俺は闇のSS書き侍

  • 1二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:19:13

    オペラオーにダル絡みされてる時、ふとした瞬間に亡き妹の幻影を重ねてしまう展開を書きたいで候

  • 2二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:19:32

    はよ書けで候

  • 3二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:19:54

    書かなきゃ意味ないで早漏

  • 4二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:24:53

    アヤベさんの妹って死産じゃなかったっけ、それは原作の方だっけか?

  • 5二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:25:36

    早漏くん書いてから投稿するで候

  • 6二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:26:09

    >>4

    トレーナーの妹って事じゃない?

  • 7二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:30:58

    「やあアヤベさん。浮かない顔をしているね。ならば、ボクと併走でもいかがかな?」

    最近、私にしつこく付きまとってくるこのウマ娘……自称世紀末覇王、テイエムオペラオー

    「キミの憂いも、ボクの美貌と走りで吹き飛ばしてあげようじゃないか!」

    この演技がかった喋り方と奇天烈な絡みさえしてこなければ、確かに見てくれは良いウマ娘だ。黙っていれば宝塚系の美人ではあるけれど、日常でまで宝塚になられたら非常に鬱陶しい

    「さあさあ! この日の為にグラウンドを貸し切って、薔薇で彩りを加えたオペラオー専用のロイヤルターフで切磋琢磨しようではないか!」

    正気か? グラウンドを貸し切ってまでトンチンカンな装飾を? いや、それはいい。一人で走る分には私に文句はない
    ただ巻き込まれたら死ぬほど恥ずかしい。どう見てもヤバいウマ娘だ。と、いうことでさっさと逃げる

    「おや、照れなくてもいいのに。しかしそれでこそアヤベさんだ! 計画は変わってしまったが、これもトレーニングの一環とするのも覇王の為せる業だろうさ」

  • 8二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:42:58

    世紀末覇王を自称するのは伊達ではない。遅れて駆け出したのにも関わらず、2バ身差程度の距離をキープして追走してくる。実力は認めるが、非常に癪で仕方がない
    だから、私も本気を出す

    「……ッ!」

    私とて、伊達にダービーウマ娘と呼ばれてはいない。スタミナで劣ろうと、加速力で負けるつもりは更々無い
    ぐんぐんとあいつの気配が遠くになっていくのを感じる

    「はぁぁっ!」

    あいつが負けじと加速してくるのを気配で感じ取る。が、私の逃走劇は思わぬアクシデントによって終わりを迎えてしまう

    「……うわぁ」

    眼の前に広がるのは死屍累々……違った、メイショウドトウがドジでぶち撒けたのであろう、大量の潰れたトマト。中央ではぶち撒けた当人が倒れ込んでいる
    流石にここを走り抜けるのは服も汚れるし、滑って転んでは非常に危険だ

    「はぁ……ふぅ……追いついたよ、アヤベさん」

    そうして立ち止まっているうちに、疲労困憊といった様子のオペラオーが私の肩を掴んでいる

  • 9二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:49:57

    実質的に掛かっていたようなものだからか、長距離を得意とする彼女でも息が上がってしまったようだ。頬は紅に染まっており、汗も滝のように流れ出ている
    小柄な彼女の身体も相まって、今のテイエムオペラオーは年齢相応の少女のようであった

    「さあさあ! ウォーミングアップはこれくらいにして、薔薇のターフへと駆けようじゃないか!」

    まだ走る気なのか、と思った。息も絶え絶えなのに
    ……仕方ない。ここまで熱心に誘ってくるのなら、1周くらいなら付き合ってやらないでもない。そう思っていると、彼女は私の手を引きながら駆け出していく

    その時の私は、らしくもない事を考えてしまった
    もしも私に妹が居たなら、こんなふうに手を引っ張られたりしたのだろうか、と
    もしも、私が許されるのなら。もしも……

  • 10二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 19:55:58

    「……アヤベさん?」

    気付いた時には私は、オペラオーを抱き締めていた。強く強く、手放すつもりがないように
    そんな私の様子を見て、オペラオーも流石に変だと感じたのか怪訝な目をこちらに向けている

    「……ッ! ご、ごめん。なんでもない、なんでもないよ」

    私の背筋に冷たい何かが流れる。許されるのなら? 妹が居たなら? 何を甘えた事を言っている?
    私にそんな価値があるとでも? 私が赦されるとでも? その甘えを目の前の無関係な人間に発散している時点で、赦されるわけがない
    なのにどうして、この手に残った温もりをこんなにも愛おしく感じている?

    「……アヤベさん」

    ほら見ろ。彼女だって困惑しているし、幻滅している。やっぱり私は……

    「ボクの美貌で迷いを生じさせてしまったのなら済まない。だが、ボクはボク自身の美貌を制御出来ないんだ。ああ、罪なボク……」

  • 11二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 20:02:30

    すっ、と。私の背筋の冷たさが薄まっていく

    「アヤベさんは悪くない。悪いのは、そう……ボクさ。誰よりも美しく、そして儚い。それなのに、あまりにも軽率な態度を取ってしまった。これはボクの責任だ。ああ、だけどボクの美しさは全てを許す。故にボクの罪も許してしまう……どうか、美しいボクを許しておくれ」

    うっとりとした顔で、謝罪なのか自慢なのかよく分からない事を宣っているオペラオー。だけど、心のどこかが少しだけ軽くなった気がする

    「じゃ、その美しさの罪は併走トレーニングの免除という事で」

    自分に酔ってるうちにそそくさと逃げる。彼女は既に自分の世界に夢中のようで、こちらへの意識が薄くなってようだ。追いかけてくる様子もない

    「私、疲れてるのかな……」

    あんな血迷った事をしてしまうのだから、そうに違いない。更に言うなら、彼女の温もりが未だに掌と頭から離れてくれない
    熱を出したのかもしれない。さっさと寝よう

  • 12二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 20:02:50

    おわり。書きたかったのを書けた

  • 13二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 20:02:58

    あにまん掲示板に突如現れ、あにまん民の願いを叶える文豪

  • 14二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 20:08:29

    ありがとうございます…ありがとうございます…

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