- 732525/11/26(水) 17:59:03
人数多いので名前書きました
キヴォトス 連邦生徒会本部
リン「皆さん、集まって下さりありがとうございます。」
その日、連邦生徒会には、各校の代表が集まった。
マコト「御託はいい。要件は例の件だろう?」
リン「…皆様も知っている通り、先生が行方不明になりました。」
周りがざわつく。当然だ。先生はこれまで多くの事件を解決し、このキヴォトスの崩壊の危機をも防いだ、ある意味英雄的存在だ。そんな人物が行方不明ともなれば、混乱も起こるだろう。
ユウカ「やっぱりそうなんですか、、行先は、ヤーナム医療学院、なんですよね?」
リン「…はい。3日前、先生の下にヤーナムの生徒会、医療教会を名乗る者から手紙が届きました。それがその全文です。」
リンは手紙のコピーを見せる。
アヤネ「ちょっと待ってください!この手紙、どう考えても怪しいですよ!そんなところに先生を一人で行かせたんですか!?」
リン「もちろん私たち生徒会も、護衛を付けていました。しかし、ヤーナムに先生が入った瞬間、謎の壁に阻まれ、追跡が不可能になりました。」
アヤネ「壁?」
リンは画像を表示する。その画像では、ヤーナム自治区すべてが濃い霧に覆われていた。
リン「この壁は今のところ、いかなる攻撃も受け付けておりません。また、材質も、誰が作ったのかも不明です。」
ヒナ「…誰が作ったかははっきりしているんじゃない?」
リン「というと?」
ヒナ「夢の声よ。『ヤーナムに近づくな』って声の。」 - 742525/11/26(水) 19:26:40
『ヤーナムに近づくな』、それは先生が行方不明になったとほぼ同時期に、キヴォトス各地の生徒が夢で聞いたと噂になっていた。
セイア(やはり私以外にも見た人がいるのか?)
リン「なるほど、言われてみれば。私もその夢は見ましたが、『ヤーナムに近づくな』という声が聞こえてきたのみで、他は何も、、。何か他に見た人はいますか?」
セイアのみが手を挙げた。
セイアは夢で見た全てを話した。謎の男、ヤーナムらしき街、夢の声の主。
リン「なるほど、、。その男、仮にMr.ヤーナムとしますが、彼が夢の声の主である可能性が高そうですね。」
ユウカ「ちょっと待ってちょうだい。仮にその夢のヤーナムが真実なら、先生も危ないんじゃ?」
再び生徒がざわつく。
リン「…ええ、そうですね。そのためにも、迅速な作戦が必要です。どうか、多くの意見をお願いします。」
「バリアを超火力で破壊するのは?」
「却下。仮に壊せたとして、先生もいる以上、負傷する危険があります。」
「地下から行くのはどうですか?」
「すでに検証しましたが、地下にも壁ができているようです。」
「超音波などで中を調べられませんか?」
「あの壁は、あのような見た目でありながら、どのような性能の機械でも中の様子を確認できません。まるで何かに拒絶されているように。」
リン「完全に手詰まりですね、、。」