- 1ポチェモブ25/11/25(火) 19:31:07
安価で参加者を募ってバトロワ・プロンプトで戦わせてみたいのが…俺なんだ!
主催者としてお勧めする舞台はコレ!タフの印象的なマップがごちゃまぜになったモンキー・ワールドじゃい!
しかしこの戦いには絶対守らなければならない条件がある
バトロワに参加するのは「今まで安価が取れなかったキャラ・安価に出さなかったキャラ」でなくてはならない。
というルールは撤回された、なるべく新しい面子がいいが規約違反でなければなんでもありだ
エミュに拘りがなければ出典は問わない
名前 (作品名) みたいな感じで安価を狙え…鬼龍の様に。
ああURLか、あんた使い方がわからないからいらない。
装飾語を付けたから別人というのも禁止ですよニィ~
さぁ腕に自信のある新参者は19:45の募集に参加しろ
バトロワを生き抜いて見せろ
急げっ 乗り遅れるな 生き残りの座を掴むんだ
"バトロワ・ラッシュ"だ
あ…あっしは主催者だから…一枠貰うでやんす
募集開始時間:19:45から
枠数:25枠+ワシの特別参加枠1
URL:なし
画像:安価と同時(シュミロワ感覚で2~3枚あれば十分ですよ)
口調と人称:無し、ただし無機物とかを送るなら大っぴらに口調と人称を設定しろよ、物言わぬ強いだけの馬鹿はワシが好きじゃないからな。
今回は規約違反以外は何でもありとするけどね、無機物とか兵器系は一枠だけでそれ以外は除外させてもらうの。
勿論装飾語を変えただけの同キャラと社会のルールは無視する - 2ポチェモブ25/11/25(火) 19:45:09
- 3二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:12
- 4二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:12
- 5二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:12
- 6二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:13
- 7二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:13
- 8二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:14
- 9二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:15
- 10二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:15
- 11二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:15
- 12二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:18
- 13二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:24
このレスは削除されています
- 14二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:25
- 15二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:40
- 16二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:45:45
- 17二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:12
- 18二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:15
- 19二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:16
- 20二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:25
このレスは削除されています
- 21二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:28
- 22二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:31
- 23二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:41
- 24二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:51
- 25二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:46:56
- 26二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:47:07
- 27二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:47:15
- 28二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:47:17
- 29二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:47:31
- 30二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:49:41
つまり>>28までということか?
- 31二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:50:28
- 32二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:51:03
今帰ってきて参加できなくて泣いている...パヴェルと申します
- 33二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:51:15
このレスは削除されています
- 34二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:52:05
今帰ってきて急いで安価してたけど安価事項見て消した....パヴェルと申します
- 35二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:52:40
- 36二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:53:26
スペースは事前に空けておけ…鬼龍のように
- 37ポチェモブ25/11/25(火) 19:54:07
ファウスト(ギルティギア)
超合金クロビカリ(ワンパンマン)
The Dark Lord(Animator vs. Animation)
ゆっくりバルカン・ボビー
鹿紫雲一(呪術廻戦)
モナ(原神)
アストライア (CHUNITHM)
七度ユキノ(ブルーアーカイブ)
ゴグマジオス
比古清十郎(るろうに剣心)
料理下手ボリス
月城柳(ゼンレスゾーンゼロ)
鬼庭形部雅孝(sekiro)
アレハンドロ・コーナー(機動戦士ガンダム00)
タイラント(ウルトラマンシリーズ)
バンダナワドルディ(星のカービィ)
三谷ワタル(ブレイブ・ストーリー〜新説)
赤木しげる(〜闇に降り立った天才〜)
体内のムカデのせいで道ゆく人皆大好きなゼッツ様に見える夢主(アルビノ片目欠損赤目チート能力持ちムカデ持ち)
遠野ハンナ(魔法少女ノ魔女裁判)
イラストリアス(アズールレーン)
C国の工作員
タマモクロス
SCP-682
憎しみの女王(Lobotomy Corporation)
これで25名ッスかね?
あっ、リボルバーは画像がないから無視するでヤンス
あと人称と口調が付いてるのもあるけど今回は使わないッス - 38二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:55:11
すごい数の化物が集まってきている
- 39二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 19:55:49
- 40ポチェモブ25/11/25(火) 19:58:35
まぁ口調とか書いたモブは気にしないで、画像さえ貼ってあれば良いですから。
あと今回はしょうがないけど>>7みたいに別のスレのやつを貼るのは探すのが面倒だからやめてほしい…それが僕です。
ちょっと待っててね軽く2〜3ターン回してストック作るから…
- 41ポチェモブ25/11/25(火) 20:10:32
- 42ポチェモブ25/11/25(火) 20:12:43
- 43ポチェモブ25/11/25(火) 20:14:20
⚪︎1ターン目
イベント1【死因】:青葉工業高校(アオコー)
(赤木しげる)が(C国の工作員)に蠢蟹掌を打ち込み絶望させて自殺に追い込む
荒れ果てた校舎、割れた窓ガラスから吹き込む風が、廊下に散乱するガラス片をカチカチと鳴らしている。青葉工業高校、通称アオコー。かつて不良たちがしのぎを削ったこの場所で、静かなる心理戦が勃発していた。
「……任務遂行。障害を排除する」
無機質な声と共に、C国の工作員が暗闇から音もなく姿を現す。その手にはサプレッサー付きの拳銃。対するは、紫煙をくゆらせながら壁に寄りかかる男、赤木しげる。
「クク……いきなり殺伐としてるねえ。だが、あんたのその目は既に死んでいる。勝負の前に、負けている男の目だ」
赤木の言葉に、工作員の眉がピクリと動く。引き金が引かれる寸前、赤木は動いた。だが、それは暴力ではない。彼が放ったのは言葉のナイフ、そして指先から繰り出される幻惑の気の流れ――古流武術に伝わる秘儀・**蠢蟹掌(しゅんかいしょう)**の如き精神干渉であった。
「あんたの組織、もうあんたを見捨ててるぜ? 知らなかったのか? このゲームに参加させられた時点で、あんたは『処理済み』の廃棄物なんだよ」
赤木は嘘か真か分からぬ絶望的な情報を、さも真実であるかのように囁き続ける。工作員の脳裏に、組織への忠誠と、切り捨てられた自身の末路がフラッシュバックする。精神の均衡が崩壊した。
「あ……あぁ……任務……失敗……私は……不要……?」
工作員の手が震え、銃口がゆっくりと自身のこめかみへと向けられる。
「チェックメイトだ」
赤木が短くなった煙草を床に捨てた瞬間、乾いた銃声が校舎に響き渡った。
- 44ポチェモブ25/11/25(火) 20:16:10
イベント2【死因】:T・D・K会場
(The Dark Lord)が(タイラント)を猿空間に送り消滅
熱狂的な歓声などない。あるのはコンクリートの冷たい床と、漂う血の匂いだけ。T・D・K(闘場・デスマッチ・コロシアム)会場。
そこには、怪獣墓場の暴君タイラントが、その巨体を揺らして咆哮していた。
「グオオオオッ! 破壊! 全テ破壊スル!!」
その圧倒的な暴力を前に、対峙するのは棒人間のような姿をしたデジタル生命体、The Dark Lord。物理的な体格差は象と蟻ほどもある。タイラントが鉄球のついた右腕を振り上げ、Dark Lordを粉砕せんと叩きつけた。
ドゴォォォン!!
会場が揺れるほどの衝撃。しかし、土煙が晴れた後、そこにDark Lordの死骸はなかった。彼は赤い四角形のインターフェースを展開し、無慈悲な瞳でタイラントを見上げている。
「我(ワレ)、削除ヲ実行スル」
Dark Lordの手から放たれたのは、物理攻撃ではない。この世界の理そのものを書き換える「コード」の改竄。空間が歪み、現実のテクスチャが剥がれ落ちていく。それは伝説に聞く猿空間への入り口。
「グ……ガガッ!? 体ガ……消エル……!?」
タイラントの巨体が、足元から透明なグリッド状の虚無へと吸い込まれていく。暴君の悲鳴は次元の狭間に呑まれ、次の瞬間、会場にはただ静寂だけが残された。存在そのものが「なかったこと」にされたのだ。
- 45二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 20:16:41
もうちょっと工作員らしいとこ見せろよあーーっ!
