- 1>>125/12/01(月) 08:17:26
- 2二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 08:18:53
スレ建て感謝します(ガシッ)
- 3二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 08:38:01
- 4>>125/12/01(月) 08:38:45
「ゴーーール!円堂とシマキンの協力プレーで超獣たちの守りを打ち破ったァー!」
「「しゃあっ」」
ハイ・タッチする円堂とシマキン。これではサッカーじゃなくバスケじゃないか、なんて言葉がどこからか聞こえてきた。
ともあれこれで同点。思ったよりも早く点が取れたため、残り時間にも余裕がある状態。今やそこまでリスクを取ってまで攻める必要もない。
「つまり、シマキンも円堂も、それぞれFWとGKの本来の役割を遂行すればいいッてことよ。」
土門が今の状況をまとめてくれた。
転校前からサッカー部だったこともあってか、土門はクレバーな選手だ。これからも雷門の参謀として活躍してくれること間違いなしだろう。
「サンキュー土門!お前の作戦がオレたちを勝たせてくれたんだ!」
円堂の屈託のない笑顔が土門に向けられる。そのキラキラとした表情に、土門もニヤリとした笑みで笑い返した。 - 5>>125/12/01(月) 08:39:47
マジで感謝しますガシッ
- 6>>125/12/01(月) 08:49:12
続きを書き終わるまで保守を放てッ
- 7>>125/12/01(月) 08:50:19
おいっ誰か一緒に保守してくれっ
- 8二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 08:56:26
いけーっ ババタレ・イレブン!
- 9二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 09:06:16
新スレあざーす(ガシッ
- 10二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 10:03:15
10まで保守だあっ
- 11二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 15:41:30
- 12二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 17:35:46
具体的には試合で使える技に制限かかるやつなのん
- 13二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 19:06:03
- 14二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 20:37:31
ふぅん 脂肪モードと筋肉モードということか
- 15>>125/12/01(月) 21:12:00
ハイ!そうですよ!ニコニコ
- 16二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 22:35:41
- 17>>125/12/01(月) 22:47:37
試合再開。さあ、野生と戦いもあと少しだ。全力でやるぞ!と気合を入れて立つ雷門。が、
ここで先ほどと違うことに気づく。
「な…なんだあっ野生のFW二人が後方に下がっている…」
雷門イレブンの困惑を置き去りにして、審判のホイッスルが鳴った。
やはり野生は「逃げ」の体制。キック・オフでバック・パスした。
「それならもっと早く逃げ始めていればよかったものを!上がれ!」
土門の号令でDFたちが上がってゆく。『逃げ』に徹された時の対策は既に考えておいていたのだ。 - 18>>125/12/01(月) 23:31:54
鶏井から水前寺にボールが渡る。高速ドリブルで後半終了まで逃げ切ろうという魂胆だ。
「アースクェイクー!」
だが、シマキンの必殺技が水前寺の弱点を突き、ボールを奪取した。
シュートするための体力を温存するため、半田にパス。全員で守る野生中の選手たちだが、ジグザグスパークで痺れさせられ、倒れてゆく。野生動物として攻撃性を磨き続けた野生中の選手たちは、その反動でディフェンスは苦手なのだ。先ほどとは違い、マークの体制も作れていなかったので、なすすべない。 - 19>>125/12/01(月) 23:34:03
半田がゴール前に到達。豪炎寺にパス。再びイナズマ落としを放つ。野生の鶏井も合わせて飛ぶが、やはり届かない。こちらと同じように選手のうち一人を踏み台にしてさらに高く飛ぶというやり方は、練習不足のぶっつけ本番では不可能だ。
「「イナズマ落とし!!」」
申し分ない威力。豪炎寺とシマキン、二人が得点を確信する。
しかし。着地した瞬間二人が見た現実は、予想を大きくズレた光景だった。 - 20二次元好きの匿名さん25/12/01(月) 23:35:05
毎試合が激闘なんだよね、すごくない?
