- 1二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 08:34:46
データ生命体、デジモンたちの暮らす世界、デジタルワールド
余多の人間世界に並行し無数に存在するその中に、この度新たに観測されたその世界は酷く原始的な構造をしていた
この世界にデジモンたちは産まれたばかりで、今だに言語や文字すら未発達。究極体は影も形もない。
そして特徴的な要素としては、なんとこの世界のデジモンは成熟期を迎えるとデジタマを単為生殖によって産卵し、その数を増やしていくのだ
あなたはこの興味深い原始的な世界を観測し、調査を進める調査員か
はたまた別世界から降り立ったデジモンか、犯罪に利用しようと暗躍する犯罪者か、それともこの世界に生まれ落ちたデジモンか
文明を発展させるのか、新たな進化を齎すのか、破壊と蹂躙をまき散らすか
この世界の行く末は、今だ誰もわからない・・・
ルール
・過度なエログロ禁止
・チート、確定ロール禁止
・他作版権キャラ及び本家デジモンの人間キャラ禁止(オマージュはOK)
・オリデジ禁止 - 2二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 08:36:19
このスレの設定はタマリリスさんの『デジタルモンスター研究報告会』の設定からインスパイアされており、またご本人様の認可を受けてスレ立てしております
デジタルモンスター研究報告会 - ハーメルンコンピューターネットワーク上の世界「デジタルワールド」に突如出現したデジタル生命体、デジタルモンスター…略してデジモン。 それを発見した我々は、デジモンの研究を…syosetu.org - 3二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 08:39:38
- 4二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 08:42:55
- 5二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 08:46:14
ガルルモンが狩ったビットモンの肉を子であるガジモンたちに分け与えている
文明の未発達であるこの世界のデジモンたちにおいて、もっとも強いつながりは親子の情である - 6ウィザーモン25/11/30(日) 08:52:10
ここが、最近発見された新デジタルワールド……
実に原始的だ…いや、もはや創世記と言っても過言ではないな - 7二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 08:54:26
(「海では」……ひどい書き間違いだ…)
- 8二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 09:02:19
なあ、新しく見つかったっつーデジタルワールド
あそこのデジモン捕まえたら金になるんじゃね?
そもそもどうやったらそのデジタルワールドに入れるんだよ? - 9二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 09:03:19
- 10二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 09:07:11
- 11アンティラモン25/11/30(日) 09:13:59
この世界は何もかも発展途上なのですね
そして興味深いのがデジモンが産卵という行為を行うこと……
まるで我々とは体の構造すらも違うよう……
【何かに気づく】
【どこかからはぐれたのか、ポヨモンがくっついている】
【歩いてもついてくる】
……どうしましょうか、これ…… - 12オメガモン25/11/30(日) 09:20:08
この世界は産まれたて故に、非常にデリケートだ
干渉には細心の注意を払わねななるまい
……少なくとも、悪質な輩が入り込まぬよう、どうにかセキュリティを考えねば… - 13二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 09:25:10
- 14二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 09:28:26
マッシュモンが胞子をばら撒き菌床からは複製体の芽が芽吹いている
デジタマだけでなく、自己複製によって増殖する個体も多くみられる
それらの種は得てして繫栄し、遺伝子多様性には劣るがゆえにその環境のみで完結しており、また大抵が被食者である - 15ウィザーモン25/11/30(日) 09:35:15
- 16一般ギーク25/11/30(日) 09:56:19
デジタル…ワールド?初めて聞いた存在だ…
観察の手段はあるのかな? - 17チャットルーム25/11/30(日) 10:03:29
- 18二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 10:14:54
海岸のマングローブでシーラモンが産卵を行なっていた
肺呼吸を得たが足が未熟で陸上生活は出来ず、また遠泳を行なうことも困難になってしまった
結果、彼らはマングローブの浅瀬から出ることは出来なくなってしまった
彼らの中途半端な進化の後悔は、産まれた子らが払拭することになるだろう
今も昔もどの世界でも、デジモンとは、思いの強さが進化を促すのだ - 19二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 10:18:40
デジモンはデジタルワールドと人類のネットワークを自在に行き来できるので
我々人類もデジモンを経由することでデジタルワールドにアクセスできる
問題はデジタルワールドにアクセスせずにデジモンを入手する機会が限られている事だが
- 20二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 10:25:15
よっしゃよっしゃ!!
やったぜ侵入成功!!
ブラックマーケットで大枚はたいて買ったデジタルゲート発生器!!
ここはまだだ~~れも手が入ってない宝山だあ!!絶対一攫千金してやるぜ!!
『ピポポ・・・』
不安そうな顔すんなよコクワモン!リスクを負えるやつがチャンスをつかむのさ~~!!
『ピポ・・・』
(ゲート発生器が粗悪品であったために致命的な破損をきたしており、結果帰る手段を失ってしまったことを男はまだ知らなかった) - 21二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 10:52:16
「――予定通り到着した。コンディションは正常、座標のズレも誤差の範囲内だ」
『此方でも確認した。随分とスムーズだったな』
「脆弱性があるなら、あの仮説は正しかったって事か」
『〝発生初期のデジタルワールドはホストの直轄になく、アウトオブバンドで管理されている〟、か。確実とは言えないが』
「可能性でもあるなら上等だろ。確立されたデジタルワールドには隙なんざ微塵もないんだ」
『……油断はするなよ。永久凍土の遺跡に挑んだチームの二の舞は御免だ』
「分かってるよ。探査に入るから切るぞ」
『ああ、吉報を待っている』 - 22野良ハンター25/11/30(日) 11:07:12
はっは~~やったぜぇ!!
デジタマがあっちこっち取り放題だぁ~!!
ええっと~ナチュラルデジモンのデジタマの闇市での相場が一個30万クレジットだったか~
ひゃっはー!ここは宝島だ~~!!
『ピポポ…』
- 23野良ハンター25/11/30(日) 11:29:15
うわああああああ!!?何でだあああああああああ!!?
せっかくこんなにデジタマ集めたのにいいいいいいいいい!!!?
ゲート発生器が壊れてるとかありえなんですけど!!?
せっかく集めたのに売れないじゃん!?てか俺帰れないじゃん!!!?
どうすんだこれええええええ!!??