- 46ポチェモブ25/11/25(火) 20:17:29
イベント3【交流】:雨の木なコーヒー
(月城柳)と(モナ)は金銭トラブルを起こした
しとしとと雨が降る中、落ち着いたジャズが流れる喫茶店「雨の木なコーヒー」。戦いの喧騒を忘れさせるような穏やかな空間で、しかし、別の意味で深刻な戦いが起きていた。
「あの……ですから、この『特製サラダ』のお代なのですが……」
モナが冷や汗を流しながら、空になった皿を前に縮こまっている。彼女の財布の中身は、悲しいほどに空っぽだった。占星術の道具にお金を使い果たし、支給品にも現金は含まれていなかったのだ。
その向かいに座る月城柳は、冷ややかな目でモナを見下ろしていた。彼女の手には伝票が握られている。
「はぁ……。あなたが『奢ってくれるような顔をしている』と言って勝手に注文したのはそちらですよね? 私、対ホロウ6課の副課長として言わせていただきますが、無銭飲食は立派な犯罪です」
「ち、違います! 星が! 星の導きが、今日は貴人に出会えると告げていたのです! 決してタダ飯を狙ったわけでは……いや、少し狙いましたが!」
「素直ですね。ですが、私はあなたの保護者ではありません。……はぁ。今回だけですよ。貸しにしておきます」
柳は呆れたようにため息をつくと、スマートに支払いを済ませた。モナは涙目で手を合わせる。
「ありがとうございます! このご恩は、私の偉大なる占星術で必ずや……!」
「結構です。それより、早くここを出ましょう。長居は無用です」
金銭というこの世で最もシビアな問題により、奇妙な主従関係(借金)が成立した瞬間だった。
- 47ポチェモブ25/11/25(火) 20:19:24
イベント4【死因】:ドラゴン・ハウス
(鹿紫雲一)との激戦の末、(ジュゼッペ)が幻突で逆転KO
中華料理店ドラゴン・ハウス。油で汚れた床、ひっくり返った円卓。かつてマフィアたちが密談に使ったとされるこの場所で、雷鳴が轟いた。
「オラオラどうした! 幽霊だかなんだか知らねぇが、呪力(エネルギー)の塊なら壊せるだろ!」
鹿紫雲一の身体から放たれる電気質の呪力が、店内を青白く照らす。対するジュゼッペは、憑依している幽霊ペピーノの力を借りて必死に応戦していた。
「ぼ、僕だって……! ペピーノ、お願いだ、力を貸して!」
ジュゼッペの動きが変貌し、熟練の格闘家のような身のこなしで鹿紫雲の攻撃を回避する。だが、鹿紫雲の圧倒的な戦闘センスと出力の前に、徐々に追い詰められていく。
「いい動きだが、軽いんだよ!」
鹿紫雲の拳がジュゼッペの腹部に突き刺さる。勝負ありかと思われたその時、ジュゼッペの目がカッ開かれた。極限の恐怖と、守りたいものへの想いが、彼の中に眠る未知の回路を繋げたのだ。
(ここで負けたら……誰も守れない!)
「うおおおおっ!!」
ジュゼッペが捨て身で放ったのは、実体を持たぬはずの幽霊の気を一点に集中させた、当たるはずのない一撃――幻突(げんとつ)。
それは物理的な防御をすり抜け、鹿紫雲の心臓を直接打った。
「ガッ……!? な、なんだ……この……技は……」
最強を求めた鹿紫雲一、その瞳から光が消える。まさかの大金星。ジュゼッペは崩れ落ちる鹿紫雲の前で、震える手を見つめていた。
- 48ポチェモブ25/11/25(火) 20:21:28
イベント5【交流】:夜の遊園地の巨大観覧車頂上
(三谷ワタル)と(遠野ハンナ)は脱出について話した
きらびやかなネオンが廃墟と化した遊園地を照らす。夜の遊園地、その巨大観覧車の頂上。ゴンドラの中には、まだあどけなさの残る二人の少年少女がいた。
「……ここから見える景色だけなら、綺麗なんだけどな」
三谷ワタルが、窓の外に広がる戦場を見下ろして呟く。彼の手には、現世に帰るための剣が握られている。
「ええ。でも、あれは偽りの光。誰かが作った悪趣味な舞台よ」
遠野ハンナが静かに答える。魔法少女として残酷な運命と戦ってきた彼女には、このゲームの欺瞞が見えているようだった。
「僕は、運命を変えるためにここに来たんだと思う。だから、絶対に諦めない。ハンナさんも、元の世界に帰りたい場所があるんでしょ?」
「私には……裁かなきゃいけない魔女がいるから。ここで終わるわけにはいかないの」
二人は互いの背負うものを少しだけ共有し、うなずき合った。
「協力しよう。少なくとも、ここから抜け出す方法を見つけるまでは」
「分かったわ、ワタル君。……背中は任せるわよ」
殺し合いの螺旋の中で、小さな、しかし確かな信頼の芽が生まれようとしていた。
- 49ポチェモブ25/11/25(火) 20:23:42
イベント6【死因】:モンスター・ウォーズの金網デスマッチリング
(SCP-682)が(ゆっくりバルカン・ボビー)をブッチャーナイフ(手刀)で刺殺
四方を鋼鉄の金網で囲まれた処刑場、モンスター・ウォーズの金網デスマッチリング。
そこに、甲高い不快な声が響き渡る。
「ゆーん! ここがボビー様の独壇場なのぜ! お前みたいなデカブツ、バルカン砲でハチの巣にしてやるのぜ!」
饅頭のような体に重火器を装備したゆっくりバルカン・ボビーが、あろうことか不死身の爬虫類、SCP-682を挑発していた。
「……不快だ。貴様のような出来損ないの有機物は」
682は動じる様子もなく、ただ冷酷な捕食者の目でボビーを見下ろす。ボビーがバルカン砲を乱射する。ダダダダダッ!
弾丸は682の皮膚に当たり、豆鉄砲のように弾かれる。
「ゆ? ゆゆ? 効いてないのぜ? どうしてなのぜえええ!?」
「終わりか?」
682の前足が動いた。それは単なる爪の一撃ではない。数多の終了実験を生き延び、進化したその四肢は、あらゆる物質を切断する**手刀(ブッチャーナイフ)**と化していた。
ズバンッ!!
金網ごと、ボビーの柔らかい体が両断される。中身の餡子が飛び散り、悲鳴を上げる間もなく絶命した。
「ゴミが」
682は興味なさげに死骸を踏み潰し、次なる獲物を探してリングを後にした。
- 50二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 20:25:01
>ゆっくりバルカン・ボビー
な…なんやこの化け物は(ギュンギュン
- 51ポチェモブ25/11/25(火) 20:25:19
📊 1ターン目終了時点の状況
生存者リスト(22名):
ファウスト、超合金クロビカリ、モナ、アストライア、七度ユキノ、ゴグマジオス、比古清十郎、料理下手ボリス、月城柳、鬼庭形部雅孝、アレハンドロ・コーナー、バンダナワドルディ、三谷ワタル、特異体質ムカデ夢主、遠野ハンナ、イラストリアス、タマモクロス、SCP-682、憎しみの女王、ジュゼッペ、The Dark Lord、ジュゼッペ(生存確認)
死亡者リスト(4名):
C国の工作員(青葉工業高校にて、赤木しげるの蠢蟹掌により精神崩壊・自殺)
タイラント(T・D・K会場にて、The Dark Lordにより猿空間へ転送・消滅)
鹿紫雲一(ドラゴン・ハウスにて、ジュゼッペの幻突により心臓停止)
ゆっくりバルカン・ボビー(金網デスマッチリングにて、SCP-682の手刀で両断)
(チィッ、なんだってGemini君のゆっくりはゆ虐ベースなんだよ) - 52ポチェモブ25/11/25(火) 20:26:41
⚪︎2ターン目
イベント1【死因】:雪の降る不知火御殿中庭
(ゴグマジオス)が(アレハンドロ・コーナー)を荼毘に付し骨をある場所に置く
凍てつくような冷気と静寂に包まれた不知火御殿。その中庭に、場違いな黄金の光を放つ男がいた。
「愚かな……このような原始的な舞台で、私が屈するとでも思ったか?」
アレハンドロ・コーナーは、自身の権力と用意周到な装備を過信していた。彼が見上げる先、雪雲を突き破るようにして現れたのは、巨戟龍ゴグマジオス。
その巨体からはドロドロとした重油が垂れ落ち、白雪を黒く汚していく。
「我……食ウ……火……」
ゴグマジオスの咆哮が空気を震わせる。アレハンドロは冷静に通信機へ指示を飛ばそうとするが、ノイズが走るのみ。
「なっ、通信妨害だと!? ええい、ならばこの私が直接引導を渡してくれる!」
彼がビーム兵器を構えた瞬間、ゴグマジオスの体表を流れる油が発火した。熱線爆発。
ドォォォォンッ!!