- 21>>125/12/02(火) 00:09:32
野生中学サッカー部員、五利真吾は、一年前にした帝国からの敗走と、それまでの自分の人生を回想していた。
中学校に入るまで、彼はその厳つい顔つきと強い腕っぷしから何もせずとも周囲から恐怖され、距離を置かれていた。
何をしようが恐れられて、何もしなくとも怖がられる。そんな日々。
本物のゴリラさながら彼は繊細で臆病な性格だったので、自分から動いて状況を打破しようともできない。
だが、いくら小突こうが口答えも反撃もしてこない彼を見て、「ああ、コイツは好きに扱っていい人間なんだ」と勘違いした人間もいたのだ。 - 22>>125/12/02(火) 00:11:34
机に落書きが描かれていた。無理やりズボンを脱がされかけた。トイレで水をぶちまけられた。
五利は繊細だ。繊細だから口答えや反撃をする時のストレスに耐えられず、いつも一人で抱え込む。
しかし、繊細だからこそ人一倍ストレスを溜めていたのだ。
ある日、精神への負荷が限界に達した五利は、近くにあった椅子をいじめっ子に向けて投げつけた。
投げつけていたらしい。
本当に嫌な記憶は脳みその奥で鍵をかけられ封じ込められてしまう。
負の感情が爆発した際の記憶を覚えておくことを、人を本気で傷つけてしまった時の記憶を刻むことを、五利の深層心理は拒否したようだ。
残ったのは、いじめっ子たちの改心と自分への隷属という結果だけだった。
人を傷つければ自分の拳をも傷つけることになるなんて言葉があるが、これがきっかけとなって、五利は暴力を振るった嫌な記憶を忘れるようになる。
そして、ブレーキの無くなった暴力が日常となってゆくのだ。 - 23>>125/12/02(火) 00:29:49
痛みを感じない拳を手に入れた五利は、力に溺れて他人を傷つけ続けた。臆病だった性格は傲慢に変貌してゆき、繊細な本質が大雑把な暴力の鎧で覆われている状態へと変身した。
教師ですら彼の力には逆らえない。
当時、彼には世界が自分の掌の上にあるような万能感が感じられていた。
彼の生まれ持った体力は、スポーツにも使うことができた。
休み時間は校庭や体育館に出ては同級生や先輩までをもねじ伏せる。臆病さと繊細さの代わりに彼には大胆さが身についていたようで、表向きは学校のヒーロー。裏では学校を支配する暴君として生活を謳歌していた。
時は進み、中学校に入ることとなった五利。
入学したての頃、自己紹介での場でクラスメイトに殴りかかった。
フィジカル以外に取り柄のなかった彼は、それしか自分を人に認めさせるやり方を知らなかったのだ。
自分の力を凶器として振り回し続ける生き方が行き詰まったのは、上級生を自分の配下にしようとした時。蛇丸という二年生に、コテンパンにやられてしまう。
強さの理由を腫れた唇で聞いてみると、手を引かれ、サッカー部の部室に連れて行かれた。
そこから、蛇丸に勝つため、生まれて初めての特訓の日々がはじまったのだ。 - 24>>125/12/02(火) 00:53:15
中学生になるまで生まれ持ったフィジカルで無双して来たので、トレーニングなんかしたことがない。悪戦苦闘しつつ、それでも蛇丸に負けた悔しさをバネにして鍛える。
蛇丸に勝つということは彼の10番の背番号を奪うということ。もちろん希望するポジションはFWだった。
日々努力し、その成果を感じる楽しみ。これも自分の人生で初めてのものだった。
逆襲を胸に始めたサッカーに、次第に愛着が湧いてくる。
しかし蛇丸は憎いままだった。超えるべき壁にして目標だということに変わり無い。
二度目の挫折は、地区大会の決勝戦。
帝国学園との試合だった。
格の差。力の差。技の差。
全てで圧倒的に差をつけられて負けている。
屈辱。敗北の辛酸の味。決定的な鍛錬の差を目の当たりにして、心が折れる。
試合終了のホイッスルの後、啜り泣く声が聞こえたので横を見ると、膝をついて泣く蛇丸が見えた。
あれほど高い壁に見えていた蛇丸が、みっともなく顔を歪ませ泣く姿。しかし、その目は飢えに飢えていた。勝利を目指す者の目。
その輝きが、五利にも伝染したのだ。 - 25>>125/12/02(火) 01:00:34
- 26>>125/12/02(火) 01:01:57
あっもう一時だから…
今回はここで終わりでやんす
ご鑑賞あ…ありがとうございます - 27二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 01:46:58
更新ありがとうなのん…! それとド根性バットの絵描いたんスか!? 見事やな…
- 28二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 08:22:45
ヴィクロでアバターシマキン+このSSで魔改造されたキャラ達でチームを組んでみたい それがボクです
- 29二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 09:34:20
シュートブロックでド根性バットはキツイと言ったんですよ本山先生 顔面の負担がアニメ世界編のエドガーみたいで驚きました
- 30二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 17:37:29
五利に哀しき過去…
- 31二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 17:54:14
- 32>>125/12/02(火) 22:50:08
悪いねえ今回は休載させてもらうんだよ
また明日更新しますガシッ