『ピポポ……』(パートナーのうかつさに呆れているが、なんだかんだで見捨てる選択肢はない。おのれもまたパートナーなのだから) - 24二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 11:55:44
「この樹は……樹皮を割いてキノコの様に結晶が生えてるな。こういう結晶は既存のデジタルワールドでも良く見るもんだが」
「ケーブルや電光掲示板の様なオブジェクトはまだ見かけてない。原始デジタルワールドの特徴なのか、この辺にないだけなのかは不明、と」
【地道な探査を続けている】 - 25二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 12:04:04
- 26二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 12:24:21
- 27ゴツモン25/11/30(日) 12:26:48
- 28アンティラモン25/11/30(日) 12:27:00
- 29ゴツモン25/11/30(日) 12:31:53
- 30二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 12:32:13
- 31アンティラモン25/11/30(日) 12:34:49
- 32ゴツモン25/11/30(日) 12:35:38
- 33二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 12:38:33
- 34アンティラモン25/11/30(日) 12:44:29
- 35ゴツモン25/11/30(日) 12:47:10
「ごごご……」
(おそるおそる、肉を拾い口にする)
「ごご!?ごごご~~~!!ご~ごご~~!!」
(嬉しそうにぴょんぴょんぴょんと飛び跳ねながら肉をくれた人間にブンブンと手を振っている) - 36二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 12:51:02
- 37二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 12:55:16
- 38アンティラモン25/11/30(日) 12:56:31
- 39アンティラモン25/11/30(日) 12:58:46
- 40ゴツモン25/11/30(日) 13:04:31
- 41二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 13:06:06
- 42アンティラモン25/11/30(日) 13:07:45
- 43コカトリモン25/11/30(日) 13:11:36
- 44アンティラモン25/11/30(日) 13:17:33
- 45二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 13:22:05
- 46コカトリモン25/11/30(日) 13:28:36
- 47二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 13:31:55
- 48アンティラモン25/11/30(日) 13:31:55
- 49コカトリモン25/11/30(日) 13:36:42
- 50アンティラモン25/11/30(日) 13:40:45
!
【光線の射程外から"それ"を観測する】
(あ、マジかー。マージーかー。あれ倒しちゃうんですか?)
(あーどうしよー。助けてあげた方がいいんですかねあの"コカトリモン")
(うーん……)
(……ま、このくらいで死ぬならそれもまた自然の摂理ってことでひとつ……)
- 51二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 13:43:43
- 52コカトリモン25/11/30(日) 13:45:07
- 53アンティラモン25/11/30(日) 13:50:36
- 54二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 13:51:15
【ひたすら回避に徹していた黒い炎鳥は、爆炎に怯んだ隙を突いて再度紅炎を収束する】
【そして追撃を放とうとした瞬間】
「待て」
【軽く片手を上げてそれを制す】
「一度だけ機会をやるよ。今逃げるなら、俺は追わない。どうする?」
- 55コカトリモン25/11/30(日) 13:52:10
(そして、その時は唐突に訪れた)
『ぎょわ!?ぎょっ・・・・・!!????』
(突如、足取りがおぼつかなくなり、足がもつれたおれ伏せる。体が全く思うように動かない。産まれてこの方、全てが自分の思うようになってきたコカトリモンにとって、自分が自分の言うことを聴かなくなるなどというのは、混乱の極みとなった)
「……ご、ごご」
(突如倒れた怨敵、呼吸は弱弱しく、立ち上がろうにも立ち上がれない。まるで、あいつにやられていった兄弟たちのように)
「ご・・・ごごっ」
(自然とゴツモンはコカトリモンへ歩いていた) - 56アンティラモン25/11/30(日) 13:55:23
(おっと?)
(面白いものが見れそうですね〜)
(本来なら起こり得なかった……いえ、そんなことはないですね〜)
(コカトリモンより強い存在、或いは互角に渡り合える存在はいるのですから)
(そういった存在とぶつかり、怪我を負い、そこを偶然自身より弱い存在に発見される……全然あり得る世界線(シチュエーション)です)
【手を出さず、静観する姿勢だ】
- 57ゴツモン25/11/30(日) 13:55:34
「ごご…」
(こいつによってたくさんいた兄妹はみんな食われてしまった。いまは自分ひとりだけが残った。毎日毎日、恐ろしいくちばしから逃げ隠れる日々を送ってきた。その原因が、まるで、こいつに食われた兄弟たちのように、今にも死にそうだ)
『ぎょっ…ぎょご!!』
「ごご……ゴゴゴーーーーー!!」
(原始的な感情、それの赴くままに、ゴツモンはコカトリモンの頭へ岩を叩きつけた!!)
『アングリーロック』!!! - 58アンティラモン25/11/30(日) 14:00:18
……わーお
【素直に感嘆の言葉を漏らす】
【アンティラモンは感動すら覚えていた。この、できたばかりの赤子のような世界で、アンティラモンはある種の"進化"を目にしたのだ】
わー、すごいすごいすごい
【そう言ってゴツモンを賞賛するように拍手を送った】
- 59ゴツモン25/11/30(日) 14:01:37
- 60二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 14:05:08
- 61アンティラモン25/11/30(日) 14:05:52
- 62ゴツモン25/11/30(日) 14:11:47
- 63アンティラモン25/11/30(日) 14:13:33
(この世界でもデジモンの死後にはデジタマができるのですね)
(そこは私達と同じなのですねぇ)
(しかし成熟期は人間の世界のように産卵を行う……ポヨモン達は細胞分裂で増える……)
(んー……この世界……デジモンの増殖がとんでもなく早いのでは?いやはや……)
おや、言葉を覚えましたか
これは余計なことしちゃいましたかね〜
怒られちゃうかも まあいっか
- 64二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 14:16:23
- 65ゴツモン25/11/30(日) 14:17:51
- 66ニョキモン@原生個体25/11/30(日) 14:18:44
(このデジタルワールドに生まれた一匹の弱い幼年期デジモンが、葉っぱに擬態して草むらに隠れながら、一部始終を見届けていた)
ぷる、ぷるぷる…
(すごいバトルの現場を見てしまった…。恐怖でひたすら震えている) - 67アンティラモン25/11/30(日) 14:19:33
- 68ゴツモン25/11/30(日) 14:21:57
「ご、ごご?」
「ゴ…こんにちは?ご…ごご、あ…なた?」 - 69二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 14:24:38
- 70ゴツモン25/11/30(日) 14:27:50
- 71二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 14:29:57
- 72アンティラモン25/11/30(日) 14:31:32
おっと、学習が早い……すごいなぁ
我が主は人間が叡智を求める為行動を起こす事そのものには肯定的です
ですが生まれたばかりのこの世界は無闇矢鱈に手を出すべきではなく、まだその成長を見守る段階にある……そう主は判断をくだしております
故に、あなたがゴツモンを守る為にしたこと
それは本来許してはならないこと
あなたはこの世界の自然の摂理にメスを入れたのです
それはよくない
許してはいけない
世界はあるがままに存在しなければならない
ですので、不純物は排除します
【淡々とそう語り──】
……まあ、私も主からは正当防衛なら攻撃OKって言われてるので、今回も正当防衛ってことにすればいいんですけどね
面倒な処理したくないんですよ
あ、次からは気をつけてくださいね
もし不用意にここのデジモンを傷つけたり、回収しようとしたら、こちらとしてもちょっと手を出さないといけないので
【そうのんきに言い放った】
……あなたがお食べなさい
それはあなたの戦利品。あなたが得た財産です
- 73ゴツモン25/11/30(日) 14:34:14
- 74ニョキモン@原生個体25/11/30(日) 14:35:15
- 75アンティラモン25/11/30(日) 14:42:25
- 76二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 14:43:30
- 77野良ハンター25/11/30(日) 14:46:01
だあああああああああああ!!!?
くっそおおおおおおお!!!
どうすりゃいいんだよこれええええええええ!!?
『ピポポ・・・(おめーが後先考えずに集めまくるからだろうが)』
『ぶ~ん』『ばうばう!!』「うっけけ!」「ぶにゅ~」『くわ~』
全部孵っちまった!?10個のデジタマぜんぶ!?
売値が下がっちまうじゃねえか!?てか帰れねんだった!!?