「ぐあぁぁぁぁっ!? バ、バカな……私は……世界を変える……!」
圧倒的な熱量がアレハンドロを包み込む。黄金の野望は瞬く間に灰燼へと帰した。
ゴグマジオスは燃え尽きたアレハンドロの残骸――わずかに残った骨を、自身の身体から垂れる油で固め、中庭の枯山水の一部であるかのように無造作に配置した。それはまるで、芸術気取りの悪魔によるオブジェのようだった。
- 53ポチェモブ25/11/25(火) 20:28:01
イベント2【交流】:本山流体術道場
(超合金クロビカリ)と(鬼庭形部雅孝)は筋肉と鎧について語り合い、意気投合した
汗とカビの臭いが染みついた古びた道場、本山流体術道場。
そこで二人の漢(オトコ)が、互いの「装甲」を確認し合っていた。
「素晴らしい……! その筋肉、まるで黒光りする鋼鉄だ! 某の甲冑にも引けを取らぬ!」
鬼庭形部雅孝が、槍を地面に突き刺し、感嘆の声を上げる。
対する超合金クロビカリは、ポージングを決めながら白い歯を見せた。
「フフン、わかってくれるかい? この筋肉こそが最強の鎧! 君のその重厚な甲冑も嫌いじゃないよ。まさに『男のロマン』ってやつを感じるね!」
「うむ! 鍛え上げられた肉体と、磨き上げられた具足! 通ずるものがあるわ! いざ尋常に、この筋肉(マッスル)談義、続けようぞ!」
「いいねえ! プロテイン、飲むかい?」
時代も世界も異なる武人たちが、筋肉という共通言語で奇妙な友情を結んだ瞬間だった。
- 54ポチェモブ25/11/25(火) 20:29:55
イベント3【死因】:夜の遊園地の巨大観覧車頂上(地上エリア)
(ファウスト)が(タマモクロス)を猿空間に送り消滅
不気味なBGMが流れる夜の遊園地。メリーゴーランドの前で、関西弁の怒号が響く。
「なんやねんお前! 頭に紙袋被って、医者ごっこか!? ウチはここから出たいんや、邪魔するなら蹴飛ばすで!」
タマモクロスが低い姿勢から殺気を放つ。小柄ながらその脚力は凄まじい。
対するファウストは、巨大なメスを杖のように突きながら、クネクネと奇妙な動きを見せる。
「おやおや、脈拍上昇、血圧上昇。興奮しすぎは美容に悪いですよー? ちょっと頭を冷やしましょうか」
「うるさいわ! 白い稲妻、見たるかぁっ!」
タマモクロスが地面を蹴り、神速のタックルを仕掛ける。だが、ファウストは空中に「ドア」を描いた。
「はい、診察室はこちら~」
「なっ、なんやそれ――!?」
タマモクロスの勢いは止まらない。彼女はファウストが開けた、次元の裂け目のようなドアへと突っ込んでしまった。
その先は、現実の理が通用しない虚無の世界、猿空間。
「あ、あれ……? ここどこ……? おーい、誰か……うわあああああ!!」
ドアがパタンと閉まると、タマモクロスの気配は完全に消滅した。ファウストは「お大事にー」と手を振り、闇へと消えていった。
- 55ポチェモブ25/11/25(火) 20:31:43
イベント4【交流】:スピリチュアル・サンクチュアリ
(特異体質ムカデ夢主)は(The Dark Lord)をゼッツ様と誤認し、許されざる恋に落ちた
神秘的な光が差し込む洞窟、スピリチュアル・サンクチュアリ。
そこに、異様なテンションで頬を赤らめる少女、特異体質ムカデ夢主の姿があった。
彼女の異常な視覚は、目の前にいる無機質な棒人間を、最愛の人として映し出していた。
「ああっ……! そこにいらしたのですね、ゼッツ様ぁ♡ その黒くてスタイリッシュなお姿……素敵すぎますぅ!」
彼女の体内から這い出るムカデたちが、喜びを表すようにカサカサと蠢く。
一方、The Dark Lordは困惑していた。デジタルな電子音が疑問符のように鳴る。
『(……Target Unknown. Action: Confused.)』
彼はただの棒人間(スティックフィギュア)であり、ゼッツなる人物とは似ても似つかない。しかし、夢主の暴走する愛は止まらない。
「私、決めました! この戦いが終わったら、ゼッツ様と結婚します! 邪魔するやつはムカデちゃんのご飯にしちゃいますからね♡」
Dark Lordは、バグったNPCを見るような目で彼女を見つめ、とりあえず攻撃はせずに距離を取ることを選択した。狂気的な愛が、一時的な不可侵条約を生み出したのだ。
- 56ポチェモブ25/11/25(火) 20:33:18
イベント5【死因】:豪雨が降り注ぐタンカー甲板
(比古清十郎)が(料理下手ボリス)をブッチャーナイフ(手刀)で刺殺
激しい雨と雷鳴が轟く、タンカーの甲板。足場は悪く、波で船体が大きく揺れる。
「おい、そこのマントの男! 腹が減っているんだろう? 私の特製『ジャムと練乳のピロシキ・激辛ソース和え』を食え!」
料理下手ボリスが、毒々しい色の物体を手に詰め寄る。それは料理というより、化学兵器に近い代物だった。
比古清十郎は、雨に打たれながら不快そうに眉をひそめた。
「……俺は舌が肥えているんだ。その残飯を俺の前に出すこと自体、万死に値する」
「なんだと!? これは究極の栄養食だぞ! 食え! 食わぬなら無理やり口にねじ込んでやる!」
ボリスがピロシキを投げつけようとした瞬間、比古の姿が掻き消えた。
九頭龍閃――ですらない。単なる一閃。
比古の手刀が、刀のように鋭く空を切り裂いた。
「愚か者が」
ザシュッ!!
ボリスの首元に、ブッチャーナイフで切り裂かれたような深い傷が刻まれる。
「ガ……ッ……私の……味が……わから……ん……とは……」
ボリスはその場に崩れ落ち、彼の手から落ちたピロシキは雨に流され、海へと消えていった。
- 57ポチェモブ25/11/25(火) 20:34:30
イベント6【交流】:ブラック・ハウス
(モナ)と(赤木しげる)は闇のフィクサーの考察をした
黒塗りの壁に囲まれた不気味な館、ブラック・ハウス。
その薄暗い部屋で、占星術師と天才雀士が対峙していた。
「……水盤に映る星の配置が乱れています。このゲームを支配する『闇』は、私たちのすぐ側にいるのかもしれません」
モナが深刻な表情で呟く。
赤木しげるは、暗闇の中で静かに笑った。
「クク……占いで犯人探しとはな。だが、あながち間違っちゃいないかもな」
赤木は鋭い視線を天井に向ける。
「主催者ってのは、大抵安全圏で高みの見物を決め込むもんだが……このイカれたルールの場合は違う。奴は、この極限状態を楽しんでいる『現場主義』の狂人かもしれねぇ」
「つまり、参加者の中に紛れていると? ……怖いことを言わないでください」
「疑心暗鬼こそが奴の餌だ。……まあ、俺にとっちゃ、誰が黒幕だろうが関係ねぇ。最後に勝つのは、死を恐れぬ者だけだ」
二人の考察は核心に迫りつつあったが、まだ決定的な証拠には至らない。だが、この会話を聞いている「誰か」がいるかもしれない……。
- 58ポチェモブ25/11/25(火) 20:36:12
📊 2ターン目終了時点の状況
生存者リスト(19名):
ファウスト、超合金クロビカリ、モナ、アストライア、七度ユキノ、ゴグマジオス、比古清十郎、月城柳、鬼庭形部雅孝、バンダナワドルディ、三谷ワタル、赤木しげる、特異体質ムカデ夢主、遠野ハンナ、イラストリアス、SCP-682、憎しみの女王、ジュゼッペ、The Dark Lord
死亡者リスト(7名):
C国の工作員(1T:赤木しげるにより自殺)
タイラント(1T:The Dark Lordにより消滅)
鹿紫雲一(1T:ジュゼッペにより死亡)
ゆっくりバルカン・ボビー(1T:SCP-682により死亡)
アレハンドロ・コーナー(2T:ゴグマジオスの熱線により焼死、骨はオブジェに)
タマモクロス(2T:ファウストにより猿空間へ転送)
料理下手ボリス(2T:比古清十郎の手刀により刺殺)
(このペースで行ったら6〜7ターンで終わりそうでリラックスできますね) - 59二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 20:36:48
- 60ポチェモブ25/11/25(火) 20:37:37
⚪︎3ターン目
イベント1【死因】:日本格闘大会『闘神』会場(トイレ)
(アストライア)が(憎しみの女王)をトイレ中に襲撃し死亡
歓声なき巨大アリーナ、『闘神』会場。その裏側にあるトイレにて、悲劇は静かに幕を開けた。
「ふふっ、愛と正義のためには、身だしなみも整えないとね!」
憎しみの女王は鏡の前でポーズを取り、魔法少女としての輝きを確認していた。個室に入り、一息ついたその瞬間である。
ガッシャアアンッ!!