どうするんだこれどうすんだああああああああ!!!?
『ピポ(バーカ♨)』
(因みにこいつがいる地点は上記の3人のいる大陸から世界の裏側だ) - 78アンティラモン25/11/30(日) 14:47:42
- 79ゴツモン25/11/30(日) 14:48:56
- 80アンティラモン25/11/30(日) 14:53:18
- 81二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 14:55:06
- 82ゴツモン25/11/30(日) 14:59:13
- 83二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 15:04:43
- 84アンティラモン25/11/30(日) 15:06:45
【アンティラモンがその慟哭を聞くことはない】
【アンティラモンがその寂しさを知ることはない】
【アンティラモンが、自身の行動が予期せぬ進化を引き起こしたことを知ることはない】
【何故なら、それらが起こる頃にはとっくに声も届かないところまで疾風の如く走り去っていたのだから】
……さて、今度はどこへ行きましょうか
報告書にはなんて書こうかなー
- 85二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 15:09:44
- 86バブンガモン25/11/30(日) 15:26:22
- 87二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 15:33:19
- 88バブンガモン25/11/30(日) 15:41:24
- 89リリスモン25/11/30(日) 16:00:15
ほう、新たに発見されたデジタルワールドねぇ
そしてその世界のデジモンは?
産卵によって?数を増やす……
ほう
ほう♡♡♡
……あ、いえ何でもないです
何にもしませんから!?勘弁して下さいまじで!!?
……ちっ、今の世の中正義の味方が溢れすぎですわ、クソが! - 90二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 16:03:34
「収集したデータを送った。確認してくれ」
『……受領した。仕事が早いな』
「こんなんで本当に見つかるのか?」
『理屈の上では』
「理屈ねぇ」
『その世界のデジモンは単為生殖で数を増やしている』
『つまり自身のデータをコピーしてデジタマを生成している訳だが、当然子のデジモンは親と共通のコードを持って生まれてくる。多少の変異を経た上でな』
『故にエリア毎に採取したデジモンのデータを照合していけば、エリアそのものの〝長幼〟が分かる理屈だ』
『この原始デジタルワールドで最初に実装されたエリア……カーネル(中枢)に至る道はそこにある』 - 91二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 16:04:57
「なんつーか、えらく遠大な話に聞こえるな」
『遠大だろうと迂遠だろうと、やるしかあるまい』
『我々には、もう後がないのだから』 - 92???25/11/30(日) 16:05:27
リリスモン!魔王の一柱にして美しき容姿で人々を惑わす悪しき者!
原初のデジタルワールドに手を出そうとするその悪行、このメディーバルデュ………とにかく許すわけにはいかない!
【黒いマントで顔も体も隠したデジモンがリリスモンへと叫ぶ】
- 93二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 17:44:19
「こんにちは!」「こんにちは~」
「またな」「さようなら~」
バブンガモンはその後巣を整えデジタマを産んだ
そして、産まれた子供たちはバブンガモンの彼らへの憧れが反映されてか、甲殻はなくなり、より柔軟な運動の出来る体毛を手に入れた
コエモンやゴブリモンといった類人猿デジモンの出現である
彼らはバブンガモンの伝えた言葉によって単純ながら会話というツールを身につけ、またバブンガモンの寂しさを埋めるためか、とても仲間意識が強かった - 94二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 17:46:23
マングローブは今や両生類型デジモンの楽園であった
ゲコモンやフロッグモン、ベタモンといった水陸両用の適応力を得た彼らは瞬く間に生息域を広げていった
そこかしこから彼らの合唱が響き渡る - 95二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 17:55:04
- 96バブンガモン25/11/30(日) 18:30:05
- 97ストライクドラモン25/11/30(日) 19:12:40
- 98バブンガモン25/11/30(日) 20:01:37
- 99アンティラモン25/11/30(日) 20:33:12
【定期報告だ】
【体内データに埋め込まれていた小さな球体が外へ出ると、光り輝く】
【見たものや、現在のこの世界のデジモンの進化の過程を報告していく】
『……デジモンに手を出したのですか?』
あー、いや、私が手を出したっていうか〜……正当防衛的な……?
『その世界の中でデジモン同士の殺戮が起こるとして……それは自然の摂理、当然の営みです。それを乱してはなりません』
は、はい。そうですよね。勿論存じております
『杜撰な仕事はしないで。あなたが三大天使麾下の代表としてその世界を訪れていることを忘れないでください』
わ、忘れたことなどありません。決して
ケルビモン様にとって満足のいく結果を持ち帰ります。誓いますとも、ええ
『……その言葉に嘘がないことを信じていますよ。アンティラモン』
【報告終了】
…………はぁぁぁ。どうしようかなぁ…… - 100バブンガモン25/11/30(日) 20:42:58
「ききっ」「きききっ!」
「ごらぁ!!」
(バブンガモンは挨拶の言葉を上手く言えなかったストライクドラモンを笑った子どもたちを叱った。自分も最初は彼らの真似をすることから初めたのだから)
「ききっ」「きき……」
(しかしこの時、類人猿デジモンの中に「他者への嘲り」の感情が産まれたのも、また事実であった) - 101ストライクドラモン25/11/30(日) 20:46:33
- 102バブンガモン25/11/30(日) 21:09:22
- 103ストライクドラモン25/11/30(日) 21:15:09
- 104バブンガモン25/11/30(日) 21:19:06
- 105ストライクドラモン25/11/30(日) 21:25:25
- 106バブンガモン25/11/30(日) 21:29:47
- 107ストライクドラモン25/11/30(日) 21:36:28
【村へと戻ったストライクドラモンたちは今回の交流の話を他の竜人系デジモン達へと伝えていく】
【気持ちの良くなる水…酒は村人達の間でも大好評】
【また行こう、仲良くしようという意見がほとんどだ】 - 108アンティラモン25/11/30(日) 21:42:16
疲れました。中間管理職も楽ではないです
しかし、世界の進化が著しいですね〜少し前までは本当に原始的だったのに……
……彼はどうしてますかね
【脳裏にあの時のゴツモンの姿が浮かぶ】
【一度は自分を見捨てたはずのアンティラモンに無邪気に駆け寄ってきたデジモン】
【……違う。あれはそもそも"裏切り"という概念を理解していなかったのだ】
【アンティラモンが何者なのかも。何の目的で彼らを見ていたのかも知らない】
……少し
少しだけ、見てこようかな……あれから時間も経ちましたし、もう忘れてるでしょう
【座標を確認し、あの場所の付近へと向かう……】 - 109ゴブリモン25/11/30(日) 21:45:13
あれから、ゴブリモンは兄弟たちとも反りが合わなくなり、一人森を歩いていた
「ぎぎっ?」「うきっ!?」
すると、獲物のピヨモンに食らいつくガジモンと出くわした
「しゃあ!!」「ぎゃっほ!!」
ガジモンは鋭い爪を持つ捕食者だ。しかし、ゴブリモンは体格でも勝り、何より手には木を削って作ったこん棒が握られていた
「ぎゃあ!?」
頭を殴られたガジモンはもんどりうつ。そして虫の居所が悪かったゴブリモンは、ガジモンを何度も殴りつけた!