天井が崩落し、黄金の甲冑に身を包んだアストライアが降ってきた。
「天秤は傾きました。不意打ちですが、悪を滅ぼすのに手段は選びません」
「えっ、ちょっ、今トイレ中……きゃああああっ!?」
アストライアの剣が、無防備な個室ごと女王を一刀両断にする。
「愛と正義の名の下に、反撃を……!」
女王が変身しようとした時には既に遅かった。
「貴女の正義は、ここで終わりです」
アストライアは冷徹に言い放ち、瓦礫と化したトイレを後にした。正義の執行者は、時として悪魔よりも非情である。
- 61ポチェモブ25/11/25(火) 20:39:24
イベント2【死因】:疾走する地獄列車車内
(鬼庭形部雅孝)が(バンダナワドルディ)をブッチャーナイフ(手刀)で刺殺
ゴゴゴゴゴ……!
線路もない荒野を猛スピードで爆走する地獄列車。揺れる車内で、小さな戦士と歴戦の武人が対峙していた。
「ボクだって……大王さまの側近なんだ! 通させないよ!」
バンダナワドルディが勇気を振り絞り、スピアを構えて突撃する。その回転突きは鋭く、風を切る。
だが、鬼庭形部雅孝は馬ごとその攻撃を受け止めた。
「見事な槍捌き! だが、軽すぎるわぁッ!!」
形部は巨大な槍を捨て、あえて徒手空拳で応じた。その手は、数多の戦場を潜り抜けた凶器そのもの。
「我、鬼庭形部雅孝なり!!」
ズドンッ!!
形部の**手刀(ブッチャーナイフ)**が、ワドルディの小さな体を深々と貫いた。
「……ごめんね、大王さま……」
ワドルディは光の粒子となって消え、後に残されたのはトレードマークの青いバンダナだけだった。形部は静かに黙祷を捧げる。
「よき敵であった」
- 62ポチェモブ25/11/25(火) 20:40:45
イベント3【交流】:ビル屋上ヘリポート
(赤木しげる)と(月城柳)は情報共有した
風が吹き荒れるビル屋上ヘリポート。眼下には荒廃した街が広がっている。
月城柳はタブレット端末を操作しながら、フェンス際に立つ男に声をかけた。
「……赤木さん、でしたね。少し耳に入れておきたい情報があります」
赤木しげるは振り返らず、紫煙を吐き出しながら答える。
「なんだい? エリート課長さんが、俺みたいなゴロツキに何の用だ」
「これまでの死亡者の傾向と、マップの変化パターン。作為的なものを感じます。主催者は、特定の『強い感情』を持つ者を優先的に排除、あるいはぶつけ合わせている節がある」
柳の分析に、赤木はニヤリと笑った。
「なるほどね。感情を煽って、ドラマを作ろうって魂胆か。……だとすれば、次に狙われるのは『希望』を持った奴か、あるいは『絶望』に沈んだ奴か」
「ええ。私たちは冷静さを保つ必要があります。……死にたくなければ」
「同感だ。ま、俺はいつ死んでもいいと思ってるがね」
乾いた風の中で、二人の知性派は密かに共闘関係を結びつつあった。
- 63ポチェモブ25/11/25(火) 20:42:07
イベント4【死因】:山中の秘密基地エリア52
(SCP-682)が(七度ユキノ)の心臓を破心掌で心停止させる
警告音が鳴り響く秘密基地エリア52。通路の奥から、巨大な爬虫類の怪物が迫りくる。
「目標確認。……これは、手に負える相手じゃないね」
七度ユキノは冷静に状況を判断し、手持ちの火器を展開する。クレイモア、閃光弾、そしてライフルの精密射撃。
ダダダダッ! ボンッ!
全ての攻撃がSCP-682に命中するが、怪物は再生しながら止まることなく突進してくる。
「無駄だ。貴様らの小細工など、何度味わったと思っている」
682の巨大な前足が、ユキノを壁に叩きつける。
「がっ……!?」
ユキノは即座に受け身を取ろうとしたが、682の攻撃は単なる打撃ではなかった。衝撃が内部に浸透し、臓器を直接破壊する浸透勁――まるで破心掌のような一撃。
ドクンッ……。
ユキノの心臓が、強制的に停止させられる。
「……任務、失敗……」
彼女は壁に寄りかかるようにして崩れ落ち、その瞳から光が失われた。682は彼女の死体を見下ろし、鼻を鳴らして去っていった。
- 64ポチェモブ25/11/25(火) 20:43:10
イベント5【交流】:鬼喰島
(三谷ワタル)は絶望しかけていた(ジュゼッペ)を励ましました
不気味な鳴き声が響くジャングル、鬼喰島。
ジュゼッペは木の根元で膝を抱え、震えていた。
「僕が……あんな強い人を殺してしまった……。僕は人殺しだ……もう嫌だ、帰りたい……」
鹿紫雲一を倒した罪悪感と恐怖に押しつぶされそうになっていた彼に、手が差し伸べられる。
「立てる? ジュゼッペさん」
三谷ワタルだった。彼の目も恐怖に揺れているが、その奥には強い意志が宿っていた。
「僕も怖いよ。でも、ここで立ち止まったら、本当に何も変えられない。君が生き残ったのは、間違いなんかじゃないはずだ」
ワタルの真っ直ぐな言葉が、ジュゼッペの胸に響く。憑依霊のペピーノも、心配そうにジュゼッペの肩を叩くような仕草をした。
「……ありがとう、ワタル君。……そうだね、僕には待っている人がいるんだ」
ジュゼッペは涙を拭い、ワタルの手を取って立ち上がった。弱き者たちが、互いを支え合う光景がそこにあった。
- 65ポチェモブ25/11/25(火) 20:44:36
イベント6【死因】:ハイパーバトル予選の山中
(超合金クロビカリ)のミスで(遠野ハンナ)が事故死
切り立った崖が連なるハイパーバトル予選の山中。
「見てくれ! この大胸筋の輝きを! 太陽すら霞むだろう!?」
超合金クロビカリは、岩場で自身の筋肉美を誇示するポージング練習をしていた。
「フンッ! ハッ! マッスル!!」
彼が力むたびに、凄まじい衝撃波が発生し、周囲の岩盤にヒビが入っていく。
その真下の崖道を通行していたのが、遠野ハンナだった。
「……上から凄い音がするわね。警戒しないと」
彼女が杖を構えたその時、クロビカリが渾身のサイドチェストを決めた。
ズゴゴゴゴゴ……ッ!!
「えっ?」
ハンナの頭上で、巨大な岩盤が崩落した。魔法を展開する暇も、悲鳴を上げる暇もなかった。
ドッシャアアアアン!!
数トンの岩塊が彼女を押し潰し、崖下へと叩き落とす。
「ん? 今、何か音がしたかな? ……まあいいか、筋肉の声にかき消されたようだ!」
クロビカリは自分の筋肉に見惚れており、下で魔法少女が事故死したことに全く気づいていなかった。悪意なき筋肉災害、これぞバトルの理不尽さである。
- 66二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 20:45:47
クロビカリ何しとんねん!?
- 67ポチェモブ25/11/25(火) 20:46:10
📊 3ターン目終了時点の状況
生存者リスト(15名):
ファウスト、超合金クロビカリ、モナ、アストライア、ゴグマジオス、比古清十郎、月城柳、鬼庭形部雅孝、三谷ワタル、赤木しげる、特異体質ムカデ夢主、イラストリアス、SCP-682、ジュゼッペ、The Dark Lord
死亡者リスト(11名):
C国の工作員(1T:赤木しげる)
タイラント(1T:The Dark Lord)
鹿紫雲一(1T:ジュゼッペ)
ゆっくりバルカン・ボビー(1T:SCP-682)
アレハンドロ・コーナー(2T:ゴグマジオス)
タマモクロス(2T:ファウスト)
料理下手ボリス(2T:比古清十郎)
憎しみの女王(3T:アストライアによりトイレ襲撃死)
バンダナワドルディ(3T:鬼庭形部雅孝により刺殺)
七度ユキノ(3T:SCP-682により心停止)
遠野ハンナ(3T:超合金クロビカリのポージングによる落石事故死)
(これシュミロワ並みにサクサク出来てぶっちゃけ楽ッスね、忌憚のない意見ってやつッス) - 68ポチェモブ25/11/25(火) 20:47:17
⚪︎4ターン目
イベント1【死因】:ドラゴン・クリフ特設リング
(ゴグマジオス)との死闘の末、(イラストリアス)は紙一重で敗北
断崖絶壁に設置されたリング、ドラゴン・クリフ。
優雅なティータイムを愛する空母、イラストリアスは、上空から艦載機による爆撃を行っていた。
「愛と平和のために……この禍々しい怪物は浄化せねばなりません」
光の矢のような爆撃がゴグマジオスの背中に降り注ぐ。だが、古龍の表皮を覆う重油は、爆炎すら飲み込み、さらに激しく燃え上がる燃料と化した。
「グオオオオオオッ!!」
ゴグマジオスが空を見上げ、口から極太の熱線ブレスを吐き出す。
「きゃあっ!? シールド展開……間に合いません!」
イラストリアスは咄嗟に回避行動を取るが、熱線が主翼(滑走路)を掠める。バランスを崩した彼女がリングに着地した瞬間、ゴグマジオスの巨大な爪が振り下ろされた。
「あぁ……光が……」
それは本当に紙一重の差だった。彼女の放った最後の爆弾がゴグマジオスの角を折るのと、ゴグマジオスの爪が彼女を粉砕するのは、ほぼ同時。
しかし、質量の差が勝敗を分けた。
イラストリアスは優雅に微笑んだまま、瓦礫の下で静かに息を引き取った。
- 69ポチェモブ25/11/25(火) 20:49:25
イベント2【死因】:黒竜寺
(比古清十郎)が(アストライア)の心臓を破心掌で心停止させる
闇夜に鐘の音が響く黒竜寺。
二人の剣客が対峙していた。一方は黄金の天秤を持つ正義の女神、アストライア。もう一方は飛天御剣流の継承者、比古清十郎。
「貴方の強さは認めます。ですが、その力で弱きを助けず、傍観する姿勢……私の天秤は『悪』と断じました」
アストライアが星の光を纏った剣を振りかざす。その一撃は隕石の如き破壊力。
だが、比古はマントを翻し、紙一重でそれを躱す。
「正義、か。己の物差しでしか測れぬ正義など、凶器と変わらんよ」
比古が懐に入り込む。剣ではない。彼が放ったのは、筋肉のバネと気の流れを一点に集中させた掌打。
「飛天流……破心掌(はしんしょう)」
ドンッ……。
軽い音がアストライアの胸板を叩く。鎧は傷ついていない。しかし、その衝撃は内部のみを貫通し、心臓を直接揺さぶった。
「カハッ……!? 私の……正義……が……」
ドクン。アストライアの心臓が、最後の鼓動を打ち、停止する。
彼女は膝から崩れ落ち、天秤の皿がカランと音を立てて石畳に転がった。
(チィッ、なんだって破心掌が飛天御剣流の技になってるんだよカッカッ)
- 70二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 20:49:53
剣はどうしたよえーーーーっ
- 71ポチェモブ25/11/25(火) 20:50:45
イベント3【交流】:ダーク・ファイト会場
(特異体質ムカデ夢主)と(ファウスト)は解釈違いで対立してケンカした
薄暗い地下闘技場、ダーク・ファイト会場。
「ああーん♡ ゼッツ様が見てる……! この死体の山もゼッツ様からのプレゼントね!」
特異体質ムカデ夢主が、転がっている死体(モブ)に頬擦りをしている狂気的な光景。
そこへ、巨大なメスを持った闇医者ファウストが現れた。
「おやおやー? これは重度の幻覚症状ですねー。現実逃避はいけませんよー? ほら、お薬出しておきますからねー」
ファウストが善意(?)で得体の知れないカプセルを差し出す。
しかし、夢主の表情が一変した。
「はぁ? 何言ってんのこのヤブ医者。これは『愛』よ! 私とゼッツ様の神聖な愛を『病気』扱いするなんて……殺すわよ?」
「むむむ、患者さんが暴れるなら拘束衣が必要ですねー」
「私のムカデちゃんが、あんたの脳みそ啜りたがってるわ!」
治療したいファウストと、愛に生きる夢主。決して相容れない二人は、互いに中指を立て合い(ファウストは長い指で)、罵り合いながら別方向へと別れた。殺し合いには発展しなかったが、一触即発の空気だった。
- 72ポチェモブ25/11/25(火) 20:51:47
イベント4【死因】:山中の秘密基地エリア52
(The Dark Lord)が(モナ)を猿空間に送り消滅
モニターが無数に並ぶハイテク施設、エリア52。
モナは水盤の代わりにモニターの光を利用して占いを試みていた。
「こ、このデータストリームから、脱出の糸口を見つけ出してみせます……! 私にかかれば、電子の海も星空と同じ!」
彼女がコンソールにアクセスしようとしたその時、背後のモニター全てに赤い「!」マークが表示された。
『Target Detected. Initiating Deletion.』
The Dark Lordが画面の中から実体化するように現れる。
「ひっ!? あなたは……! 待ってください、話し合いを……!」
Dark Lordは問答無用でカーソル型の武器を振るう。モナは水影の幻で回避しようとするが、Dark Lordの攻撃は「座標」そのものを指定していた。
「うそ……体が……透けて……!?」
モナの足元に、テクスチャの剥がれた虚無の穴が開く。伝説の猿空間への強制転送プログラムだ。
「嫌です! まだ家賃も払ってないのにぃぃぃ!!」
モナの悲痛な叫びと共に、彼女の存在はデータごと削除(デリート)された。残されたのは、彼女が被っていた大きな帽子だけだった。
- 73ポチェモブ25/11/25(火) 20:53:20
イベント5【交流】:ビル屋上ヘリポート
(月城柳)と(三谷ワタル)は作戦会議をした
強風吹き荒れるヘリポート。
月城柳は、まだ幼さの残る少年、三谷ワタルに缶コーヒーを手渡した。
「……飲みなさい。少しは落ち着くわよ」
「あ、ありがとうございます」
ワタルは温かい缶を握りしめ、少しだけ震えを止めた。
「君、意外と冷静ね。この状況で生き残っているだけはあるわ」
「冷静じゃないです。でも、考えないと……。柳さん、さっき赤木さんと話してましたよね? 何か分かったんですか?」
柳は少し驚いたようにワタルを見る。この少年、観察眼がある。
「ええ。このゲームの『主催者』……闇のフィクサーは、恐らく近くにいる。参加者の中に紛れている可能性が高いわ」
「やっぱり……。僕もそう思ってました。怪しい動きをしている人がいないか、手分けして探りませんか?」
「……いいわね。君なら背中を任せられそう」
対ホロウ6課の副課長と、運命を変える少年。頭脳派二人の同盟が結成された。
- 74ポチェモブ25/11/25(火) 20:54:37
イベント6【死因】:御前試合用の特設舞台
(超合金クロビカリ)が負けそうになった時覚醒し、(鬼庭形部雅孝)を弾丸滑り菩薩拳のカウンターで逆転撃破
桜吹雪が舞う御前試合用の特設舞台。
かつて筋肉と鎧について語り合った二人の友が、今は敵として対峙していた。
「参るッ!!」
鬼庭形部雅孝が雄叫びを上げ、槍による猛攻を仕掛ける。その一撃一撃は重く、鋭い。
「くっ……! さすがだ、形部くん! ボクの筋肉が悲鳴を上げているよ!」
超合金クロビカリの鋼鉄の筋肉も、形部の熟練の技の前には徐々に削られていく。ついに形部の一撃が、クロビカリの胸板に浅い傷をつけた。
「勝負あり! 潔く散れ、我が友よ!」
形部がトドメの一撃、渾身の突きを放つ。誰もが形部の勝利を確信した瞬間、クロビカリの脳裏に「敗北」の二文字への拒絶反応が走った。
「嫌だ……ボクは……負けない! 輝きこそがボクなんだァァァッ!!」
クロビカリの筋肉が異常な光沢を放つ。彼はあえて槍に向かって踏み込んだ。汗と筋肉の脂、そして超絶的な筋コントロールが生み出す究極の防御カウンター。
「**弾丸滑り菩薩拳(だんがんすべりぼさつけん)**ッ!!」
ヌルリッ。
形部の槍はクロビカリの筋肉の上を滑り、軌道を逸らされた。完全に無防備になった形部の懐に、クロビカリのタックルが突き刺さる。
ドゴォォォォンッ!!