「ぎぎぃーー!?ぎゃあーー!?」
泣き叫ぶガジモン、ゴブリモンはおもむろに殴るのをやめた。
ガジモンはガタガタと震え、食いかけだった肉を奪っても、何も出来なかった
「ーー、ぎゃーーぎゃっぎゃっぎゃ!!」
そうか、そうだったのか
ゴブリモンは発見した。相手を殴れば言うことを聞かせられるのだ! - 110アンティラモン25/11/30(日) 21:52:01
- 111二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 21:57:32
【竜人系デジモンの村の戦士約3名率いる遠征隊が海の方へと向かっていく】
- 112バブンガモン25/11/30(日) 21:59:41
- 113バブンガモン25/11/30(日) 22:05:12
「……ご、ごご!」
(バブンガモンは今でも鮮明に覚えている、あの、自分の全てが変わった日のことを)
「ご……!!ごごご……!!」
(兄弟はみんないなくなってしまって、さみしくてさみしくて、悲しかった中、現れて自分に言葉を教えてくれた、どこかへ消えてしまった、兄弟以外で初めての……)
「ごごーーーー!!ごごごーー!!またなーーー!!またなーーーー!!!ごごごーー!!またなあーーー!!!」
(バブンガモンは、ゴツモンだった時以来することのなかった、目から流れてしまう水をまた体験した) - 114アンティラモン25/11/30(日) 22:07:50
- 115二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 22:09:45
- 116バブンガモン25/11/30(日) 22:12:53
- 117バオハックモン25/11/30(日) 22:15:58
- 118シードラモン25/11/30(日) 22:18:34
- 119アンティラモン25/11/30(日) 22:19:13
(……冷静に考えれば)
(成熟期になったデジモンが産卵を行うのだから、これだけの規模の群れができるには成熟期のデジモンが要るわけで)
(あのゴツモンは手負いとはいえコカトリモンを倒すという経験を積んだデジモンだった。あの後成熟期へ進化したとしてもおかしくはないか……)
(どうしましょう。返事を……いえ、迂闊に私が言葉を使ったからこんなことになってしまったわけで……)
(…………)
(……どうせもう介入してしまったようなもんだし言葉くらいよくないですか?)
【アンティラモンは考えるのが面倒になってしまった】
【元々上司からの圧が苦痛だったのもあった】
あー、んん……
お久しぶりです。元気そうでよかったです
- 120バブンガモン25/11/30(日) 22:21:38
「あっ……あああ!!お久しぶり!!です!!げん!!き!そうで!!よかったです!!」
(また新しい言葉を教えて貰えた、バブンガモンはさらに喜んだ。あれから、相手のことばをマネする練習も、子どもたちと随分してきたのだ) - 121バオハックモン25/11/30(日) 22:24:08
- 122バブンガモン25/11/30(日) 22:27:09
(それからバブンガモンは、アンティラモンに自身の子どもたちと合わせ、孵化を待つデジタマを見せたり、集落を見せ、気持ちの良くなる水を差しだした)
「ごごご!!またな!おひしぶりです!げんきそうでよかったです!!」
(まるで子供が親におもちゃ箱のコレクションを見せるように、バブンガモンはアンティラモンに自分の築いてきたものを見せて行った) - 123アンティラモン25/11/30(日) 22:31:02
(いよいよよくないことをしている気がする)
(人間の世界の神話にあった……そう、知恵の果実。あれをバカスカ食わせてるような感じ。楽園から追放されるんでしたっけね)
(私は下手にデジモンを死なせるよりも罪深いことをしているのではないでしょうか)
(すなわち……知識を与えている。完全に部外者である私が)
(……しかし)
(模倣で意味のある言葉を覚える。これもまた一つの進化の過程だと思うんですよ、ケルビモン様)
(あ〜酒まで作ってるんですねー進歩がすごいなぁ)
【飲食物は徹底して口にしない。ここのものは口にしてはいけないことになっている。心遣いはうれしいが】
……ありがとうございます
あなたの築いた文明は、とっても素敵な物ですね
【心からそう思った】
【自身がやってきたデジタルワールドからはほど遠い文明が、こんなにも愛おしく思えるのは何故だろう】
- 124シードラモン25/11/30(日) 22:31:36
- 125バブンガモン25/11/30(日) 22:35:27
- 126バオハックモン25/11/30(日) 22:36:21
- 127二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 22:39:32
- 128アンティラモン25/11/30(日) 22:40:35
(すみませんコテ入れ忘れました)
- 129シードラモン25/11/30(日) 22:41:57
- 130バオハックモン25/11/30(日) 22:44:19
「GUGAAッ!!!」
【それを右腕で受け止めるサイクロモン。氷の槍が深々と貫いてもう使い物にならなくなる】
gaaaaaッ!
【怒り狂ったバオハックモンは両腕をシードラモンへと叩きつけようとする】
- 131シードラモン25/11/30(日) 22:48:18
『ぎぃ……げっ』
氷の槍を放った直後、ついにシードラモンはこと切れた
必殺技という大量のエネルギーを消費してしまったが故であった
シードラモンは大きな音を立て海岸に沈む
彼にとってさいわいなことは、この戦いを目の当たりにした自分の子供たちは、既に沖へと逃げおおせたことだった
そして、同時に文明を持つデジモンたちに、必殺技の存在がしれることになった - 132バオハックモン25/11/30(日) 22:51:56
…………!
【サイクロモンもまた事切れる】
【仲間を1人失ったバオハックモンはシードラモンを切り刻み、それをモノクロモンやグラウモンへと運ばせる。
そしてフレイドラモンへと水辺に適性のあるデジモンのデジタマの確保を命じたのだ】
……
【脳裏に浮かぶあの必殺技】
【ただ沈黙が流れた】
- 133バブンガモン25/11/30(日) 22:54:14
(それから、バブンガモンはずっとアンティラモンのそばにいた。時折顔を見せにくる子供たちは、アンティラモンを興味深そうに眺めては、バブンガモンにふれあい去って行く。)
(やがて、バブンガモンは木の板にアンティラモンを模して爪でひっかいた。このデジタルワールドで最初の「絵」であった)
「ごごご!!すてき!!すてきなもの!!」
「きき?」「すて、きき?」「すてっききーー」
(やがて子供たちもバブンガモンを真似て木や地面に絵を描き始める。猿人デジモンの集落ではちょっとした写生大会がムーブメントであった) - 134アンティラモン25/11/30(日) 23:01:26
【アンティラモンはバブンガモン達の巣にいた】
【これはひとつの文明の観測の為だと自身に言い聞かせた。嘘だ。建前だ。欺瞞だ。本当は居心地がよくなってしまった】
【現在進行形でケルビモン様の面に泥を塗りたくっている】
(申し訳ありませんケルビモン様。聖獣型だのなんだの言っても私は所詮獣畜生だったようです)
(でも、絵の文化が生まれた瞬間を目にしたのはちょっとした成果だと思いませんか?)