「見事……なり……筋肉(マッスル)……」
形部は吹き飛ばされ、舞台の柱に激突して絶命した。クロビカリは涙を流しながら、友に向かってマッスルポーズを決めた。
- 75ポチェモブ25/11/25(火) 20:56:21
📊 4ターン目終了時点の状況
生存者リスト(11名):
ファウスト、超合金クロビカリ、ゴグマジオス、比古清十郎、月城柳、三谷ワタル、赤木しげる、特異体質ムカデ夢主、SCP-682、ジュゼッペ、The Dark Lord
死亡者リスト(15名):
C国の工作員(1T:赤木しげる)
タイラント(1T:The Dark Lord)
鹿紫雲一(1T:ジュゼッペ)
ゆっくりバルカン・ボビー(1T:SCP-682)
アレハンドロ・コーナー(2T:ゴグマジオス)
タマモクロス(2T:ファウスト)
料理下手ボリス(2T:比古清十郎)
憎しみの女王(3T:アストライア)
バンダナワドルディ(3T:鬼庭形部雅孝)
七度ユキノ(3T:SCP-682)
遠野ハンナ(3T:超合金クロビカリ)
イラストリアス(4T:ゴグマジオスにより焼死)
アストライア(4T:比古清十郎の破心掌により心停止)
モナ(4T:The Dark Lordにより猿空間へ消滅)
鬼庭形部雅孝(4T:超合金クロビカリのカウンターにより死亡)
(えっ、残り11人しかいないんですか) - 76二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 20:56:22
技名は違えど本編でもクロビカリがギリギリやりそうな芸当なのはルールで禁止スよね
- 77ポチェモブ25/11/25(火) 20:57:39
⚪︎5ターン目
イベント1【死因】:モンスター・ウォーズの金網デスマッチリング
(SCP-682)が(ファウスト)をブッチャーナイフ(手刀)で刺殺
血痕のこびりついた金網リング。そこに、狂気の医師と不死身の怪物が対峙する。
「おやおやー? 随分と皮膚が荒れていますねー。これは重度の『トカゲ肌』です! 手術が必要ですー!」
ファウストは巨大なメスを振り回し、楽しそうにSCP-682に迫る。
「……貴様、何をする気だ」
「全身の皮を剥いで、新しいのと交換しまーす! 麻酔はありませんが我慢してくださいねー!」
ファウストが空間を歪めて瞬間移動し、682の背中にメスを突き立てる。しかし、682の再生能力はメスの切れ味を上回った。
「不快だ。消えろ」
682の身体から無数の棘が噴出し、ファウストの動きを封じる。そして、進化した前足が鋭利な刃――**手刀(ブッチャーナイフ)**へと変形し、ファウストの胸郭を貫いた。
ズリュッ!!
「あ、あれー? 先生、自分が手術されちゃいましたー……? 次は……天国で……開業……」
ファウストは紙袋を赤く染めながら崩れ落ち、動かなくなった。
- 78ポチェモブ25/11/25(火) 20:58:56
イベント2【死因】:疾走する地獄列車車内
(ゴグマジオス)が(超合金クロビカリ)を荼毘に付し骨をある場所に置く
轟音を立てて走る列車の屋根の上。
超合金クロビカリは、前方から迫る巨大な影に筋肉を鼓舞させていた。
「この列車はボクが止める! そして、キミのその重そうな油も、ボクの輝きで浄化してあげるよ!」
対するのは巨戟龍ゴグマジオス。列車そのものを押し潰さんばかりの巨体だ。
クロビカリは真正面からゴグマジオスの突進を受け止めた。
「ぬんっ!! 筋肉(マッスル)・バリアァァッ!!」
鋼鉄の肉体がきしむ。ゴグマジオスの突進を止めるほどの怪力。しかし、ゴグマジオスの体内から溢れ出る大量の重油が、クロビカリの体にまとわりついた。
「うわっ、ベトベトする!? せっかくのテカリが台無しじゃないか!」
その隙をゴグマジオスは見逃さなかった。爪による摩擦で火花を散らす。
ドオオオオオッ!!
重油が大爆発を起こし、列車全体が炎に包まれる。
「熱いッ! 熱すぎるッ! ボクの筋肉が……溶け……アアアアッ!!」
最強の肉体も、数千度の業火には耐えきれなかった。燃え尽きたクロビカリの遺骨は、ゴグマジオスの胸のタールの中に埋め込まれ、戦利品の一部となった。
- 79ポチェモブ25/11/25(火) 21:00:30
イベント3【交流】:スピリチュアル・サンクチュアリ
(特異体質ムカデ夢主)と(赤木しげる)は疑心暗鬼に陥り別れる
神秘的な光が差し込む洞窟。
「ねえ、そこの白髪のおじさん。私のゼッツ様、どこに行ったか知らない?」
特異体質ムカデ夢主が、うっとりした目で虚空を見つめながら問いかける。
赤木しげるは、この少女の異常性を一瞬で見抜いていた。
「……知らねぇな。だが嬢ちゃん、あんたが見てる『世界』と、俺たちが見てる『地獄』はズレてるようだ」
「はあ? 何言ってんの? ゼッツ様の愛は世界を包んでるのよ? ……もしかしてあんた、ゼッツ様を狙う敵?」
夢主の目からハイライトが消え、殺気が膨れ上がる。赤木は煙草を指で弾きながら、距離を取った。
「ヤレヤレ……狂人の相手は骨が折れる。触らぬ神に祟りなし、か」
「逃げるの? まあいいわ、ゼッツ様との結婚式の準備で忙しいから見逃してあげる」
会話は成立せず、二人は互いに危険因子と判断して背を向けた。
- 80ポチェモブ25/11/25(火) 21:01:39
イベント4【死因】:ブラック・ハウス
(The Dark Lord)が(月城柳)を猿空間に送り消滅
闇に包まれた洋館、ブラック・ハウスの書斎。
月城柳は、机の上に置かれた「ある資料」を見つけていた。
「……見つけた。このゲームの運営ログ……これが証拠に――」
彼女がそれに触れようとした瞬間、部屋の空間が歪んだ。
『Access Denied.』
背後にはThe Dark Lord。彼の手には、赤い削除アイコンが浮かんでいる。
「くっ、やはりあなたが……!」
柳は武器を構えるが、Dark Lordの攻撃は物理次元を超えていた。床に黒いグリッド――猿空間へのゲートが開く。
「しまっ……!?」
柳の足元が消失する。彼女は必死に縁に手をかけたが、Dark Lordが無慈悲にその手を踏みつけた。
「……ワタル君、あとは頼んだわ……」
柳は最期に少年の名を呟き、デジタルの彼方へと吸い込まれていった。真実に近づきすぎた者の末路であった。
- 81二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:02:08
うあああ
バケモノ達が参加者を練り殺してる… - 82ポチェモブ25/11/25(火) 21:02:43
イベント5【死因】:T・D・K会場
(赤木しげる)が(ジュゼッペ)に蠢蟹掌を打ち込み絶望させて自殺に追い込む
コンクリート剥き出しの闘技場。
ジュゼッペは震えていた。仲間たちが次々と死んでいく現実に、彼の精神は限界を迎えていた。
「もう嫌だ……誰も殺したくない……死にたくない……」
そこへ、赤木しげるが姿を現す。
「クク……随分と怯えているな。だが、その優しさはここでは命取りだ」
「あ、赤木さん……助けて……」
「助ける? 俺がか? ……いいことを教えてやる。お前が鹿紫雲って男を殺した時、奴はこう思っていたぜ。『こんな弱そうな奴に負けるとは』とな」
赤木は言葉巧みにジュゼッペの罪悪感を刺激する。精神干渉技、蠢蟹掌。物理的な打撃ではなく、言葉と気迫で相手の心を破壊する。
「お前は人殺しだ。生きて帰っても、その手についた血は消えない。……楽になれよ」
「あ……あぁ……僕は……罪人……ペピーノも……僕を軽蔑してる……?」