(これは私の介入は関係なく生まれたものですよ)
(私は素直に凄いって思いましたよ)
ええ、素敵。素敵ですよ
【アンティラモンは愛おしげに彼らを見つめていた】
- 135ゴブリモン25/11/30(日) 23:01:42
「ぎぎーーーー!!!」
(一方で、はぐれモノのゴブリモンは一人集落を離れて手下作りにいそしんでいた。ガジモン、ピヨモン、ガブモン、多くのデジモンがゴブリモンの下に付かされ、その手のこん棒の痛さと怖さを徹底的に刻み込まれた彼らは、ただゴブリモンを恐れ従うしかなかった。逃げようとしたものは容赦なく殺されてしまい、さらにたちの悪いことに、ゴブリモンは親譲りの器用さで、ツルを編んだ縄でつないで逃げられないようにしてしまった)
「ぎゃっがーーー!!」
(そして、有頂天となったゴブリモンは、ついに森でも大物である、パラサウモンへと狙いを定めた) - 136二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 23:05:33
【原始とも言えるデジタルワールドに何かが投下される】
【それはとある人物が厳選したデータが入ったメモリ……】
【美しい美女のデータ、天使のデータ、神のデータ
それらが詰め込まれたメモリ結晶は勢い良く落ちた】 - 137バブンガモン25/11/30(日) 23:08:07
やがて、子どもたちの仲から成熟期へと進化した個体が現れた
猿人デジモン、ハヌモンの登場である。彼は、コエモンの中でも最も賢い子であった。
それを見たバブンガモンは、ハヌモンに家族を率いらせ、住居を安全な樹上へと移させた。
しかし、バブンガモンは重い甲殻を持つがゆえに木に登れない。
バブンガモンは、竜人デジモンとの交易拠点に残ることにした。
ハヌモンや子供たちはそれを悲しんだが、バブンガモンは満足だった。自分の家族が安全に暮らせるのが第一だと考えたからだ
やがて、ハヌモンは家族を率いて樹上に竜人デジモンにもたらされた建築技術によってツリーハウスを作り、そこへ居を移した
子どもたちが元気に暮らすそれを見上げるのが、バブンガモンのまいにちの楽しみになった - 138ストライクドラモン25/11/30(日) 23:12:42
- 139バブンガモン25/11/30(日) 23:17:44
- 140ストライクドラモン25/11/30(日) 23:22:30
- 141???@原生個体25/11/30(日) 23:27:19
(森の奥から甘くて美味しそうな香りが漂ってくる。子供のデジモンが好きそうな香りだ)
ケヒッケヒッ
(ごくまれに小さな笑い声が響くが、気に留める者はいなかった) - 142アンティラモン25/11/30(日) 23:28:20
【アンティラモンは少し離れたところから彼らを観測していた】
【いっそ与えられた任務を全て投げ出してやろうかと思ったこともあったが、日和った。それをする勇気はなかった】
【なるほど、こうして文化の発展を見るのは面白い】
【そして興味深い】
【彼らが一体これからどのように発展していくのか楽しみだった】
【……ケルビモンへの定期報告も忘れないようにしなければ】 - 143バブンガモン25/11/30(日) 23:29:09
- 144ストライクドラモン25/11/30(日) 23:36:18
- 145ゴブリモン25/11/30(日) 23:39:20
「ぎ、ぎぎ・・・・ぎゃ~~~ぎゃっぎゃっぎゃ!!!」
血濡れになりこと切れたパラサウモンの上でゴブリモンは高らかに笑い声をあげていた
接戦だった、集めた手下は最初のガジモン以外は全員やられてしまった
パラサウモンの放つ痺れガスパルシースイート」、あれを喰らった手下はことごとく身体を硬直させ、容赦なく踏み潰された。ガジモンが無事であったのは、自身もマヒさせるガスを放つ特性を持つがゆえの耐性によるものだった
何度もこん棒を叩きつけたが、パラサウモンの鱗と硬い骨にはまるで聞かず、ついに砕けたそれの破片が偶然目にとんで、それに怯んだのを見たゴブリモンは、とっさに折れたガブモンの角をパラサウモンの眼に突き刺し、そして脳までつらぬいたのだ。
自身も全身の骨にひびを入れられたが、ゴブリモンは高揚感により気にならなかった
「ぎっぎっぎ…ぎゃああ~~~あはっはっはっは!!」
そうしてゴブリモンはパラサウモンの肉を食いつくしていく、ガジモンにも生き残った褒美として食う権利をくれてやった。
そうして、その大量の肉を二匹が食いつくした後には、まったく別の二体が経っていた
オーガモンとグルルモンである - 146バブンガモン25/11/30(日) 23:43:28
- 147ストライクドラモン25/11/30(日) 23:48:22
- 148アンティラモン25/11/30(日) 23:49:03
- 149オーガモン25/11/30(日) 23:49:54
やがてオーガモンとグルルモンは森林の奥へ奥へと進んで行った
進化したことでより大きなエモノを喰らうことができるようになり、また多くのデジモンを暴力によって従わせられた
最初はこん棒の恐怖で従わされていただけのグルルモンすら、やがて暴力によって弱者を従わせる快感に酔いしれて行った
そうして二体の産んだ子供たちもまた、その凶暴性を色濃く受け継いでいた
産まれた子らを従え、より他者を虐げ、暴力によって蹂躙していく
その様は、まさに「蛮族」であった - 150二次元好きの匿名さん25/11/30(日) 23:54:43
【とあるサバンナの洞窟にて、ライアモンがデジタマを産む。
このライアモンは賢い個体だった。罠を作り上げて仲間と共に効率よく獲物を仕留めた。地形を使い、有利に他のデジモンと戦った。
そんな賢いライアモンだからこそデジタルを一気に5個も産む余裕があった。】
ガアアァァ…!
【5個も産み終えたライアモンは仲間へと指示を下す。食べ物をとってこいと。
今ここに新たな文明の兆しが芽生えていた】 - 151バブンガモン25/11/30(日) 23:55:55
- 152二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 00:04:17
【ライアモンの子はガオモンとなった。
二足歩行となり、手を有したことで上がった罠の複雑さは賢きライアモンを喜ばせた。
しかし彼らの競合たるタスクモンらを倒すには力不足だった。
故に彼らはまだ洞窟暮らしを強いられていた】
- 153アンティラモン25/12/01(月) 00:06:09
【困ったことが起こった】
【危惧していたことでもあった】
【バブンガモン達が知恵を借りるのにアンティラモンを頼りにしている】
【駄目だ──これは本当に駄目だ】
【言語までならまだ言い訳が利く。現地で調査員と話していたところをうっかり聞かれて模倣されてしまったのですとでも言えばいい】
【だが、ここでアンティラモンがこれは水生のデジタマで、こことは相性が悪いんですよ〜とでも言ってみろ。それは先日あの調査員に釘を刺したのと同じ。"自然の摂理にメスを入れる"行為だ】
【いけない。それ以上踏み込んではいけない。彼らが自ら得るべき叡智を与えてはならない。それは許されてはならない。アンティラモンにその権限はない】
あ〜……
【言え。わからないと言え】
……ここだと相性が悪いのかも……
環境を変えてみるとか……そう、ここにないものといえばなんでしょうねぇ……?
【※身振り手振り付き】
(私のばか)
(……直接言ってないからセーフということに……)
- 154野良ハンター25/12/01(月) 00:06:47
……よ~し、着たぞ来たぞ、きたきたきたあーーー!!!
いっけーー!!コクワモン!!
『ピポポ、コクワモン進化、ブレイドクワガーモン『スパークブレイド』!!』
(光となった一閃によって、モノクロモンの分厚い甲殻ごと首を跳ね飛ばした)
しゃあああああ!!メシだメシ!!肉だぞ肉ーーー!!
「わーい!!」「やったー!!」「かみさますげーー!!」「かみさますごい!!」
だ~~~はっはっは!!そうだろうそうだろう!!お前たちもっと俺を崇めなさい崇めなさい!!
『・・・・・はーこのカス』
(この男、かえってしまったデジタマから生まれたデジモンたちに自分をかみさまと呼ばせあがめ?させているのである。調子のノリようにブレイドクワガーモンはあきれ果てるが、なんやかんや産まれたデジモンたちを養っているところは評価していた) - 155フレイドラモン25/12/01(月) 00:07:54
- 156バブンガモン25/12/01(月) 00:14:21
「ばしょ?」「ばしょ?」「ここにない?」
猿人デジモンたちはアンティラモンに貰ったヒントにまた頭を悩ませていた
知恵もののハヌモンも頭を抱えている
「ばしょ……ばしょばしょ!!」
そのとき、一体のコエモンが声を上げた。彼はハヌモンが生んだ子だった
彼の指さす先には、以前竜人デジモンたちとの宴で彼らが描いた絵。そこには、大きな水たまりで長いものと戦い、丸いものを得ている竜人たちの姿が書いてあった
「ばぢょ?」「ばぢょ?」「ばしょ!!ばちゃばちゃ!!」
「「「ばちゃばちゃ!!ばちゃばちゃ!!」」」
猿人デジモンたちはそれがこのデジタマだということ、大きな水のある場所が必要だと気づいた
さっそくデジタマを水飲み場にしている滝つぼへと運んで行ったのであった
- 157バブンガモン25/12/01(月) 00:24:14
- 158バブンガモン25/12/01(月) 00:35:40
カメモンたちは木に登ることはできないが、魚を捕まえたり飲み水を運んだりといった働きで大いに群れに貢献した
猿人デジモンたちもまた、彼らを竜人デジモンとの友好の証として大切に扱った
やがて彼らはともに滝つぼから水路を開拓してゆき、集落はより安全に水を確保できるようになったのであった
そうして、猿人デジモンたちはより豊かになろうとしていたが、長であるバブンガモンは、最近ぼーっとすることが多くなった
そして、デジタマを産めなくなってしまった
それは、すべての生物に平等に訪れるもの、
寿命が近づいていたのだ
既存のものよりはるかに原始的なこのデジタルワールドにおいて、その生命のサイクルは、外世界のデジモンよりも、はるかに短かったのだ - 159バブンガモン25/12/01(月) 00:47:14
- 160アンティラモン25/12/01(月) 06:05:17
【正直なところ、嫌な予感はしていた】
【何故この世界のデジモンは完全体まで至る個体がほとんどいないのか】
【何故この世界のデジモンは成熟期の段階で産卵を行うのか】
【……生命のサイクルが短いから。だから完全体に至るまで成長しきる事ができず、故に成熟期となった段階で"種を残すこと"に注力する】
【その答えはほぼ出かけていたが、答えが出そうになる度に意識の外に追いやって考えないようにしていた。現実逃避というやつである】
【だが】
…………
ああ……そうか……そうですよね……
【ついにそれと向き合わなければならない時が来た】
【ここよりもずっと発展したデジタルワールドに生まれ落ちた聖獣型デジモンであり、三大天使の一柱ケルビモンの麾下たるアンティラモンの寿命は他のデジモンよりも遥かに長い】
【それこそ、この世界の進展を見守る任務を請け負うことができるほどに】
【だから】
【この世界のデジモン達の死を見届けるのは当然のこと。生存競争に淘汰される前に、文明を発展させ、寿命によって大往生したデジモンを間近で見る事ができたのは寧ろ素晴らしい成果と言える】
【……"三大天使の麾下"としての冷静な部分はそう判断を下し】
【しかし、最後まで彼らを見捨てられなかった"感情的な部分のアンティラモン"は、小さな両の目から一筋の涙を零した】
- 161バブンガモン25/12/01(月) 06:29:49
「あ、あ、あ……」
なんとなく、そんな気はしていた
自分の命はこれから消えるのだろうと、だがバブンガモンは不思議と恐怖はなかった
子供たちは十分に育った。自分はいなくともやっていける。
それに、目も耳も悪くなったが、あのひとが観ていてくれてるのだろうと、バブンガモンはなんとなく分かっていた
「ご…ご、あなたは…すてき、すてきな…ひと……あ…り…がと…う、」
バブンガモンは、震える手をアンティラモンへ伸ばした。今まで、バブンガモンはアンティラモンへ自分から触れたことはなかった。なんとなく、自分が触れてはいけない気がしたから - 162アンティラモン25/12/01(月) 06:38:54
あなたは己を誇っていい
あなたは生存競争に打ち勝ち、生き残った。ひとつの文明を作り上げた
たいへん喜ばしいことです
祝福されるべきことです
……だが、キミには愚かしいところが一つだけある
キミは私を信じた
一度はキミを見殺しにしようとした私を信じた
さも恩人のように扱った
私はキミを助けてなどいなかったのに
本当に……本当に愚かしい……どうして……
【それはまるで懺悔だった】
【まるで自身に向けた言葉だった】
【ケルビモンが中立である事を求めた理由を痛感する。ただ、このデジタルワールドのありのままの"進化"を見届ける為だけじゃない。ひとつの生命に入れ込めば、喪われる際に辛くなる。そんなことを繰り返せば、とてもひとつの"世界"を見守る任務などこなせない。世界の発展を見守るとはつまり、あらゆる生命の死を見続けることだ】
……ごめんなさい
……ごめんなさい、ごめんなさい……
【気づけば謝罪の言葉がついて出た。そうしなければ"感情的な部分"が耐えられなかった。何についての、誰への謝罪なのかは当のアンティラモンすら明確な答えを出せなかったが、そうせずにはいられなかった】
- 163アンティラモン25/12/01(月) 06:42:13
- 164バブンガモン25/12/01(月) 06:50:06
「ご……ご…ご…ごめ…んなさ…い?」
(バブンガモンは、最後にアンティラモンがたくさんの言葉を教えてくれたことに喜んだ)
「す…てきな…ひと、…アン…ティ…ラモ…ン、あ……りがとう…とも」
(しかし、バブンガモンはそのすべての意味を理解できないことに、ひどく後悔した。それが申し訳なくて、事切れる瞬間、彼は一つのデジタマを産み落とした。小さな、他のものに比べてもとても小さなデジタマだった)
その後、バブンガモンの、長の親の死を知った猿人デジモンたちは、深く深く悲しんだ
今まで経験した仲間の死はすべて外敵による捕食だった。形の残る死は初めてだった
その後、バブンガモンの遺体は、彼の宝物であるアンティラモンの絵と共に祭られた。猿人デジモンたちは彼が寂しくないように、自分たちが描いたたくさんの絵を周りに置いた。
この世界で最初の「墓」が作られたのだ
- 165アンティラモン25/12/01(月) 06:56:23
【墓の製作を見守ってから】
【アンティラモンはそっと、誰にも気づかれぬようバブンガモンの築いた村から去った】
【一度だけ……一度だけ振り向いて、けれど前を向き直す】
【そしてもう二度と戻らなかった】
- 166猿人集落25/12/01(月) 07:07:39
バブンガモンの残したデジタマは大切に大切に育てられ、やがて成長期へと至った
この子は身体は小さく力は弱いが、他の誰よりも知性的で文化的な行動を行えた。
シャーマモンの出現である。
彼は本能で解るのか、毎日親であるバブンガモンの墓へ祈るような仕草を行った。
他の兄弟たちもそれに習い、バブンガモンの墓へ祈った