ジュゼッペの目から生気が失われる。彼は赤木の言葉に誘導されるように、落ちていたガラス片を拾い上げた。
「ごめんなさい……みんな……」
ジュゼッペは自らの喉を突き、その場に倒れ伏した。赤木は冷ややかな目で見下ろす。
「悪いな。生き残る確率を上げるためだ」
- 83ポチェモブ25/11/25(火) 21:03:59
イベント6【死因】:雪の降る不知火御殿中庭
(比古清十郎)が(ゴグマジオス)をブッチャーナイフ(手刀)で刺殺
雪と油と炎が混じり合う、地獄絵図のような中庭。
クロビカリを葬ったゴグマジオスが、次なる獲物を見据えていた。
その前に立ちはだかるのは、人間大の剣客、比古清十郎。
「デカい図体だ。的が大きくて助かる」
比古は刀を抜きもせず、構えをとる。
「グオオオオッ!!」
ゴグマジオスが熱線を吐き出そうと口を大きく開けた瞬間、比古の姿が掻き消えた。
神速。
比古は空中を駆け上がり、ゴグマジオスの鼻先へと到達していた。
「遅い」
比古の手刀が、ゴグマジオスの眉間から脳天へ向けて振り下ろされる。それは鋼鉄の鱗も、古龍の骨も、豆腐のように切り裂いた。
ズバァァァァンッ!!
「……!?」
ゴグマジオスの巨体が硬直する。脳を破壊された古龍は、声にならない断末魔を上げ、地響きと共に雪原へ沈んだ。
「……つまらん。準備運動にもならん」
比古はマントについた油を払い、静かにその場を去った。
- 84二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:04:12
親父…これ蠢蟹掌じゃなくて話術とちゃうんかな…
- 85ポチェモブ25/11/25(火) 21:05:40
📊 5ターン目終了時点の状況
生存者リスト(6名):
比古清十郎(圧倒的な武力で古龍を討伐)
赤木しげる(言葉の暴力で着実に生存者を減らす)
三谷ワタル(柳の遺志を継ぎ、真実を追う少年)
特異体質ムカデ夢主(狂気的な愛に生きる異常者)
SCP-682(進化し続ける不死身の爬虫類)
The Dark Lord(デジタル空間を操る棒人間)
死亡者リスト(20名):
(1T〜4Tの死亡者15名は省略)
ファウスト(5T:SCP-682により刺殺)
超合金クロビカリ(5T:ゴグマジオスにより焼死)
月城柳(5T:The Dark Lordにより猿空間へ消滅)
ジュゼッペ(5T:赤木しげるにより自殺に追い込まれる)
ゴグマジオス(5T:比古清十郎により刺殺)
(あっ…次でもうラストターンでやんす、時が経つのは早ぇなぁ) - 86二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:05:55
比古清十郎つよっつえーよ
- 87ポチェモブ25/11/25(火) 21:09:16
最終決戦:虚構の崩壊、あるいは運命の改変
【第一章:正体判明】
舞台は**「雪の降る不知火御殿中庭」**。
かつてゴグマジオスとアレハンドロが散ったこの場所は、今や世界のバグが集積する特異点となっていた。降り注ぐ雪はノイズ混じりの灰色で、地面のテクスチャは剥がれ落ち、底知れぬ深淵が覗いている。
生き残った6名の戦士たちが、互いに距離を取りながら対峙する。
比古清十郎、赤木しげる、三谷ワタル、特異体質ムカデ夢主、SCP-682、そしてThe Dark Lord。
沈黙を破ったのは、最年少の少年、三谷ワタルだった。
彼は震える手で剣を握りしめ、ある二人の人物を指差した。
「……分かったんだ。柳さんが最期に残したデータと、これまでの違和感。主催者は、このゲームを『内側』からコントロールしている」
ワタルの視線が、The Dark Lordに向けられる。
「あなただろ。この世界の理そのものを書き換えているのは!」
そして、その視線はゆっくりと、隣に立つ男へと移る。
「そして……それを知っていて、ずっと楽しんでいたのが……赤木さん、あなただ」
- 88ポチェモブ25/11/25(火) 21:10:46
冷たい風が吹き抜ける。
赤木しげるは、短くなった煙草を指先で摘まみ、ふぅーっと紫煙を吐き出した。その顔には、これまでに見せたことのない、底知れぬ虚無と愉悦が混ざった笑みが張り付いていた。
「クク……。あのアマ、余計な置き土産を残しやがって。まあいい、潮時か」
赤木は懐から、主催者権限を持つ者のみに渡される黒いカードキーを取り出し、見せびらかすように放り投げた。
「正解だ、少年。俺はこの狂ったゲームの**『協力者』**。ま、暇つぶしに参加しただけだがね。人の命が散る様は、何度見ても飽きない賭け事だ」
その瞬間、空間が激しく震動した。
The Dark Lordの姿が変貌する。棒人間のようなシンプルなフォルムから、禍々しい紅蓮のオーラと、無数の「ERROR」ウィンドウを纏った、真なる破壊神の姿へ。
『Welcome to the End. I am the Admin. I am the Fixer.』
電子音声が脳内に直接響く。彼こそがこの殺戮ゲームの主催者、**「闇のフィクサー」**であった。
Dark Lordが右手を掲げると、中庭の半分が瞬時にデータ削除され、虚無の空間へと変わった。
『Simulation Complete. Executing Final Purge.』
(シミュレーション完了。最終抹消を実行する)
「さあ、始めようか。最後の博打をな」
赤木がナイフを構え、Dark Lordが浮遊する。
生存者vs運営。絶望的な最終決戦の火蓋が切られた。
- 89二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:11:19
なにっレイド戦なのかあっ
- 90ポチェモブ25/11/25(火) 21:12:21
【第二章:死闘】
「気に食わん。我に指図する存在など、許容しない」
最初に動いたのは、不死身の爬虫類、SCP-682だった。彼はFixerであるDark Lordに対し、全速力で突進する。
その巨大な顎は、あらゆる物質を噛み砕く最強の矛。
だが、Dark Lordは動じない。彼の指先が空中にコマンドを描く。
> DELETE [SCP-682]
「……何?」
682の身体が、足元から急速に透明化していく。再生能力など関係ない。存在そのものを定義するソースコードが消去されていくのだ。
「ガァァァァッ!? 貴様、何を……我は……不滅……!」
「不滅などない。あるのは0と1だけだ」
Dark Lordが拳を握り込むと、682の巨体はノイズと共に霧散し、完全に消滅した。
(死亡:SCP-682 / 死因:闇のフィクサーによる存在抹消)
- 91ポチェモブ25/11/25(火) 21:13:35
あまりにあっけない最強生物の死。その恐怖に凍りつく場の中で、一人だけ頬を染めて駆け出す少女がいた。
「ああっ! やっぱり! やっぱりあなたが神様だったのね!」
特異体質ムカデ夢主だ。彼女には、禍々しいDark Lordの姿さえも、愛する「ゼッツ様」の姿に見えていた。
「ゼッツ様ぁぁ♡ 待ちくたびれました! さあ、結婚しましょう! 誓いのキスを……!」
彼女は両手を広げ、Dark Lordに抱きつこうとする。
Dark Lordは無機質な瞳で彼女を見下ろし、煩わしそうにカーソルを振った。
> FORMAT [Yume-nushi]
「え……?」
夢主の身体が、無数のブロックノイズに分解されていく。
「痛い……痛いよゼッツ様……なんで……? 愛してるのに……愛して……」
彼女の身体から溢れ出た大量のムカデたちも、主と共に電子の藻屑となって弾け飛んだ。