この世界に「信仰」の概念が産まれたのだ - 167蛮族25/12/01(月) 07:18:06
一方で蛮族たちは森の反対方向へと進みながら勢力を拡大していた。
オーガモンやグルルモンの子たちは、皮肉にも闘争と殺戮を繰り返すうち、より強靭で残忍な子が多く残った。
ついには、子の中からフーガモン、ゴリモン、ファングモンは3体、親と合わせて成熟期が7体という大所帯となった。
そうして蛮族たちはより勢力を拡大させていった - 168ヴァジラモン25/12/01(月) 07:35:08
その勢力を見守る者がいた
アンティラモンとは別のデジタルワールドからやってきたヴァジラモンである
彼の任務は監視である
蛮族が勢力を伸ばし世界を支配するようになったら不安だからという理由で送り込まれたのだ
ということで遠くから勢力を見守るのであった
- 169ストライクドラモン25/12/01(月) 07:35:15
【バブンガモンの死に反応したのは猿人デジモンだけではない。
彼らと交流の深かった竜人デジモンもだった。
爬虫類、竜などに属しそれ故に寿命の高かった彼らはまだ寿命という存在を知らなかった】
GURURURU…
【彼らは悲しみながら仕留めたシードラモンの牙を削ってバブンガモンの人形を作り上げてシャーマモンへと送るだろう】 - 170野良ハンター25/12/01(月) 07:45:21
「「「「か~~みさま!!か~~みさま!!」」」」
なっはっはっはっ!!いいぞいいぞお前たち~~!!もっともっと俺を崇めろ~~!!
『・・・ピポ』
(野良ハンターが率いるデジモンたちは成長期へと至っていた。)
(アグモン・エレキモン×2・テントモン×2、ゴツモン×2・パルモン・ピヨモン・オタマモン、雑多にかき集めたが故に種族もてんでバラバラであったが、皆兄弟同然に育ち、育ての親であるこの男をかみさまと呼び慕っていた。)
(コクワモンはこれが決して健全な関係ではないと分かってはいるが、帰る手段を失ったこの男の空元気が大いに含まれていることもまた察していた。神様と呼ばせ崇めさせようとしながらも、彼らの遊び相手をしたり、しっかりと食わせてる辺り、中途半端な優しさを見せる辺りが見限るには至らなかった)
(それに、この子らにかみさまと呼ばれて身体を磨かせるのも、案外悪くなかったので、コクワモンはもうしばらくは何も言うつもりはなかった) - 171蛮族25/12/01(月) 07:54:17
ある日、オーガモンはふと甘い匂いに気づいた。
それは香りで獲物を引き寄せ捕食する食虫植物デジモン、ベジーモンの放つ匂いだった
その甘い匂いにオーガモンは思い出した、気持ちのよくなる水だ!!!
オーガモンはベジーモンを捕まえその中の水を飲もうとした。しかしそれは酒等ではなく消化液だ、オーガモンはビリビリしか感触に驚き、怒りのままにベジーモンを叩き潰した
オーガモンはすっかり気持ちのよくなる水が懐かしくなった、あれはとてもよいものだ
だが、はぐれものだったオーガモンは、酒の作り方を知らなかった。
すっかり酒の味にとりつかれたオーガモンは、あれを再び手に入れるために、蛮族を率いて自身の産まれた集落へと逆戻りを始めた - 172猿人集落25/12/01(月) 08:04:05
- 173ベジーモン25/12/01(月) 08:08:28
「ゲ…ビッ…」
(脳髄を叩き潰されたベジーモンは、何かを後悔する間もなく思考中枢を破壊された)
(ベジーモンは徹底して省エネに務めることで、少ない餌で長生きできるデジモンだ。ゆえに脳という莫大なカロリー消費を要する器官は他デジモンに比べて小さい。ゆえに複雑な思考を持たなかった)
(それ故か。脳を破壊され思考を停止しても尚、しばらくの間ベジーモンは絶命しなかった。「腸は第二の脳」という言葉があるが、ベジーモンの場合腸こそが第一の脳だったといえる)
「クネクネ?」
(既に脳が破壊されたベジーモンの口の中に、匂いにつられたクネモンが勝手に入っていく)
「クネー!」
(そして勝手に出られなくなり、溶解され、生きた骸ベジーモンの栄養となっていく…)
(森はこの上なく静謐だった。味を楽しんでいたベジーモンの脳が潰れ、笑い声を発することがなくなったためである) - 174猿人集落25/12/01(月) 08:22:20
炎の使い方を模索するシャーマモンだが、前提として、彼ら猿人には炎を吹く内臓器官がない。故にどれだけ竜人デジモンの真似をしても炎は出せなかった。
しかし、炎が消える前に木に付けると燃え移ることを発見し、たくさんの枯れ木を積んだところ大きく長く燃えた。焚き火を発見したのだ
そうしてシャーマモンは竜人デジモンたちへより多くの酒を与えることで、炎の研究に協力してもらうことにした
これにより、火で焼いた木の実や肉は柔らかくてもっとおいしくなることを発見し、今までは苦かったり固かったりした木の実や根も食べられるようになったのだ
こうして猿人と竜人デジモンたちに「料理」の文化が産まれた - 175フレイドラモン25/12/01(月) 08:31:15
- 176猿人集落25/12/01(月) 08:38:59
- 177猿人集落25/12/01(月) 08:42:10
ある日、気持ちがよくなる水の材料である木の実を集めていたコエモンが、ふと近づく集団に気づいた。
自分たちの群れとも竜人の群れともちがう、しかし人形で歩く、自分たちににたやつら
コエモンは木から降りて、彼らに手を振り挨拶をした
「こんにちは!」
返事はこん棒による撲殺であった - 178竜人集落25/12/01(月) 08:43:00
【進化したカメモンを見て彼らは同じ海岸線で見つけたデジタマから生まれた“兄弟”…かも知れないデジモンを連れてくることにした。
それはガニモン、そしてエビドラモンだった。
彼らは皆、等しく戦士として育てられていた
猿人の集落が物作りの方向に技術のツリーを伸ばしていく側、彼らは狩りや先頭に力を入れていたのだ。】
- 179アンティラモン25/12/01(月) 08:45:20
【デジモンの気配がない洞窟にて、アンティラモンはケルビモンへの定期報告を行った】
【体内データに埋め込まれていた球体ゆっくりと外へ現れ出て、光り輝く】
【それはケルビモンによって生み出された擬似的なデジコアであった。これを通してアンティラモンはケルビモンの力の供給を受けていた】
【アンティラモンは全てを偽りなく報告した。自身の軽率な行動と浅慮さにより言葉の文化を与えてしまったこと。ひとつの生命、ひとつの文明に入れ込んでしまったこと。そしてその顛末を】
【ケルビモンは部下の報告を静かに聞いていた】
……以上になります
ケルビモン様の信頼を裏切ってしまい、まことに申し訳ありません。どのような懺悔もこの罪は濯げまい。……どんな罰も受ける所存です
『罰は与えません。観測任務を続けなさい』
【ケルビモンから下された言葉は想定外のものだった】
し……しかし、ケルビモン様。私はあなたの命に背き、この世界のありのままの発展を阻害しました。それでは……
『聞こえなかったのですか、アンティラモン。罰は与えません。お前はそのデジタルワールドに残り、観測任務を続けなさい。私共がいいというまで帰還は許しません。では、次の定期報告で』
【通信が切れる】
【疑似デジコアの光が収まり、アンティラモンの体内へと戻っていく】
…………ああ、なるほど……これが"罰"ですか……
【アンティラモンはひとり、力なく呟いた】 - 180猿人集落25/12/01(月) 08:47:22
「きゃー!?」「ぎゃー!?」
「いたい!?」「いたい!!」「やめて!!」
「ぎゃあーーーはっはっはっ!!!」
それからあっという間であった。
蛮族たちは瞬く間に猿人たちを襲撃した。
オーガモンはかつての生まれ故郷になんの躊躇もなく骨のこん棒を振り下ろした。
なんて弱い!なんて情けない!なんてばかだ!