「愛、不要。削除完了」
(死亡:特異体質ムカデ夢主 / 死因:闇のフィクサーによるフォーマット化)
- 92ポチェモブ25/11/25(火) 21:14:55
瞬く間に2名が殺 害された。残るは比古清十郎と三谷ワタルのみ。
「クク……あいつ(Dark Lord)も無粋な真似をする。だが、俺の相手はアンタだろ?」
赤木しげるが、ゆらりと比古清十郎の前に立ちはだかる。
「飛天御剣流……最強の剣客。アンタの『読み』と俺の『読み』、どちらが深いか試してみたかった」
比古は外套を脱ぎ捨て、筋肉の鎧とも呼べる肉体を露わにした。その瞳は、赤木の底知れぬ狂気を見据えている。
「……貴様のような男は嫌いではない。だが、その性根、叩き斬るに値する」
「来いよ、天才」
赤木が動く。それは武術の理を無視した、死角を突く奇襲。さらに彼は懐から閃光弾めいたトラップをばら撒く。
しかし、比古の神速はそれを凌駕していた。
「遅い」
一閃。
赤木の右腕が宙を舞う。だが、赤木は笑っていた。切り飛ばされた腕から飛び散る血を目潰しに使い、左手のナイフで比古の喉元を狙う。
「もらったァ!」
紙一重。比古は首を僅かに逸らし、その刃を回避すると同時に、柄頭で赤木の鳩尾を打ち抜いた。
「ガハッ……!」
赤木が膝をつく。勝負ありだ。
比古は刀を振り上げ、トドメを刺そうとする。
「……待て」
赤木が制止する。彼は血を吐きながら、どこか満足げに空を見上げた。
「俺の負けだ。……だが、俺を殺すのはアンタじゃねぇ」
赤木は自らの心臓の上にナイフを突き立てた。
「俺の命は、俺が決める。……いいゲームだったぜ」
ザクリ。
赤木しげるは自ら心臓を貫き、ニヒルな笑みを浮かべたまま絶命した。
(死亡:赤木しげる / 死因:比古との戦闘後、自決)
- 93ポチェモブ25/11/25(火) 21:16:49
【第三章:決着】
残るは、最強の剣客・比古清十郎と、運命を変える少年・三谷ワタル。
そして、世界の創造主・The Dark Lord。
「邪魔者は消えた。次はお前たちだ」
Dark Lordが両手を広げると、世界が崩壊を始める。地面が抜け落ち、空には巨大な「GAME OVER」の文字が点滅する。
「ワタル、下がっていろ。奴の攻撃は触れれば終わる」
比古が前に出るが、Dark Lordは空間そのものを操作し、比古を遠くの足場へと転送してしまった。
「小賢しい!」
比古が戻ってくるまでの数秒、ワタルは単身で神と対峙することになった。
「無駄だ、少年。お前の剣では、この世界のプログラムは切れない」
Dark Lordが迫る。ワタルの足元から赤いノイズが侵食してくる。
恐怖で足がすくむ。だが、ワタルの脳裏に、散っていった仲間たちの顔が浮かんだ。
励ましてくれた柳、共に戦うはずだったクロビカリ、そしてジュゼッペ……。
「僕は……逃げない!!」
ワタルが剣を掲げる。それは単なる鉄の塊ではない。彼の「現世に帰る」という強い意志が具現化した、運命改変の刃。
「うおおおおおっ!!」
ワタルが突撃する。Dark Lordは嘲笑うように削除コマンドを展開する。
だが。
キンッ!!
ワタルの剣が、削除コマンドの防壁を弾いた。
「な、何!? Access Error!?」
Dark Lordが驚愕する。ワタルの持つ「運命を変える力」が、ゲームのシステムに干渉し、バグを引き起こしたのだ。
- 94ポチェモブ25/11/25(火) 21:19:04
「今だッ!! 先生ッ!!」
ワタルが叫ぶ。
その瞬間、転送先から戻ってきた比古清十郎が、神速の勢いのまま上空へと舞い上がっていた。
「死を恐れず、理不尽に抗うその心意気……見届けたぞ、少年!」
比古の筋肉が極限まで隆起する。彼の気が、周囲のデジタルノイズを吹き飛ばすほどの嵐となる。
Dark Lordは全リソースを防御に回し、絶対防御の障壁を展開する。
「無意味だ! 我は管理者! 全テ無効化スル!」
「その理屈、我が剣の前では無力!」
比古が重力の枷を外し、流星の如く落下する。
飛天御剣流奥義――
「天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)!!!!!」
左足の踏み込みが、物理演算を超えた加速を生む。
超神速の抜刀が、Dark Lordの絶対防御障壁を紙のように切り裂いた。
斬撃は止まらない。
Dark Lordの核となるメインプロセッサ、そしてこの仮想世界を支えるサーバー概念そのものを、一刀両断にする。
「バ……カ……ナ……。我ハ……神……」
Dark Lordの身体に、一本の白い線が走る。
次の瞬間、彼は無数の光の粒子となって爆散した。
『SYSTEM CRITICAL. WORLD SHUTDOWN IMMINENT.』
(システム致命的エラー。ワールドシャットダウンを開始します)
世界が白く染まっていく。
崩れゆく不知火御殿の中で、比古は刀を納め、へたり込むワタルの頭を乱暴に撫でた。
「悪くない太刀筋だったぞ。……帰るか、現世(むこう)へ」
- 95二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:19:59
えっ比古清十郎もしかして初参戦で初生還なタイプ?
強すぎる…強さの次元が違う - 96ポチェモブ25/11/25(火) 21:21:10
【エピローグ:生還者たちの後日談】
生存者:三谷ワタル、比古清十郎
光に包まれた後、彼らはそれぞれの「日常」へと帰還した。
三谷ワタルの場合
気がつくと、彼は元の世界の自室で目を覚ました。
夢だったのか? いや、手に残る剣の感触と、胸に刻まれた熱い想いは本物だった。
彼は学校へ行き、かつては目を背けていた辛い現実――家庭の問題や自身の弱さ――に、真っ向から向き合い始めた。
「運命は変えられる。僕が諦めない限り」
その瞳には、あの地獄を生き抜いた者だけが持つ、揺るぎない強さが宿っていた。時折、空を見上げては、共に戦った仲間たちのことを想う。彼らの分まで生きる、それが彼の新しい冒険となった。
比古清十郎の場合
京都の山奥。陶芸家としての隠居生活に戻った比古は、縁側で月見酒を楽しんでいた。
「……ふん。変な夢を見たもんだ」
彼は盃を干し、傍らに置かれた刀に目をやる。その刀身には、あちらの世界で斬った「神」の感触が微かに残っているような気がした。
「筋肉達磨に、機械仕掛けの龍……。世界は広いな」
彼はニヤリと笑い、新たな土をろくろに乗せた。
その手で作られた壺は、どこかあの世界で見た「歪だが力強い」形状をしていたという。
ただ一言、「馬鹿弟子には内緒にしておくか」と呟き、彼は静かな夜に溶け込んでいった。
- 97二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:23:41
初参加で生還&マーダーを倒した…比古清十郎師匠だ。強い強すぎる 強さの次元が違う
- 98二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:23:48
強すぎる…強さの次元が違う
たしかにこの師匠は人間の範疇に収まらない人間…まるで超人だ - 99ポチェモブ25/11/25(火) 21:24:23
- 100ポチェモブ25/11/25(火) 21:28:42
- 101二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 21:31:41
- 102二次元好きの匿名さん25/11/25(火) 22:22:48