オーガモンはかつての劣等感を払拭するように猿人たちに暴力を振るった
最初はシャーマモンは話し合いで解決しようとしたが、
「ぎゃははははは!!」
こん棒の一振で手足を砕かれてしまった - 181ヴァジラモン25/12/01(月) 08:48:23
- 182二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 08:49:33
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- 183蛮族25/12/01(月) 08:51:33
それからシャーマモンを捕らえた蛮族たちは、猿人たちを奴隷にしてしまった
彼らに気持ちのよくなる水をありったけ作らせ毎日浴びるように飲んだ
オーガモンは久しぶりに飲みもっと上手くなっていた酒の味に感激し、始めて飲んだ蛮族たちも皆虜になった
猿人たちを殴っては言うことを聞かせた
そして、オーガモンはふと、バブンガモンが奉られている社を見付けた
オーガモンはそれを…
dice1d2=1 (1)
1破壊し高笑いする
2捨て置く
- 184ヴァジラモン25/12/01(月) 08:53:01
- 185アンティラモン25/12/01(月) 08:53:10
- 186蛮族25/12/01(月) 08:56:47
オーガモンは、それが自身の産みの親だと本能で悟った
しかし、だからどうした!!
オーガモンはバブンガモンの亡き骸である甲殻と毛皮、そして変な板をこん棒で叩き潰した
「ぎゃーーーはっはっはっはっはっはっ!!!」
ざままみろばかめ!!俺を見下したからだ!!オレを追い出したからだ!!
それを見た猿人たちに深い悲しみと、そして、
沸き上がるような怒りが燃え上がった
- 187竜人集落25/12/01(月) 08:58:14
【メタ:そろそろ次スレですね、誰か立てますか?】
- 188蛮族25/12/01(月) 09:00:43
(じゃあ自分が🙋)
ハヌモンは樹上に逃げ延びたが故に無事であった同胞を率いて、蛮族へ反撃を開始した
蛮族たちは木に上れない
それを利用して樹上から硬い木の実や石を投げつけた - 189ヴァジラモン25/12/01(月) 09:01:26
- 190竜人集落25/12/01(月) 09:02:09
- 191ピピスモン25/12/01(月) 09:04:23
「キャキャキャ!!」
(オーガモンが集落を襲撃していると、コウモリのようなデジモン達が現れた。ピピスモンとその子供、ピコデビモンである)
(ピピスモンは以前から猿人集落が狩猟・採集して蓄えた餌を狙っていた。だがバブンガモンやハヌモン達の防衛があったせいで手が出せなかったのだ)
(そこへ転機が訪れた。オーガモンによる襲撃である。これは好機と判断したピピスモン達は、オーガモンに加勢し、ピコデビモンと共に成長期の類人猿デジモンの制圧を始めた)
「キュイィ!」
(ピピスモンは自らオーガモンのもとへ歩み寄り、干し肉を差し出した。極めて原始的な形での忠誠の証である) - 192蛮族25/12/01(月) 09:05:34
(いえ、混戦になってもぜんぜん大丈夫です!その方がドラマになりますし!!)
蛮族たちは樹上のハヌモンたちをどうにかしようとしたが攻撃は届かない
ハヌモンはその隙に奴隷にされた仲間を解放していった
- 193アンティラモン25/12/01(月) 09:06:37
…………
【そこはかつて自身がいた場所だ】
【バブンガモンの姿。彼と過ごした日々。それらは脳裏に焼き付いて離れない】
【……そして】
【あの場所はアンティラモンにとって、"過ち"の象徴でもあった】
……あの村が、この世界の他の勢力によって滅ぶのであれば
それもまた自然の摂理。この世界のあるべき姿
それを阻害するのなら……この世界の発展と進化を阻害するのと同じこと
三大天使が一柱、ケルビモン様の名において……貴様を削除(デリート)する
【どす黒い殺気が膨れ上がる】
【長い手脚が揺らめく】
【地を蹴ったかと思えば、既にアンティラモンはヴァジラモンも目の前まで迫っていた】
──『マントラチャント』
【クロンデジゾイド並みに硬化された腕が鞭のように振るわれる】
- 194二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 09:07:13
- 195ヴァジラモン25/12/01(月) 09:11:10
- 196アンティラモン25/12/01(月) 09:13:30
- 197ヴァジラモン25/12/01(月) 09:18:05
- 198蛮族25/12/01(月) 09:18:38
「ごご?……ぎゃぎゃっぎゃ!!」
オーガモンは最初は困惑したが、ピピスモンのその振舞いは覚えがあった。力で服従させた者達がよくやる、自分にこびへつらう姿だ)
「ぎゃっがーー!!」
(大変気分がいい、オーガモンは手始めに、樹上の猿人デジモンたちを襲うよう命令した)
- 199アンティラモン25/12/01(月) 09:23:25
……本当に立ち去ってしまった
【アンティラモンは、この世界唯一の友が築いた村を見遣る】
【あれでは保つまい】
【友好関係を結んでいたらしい竜人デジモン達がどう動くかにかかっている】
【アンティラモンが言葉という交流ツールをもたらしたことで、彼らは他者に友好的になりすぎた。……つまり、警戒心を必要以上に失くしてしまった】
【胸の奥……デジコアが微かに疼く。思わず胸元を抑える】
【深呼吸を繰り返し、呟く】
…………ごめんなさい……ごめんなさい……友よ
…………
【懺悔するようにそう洩らし】
【アンティラモンは村を見渡せる高所を目指した】
【この殺戮から決して目を逸らさぬように。全てを観測する為に】
(メタ:落ちます)
- 200二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 09:24:45
見守りたまえ
見守りたまへ
世界のゆく末を